JP7166731B2 - 着色樹脂組成物 - Google Patents
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Description
明度を向上させるには、顔料濃度を減らすことや膜厚を薄くすることにより透過率を高くする必要がある一方で、カラーフィルターの色純度を向上させるためには着色顔料の含有量を増やすことや、より良い分光波形の顔料を選択することが必要である。これらの相反する特性を両立するために顔料の微粒子化という方法が行われているが、着色樹脂組成物の分散安定性、並びにカラーフィルターの光、熱または溶剤に対する耐性及びコントラスト等の諸特性とのバランスを保つ必要があり、明度が向上しても耐性との両立が図れないのが現状である。
キサンテン系化合物は、一般に染料に要求される色相が鮮明であること、高発色性を有すること、着色物が光や熱等に対し堅牢であること等の諸特性に優れるものの、蛍光の強い化合物であり、必ずしもカラーフィルター用の染料として有用ではない。
特許文献1にはキサンテンのカチオン部位と塩素イオンやさらに塩化亜鉛とから成るキサンテン系化合物が記載されているが、本発明者らの検討の結果、特許文献1に記載されているキサンテン系化合物は耐光性、耐熱性、耐水性、耐湿熱性等の堅牢性が不十分であった。特許文献2はキサンテン系化合物に関するものであるが、同文献にはカラーフィルターのコントラストについては何ら記載されていない。特許文献3及び4には、キサンテン系化合物とアゾ含金化合物との造塩化合物を用いた高コントラストなカラーフィルターが記載されているが、本発明者らの検討の結果、同文献の組成物はアゾ含金化合物の含有量が多く、硬化性に問題があった。
即ち、液晶表示装置や固体撮像素子の分野において求められている、信頼性に優れた耐性の高い鮮明な赤色カラーフィルターは、ほとんど実用化されていないのが現状である。
(1)下記式(1)
下記式(2)
(2)R4が-COOR5で表される置換基であって、かつR5が水素原子または置換基を有しても良いアルキル基である前項(1)に記載の着色樹脂組成物、
(3)R1及びR2が炭素数2乃至6の直鎖のアルキル基であり、かつR3が水素原子である前項(1)または(2)に記載の着色樹脂組成物、
(4)X-がトリフルオロメタンスルホン酸アニオンまたはビストリフルオロメタンスルホニルイミドアニオンである前項(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物、
(5)R6がニトロ基である前項(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物、
(6)R7が炭素数1乃至4のアルキル基である前項(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物、
(7)R8が水素原子である前項(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物、
(8)R9が2-エチルヘキシル基である前項(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物、
(9)前項(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物を用いて得られるカラーフィルター、及び
(10)前項(9)に記載のカラーフィルターを装着した液晶表示装置、有機ELディスプレイまたは固体撮像素子、
に関する。
式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはアリール基を表す。
式(1)のR1及びR2が表すアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基及びシクロヘキシル基等の炭素数1乃至6のアルキル基が挙げられ、炭素数2乃至6のアルキル基が好ましく、炭素数2乃至6の直鎖のアルキル基がより好ましく、炭素数2乃至4の直鎖のアルキル基が更に好ましい。
これらのアルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては特に制限はないが、例えば、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基並びにヒドロキシブチル基等のヒドロキシアルキル基;2-スルホエチル基;カルボキシエチル基;シアノエチル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基並びにブトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;トリフルオロメチル基並びにペンタフルオロエチル基等のハロゲン化アルキル基;カルバモイル基;及びカルボキシ基等が挙げられる。
これらのアリール基はさらに置換基を有していてもよく、該置換基としては特に制限はないが、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、i-ブチル基並びにペンチル基等のアルキル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子並びにヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、t-ブトキシ基並びにヘキシルオキシ基等のアルコキシ基;ヒドロキシエチル基並びにヒドロキシプロピル基等のヒドロキシアルキル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基、エトキシプロピル基並びにブトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;2―ヒドロキシエトキシ基等のヒドロキシアルコキシ基;2-メトキシエトキシ基並びに2-エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基;2-スルホエチル基;カルボキシエチル基;シアノエチル基;及びスルホン酸基等が挙げられる。
