JP7161493B2 - Crm197の高レベル製造のための改良法 - Google Patents

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Description

本発明は、CRM197遺伝子のコピー数が増加したジフテリア菌(Corynebacterium diphtheria)株を用いて高収量でCRM197を製造するための改良法に関する。
CRM197は、遺伝学的に無毒化した形態のジフテリアトキシンである。位置52においてグリシンをグルタミン酸に置き換える単一変異は、天然トキシンのADP-リボシルトランスフェラーゼ活性を喪失させる。CRM197の毒性欠如についての構造原理が解明され、結合型ワクチンのためのキャリアタンパク質として広く用いられている。CRM197は、ジフテリアトキシンと同様に2つのサブユニット(ジスルフィド橋により連結したもの)からなる535アミノ酸の一本鎖ポリペプチド(58.4KD)である。
CRM197は、多数の承認済み結合型ワクチン、たとえば商品名Hibtiter(商標)で市販されているインフルエンザ菌(Haemophilus influenza)b型コンジュゲート、商品名PREVNAR 13(登録商標)で市販されている13価肺炎球菌多糖コンジュゲートなどにおいて、キャリアタンパク質として用いられている。
Ruth M. Drew et al., Bacteriol. 1951 Nov; 62(5):549-59には、高力価ジフテリアトキシンの製造に適した化学的特定培地が開示され、パーク・ウイリアムズ(Park-Williams)no.8のジフテリア菌トロント株のアミノ酸要求が概説されている。その培地は、動物由来成分、すなわちカゼイン水解物の有効な代替となるアミノ酸を含有する。それらのアミノ酸には、グルタミン酸、シスチン、プロリン、トリプトファン、ロイシン、バリン、メチオニン、およびグリシンが含まれる。
Rappuoli et al; Applied and Environmental Microbiology 1983 Vol. 46(3):560-564には、ノンタンデムダブル溶原菌(lysogen)は安定であり、モノ溶原菌より最大3倍高い高収量のCRM197を産生できることが開示されている。
R Fass. et al., Applied Microbiology and Biotechnology; April 1995, Volume 43(1): 83-88には、2つのジフテリア菌株:C7(β)(tox-201,tox-9)およびC7(β)(tox-107)から変異ジフテリアトキシンを製造するための高密度増殖法が開示されている。その方法は迅速かつ高密度の細菌増殖をもたらす改変した脱鉄されていない(non-deferrated)増殖培地の使用を伴ない、それはグルコースおよび鉄の同時枯渇を伴なう場合にはトキシン産生を増強した。600nmで70の吸光度を与える細胞密度(乾燥重量15~20g/L)にまで細菌が増殖できるように、酸素富化空気が供給された。培地上清における最大トキシン濃度は150mg/lであった。
Parag P. Nagarkar et al., Journal of Applied Microbiology 2002, 92, 215-220には、ジフテリア菌の増殖中におけるアミノ酸利用パターンが開示され、試験した9種類中4種類のアミノ酸、すなわちシスチン、ヒスチジン、アスパラギン酸およびメチオニンのみがジフテリア菌の増殖およびにトキシン産生に必須であることが示された。
European Patent No. 1 849 860 B1には、病原菌の培養のための培地成分として動物起源ではないタンパク性材料、たとえばダイズ、綿実、バレイショなどに由来するタンパク質の使用が開示されている。
US Patent No. 6,962,803 B2には、ジフテリアトキシンを産生できる微生物株を発酵させることによるジフテリアトキシンの精製方法が開示され、その方法は増殖培地にグルコースを添加することを含み、それによればグルコースの添加はジフテリアトキシン産生を支持するのに有効な微生物増殖を維持する。それはさらに、増殖のためには炭素源のほかに他の最少栄養素要求があり、それには微量金属、ホスフェート、窒素源、一般にカザミノ酸および酵母エキスが含まれることが開示されている。
US Patent Application Publication No. 2011/0097359 A1には、ジフテリア菌の株を培養して、あるレベルのジフテリアトキシンまたはそのアナログを産生させるための培地が開示され、その培地は動物由来の産物を実質的に含まず、水;炭水化物源;窒素源;および初期濃度の多数の遊離アミノ酸を含み、遊離アミノ酸それぞれの初期濃度はジフテリアトキシンまたはそのアナログの産生レベルを制限するものではない。さらに、炭水化物源はグルコースを含まないことが開示されている。
