JP6764609B2 - 着色組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、カラーフィルターの緑色画素を形成する際に用いられる着色組成物、該着色組成物を用いて形成されるカラーフィルター、並びに該カラーフィルターを用いて形成される液晶表示装置、撮像素子(CCD、CMOS)及び有機ELディスプレイ等の電子表示装置に関する。
ノートパソコンや液晶テレビ、携帯電話等に代表される液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ等の液晶表示装置、及びデジタルカメラやカラーコピー機等の入力デバイスとして使用される撮像素子(CCD、CMOS)のカラー化にはカラーフィルターが必要である。これら液晶表示装置や固体撮像素子に用いられるカラーフィルターを製造する方法としては、染色法、電着法、印刷法、顔料分散法等があるが、近年、パターニングの手法を用いた顔料分散法が主流となっている。パターニングの方法としてはフォトリソグラフィー法が代表的で、感光性樹脂組成物と顔料分散体との混合物を用いてカラーフィルターを形成している。また、最近では着色インキをインクジェットプリンターにより、マスクを介さずに直接基板上に塗布し、カラーフィルターを形成する方法も行われている。
カラーフィルターに求められる特性である、色純度、彩度、明度およびコントラストを向上させることは特に重要である。明度が向上することによってバックライトの光量を抑えることができ、結果的に消費電力が低減されるため、環境的にも必要な技術である。カラーフィルターの色純度を向上させるためには着色顔料の含有量を増やすことや、より良い分光波形の顔料を選択することが必要である。一方、明度を向上させるには、顔料濃度を減らすことや膜厚を薄くすることにより透過率を高くする必要がある。これらの相反する特性を両立するために顔料の微粒子化という方法が行われているが、感光性樹脂組成物の分散安定性、並びにカラーフィルターの光、熱又は溶剤に対する耐性及びコントラストの向上には限界があり、明度が向上しても耐性との両立が図れないのが現状である。
これらの問題を解決するための別のアプローチとして、染料を使用したカラーフィルターの検討が進められている。染料を用いれば、顔料では達成できない色純度と明度の両立や、粒子では無いことから光散乱を抑制出来るためコントラストも向上できるメリットがある。しかしながら、その一方で、テレビ向け等の長期信頼性を必要とされる表示体用途には優れた耐光性や耐熱性が必要とされるが、染料は顔料よりも耐性が劣ることが一般的である。本発明者らの検討の結果、非特許文献1に記載されているメチン化合物は耐熱性が不充分であった。また、特許文献1または2に記載されているメチン化合物は明度及び耐熱性が不十分であった
特開2015−194646号公報 特開2015−194647号公報
Dyes and Pigments(2007),74(2),306−312
本発明は、明度や耐熱性に優れた高品位で高信頼の高い緑色カラーフィルターを製造することができる着色組成物、およびそれを用いて製造されたカラーフィルターの提供を目的とする。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、カラーフィルター画素に、色素として、少なくとも下記式(1)並びに下記式(2)で表されるメチン骨格含有化合物(以下メチン骨格含有化合物をメチン化合物という)を含む着色組成物を使用することによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)下記式(1)並びに下記式(2)
Figure 0006764609
Figure 0006764609
(式(1)及び(2)中、Rは水素原子又はハロゲン原子を表し、R及びRは炭素数1乃至4のアルキル基を表し、R及びRはハロゲン原子を表し、Rは炭素数1乃至4のアルコキシ基を表す。)で表される2種類のメチン化合物、及びバインダー樹脂を含有するカラーフィルター用着色組成物、
(2)R及びRがメチル基であり、かつR及びRが塩素原子である前項(1)に記載の着色組成物、
(3)Rが塩素原子であり、かつRがメトキシ基である前項(2)に記載の着色組成物、
(4)更に、顔料を含む前項(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の着色組成物、
(5)顔料が、C.I.ピグメントグリーン58及びC.I.ピグメントグリーン59からなる群から選ばれる一種以上である前項(4)に記載の着色組成物、
(6)更に、硬化剤を含有する前項(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の着色組成物、
(7)更に、光重合開始剤及び/または硬化促進剤を含有する前項(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の着色組成物、
(8)前項(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の着色組成物からなる着色膜、
(9)前項(8)に記載の着色膜からなるカラーフィルター、及び
(10)前項(9)に記載のカラーフィルターを装着した液晶表示装置、有機ELディスプレイ又は固体撮像素子、
に関する。
本発明のカラーフィルター用着色組成物を用いることにより、明度や耐熱性に優れた高品位で信頼性の高いカラーフィルターの緑色画素を提供することができる。
本発明のカラーフィルター用着色組成物(以下、単に「着色組成物」ともいう)は、前記式(1)及び前記式(2)で表されるメチン化合物を含有する。
