JP7191315B2 - 茶葉の乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明は、茶葉を搬送しつつ乾燥するための茶葉の乾燥装置及び乾燥方法に関するものである。
主に抹茶の原料とされる碾茶は、収穫前に被覆して所定期間遮光した茶葉を蒸し、揉まずに碾茶炉にて乾燥させることにより得られ、主に抹茶の原料として用いられるもので、その香気は独特のかぶせ香があり、適度に香ばしいものとされている。かかる碾茶は、炉香の主成分であるDMS(ジメチルスルフィド)を有しており、この成分は、茶葉に含まれるMMS(メチルメチオニンスルフォニウム)を加熱することにより生成されることが知られている。
特許第5778876号公報
しかしながら、水分値がドライベースで100%以上の状態では、茶葉に熱風を噴出しても、その熱が水分の蒸発のために消費されてしまって茶温(品温)が上がり難く、炉香の主成分であるDMS(ジメチルスルフィド)の生成が不十分になってしまう虞があった。この場合、青臭さが残ったり色沢が悪化することが多いため、味や見栄えに関する品質に悪影響が及んでしまうという不具合がある。なお、このような乾燥が不十分となって品質に悪影響が及んでしまう不具合は、茶葉に限らず、水分値が高い状態で農産物を乾燥しようとした場合に生じてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、搬送過程の茶葉を十分に乾燥させることができ、品質に悪影響が及んでしまうのを回避することができる茶葉の乾燥装置及び乾燥方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、無端状に形成された網状部材から成る搬送体を有し、当該搬送体上に蒸し工程を経た後の茶葉を載置しつつ搬送可能な乾燥加工部を具備した搬送手段と、前記搬送手段の前記乾燥加工部に加湿熱風又は過熱蒸気を供給して当該搬送手段で搬送される茶葉を乾燥し得る乾燥手段とを有して碾茶を生成するための茶葉の乾燥装置において、複数のブレードを回転させることにより前記搬送手段で搬送される茶葉を掻き上げて攪拌する攪拌手段と、前記搬送手段の前記搬送体を収容するとともに、その内部空間の下部から前記乾燥手段からの加湿熱風又は過熱蒸気を噴出させる筐体部と、前記筐体部の天井部に開閉可能に形成され、前記筐体部の内部空間の湿度を調整可能な排気ダンパとを具備し、前記乾燥手段に投入される蒸し工程を経た茶葉は、ドライベースで水分値が100%以上とされ、且つ、前記筐体部の内部空間は、下方から加湿熱風又は過熱蒸気が供給されて高温多湿状態とされるとともに、当該筐体部の天井部における前記排気ダンパの開閉により内部空間の湿度が調整されることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の茶葉の乾燥装置において、前記搬送手段で搬送される茶葉に対して赤外線又は遠赤外線を照射する照射手段を具備することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載の茶葉の乾燥装置を用いて碾茶を生成するための茶葉の乾燥方法であって、前記搬送手段で前記茶葉を搬送する過程において、前記攪拌手段で前記茶葉を攪拌しつつ前記排気ダンパの開閉により前記筐体部の内部空間の湿度が調整されることを特徴とする。
請求項1、の発明によれば、茶葉を高温多湿状態として乾燥するので、搬送過程の茶葉を十分に乾燥させることができ、品質に悪影響が及んでしまうのを回避することができる。
また茶葉に加湿熱風又は過熱蒸気を噴出して乾燥するので、温度及び湿度管理を適切に行わせることができる。よって、搬送過程の茶葉をより十分且つ安定的に乾燥させることができ、品質に悪影響が及んでしまうのを回避することができる。