WO 2006/100108 A1には、ジフテリア菌の株を発酵槽内の培地中で、均一培養を維持するのに十分な撹拌および培養物内のpOが大部分の発酵工程について4%未満に低下するように制限された通気の条件下において増殖させる工程を含む発酵プロセスが開示されている。さらに、酸または塩基の添加を必要としない程度の通気により発酵槽内のpHを7.0~7.8に保持することが開示されている。
CRM197プロセスはプロセス構成要素およびプロセスパラメーターのわずかな変化に対して一般的に感受性である。ジフテリア菌からのCRM197製造は広く行なわれているにもかかわらず、商業化の成功は限られている。前記参考文献に開示されている方法には、工学操作ジフテリア菌株を用いて>150mg/lのような高収量でCRM197を製造するものはない。本発明の発明者らは、工学操作ジフテリア菌株を用いて高収量でCRM197を製造するための代謝フラックスモデル(metabolic flux model)を開発した。
European Patent No. 1 849 860 B1 US Patent No. 6,962,803 B2 US Patent Application Publication No. 2011/0097359 A1 WO 2006/100108 A1
Ruth M. Drew et al., Bacteriol. 1951 Nov; 62(5):549-59 Rappuoli et al; Applied and Environmental Microbiology 1983 Vol. 46(3):560-564 R Fass. et al., Applied Microbiology and Biotechnology; April 1995, Volume 43(1): 83-88 Parag P. Nagarkar et al., Journal of Applied Microbiology 2002, 92, 215-220
本発明の主な目的は、CRM197の高レベル製造のための改良法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、コスト効果が高くかつ結合型ワクチン作製のために使用できる高レベルのCRM197製造のための改良法を提供することである。
本発明は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を用いてCRM197を高収量で製造するための改良法を提供し、その方法は1種類以上のアミノ酸を含み、動物由来成分を含まない発酵培地中で、その株を増殖させることを含む。
本発明は、CRM197を製造するための改良法を提供し、その方法はCRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、その培地に栄養素を補充することを含む。
本発明はまた、CRM197を製造するための改良法を提供し、その方法はCRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、代謝フラックスモデルに基づいてその培地に栄養素を補充することを含む。
図1-pBE33と表記するプラスミドの構築。 図2-代謝フラックスバランスモデルのフローチャート。
本発明は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を用いてCRM197を高収量で製造するための改良法を提供し、その方法は10種類より多いアミノ酸を含み、動物由来成分を含まない発酵培地中で、その株を増殖させることを含む。
本発明の工学操作ジフテリア菌株(C7Ep)は、宿主CRM197遺伝子のものと同じメカニズムにより調節されるエピソーム配置された多重コピーのCRM197遺伝子をもち、その株の遺伝子バックグラウンドが単一の溶原菌(lysogen)であるジフテリア菌を表わす。
本発明に用いるアミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択され、各アミノ酸は約0.05~2g/lの量で用いられる。
CRM197の製造についてのアミノ酸、ビタミンおよびプロセス条件の影響は研究されている。あるアミノ酸は細菌の増殖に対して負の影響を示すことが見出されている。しかし、10種類より多いアミノ酸を最適濃度で用いるとCRM197の産生が増加することを見出した。アミノ酸の濃度はプラケット・バーマン(Plackett Burman)実験計画を用いて最適化される。
プラケット・バーマン計画は、多数の独立変数(因子)に対するある測定量の依存性を調べ、それによって限られた数の実験を用いてこれらの依存性の推定値の分散を最小限に抑えるための実験計画である。その結果は、アスパラギン酸、グルタミン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、バリンなどのアミノ酸および35~36℃の温度はCRM197合成に対して正の影響をもち、アラニン、イソロイシン、バリンなどのアミノ酸および35~36℃の温度はCRM197合成において負の影響をもつことを示した。高レベルのCRM197産生を達成するために異なる濃度で数レベルの実験計画を実施した。チロシンおよびアスパラギンの使用はCRM197の全収量を低下させ、よってこれらのアミノ酸は本発明の一部ではない。