式(1)中、R3は水素原子またはメチル基を表し、水素原子であることが好ましい。
式(1)中、R4は置換基を表す。
これらのアルキル基は置換基を有していてもよく、該置換基としては特に制限はないが、例えば、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基並びにヒドロキシブチル基等のヒドロキシアルキル基;2-スルホエチル基;カルボキシエチル基;シアノエチル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基並びにブトキシエチル基等のアルコキシアルキル基;トリフルオロメチル基並びにペンタフルオロエチル基等のハロゲン化アルキル基;カルバモイル基;カルボキシ基;及びアリール基等が挙げられ、アリール基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
具体的には、先ず、市販品として入手可能な下記式(AA)で表されるC.I.Basic Violet 10を、ベンジルブロミドと反応させることにより下記式(B)で表される誘導体に変換し、更に、特許第5800493号公報に記載の方法を参考に塩交換反応を行うことにより上記式(1)におけるR1及びR2がエチル基であり、R3が水素原子であり、R4がフェニル基を置換基として有するメトキシカルボニル基であるキサンテン系化合物を得ることができる。
式(2)中、R6は炭素数1乃至4のアルキル基またはニトロ基を表す。
式(2)中のR6が表す炭素数1乃至4のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基及びt-ブチル基が挙げられる。
式(2)のR6としては、ニトロ基であることが好ましい。
式(2)のR7が表す炭素数1乃至4のアルキル基としては、式(2)のR6が表す炭素数1乃至4のアルキル基と同じものが挙げられる。
式(2)のR7としては、炭素数1乃至4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
式(2)のR8が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
式(2)のR8としては、水素原子であることが好ましい。
式(2)のR9が表す炭素数1乃至10のアルキル基は、炭素数1乃至10のアルキル基であれば直鎖状、分岐鎖状または環状の何れにも限定されず、その具体例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、1-メチルブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、2-エチルヘキシル基、1-エチルプロピル基、1,1-ジメチルプロピル基、1,2-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピル基、ヘキシル基、1-メチルペンチル基、2-メチルペンチル基、3-メチルペンチル基、4-メチルペンチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,2-ジメチルブチル基、1,3-ジメチルブチル基、2,2-ジメチルブチル基、2,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、1-エチル-1-メチルプロピル基、シクロヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基及びn-デシル基等が挙げられ、2-エチルヘキシル基であることが好ましい。
先ず、下記式(C)で表される化合物を常法によりジアゾ化し、得られたジアゾ化合物と下記式(D)で表される化合物とを常法によりカップリング反応させ、下記式(E)で表される化合物を得る。次いで、得られた下記式(E)の化合物を対応するクロム化合物又はコバルト化合物と縮合反応させることにより、下記式(F)で表される化合物を合成することができる。
最後に、必要に応じて下記式(F)の化合物を対応するアルキルアミン化合物(G)と反応させることにより、上記式(2)で表されるアゾ化合物を得ることができる。
着色樹脂組成物が含有するバインダー樹脂は特に限定されず、従来公知のものを用いることができるが、本発明の着色樹脂組成物をフォトリソグラフィーの手法に用いる場合は、以下に挙げられる1個以上のカルボキシ基または水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーの共重合体、あるいは他の共重合可能な芳香族炭化水素基や脂肪族炭化水素基を有するエチレン性不飽和モノマー等の共重合体であることが望ましい。また、これら共重合体の側鎖もしくは末端等に不飽和二重結合やエポキシ基を有するものやエポキシアクリレート樹脂も使用できる。これらのモノマー等は共重合体に単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤の具体例としては、α,α’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、t-ブチルパーオクトエート、ジ-t-ブチルパーオキシド過酸化ベンゾイルメチルエチルケトンパーオキシド等を挙げることができる。重合開始剤の使用量は、共重合体の合成に使用する全ての単量体の合計に対して、好ましくは0.01乃至25質量部である。
