JP6810644B2 - メチン化合物、該化合物を含有する着色樹脂組成物及び該着色樹脂組成物からなるカラーフィルター - Google Patents

メチン化合物、該化合物を含有する着色樹脂組成物及び該着色樹脂組成物からなるカラーフィルター Download PDF

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Description

本発明は、メチン化合物、該化合物を含有するカラーフィルターの緑色画素を形成する際に用いられる着色樹脂組成物、該着色樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルター、並びに該カラーフィルターを用いて形成される液晶表示装置、撮像素子(CCD、CMOS)及び有機ELディスプレイ等の電子表示装置に関する。
ノートパソコンや液晶テレビ、携帯電話等に代表される液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ等の液晶表示装置、及びデジタルカメラやカラーコピー機等の入力デバイスとして使用される撮像素子(CCD、CMOS)のカラー化にはカラーフィルターが必要である。これら液晶表示装置や固体撮像素子に用いられるカラーフィルターを製造する方法としては、染色法、電着法、印刷法、顔料分散法等があるが、近年、パターニングの手法を用いた顔料分散法が主流となっている。パターニングの方法としてはフォトリソグラフィー法が代表的で、感光性樹脂組成物と顔料分散体との混合物を用いてカラーフィルターを形成している。また、最近では着色インキをインクジェットプリンターにより、マスクを介さずに直接基板上に塗布し、カラーフィルターを形成する方法も行われている。
カラーフィルターに求められる特性である、色純度、彩度、明度およびコントラストを向上させることは特に重要である。明度が向上することによってバックライトの光量を抑えることができ、結果的に消費電力が低減されるため、環境的にも必要な技術である。カラーフィルターの色純度を向上させるためには着色顔料の含有量を増やすことや、より良い分光波形の顔料を選択することが必要である。一方、明度を向上させるには、顔料濃度を減らすことや膜厚を薄くすることにより透過率を高くする必要がある。これらの相反する特性を両立するために顔料の微粒子化という方法が行われているが、感光性樹脂組成物の分散安定性、並びにカラーフィルターの光、熱又は溶剤に対する耐性及びコントラストの向上には限界があり、明度が向上しても耐性との両立が図れないのが現状である。
これらの問題を解決するための別のアプローチとして、染料を使用したカラーフィルターの検討が進められている。染料を用いれば、顔料では達成できない色純度と明度の両立や、粒子では無いことから光散乱を抑制出来るためコントラストも向上できるメリットがある。しかしながら、その一方で、テレビ向け等の長期信頼性を必要とされる表示体用途には優れた耐光性や耐熱性が必要とされるが、染料は
顔料よりも耐性が劣ることが一般的である。本発明者らの検討の結果、非特許文献1に記載されているメチン化合物は耐熱性が不充分であった。また、特許文献1乃至3に記載されているメチン化合物は蛍光を持ちコントラストが不十分であった
特開2015−194646号公報 特開2015−194647号公報 特開2016−161847号公報
Dyes and Pigments (2007),74(2),306−312
本発明は、メチン化合物、該化合物を含有する着色樹脂組成物、および該着色樹脂組成物を用いて製造された蛍光強度が低減され、かつ耐熱性に優れたカラーフィルターを提供することを目的とする。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定構造のメチン化合物(染料)を含む着色樹脂組成物を使用することによって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)下記式(1)
Figure 0006810644
(式(1)中、Xはハロゲン原子を、nは1乃至3の整数を、Arは下記式(2)又は(3)
Figure 0006810644
(式(2)中、R1は炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
Figure 0006810644
(式(3)中、R2は炭素数1乃至4のアルキル基を、R3はハロゲン原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ニトロ基又はスルホ基を表す。)で示される基を表す。)で表される構造を有するメチン化合物、
(2)R及びR2がメチル基である前項(1)に記載のメチン化合物、
(3)Xが塩素原子であり、かつnが1である前項(1)または(2)に記載のメチン化合物、
(4)下記式(4)または(5)
Figure 0006810644
(式(4)中、R1は炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
Figure 0006810644
(式(5)中、R2は炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
で表される構造を有する前項(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のメチン化合物、
(5)前項(1)乃至(4)のいずれか一項に記載のメチン化合物またはその塩、バインダー樹脂及び硬化剤を含有する着色樹脂組成物、
(6)更に顔料を含有する前項(5)に記載の着色樹脂組成物、
(7)顔料がC.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントグリーン59、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185、及びC.I.ピグメントイエロー138からなる群から選ばれる一種以上である前項(6)に記載の着色樹脂組成物、
(8)更に光重合開始剤及び/または硬化促進剤を含有する前項(5)乃至(7)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物、
(9)前項(5)乃至(8)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物からなる着色硬化膜、
(10)前項(9)に記載の着色硬化膜からなるカラーフィルター、
(11)前項(10)に記載のカラーフィルターを装着した液晶表示装置、
(12)前項(10)に記載のカラーフィルターを装着した有機ELディスプレイ、
(13)前項(10)に記載のカラーフィルターを装着した固体撮像素子、
(14)前項(5)乃至(8)のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物にパターニングを施す工程を含む着色硬化膜の製造方法、
に関する。
本発明のカラーフィルター用着色樹脂組成物を用いることにより、耐熱性に優れ、かつ蛍光強度が低減されたカラーフィルターを提供することができる。
本発明のメチン化合物(以下、単に「式(1)で表される化合物」とも記載する)は前記式(1)で表される構造を有する。
式(1)中、Xはハロゲン原子を表す。
式(1)のXが表すハロゲン原子の具体例としては、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子及びフッ素原子が挙げられる。
式(1)のXとしては、ヨウ素原子または塩素原子が好ましく、塩素原子であることがより好ましい。
式(1)のnは1乃至3の整数を表し、1乃至2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
式(1)中、Ar1は前記式(2)又は(3)で示される基を表す。
式(2)中、R1は炭素数1乃至4のアルキル基を表す。式(3)中、R2は炭素数1乃至4のアルキル基を表し、R3はハロゲン原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ニトロ基又はスルホ基を表す。
式(2)のR1、式(3)のR2及びR3が表す炭素数1乃至4のアルキル基は、炭素数1乃至4のアルキル基であれば直鎖状または分岐鎖状の何れにも限定されない。また、該アルキル基は置換基を有していてもよい。
式(2)のR1、式(3)のR2及びR3が表す炭素数1乃至4のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基及びt−ブチル基が挙げられる。
式(2)のR1、式(3)のR2及びR3が表すアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、ヒドロキシ基及びアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、iso−プロポキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基及びt−ブトキシ基等)等が挙げられる。
