JP7181324B2 - 水素排出膜 - Google Patents

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Description

本発明は、電池、コンデンサ、キャパシタ、及びセンサなどの電気化学素子に設けられる水素排出膜に関する。
近年、風力発電及び太陽光発電などのインバータ、蓄電池などの大型電源などの用途にアルミ電解コンデンサが使用されている。アルミ電解コンデンサは、逆電圧、過電圧、及び過電流によって内部に水素ガスが発生する場合があり、水素ガスが大量に発生すると内部圧力の上昇によって外装ケースが破裂する恐れがある。
そのため、一般のアルミ電解コンデンサには、特殊膜を備えた安全弁が設けられている。安全弁は、コンデンサ内部の水素ガスを外部に排出する機能に加え、コンデンサの内部圧力が急激に上昇した場合には自壊して内部圧力を低下させ、コンデンサ自体の破裂を防止する機能を有するものである。このような安全弁の構成部材である特殊膜としては、例えば、以下のものが提案されている。
特許文献1では、パラジュームに20wt%(19.8mol%)Agを含有させたパラジューム銀(Pd-Ag)の合金で構成された箔帯を備えた圧力調整膜が提案されている。
しかし、特許文献1の箔帯は、50~60℃程度以下の環境下で脆化しやすく、圧力調整膜としての機能を長期間維持することができないという問題があり、実用化には至っていない。
一方、携帯電話、ノートパソコン、及び自動車等のバッテリーとして、リチウムイオン電池が幅広く使用されている。また近年、リチウムイオン電池は高容量化やサイクル特性向上に加えて、安全性への関心が高まっている。特に、リチウムイオン電池はセル内でガスが発生することが知られており、内圧上昇に伴う電池パックの膨張や破裂が懸念されている。
特許文献2には、電池内で発生した水素ガスを選択的に透過する水素選択透過性合金膜として、ジルコニウム(Zr)とニッケル(Ni)の合金からなるアモルファス合金(例えば、36Zr-64Ni合金)膜を用いることが開示されている。
しかし、前記アモルファス合金は、低温域(例えば、50℃)で水素に触れると水素化物(ZrH)を形成して脆化するため、圧力調整膜としての機能を長時間維持することができないという問題があった。
特許文献3では、上記問題を解決するために、Pd-Ag合金を含む水素排出膜であって、Pd-Ag合金中のAgの含有量が20mol%以上である水素排出膜が提案されている。
しかし、特許文献3の水素排出膜は、電気化学素子の使用温度で脆化しにくく、使用初期は十分な水素排出性を有するが、使用環境によっては次第に水素排出性が低下するという問題があった。
特許第4280014号明細書 特開2003-297325号公報 国際公開第2014/098038号
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、長期間使用した場合でも水素排出性が低下しにくい水素排出膜を提供することを目的とする。また、当該水素排出膜を備えた電気化学素子用安全弁、当該安全弁を備えた電気化学素子を提供することを目的とする。
本発明は、金属層を有する水素排出膜において、前記水素排出膜の少なくとも一方の面は、水との接触角が85°以上であることを特徴とする水素排出膜、に関する。
本発明者は、従来の水素排出膜の水素排出性が次第に低下する原因を鋭意検討したところ、水素によって金属層が脆化するためではなく、電気化学素子内部の電解液又は構成部材(例えば、チューブ、電極リード材、電解紙、固定材、及びテープなど)から発生するガスが、水素排出膜の膜面、特に水素導入側面(水素排出膜を電気化学素子に設けた時の内側面)に接触して表面を汚染することにより、さらには、膜面に付着したガス由来の汚染物が、水素排出膜の金属層を腐食(酸化又は硫化など)することにより、水素排出性が次第に低下することを見出した。このような現象は、混合ガスから高純度の水素を分離するために400℃以上の高温で用いる従来の水素精製用金属膜においては問題になることはなく、また金属膜を用いた水素排出膜は実用化されていないため、これまで知られていなかった。
そして、本発明者は、上記知見に基づいて解決策を鋭意検討したところ、水素排出膜の膜面における水との接触角を85°以上にすることにより、ガス由来の汚染物が膜面に付着しにくくなると共に、水素排出膜の金属層が腐食されにくくなり、その結果、長期間使用した場合でも水素排出性が低下しにくくなることを見出した。
前記水素排出膜は、水素導入側面と水素排出側面を有しており、前記水素導入側面は、水との接触角が85°以上であることが好ましい。