本発明の好ましい態様において、発酵培地はフェニルアラニン、アルギニン、および1種類以上の他のアミノ酸を含有し、その際、フェニルアラニンおよびアルギニンの使用量は約1g/L未満である。
本発明のより好ましい態様において、発酵培地はフェニルアラニン、アルギニン、および1種類以上の他のアミノ酸を含有し、その際、フェニルアラニンの量は約0.25~0.75g/lであり、アルギニンの量は約0.1~0.5g/lである。
本発明は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を用いてCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中でその株を増殖させ、培地に約0.05~20mg/lの範囲のビタミンを補充することを含み、その培地は動物由来成分を含まない。
本発明の他の態様において、アミノ酸、ビタミン、微量元素などが培養中に栄養素として発酵培地に添加される。
サプリメントとして本発明に用いられる種々の栄養素には、ニコチン酸、チアミン、パントテン酸、ビオチン、リボフラビン、葉酸から選択されるビタミン;ピメリン酸;ホスフェート、窒素源および微量金属などが含まれ、各ビタミンは約0.05から20mg/lまでの範囲の量で用いられる。
本発明に用いられる発酵培地は脱鉄されておらず(non-defferated)、動物由来成分を全く含まない。さらに、培地は伝統的な肉ベースのLoeffler培地およびカザミノ酸ベースの脱鉄された低鉄YC培地も含まない。本発明の発酵培地の成分には、酵母エキス、ベジタブルペプトン(Veg. Peptone)、リン酸二水素カリウム(KHPO)、トリプトファン、グルコース、YC微量塩類溶液(YC Trace salt solution)が含まれる。
本発明の他の態様において、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株の培養のための培地組成物は、酵母エキス、ベジタブルペプトン、リン酸二水素カリウム(KHPO)、トリプトファン、グルコース、YC微量塩類溶液;1種類以上のアミノ酸、ビタミン、微量元素などを含む基礎発酵培地を含む。
適切な微量金属には、カリウム、マグネシウム、カルシウム、クロリド、コリン、銅、マンガン、スルフェート、亜鉛などが含まれる。
本発明は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を用いてCRM197を高収量で製造するための改良法を提供し、その方法は代謝フラックスモデルに基づいて発酵培地に栄養素を補充することを含む。
代謝フラックスモデルは、熱伝達、質量伝達、酸素伝達速度(Oxygen transfer rate)(OTR)、酸素取込み速度(Oxygen uptake rate)(OUR)およびイオン伝達動態の完全ネットワークを表わし、その際、OTRは純酸素中での撹拌、背圧およびポンプによって維持される。このモデルを図2に示す。
代謝フラックスモデルの開発
このモデルは、主要変数としてのプロセス中の水素イオン蓄積、それに続いて溶存酸素、酸素からCOへの変換、ならびにプロセス中に放出される熱のオンラインデータ解釈に基づいて作成された。たとえば、このモデルは炭素源制限条件について作動する。炭素源を周期的に変動させ、その応答をプロセス中で評価する。その応答に基いて、水素イオン発生に対する補正行動をとった。次いで、定常的なpHおよび溶存酸素(dissolved oxygen)(DO)および熱伝達速度(たとえば、pH7.4;残留DO>2~20;熱伝達速度((Heat transfer rate)HTR)を得るために供給を最適化した。
本発明のある態様において、本方法は発酵プロセス全体を通して培地にグルコースを補充することを含む。
本発明は、炭素源としてのマルトースの使用および脱鉄工程を伴なわない。
本発明により製造されたCRM197は、結合型ワクチン、たとえば肺炎球菌コンジュゲート、腸チフスコンジュゲート、Hibコンジュゲートなどの製造のために使用できる。
さらに他の態様において、本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充することを含み、その際、アミノ酸はアラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択される。
さらに他の態様において、本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養することを含み、その際、各アミノ酸は約0.05~2g/lの量で用いられる。