式(3)のR3が表すハロゲン原子の具体例としては、式(1)のXが表すハロゲン原子と同じものが挙げられ、塩素原子であることが好ましい。
式(3)のR3が表す炭素数1乃至4のアルコキシ基の具体例としては、式(2)のR1、式(3)のR2及びR3が表すアルキル基が有していてもよい置換基としてのアルコキシ基と同じものが挙げられる。
本発明において、式(3)のR3が表すスルホ基の範疇には、スルホン酸基(−SO3H)のみならず、スルホン酸基の有する水素イオンの代りに無機又は有機の陽イオンと塩を形成した−SO3Zで表される置換基も含まれる。無機又は有機の陽イオンとなるZの具体例としては、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子、セシウム原子等のアルカリ金属原子;マグネシウム原子、カルシウム原子、ストロンチウム原子及びバリウム原子等のアルカリ土類金属原子(周期律表における第2族元素);及びアンモニウム類(NZ1234 、ここでZ1乃至Z4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基又はアリール基等を表す)等が好ましく挙げられる。
3が−SO3Zで表される置換基であって、かつZがアルカリ土類金属原子(周期律表における第2族元素)の場合、−SO3 -基との結合に関与しない一方の正の電荷は、負の電荷を有するいかなる物質や化合物等と結合していても構わず、これらは全て本発明の式(1)で表される構造を有するメチン化合物またはその塩の範疇に含まれる。
3が−SO3Zで表される置換基であって、かつZがアルカリ土類金属原子(周期律表における第2族元素)である式(1)で表されるメチン化合物またはその塩のとしては、例えば下記式(1−D)で表されるメチン化合物またはその塩の二量体が挙げられる。
Figure 0006810644
式(1−D)中、X、n及びR2は式(1)乃至(3)におけるX、n及びR2と同じ意味を表し、Aはアルカリ土類金属原子(周期律表における第2族元素)を表す。
式(2)におけるR1及び式(3)におけるR2としては、炭素数1乃至4の直鎖のアルキル基であることが好ましく、該炭素数1乃至4の直鎖のアルキル基が置換基を有さないことがより好ましく、メチル基またはエチル基であることが更に好ましく、メチル基であることが特に好ましい。
式(3)におけるR3としては、炭素数1乃至4のアルコキシ基又はスルホ基であることが好ましく、−SO3Zで表される置換基であって、Zがセシウム原子又はカルシウム原子であるか、炭素数1乃至4のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素数1乃至4のアルコキシ基であることが更に好ましく、メトキシ基であることが特に好ましい。
式(1)中、SO3-基は下記式(1−1)中に2乃至6で示したいずれかの炭素原子上の置換基であるが、SO3-基の置換位置としては3または4で示した炭素原子上であることが好ましい。
Figure 0006810644
即ち、式(1)で表される化合物としては、下記式(1’)または(1’’)で表される化合物が好ましい。
Figure 0006810644
Figure 0006810644
式(1)で表される化合物としては、上記R、R、R3、X及びnのそれぞれの好ましいものの組み合わせがより好ましく、より好ましいものの組み合わせが更に好ましい。また、前記の組合せに、更にSO3-基の好ましい置換位置を組み合わせたものが特に好ましい。
より具体的には、前記式(4)又は(5)で表される化合物が最も好ましい。
本発明の式(1)で表される化合物は、種々の方法で製造されるが、例えばGB1528590公報に記載の方法を参考に、定法で合成可能であり、市販品としても入手可能な下記式(AA)又は(A’A’)で表されるホルミル誘導体と、下記式(B)で表されるアニリン誘導体を酢酸やメタノール中で、反応させることにより得ることができる。なお下記式(AA)〜(B)中のX、n及びR1乃至R3は、それぞれ上記式(1)乃至(3)におけるX、n及びR1乃至R3と同じ意味を表す。
Figure 0006810644
本発明の式(1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0006810644
Figure 0006810644
Figure 0006810644
Figure 0006810644
本発明の着色樹脂組成物は上記式(1)で表されるメチン化合物、バインダー樹脂及び硬化剤を含有する。
本発明の着色樹脂組成物における式(1)で表される化合物の含有量は、本発明の着色樹脂組成物の全固形分(式(1)で表される化合物、バインダー樹脂及び硬化剤等、有機溶剤以外の固形分の総量を指す。以降も同義で用いられる。)100質量部に対して、通常0.01乃至50質量部、好ましくは0.5乃至30質量部、より好ましくは1乃至10質量部である。この範囲よりも含有量が多い場合は、析出や凝集が発生したり、硬化不十分のために基板との密着性が低下したりする虞がある。一方、含有量が少ない場合は、色特性としては十分な色純度を得られない虞がある。
本発明の着色樹脂組成物が含有するバインダー樹脂は、式(1)で表される化合物や任意成分として用いられる顔料等の色材化合物の分散時の分散安定性のため、分散剤、分散助剤として機能するが、着色樹脂組成物がフォトリソグラフィー法で用いられる場合は、カラーフィルター製造時の現像処理工程において用いられるアルカリ性現像液に可溶であることが望ましい。良好な微細パターンを形成するためには、バインダー樹脂が硬化剤や任意成分として用い得る光重合開始剤、硬化促進剤及び光重合性モノマー等との十分な硬化特性を有していることが望ましく、また、バインダー樹脂が式(1)で表される化合物等の色材化合物や硬化剤、光重合開始剤、光重合性モノマー、顔料分散液等の構成材料と相溶性が良く、着色樹脂組成物が析出や凝集等を起こさないよう安定でなければならない。着色樹脂組成物がインクジェット法で用いられる場合は、特にアルカリ可溶性は必要ではないため、他の構成材料との相溶性の良いバインダー樹脂を選択すればよい。
バインダー樹脂としては公知の樹脂を使用することもできるが、より好ましくは以下に挙げる1個以上のカルボキシル基、または水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーあるいは他の共重合可能な芳香族炭化水素基や脂肪族炭化水素基を有するエチレン性不飽和モノマー等の共重合体であることが望ましい。また、これらの側鎖もしくは末端等にエポキシ基を有したもの、さらにアクリレートを付加させたエポキシアクリレート樹脂も使用できる。これらのモノマー等は単独でも2種以上組み合わせても良い。
バインダー樹脂の原料として使用し得る前記カルボキシル基含有不飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、エタクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸(無水物)類;3価以上の不飽和多価カルボン酸(無水物)類、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−メタアクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート及び2−アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシエチルフタル酸等を挙げることができる。これらのカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