また、前記水素排出膜は、前記金属層とコート層とが直接又は他の層を介して積層されたものであってもよい。その場合、前記コート層の一方の面が前記水素導入側面であることが好ましい。金属層の水素導入側面にコート層を設けると、水素排出膜の水素透過性が阻害されるため、従来は金属層の水素導入側面に機能層を設けることは行われていない。しかし、金属層の片面にコート層を積層してコート層の一方の面を水素導入側面とすることにより、水素導入側面の水との接触角を85°以上に調整しやすくなり、水素排出性が次第に低下することを効果的に抑制することができる。コート層を設けることによる水素排出膜の水素透過性の低下は、コート層の材料及び厚さなどを調整することによって最小限に抑えることができる。
前記コート層は、フッ素系化合物、ゴム系ポリマー、及びシリコーン系ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。これら化合物を用いることにより、水との接触角を85°以上に調整しやすくなる。また、これら化合物は、水素排出膜の水素透過性を阻害しにくいものである。
前記コート層は、厚さが0.1~80μmであることが好ましい。コート層の厚さが0.1μm未満の場合には、均一な被覆膜を得ることが難しく、ガス由来の汚染物が付着しやすくなる傾向にある。一方、80μmを超える場合には、水素排出膜の水素透過性が悪くなる傾向にある。
前記金属層は、水素透過性、耐酸化性、及び水素吸蔵時の耐脆化に優れるという観点から、Pd合金を含む合金層であることが好ましい。
前記Pd合金は、第11族元素を20~65mol%含むことが好ましい。また、前記第11族元素は、Au、Ag、及びCuからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
Pd-第11族元素合金を含む合金層は、膜表面で水素分子を水素原子に解離して水素原子を膜内に固溶し、固溶した水素原子を高圧側から低圧側に拡散させ、低圧側の膜表面で再び水素原子を水素分子に変換して排出する機能を有する。第11族元素の含有量が20mol%未満の場合には、合金の強度が不十分になったり、前記機能が発現し難くなる傾向にあり、65mol%を超える場合には水素透過速度が低下する傾向にある。
本発明の水素排出膜は、前記金属層の片面又は両面に支持体を有することが好ましい。支持体は、金属層が安全弁から脱落した場合に、電気化学素子内に落下することを防止するために設けられる。また、金属層は、電気化学素子の内部圧力が所定値以上になった時に自壊する安全弁としての機能を有する必要がある。金属層が薄膜である場合には、金属層の機械的強度が低いため、電気化学素子の内部圧力が所定値になる前に自壊するおそれがあり、安全弁としての機能を果たせない。そのため、金属層が薄膜である場合には、機械的強度を向上させるために金属層の片面又は両面に支持体を積層することが好ましい。
また、本発明は、前記水素排出膜を備えた電気化学素子用安全弁、及び当該安全弁を有する電気化学素子、に関する。電気化学素子としては、例えば、アルミ電解コンデンサ及びリチウムイオン電池などが挙げられる。
また、本発明は、前記水素排出膜、又は前記電気化学素子用安全弁を用いた水素排出方法、に関する。
本発明の水素排出方法においては、前記水素排出膜等を用いて150℃以下の環境下で水素を排出させることが好ましい。
本発明の水素排出膜は、電気化学素子を長期間使用した場合でも水素排出性が低下しにくく、水素を安定的に排出することができる。また、本発明の水素排出膜は、電気化学素子内部で発生した水素ガスのみを速やかに外部に排出することができるだけでなく、外部から電気化学素子内部への不純物の侵入を防止することができる。また、本発明の水素排出膜を備えた安全弁は、電気化学素子の内部圧力が急激に上昇した場合には自壊して内部圧力を低下させ、電気化学素子自体の破裂を防止することができる。これら効果により、電気化学素子の性能を長期間維持することができ、電気化学素子の長寿命化を図ることができる。
本発明の水素排出膜の構造を示す概略断面図である。 本発明の水素排出膜の他の構造を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の水素排出膜は、金属層を少なくとも有する。金属層を形成する金属は、単体、又は合金化することで水素透過機能を有する金属であれば特に制限されず、例えば、Pd、Nb、V、Ta、Ni、Fe、Al、Cu、Ru、Re、Rh、Au、Pt、Ag、Cr、Co、Sn、Zr、Y、Ce、Ti、Ir、Mo及びこれらの金属を2種以上含む合金などが挙げられる。