さらに茶葉は、乾燥前においてドライベースで水分値が100%以上とされたので、搬送過程の茶葉を十分に乾燥させることができるとともに、過度な乾燥を抑制して品質を維持することができる。
またさらに、蒸し工程を経た後の茶葉であるので、乾燥によって茶葉の青臭さを消すことができるとともに茶葉の色沢を向上させることができる。
特に、乾燥後の茶葉は碾茶であるので、乾燥によって茶葉の青臭さを消すことができるとともに茶葉の色沢を向上させることができ、且つ、炉香の主成分であるDMS(ジメチルスルフィド)をより多く生成させることができる。
本発明の実施形態に係る茶葉の乾燥装置(碾茶炉)を側面から見た模式図 同乾燥装置を上面から見た模式図 同乾燥装置と熱風発生手段及び蒸気ボイラを示す模式図 同乾燥装置における均し手段を側面から見た状態を示す模式図 同均し手段を正面から見た状態を示す模式図 同乾燥装置における撹拌手段を側面から見た状態を示す模式図 同撹拌手段を正面から見た状態を示す模式図 本発明の他の実施形態に係る茶葉の乾燥装置(碾茶炉)を側面から見た模式図 同乾燥装置を上面から見た模式図 同乾燥装置と熱風発生手段及び蒸気ボイラを示す模式図 本発明の更に他の実施形態に係る茶葉の乾燥装置(碾茶炉)に適用される過熱蒸気を発生させる装置を示す模式図 温度、相対湿度及び茶温の関係を示す表 温度と相対湿度別の茶温の関係を示す表
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る茶葉(農産物)の乾燥装置(碾茶炉)は、収穫前に被覆して所定期間遮光した茶葉を蒸し、揉まずに乾燥して碾茶を得るためのもので、例えば蒸熱工程、冷却工程の後に行われる乾燥工程に適用される。かかる乾燥装置は、図1~3に示すように、搬送体2及び駆動部3を有した搬送手段と、熱風発生手段5及び蒸気ボイラ11を有した乾燥手段とを具備して構成されている。
より具体的には、本実施形態に係る乾燥装置1は、無端状に形成された網状(メッシュ状)部材から成る搬送体2を有し、当該搬送体2上に茶葉(農産物)を載置しつつ搬送可能な搬送手段と、搬送体2における茶葉の乾燥加工部Bを収容した筐体部4と、熱風を発生し得る熱風発生手段5と、蒸気を発生し得る蒸気ボイラ11と、熱風発生手段5で発生した熱風を蒸気ボイラ11で発生した蒸気と共に筐体部4内に流動させ、搬送手段の搬送体2にて搬送される茶葉に熱風を噴出し得る熱風流路部6と、照射手段7と、均し手段8と、攪拌手段9とを有している。
搬送体2は、例えば耐熱性の合成樹脂やステンレス等の金属材料を網状に形成することにより熱風を透過させ得る無端状部材から成り、プーリR1~R5に懸架されるとともに、図1、2に示すように、駆動部3を駆動させることにより投入部A、乾燥加工部B及び搬出部Cの順に往路を回動可能とされている。なお、搬送体2は、投入部A、乾燥加工部B及び搬出部Cを回動した後、プーリR3~R5及びプーリR1で懸架される復路を回動し、再び投入部Aに至って循環(無端状に回動)することとなる。これら搬送体2、プーリR1~R5及び駆動部3は、本発明の搬送手段を構成するとともに、搬送体2は、ベルトコンベアの無端状ベルトに相当する。
搬送体2の投入部Aは、冷却工程を経た後の茶葉(蒸葉)が投入される部位であり、所定角度傾斜して配設されるとともに、途中に均し手段8が取り付けられている。また、乾燥加工部Bは、投入部Aの後端から略水平に延びた部位であり、その途中には攪拌手段9が所定間隔離間して複数取り付けられている。なお、搬出部Cは、乾燥加工部Bの後端側に位置し、乾燥加工部Bにて搬送された茶葉を搬送体2から落下させて搬出するための部位である。しかして、投入部Aにおける搬送体2上に投入された茶葉は、搬送体2が乾燥加工部Bを通過する過程で熱風流路部6から噴出した加湿熱風に曝されて乾燥し、搬出部Cから搬出されて次工程であるつる切り工程に移送されるのである。