バインダー樹脂の原料として使用し得る前記水酸基含有不飽和モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシ−3−メチル−ペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−モノ(メタ)アクリレート、2−(2−ヒドロキシエチルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート等の水酸基末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、バインダー樹脂の原料として使用し得る前記以外の不飽和モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−ビニルトルエン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、o−クロルスチレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレートヒドロキシエチル化物及びフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニルメチル(メタ)アクリレート、フェニルノルボニル(メタ)アクリレート、シアノノルボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メンチル(メタ)アクリレート、フェンチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカ−8−イル=(メタ)アクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6〕デカ−4−メチル=(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸及びt−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環骨格類;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタクリレート等の水酸基末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノアクリレート及びアリロキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキル末端ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;2−アミノエチルアクリレート、2−アミノエチルメタクリレート、2−アミノプロピルアクリレート、2−アミノプロピルメタクリレート、3−アミノプロピルアクリレート及び3−アミノプロピルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及び安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル及びメタリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル及びシアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−(メタ)アクリロイルフタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド及びマレイミド等の不飽和アミドあるいは不飽和イミド類;1,3−ブタジエン、イソプレン及びクロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;並びにポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリn−ブチルアクリレート、ポリn−ブチルメタクリレート及びポリシリコーン等の重合体分子鎖の末端にモノアクリロイル基あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類等を挙げることができる。これらの不飽和モノマーは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
バインダー樹脂(共重合体)を製造する場合は、重合開始剤を使用する。ここで共重合体を合成するときに使用される重合開始剤の具体例としては、例えば、α,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、t−ブチルパーオクトエート、ジ−t−ブチルパーオキシド過酸化ベンゾイルメチルエチルケトンパーオキシド等を挙げることができる。重合開始剤の使用割合は、共重合体の合成に使用する全単量体100質量部に対して、0.01乃至25質量部である。また、共重合体を合成する場合は、有機溶剤を使用するのが好ましいが、使用する単官能のモノマーや重合開始剤等に対して十分な溶解力を有するものを使用する。バインダー樹脂の製造に使用し得る有機溶剤としては、後述する本発明の着色樹脂組成物が含有する有機溶剤と同様のものが挙げられる。
共重合体を合成するときの反応温度は50乃至120℃であることが好ましく、特に好ましくは80乃至100℃である。また、反応時間は1乃至60時間であることが好ましく、より好ましくは3乃至20時間である。共重合体の好ましい酸価は10乃至300(mgKOH/g)であり、好ましい水酸基価は10乃至200(mgKOH/g)である。酸価もしくは水酸基価が10以下の場合は現像性が低下する。共重合体の重量平均分子量(Mw)は2000乃至400000が好ましく、3000乃至100000がより好ましい。重量平均分子量が2000以下、あるいは400000以上では、感度および現像性等が低下する。
尚、本発明において、酸価はJIS K−2501に、水酸基価はJIS K−1557に準拠した方法で測定した値を意味する、また、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)の測定結果に基づいて、ポリスチレン換算で算出した値を意味する。
また、共重合体の側鎖に更に不飽和二重結合を導入した重合体もバインダー樹脂として有用である。例えば、無水マレイン酸と共重合可能なスチレン、ビニルフェノール、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド等との共重合物の無水マレイン酸部に、ヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール性のヒドロキシル基を有するアクリレートやグリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有するアクリレートを反応させハーフエステル化した化合物、およびアクリル酸やアクリル酸エステルとヒドロキシエチルアクリレート等のアルコール性のヒドロキシル基を有するアクリレートとの共重合体の水酸基にアクリル酸を反応せしめた化合物等が挙げられる。また、ウレタン樹脂やポリアミド、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、市販のACA−200M(ダイセル社製)、ORGA−3060(大阪有機化学製)、AX3−BNX02(日本触媒製)、UXE−3024(日本化薬製)、UXE−3000(日本化薬製)、ZGA−287H(日本化薬製)、TCR−1338H(日本化薬製)、ZXR−1722H(日本化薬製)、ZFR−1401H(日本化薬製)、ZCR−1642H(日本化薬製)もバインダー樹脂として使用することができる。
バインダー樹脂は、本発明の着色樹脂組成物に単独で又は2種以上を混合して使用することができる。本発明の着色樹脂組成物におけるバインダー樹脂の含有量は、着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して、通常、0.5乃至99質量部、好ましくは5乃至50質量部である。バインダー樹脂の含有量が0.5質量部未満の場合、アルカリ現像性が低下し、画素が形成される部分以外の領域での地汚れや膜残り等の問題が発生する場合がある。
本発明の着色樹脂組成物が含有する硬化剤としては、ラジカル重合の場合は光重合モノマー、イオン硬化の場合はエポキシ樹脂、その他にメラミン硬化剤等が挙げられる。これら硬化剤の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコー(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−F型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−フルオレン型エポキシジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、9,9−ビス〔4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕フルオレン、カヤラッドRP−1040(日本化薬製)、カヤラッドDPCA−30(日本化薬製)、UA−33H(新中村化学製)、UA−53H(新中村化学製)及びM−8060(東亞合成製)等の(メタ)アクリレートモノマー;TEMPIC(堺化学製)、TMMP(堺化学製)、PEMP(堺化学製)及びDPMP(堺化学製)等のチオール系重合モノマー;日本化薬製品のNC−6000、NC−6300、NC−6300H、NC−3000、EOCN−1020、XD−1000、EPPN−501H、BREN−S、NC−7300L、ダイセル化学製品のセロキサイト2021P、EHPE3150、サイクロマーM100、エポリードPB3600、ジャパンエポキシレジン製品のエピコート828、エピコートYX8000、エピコートYX4000、プリンテック製品のVG−3101L、サイラエースS510(チッソ)、TEPIC(日産化学工業)等のエポキシ樹脂;並びにメチロール化メラミン及びMw−30(三和ケミカル)等のメラミン硬化剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