前記金属層は、Pd合金を含む合金層であることが好ましい。Pd合金を形成する他の金属は特に制限されないが、第11族元素を用いることが好ましく、より好ましくはAu、Ag、及びCuからなる群より選択される少なくとも1種である。特に、Pd-Au合金は、電気化学素子内部の電解液又は構成部材から発生するガス成分に対する耐腐食性が優れるため好ましい。Pd合金は、第11族元素を20~65mol%含むことが好ましく、より好ましくは30~65mol%であり、さらに好ましくは30~60mol%であり、特に好ましくは40~60mol%である。また、Ag含有量が20mol%以上であるPd-Ag合金、Cu含有量が30mol%以上であるPd-Cu合金、又はAu含有量が20mol%以上であるPd-Au合金を含む合金層は、50~60℃程度以下の低温域であっても水素によって脆化しにくいので好ましい。また、Pd合金は、本発明の効果を損なわない範囲でIB族及び/又はIIIA族の金属を含んでいてもよい。
Pd合金を含む合金層は、上記したPdを含む2成分を含む合金だけでなく、例えばPd-Au-Agの3成分を含む合金であってもよく、Pd-Au-Cuの3成分を含む合金であってもよい。さらに、Pd-Au-Ag-Cuの4成分を含む合金であってもよい。例えば、PdとAuと他の金属を含む多成分系合金の場合、Pd-Au合金中のAuと他の金属との合計含有量は、55mol%以下であることが好ましく、より好ましくは50mol%以下であり、さらに好ましくは45mol%以下であり、特に好ましくは40mol%以下である。
前記金属層は、例えば、圧延法、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、及びメッキ法などにより製造することができるが、膜厚の厚い金属層を製造する場合には、圧延法を用いることが好ましく、膜厚の薄い金属層を製造する場合には、スパッタリング法を用いることが好ましい。
圧延法は、熱間圧延であってもよく、冷間圧延のいずれの方法でもよい。圧延法は、一対又は複数対のロール(ローラー)を回転させ、ロール間に原料である金属を、圧力をかけながら通過させることにより膜状に加工する方法である。
圧延法により得られる金属層の膜厚は、5~50μmであることが好ましく、より好ましくは10~30μmである。膜厚が5μm未満の場合には、製造時にピンホール又はクラックが生じやすくなったり、水素を吸蔵すると変形しやすくなる。一方、膜厚が50μmを超えると、水素を透過させるのに時間を要するため水素透過性が低下したり、コスト面で劣るため好ましくない。
スパッタリング法は特に限定されず、平行平板型、枚葉型、通過型、DCスパッタ、及びRFスパッタなどのスパッタリング装置を用いて行うことができる。例えば、金属ターゲットを設置したスパッタリング装置に基板を取り付けた後、スパッタリング装置内を真空排気し、Arガス圧を所定値に調整し、金属ターゲットに所定のスパッタ電流を投入して、基板上に金属膜を形成する。その後、基板から金属膜を剥離して金属層を得る。なお、ターゲットとしては、製造する金属層に応じて、単一又は複数のターゲットを用いることができる。
基板としては、例えば、ガラス板、セラミックス板、シリコンウエハー、アルミニウム及びステンレスなどの金属板が挙げられる。
スパッタリング法により得られる金属層の膜厚は、0.01~5μmであることが好ましく、より好ましくは0.05~2μmである。膜厚が0.01μm未満の場合には、ピンホールが形成される可能性があるだけでなく、要求される機械的強度を得難い。また、基板から剥離する際に破損しやすく、剥離後の取り扱いも困難になる。一方、膜厚が5μmを超えると、金属層を製造するのに時間を要し、コスト面で劣るため好ましくない。
金属層の膜面積は、水素透過量と膜厚を考慮して適宜調整することができるが、安全弁の構成部材として用いる場合には、0.01~100mm程度である。なお本発明において膜面積は、金属層において実際に水素を排出する部分の面積であって、後述するリング状の接着剤を塗布した部分は含まない。
前記金属層を有する水素排出膜の少なくとも一方の面は、水との接触角が85°以上であり、好ましくは90°以上であり、より好ましくは95°以上であり、さらに好ましくは100°以上である。水との接触角が85°以上であれば、ガス由来の汚染物が膜面に付着しにくくなると共に、水素排出膜の金属層が腐食されにくくなる。その結果、長期間使用した場合でも水素排出性が低下しにくくなる。水との接触角の上限は特に制限されないが、現実的には170°程度である。
前記水素排出膜は、水素導入側面と水素排出側面を有しており、水素導入側面の水との接触角が85°以上であることが好ましい。
水素排出膜の膜面の水との接触角を85°以上にする方法は特に制限されず、例えば、前記金属層の表面に微細な凹凸形状を形成して水との接触角を85°以上にする方法、真空蒸着法により前記金属層の表面に薄膜を形成して水との接触角を85°以上にする方法、又は水との接触角が85°以上である表面を有するコート層を直接又は他の層を介して前記金属層に積層する方法などが挙げられる。