さらに他の態様において、本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充することを含み、その際、各アミノ酸は約0.05~2g/lの量で用いられる。
さらに他の態様において、本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、基礎培地、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充することを含み、その際、各アミノ酸は約0.05~2g/lの量で用いられる。
さらに他の態様において、本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充することを含み、その際、アミノ酸はアラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択され、各アミノ酸は約0.05~2g/lの量で用いられる。
さらに他の態様において、本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養することを含み、その際、アミノ酸はアラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択され、各アミノ酸は約0.05~2g/lの量で用いられる。
好ましい態様において、本発明は、CRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、
i)CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、基礎培地、ならびにアラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択される10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、そして
ii)代謝フラックスモデルに基づいて培地にグルコースおよび栄養素を補充する
ことを含む。
さらに他の態様において、発酵プロセス中温度を30から40℃の範囲に維持し、20%オルトリン酸、12.5%水酸化アンモニウムを用いてpHを7.0~8.0、好ましくは7.4~7.6に維持する。発酵プロセスは15~24時間、好ましくは16~20時間の期間、実施される。
ある態様において、本発明はチロシンおよびアスパラギンを含まない発酵組成物および発酵方法を提供する。ある態様において、本発明の方法はカザミノ酸ベースの脱鉄された低鉄YC培地、炭素源としてのマルトースおよび脱鉄工程を含まない。
本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、約1g/L未満の量のフェニルアラニン、アルギニン、および1種類以上の他のアミノ酸の組合わせを含む発酵培地中で培養することを含む。
ある態様において、本発明はCRM197を製造するための改良法を提供し、その方法は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充することを含み、その際、得られるCRM197の収量は150mg/Lより多い。
ある態様において、本発明は、チフス菌(Salmonella typhi)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、髄膜炎菌(meningococcus)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)に由来する多糖を本発明により製造したCRM197と結合させることを含む、結合型ワクチン(conjugate vaccine)の作製を可能にする。
本発明は、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌株を用いてCRM197を高収量で製造するための改良法を提供し、その方法は、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で、その株を培養し、代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充することを含む。
ある態様において、本発明はたとえば150mg/L、200mg/L、300mg/L、500mg/L、1g/L、1.5g/L、2g/L、2.5g/L、3g/L、3.5g/L、4g/l、4.5g/L、および5g/Lの収量でCRM197を製造するための改良法を提供する。
ある態様において、本発明はpBE33プラスミドをエレクトロポレーションにより伝達した工学操作ジフテリア菌株C7(β197)を提供する。
本発明により製造したCRM197を、免疫捕獲酵素結合イムノソルベントアッセイ(Immuno-Capture Enzyme Linked Immuno-Sorbent Assay)(IC-ELISA)で定量した。