また、本実施形態に係る搬送体2の乾燥加工部Bは、その側方及び上方が筐体部4にて覆われている。この筐体部4は、フレームFの上部に設置された箱状部材から成り、その内部に搬送体2を収容して乾燥加工部Bを構成している。特に、本実施形態に係る筐体部4は、図3に示すように、その両側方に側壁部4aが形成されるとともに上方に天井部4bが形成されており、搬送体2を収容する収容空間Sとされている。また、天井部4bには排気ダンパ10を開閉自在に具備し、内部空間Sの湿度を調整することができる。
熱風発生手段5は、バーナ等の加熱手段を有して熱風を発生し得るもので、蒸気流路部11aを介して蒸気ボイラ11と接続されているとともに、熱風流路部6と接続されている。蒸気ボイラ11は、蒸気を発生し得るもので、発生した蒸気が蒸気流路部11aを通過して熱風発生手段5に導入され、当該熱風発生手段5にて加湿熱風を生じさせ得るよう構成されている。
熱風流路部6は、第1流路部6a、第2流路部6b及び第3流路部6cにて構成されており、第1流路部6aの一端部が熱風発生手段5に接続されている。この第1流路部6aの他端部は、屈曲した流路を有する第2流路部6bの一端部と接続されるとともに、当該第2流路部6bの他端は、第3流路部6cの一端部と接続されている。
また、第3流路部6cの他端部は、筐体部4の下部に接続されており、熱風発生手段5で生成された加湿熱風が、第1流路部6a、第2流路部6b及び第3流路部6cを介して筐体部4内に流動し得るよう構成されている。こうして、熱風流路部6から噴出した加湿熱風が搬送手段の搬送体2で搬送される茶葉に当たることにより乾燥させることができるようになっている。
一方、均し手段8は、投入部Aにおける茶葉の搬送経路上に取り付けられ、搬送体2上に積層状態にて載置された搬送過程の茶葉(蒸葉)を一定の厚さに揃えるためのもので、図4、5に示すように、モータ8cの駆動により回転可能な回転軸8aと、該回転軸8aに取り付けられた複数のブレード8bとを有して構成されている。回転軸8aは、投入部Aに位置する搬送体2の上方において幅方向に亘って延設されており、モータ8cの駆動力を受けてα方向に回転可能とされている。なお、同図中符号γは、茶葉の搬送方向を示している。
ブレード8bは、回転軸8aに対して複数枚(本実施形態においては4枚)取り付けられた羽根状部材から成り、図4に示すように、当該回転軸8aの径方向に向かって延設された延設部8baと、該延設部8baの先端から所定角度折れ曲がって延設された先端部8bbとを有して構成されている。先端部8bbは、延設部8baに対して回転軸8aの回転方向に向かって折れ曲がって延設されるとともに、先端が鋸刃状に形成され、その刃先と搬送体2の搬送面との隙間が、所望の厚さに茶葉が重なる程度の寸法に設定されている。
上記構成により、搬送体2により茶葉の搬送が行われた状態においてモータ8cを駆動して回転軸8aを回転させると、ブレード8bによって搬送体2上の茶葉を掻き均すことができ、当該搬送体2上において広く略均一に積層させて乾燥加工部Bまで搬送することができる。なお、本実施形態に係る均し手段8は、4枚のブレード8bを有しているが、それとは異なる枚数のブレード8bが形成されたものとしてもよく、或いはブレード8bの先端が鋸刃状に形成されないものとしてもよい。
また、撹拌手段9は、乾燥加工部Bにおける茶葉の搬送経路上に取り付けられ、搬送体2上に積層状態にて載置された搬送過程の茶葉(蒸葉)を掻き上げて、茶葉を攪拌(天地返し)可能なもので、図6、7に示すように、モータ9cの駆動により回転可能な回転軸9aと、該回転軸9aに取り付けられた複数のブレード9bとを有して構成されている。回転軸9aは、乾燥加工部Bに位置する搬送体2の上方において幅方向に亘って延設されており、モータ9cの駆動力を受けてβ方向に回転可能とされている。なお、同図中符号γは、茶葉の搬送方向を示している。