金属層の表面に微細な凹凸形状を形成する方法は特に限定されず、例えば、極超短波パルスレーザーを用いて表面処理するフェムト秒レーザー加工、HSO水溶液中での陽極酸化処理、NaOH水溶液中での陽極酸化処理、及び粒径数十μmの硬質微粒子を金属層の表面に高速で投射するFPP処理等が挙げられる。
真空蒸着法により金属層の表面に薄膜を形成する方法は特に限定されず、例えば、高真空中で加熱により気化又は昇華させて気体分子となった蒸着材料を、金属層に衝突、付着させることによって蒸着薄膜を形成することができる。蒸着材料は、得られる薄膜の水との接触角が85°以上であれば特に限定されないが、パーフルオロアルキル誘導体を有する有機化合物が好適である。蒸着した薄膜は、加熱又は紫外線照射することで重合処理を施してもよい。
コート層の原料は、水との接触角が85°以上である表面を形成できるものであれば特に制限されず、例えば、フッ素系化合物、ゴム系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ウレタン系ポリマー、及びポリエステル系ポリマーなどが挙げられる。これらのうち、水との接触角が大きく、かつ水素排出膜の水素透過性を阻害しにくいという観点から、フッ素系化合物、ゴム系ポリマー、及びシリコーン系ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を用いることが好ましい。
フッ素系化合物としては、例えば、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキル第四級アンモニウム塩、及びフルオロアルキルエチレンオキシド付加物などのフルオロアルキル基含有化合物;ペルフルオロアルキルカルボン酸塩、ペルフルオロアルキル第四級アンモニウム塩、及びペルフルオロアルキルエチレンオキシド付加物などのペルフルオロアルキル基含有化合物;テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、及びテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体などのフルオロカーボン基含有化合物;テトラフルオロエチレン重合体;フッ化ビニリデンとテトラフルオロエチレンの共重合体;フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体;含フッ素(メタ)アクリル酸エステル;含フッ素(メタ)アクリル酸エステル重合体;含フッ素(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体;含フッ素(メタ)アクリル酸エステルと他モノマーの共重合体、などが挙げられる。
また、コート層の原料であるフッ素系化合物として、ハーベス社製の「デュラサーフ」シリーズ、ダイキン工業社製の「オプツール」シリーズ、及び信越化学工業社製の「KY-100」シリーズなどを使用してもよい。
ゴム系ポリマーとしては、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン-プロピレン-ジエン三元重合体ゴム、クロロスルフォン化ポリエチレンゴム、及びエチレン-酢酸ビニル共重合体ゴムなどが挙げられる。
また、コート層の原料であるゴム系ポリマーとして、日東シンコー社製の「エレップコート」シリーズなどを使用してもよい。
シリコーン系ポリマーとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン、アルキル変性ポリジメチルシロキサン、カルボキシル変性ポリジメチルシロキサン、アミノ変性ポリジメチルシロキサン、エポキシ変性ポリジメチルシロキサン、フッ素変性ポリジメチルシロキサン、及び(メタ)アクリレート変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
コート層は、例えば、金属層上、又は金属層上に設けた他の層上にコート層原料組成物を塗布し、硬化させることにより形成することができる。
塗布方法は特に制限されず、例えば、ロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、及びグラビアコート法などが挙げられる。
溶剤は、コート層の原料に応じて適宜選択すればよい。コート層の原料としてフッ素系化合物を用いる場合、例えば、フッ素系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、及び炭化水素系溶剤などの溶剤を単独又は混合して使用することができる。これらのうち、引火性がなく、速やかに揮発するフッ素系溶剤を単独又は他の溶剤と混合して使用することが好ましい。