発現ベクタープラスミド上における、増加したコピー数のCRM197遺伝子を有する工学操作ジフテリア菌株の開発
ジフテリア菌C7(β-197) ATCC 53821にはCRM197をコードする遺伝子が単一コピーとして存在し、鉄調節された条件下で変異CRM197タンパク質が培地中へ分泌される。2コピーのコリネファージ-ベータ(corynephage-beta)を有するジフテリア菌C7株(ATCC 39255)においては、CRM197の収量は3倍増加する。これは、遺伝子コピー数が生産性増大と関連することを示唆する。ジフテリア菌からのCRM197産生を商業価値のあるものにするためには、発現レベルを増大させることが望まれる。より多数のコピーを細菌ゲノムに組み込むことは技術的に難しい。多コピーのファージ組込み体は遺伝学的に不安定であり、CRM遺伝子の追加コピーを喪失する。本発明者らは、CRM197の天然調節エレメントと共に抗生物質選択マーカーを有するプラスミド上において、送達されるCRM197の遺伝子コピー数を増加させることにより、CRM197発現レベルを改善することを試みた。それに応じて、本発明者らはCRM197遺伝子のコピー数が増加したジフテリア菌株を開発し、その株の安定性を評価した。その改変株は、非改変ジフテリア菌株と比較して、より高いレベルのCRM197を発現した。
本発明の態様には、下記も含まれる。
態様1
CRM 197 遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)株を用いてCRM 197 を高収量で製造するための改良法であって、10種類より多いアミノ酸を含み、動物由来成分を含まない発酵培地中で、その株を増殖させることを含む方法。
態様2
培地に栄養素を補充することを含む、態様1に記載の方法。
態様3
栄養素の補充が代謝フラックスモデルに基づく、態様2に記載の方法。
態様4
アミノ酸が、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択される、態様1に記載の方法。
態様5
各アミノ酸を約0.05~2g/lの量で使用する、態様4に記載の方法。
態様6
発酵培地がフェニルアラニン、アルギニンおよび他のアミノ酸の組合わせを含有し、その際、フェニルアラニンおよびアルギニンの量が約1g/L未満である、態様1に記載の方法。
態様7
栄養素が、ビタミン、たとえばニコチン酸、チアミン、パントテン酸、ビオチン、リボフラビン、葉酸;ピメリン酸;ホスフェート、窒素源および微量金属から選択される、態様2に記載の方法。
態様8
発酵培地が脱鉄されておらず、動物由来成分を全く含まない、前記態様のいずれかに記載の方法。
態様9
発酵培地組成物が、酵母エキス、ベジタブルペプトン、リン酸二水素カリウム(KH PO )、トリプトファン、グルコース、YC微量塩類溶液を含む基礎発酵培地を含む、前記態様のいずれかに記載の方法。
態様10
発酵プロセス全体を通して培地にグルコースを補充することを含む、前記態様のいずれかに記載の方法。
態様11
CRM 197 を製造するための改良法であって、
i)CRM 197 遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)株を、動物由来成分を含まない、基礎培地、ならびにアラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択される10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、そして
ii)代謝フラックスモデルに基づいて培地にグルコースおよび栄養素を補充する
ことを含む方法。
態様12
CRM 197 を製造するための改良法であって、CRM 197 遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)株を、動物由来成分を含まない、10種類より多いアミノ酸を含む発酵培地中で培養し、そして代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充し、その際、各アミノ酸を約0.05~2g/lの量で使用することを含む方法。
態様13
発酵を30~40℃の温度、および7.0~8.0、好ましくは7.4~7.6の範囲のpHで実施する、前記態様のいずれかに記載の方法。
態様14
得られるCRM 197 の収量が150mg/L、200mg/L、300mg/L、500mg/L、1g/L、1.5g/L、2g/L、2.5g/L、3g/L、3.5g/L、4g/l、4.5g/L、5g/Lより多い、前記態様のいずれかに記載の方法。
態様15
チフス菌(Salmonella typhi)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)に由来する多糖を前記態様のいずれかの記載の方法により製造されたCRM 197 と結合させることを含む、結合型ワクチンを製造するための方法。
