JP7158597B2 - シール状態検出装置およびシール状態検出方法 - Google Patents

シール状態検出装置およびシール状態検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリンダ装置のシール状態検出装置およびシール状態検出方法に関する。
本願は、2019年9月26日に、日本国に出願された特願2019-175409号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
ダンパ装置のシール異常を検出する装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、加圧気体充填装置として、一側で開口した箱形形状の封入型を用いた装置がある(例えば、特許文献2参照)。
日本国特開平11-264780号公報 日本国実公昭62-46956号公報
シリンダ装置のシール状態を検出する装置において、検査を行うタイミングの自由度を高めることが求められている。
本発明は、検査を行うタイミングの自由度を高めることが可能となるシール状態検出装置およびシール状態検出方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の各態様を採用した。
すなわち、本発明の一態様は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダの少なくとも一端から伸縮可能に突出するロッドと、前記シリンダと前記ロッドとの間に設けられるシール部材と、を有するシリンダ装置の前記シール部材のシール状態を検出するシール状態検出装置であって、シリンダ対向部とロッド対向部とを有し、前記シリンダ対向部を前記シリンダに対向させてかつ前記ロッド対向部を前記ロッドに対向させて、前記シリンダの周方向に並んで配置されることで、前記シリンダ対向部および前記ロッド対向部の間に前記シリンダの一部と前記ロッドの一部とを収容する収容室を形成する複数の分割ケース部材を備え、前記シリンダ対向部が、前記シリンダに当接するシール部を有し、前記シール部に、前記シリンダの周方向における一端に凸部が、他端に凹部がそれぞれ形成され、前記複数の分割ケース部材が、前記シリンダの周方向に並んで配置される際に、前記シリンダの周方向に対向する前記凸部と前記凹部とが嵌合する。
また、本発明の他の態様は、上記態様のシール状態検出装置を用いて前記シリンダ装置の前記シール部材のシール状態を検出するシール状態検出方法であって、前記複数の分割ケース部材を前記シリンダの周方向に並べて配置することで、前記シリンダ対向部および前記ロッド対向部の間に前記シリンダの一部と前記ロッドの一部とを収容する収容室を形成する収容室形成工程と、前記収容室内を大気圧よりも所定圧力、減圧した減圧状態にする減圧工程と、前記減圧工程で前記減圧状態とされた前記収容室内の圧力に基づいて異常を検出する異常検出工程と、を有する。
本発明の上記各態様によれば、検査を行うタイミングの自由度を高めることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るシール状態検出装置およびシール状態検出方法によってシール状態が検出されるシリンダ装置を示す図であって、中心軸線CLを含む断面で見た縦断面図である。 同実施形態のシール状態検出装置を示す構成図である。 同シール状態検出装置のチャンバを示す図であって、図2のA-A線における平断面図である。 同シール状態検出装置のチャンバを示す図であって、図2のB-B線における平断面図である。 同シール状態検出装置のチャンバを示す図であって、図2のB-B線における平断面図である。 同シール状態検出装置のシリンダシールを示す斜視図である。 同シール状態検出装置のシール部の凸部および凹部の周辺を示す図であって、図4のC-C線における部分縦断面図である。 同シール状態検出装置の変形例1を示す図であって、図3に対応する平断面図である。 同変形例1を示す図であって、図7に対応する部分縦断面図である。 同変形例1を示す図であって、図9に対応する部分縦断面図である。 同シール状態検出装置の変形例2を示す図であって、図3に対応する平断面図である。 同変形例2を示す図であって、図7に対応する部分縦断面図である。 同変形例2を示す図であって、図12に対応する部分縦断面図である。 同シール状態検出装置の変形例3を示す図であって、図3に対応する平断面図である。 同変形例3を示す図であって、図7に対応する部分縦断面図である。 同変形例3を示す図であって、図15に対応する部分縦断面図である。
本発明のシール状態検出装置およびシール状態検出方法の一実施形態及び各変形例について、図面を参照しつつ以下に説明する。
図1は、本発明の一実施形態のシール状態検出装置およびシール状態検出方法によってシール状態が検出されるシリンダ装置11を示す。このシリンダ装置11は、自動車や鉄道車両等の車両のサスペンション装置に用いられる緩衝器である。シリンダ装置11は、円筒状の内筒15と、内筒15よりも大径で内筒15の外周側に設けられる有底筒状の外筒16とを有するシリンダ17を備えた複筒式の緩衝器である。外筒16と内筒15との間は、リザーバ室18となっている。なお、図1における符号CLは、シリンダ装置11の中心軸線を示す。その他の図においても同様である。以下の説明中に記載の各中心軸線は、基本的に、中心軸線CLと同軸である。
外筒16は、金属製の一部材からなる一体成形品であり、円筒状の胴部21と、胴部21の軸方向の一端部側を閉塞する底部22と、胴部21のうちの底部22とは反対側にある開口部23とを有している。言い換えれば、外筒16は、内筒15を覆い、軸方向の一端が閉塞され、軸方向の他端が開口している。外筒16の開口部23は、シリンダ装置11の外部に向かって開口している。よって、この開口部23は、シリンダ17においても外部への開口となる。
シリンダ装置11は、内筒15の軸方向一端の内周部に嵌合される円環状のバルブボディ25と、内筒15の軸方向他端の内周部に嵌合される円環状のロッドガイド26と、を有している。バルブボディ25は、外筒16の底部22に対し、径方向に位置決めされた状態で載置されている。ロッドガイド26は、外筒16の胴部21の内周部に嵌合されて径方向に位置決めされている。ここで、バルブボディ25と底部22との間は、バルブボディ25に形成された通路溝35を介して内筒15と外筒16との間に連通しており、内筒15と外筒16との間と同様に、リザーバ室18を構成している。
シリンダ装置11は、円環状のシール部材31を有している。シール部材31は、ロッドガイド26における底部22を向く側とは反対側の位置に設けられている。このシール部材31も、ロッドガイド26と同様に、胴部21の内周部に嵌合されている。胴部21のうち、底部22とは反対側の端部には、胴部21をカール加工等の加締め加工によって径方向内方に塑性変形させた加締部33が形成されている。シール部材31は、この加締部33とロッドガイド26との間に挟持されている。シール部材31は、外筒16の開口部23を閉塞することでシリンダ17を閉塞するものであり、具体的にはオイルシールである。なお、シール部材31をシールワッシャで構成しても良い。
シリンダ装置11は、シリンダ17内に設けられたピストン40を有している。ピストン40は、内筒15内に、摺動可能に嵌装されている。ピストン40は、内筒15内を第1室41と第2室42との2室に区画している。第1室41は、内筒15内のピストン40とロッドガイド26との間に設けられている。第2室42は、内筒15内のピストン40とバルブボディ25との間に設けられている。第2室42は、バルブボディ25によって、リザーバ室18と画成されている。第1室41および第2室42には、作動流体としての油液Lが充填されている。リザーバ室18には、作動流体としてのガスGと油液Lとが充填されている。よって、シリンダ17には作動流体が封入されている。
シリンダ装置11は、一端側がピストン40に連結され、他端側がシリンダ17から外筒16の開口部23を介して外部に延出されるロッド51を有している。ロッド51には、ピストン40がナット53によって連結されている。ロッド51は、ロッドガイド26およびシール部材31を通って内筒15および外筒16から外部へと延出している。ロッド51は、ロッドガイド26に案内されて、シリンダ17に対して軸方向に移動する。よって、ロッド51は、シリンダ17の一端から伸縮可能に突出する。