フッ素系溶剤としては、例えば、ハイドロフルオロエーテル、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルカン、ハイドロフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロカーボン、パーフルオロシクロエーテル、パーフルオロシクロアルカン、ハイドロフルオロシクロアルカン、キシレンヘキサフルオライド、ハイドロフルオロクロロカーボン、及びパーフルオロカーボンなどが挙げられる。
コート層の厚さは特に制限されないが、下限値は0.1μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.3μm以上であり、さらに好ましくは0.5μm以上であり、特に好ましくは1.0μm以上であり、上限値は80μm以下であることが好ましく、より好ましくは50μm以下であり、さらに好ましくは30μm以下であり、さらに好ましくは20μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下であり、特に好ましくは5μm以下である。
コート層の厚さは、コート層原料組成物の固形分濃度や塗布回数によって調整することができる。
コート層は、ガス由来の汚染物の透過を防止するために無孔質層であることが好ましい。
金属層の片面又は両面に支持体を設けてもよい。特に、スパッタリング法により得られる金属層は、膜厚が薄いため、機械的強度を向上させるために金属層の片面又は両面に支持体を積層することが好ましい。
本発明の水素排出膜の好ましい形態は、Pd合金を含む金属層にフッ素系化合物を含むコート層を設けたものであり、特にAu、Ag、及びCuからなる群より選択される少なくとも1種の第11族元素を含むPd合金に、フッ素系化合物を含むコート層を設けたものが好ましい。
図1及び2は、本発明の水素排出膜1の構造を示す概略断面図である。水素排出膜1は、水素導入側面6と水素排出側面7を有する。図1(a)又は(b)に示すように、金属層2の片面又は両面にリング状の接着剤3を用いて支持体4を積層してもよく、図2(a)又は(b)に示すように、治具8を用いて金属層2の片面又は両面に支持体4を積層してもよい。また、コート層5は、金属層2上に設けてもよく、支持体4上に設けてもよい。
支持体4は、水素透過性であり、金属層2を支持しうるものであれば特に限定されず、無孔質体であってもよく、多孔質体であってもよい。また、支持体4は、織布、不織布であってもよい。支持体4の形成材料としては、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリスルホン及びポリエーテルスルホンなどのポリアリールエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン及びポリフッ化ビニリデンなどのフッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミドなどが挙げられる。これらのうち、化学的及び熱的に安定であるポリスルホン又はポリテトラフルオロエチレンが好ましく用いられる。
支持体4は、平均孔径100μm以下の多孔質体であることが好ましい。平均孔径が100μmを超えると、多孔質体の表面平滑性が低下するため、スパッタリング法等で金属層を製造する場合に、多孔質体上に膜厚の均一な金属層を形成し難くなったり、金属層にピンホール又はクラックが生じやすくなる。
支持体4の厚さは特に限定されないが、通常5~1000μm程度、好ましくは10~300μmである。
金属層2をスパッタリング法で製造する場合、基板として支持体4を用いると、支持体4上に金属層2を直接形成することができ、接着剤3又は治具8を用いることなく水素排出膜1を製造できるため、水素排出膜1の物性及び製造効率の観点から好ましい。その場合、支持体4としては、平均孔径100μm以下の多孔質体を用いることが好ましく、より好ましくは平均孔径5μm以下の多孔質体であり、特に限外ろ過膜(UF膜)を用いることが好ましい。
本発明の水素排出膜の形状は、略円形状であってもよく、三角形、四角形、五角形等の多角形であってもよい。後述する用途に応じた任意の形状にすることができる。
本発明の水素排出膜は、特にアルミ電解コンデンサ又はリチウムイオン電池の安全弁の構成部材として有用である。また、本発明の水素排出膜は、安全弁とは別に水素排出弁として電気化学素子に設けることも可能である。
本発明の水素排出膜を用いて電気化学素子内部で発生した水素を排出する方法は特に限定されないが、例えばアルミ電解コンデンサ又はリチウムイオン電池の外装部分の一部に本発明の水素排出膜を設け、これを外装内部と外部の隔膜として用いることができる。この場合、外装内部と外部は水素排出膜によって隔離され、水素排出膜は水素以外の気体を透過しない。外装内部で発生した水素は圧力の上昇により水素排出膜を介して外部に排出され、外装内部は所定圧力以上に上昇することはない。