以下に示す例を参照して本発明をより具体的に説明する。ただし、当業者に自明のとおり、本発明が例によって決して限定されず、本明細書に記載するパラメーター内でのその変動を含むことを理解すべきである。
実施例1
CRM197のエピソームコピーによるCRM197発現の改良:
ジフテリア菌C7(β197)において安定複製できるベクターを作製した。ジフテリア菌C7からの天然プラスミドの単離を、T.C Currier et al., Anal Biochem. 1976; 76(2): 431441に記載される大型プラスミド単離プロトコルを用いて実施した。天然プラスミドDNAの調製法を用いて、1.87Kbの複製起点(oriR)を増幅した。同時に、pUC4-KIXX鋳型DNAを用いて1.033KbのkanR配列を増幅させ、平滑末端をoriRにライゲートさせてpBE30を作製した。さらに、pToxプロモーター領域(Boyd et al., 1988)、cruおよび推定ターミネーター配列を含む2.13KbのCRM197遺伝子配列をジフテリア菌C7(β197)ゲノムDNAから増幅させ、pBE30中に設計したユニークSpeI制限部位内へクローニングした。このアンプリコンにおけるGAG変異を、対立遺伝子特異的PCRアッセイ(Pushnova et al., Analytical Biochemistry. 1998; 260: 24 to 29)およびDNAシーケンシングによって立証した。こうして得られたプラスミドをpBE33と表記した(図1)。
pBE33プラスミドを、ジフテリア菌C7(β197)に最適化した方法に従ってエレクトロポレーションにより伝達した。形質転換したジフテリア菌C7(β197)(pBE33)コロニーを、特異的コロニーPCR、ならびにプラスミドの単離および制限消化によって確認した。コロニーにおけるCRM197発現をSDS-PAGEおよびウェスタンブロット法により分析した。培地中のCRM197をELISAおよびHPLCによって定量し、培地lリットル当たりの発現CRM197の濃度として提示した。
実施例2
動物由来成分を含まない基礎培地上での工学操作ジフテリア菌C7Ep株を用いるCRM197の産生
ジフテリア菌C7Ep株をこのプロセスに用いた。接種用調製物を得るために振とうフラスコ内で2工程培養を行なった。振とうフラスコ培養のための培地は、酵母エキス(Yeast Extract)(YE)10g/L、ベジタブルペプトン(Veg. Peptone)15g/L、KHPO 4.3g/L、トリプトファン50mg/L、グルコース4.0g/L、ニコチン酸0.8mg/L、ピメリン酸0.08mg/L、CuSO・5HO 25mg/L、ZnSO・5HO 12.5mg/L、MnCl・4HO 6.25mg/L、シスチン0.5g/L、カナマイシン25mg/L、グルコース4.0g/Lを含む。
20Lの発酵槽培地に5%の接種物を添加してプロセスを開始した。発酵槽培養のための培地は、YE 15g/L、ベジタブルペプトン30g/L、KHPO 4.3g/L、トリプトファン50mg/L、ニコチン酸0.8mg/L、ピメリン酸0.08mg/L、CuSO・5HO 25mg/L、ZnSO・5HO 12.5mg/L、MnCl・4HO 6.25mg/L、シスチン0.5g/L、カナマイシン25mg/L、グルコース4.0g/Lを含む。
バッチ全体において培養物を300RPMで撹拌した。温度を35℃に維持し、20%オルトリン酸および5N NaOHを用いてpHを7.4に維持した。1.0vvmの空気を用いて培養物に通気した。培養物に酸素を富化して溶存酸素(DO)レベルを20%に維持した。最初の数時間の後、O富化の限界に達した時点でDOレベルは20%未満に低下し続ける。残りのバッチについてのDOレベルはゼロに近いままであり、終了時間へ向かって上昇する。ブロス中の残存グルコースが0.5g/L未満になった時点で、40%グルコースを2g/L/時で供給した。14時間の培養後に細胞密度が約90単位のOD 600nmに達した時点でバッチを収穫した。30%オーガニック消泡剤により反応器内の泡を抑制した。CRM197産生は60~65mg/L(発酵ブロス)の力価に達した。
工学操作していないジフテリア菌C7 CRM197株を用いて同様な条件下で行なった発酵は、工学操作した株より少ない約35~40mg/LのCRM197を産生した。これは、CRM197の産生を増大させる追加遺伝子コピーの影響を示す。
実施例3:
動物由来成分を含まない基礎培地上での代謝フラックスバランスモデルに従った工学操作ジフテリア菌C7Ep株を用いるCRM197の製造
ジフテリア菌C7Ep株をこのプロセスに用いた。接種用調製物を得るために振とうフラスコ内での2工程培養を行なった。振とうフラスコ培養のための培地は、YE 10g/L、ベジタブルペプトン15g/L、KHPO 4.3g/L、トリプトファン50mg/L、グルコース4.0g/L、ニコチン酸0.8mg/L、ピメリン酸0.08mg/L、CuSO・5HO 25mg/L、ZnSO・5HO 12.5mg/L、MnCl・4HO 6.25mg/L、シスチン0.5g/L、カナマイシン25mg/L、グルコース4.0g/Lを含む。