硬化剤は、本発明の着色樹脂組成物に、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。硬化剤の含有量は、着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して通常1乃至80質量部、好ましくは5乃至50質量部である。この範囲より少ない場合は耐溶剤性等の効果が小さくなり、多すぎる場合は現像性が低下し、現像できない場合があるため好ましくない。また、エポキシ樹脂を硬化させるための硬化促進剤との組合せが好ましい。
本発明の着色樹脂組成物は、光重合開始剤及び/又は硬化促進剤を含有してもよい。着色樹脂組成物が含有し得る光重合開始剤としては、露光光源として一般的に用いられる超高圧水銀灯から射出される紫外線に充分な感度を有するものが好ましく、ラジカル重合性の光ラジカル開始剤、イオン硬化性の光酸発生剤もしくは光塩基発生剤等のいずれをも用いることが出来る。また、より少ない露光エネルギーで硬化をさせるために、増感剤と呼ばれる重合促進剤の成分を組み合わせて使用することもできる。光重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾインエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸のエステル化物、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、ベンジルジメチルケタール、2−ブトキシエチル−4−メチルアミノベンゾエート、クロロチオキサントン、メチルチオキサントン、エチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、ジメチルアミノメチルベンゾエート、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、メチルベンゾイルフォーメート、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4−ビス(トリブロモメチル)−6−(4’−メトキシフェニル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(1,3−ベンゾジオキソラン−5−イル)−1,3,5−s−トリアジン、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−O−ベンゾアート、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1,2−ジオン−2−オキシム−O−アセタート、1−(4−メチルスルファニルフェニル)ブタン−1−オンオキシム−O−アセタート、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2,2’−ビス(O−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、ジアゾナフトキノン系開始剤、また市販のカヤキュアーDMBI、カヤキュアーBDMK、カヤキュアーBP−100、カヤキュアーBMBI、カヤキュアーDETX−S、カヤキュアーEPA(いずれも日本化薬製)、ダロキュアー1173、ダロキュアー1116(いれもメルクジャパン製)、イルガキュアー907(BASFジャパン製)、イルガキュアー369(BASFジャパン製)、イルガキュアー379EG(BASFジャパン製)、イルガキュアーOXE−01(BASFジャパン製)、イルガキュアーOXE−02(BASFジャパン製)、イルガキュアーPAG103(BASFジャパン製)、TME−トリアジン(三和ケミカル製)、ビイミダゾール(黒金化成製)、STR−110、STR−1(いずれもレスペケミカル製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光重合開始剤は、本発明の着色樹脂組成物に単独もしくは2種以上組み合わせて使用することができる。光重合開始剤の含有量は、着色樹脂性組成物の全固形分100質量部に対して通常0.5乃至50質量部、好ましくは1乃至25質量部である。
本発明の着色樹脂組成物が含有し得る硬化促進剤は、イオン硬化を促進させる反応触媒であり、例えば、1級〜3級のアミンやイミダゾール類等のN含有複素環化合物、酸無水物等が挙げられる。
アミンの具体例としてはトリエチルアミン、トリエタノールアミン、日本化薬製品のカヤハードA−A、カヤボンドC−100、カヤボンドC−200S、カヤボンドC−300S等が挙げられる。
イミダゾールの具体例としては四国化成工業製品のキュアゾール2MZ−H、キュアゾールC11Z、キュアゾールC17Z、キュアゾール1,2DMZ、キュアゾール2E4MZ、キュアゾール2PZ、キュアゾール2P4MZ、キュアゾール1B2MZ、キュアゾール1B2PZ、キュアゾール2MZ−CN、キュアゾールC11Z−CN、キュアゾール2E4MZ−CN、キュアゾール2PZ−CN、キュアゾールC11Z−CNS、キュアゾール2PZCNS−PW、キュアゾール2MZ−A、キュアゾールC11Z−A、キュアゾール2E4MZ−A、キュアゾール2MA−OK、キュアゾール2PZ−OK、キュアゾール2PHZ−PW、キュアゾール2P4MHZ−PW、キュアゾールTBZ、キュアゾール2PZL−T、キュアゾールVT、キュアゾールSFZ等が挙げられる。
酸無水物の具体例としては無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、日本化薬製品のカヤハードMCD等が挙げられる。これらのうち、硬化促進剤としてはイミダゾール類が好ましく、キュアゾール1B2PZ、キュアゾール2PZ、キュアゾール1B2MZ及びキュアゾール2E4MZが反応性からより好ましい。
硬化促進剤の含有量は、着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して通常0.01乃至50質量部、好ましくは0.05乃至20質量部である。硬化促進剤の含有量が0.01質量部よりも少ない場合は、硬化性が低下する恐れがあり、50質量部を超える場合は保存安定性が悪くなる恐れがある。
本発明の着色樹脂組成物には、任意成分として上記式(1)で表される化合物以外の色素を併用してもよい。任意成分として併用し得る色素は、染料や有機顔料、無機顔料の中から適宜選択すればよく、単独で用いても2種以上を混合して用いても構わないが、本発明の着色樹脂組成物は赤色画素または緑色画素に関するものなので、公知の赤色染料やイエロー染料、または赤色顔料やイエロー顔料、公知の緑色染料やイエロー染料、または緑色顔料やイエロー顔料を用いることが好ましい。任意成分としての色素を併用する場合、その含有量は、本発明の着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対する必須成分である式(1)で表される化合物と任意成分である色素の含有量の合計が、通常0.01乃至70質量部、好ましくは0.5乃至50質量部、より好ましくは1.0乃至40質量部の範囲内であれば特に限定されない。
式(1)で表される化合物に併用できる色素としては、顔料が好ましい。
本発明の着色樹脂組成物に併用できる有機顔料に特に制限はなく、顔料の具体例としては、C.I.ピグメントレッド2、5、17、31、32、41、122、123、144、149、166、168、170、171、175、176、177、178、179、180、185、187、202、206、207、209、214、220、221、224、242、243、254、255、262、264、272等の赤色顔料、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20,24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214等の黄色顔料、C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73等のオレンジ色顔料、C.I.ピグメントグリーン7、10、36、37、58、59等の緑色顔料などがある。これらのうち、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントイエロー138及びC.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58及びC.I.ピグメントグリーン59よりなる群から選ばれる少なくとも一種を併用することが好ましい。