本発明の水素排出膜は、その合金組成を適宜調整することにより、低温で脆化しないため、例えば150℃以下の温度、さらには110℃以下の温度で使用できるという利点がある。すなわち、その用途により、高温(例えば400~500℃)で使用されないアルミ電解コンデンサ又はリチウムイオン電池における水素排出方法において、本発明の水素排出膜は特に好適に用いられる。
以下に実施例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら限定されるものではない。
製造例1
〔圧延法によるPd-Au合金層(Au含有量30mol%)の作製〕
インゴット中のAu含有量が30mol%となるようにPd及びAu原料をそれぞれ秤量し、水冷銅坩堝を備えたアーク溶解炉に投入し、大気圧のArガス雰囲気中でアーク溶解した。得られたボタンインゴットをロール径100mmの2段圧延機を用いて厚さ5mmになるまで冷間圧延して板材を得た。その後、ガラス管の中に圧延した板材を入れ、ガラス管の両端を封止した。ガラス管内部を室温で5×10-4Paまで減圧し、その後700℃まで昇温して24時間放置し、その後室温まで冷却した。この熱処理により、合金中のPd及びAuの偏析を解消した。次に、ロール径100mmの2段圧延機を用いて板材を厚さ100μmになるまで冷間圧延し、さらにロール径20mmの2段圧延機を用いて板材を厚さ20μmになるまで冷間圧延した。その後、ガラス管の中に圧延した板材を入れ、ガラス管の両端を封止した。ガラス管内部を室温で5×10-4Paまで減圧し、その後500℃まで昇温して1時間放置し、その後室温まで冷却した。この熱処理により、圧延によって生じたPd-Au合金内部のひずみを除去し、厚さ20μm、Au含有量30mol%のPd-Au合金層を作製した。
製造例2
〔圧延法によるPd-Ag合金層(Ag含有量30mol%)の作製〕
インゴット中のAg含有量が30mol%となるようにPd及びAg原料をそれぞれ使用した以外は実施例1と同様の方法で厚さ20μm、Ag含有量30mol%のPd-Ag合金層を作製した。
実施例1
製造例1で作製したPd-Au合金層の片面にコート層原料組成物(ハーベス社製、デュラサーフDS-3302TH)をディップコート法で塗布し、乾燥させてコート層を形成して水素排出膜を作製した。
実施例2
実施例1において、デュラサーフDS-3302THの代わりに、デュラサーフDS-3308TH(ハーベス社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で水素排出膜を作製した。
実施例3
実施例1において、デュラサーフDS-3302THの代わりに、デュラサーフDS-3308TH(ハーベス社製)とデュラサーフDS-3320C(ハーベス社製)を同量混合し、固形分濃度を14wt%としたコート層原料組成物を用いた以外は実施例1と同様の方法で水素排出膜を作製した。
実施例4
実施例1において、デュラサーフDS-3302THの代わりに、デュラサーフDS-3320C(ハーベス社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で水素排出膜を作製した。
実施例5
実施例1において、デュラサーフDS-3302THの代わりに、デュラサーフDS-3330C(ハーベス社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で水素排出膜を作製した。
実施例6
実施例5と同様にしてコート層原料組成物を塗布し、乾燥した後、さらにデュラサーフDS-3330C(ハーベス社製)を塗布し、乾燥した以外は実施例5と同様の方法で水素排出膜を作製した。
実施例7
実施例1において、デュラサーフDS-3302THの代わりに、デュラサーフDS-5480H(ハーベス社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で水素排出膜を作製した。
実施例8
実施例1において、デュラサーフDS-3302THの代わりに、エレップコートLSS-520MH(日東シンコー社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で水素排出膜を作製した。
比較例1
製造例1で作製したPd-Au合金層を水素排出膜とした。
比較例2
実施例1において、デュラサーフDS-3302THの代わりに、G-90(日研社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で水素排出膜を作製した。