ブレード9bは、回転軸9aに対して複数枚(本実施形態においては4枚)取り付けられた羽根状部材から成り、図6に示すように、当該回転軸9aの径方向に向かって延設された延設部9baと、該延設部9baの先端から所定角度折れ曲がって延設された先端部9bbとを有して構成されている。先端部9bbは、延設部9baに対して回転軸9aの回転方向に向かって折れ曲がって延設されるとともに、先端が鋸刃状に形成され、その刃先と搬送体2の搬送面との隙間が微小寸法に設定されている。
上記構成により、搬送体2により茶葉の搬送が行われた状態においてモータ9cを駆動して回転軸9aを回転させると、ブレード9bによって搬送体2上の茶葉を掻き上げることができ、当該搬送体2上の茶葉を攪拌させることができる。なお、本実施形態に係る撹拌手段9は、4枚のブレード9bを有しているが、それとは異なる枚数のブレード9bが形成されたものとしてもよく、或いはブレード9bの先端が鋸刃状に形成されないものとしてもよい。
照射手段7は、筐体部4の内部空間Sにおける乾燥加工部Bで搬送される茶葉に対して赤外線又は遠赤外線を照射可能なものである。かかる照射手段7は、例えばヒータにより加熱されると赤外線又は遠赤外線を照射可能な材料を有し、搬送体2上の茶葉に対して赤外線又は遠赤外線を面状に照射し得るようになっている。これにより、搬送体2によって乾燥加工部Bを搬送される過程の茶葉(蒸葉)は、熱風発生手段5及び蒸気ボイラ11からの加湿熱風に晒されて乾燥されるとともに、照射手段7からの赤外線又は遠赤外線が照射されて化学的作用が施されることとなるので、碾茶本来の独特な香気を得ることができる。
ここで、本実施形態に係る乾燥装置1は、熱風発生手段5及び蒸気ボイラ11で構成される乾燥手段により加湿熱風を発生させ、その加湿熱風を搬送手段の搬送体2で搬送される茶葉に噴出して乾燥させている。すなわち、茶葉は、蒸し工程を経た後において、乾燥前においてドライベースで水分値が100%以上の場合、茶温を短時間で上げるには湿度が高い条件の方が有利であることを見出したのである。
これは、図12、13からも分かる通り、例えば絶対湿度10g/kgで熱風温度が100℃とすると、相対湿度が1.59%となり、茶温は35.8となる。これを熱風温度200℃としても相対湿度が0.13%となり、茶温は49.6℃までしか上がらないのに対し、例えば熱風温度が150℃で相対湿度5%の加湿熱風とすることにより、茶温は68.5℃まで上げることができ、効率よく茶温を上げることができるのである。
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
本実施形態に係る乾燥装置(碾茶炉)は、先の実施形態と同様、収穫前に被覆して所定期間遮光した茶葉を蒸し、揉まずに乾燥して碾茶を得るためのもので、例えば蒸熱工程、冷却工程の後に行われる乾燥工程に適用される。かかる乾燥装置は、図8~10に示すように、搬送体2及び駆動部3を有した搬送手段と、熱風発生手段5及び蒸気ボイラ11を有した乾燥手段とを具備して構成されている。なお、先の実施形態と同様の構成要素については詳細な説明を省略する。
熱風発生手段5は、バーナ等の加熱手段から成り、混合容器D内に配設されている。かかる混合容器Dは、ファンfが取り付けられるとともに、乾燥装置1の内部(搬送体2の下方)に配設されており、蒸気流路部11aを介して蒸気ボイラ11と接続されている。しかして、蒸気ボイラ11で発生した蒸気は、蒸気流路部11aを通過して混合容器D内に導入され、熱風発生手段5にて加湿熱風を生じさせ得るよう構成されている。