また、共重合体を合成する場合には、合成に用いる単官能のモノマーや重合開始剤等に対して十分な溶解力を有する有機溶剤を使用するのが好ましい。合成に用いる有機溶剤は、後述する本発明の着色樹脂組成物が含有する溶剤の具体例の中から、モノマーや重合開始剤に対する溶解力を考慮して選択すればよい。
共重合体を合成する際の反応温度は50乃至120℃であることが好ましく、特に好ましくは80乃至100℃である。また、反応時間は1乃至60時間であることが好ましく、より好ましくは3乃至20時間である。
共重合体の好ましい酸価は10乃至300(mgKOH/g)であり、好ましい水酸基価は10乃至200(mgKOH/g)である。前記の範囲の酸価もしくは水酸基価を有する共重合体を用いることにより、現像性に優れた着色樹脂組成物が得られる。
共重合体の重量平均分子量(Mw)は2,000乃至400,000が好ましく、3,000乃至100,000がより好ましい。前記の範囲の重量平均分子量を有する共重合体を用いることにより、感度及び現像性に優れた感光性樹脂組成物が得られる。
溶剤としては、例えば油溶性有機溶媒、水溶性有機溶媒並びに水等の溶媒類、更にはこれらの溶媒類を組み合わせた一種または二種以上を、着色樹脂組成物の用途や用法に合せて特に制限なく用いることが出来る。
硬化剤としては、ラジカル重合の場合は光重合モノマー、イオン硬化の場合はエポキシ樹脂、その他にメラミン硬化剤等が挙げられる。これらの具体例は、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレン型エポキシジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、9,9-ビス〔4-(2-アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕フルオレン、カヤラッドRP-1040(日本化薬製)、カヤラッドDPCA-30(日本化薬製)、UA-33H(新中村化学製)、UA-53H(新中村化学製)、M-8060(東亞合成製);チオール系重合モノマーとして、TEMPIC(堺化学製)、TMMP(堺化学製)、PEMP(堺化学製)、DPMP(堺化学製);エポキシ樹脂としては、日本化薬製品のNC―6000、NC-3000、EOCN-1020、XD-1000、EPPN-501H、BREN-S、NC-7300L、ダイセル化学製品のセロキサイト2021P、EHPE3150、サイクロマーM100、エポリードPB3600、ジャパンエポキシレジン製品のエピコート828、エピコートYX8000、エピコートYX4000、サイラエースS510(チッソ製)、TEPIC(日産化学工業製)等;メラミン硬化剤としてはメチロール化メラミンやMw-30(三和ケミカル製)等が挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。これらの含有量は、着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して通常80質量部以下、好ましくは5乃至30質量部である。
油溶性有機溶媒との併用で好ましく用いられる分散剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシアルキルエーテル燐酸エステル塩等公知のアニオン界面活性剤、ビニルナフタレン誘導体、α、β-エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、無水マレイン酸、無水マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、またはこれらの塩等の高分子分散剤等が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物が含有し得るポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂及びポリアクリル樹脂としては、特に限定されず従来公知のものが挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物に併用し得る光重合開始剤に特に制限は無いが、例えば、ベンジル、ベンゾインエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフェノン、3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸のエステル化物、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルスルフィド、ベンジルジメチルケタール、2-ブトキシエチル-4-メチルアミノベンゾエート、クロロチオキサントン、メチルチオキサントン、エチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、メチルアミノメチルベンゾエート、1-(4-ドデシルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、メチルベンゾイルフォーメート、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルホリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン-1、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-s-トリアジン、2,4,6-トリス(トリクロロメチル)-1,3,5-s-トリアジン、2,4-ビス(トリブロモメチル)-6-(4’-メトキシフェニル)-1,3,5-s-トリアジン、2,4,6-トリス(トリブロモメチル)-1,3,5-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