比較例3
製造例2で作製したPd-Ag合金層を水素排出膜とした。
〔測定及び評価方法〕
(接触角の測定)
水素排出膜の水素導入側面の水との接触角は、JIS R3257(基板ガラス表面のぬれ性試験方法)に準拠して測定し、接触角測定装置(英弘精機社製、OCAシリーズ)を用いて静的接触角を測定した。具体的には、25℃の雰囲気下で、2cm角の試料に純水を8μL滴下し、液面と試料表面のなす角θ(下記図面を参照)をマイクロスコープで測定した。左右二つのθの平均値を接触角とした。
Figure 0007181324000001
(水素透過性の評価)
作製した水素排出膜をスウェージロック社製のVCRコネクターに取り付け、片側にSUSチューブを取り付け、密封された空間(63.5ml)を作製した。チューブ内を真空ポンプで減圧後、水素ガスの圧力が0.15MPaになるように調整し、105℃の環境下での圧力変化をモニターした。圧力変化により水素排出膜を透過した水素モル数(体積)がわかるため、これを1日当たりの透過量に換算して水素透過量を算出した。例えば、2時間で圧力が0.15MPaから0.05MPaに変化した場合(変化量0.10MPa)、水素排出膜を透過した水素体積は63.5mlになる。よって、1日当たりの水素透過量は63.5×24/2=762ml/dayとなる。水素排出膜の水素透過量は、10ml/day以上であることが好ましく、より好ましくは40ml/day以上であり、さらに好ましくは70ml/day以上であり、特に好ましくは100ml/day以上である。また、水素透過量の上限値は1000ml/day程度である。
(耐腐食性の評価)
密閉されたSUS缶内にモデル電解液として、アジピン酸二アンモニウム(和光純薬工業株式会社製)2g及びエチレングリコール18gを入れた。コート層側表面のみを汚染物質で曝露させるために、作製した水素排出膜(15mm×15mm)の合金層側表面をアルミ箔でマスクし、SUS缶の蓋から吊り下げた。その後、SUS缶を105℃に加熱して96時間放置し、前記2種の化合物から発生したガスで水素排出膜のコート層側表面を曝露処理した。その後、合金層側表面からアルミ箔を取り外し、水素排出膜の水素透過量を上記と同様の方法で測定した。曝露処理前後の水素透過量の保持率は40%以上であることが必要であり、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは70%以上であり、特に好ましくは80%以上である。
Figure 0007181324000002
表1から、水との接触角が85°以上である実施例1~8の水素排出膜は、表面が汚染され難く、また合金層が腐食されにくいため水素排出性が低下しにくいことがわかる。一方、水との接触角が85°未満である比較例1~3の水素排出膜は、表面が汚染されやすく、また合金層が腐食されやすいため水素排出性が大きく低下することがわかる。
本発明の水素排出膜は、電池、コンデンサ、キャパシタ、及びセンサなどの電気化学素子に設けられる安全弁の構成部材として好適に用いられる。
1:水素排出膜
2:金属層
3:接着剤
4:支持体
5:コート層
6:水素導入側面
7:水素排出側面
8:治具

Claims (10)

  1. 金属層を有する水素排出膜において、
    前記金属層は、Auを含むPd合金を含む合金層であり、
    前記水素排出膜は、前記金属層とコート層とが直接又は他の層を介して積層されたものであり、
    前記コート層は、無孔質層であり、
    前記コート層は、水との接触角が85°以上である表面を有することを特徴とする水素排出膜。
  2. 前記コート層の前記表は、水素導入側面である請求項記載の水素排出膜。
  3. 前記コート層は、フッ素系化合物、ゴム系ポリマー、及びシリコーン系ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含む請求項1又は2記載の水素排出膜。
  4. 前記コート層は、厚さが0.1~80μmである請求項1~3のいずれかに記載の水素排出膜。
  5. 前記金属層の片面又は両面に支持体を有する請求項1~のいずれかに記載の水素排出膜。
  6. 請求項1~のいずれかに記載の水素排出膜を備えた電気化学素子用安全弁。
  7. 請求項記載の電気化学素子用安全弁を備えた電気化学素子。
  8. 前記電気化学素子が、アルミ電解コンデンサ又はリチウムイオン電池である請求項記載の電気化学素子。
  9. 請求項1~のいずれかに記載の水素排出膜、又は請求項記載の電気化学素子用安全弁を用いた水素排出方法。
  10. 150℃以下の環境下で水素を排出させる請求項記載の水素排出方法。
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