式(1)中、Rは水素原子又はハロゲン原子を表す。
式(1)のRが表すハロゲン原子の具体例としては、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子及びフッ素原子が挙げられる。
式(1)及び(2)中、R及びRは炭素数1乃至4のアルキル基を表す。
式(1)及び(2)の及びRが表す炭素数1乃至4のアルキル基は、直鎖状または分岐鎖状の何れにも限定されない。また、該アルキル基は置換基を有していてもよい。
式(1)及び(2)のR2及びRが表す炭素数1乃至4のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基及びt−ブチル基が挙げられる。
式(1)及び(2)のR及びRが表すアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、ヒドロキシ基及びアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、iso−プロポキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基及びt−ブトキシ基等)等が挙げられる。
式(1)及び(2)中、R及びRはハロゲン原子を表す。
式(1)及び(2)のR及びRが表すハロゲン原子の具体例としては、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子及びフッ素原子が挙げられる。
式(2)中、Rは炭素数1乃至4のアルコキシ基を表す。
式(2)中、Rが表す炭素数1乃至4のアルコキシ基の具体例としては、式(1)及び(2)のR及びRが表すアルキル基が有していてもよい置換基としてのアルコキシ基と同じものが挙げられる。
式(1)におけるRとしては、水素原子または塩素原子が好ましく、塩素原子であることがより好ましい。
式(1)及び(2)におけるR及びRとしては、炭素数1乃至4の直鎖のアルキル基であることが好ましく、該炭素数1乃至4の直鎖のアルキル基が置換基を有さないことがより好ましく、メチル基またはエチル基であることが更に好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
式(1)及び(2)におけるR及びRとしては、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子であることが好ましく、塩素原子であることがより好ましい。
式(2)におけるRとしては、メトキシ基またはエトキシ基であることが好ましく、メトキシ基であることがより好ましい。
本発明の式(1)及び式(2)で表されるメチン化合物は、種々の方法で製造されるが、例えばGB1528590公報に記載の方法を参考に、定法で合成可能である。例えば、式(1)で表されるメチン化合物は市販品としても入手可能な下記式(AA)で表されるホルミル誘導体と下記式(B)で表されるアニリン誘導体とを酢酸やメタノール中で反応させることにより、また式(2)で表されるメチン化合物は市販品としても入手可能な下記式(A’A’)で表されるホルミル誘導体と下記式(B’)で表されるアニリン誘導体とを酢酸やメタノール中で反応させることにより、それぞれ得ることができる。また、本発明の着色樹脂組成物に同じアニリン化合物を原料とする式(1)で表されるメチン化合物と式(2)で表されるメチン化合物を用いる場合は、下記式(AA)で表されるホルミル誘導体と下記式(A’A’)で表されるホルミル誘導体との混合物に下記式(B)で表されるアニリン誘導体を反応させて、式(1)で表されるメチン化合物と式(2)で表されるメチン化合物との混合物を一括で合成してもよい。尚、下記式(AA)乃至(B’)中のR1乃至Rは、それぞれ上記式(1)及び(2)におけるR1乃至Rと同じ意味を表す。
Figure 0006764609
本発明の式(1)で表されるメチン化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0006764609
Figure 0006764609
Figure 0006764609
Figure 0006764609
本発明の式(2)で表されるメチン化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0006764609
Figure 0006764609
Figure 0006764609
Figure 0006764609
本発明の着色組成物における式(1)で表されるメチン化合物と式(2)で表されるメチン化合物との合計の含有量は、着色組成物の全固形分100質量部に対して、通常0.01乃至50質量部、好ましくは0.5乃至30質量部、より好ましくは1乃至10質量部である。
また、本発明の着色樹脂組成物における式(1)で表されるメチン化合物と式(2)で表されるメチン化合物との含有比率は、式(1)で表されるメチン化合物と式(2)で表されるメチン化合物の質量比が通常20:80乃至95:5、好ましくは50:50乃至90:10、より好ましくは、70:30乃至90:10である。
本発明の着色組成物はバインダー樹脂を含有する。着色組成物が含有するバインダー樹脂は特に限定されず、従来公知のものが挙げられるが、本発明の着色組成物をフォトリソグラフィーの手法に用いる場合は、以下に挙げられる1個以上のカルボキシ基又は水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーあるいは他の共重合可能な芳香族炭化水素基や脂肪族炭化水素基を有するエチレン性不飽和モノマー等の共重合体であることが望ましい。また、これらの側鎖もしくは末端等にエポキシ基を有したもの、さらにアクリレートを付加させたエポキシアクリレート樹脂も使用できる。これらのモノマー等は単独でも2種以上組み合わせても良い。