シール部材31は、シリンダ17の外筒16の開口部23とロッド51との間に設けられており、これらの間を閉塞する。シール部材31は、内筒15内の油液Lと、リザーバ室18内のガスGおよび油液Lとが、シリンダ装置11の外部に漏出するのを規制する。
ピストン40には、軸方向(軸線CLに沿った方向)に貫通する通路55および通路56が形成されている。通路55,56は、第1室41及び第2室42間を連通可能としている。シリンダ装置11は、ピストン40に当接することで通路55を閉塞可能な円環状のディスクバルブ57を、ピストン40のうちの軸方向に沿った底部22を向く側とは反対側に有している。また、シリンダ装置11は、ピストン40に当接することで通路56を閉塞可能な円環状のディスクバルブ58を、ピストン40における軸方向に沿った底部22側に有している。ディスクバルブ57,58は、ピストン40とともにロッド51に連結されている。
ロッド51が内筒15および外筒16内への進入量を増やす縮み側に移動した場合、ピストン40が第2室42を狭める方向に移動して第2室42内の圧力が第1室41内の圧力よりも所定値以上、高くなると、通路55を開いて第2室42内の油液Lを第1室41内に流す。このようにして、ディスクバルブ57は、その際に減衰力を発生させる。ロッド51が内筒15および外筒16からの突出量を増やす伸び側に移動した場合、ピストン40が第1室41を狭める方向に移動して第1室41内の圧力が第2室42内の圧力よりも所定値以上、高くなると、通路56を開いて第1室41内の油液Lを第2室42内に流すことになる。このようにして、ディスクバルブ58は、その際に減衰力を発生させる。
ピストン40およびディスクバルブ57のうちの少なくとも一方には、ディスクバルブ57が通路55を最も閉塞した状態でも通路55を介して第1室41と第2室42との間を連通させる図示略の固定オリフィスが形成されている。また、ピストン40およびディスクバルブ58のうちの少なくとも一方にも、ディスクバルブ58が通路56を最も閉塞した状態でも通路56を介して第1室41と第2室42との間を連通させる図示略の固定オリフィスが形成されている。
バルブボディ25には、軸方向に貫通する通路61および通路62が形成されている。通路61,62は、第2室42とリザーバ室18との間を連通可能としている。バルブボディ25の軸方向の底部22側には、バルブボディ25に当接することで通路61を閉塞可能な円環状のディスクバルブ65が設けられている。また、バルブボディ25の軸方向の底部22とは反対側に、バルブボディ25に当接することで通路62を閉塞可能な円環状のディスクバルブ66が設けられている。バルブボディ25の径方向の中央には固定ピン68が嵌合されている。この固定ピン68によって、ディスクバルブ65,66がバルブボディ25に連結されている。
ロッド51が縮み側に移動した場合、ピストン40が第2室42を狭める方向に移動して第2室42内の圧力がリザーバ室18内の圧力よりも所定値以上、高くなると、通路61を開く。このようにして、ディスクバルブ65は、その際に減衰力を発生させる。ロッド51が伸び側に移動した場合、ピストン40が第1室41側に移動して第2室42内の圧力がリザーバ室18内の圧力よりも低下すると、ディスクバルブ66は、通路62を開くことになる。ディスクバルブ66は、その際にリザーバ室18から第2室42内に実質的に減衰力を発生させずに油液Lを流すサクションバルブである。
ロッド51の、シリンダ17がある側とは反対側の端部に、取付アイ71が溶接により固定されている。シリンダ17の、ロッド51がある側とは反対側の端部である、外筒16の底部22の外側には、取付アイ72が溶接により固定されている。これら取付アイ71,72は、いずれも外径がシリンダ17の外筒16の胴部21の外径よりも大径となっている。言い換えれば、取付アイ71は、ロッド51に取り付けられた状態で、ロッド51よりもロッド51の径方向における外側に突出している。
本実施形態は、取付アイ71,72が取り付けられた後の状態のシリンダ装置11を検査する。具体的に言うと、本実施形態のシール状態検出装置およびシール状態検出方法は、シリンダ17の外筒16の開口部23とロッド51との間を密閉しているシール部材31のシール状態を検出する。
図2に示すように、本実施形態のシール状態検出装置101は、シリンダ装置11のシリンダ17の開口部23側およびシール部材31を覆って密閉するチャンバ102と、チャンバ102内の状態からシール部材31によるシール状態の異常を検出する検出装置本体部103と、を備えている。
チャンバ102は、シリンダ17の開口部23側およびシール部材31と、ロッド51のシール部材31よりもシリンダ17の外部側に延出する部分と、を覆って密閉する。チャンバ102は、複数、具体的には2つの分割ケース部材111,112を有する割り型タイプである。2つの分割ケース部材111,112は、互いに、ほぼ同様の構成となっている。
分割ケース部材111は、金属製のケース部材本体121と、弾性変形可能でシール性を有するゴム製のロッドシール122と、同様のゴム製のシリンダシール123とを有している。ケース部材本体121は、金属製であるため、ゴム製のロッドシール122およびシリンダシール123よりも剛性が高く、変形しにくい。
分割ケース部材111のケース部材本体121は、主壁部130と、一対(図2においては断面図とした関係上で一方のみを図示している)の側壁部131と、ロッド対向フランジ部133と、シリンダ対向フランジ部134と、を有している。
主壁部130は、略平板状であり、鉛直方向に沿って広がるように配置されている。一対の側壁部131は、いずれも略平板状であり、主壁部130の水平方向両側の端縁部から主壁部130の厚さ方向に沿って主壁部130に対して同じ側に延出している。
ロッド対向フランジ部133は、略平板状であり、主壁部130および一対の側壁部131の上端縁部を繋ぐようにこれらの上部を覆っている。ロッド対向フランジ部133は、主壁部130および一対の側壁部131によって囲まれた空間をその上方より覆う形状をなしている。
シリンダ対向フランジ部134は、略平板状であり、主壁部130および一対の側壁部131の下端縁部を繋ぐようにこれらを下側で覆っている。シリンダ対向フランジ部134は、主壁部130および一対の側壁部131によって囲まれた空間をその下方より覆う形状をなしている。
よって、分割ケース部材111は、主壁部130がある側とは反対側に開口部137を有する箱形形状をなしている。
ロッド対向フランジ部133には、その開口部137側に、主壁部130側に向けて凹む半円筒面状のロッド対向面141が形成されている。ロッド対向面141は、その中心軸線が鉛直方向に延びている。ロッド対向面141は、ロッド51の外径よりも若干大きい内径を有している。ロッド対向フランジ部133の開口部137側には、ロッド対向面141の軸線方向の中間位置からロッド対向面141の径方向における外方に凹むロッドシール嵌合凹部142が形成されている。
シリンダ対向フランジ部134には、その開口部137側に、主壁部130側に向けて凹む半円筒面状のシリンダ対向面151が形成されている。シリンダ対向面151は、その中心軸線が鉛直方向に沿って延びている。シリンダ対向面151は、図3~図5に示すように、シリンダ17の胴部21の外径よりも若干大きい内径を有している。シリンダ対向面151の円周方向の両端側には、先端面152,153が形成されている。先端面152,153は、シリンダ対向面151の中心軸線と平行に広がる同一平面に配置されている。シリンダ対向面151は、図2に示すロッド対向面141と中心軸線を一致させている。
シリンダ対向フランジ部134の開口部137側には、シリンダ対向面151の軸線方向の中間位置からシリンダ対向面151の径方向における外方に凹むシリンダシール嵌合凹部154が形成されている。図3に示すように、シリンダシール嵌合凹部154は、シリンダ対向面151に加えて、先端面152,153のそれぞれのシリンダ対向面151側からもシリンダ対向面151の径方向外方に凹んでいる。