-(1,3-ベンゾジオキソラン-5-イル)-1,3,5-s-トリアジン、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、1-(4-フェニルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-ベンゾアート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1,2-ジオン-2-オキシム-o-アセタート、1-(4-メチルスルファニルフェニル)ブタン-1-オンオキシム-o-アセタート、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、P-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、P-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール、ジアゾナフトキノン系開始剤、また市販のカヤキュアーDMBI、カヤキュアーBDMK、カヤキュアーBP-100、カヤキュアーBMBI、カヤキュアーDETX-S、カヤキュアーEPA(いずれも日本化薬製)、ダロキュアー1173、ダロキュアー1116(いずれもメルクジャパン製)、イルガキュアー907(BASFジャパン製)、イルガキュアー369(BASFジャパン製)、イルガキュアー379EG(BASFジャパン製)、イルガキュアーOXE-01(BASFジャパン製)、イルガキュアーOXE-02(BASFジャパン製)、イルガキュアーPAG103(BASFジャパン製)、TME-トリアジン(三和ケミカル製)、ビイミダゾール(黒金化成製)、STR-110、STR-1(いずれもレスペケミカル製)等が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物に併用し得る消泡剤としては、シリコーン系、アセチレン系の公知の消泡剤が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物に併用し得る防腐・防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン-1-オキサイド、ジンクピリジンチオン-1-オキサイド、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、1-ベンズイソチアゾリン-3-オンのアミン塩等の公知の防腐・防黴剤が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物に併用し得るpH調整剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の3級アミン類等の公知のpH調整剤が挙げられる。
これら顔料の具体例としては、カラーインデックスで、ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、19、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78、79;ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50;ピグメントバイオレット3、4、27,39;ピグメントレッド7、14、41、48:1、48:2、48:3、48:4、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、81:5、122、146、168、177、178、184、185、187、200、202、208、210、246、254、255、264270、272、279;ピグメントオレンジ43、71、73;ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、10、12、13、14、15、16、17、18、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、42、43、53、55、60、61、62、63、65、73、74、77、81、83、93、94、95、97、98、100、101、104、106、108、109、110、113、114、115、116、117、118、119、120、123、126、127、128、129、138、139、147、150、151、152、153、154、155、156、161、162、164、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、185、187、188、193、194、198、199、213、214、ピグメントグリーン7、36、58、等が挙げられる。
これら染料の具体例としては、カラーインデックスで、C.I.ナンバーのベーシックブルー7、アシッドブルー1、7、9、15、18、23、25、27、29、40、42、45、51、62、70、80、83、86、87、90,92,96,103,112,113,120,129,138,147,150,158,171,182,192,210,242,243,249、256,259,267,278,280,285,290,296,315,324,335,340;ベーシックブルー7、11、15、26;ソルベントブルー2、3、4、5、6、23、25、35、37、38、43、55、59、67、72、124;ベーシックバイオレット10;アシッドバイオレット17、49;ソルベントバイオレット4、5、14;ベーシックレッド1、10、29;アシッドレッド91、92、97、114、138、151、289;ソルベントレッド45、49、127;アシッドイエロー17、23、25、29、38、40、42、76;ソルベントイエロー4、14、15、24、76、81、82、94、98、162;ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56;アシッドオレンジ16、86、等が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物を用いる被着色材料としては、例えば普通紙、コート紙、プラスチックフィルム、プラスチック基板が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、本発明の着色樹脂組成物を被着色材料に付与する方法としては、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷などの各種印刷方法あるいはスピンコーター、ロールコーターなどによる塗工方法が挙げられる。