本発明で使用できる前記のカルボキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、エタクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸(無水物)類;3価以上の不飽和多価カルボン酸(無水物)類、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタアクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明で使用できる前記の水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチ(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシ−3−メチル−ペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−モノ(メタ)アクリレート、2−(2−ヒドロキシエチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート等の水酸基末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、前記の他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレートヒドロキシエチル化物、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニルメチル(メタ)アクリレート、フェニルノルボルニル(メタ)アクリレート、シアノノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリレート、フェンチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル=(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−4−メチル=(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環骨格類;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート等の水酸基末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノアクリレート、アリロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキル末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、2−アミノプロピルアクリレート、2−アミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピルアクリレート、3−アミノプロピルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルフタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、マレイミド等の不飽和アミドあるいは不飽和イミド類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリn−ブチルアクリレート、ポリn−ブチルメタクリレート、ポリシリコーン等の重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類等を挙げることができ、これらは単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、共重合体の側鎖に更に不飽和二重結合を導入した重合体も有用である。例えば、無水マレイン酸と共重合可能なスチレン、ビニルフェノール、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド等との共重合物の無水マレイン酸部に、ヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール性のヒドロキシル基を有するアクリレートやグリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有するアクリレートを反応させハーフエステル化した化合物、及びアクリル酸、アクリル酸エステルとヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール性のヒドロキシル基を有するアクリレートとの共重合体の水酸基にアクリル酸を反応せしめた化合物等が挙げられる。また、ウレタン樹脂やポリアミド、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、市販のACA−200M(ダイセル製)、ORGA−3060(大阪有機化学製)、AX3−BNX02(日本触媒製)、UXE−3024(日本化薬製)、UXE−3000(日本化薬製)、ZGA−287H(日本化薬製)、TCR−1338H(日本化薬製)、ZXR−1722H(日本化薬製)、ZFR−1401H(日本化薬製)、ZCR−1642(日本化薬製)も使用することができる。