シリンダシール嵌合凹部154は、先端面152側の内壁面156と、先端面153側の内壁面157と、内壁面156,157の先端面152,153とは反対側にある端縁部同士を結ぶ奥壁面158と、を有している。内壁面156と内壁面157とは互いに平行かつ対向しており、先端面152,153に対して垂直をなしている。内壁面156,157および奥壁面158は、シリンダ対向面151の中心軸線に沿って広がっている。
図2に示すように、分割ケース部材111のロッドシール122は、ロッド対向フランジ部133のロッドシール嵌合凹部142に嵌合されている。ロッドシール嵌合凹部142に嵌合された状態のロッドシール122は、その開口部137側に、ロッド51の外径以下の内径を有する半円筒面状のロッド当接面161を有している。ロッドシール122のロッド当接面161は、ケース部材本体121のロッド対向面141と中心軸線を一致させている。ロッド当接面161は、ロッド対向面141よりも、これらの径方向における内側に位置している。
よって、ロッドシール122は、ロッド対向面141よりも、その径方向の内側に突出する円弧状のロッド当接部162を有している。そして、このロッド当接部162の突出先端にロッド当接面161が形成されている。分割ケース部材111は、このロッド当接部162と、ロッド対向フランジ部133のロッド対向面141側のロッド対向面141を含む部分とが、ロッド51に径方向外側から対向するロッド対向部165を構成している。
分割ケース部材111のシリンダシール123は、シリンダ対向フランジ部134のシリンダシール嵌合凹部154に嵌合されている。シリンダシール嵌合凹部154に嵌合された状態のシリンダシール123は、開口部137側に、胴部21の外径以下の内径を有する半円筒面状のシリンダ当接面171を有している。図3に示すように、シリンダシール123のシリンダ当接面171は、ケース部材本体121のシリンダ対向面151と中心軸線を一致させている。シリンダ当接面171は、シリンダ対向面151よりも、これらの径方向における内側に位置している。
よって、シリンダシール123は、シリンダ対向面151よりも、その径方向の内側に突出する円弧状のシリンダ当接部172を有している。このシリンダ当接部172の突出先端には、シリンダ当接面171が形成されている。
シリンダシール123は、図6に示すように、シリンダ当接面171の円周方向の両端部に、いずれも平面状である端部当接面181および端部当接面182を有している。端部当接面181および端部当接面182は、同一平面に配置されている。端部当接面181および端部当接面182は、シリンダ当接面171の中心軸線を含む同一平面に配置されている。言い換えれば、端部当接面181および端部当接面182は、シリンダ当接面171の中心軸線に直交する面に垂直に広がっている。
シリンダシール123は、一方の端部当接面181から、この端部当接面181に対して垂直方向に突出する凸部184と、他方の端部当接面182から、この端部当接面182に対して垂直方向に凹む凹部185とを有している。言い換えれば、シリンダシール123には、シリンダ当接面171の円周方向における一端部に凸部184が形成され、他端部に凹部185が形成されている。また、凸部184および凹部185は、シリンダシール123の肉厚方向、言い換えれば、シリンダ17の軸方向に沿った段差となっている。
図3に示すように、シリンダシール123は、端部当接面181および凸部184が、シリンダ対向フランジ部134の先端面152および内壁面156側に配置されている。また、端部当接面182および凹部185は、先端面153および内壁面157側に配置されている。端部当接面181は、先端面152よりも奥壁面158とは反対側に配置されている。端部当接面182は、先端面153よりも奥壁面158とは反対側に配置されている。シリンダシール123は、先端面152よりも奥壁面158とは反対側に突出する端部当接部188を有している。この端部当接部188は、端部当接面181を含んでいる。シリンダシール123は、先端面153よりも奥壁面158とは反対側に突出する端部当接部189を有している。この端部当接部189は、端部当接面182を含んでいる。
図6に示すように、凸部184は、端部当接面181から、シリンダ当接面171の端部当接面181の位置での接線方向に沿って突出している。凸部184は、シリンダ当接面171の径方向に端部当接面181の全体を横断するように形成されている。
凹部185は、端部当接面182から、シリンダ当接面171の端部当接面182の位置での接線方向に沿って凹んでいる。凹部185は、シリンダ当接面171の径方向に端部当接面182の全体を横断するように形成されている。凸部184の延在長さは、凹部185の延在長さと同等となっている。
シリンダシール123は、端部当接面181,182と凹部185とシリンダ当接面171とを含むシリンダシール本体部187と、シリンダシール本体部187の端部当接面181から突出する凸部184と、からなっている。シリンダシール本体部187は、端部当接面181を含む端部当接面181側の端部当接部188と、端部当接面182を含む端部当接面182側の端部当接部189と、シリンダ当接面171を含むシリンダ当接面171側のシリンダ当接部172と、を有している。凸部184は、端部当接部188から突出している。
図3に示すように、シリンダシール本体部187には、端部当接面181のシリンダ当接面171とは反対側に隣り合う側面175と、端部当接面182のシリンダ当接面171とは反対側に隣り合う側面176と、側面175,176を端部当接面181,182とは反対側の位置で結ぶ背面177とを有している。側面175,176は、端部当接面181,182に対して垂直に広がっている。背面177は、端部当接面181,182と平行に広がっている。シリンダシール123は、側面175が内壁面156に当接し、側面176が内壁面157に当接し、背面177が奥壁面158に当接している。
凸部184は、図3,図6,図7に示す上面191と、図7に示す下面192と、図3,図6に示す内側面193と、図3に示す外側面194と、図3,図6に示す内面取面195と、図3,図6に示す外面取面196と、図3,図6,図7に示す先端面197とを有している。これら上面191、下面192、内側面193、外側面194、内面取面195、外面取面196、先端面197は、いずれも平坦面である。
図6に示すように、上面191は、凸部184の上部にあって上方に向いている。上面191は、端部当接面181との境界縁部がシリンダ当接面171の中心線に対して直交する平面内に配置されている。図7に示すように、下面192は、凸部184の下部にあって下方を向いている。下面192は、端部当接面181との境界縁部がシリンダ当接面171の中心線に対して直交する平面内に配置されている。
上面191および下面192は、それぞれ、端部当接面181側の端縁部から、この端部当接面181より離れる方向に向かって延出しており、端部当接面181から離れるほど互いに近づくように傾斜している。上面191および下面192は、端部当接面181とのなす角度が互いに同等である。言い換えれば、上面191および下面192は、端部当接面181とのなす角度が鈍角となっている。
先端面197は、凸部184の端部当接面181とは反対側の先端部にあり、端部当接面181と同方向に向いている。先端面197は、上面191および下面192の端部当接面181とは反対側の端縁部同士を結んでいる。先端面197は、端部当接面181と平行をなすように広がっている。先端面197は、上面191との境界縁部および下面192との境界縁部が、共に、シリンダ当接面171の中心線に対して直交する平面内に配置されている。
図6に示すように、内側面193は、凸部184におけるシリンダ当接面171の中心軸線側にあり、この中心軸線の方向に向いている。内側面193は、シリンダ当接面171の中心軸線に平行に広がっており、シリンダ当接面171の端部当接面181の位置での接線方向に広がっている。内側面193は、シリンダ当接面171と連続している。内側面193は、先端面197に対して垂直に広がっている。