20Lの発酵槽培地に5%の接種物を添加してプロセスを開始した。発酵槽培養のための培地は、YE 15g/L、ベジタブルペプトン30g/L、KHPO 4.3g/L、トリプトファン50mg/L、ニコチン酸0.8mg/L、ピメリン酸0.08mg/L、CuSO・5HO 25mg/L、ZnSO・5HO 12.5mg/L、MnCl・4HO 6.25mg/L、シスチン0.5g/L、カナマイシン25mg/L、グルコース4.0g/Lを含む。
バッチ全体において培養物を300RPMで撹拌した。温度を35℃に維持し、20%オルトリン酸および12.5%水酸化アンモニウムを用いてpHを7.4に維持した。1.0vvmの空気を用いて培養物に通気した。培養物に酸素を富化してDOレベルを20%に維持した。指定した時点で代謝転化速度に従ったモデルを導入し、このモデルはpH、CO、発熱に関する変化に対応した、残存DOのオンラインパラメーターからの入力を受ける。対数期には、O富化限界に達したにもかかわらずDOレベルは20%未満に低下し続ける。残りのバッチについてのDOレベルはゼロに近いままであり、終了時間へ向かって上昇する。ブロス中の残存グルコースが0.5g/L未満に低下した時点で、代謝フラックスモデルの正当性を示すために40%グルコースを供給した。14時間の培養後に細胞密度が約90単位のOD 600nmに達した時点でバッチを収穫した。30%オーガニック消泡剤により反応器内の泡を抑制した。CRM197産生は150mg/L(発酵ブロス)の力価に達した。
実施例4:
本発明に従ったCRM197の製造
接種用調製物を得るために3工程培養を行なった。最初の2工程を振とうフラスコ内で行なった。振とうフラスコ培養のための培地は、YE 10g/L、ベジタブルペプトン15g/L、KHPO 4.3g/L、トリプトファン50mg/L、グルコース 4.0g/L、YC微量塩類溶液 2ml/L、シスチンサプリメント1ml/L、カナマイシン25mg/L、グルコース4.0g/Lを含む。
播種発酵槽のための基礎培地組成は、YE 15g/L、ベジタブルペプトン30g/L、KHPO 4.3g/L、トリプトファン50mg/L、ニコチン酸0.8mg/L、ピメリン酸0.08mg/L、CuSO・5HO 25mg/L、ZnSO・5HO 12.5mg/L、MnCl・4HO 6.25mg/L、シスチン0.5g/L、カナマイシン25mg/L、グルコース 4.0g/Lであった。
以下に、発酵槽培地組成(表I)およびプラケット・バーマン計画に従って設計された成分を示す。
Figure 0007161493000001
Figure 0007161493000002
前記成分を基礎培地(YE 15g/L、ベジタブルペプトン30g/L、KHPO 4.3g/L、トリプトファン50mg/L、ニコチン酸0.8mg/L、ピメリン酸0.08mg/L、CuSO・5HO 25mg/L、ZnSO・5HO 12.5mg/L、MnCl・4HO 6.25mg/L、シスチン0.5g/L、カナマイシン25mg/L、グルコース 4.0g/L.)と共に含む20Lの発酵槽に、播種発酵槽からの接種物5%を添加してプロセスを開始した。温度を35℃に維持し、20%オルトリン酸および12.5%水酸化アンモニウムを用いてpHを7.4~7.6に維持し、代謝フラックスに基づくモデル(図2)によりグルコース供給およびOTRを調節した。1.0vvmの空気を用いて培養物に通気した。培養物に酸素を富化してDOレベルを20%に維持した。対数期には、O富化限界に達したにもかかわらずDOレベルは20%未満に低下し続ける。残りのバッチについてのDOレベルはゼロに近いままであり、終了時間へ向かって上昇する。ブロス中の残存グルコースが0.5g/L未満に低下した時点で、40%グルコース溶液を4.5g/L/時で供給した。間欠的にビタミンおよび微量元素を下記のレベルで補充した;ニコチン酸6.425mg/L、ピメリン酸0.465mg/L、CuSO・5HO 25mg/L、ZnSO・5HO 12.5mg/L、MnCl・4HO 6.25mg/L、チアミン0.08mg/L、パントテン酸0.25mg/L、ビオチン0.006mg/L、リボフラビン0.3mg/L、葉酸0.06mg/L。18時間の培養後に細胞密度が約132単位のOD 600nmに達した時点でバッチを収穫した。30%オーガニック消泡剤により反応器内の泡を抑制した。CRM197産生は450~500mg/L(発酵ブロス)の力価に達した。
実施例5
天然ジフテリア菌C7および工学操作ジフテリア菌C7Ep株を用いるCRM197収量の比較
アニマルフリー基礎培地、プレモデルプロセス改良、ならびに本発明による培地およびプロセスを用い、天然C7ジフテリア菌および工学操作ジフテリア菌株を用いて発酵を実施した。