本発明の着色組成物が含有するバインダー樹脂(共重合体)を製造する場合は、重合開始剤を使用する。ここで共重合体を合成するときに使用される重合開始剤の具体例としては、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、t−ブチルパーオクトエート、ジ−t−ブチルパーオキシド過酸化ベンゾイルメチルエチルケトンパーオキシド等を挙げることができる。重合開始剤の使用割合は、共重合体の合成に使用する全ての単量体の合計に対して、0.01乃至25質量部である。また、共重合体を合成する場合は、下記で説明する有機溶剤を使用するのが好ましいが、使用する単官能のモノマーや重合開始剤等に対して十分な溶解力を有するものを使用する。共重合体を合成するときの反応温度は50乃至120℃であることが好ましく、特に好ましくは80乃至100℃である。また、反応時間は1乃至60時間であることが好ましく、より好ましくは3乃至20時間である。共重合体の好ましい酸価は10乃至300(mgKOH/g)であり、好ましい水酸基価は10乃至200(mgKOH/g)である。酸価もしくは水酸基価が10以下の場合は現像性が低下する。共重合体の重量平均分子量(Mw)は2000乃至400000が好ましく、3000乃至100000がより好ましい。この重量平均分子量が2000以下、あるいは400000以上では、感度及び現像性等が低下する。
前記のバインダー樹脂は、本発明の着色組成物に単独で又は2種以上を混合して使用することができる。本発明の着色組成物におけるバインダー樹脂の含有量は、着色組成物の全固形分100質量部に対して、通常1乃至99質量部、好ましくは5乃至50質量部である。
本発明の着色組成物は、式(1)及び式(2)で表されるメチン化合物とバインダー樹脂以外の成分(以下、「その他の成分」と記載する)を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば油溶性有機溶媒、水溶性有機溶媒並びに水等の溶媒類や樹脂類、更にはこれらの溶媒類や樹脂類と組み合わせて用い得る各種の添加剤等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を着色組成物の用途や用法に合せて特に制限なく用いることが出来る。
油溶性有機溶媒の具体例としては、エタノール、ペンタノール、オクタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、テトラフルオロプロパノール等のアルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート等のグリコール誘導体;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ブチルフェニルエーテル、ベンジルエーテル、ヘキシルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチルなどのエステル類;アセトニトリル、DMF、ジメチルスルホキシド、スルホラン、NMP、2−ピロリドン等の極性有機溶媒等が挙げられる。
水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール及びベンジルアルコール等のアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ペンタンジオール及び1,5−ペンタンジオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコール誘導体;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びモルホリン等のアミン類;2−ピロリドン、NMP、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン等が挙げられる。
これらの溶媒類は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。溶剤類を含有する場合の使用量は、着色組成物の全固形分(本発明の着色組成物が含有する溶媒類以外の全成分)100質量部に対して好ましくは40乃至10000質量部であり、100乃至1000質量部であることがより好ましい。
本発明の着色組成物が含有し得る溶媒類以外のその他の成分としては、例えば、分散剤、樹脂類、硬化剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、表面調整剤、消泡剤、防腐・防黴剤、pH調整剤及び式(1)及び式(2)で表されるメチン化合物以外の色素等が挙げられる。
本発明の着色組成物が溶媒類を含有する場合は、各種の分散剤を併用することが出来る。
油溶性有機溶媒と併用し得る分散剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸のホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートのアンモニウム塩、ポリオキシアルキルエーテル燐酸エステル塩等公知のアニオン界面活性剤、ビニルナフタレン誘導体、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸、アクリル酸誘導体、メタクリル酸、メタクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、無水マレイン酸、無水マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、又はこれらの塩等の高分子分散剤等が挙げられる。