図3に示すように、外側面194は、凸部184におけるシリンダ当接面171とは反対側にあり、シリンダ当接面171の中心軸線とは反対の方向を向いている。外側面194は、シリンダ当接面171の中心軸線に平行であり、内側面193と平行に広がっている。外側面194は、シリンダシール本体部187の側面175と連続して同一平面に配置されている。外側面194は、先端面197に対して垂直に広がっている。
内面取面195は、内側面193の端部当接面181とは反対側の端縁部と、先端面197におけるシリンダ当接面171側の端縁部との間を結んでいる。内面取面195は、シリンダ当接面171の中心軸線に平行に広がっている。内面取面195は、内側面193および先端面197に対して同等の角度で傾斜している。
外面取面196は、外側面194の端部当接面181とは反対側の端縁部と、先端面197におけるシリンダ当接面171とは反対側の端縁部との間を結んでいる。外面取面196は、シリンダ当接面171の中心軸線に平行に広がっている。外面取面196は、外側面194および先端面197に対して同等の角度で傾斜している。外面取面196と先端面197とのなす角度は、内面取面195と先端面197とのなす角度と同等である。
凸部184は、シリンダ当接面171の径方向における両端に、内面取面195を含む内面取面195側の面取部201と、外面取面196を含む外面取面196側の面取部202とを備えている。また、凸部184は、シリンダ当接面171の径方向における両端に、内側面193を含む内側面193側の平坦部205と、外側面194を含む外側面194側の平坦部206とを備えている。
図7に示すように、凹部185は、上内面211と、下内面212と、底面213とを有している。上内面211、下内面212および底面213は、いずれも平坦面である。
上内面211は、凹部185の上部にあって下方に向いている。上内面211は、端部当接面182との境界縁部がシリンダ当接面171の中心線に対して直交する平面内に配置されている。下内面212は、凹部185の下部にあって上方を向いている。下内面212は、端部当接面182との境界縁部がシリンダ当接面171の中心線に対して直交する平面内に配置されている。上内面211および下内面212は、それぞれ、端部当接面182側の端縁部から、端部当接面182より離れる方向に延出しており、端部当接面182から離れるほど互いに近づくように傾斜している。上内面211および下内面212は、端部当接面182とのなす角度が同等である。
底面213は、凹部185の端部当接面182とは反対側にあり、端部当接面182と同方向を向いている。底面213は、上内面211および下内面212の端部当接面182とは反対側の端縁部同士を結んでいる。底面213は、上内面211との境界縁部および下内面212との境界縁部が共に、シリンダ当接面171の中心線に対して直交する平面内に配置されている。底面213は、端部当接面182と平行に広がっている。底面213と上内面211とのなす角度は鈍角であり、底面213と下内面212とのなす角度も鈍角である。上内面211および下内面212は、底面213とのなす角度が互いに同等である。
上面191と端部当接面181の上面191に繋がる部分とのなす角度、上面191と先端面197とのなす角度、下面192と端部当接面181の下面192に繋がる部分とのなす角度、下面192と先端面197とのなす角度、上内面211と端部当接面182の上内面211に繋がる部分とのなす角度、上内面211と底面213とのなす角度、下内面212と端部当接面182の下内面212に繋がる部分とのなす角度、および、下内面212と底面213とのなす角度は、同等である。
端部当接面182と底面213との距離L1は、端部当接面181と先端面197との距離L2よりも短い。言い換えれば、凸部184の突出寸法L2は、凹部185の深さ寸法L1よりも長い。シリンダ当接面171の中心軸線の方向における先端面197の長さは、同じ方向における底面213の長さと同等である。
図3に示すように、分割ケース部材111は、シリンダ当接部172と、シリンダ対向フランジ部134のシリンダ対向面151を含むシリンダ対向面151側の部分と、端部当接部188と、端部当接部189と、凸部184と、凹部185とが、シリンダ17の胴部21に対して径方向外方から対向するシリンダ対向部220を構成している。シリンダ対向部220のうち、シリンダシール123で構成される、シリンダ当接部172と、端部当接部188と、端部当接部189と、凸部184と、凹部185とが、シリンダ17の胴部21に径方向外方から当接するシール部221を構成している。言い換えれば、分割ケース部材111は、シリンダ対向部220に、シリンダ17の胴部21に当接するシール部221を有している。
図2に示す分割ケース部材111のケース部材本体121の開口部137側には、図示は略すが、一対の側壁部131と、ロッド対向フランジ部133のロッドシール嵌合凹部142を除く部分と、シリンダ対向フランジ部134のシリンダシール嵌合凹部154を除く部分とに、ロッドシール嵌合凹部142およびシリンダシール嵌合凹部154とで矩形環状に連続する形状をなすように、シール溝が、開口部137側の先端面から凹んで形成されている。このシール溝にも、ロッドシール122およびシリンダシール123とで矩形環状に連続する形状をなすようにケースシールが嵌合されている。ケースシールは、ケース部材本体121の開口部137側の先端面から若干突出している。
分割ケース部材112も、分割ケース部材111と同様の構成であり、ケース部材本体121とロッドシール122とシリンダシール123と図示略のケースシールとを有している。分割ケース部材112は、分割ケース部材111を水平面内で180°反転させたものとなっている。よって、複数の分割ケース部材111,112は、それぞれのシール部221が互いに同じ形状となっている。
図示は略すが、シール状態検出装置101は、セット部と第1駆動部と第2駆動部とを有している。セット部には、シリンダ装置11が取付アイ71を上側にして鉛直に沿うように固定される。第1駆動部は、セット部にセットされたシリンダ装置11に対して、径方向一側に配置された分割ケース部材111を、シリンダ装置11の径方向に沿って近接および離間させる。第2駆動部は、セット部にセットされたシリンダ装置11に対して、径方向逆側に配置された分割ケース部材112を、シリンダ装置11の径方向に沿って近接および離間させる。
第1駆動部は、セット部にセットされたシリンダ装置11の胴部21の中心軸線を含む基準平面内でこの中心軸線と平行にシリンダ当接面171の中心軸線を移動させるように分割ケース部材111を移動させる。第2駆動部も、セット部にセットされたシリンダ装置11に対し分割ケース部材111とは反対側で、この基準平面内で胴部21の中心軸線と平行にシリンダ当接面171の中心軸線を移動させるように分割ケース部材112を移動させる。第1駆動部および第2駆動部は、分割ケース部材111,112を、高さ位置を合わせて移動させる。第1駆動部および第2駆動部は、分割ケース部材111の凸部184と分割ケース部材112の凹部185とを嵌合可能に対向させ、分割ケース部材111の凹部185と分割ケース部材112の凸部184とを嵌合可能に対向させて、分割ケース部材111,112を移動させる。
第1駆動部および第2駆動部で駆動されると、分割ケース部材111および分割ケース部材112は、それぞれが、シリンダ対向部220をシリンダ17の外筒16の胴部21に径方向外側から対向させ、ロッド対向部165をロッド51に径方向外側から対向させて、シリンダ17の周方向に並んで全体として環状をなすように配置される。
すると、分割ケース部材111と分割ケース部材112とが、それぞれのシリンダ当接部172を胴部21に対して径方向外側から当接させて密着させ、それぞれのロッド当接部162をロッド51に径方向外側から当接させて密着させる。