すなわち、蒸気ボイラ11で発生した蒸気と熱風発生手段5で発生した熱風とが混合容器D内で混合して加湿熱風が生成され、その加湿熱風がファンfによって熱風流路部6を通過して搬送手段の搬送体2で搬送される茶葉に当たることにより乾燥させて碾茶を得ることができるようになっている。このように、本実施形態に係る乾燥装置1によれば、先の実施形態と同様、熱風発生手段5及び蒸気ボイラ11で構成される乾燥手段により加湿熱風を発生させ、その加湿熱風を搬送手段の搬送体2で搬送される茶葉に噴出して乾燥させている。
なお、本実施形態に係る乾燥装置1においては、図示していないが、先の実施形態と同様、均し手段8及び撹拌手段9、並びに照射手段7を具備している。これにより、搬送体2で搬送される茶葉に対し、均し手段8による均しや攪拌手段9による攪拌に加え、照射手段7による赤外線又は遠赤外線の照射が行われるので、碾茶本来の独特な香気を得ることができる。
上記2つの本実施形態によれば、茶葉(農産物)の搬送部を高温多湿状態として乾燥するので、搬送過程の農産物を十分に乾燥させることができ、品質に悪影響が及んでしまうのを回避することができる。また、本実施形態に係る乾燥装置によれば、茶葉(農産物)に加湿熱風を噴出して乾燥するので、温度及び湿度管理を適切に行わせることができる。よって、搬送過程の農産物をより十分且つ安定的に乾燥させることができ、品質に悪影響が及んでしまうのを回避することができる。
さらに、本実施形態に適用される農産物は、乾燥前においてドライベースで水分値が100%以上とされたので、搬送過程の農産物を十分に乾燥させることができるとともに、過度な乾燥を抑制して品質を維持することができる。特に、本実施形態によれば、乾燥時に茶温が十分に高くなるので、殺菌・減菌の効果を奏することができる。
またさらに、本実施形態に適用される農産物は、蒸し工程を経た後の茶葉であるので、乾燥によって茶葉の青臭さを消すことができるとともに茶葉の色沢を向上させることができる。特に、本実施形態においては、乾燥後の茶葉は碾茶であるので、乾燥によって茶葉の青臭さを消すことができるとともに茶葉の色沢を向上させることができ、且つ、炉香の主成分であるDMS(ジメチルスルフィド)をより多く生成させることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば加湿熱風に代えて過熱蒸気を搬送される茶葉に噴出して乾燥させるようにしてもよい。かかる過熱蒸気は、例えば図11に示すように、蒸気ボイラ11及び加熱室12を有した過熱蒸気発生器にて発生されるもので、搬送体2にて搬送される茶葉に対して噴出して乾燥させるものとされている。
かかる過熱蒸気発生器によれば、蒸気ボイラ11で生成された100℃程度の普通蒸気がホースH1を介して加熱室12に至り、そこで120~400℃程度まで温度上昇された後、搬送体2に送られるようになっている。加熱室12は、同図で示したように、吸入管12cにガンタイプバーナ14が接続され、該ガンタイプバーナ14からの熱風が加熱室12内を通過した後、排出管12bから排出され得るよう構成されている。一方、加熱室12の内部は、複数の細管12aが配設されており、かかる細管12aの一端がホースH1と、他端がホースH2とそれぞれ接続されている。
このような構成により、蒸気ボイラ11から送られてきた普通蒸気が細管12aを通過する過程において、ガンタイプバーナ14による熱風で120~400℃程度まで加熱され、過熱蒸気が生成されることとなる。こうして生成された過熱蒸気は、搬送体2で搬送される茶葉に噴出されるので、茶温を効果的に上げることができ、搬送過程の茶葉(農産物)を十分に乾燥させることができるとともに品質に悪影響が及んでしまうのを回避することができる。