本発明の着色樹脂組成物に併用できる無機顔料に特に制限はなく、その具体例としては、複合金属酸化物顔料、カーボンブラック、黒色低次酸化チタン、酸化チタン、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロム、アンチモン白、鉄黒、鉛丹、硫化亜鉛、カドミウムエロー、カドミウムレッド、亜鉛、マンガン紫、コバルト紫、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム等の金属酸化物、金属硫化物、硫酸塩、金属水酸化物、金属炭酸塩等が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物におけるこれら顔料の含有量は、本発明の着色樹脂組成物の必須成分である式(1)で表される化合物と任意成分である顔料の含有量の合計が、本発明の着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して、通常0.01乃至70質量部、好ましくは0.5乃至50質量部、より好ましくは1.0乃至40質量部の範囲内であれば特に限定されないが、顔料単独の含有量が、本発明の着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して、0.01乃至60質量部であることが好ましく、0.1乃至50質量部であることがより好ましく、1.0乃至40質量部であることが更に好ましい。この範囲よりも含有量が多い場合は、硬化不十分のために基板との密着性が低下したりする虞がある。
本発明の着色樹脂組成物に併用できる染料に特に制限はなく、酸性染料、塩基性染料、直接染料、硫化染料、建染染料、ナフトール染料、反応染料、分散染料等が挙げられる。これら染料としては有機溶剤に可溶なものに限らず、有機溶剤に不溶な染料でも分散体とすることで使用することができる。
本発明の着色樹脂組成物におけるこれら染料の含有量は、本発明の着色樹脂組成物の必須成分である式(1)で表される化合物と任意成分である染料の含有量の合計が、本発明の着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して、通常0.01乃至70質量部、好ましくは0.5乃至50質量部、より好ましくは1.0乃至40質量部の範囲内であれば特に限定されない。
本発明の着色樹脂組成物には、着色樹脂組成物の粘度を下げ、着色樹脂組成物塗布時作業性を改善する目的で有機溶剤を併用してもよい。有機溶剤としては、着色樹脂組成物の構成成分であるバインダー樹脂、光重合開始剤等に対して十分な溶解力を有し、バインダー樹脂の合成に用いる単官能のモノマーや重合開始剤等に対しても十分な溶解力を有するものが好ましく使用できる。また、顔料分散体を作成する際にも分散安定性を保つことができるものも好ましく使用できる。
本発明の着色樹脂組成物が含有する有機溶剤の具体例としては、ベンゼン、トルエン及びキシレン等のベンゼン類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等のセロソルブ類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート及びブチルセロソルブアセテート等のセロソルブ酢酸エステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート及びプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル酢酸エステル類;メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のプロピオン酸エステル類;乳酸メチル、乳酸エチル及び乳酸ブチル等の乳酸エステル類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル及びジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコール類;酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチル等の酢酸エステル類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン類;並びにメタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール及びベンジルアルコール等のアルコール類等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
有機溶剤は、本発明の着色樹脂組成物に単独もしくは2種以上組み合わせて使用することができる。本発明の着色樹脂組成物における有機溶剤の使用量は、着色樹脂組成物の全固形分100質量部に対して通常10000質量部以下、好ましくは100乃至1000質量部である。
前記式(1)で表される化合物および任意に併用される色素類の樹脂成分への溶解性が低い場合は、分散剤や分散助剤等を併用して分散させてもよく、これら分散剤等としては色素に対して良好な吸着性を有する色素系分散剤や樹脂系分散剤、界面活性剤等が用いられる。色素系分散剤としては、色素のスルホン化物あるいはその金属塩を色素と混和する方法や置換アミノメチル誘導体を混和する方法等が一般に知られている。樹脂系分散剤としては、無極性のノニオン系のものもあるが、良好な顔料吸着性を付す酸価、アミン価等を有する高分子樹脂が一般的であり、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカルボン酸、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。樹脂分散剤の市販品としては、例えば、ED211(楠本化成製)、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ製)ソルスパース71000(アビシア製)、Disperbyk−2001(ビックケミー・ジャパン製)等が挙げられる。
また、例えば酸性染料や塩基性染料を併用する場合は、該染料類に有機アミン化合物(例えばn−プロピルアミン、エチルヘキシルプロピオン酸アミン等)を反応させアミン塩染料に変性するか、又はそのスルホン酸基に同有機アミン化合物を反応させてスルホンアミド基を有する染料等に変性することにより有機溶剤に可溶性とした上で、有機溶剤と併用する方法が知られている。それらアミン変性した染料も本発明の着色樹脂組成物に併用可能である。アミン変性可能な染料としては、カラーインデックスで、例えば、ソルベントブルー2、3、4、5、6、23、35、36、37、38、43、48、58、59、67、70、78、98、102、104;ベーシックブルー7;アシッドブルー80、83、90;バイオレット染料としてソルベントバイオレット8、9;バイオレット4、5、14;ベーシックバイオレット10等が挙げられる。
本発明の着色樹脂組成物は、必須成分である式(1)で表される化合物、バインダー樹脂及び硬化剤と、任意成分である光重合開始剤及び/または硬化促進剤等を、ディゾルバーやホモミキサー等により混合撹拌して製造される。また、必要に応じて他の顔料や染料を加えることもできるが、顔料や溶解性の低い染料である場合は、適当な分散剤を用いてペイントシェーカー等の分散機により分散体を得て、着色樹脂組成物に加えて混合される。
本発明の着色樹脂組成物には、必要に応じて、さらに各種添加剤、例えば、充填剤、界面活性剤、熱重合防止剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を添加することができる。又、本発明の着色樹脂組成物は、その調製後に異物等を取り除くためフィルター等で精密濾過することも出来る。
本発明の着色樹脂組成物を用いた着色硬化膜(以下、単に「着色硬化膜」ともいう)の製造方法としては、主にフォトリソグラフィー法とインクジェット法が挙げられ、前者には光重合開始剤を含有する現像性に優れた感光性着色樹脂組成物が用いられ、後者は必ずしも光重合開始剤を必要とせず、硬化促進剤を含有する熱硬化性着色樹脂組成物が用いられる。
また、例えば本発明の着色樹脂組成物をインクジェット法等で用いる場合は、光重合開始剤に熱重合開始剤を併用しても良い。熱重合開始剤としてはアゾ系化合物や有機過酸化物系のものがあるが、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、過酸化ジ−t−ブチル、ジベンゾイルパーオキシド、クミルパーオキシネオデカノエート等が挙げられる。
尚、熱重合開始剤を併用する場合は、光重合開始剤と熱重合開始剤の合計が上記の光重合開始剤の含有量の範囲内となる量を用いればよい。