尚、紫外可視吸収スペクトルの測定条件は、以下の通りである。
測定機器:分光光度計「(株)島津製作所製、商品名UV-3150」
波長範囲:300乃至800nm
スキャンスピード:中速
サンプリングピッチ:0.5nm
測定モード:シングル
測光値::吸光度
スリット幅:2.0nm
光源切替波長:360.0nm
S/R切替:標準
(工程1-1)
200mlの四つ口フラスコに、ローダミンB(東京化成工業社製)9.6部、DMF32部、ベンジルブロミド(東京化成工業社製)10部及び炭酸カリウム3.3部を入れ、90℃で2時間攪拌した。反応液を冷却後、ビストリフルオロメタンスルホニルイミドのカリウム塩(森田化学工業社製)6.4部を更に1時間攪拌した。得られた反応液を水に注ぎ、析出した結晶をろ取、洗浄、乾燥させることにより、上記具体例のNo.3で表されるキサンテン系化合物を20部得た。該キサンテン系化合物の最大吸収波長は559nm(メタノール)であった。
500mlの四つ口フラスコにメチルエチルケトン160部、メタクリル酸10部、ベンジルメタクリレート33部及びα,α’-アゾビス(イソブチロニトリル)1部を仕込み、攪拌しながら30分間窒素ガスをフラスコ内に流入した。その後、80℃まで昇温し、80乃至85℃でそのまま4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、無色透明で均一な共重合体溶液を得た。これをイソプロピルアルコールと水の1:1混合溶液中で沈殿させ、濾過し、固形分を取り出し、乾燥し、バインダー樹脂を得た。得られたバインダー樹脂重量平均分子量(ゲルパーミエションクロマトグラフィーの測定結果に基づいてポリスチレン換算で算出)は18,000であり、JIS K2501に準じて測定した酸価は152(mgKOH/g)であった。
合成例1で得られた化合物No.3で表されるキサンテン系化合物、下記式(102)で表されるアゾ系化合物、バインダー樹脂として合成例Aで得られたバインダー樹脂、溶剤としてシクロペンタノン、硬化剤として光重合性モノマーDPHA(日本化薬社製)及び光重合開始剤イルガキュアー907(BASF社製)を表1に記載の配合量(部)で混合した後、10分間超音波装置で処理を行い溶解させることで着色樹脂組成物1及び比較用の着色樹脂組成物1を作製した。
実施例1及び比較例1で得られた着色樹脂組成物1及び比較用の着色樹脂組成物1をガラス基板にスピンコートし、80℃で10分間乾燥し、染料着色体1及び比較用の染料着色体1をそれぞれ作製した。
蛍光分光光度計(日立ハイテクサイエンス社製、商品名F-7000)を用いて、実施例2及び比較例2で得られた、各染料着色体の蛍光強度を測定した。蛍光強度が小さい程、蛍光が弱く、着色樹脂組成物から得た染料着色体のコントラストが優れていることを意味する。結果を表2に示した。
尚、蛍光分光光度計の測定及び条件は、以下の通りである。
測定機器:蛍光分光光度計「日立ハイテクサイエンス社製、商品名F-7000」
励起波長:559nm
観測波長範囲:500乃至850nm
スキャンスピード:240nm/min
サンプリングピッチ:1nm
測定モード:蛍光
スリット幅:5.0nm
Claims (10)
- 下記式(1)
で表されるキサンテン系化合物、
下記式(2)
で表されるアゾ系化合物、バインダー樹脂、溶剤及び硬化剤を含有する着色樹脂組成物。
- R4が-COOR5で表される置換基であって、かつR5が水素原子または置換基を有しても良いアルキル基である請求項1に記載の着色樹脂組成物。
- R1及びR2が炭素数2乃至6の直鎖のアルキル基であり、かつR3が水素原子である請求項1または2に記載の着色樹脂組成物。
- X-がトリフルオロメタンスルホン酸アニオンまたはビストリフルオロメタンスルホニルイミドアニオンである請求項1乃至3のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
- R6がニトロ基である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
- R7が炭素数1乃至4のアルキル基である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
- R8が水素原子である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
- R9が2-エチルヘキシル基である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
- 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物を用いて得られるカラーフィルター。
- 請求項9に記載のカラーフィルターを装着した液晶表示装置、有機ELディスプレイまたは固体撮像素子。
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