水溶性有機溶媒や水と併用し得る分散剤としては、界面活性剤の他、高分子分散剤を好適に使用することができる。高分子分散剤の具体例としては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸塩−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等の酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。
また、その他の樹脂系分散剤としては、ポリウレタン樹脂系、ポリカルボン酸系、ポリアミド樹脂系及びポリエステル樹脂系等の分散剤が挙げられる。樹脂系分散剤の具体例としては、例えば、ED211(楠本化成製)、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製)ソルスパース71000(アビシア製)等である。
これらの分散剤類は、本発明の着色組成物が含有する式(1)及び式(2)で表されるメチン化合物及び任意に含有し得る式(1)及び式(2)で表されるメチン化合物以外の色素に対して、通常500質量%以下、好ましくは10乃至450質量%、より好ましくは100乃至400質量%用いられる。
本発明の着色組成物が含有し得る樹脂類としては、例えばポリアミド系、ポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系及びポリアクリル系の樹脂等が挙げられる。
本発明の着色組成物が含有し得るポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂及びポリアクリル樹脂としては、特に限定されず従来公知のものが挙げられる。
本発明の着色組成物が含有し得る硬化剤としては、ラジカル重合の場合は光重合モノマー、イオン硬化の場合はエポキシ樹脂、その他にメラミン硬化剤等が挙げられる。これらの具体例は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレン型エポキシジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、9,9−ビス〔4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕フルオレン、カヤラッドRP−1040(日本化薬製)、カヤラッドDPCA−30(日本化薬製)、UA−33H(新中村化学製)、UA−53H(新中村化学製)、M−8060(東亞合成製);チオール系重合モノマーとして、TEMPIC(堺化学製)、TMMP(堺化学製)、PEMP(堺化学製)、DPMP(堺化学製);エポキシ樹脂としては、日本化薬製品のNC―6000、NC−3000、EOCN−1020、XD−1000、EPPN−501H、BREN−S、NC−7300L、ダイセル化学製品のセロキサイト2021P、EHPE3150、サイクロマーM100、エポリードPB3600、ジャパンエポキシレジン製品のエピコート828、エピコートYX8000、エピコートYX4000、サイラエースS510(チッソ製)、TEPIC(日産化学工業製)等;メラミン硬化剤としてはメチロール化メラミンやMw−30(三和ケミカル製)等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。これらの含有量は、着色組成物の全固形分100質量部に対して通常80質量部以下、好ましくは5乃至30質量部である。
本発明の着色組成物が含有し得る光重合開始剤としては、露光光源として一般的に用いられる超高圧水銀灯から射出される紫外線に充分感度を有するものが好ましく、ラジカル重合性の光ラジカル開始剤、イオン硬化性の光酸発生剤もしくは光塩基発生剤等が挙げられる。光重合では、より少ない露光エネルギーで硬化をさせるような増感剤と呼ばれる重合促進剤の成分を組み合わせて使用することができる。使用できる光重合開始剤は特に制限は無いが、具体例としては、ベンジル、ベンゾインエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフェノン3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸のエステル化物、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、ベンジルジメチルケタール、2−ブトキシエチル−4−メチルアミノベンゾエート、クロロチオキサントン、メチルチオキサントン、エチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、メチルアミノメチルベンゾエート、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4−ビス(トリブロモメチル)−6−(4’−メトキシフェニル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1,3−ベンゾジオキソラン−5−イル)−1,3,5−s−トリアジン、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−o−ベンゾアート、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−o−アセタート、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1−オンオキシム−o−アセタート、