次に本発明の着色樹脂組成物から着色硬化膜を調製する方法について説明する。先ず、本発明の着色樹脂組成物をガラス基板、シリコン基板等の基板上に、スピンコート法、ロールコート法、スリットアンドスピン法、ダイコート法、バーコート法等の方法で、膜厚が0.1乃至20μm、好ましくは0.5乃至5μmになるように塗布する。次いで、必要に応じて、減圧チャンバー内で通常23乃至150℃で1乃至60分間、好ましくは60乃至120℃で1乃至10分間の乾燥条件で減圧乾燥を行い、さらにホットプレートもしくはクリーンオーブン等でプリベーク処理を行い製膜する。次に一般的なフォトリソグラフィー法により所定のマスクパターンを通して放射線(例えば電子線や紫外線が挙げられ、紫外線が好ましい。)を照射し、界面活性剤水溶液、アルカリ水溶液、又は界面活性剤とアルカリ剤の混合水溶液で現像する。現像方式としては、ディップ法、スプレー法、シャワー法、パドル法、超音波現像法等が挙げられ、これらのいずれかを組み合わせてもよい。現像により未照射部を取り除き、水でリンスした後、通常130乃至300℃で1乃至120分間、好ましくは150乃至250℃で1乃至30分間の条件でポストベーク処理を行い、本発明の着色硬化膜を得る。
上記において、界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等を用いることができる。又、アルカリ剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ジエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等を用いることができる。本発明においては、アルカリ剤と界面活性剤の両方を含む水溶液を用いることが好ましい。現像は、通常10乃至50℃で30乃至600秒、好ましくは20乃至40℃で30乃至120秒の処理条件で行われる。
本発明の着色硬化膜は、液晶表示装置、有機ELディスプレイ、あるいはデジタルカメラ等に使用される固体撮像素子等に好適なカラーフィルターとして有用であり、該カラーフィルターは前記のようにして調製された本発明の着色硬化膜からなる赤色画素である。
本発明の液晶表示装置は、例えば、バックライト、偏光フィルム、表示電極、液晶、配向膜、共通電極、本発明のカラーフィルター、偏光フィルム等がこの順に積層した構造で作製される。また、有機ELディスプレイについては多層の有機発光素子の上もしくは下のどちらか一方にカラーフィルターを形成して作製される。固体撮像素子については、例えば、転送電極、フォトダイオードを設けたシリコンウエーハーの上に、本発明のカラーフィルター層を設け、ついでマイクロレンズを積層することにより作製される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは無い。実施例中、合成によって得られた化合物の極大吸収波長及び耐熱性等は染料着色体の色度(L値、a値、b値)を分光光度計「(株)島津製作所製UV−3150」により測定し評価した。合成によって得られた化合物の蛍光強度は「F−7000形日立分光蛍光光度計」により測定し評価した。
実施例1(下記式(4)で表されるメチン化合物の合成)
(工程1)
ジメチルホルムアミド34部中に10℃以下で塩化ホスホリル23部を滴下し、30分間撹拌した。その後下記式(4−1)で表されるインドレニン化合物40部を添加し50℃で1時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水50部に注ぎ、30分間撹拌した後析出した固体をろ取分取した。得られた結晶をエタノール40部と水80部に溶解させ、25%水酸化ナトリウム27部を添加し、60℃で2時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後析出した固体をろ取分取し、下記式(4−2)で表されるアルデヒド中間体19部を得た。
Figure 0006810644
(工程2)
メタノール10部と水10部の混合溶液中に、工程1で得られた式(4−2)で表されるアルデヒド中間体1.26部、上記式(6)で表される2−クロロ−5−アミノベンゼンスルホン酸1.04部、35%塩酸0.1部を添加し、60℃で3時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水50部に注ぎ、30分間撹拌して析出した固体をろ過分取し、水洗後に乾燥することにより、下記式(4)で表される本発明のメチン化合物1.0部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は440nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
実施例2(下記式(5)で表されるメチン化合物の合成)
(工程3)
ジメチルホルムアミド30部中に10℃以下で塩化ホスホリル18.0部を滴下し、30分撹拌した。その後下記式(5−1)で表されるインドレニン化合物30.0部を添加し50℃で1時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水50部に注ぎ、30分間撹拌した後析出した固体をろ取分取した。得られた結晶をエタノール40部と水40部に溶解させ、25%水酸化ナトリウム29部を添加し、60℃で2時間撹拌し、下記式(5−2)で表されるアルデヒド中間体を含む反応液を得た。
Figure 0006810644
(工程4)
工程3で得られた式(5−2)で表されるアルデヒド中間体を含む反応液中に、上記式(6)で表される2−クロロ−5−アミノベンゼンスルホン酸2.1部を添加し、35%塩酸にてPhを0.6へ調製した。その後60℃で3時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水100部に注ぎ、30分間撹拌して析出した固体をろ過分取し、水洗後に乾燥することにより、下記式(5)で表される本発明のメチン化合物12.0部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は433nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
合成例1(バインダー樹脂(共重合体(A))の合成)
500mlの四つ口フラスコにメチルエチルケトン160部、メタクリル酸10部、ベンジルメタクリレート33部及びα,α’−アゾビス(イソブチロニトリル)1部を仕込み、攪拌しながら30分間窒素ガスをフラスコ内に流入した。その後、80℃まで昇温し、80乃至85℃でそのまま4時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却し、無色透明で均一な共重合体溶液を得た。これをイソプロピルアルコールと水の1:1混合溶液中で沈殿させ、濾過し、固形分を取り出し、乾燥し、共重合体(A)を得た。得られた共重合体(A)のポリスチレン換算重量平均分子量は18000であり、酸価は152(mgKOH/g)であった。
実施例3
実施例1で得られた式(4)で表されるメチン化合物/Disperbyk−2001(ビックケミー・ジャパン製)/PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)/エトキシプロパノール/合成例1で得られたバインダー樹脂=0.3部/1.0部/16.0部/2.0部/1.0部の組成比で混合した後、0.3mmジルコニアビーズ50部を添加し、ペイントシェーカーで2時間処理を行った。ビーズをろ過して除き、得られた着色組成物をガラス基板にスピンコートし、80℃で10分間乾燥し、本発明の染料着色体1を作成した。
実施例4
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、実施例2で得られた式(5)で表される化合物に変更したこと以外は実施例3と同様にして本発明の染料着色体2を得た。
比較例1
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、BasicYellow21(関東化学品)に変更したこと以外は実施例3と同様にして比較用染料着色体1を得た。
比較例2
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、下記式(7)で表される化合物に変更したこと以外は実施例3と同様にして比較用染料着色体2を得た。
Figure 0006810644
比較例3
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、下記式(8)で表される化合物に変更したこと以外は実施例3と同様にして比較用染料着色体3を得た。
Figure 0006810644
比較例4
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、下記式(9)で表される化合物に変更したこと以外は実施例3と同様にして比較用染料着色体4を得た。
Figure 0006810644
(耐熱性評価)
実施例3及び4、比較例1乃至4で得られた染料着色体を、230℃で30分間加熱処理を行い、処理前後の評価用基板の分光透過率を測定し、熱処理前後の色差(ΔEab)を測定した。ΔEabが3.0未満の場合は◎、3.0以上5.0未満の場合は○、5.0以上の場合を×として評価した。結果を表1に示した。
表1 耐熱性の評価結果
耐熱性