この場合、上記2つの実施形態と同様、適用される農産物は、乾燥前においてドライベースで水分値が100%以上とされるので、搬送過程の農産物を十分に乾燥させることができるとともに、過度な乾燥を抑制して品質を維持することができる。さらに、適用される農産物は、蒸し工程を経た後の茶葉であるので、乾燥によって茶葉の青臭さを消すことができるとともに茶葉の色沢を向上させることができる。特に、乾燥後の茶葉は碾茶であるので、乾燥によって茶葉の青臭さを消すことができるとともに茶葉の色沢を向上させることができ、且つ、炉香の主成分であるDMS(ジメチルスルフィド)をより多く生成させることができる。
一方、本実施形態においては碾茶の乾燥装置及び乾燥方法に適用されているが、荒茶など他の形態の茶葉の乾燥装置及び乾燥方法に適用してもよく、さらには、他の農産物の乾燥装置及び乾燥方法に適用してもよい。他の農産物として、例えば大麦若葉、ケール又は桑等が上げられる。また、碾茶の乾燥装置1(碾茶炉)についても、種々形態のものを含み、例えば乾燥加工部Bの一部に閉空間Sが形成されて照射手段7が配設されるとともに、当該乾燥加工部Bの他の部位には閉空間Sが形成されないもの(上方が開放されて熱風が上方に抜けるもの)、或いは無端状に形成された網状部材から成る搬送体を多段で形成した乾燥装置や熱対流式の乾燥装置等としてもよい。
さらに、上記の如く搬送手段で搬送される農産物に加湿熱風又は過熱蒸気を噴出して乾燥し得るものに代えて、従来から使用されている煉瓦式碾茶炉や機械式碾茶炉に蒸気を導入する、散水する、霧状のスプレー加湿をする、水を張る等の手段をとることにより茶葉(農産物)の搬送部(乾燥加工部B)を高温多湿状態にしてもよい。
茶葉の搬送部を高温多湿状態とする茶葉の乾燥装置又は乾燥方法であれば、他の形態のものにも適用することができる。
1 乾燥装置(碾茶炉)
2 搬送体(搬送手段)
3 駆動部(搬送手段)
4 筐体部
4a 側壁部
4b 天井部
5 熱風発生手段(乾燥手段)
6 熱風流路部
6a 第1流路部
6b 第2流路部
6c 第3流路部
7 照射手段
8 均し手段
8a 回転軸
8b ブレード
8c モータ
9 攪拌手段
9a 回転軸
9b ブレード
9c モータ
10 排気ダンパ
11 蒸気ボイラ(乾燥手段)
11a 蒸気流路部
12 加熱室
A 投入部
B 乾燥加工部(農産物の搬送部)
C 搬出部
D 混合容器

Claims (3)

  1. 無端状に形成された網状部材から成る搬送体を有し、当該搬送体上に蒸し工程を経た後の茶葉を載置しつつ搬送可能な乾燥加工部を具備した搬送手段と、
    前記搬送手段の前記乾燥加工部に加湿熱風又は過熱蒸気を供給して当該搬送手段で搬送される茶葉を乾燥し得る乾燥手段と、
    を有して碾茶を生成するための茶葉の乾燥装置において、
    複数のブレードを回転させることにより前記搬送手段で搬送される茶葉を掻き上げて攪拌する攪拌手段と、
    前記搬送手段の前記搬送体を収容するとともに、その内部空間の下部から前記乾燥手段からの加湿熱風又は過熱蒸気を噴出させる筐体部と、
    前記筐体部の天井部に開閉可能に形成され、前記筐体部の内部空間の湿度を調整可能な排気ダンパと、
    を具備し、前記乾燥手段に投入される蒸し工程を経た茶葉は、ドライベースで水分値が100%以上とされ、且つ、前記筐体部の内部空間は、下方から加湿熱風又は過熱蒸気が供給されて高温多湿状態とされるとともに、当該筐体部の天井部における前記排気ダンパの開閉により内部空間の湿度が調整されることを特徴とする茶葉の乾燥装置。
  2. 前記搬送手段で搬送される茶葉に対して赤外線又は遠赤外線を照射する照射手段を具備することを特徴とする請求項1記載の茶葉の乾燥装置。
  3. 請求項1又は2記載の茶葉の乾燥装置を用いて碾茶を生成するための茶葉の乾燥方法であって、前記搬送手段で前記茶葉を搬送する過程において、前記攪拌手段で前記茶葉を攪拌しつつ前記排気ダンパの開閉により前記筐体部の内部空間の湿度が調整されることを特徴とする茶葉の乾燥方法。
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