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、ジアゾナフトキノン系開始剤、また市販のカヤキュアーDMBI、カヤキュアーBDMK、カヤキュアーBP−100、カヤキュアーBMBI、カヤキュアーDETX−S、カヤキュアーEPA(いずれも日本化薬製)、ダロキュアー1173、ダロキュアー1116(いずれもメルクジャパン製)、イルガキュアー907(BASFジャパン製)、イルガキュアー369(BASFジャパン製)、イルガキュアー379EG(BASFジャパン製)、イルガキュアーOXE−01(BASFジャパン製)、イルガキュアーOXE−02(BASFジャパン製)、イルガキュアーPAG103(BASFジャパン製)、TME−トリアジン(三和ケミカル製)、ビイミダゾール(黒金化成製)、STR−110、STR−1(いずれもレスペケミカル製)等が挙げられる。
本発明の着色組成物が含有し得る熱重合開始剤としては、アゾ系化合物や有機過酸化物系のものがあるが、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、過酸化ジ−t−ブチル、ジベンゾイルパーオキシド、クミルパーオキシネオデカノエート等が挙げられる。
これらの光重合開始剤や熱重合開始剤は、必要に応じて単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。これら開始剤の含有量は、着色性組成物の固形分を100質量部に対して通常50質量部以下、好ましくは1乃至25質量部である。
本発明の着色組成物が含有し得る表面調整剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合物等の公知のノニオン系、ポリシロキサン系あるいはポリジメチルシロキサン系の界面活性剤が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン系、アセチレン系の公知の消泡剤が挙げられる。
防腐・防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムピリジンチオン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキサイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩等の公知の防腐・防黴剤が挙げられる。
pH調整剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等の3級アミン類等の公知のpH調整剤が挙げられる。
本発明の着色組成物が含有し得る式(1)及び式(2)で表されるメチン化合物以外の色素としては、有機顔料、無機顔料及び染料等が挙げられる。
本発明の着色組成物が含有し得る有機顔料に特に制限はないが、顔料の具体例としては、C.I.ピグメントレッド2、5、17、31、32、41、122、123、144、149、166、168、170、171、175、176、177、178、179、180、185、187、202、206、207、209、214、220、221、224、242、243、254、255、262、264、272等の赤色顔料、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20,24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214等の黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料、C.I.ピグメントグリーン7、10、36、37、58、59等の緑色顔料等が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物は、好ましくは緑色カラーフィルターの作成に用いられることから、本発明の着色組成物に併用する顔料としては、緑色顔料が好ましく、C.Iピグメントグリーン58及びC.I.ピグメントグリーン59からなる群から選ばれる一種以上であることがより好ましい。
本発明の着色組成物が含有し得る無機顔料に特に制限はないが、例えば、複合金属酸化物顔料、カーボンブラック、黒色低次酸化チタン、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロム、アンチモン白、鉄黒、鉛丹、硫化亜鉛、カドニウムエロー、カドニウムレッド、亜鉛、マンガン紫、コバルト紫、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム等の金属酸化物、金属硫化物、硫酸塩、金属水酸化物、金属炭酸塩等が挙げられる。
本発明の着色組成物が含有し得る染料に特に制限はなく、酸性染料、塩基性染料、直接染料、硫化染料、建染染料、ナフトール染料、反応染料、分散染料等が挙げられる。有機溶媒を併用する場合は、有機溶媒に可溶なものが好ましいが、有機溶媒に不溶な染料でも分散体とする事で適宜使用することができる。有機溶媒に不溶な染料はよく知られた処方として、例えば酸性染料の場合は、有機アミン化合物(例えばn−プロピルアミン、エチルヘキシルプロピオン酸アミン等)を反応させアミン塩染料に変性するか、又はそのスルホン酸基に同有機アミン化合物を反応させてスルホンアミド基を有する染料等に変性することが知られている。それらアミン変性した染料も本発明の着色組成物に使用可能である。その具体的な染料としては、カラーインデックスで、例えばC.I.