その際に、分割ケース部材111と分割ケース部材112とが、図3~図5に示すように、シリンダ17の周方向に対向する分割ケース部材111の凸部184と分割ケース部材112の凹部185とを嵌合させて弾性変形させながら密着させる。加えて、分割ケース部材111の凹部185と分割ケース部材112の凸部184とを嵌合させて弾性変形させながら密着させる。嵌合する凸部184と凹部185とは、図7に示す上面191と上内面211とが隙間なく密着し、下面192と下内面212とが隙間なく密着し、先端面197と底面213とが隙間なく密着する。言い換えれば、分割ケース部材111および分割ケース部材112は、シリンダ17の周方向に並んで配置される際に、シリンダ17の周方向において対向する凸部184と凹部185とを嵌合させる。
また、その際に、分割ケース部材111と分割ケース部材112とが、図3に示す分割ケース部材111の端部当接部188と分割ケース部材112の端部当接部189とを当接させて隙間なく密着させる。加えて、分割ケース部材111の端部当接部189と分割ケース部材112の端部当接部188とを当接させて隙間なく密着させる。
すなわち、分割ケース部材111と分割ケース部材112とが、互いにシール部221同士を密着させると共に、それぞれのシール部221をシリンダ17の胴部21に密着させる。このようにして、分割ケース部材111と分割ケース部材112とが、シリンダシール123のシール部221によってシリンダ17の胴部21に対して全周にわたって隙間なく密着する。また、その際に、分割ケース部材111と分割ケース部材112とが、図2に示すロッドシール122によってロッド51に全周にわたって隙間なく密着する。
ここで、図3に示すように、分割ケース部材111の凸部184と分割ケース部材112の凸部184とは、内側面193同士の距離が、胴部21の外径よりも締め代分、短くなっている。また、凸部184の内面取面195は、胴部21の接触開始位置での接線方向に近い角度となる。また、図3に示すように、凸部184の外側面194は、この凸部184の嵌合先である凹部185に隣り合うケース部材本体121の内壁面157と同一平面に配置されている。
以上のようにして、チャンバ102を構成する分割ケース部材111,112が、図2に示すように、シリンダ対向部220およびロッド対向部165の間に、シリンダ17の開口部23側の一部とロッド51のシリンダ17側の一部とを収容する収容室231を形成する。
検出装置本体部103は、密閉状態の収容室231内を所定の真空引き時間、真空引きして減圧状態にする減圧部241を有している。減圧部241は、ロータリポンプからなる真空ポンプ242と、真空ポンプ242と収容室231内とを繋いで連通させる連通路243と、連通路243に設けられ、開閉することで真空ポンプ242と収容室231内との間の連通および遮断を切り替える開閉弁244とを有している。
真空ポンプ242は、密閉状態の収容室231内を開閉弁244が開かれた状態で真空引きする。開閉弁244は、閉じられることで、収容室231内と真空ポンプ242との連通を遮断することになり、収容室231内を上記した減圧状態に維持する。真空ポンプ242として、ロータリポンプに限らず、メカニカルブースタポンプやディフュージョンポンプを用いても良い。
検出装置本体部103は、収容室231内に大気を導入する大気導入部251を有している。大気導入部251は、連通路243の収容室231と開閉弁244との間に接続されて、収容室231内を、連通路243を介して外気に開放する大気開放通路252と、大気開放通路252に設けられ、開閉することで収容室231の外気への開放および外気との遮断を切り替える大気開放弁253と、を有している。大気開放弁253は、開かれることで収容室231内を外気に連通させ、閉じられることで収容室231内を外気から遮断する。
検出装置本体部103は、連通路243を介して収容室231内の圧力を測定するピラニ真空計からなる真空計255と、真空計255の検出データを記憶するデータロガー256とを有している。検出装置本体部103は、制御部258を有している。制御部258は、真空ポンプ242、開閉弁244および大気開放弁253の作動を制御するとともに、減圧部241によって減圧状態とされた収容室231内の圧力の真空計255による測定結果に基づいてシリンダ装置11におけるシール部材31のシール状態の異常を検出する。
シール状態検出装置101を用いて、シール部材31のシール状態を検出する場合、例えば、作業者が手作業で、シール状態検出装置101の図示略のセット部に、計測対象であるシリンダ装置11をセットして位置決め固定するセット工程を行う。セット工程において、作業者は、シリンダ装置11を、シール部材31がシリンダ17において上部に位置する向きとしてセット部にセットする。
セット工程の後、シール状態検出装置101の図示略のスタートボタンが操作される。すると、制御部258は、図示略の第1駆動部を駆動して、図3から図4に示すように、分割ケース部材111をシリンダ17の胴部21側に前進させて所定位置で停止させる第1配置工程を行う。すると、その最中に分割ケース部材111は、まず、その凸部184が、面取部201において胴部21に当接し、その後、平坦部205が弾性変形しつつ胴部21に密着し、図4に示すように、シリンダ当接部172が弾性変形しつつ胴部21に密着する。
次に、制御部258は、図示略の第2駆動部を駆動して、図4から図5に示すように、分割ケース部材112をシリンダ17の胴部21側に前進させて所定位置で停止させる第2配置工程を行う。すると、その最中に分割ケース部材112は、まず、その凸部184が、面取部201において胴部21に当接し、その後、平坦部205を弾性変形させながら、面取部202において分割ケース部材111の先端面153と内壁面157との境界位置に当接した後、分割ケース部材111の凹部185に嵌合する。すると、図5に示すように、分割ケース部材112は、その凸部184の平坦部205が弾性変形しつつ胴部21に密着すると共に、その凸部184の平坦部206が弾性変形しつつ分割ケース部材111の内壁面157に密着し、そのシリンダ当接部172が弾性変形しつつ胴部21に密着する。
これと並行して、図4から図5に示すように、分割ケース部材111の凸部184が、面取部202において分割ケース部材112の先端面153と内壁面157との境界位置に当接した後、分割ケース部材112の凹部185に嵌合する。すると、図5に示すように、分割ケース部材111は、その平坦部206が弾性変形しつつ分割ケース部材112の内壁面157に密着する。
これらに加えて、分割ケース部材111の端部当接部188が分割ケース部材112の端部当接部189と密着し、分割ケース部材111の端部当接部189が分割ケース部材112の端部当接部188と密着する。さらに、分割ケース部材111,112の図示略のケースシール同士が密着する。
この状態で、嵌合する両側の凸部184と凹部185とにおいては、図7に示す上面191と上内面211とが隙間なく密着し、下面192と下内面212とが隙間なく密着し、先端面197と底面213とが隙間なく密着する。
以上の第1配置工程および第2配置工程によって、図2に示すように、チャンバ102の分割ケース部材111,112が、シリンダ対向部220およびロッド対向部165の間にシリンダ17の開口部23側の一部とロッド51のシリンダ17側の一部とを収容する収容室231を形成する。この収容室231は、連通路243以外が密閉されている。すなわち、第1配置工程および第2配置工程は、複数の分割ケース部材111,112をシリンダ17の周方向に並べて配置することで、シリンダ対向部220およびロッド対向部165の間にシリンダ17の一部とロッド51の一部とを収容する収容室231を形成する、収容室形成工程となっている。
第2配置工程の後、制御部258は、大気導入部251の大気開放弁253を閉じた状態で、減圧部241によって収容室231内を所定の真空引き時間、真空引きして減圧状態にする減圧工程を行う。すなわち、制御部258は、減圧部241の開閉弁244を開いた状態で、真空ポンプ242を所定の真空引き時間、駆動して、それまで大気圧であった収容室231内を減圧する。
制御部258は、真空ポンプ242を所定の真空引き時間、駆動すると、開閉弁244を閉じるとともに真空ポンプ242を停止させる。これにより、収容室231内の圧力が減圧された減圧状態になる。