染料着色体1 ◎
染料着色体2 ◎
比較用染料着色体1 ×
比較用染料着色体2 ○
比較用染料着色体3 ×
比較用染料着色体4 ○
(蛍光評価)
実施例3及び4、比較例1乃至4で得られた染料着色体について、励起波長が極大吸収波長における評価用基板の蛍光強度を測定した。基板の蛍光強度が60未満の場合は◎、60以上100未満の場合は○、100以上の場合を×として評価した。結果を表2に示した。
表2 蛍光強度の評価結果
蛍光強度
染料着色体1 ◎
染料着色体2 ○
比較用染料着色体1 ◎
比較用染料着色体2 ○
比較用染料着色体3 ○
比較用染料着色体4 ×
表1及び表2の結果から、本発明の着色樹脂組成物を用いて得られた染料着色体1及び2は、比較用染料着色体1乃至4に比べて耐熱性に優れ、かつ基板の蛍光強度が低減されていることは明らかである。
実施例5(下記式(10)で表されるメチン化合物の合成)
(工程5)
ジメチルホルムアミド30.7部中に10℃以下で塩化ホスホリル15.3部を滴下し、30分撹拌した。その後下記式(10−1)で表されるインドレニン化合物31.5部を添加し50℃で1時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水100部に注ぎ、30分間撹拌した。その後25%水酸化ナトリウムを添加し、pH10.0にて70℃で2時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後析出した固体をろ取分取し、下記式(10−2)で表されるアルデヒド中間体15部を得た。
Figure 0006810644
(工程6)
メタノール10部と水10部の混合溶液中に、工程5で得られた式(10−2)で表されるアルデヒド中間体0.65部、上記式(6)で表される2−クロロ−5−アミノベンゼンスルホン酸0.62部、35%塩酸0.1部を添加し、60℃で3時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水50部に注ぎ、30分間撹拌して析出した固体をろ過分取し、水とメタノールで洗浄後、乾燥することにより、下記式(10)で表される本発明のメチン化合物0.6部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は427nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
実施例6(下記式(11)で表されるメチン化合物の合成)
(工程7)
メタノール10部と水10部の混合溶液中に、工程5で得られた式(10−2)で表されるアルデヒド中間体2.4部、下記式(6−1)で表される2−ヨード−5−アミノベンゼンスルホン酸2.1部、35%塩酸0.1部を添加し、50℃で3時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水30部を注ぎ、30分間撹拌して析出した固体をろ過分取し、水とメタノールで洗浄後、乾燥することにより、下記式(11)で表される本発明のメチン化合物3.6部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は431nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
Figure 0006810644
実施例7(下記式(12)で表されるメチン化合物の合成)
(工程8)
ジメチルホルムアミド109.0部中に10℃以下で塩化ホスホリル54.6部を滴下し、30分間撹拌した。その後下記式(12−1)で表されるインドレニン化合物74.0部を添加し50℃で2時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水600部に注ぎ、30分間撹拌し、析出した結晶をろ取分取した。得られた結晶を水340部に懸濁させ、その後25%水酸化ナトリウムを添加し、Ph10.0にて70℃で2時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後析出した固体をろ取分取し、下記式(12−2)で表されるアルデヒド中間体69.8部を得た。
Figure 0006810644
(工程9)
メタノール10部と水10部の混合溶液中に、工程8で得られた式(12−2)で表されるアルデヒド中間体2.4部、上記式(6)で表される2−クロロ−5−アミノベンゼンスルホン酸2.1部、35%塩酸0.1部を添加し、50℃で3時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水30部を注ぎ、30分間撹拌して析出した固体をろ過分取し、水とメタノールで洗浄後、乾燥することにより、下記式(12)で表される本発明のメチン化合物3.6部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は426nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
実施例8(下記式(13)で表されるメチン化合物の合成)
(工程10)
メタノール20部と水20部の混合溶液中に、工程8で得られた式(12−2)で表されるアルデヒド中間体4.8部、下記式(6−2)で表される2−ブロモ−5−アミノベンゼンスルホン酸5.1部、35%塩酸0.2部を添加し、60℃で3時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水40部を注ぎ、30分間撹拌して析出した固体をろ過分取し、水とメタノールで洗浄後、乾燥することにより、下記式(13)で表される本発明のメチン化合物7.1部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は427nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
Figure 0006810644
実施例9(下記式(14)で表されるメチン化合物の合成)
(工程11)
メタノール20部と水20部の混合溶液中に、工程8で得られた式(12−2)で表されるアルデヒド中間体4.8部、下記式(6−1)で表される2−ヨード−5−アミノベンゼンスルホン酸6.1部、35%塩酸0.2部を添加し、60℃で3時間撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、水40部を注ぎ、30分間撹拌して析出した固体をろ過分取し、水とメタノールで洗浄後、乾燥することにより、下記式(14)で表される本発明のメチン化合物7.0部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は428nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
Figure 0006810644
実施例10(下記式(15)で表されるメチン化合物の合成)
(工程12)
下記式(15−1)で表される化合物47.9部、NMP220部及びヨードメタン49部を、90℃で3時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、トルエン150部を加え、析出した結晶をろ取分取し、洗浄、乾燥させることにより、下記式(15−2)で表される染料中間体35.8部を得た。
Figure 0006810644
(工程13)
ジメチルホルムアミド10部中に、10℃以下で塩化ホスホリル4.8部を滴下し、30分撹拌した。その後、工程12で得られた上記式(15−2)で表される染料中間体7.6部を添加し、45℃で1時間撹拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、この反応液を氷水に注ぎ、pHが10になるまで50%水酸化ナトリウム水を加えた後、50℃で4時間攪拌した。次に、pHが1になるまで35%塩酸水を加えた後、上記式(6)で表される2−クロロ−5−アミノベンゼンスルホン酸5.3部を添加し、50℃で1時間攪拌した。得られた反応液を室温まで冷却した後、ろ取分取し、洗浄、乾燥させることにより、下記式(15)で表される本発明のメチン化合物9.2部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は428nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
実施例11(下記式(16)で表されるメチン化合物の合成)
(工程14)
トルエン120部に、下記式(16−1)で表される化合物21.8部及びヨードブタン(東京化成工業社製)62部を入れ、90℃で6時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、トルエン100部を加え、析出した結晶をろ取分取し、洗浄、乾燥させることにより、下記式(16−2)で表される染料中間体を得た。