ナンバーのベーシックブルー7、アシッドブルー1、7、9、15、18、23、25、27、29、40、42、45、51、62、70、80、83、86、87、90,92,96,103,112,113,120,129,138,147,150,158,171,182,192,210,242,243,249、256,259,267,278,280,285,290,296,315,324,335,340;ベーシックブルー7、11、15、26;ソルベントブルー2、3、4、5、6、23、25、35、37、38、43、55、59、67、72、124;ベーシックバイオレット10;アシッドバイオレット17、49;ソルベントバイオレット4、5、14;ベーシックレッド1、10、29;アシッドレッド91、92、97、114、138、151、289;ソルベントレッド45、49、127;アシッドイエロー17、23、25、29、38、40、42、76;ソルベントイエロー4、14、15、24、76、81、82、94、98、162;ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56;アシッドグリーン9、16、等が挙げられる。
本発明の着色組成物は、式(1)及び式(2)で表されるメチン化合物及びバインダー樹脂とその他の成分を、ディゾルバーやホモミキサー等により混合撹拌して製造される。顔料や溶解性の低い染料を併用する場合は、適当な分散剤を用いてペイントシェーカー等の分散機により分散体を得て、着色組成物に加えて混合してもよく、調製した着色組成物から異物等を取り除くためにフィルター等で精密濾過をすることも出来る。
本発明の着色組成物は、各種塗料、水性インキ、油性インキ、インクジェット用インキ、カラーフィルター用着色組成物に用いられ、カラーフィルター用着色組成物の具体的な用途としては、液晶表示装置、有機ELディスプレイ、あるいはデジタルカメラ等に使用される固体撮像素子等のカラーフィルターが挙げられる。
本発明の着色組成物を用いる被着色材料としては、例えば普通紙、コート紙、プラスチックフィルム、プラスチック基板が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、本発明の着色組成物を被着色材料に付与する方法としては、オフセット印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷などの各種印刷方法あるいはスピンコーター、ロールコーターなどによる塗工方法が挙げられる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特別の記載のない限り、本文中「部」及び「%」とあるのは質量基準であり、また反応温度は内温である。合成したメチン化合物のうち、λmax(最大吸収波長)を測定したものについては、特に断りのない限りジメチルスルホキシド中、紫外可視分光光度計UV−3150(島津製作所社製)での測定値を記載した。
合成例1(上記化合物No.5並びにNo.17で表されるメチン化合物の混合物の合成)
(工程1−1)
300mlの四つ口フラスコに、DMF98部を入れ、反応液の液温を10℃以下に維持しながらオキシ塩化リン49.6部を滴下した。反応液に5−クロロ−1,3,3−トリメチル−2−メチレンインドリン(東京化成工業社製)67.2部とDMF20部との混合液を入れ、45℃で1時間攪拌した。更にこの反応液を氷水に注ぎ、pHが10になるまで25%水酸化ナトリウム水を加えた後、90℃で15分間攪拌した。反応液を10℃まで冷却した後、析出した結晶をろ取、水洗、乾燥させることにより、下記式(101)で表される染料中間体64.7部を得た。
Figure 0006764609
(工程1−2)
300mlの四つ口フラスコに、下記式(102)で表される5−メトキシ−2,3,3−トリメチル−3H−インドール20.1部、トルエン150部及びヨードメタン34部を入れ、85℃で2時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、析出した結晶をろ取し、得られたウェットケーキに、トルエン130部、水62部及び水酸化カリウム15.3部を入れ、室温で1時間攪拌した。反応液に水を注ぎ、有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。更に減圧下で濃縮することにより、下記式(103)で表される染料中間体19.4部を得た。
Figure 0006764609
(工程1−3)
200mlの四つ口フラスコに、DMF35部を入れ、反応液の液温を10℃以下に維持しながらオキシ塩化リン15.4部を滴下した。反応液に工程1−2で得られた上記式(103)で表される染料中間体19.4部を入れ、45℃で1時間攪拌した。更にこの反応液を氷水に注ぎ、pHが10になるまで50%水酸化ナトリウム水を加えた後、90℃で1時間攪拌した。反応液を10℃まで冷却した後、析出した結晶をろ取、水洗、乾燥することにより、下記式(104)で表される染料中間体23.4部を得た。
Figure 0006764609
(工程1−4)
300mlの四つ口フラスコに、メタノール30部、工程1−1で得られた上記式(101)で表される染料中間体1.1部、工程1−3で得られた上記式(104)で表される染料中間体0.3部、4−クロロアニリン−3−スルホン酸(東京化成工業社製)1.2部、水10部及び酢酸4部を入れ、40℃で5時間攪拌した。室温まで冷却した後、析出した結晶をろ取、洗浄、乾燥することによりNo.5並びにNo.17で表されるメチン化合物の混合物2部を得た。該メチン化合物の最大吸収波長は427nm(ジメチルスルホキシド)であった。
合成例A(バインダー樹脂の合成)