減圧工程の後、制御部258は、所定の安定化時間の経過を待つ安定化工程後、収容室231内の圧力を真空計255で測定する第1圧力測定工程を行う。この第1圧力測定工程では、安定化工程による所定の安定化時間の経過を待った後の第1の時点で、真空計255で収容室231内の第1の圧力値を測定する。例えば、減圧工程終了時点から安定化工程を開始し、安定化工程を終了した第1の時点で、真空計255で収容室231内の第1の圧力値を測定する第1圧力測定工程を行う。
第1圧力測定工程の後、制御部258は、減圧工程で減圧状態とされた収容室231内の圧力に基づいて、シール部材31のシール状態の異常の有無を検出する第1圧力異常検出工程(異常検出工程)を行う。この第1圧力異常検出工程では、第1圧力測定工程で測定された第1の圧力値に基づいて、シール部材31のシール状態の異常の有無を検出する。具体的に言うと、制御部258は、第1の圧力値が、所定の閾値以上であれば、シール部材31にシール状態異常があって真空引き自体が正常に行えない真空引き異常であることを検出し、この閾値未満であれば、後述する第2圧力測定工程を行う。
すなわち、シール部材31のシール状態に大きな異常があると、減圧工程中からシリンダ装置11内の所定量以上のガスGが負圧状態の収容室231内に吸い出され、収容室231内の圧力が十分に減圧されない状態になる。その結果、第1の時点での第1の圧力値が高くなって、所定の閾値以上になる真空引き異常状態となる。他方、シール部材31のシール状態に異常がない、あるいは、あっても小さな異常であれば、減圧工程中にシリンダ装置11内の所定量以上のガスGが収容室231内に吸い出されることはなく、第1の時点での第1の圧力値が低くなって、所定の閾値未満となる真空引き正常状態になる。制御部258は、まず、第1段階として、これら真空引き異常状態および真空引き正常状態の違いにより、シール部材31のシール状態の異常の有無を検出する。
第1圧力異常検出工程で、第1の圧力値が所定の閾値未満であれば、制御部258は、第1の時点から所定の検査時間経過後の第2の時点での収容室231内の第2の圧力値を測定する第2圧力測定工程を行う。
第2圧力測定工程の後、制御部258は、収容室231内の圧力に基づいて、シール部材31のシール状態の異常の有無を検出する第2圧力異常検出工程(異常検出工程)を行う。この第2圧力異常検出工程では、第1の圧力値と第2の圧力値との圧力差に基づいて、シール部材31のシール状態の異常の有無を検出する。具体的に言うと、制御部258は、第2の圧力値から第1の圧力値を減算した圧力差を、第1の時点から第2の時点までの所定の検査時間で除算した値、つまり第1の時点から第2の時点までの検査時間における単位時間あたりの圧力上昇率が、所定の閾値以上であれば、シール部材31のシール状態に異常があることを検出し、この閾値未満であれば、シール部材31のシール状態に異常がないことを検出する。
すなわち、シール部材31のシール状態に異常があれば、所定の検査時間の間に、シリンダ装置11内の所定量以上のガスGが負圧状態の収容室231内に吸い出される。その場合、収容室231内の圧力が時間の経過とともに上昇して、第2の圧力値から第1の圧力値を減算した圧力差を所定の検査時間で除算した値が閾値以上になる差圧異常状態になる。
逆に、シール部材31のシール状態に異常がなければ、所定の検査時間の間にシリンダ装置11内の所定量以上のガスGが負圧状態の収容室231内に吸い出されることはない。その場合、収容室231内の圧力の上昇が抑えられ、第2の圧力値から第1の圧力値を減算した圧力差を所定の検査時間で除算した値が閾値以上にならない差圧正常状態になる。制御部258は、第2段階として、これら差圧異常状態および差圧正常状態の違いにより、シール部材31のシール状態の異常の有無を検出する。
以上により、本実施形態のシール状態検出方法は、分割ケース部材111,112をシリンダ17の周方向に並べて配置することで、シリンダ対向部220およびロッド対向部165の間にシリンダ17の一部とロッド51の一部とを収容する収容室231を形成する収容室形成工程と、収容室231内の状態からシール部材31のシール状態の異常を検出するシール状態検出工程と、を含む。そして、シール状態検出工程は、収容室231内を大気圧よりも所定圧力減圧した減圧状態にする減圧工程と、この減圧工程で減圧状態とされた収容室231内の圧力を測定する第1,第2圧力測定工程と、収容室231内の圧力に基づいて異常を検出する第1,第2圧力異常検出工程と、を含む。
第2圧力異常検出工程では、シール部材31のシール状態に異常がないことを検出すると、制御部258が、大気導入部251の大気開放弁253を開いて収容室231内を大気開放する大気開放工程を行う。
第2圧力異常検出工程では、シール部材31のシール状態に異常がないことを検出すると、大気開放工程の後、制御部258が、第1駆動部および第2駆動部により分割ケース部材111,112をシリンダ17の胴部21から径方向に離間させる離間工程を行う。
第2圧力異常検出工程では、シール部材31のシール状態に異常がないことを検出すると、離間工程の後、制御部258が、図示略の報知装置により、シール部材31のシール状態に異常がなく良品であることを報知させるとともにシール状態検出装置101からのシリンダ装置11の取り出しを促す旨を報知させる正常報知工程を行う。
すると、例えば、作業者が手作業で、シール状態検出装置101からシリンダ装置11を取り出す取出工程を行う。
ここで、第1圧力異常検出工程でシール部材31のシール状態に異常があった場合、すなわち真空引き自体が正常に行えない真空引き異常状態と判定した場合と、第2圧力異常検出工程でシール部材31のシール状態に異常があった場合、すなわち単位時間当たりの圧力上昇率が異常となる差圧異常状態と判定した場合と、のいずれにおいても、制御部258は、上記した、大気開放工程、減圧工程、安定化工程、第1圧力測定工程、第1圧力異常検出工程、第2圧力測定工程および第2圧力異常検出工程の再検査フローを行うことになる。
この再検査フローにおいて、第1圧力異常検出工程でシール部材31のシール状態の異常が検出された場合と、第2圧力異常検出工程でシール部材31のシール状態の異常が検出された場合との両方において、制御部258は、大気開放工程および離間工程を行う。その後、制御部258は、図示略の報知装置により、シール部材31のシール状態に異常があったことを報知させるとともにシール状態検出装置101からのシリンダ装置11の取り出しを促す旨を報知させる異常報知工程を行う。その際に、第1圧力異常検出工程および第2圧力異常検出工程のいずれでシール部材31のシール状態の異常を検出したかを含めて、報知を行う。
すると、例えば、作業者が手作業で、シール状態検出装置101からシリンダ装置11を取り出す取出工程を行う。
上記した特許文献1のダンパ装置のシール異常検出方法および装置では、バキュームヘッドが、ヘッド上下シリンダの駆動により下降してダンパ装置のピストンロッドまわりに装着されるようになっている。ところで、このような構造の装置は、ピストンロッドに、ピストンロッドよりも径方向外側に突出する部品が取り付けられていると、この部品が干渉して、バキュームヘッドをダンパ装置に装着することができない。このため、検査を行うタイミングの自由度が低くなってしまう。
これに対し、本実施形態のシール状態検出装置101は、シリンダ対向部220とロッド対向部165とを有し、シリンダ対向部220をシリンダ17に対向させつつロッド対向部165をロッド51に対向させて、シリンダ17の周方向に並んで配置されることで、シリンダ対向部220およびロッド対向部165の間にシリンダ17の一部とロッド51の一部とを収容する収容室231を形成する複数の分割ケース部材111,112を備えている。よって、ロッド51に、ロッド51よりも径方向外側に突出する取付アイ71が取り付けられているか否かにかかわらず、収容室231を形成することができる。したがって、シール異常の検査を行うタイミングの自由度を高めることが可能となる。
また、分割ケース部材111,112は、それぞれ、シリンダ対向部220に、シリンダ17に当接するシール部221を有している。そして、シール部221には、シリンダ17の周方向における一端に凸部184が形成され、他端に凹部185が形成されている。そして、分割ケース部材111,112は、シリンダ17の周方向に並んで配置される際に、シリンダ17の周方向に対向する凸部184と凹部185とを嵌合させることになる。よって、シール部221の耐久性の低下を抑制することができる。