Figure 0006810644
(工程15)
トルエン150部に、工程14で得られた上記式(16−2)で表される染料中間体の全量、水50部及び水酸化カリウム(純正化学社製)10部を入れ、室温で2時間攪拌した。反応液に水を注ぎ、有機層を水、飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。更に減圧下で濃縮することにより、下記式(16−3)で表される染料中間体10部を得た。
Figure 0006810644
(工程16)
ジメチルホルムアミド10部中に、10℃以下で塩化ホスホリル6部を滴下し、30分撹拌した。その後、工程15で得られた上記式(16−3)で表される染料中間体8.5部を添加し、45℃で2時間撹拌した。更にこの反応液を氷水に注ぎ、pHが10になるまで50%水酸化ナトリウム水を加えた後、90℃で2時間攪拌した。反応液を10℃まで冷却した後、トルエンを加え、水と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮することにより、下記式(16−4)で表される染料中間体9.5部を得た。
Figure 0006810644
(工程17)
メタノール160部に、工程16で得られた上記式(16−4)で表される染料中間体9.2部、上記式(6)で表される2−クロロ−5−アミノベンゼンスルホン酸6.2部及、水60部及び酢酸20部を添加し、50℃で3時間攪拌した。得られた溶液を室温まで冷却した後、析出した固体をろ過分取し、水洗後に乾燥することにより、下記式(16)で表される本発明のメチン化合物12部を得た。該メチン系化合物の極大吸収波長は427nm(ジメチルスルホキシド)であった。
Figure 0006810644
実施例12
実施例1で得られた式(4)で表されるメチン化合物/Disperbyk−2001(ビックケミー・ジャパン製)/PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)/エトキシプロパノール/合成例1で得られたバインダー樹脂=0.3部/1.0部/16.0部/2.0部/1.0部の組成比で混合した後、0.1mmジルコニアビーズ100部を添加し、ペイントシェーカーで9時間処理を行った。ビーズをろ過して除き、得られた着色組成物をガラス基板にスピンコートし、90℃で2.5分間乾燥し、本発明の染料着色体3を作製した。
実施例13
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、実施例2で得られた式(5)で表される化合物に変更したこと以外は実施例13と同様にして本発明の染料着色体4を得た。
実施例14
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、実施例5で得られた式(10)で表される化合物に変更したこと以外は実施例12と同様にして本発明の染料着色体5を得た。
実施例15
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、実施例6で得られた式(11)で表される化合物に変更したこと以外は実施例12と同様にして本発明の染料着色体6を得た。
実施例16
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、実施例7で得られた式(12)で表される化合物に変更したこと以外は実施例12と同様にして本発明の染料着色体7を得た。
実施例17
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、実施例8で得られた式(13)で表される化合物に変更したこと以外は実施例12と同様にして本発明の染料着色体8を得た。
実施例18
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、実施例9で得られた式(14)で表される化合物に変更したこと以外は実施例12と同様にして本発明の染料着色体9を得た。
比較例5
実施例1で得られた式(4)で表される化合物を、BasicYellow21(関東化学品)に変更したこと以外は実施例12と同様にして比較用染料着色体5を得た。
(耐熱性評価)
実施例12乃至18及び比較例5で得られた染料着色体を、230℃で30分間加熱処理を行い、処理前後の評価用基板の分光透過率を測定し、熱処理前後の色差(ΔEab)を測定した。ΔEabが3.0未満の場合は◎、3.0以上5.0未満の場合は○、5.0以上の場合を×として評価した。結果を表3に示した。
表3 耐熱性の評価結果
耐熱性
染料着色体3 ◎
染料着色体4 ◎
染料着色体5 ◎
染料着色体6 ◎
染料着色体7 ◎
染料着色体8 ◎
染料着色体9 ◎
比較用染料着色体5 ×
(蛍光評価)
実施例12乃至18及び比較例5で得られた染料着色体について、励起波長が極大吸収波長における評価用基板の蛍光強度を測定した。基板の蛍光強度が250未満の場合は◎、500以上250未満の場合は○、500以上の場合を×として評価した。結果を表4に示した。
表4 蛍光強度の評価結果
蛍光強度
染料着色体3 ◎
染料着色体4 ◎
染料着色体5 ◎
染料着色体6 ◎
染料着色体7 ◎
染料着色体8 ◎
染料着色体9 ○
比較用染料着色体5 ◎
表3及び表4の結果から、本発明の着色樹脂組成物を用いて得られた染料着色体3乃至9は、比較用染料着色体5に比べて耐熱性に優れ、かつ基板の蛍光強度が低減されていることは明らかである。
以上より、本願発明のメチン化合物を含有する着色樹脂組成物を用いて得られた着色硬化膜は、従来の顔料分散型の着色樹脂組成物を用いて得られた着色硬化膜よりも優れた耐熱性を有し、なおかつ蛍光強度を抑えることができることから、高明度で高コントラストのカラーフィルターとして有用である。
本発明のメチン化合物を含有する着色樹脂組成物を用いることにより、耐熱性に優れた着色硬化膜(カラーフィルター)の緑色画素を提供することができる。


Claims (13)

  1. 下記式(1)
    Figure 0006810644
    (式(1)中、Xはハロゲン原子を、nは1乃至3の整数を、Arは下記式(2)又は(3)
    Figure 0006810644
    (式(2)中、R1は炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
    Figure 0006810644
    (式(3)中、R2は炭素数1乃至4のアルキル基を、R3はハロゲン原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ニトロ基又はスルホ基を表す。)で示される基を表す。)で表される構造を有するメチン化合物またはその塩、バインダー樹脂及び硬化剤を含有する着色樹脂組成物
  2. 及びR2がメチル基である請求項1に記載の着色樹脂組成物
  3. Xが塩素原子であり、かつnが1である請求項1または2に記載の着色樹脂組成物
  4. 式(1)で表される構造を有するメチン化合物またはその塩が、下記式(4)または(5)
    Figure 0006810644
    (式(4)中、R1は炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
    Figure 0006810644
    (式(5)中、R2は炭素数1乃至4のアルキル基を表す。)
    で表される構造を有するメチン化合物又はその塩である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の着色組成物
  5. 更に顔料を含有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
  6. 顔料がC.I.ピグメントグリーン58、C.I.ピグメントグリーン59、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185、及びC.I.ピグメントイエロー138からなる群から選ばれる一種以上である請求項5に記載の着色樹脂組成物。
  7. 更に光重合開始剤及び/または硬化促進剤を含有する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物からなる着色硬化膜。
  9. 請求項8に記載の着色硬化膜からなるカラーフィルター。
  10. 請求項9に記載のカラーフィルターを装着した液晶表示装置。
  11. 請求項9に記載のカラーフィルターを装着した有機ELディスプレイ。
  12. 請求項9に記載のカラーフィルターを装着した固体撮像素子。
  13. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物を用いて得られた膜にパターニングを施す工程を含む着色硬化膜の製造方法。
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