500mlの四つ口フラスコにメチルエチルケトン160部、メタクリル酸10部、ベンジルメタクリレート33部及びα,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)1部を仕込み、攪拌しながら30分間窒素ガスをフラスコ内に流入した。その後、80℃まで昇温し、80乃至85℃でそのまま4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、無色透明で均一な共重合体溶液を得た。これをイソプロピルアルコールと水の1:1混合溶液中で沈殿させ、濾過し、固形分を取り出し、乾燥し、バインダー樹脂を得た。得られたバインダー樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量は18000であり、酸価は152(mgKOH/g)であった。
実施例1(着色組成物1及び染料着色体1の作製)
C.I.ピグメントグリーン59/合成例1で得られた化合物No.5及びNo.17で表されるメチン化合物の混合物/Disperbyk−2001(ビックケミー・ジャパン製)/PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)/エトキシプロパノール/合成例Aで得られたバインダー樹脂=0.76部/0.3部/3.5部/109.2部/7.1部/22.6部の組成比で混合した後、0.1mmジルコニアビーズ100部を添加し、ペイントシェーカーで9時間処理を行った。ビーズをろ過して除き、得られた着色組成物1をガラス基板にスピンコートし、90℃で2.5分間乾燥し、染料着色体1を作製した。
比較例1(比較用の着色組成物1及び比較用の染料着色体1の作製)
合成例1で得られたNo.5及びNo.17で表されるメチン化合物の混合物を、No.5で表されるメチン化合物のみに変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較用の着色組成物1及び比較用の染料着色体1を得た。
比較例2(比較用の着色組成物2及び比較用の染料着色体2の作製)
合成例1で得られたNo.5及びNo.17で表されるメチン化合物の混合物を、No.17で表されるメチン化合物のみに変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較用の着色組成物2及び比較用の染料着色体2を得た。
(明度及び耐熱性評価)
実施例1、比較例1及び比較例2で得られた染料着色体1、比較用の染料着色体1及び比較用染料着色体2を、分光光度計により分光透過率を測定し、C光源のCIEのXYZ表色系におけるx、yの色度座標と明度Yを評価した。更に、実施例1、比較例1及び比較例2で得られた、染料着色体1、比較用の染料着色体1及び比較用染料着色体2を230℃で30分間加熱処理した後に前記と同様に評価した。尚、明度Yが大きい程、明度が高く、優れていることを示す。結果を表1に示した。
Figure 0006764609
表1の結果から、本発明の着色組成物1を用いて作製した染料着色体1は、比較用の着色組成物から作製した比較用の染料着色体1及び2に比べて良好な明度及び耐熱性を示した。
以上より、本願発明のカラーフィルター用着色組成物を用いて得られたカラーフィルターは、発色性が良く、高い明度を有することから、高透過性の必要なカラーフィルターの製造プロセスに耐えうる信頼性の高いカラーフィルターとして有用である。
式(1)並びに式(2)で表される特定構造のメチン化合物の混合物及びバインダー樹脂を含有する本発明のカラーフィルター用着色組成物を用いることにより、明度に優れた高品位で信頼性の高いカラーフィルターの緑色画素を提供することができる。


Claims (10)

  1. 下記式(1)並びに下記式(2)
    Figure 0006764609
    Figure 0006764609
    (式(1)及び(2)中、Rは水素原子又はハロゲン原子を表し、R及びRは炭素数1乃至4のアルキル基を表し、R及びRはハロゲン原子を表し、Rは炭素数1乃至4のアルコキシ基を表す。)
    で表される2種類のメチン化合物、及びバインダー樹脂を含有するカラーフィルター用着色組成物。
  2. 及びRがメチル基であり、かつR及びRが塩素原子である請求項1に記載の着色組成物。
  3. が塩素原子であり、かつRがメトキシ基である請求項2に記載の着色組成物。
  4. 更に、顔料を含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の着色組成物。
  5. 顔料が、C.I.ピグメントグリーン58及びC.I.ピグメントグリーン59からなる群から選ばれる一種以上である請求項4に記載の着色組成物。
  6. 更に、硬化剤を含有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の着色組成物。
  7. 更に、光重合開始剤及び/または硬化促進剤を含有する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の着色組成物。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の着色組成物からなる着色膜。
  9. 請求項8に記載の着色膜からなるカラーフィルター。
  10. 請求項9に記載のカラーフィルターを装着した液晶表示装置、有機ELディスプレイ又は固体撮像素子。


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