すなわち、シール部221同士を当接させる際に、平坦な端部当接部188,189同士を当接させるだけであると、端部当接部188,189がシリンダ17の軸方向における中間部に向けて収縮し、シリンダ17の軸方向における中間部に応力集中を生じて破損し易くなってしまう。これに対し、端部当接部188と端部当接部189とを当接させる際に、シリンダ17の軸方向における中間の凸部184と凹部185とを嵌合させることで、軸方向における中間部に向けての収縮を抑制することができる。したがって、端部当接部188近傍の部分と端部当接部189近傍の部分とに生じる応力集中を抑制でき、破損の発生を抑制することができる。よって、シール部221の耐久性の低下を抑制することができる。
また、凸部184の突出寸法L2は、凹部185の深さ寸法L1よりも大であるため、凸部184の先端面197と凹部185の底面213とを確実に密着させることができる。よって、凸部184と凹部185との嵌合部分のシール性を高めることができる。
また、凸部184の両端に面取部201,202を備えるため、凸部184のシリンダ17への巻き込みおよびシリンダシール嵌合凹部154への巻き込みを抑制することができる。よって、シール部221のシール性の低下および耐久性の低下を抑制することができる。
また、凸部184の両端に平坦部205,206を備えるため、凸部184のシリンダ17への巻き込みおよびシリンダシール嵌合凹部154への巻き込みを抑制することができる。よって、シール部221のシール性の低下および耐久性の低下を抑制することができる。
また、複数の分割ケース部材111,112は、それぞれのシール部221が互いに同じ形状であるため、シール部221を構成するシリンダシール123を共通部品とすることができる。よって、部品の種類を減らすことができ、製造コストおよび管理コストの低減を図ることができる。
本実施形態のシール状態検出方法は、シール状態検出装置101を用いてシリンダ装置11のシール部材31のシール状態を検出する方法である。このシール状態検出方法は、複数の分割ケース部材111,112をシリンダ17の周方向に並べて配置することで、シリンダ対向部220およびロッド対向部165の間にシリンダ17の一部とロッド51の一部とを収容する収容室231を形成する収容室形成工程と、収容室231内を大気圧よりも所定圧力減圧した減圧状態にする減圧工程と、減圧工程で減圧状態とされた収容室231内の圧力に基づいて異常を検出する異常検出工程と、を含む。よって、ロッド51に、ロッド51よりも径方向外側に突出する取付アイ71が取り付けられているか否かにかかわらず、収容室231を形成することができる。したがって、シール異常の検査を行うタイミングの自由度を高めることが可能となる。
上記実施形態を、以下の変形例1~3のように変更することも可能である。
[変形例1]
図8~図10に示す変形例1では、分割ケース部材111,112のそれぞれに、図9に示すように、先端面152,153における、シリンダ対向面151の軸線方向の中間位置から凹む入口凹部301が形成されている。
変形例1の分割ケース部材111には、入口凹部301における、シリンダ対向面151の軸線方向の中間位置から凹む1カ所のシリンダシール嵌合凹部154が形成されている。変形例1の分割ケース部材112には、入口凹部301における、シリンダ対向面151の軸線方向の中間位置から凹む2カ所のシリンダシール嵌合凹部154が形成されている。分割ケース部材112の2カ所のシリンダシール嵌合凹部154は、分割ケース部材111の1カ所のシリンダシール嵌合凹部154の、シリンダ対向面151の軸線方向における両側に配置されている。
変形例1においては、シリンダ当接面171の周方向両側に凸部184が形成され、全体が凸部184の最大厚さとされたシリンダシール123が、分割ケース部材112の2カ所のシリンダシール嵌合凹部154と、分割ケース部材111の1カ所のシリンダシール嵌合凹部154とに嵌合されている。
変形例1において、分割ケース部材111のシール部221は、シリンダシール123の入口凹部301の底面から突出する凸部184側の部分が凸部184Aとなり、入口凹部301と凸部184Aとの間が凹部185Aとなる。よって、凹部185Aは2カ所となる。その結果、分割ケース部材111のシール部221には、一端に1カ所の凸部184Aおよび2カ所の凹部185Aが、他端に2カ所の凹部185Aおよび1カ所の凸部184Aが、それぞれ形成されている。
また、変形例1において、分割ケース部材112のシール部221は、2つのシリンダシール123の凸部184側の部分の間が凹部185Bとなり、凸部184は2カ所となる。その結果、分割ケース部材112のシール部221には、一端に2カ所の凸部184および1カ所の凹部185Bが、他端に1カ所の凹部185Bおよび2カ所の凸部184が、それぞれ形成されている。
そして、変形例1において、分割ケース部材111は、図9から図10に示すように、一端の凸部184Aを、これに対向する分割ケース部材112の凹部185Bに嵌合させると共に、この一端の2カ所の凹部185Aに、これらに対向する分割ケース部材112の2カ所の凸部184を嵌合させる。また、分割ケース部材111は、他端の2カ所の凹部185Aに、これらに対向する分割ケース部材112の2カ所の凸部184を嵌合させると共に、この他端の凸部184Aを、これに対向する分割ケース部材112の凹部185Bに嵌合させる。加えて、分割ケース部材111,112は、それぞれ、シリンダ当接部172を胴部21に当接させる。これにより、チャンバ102が胴部21に全周にわたって隙間なく密着する。
[変形例2]
図11~図13に示す変形例2では、分割ケース部材111のシリンダ対向フランジ部134に、変形例1と同様の入口凹部301およびシリンダシール嵌合凹部154が形成されている。
変形例2において、分割ケース部材112には、入口凹部301が形成されておらず、先端面152,153における、シリンダ対向面151の軸線方向の中間位置から凹む2カ所のシリンダシール嵌合凹部154が形成されている。分割ケース部材112の2カ所のシリンダシール嵌合凹部154は、分割ケース部材111の1カ所のシリンダシール嵌合凹部154の、シリンダ対向面151の軸線方向における両側に配置されている。
変形例2においては、分割ケース部材111のシリンダシール嵌合凹部154に、変形例1の両側の凸部184をなくしたシリンダシール123が嵌合されている。また、変形例2では、分割ケース部材112の2カ所のシリンダシール嵌合凹部154に変形例1のシリンダシール123がそれぞれ嵌合されている。
変形例2において、分割ケース部材111のシール部221は、シリンダシール123の入口凹部301から突出する部分が凸部184Cとなり、入口凹部301と凸部184Cとの間が凹部185Cとなる。よって、凹部185Cは2カ所となる。その結果、分割ケース部材111のシール部221には、一端に1カ所の凸部184Cおよび2カ所の凹部185Cが、他端に2カ所の凹部185Cおよび1カ所の凸部184Cが、それぞれ形成されている。
また、変形例2において、分割ケース部材112のシール部221は、2つのシリンダシール123の凸部184の間が凹部185Dとなる。よって、凸部184は2カ所となる。その結果、分割ケース部材112のシール部221には、一端に2カ所の凸部184および1カ所の凹部185Dが、他端に1カ所の凹部185Dおよび2カ所の凸部184が、それぞれ形成されている。
そして、変形例2において、図12から図13に示すように、分割ケース部材111は、一端の1カ所の凸部184Cを、これに対向する分割ケース部材112の1カ所の凹部185Dに嵌合させると共に、この一端の2カ所の凹部185Cに、これらに対向する分割ケース部材112の2カ所の凸部184に嵌合させる。また、分割ケース部材111は、他端の2カ所の凹部185Cに、これらに対向する分割ケース部材112の2カ所の凸部184を嵌合させると共に、この他端の1カ所の凸部184Cに、これに対向する分割ケース部材112の1カ所の凹部185Dを嵌合させる。加えて、分割ケース部材111,112は、それぞれ、シリンダ当接部172を胴部21に当接させる。これにより、チャンバ102が胴部21に全周にわたって隙間なく密着する。