単一溶原性ジフテリア菌株C7、およびエピソーム配置した追加のCRM197遺伝子コピーをもつ工学操作株(C7Ep)をプロセス最適化に用いた。動物成分を含む一般的な脱鉄されていないYC培地において、C7は22~25mg/LのCRM197を産生し、それに対しC7Epは40~45mg/Lを産生した。動物成分をベジタブルペプトンで置き換えることにより培地を改変すると、C7株は40~45mg/LのCRM197を産生し、C7Epは65mg/LのCRM197を産生した。パラメーターを変更することによりプロセス条件を改変すると、C7Epは120~150mg/LのCRM197を産生した。基本プロセスからの入力を用いてモデルを開発した。この最適化した方法の最終結果は、C7から120mg/lのCRM197、C7Epから>500mg/LのCRM197となった。これらの収量を下記に示す表IIにおいて比較する。
Figure 0007161493000003

Claims (14)

  1. CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)株を用いてCRM197を高収量で製造するための改良法であって、チロシンおよびアスパラギン以外の10種類より多いアミノ酸を含み、動物由来成分並びにチロシンおよびアスパラギンを含まない、脱鉄されていない発酵培地中で、その株を増殖させる、ここで炭素源としてマルトースは使用しない、ことを含む方法。
  2. 培地に栄養素を補充することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 栄養素の補充が代謝フラックスモデルに基づく、請求項2に記載の方法。
  4. アミノ酸が、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 各アミノ酸を0.05~2g/lの量で使用する、請求項4に記載の方法。
  6. 発酵培地がフェニルアラニン、アルギニンおよび他のアミノ酸の組合わせを含有し、その際、フェニルアラニンおよびアルギニンの量が1g/L未満である、請求項1に記載の方法。
  7. 栄養素が、ビタミン、たとえばニコチン酸、チアミン、パントテン酸、ビオチン、リボフラビン、葉酸、ピメリン酸、ホスフェート、窒素源および微量金属から選択される、請求項2に記載の方法。
  8. 発酵培地組成物が、酵母エキス、ベジタブルペプトン、リン酸二水素カリウム(KHPO)、トリプトファン、グルコース、YC微量塩類溶液を含む基礎発酵培地を含む、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  9. 発酵プロセス全体を通して培地にグルコースを補充することを含む、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  10. CRM197を製造するための改良法であって、
    i)CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)株を、動物由来成分並びにチロシンおよびアスパラギンを含まず、基礎培地、ならびにアラニン、アルギニン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、バリン、およびそれの塩類から選択される10種類より多いアミノ酸を含む脱鉄されていない発酵培地中で培養し、そして
    ii)代謝フラックスモデルに基づいて培地にグルコースおよび栄養素を補充する、ここで炭素源としてマルトースは使用しない、
    ことを含む方法。
  11. CRM197を製造するための改良法であって、CRM197遺伝子のコピー数が増加した工学操作ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)株を、動物由来成分並びにチロシンおよびアスパラギンを含まず、チロシンおよびアスパラギン以外の10種類より多いアミノ酸を含む脱鉄されていない発酵培地中で培養し、そして代謝フラックスモデルに基づいて培地に栄養素を補充し、その際、各アミノ酸を0.05~2g/lの量で使用する、ここで炭素源としてマルトースは使用しない、ことを含む方法。
  12. 発酵を30~40℃の温度、および7.0~8.0の範囲のpHで実施する、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 150mg/Lから500mg/LのCRM197を産生する、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. チフス菌(Salmonella typhi)、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)に由来する多糖を請求項1から13のいずれか1項の記載の方法により製造されたCRM197と結合させることを含む、結合型ワクチンを製造するための方法。
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