[変形例3]
図14~図16に示す変形例3では、シリンダ当接面171の円周方向両側に、シリンダ当接面171の軸線方向の同側に偏って凸部184Eが形成されたシリンダシール123が、分割ケース部材111,112のそれぞれのシリンダシール嵌合凹部154に嵌合されている。その際に、分割ケース部材111のシリンダシール123と、分割ケース部材112のシリンダシール123とが、シリンダ当接面171の軸線方向の逆側に凸部184Eを配置するように設けられている。
変形例3において、分割ケース部材111,112のシール部221は、いずれも、シリンダシール嵌合凹部154とシリンダシール123の凸部184Eとの間が凹部185Eとなる。その結果、分割ケース部材111のシール部221には、一端に凸部184Eおよび凹部185Eが、他端に凹部185Eおよび凸部184Eが、それぞれ形成されている。分割ケース部材112のシール部221にも、一端に凸部184Eおよび凹部185Eが、他端に凹部185Eおよび凸部184Eが、それぞれ形成されている。
そして、変形例3において、図15から図16に示すように、分割ケース部材111は、一端の凸部184Eを、これに対向する分割ケース部材112の凹部185Eに嵌合させると共に、この一端の凹部185Eを、これに対向する分割ケース部材112の凸部184Eに嵌合させる。また、分割ケース部材111は、他端の凹部185Eを、これに対向する分割ケース部材112の凸部184Eに嵌合させると共に、この他端の凸部184Eを、これに対向する分割ケース部材112の凹部185Eに嵌合させる。加えて、分割ケース部材111,112は、それぞれ、シリンダ当接部172を胴部21に当接させる。これにより、チャンバ102が胴部21に全周にわたって隙間なく密着する。
なお、上記実施形態では、2つの分割ケース部材111,112で収容室231を形成するシール状態検出装置101を例示したが、3つの以上の分割ケース部材をシリンダ17の周方向に並べて収容室を形成するようにしても良い。
また、上記実施形態では、シリンダ17の一端のみからロッド51が伸縮可能に突出するシリンダ装置11のシール状態を検査する場合を例示したが、シリンダの両端からロッドが伸縮可能に突出するシリンダ装置を検査する場合にも、それぞれのロッド突出側のシール状態の検査に関して上記技術を適用することができる。すなわち、上記技術の検査対象は、シリンダの少なくとも一端から伸縮可能に突出するロッドを有するシリンダ装置となる。
上記実施形態の骨子を以下に纏める。
第1の態様は、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダの少なくとも一端から伸縮可能に突出するロッドと、前記シリンダと前記ロッドとの間に設けられるシール部材と、を有するシリンダ装置の前記シール部材のシール状態を検出するシール状態検出装置であって、シリンダ対向部とロッド対向部とを有し、前記シリンダ対向部を前記シリンダに対向させてかつ前記ロッド対向部を前記ロッドに対向させて、前記シリンダの周方向に並んで配置されることで、前記シリンダ対向部および前記ロッド対向部の間に前記シリンダの一部と前記ロッドの一部とを収容する収容室を形成する複数の分割ケース部材を備え、前記シリンダ対向部が、前記シリンダに当接するシール部を有し、前記シール部に、前記シリンダの周方向における一端に凸部が、他端に凹部がそれぞれ形成され、前記複数の分割ケース部材が、前記シリンダの周方向に並んで配置される際に、前記シリンダの周方向に対向する前記凸部と前記凹部とが嵌合する。この構成によれば、検査を行うタイミングの自由度を高めることが可能となる。
第2の態様は、上記第1の態様において、前記凸部の突出寸法が前記凹部の深さ寸法よりも大である。
第3の態様は、上記第1の態様または上記第2の態様において、前記凸部の両端に面取部を備える。
第4の態様は、上記第1の態様~上記第3の態様のいずれか一つにおいて、前記凸部の両端に平坦部を備える。
第5の態様は、上記第1の態様~上記第4の態様のいずれか一つにおいて、前記複数の分割ケース部材それぞれの前記シール部が、互いに同じ形状である。
第6の態様は、上記第1の態様~上記第5の態様のいずれか一つのシール状態検出装置を用いて前記シリンダ装置の前記シール部材のシール状態を検出するシール状態検出方法であって、前記複数の分割ケース部材を前記シリンダの周方向に並べて配置することで、前記シリンダ対向部および前記ロッド対向部の間に前記シリンダの一部と前記ロッドの一部とを収容する収容室を形成する収容室形成工程と、前記収容室内を大気圧よりも所定圧力、減圧した減圧状態にする減圧工程と、前記減圧工程で前記減圧状態とされた前記収容室内の圧力に基づいて異常を検出する異常検出工程と、を有する。これら工程によれば、検査を行うタイミングの自由度を高めることが可能となる。
本発明の態様によれば、検査を行うタイミングの自由度を高めることができるシール状態検出装置およびシール状態検出方法を提供できる。よって、産業上の利用可能性は大である。
11 シリンダ装置
17 シリンダ
31 シール部材
51 ロッド
101 シール状態検出装置
111,112 分割ケース部材
165 ロッド対向部
184 凸部
185 凹部
201,202 面取部
205,206 平坦部
220 シリンダ対向部
221 シール部
231 収容室

Claims (6)

  1. 作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダの少なくとも一端から伸縮可能に突出するロッドと、
    前記シリンダと前記ロッドとの間に設けられるシール部材と、
    を有するシリンダ装置の前記シール部材のシール状態を検出するシール状態検出装置であって、
    シリンダ対向部とロッド対向部とを有し、前記シリンダ対向部を前記シリンダに対向させてかつ前記ロッド対向部を前記ロッドに対向させて、前記シリンダの周方向に並んで配置されることで、前記シリンダ対向部および前記ロッド対向部の間に前記シリンダの一部と前記ロッドの一部とを収容する収容室を形成する複数の分割ケース部材を備え、
    前記シリンダ対向部が、前記シリンダに当接するシール部を有し、
    前記シール部に、前記シリンダの周方向における一端に凸部が、他端に凹部がそれぞれ形成され、
    前記複数の分割ケース部材が、前記シリンダの周方向に並んで配置される際に、前記シリンダの周方向に対向する前記凸部と前記凹部とが嵌合する
    ことを特徴とするシール状態検出装置。
  2. 前記凸部の突出寸法が、前記凹部の深さ寸法よりも大であることを特徴とする請求項1に記載のシール状態検出装置。
  3. 前記凸部の両端に面取部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のシール状態検出装置。
  4. 前記凸部の両端に平坦部を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のシール状態検出装置。
  5. 前記複数の分割ケース部材それぞれの前記シール部が、互いに同じ形状であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のシール状態検出装置。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載のシール状態検出装置を用いて前記シリンダ装置の前記シール部材のシール状態を検出するシール状態検出方法であって、
    前記複数の分割ケース部材を前記シリンダの周方向に並べて配置することで、前記シリンダ対向部および前記ロッド対向部の間に前記シリンダの一部と前記ロッドの一部とを収容する収容室を形成する収容室形成工程と、
    前記収容室内を大気圧よりも所定圧力、減圧した減圧状態にする減圧工程と、
    前記減圧工程で前記減圧状態とされた前記収容室内の圧力に基づいて異常を検出する異常検出工程と、
    を有することを特徴とするシール状態検出方法。
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