JP2019175409A - 水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法 - Google Patents

水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019175409A
JP2019175409A JP2018066303A JP2018066303A JP2019175409A JP 2019175409 A JP2019175409 A JP 2019175409A JP 2018066303 A JP2018066303 A JP 2018066303A JP 2018066303 A JP2018066303 A JP 2018066303A JP 2019175409 A JP2019175409 A JP 2019175409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water treatment
treatment facility
learning model
control amount
operation control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018066303A
Other languages
English (en)
Inventor
知樹 濱上
Tomoki Hamagami
知樹 濱上
庭川 誠
Makoto Niwakawa
誠 庭川
寛修 深井
Hironaga Fukai
寛修 深井
健人 吉田
Taketo Yoshida
健人 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Yokohama National University NUC
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Yokohama National University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp, Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd, Yokohama National University NUC filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP2018066303A priority Critical patent/JP2019175409A/ja
Publication of JP2019175409A publication Critical patent/JP2019175409A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】監視画面から水処理施設の制御量を決定する運転制御装置及び運転制御方法を提供すること。【解決手段】水処理施設の監視端末の表示画像から運用ノウハウ及び暗黙知を運転情報として抽出する運転情報抽出部と、この抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて水処理施設の制御量を学習して学習モデルを作成する学習モデル作成部と、この学習モデルを用いて、他の表示画像を入力して水処理施設の制御量を決定する学習モデル実行部と、を備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、監視画面を使用した水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法に関する。
従来から、水処理施設では、一定の水質を維持するため、様々な制御を行っている。そして、制御の方法の1つとして、ニューラルネットワーク(NN)を用いた方法が検討されている。
ニューラルネットワークを用いた制御方法として、例えば、特許文献1及び2には、地震波形及び電磁波データをグラフ化し、これをパターンとしニューラルネットワークで学習させて、異常な波形と正常な波形を分別する方法が開示されている。
また、特許文献3には、プラントの制御信号やプロセスデータを学習して、運転支援する方法が開示されている。本方法では、グラフ化をせず、信号を直接ニューラルネットワークで学習させている。
特開2003−84070号公報 特開2003−161782号公報 特開平11−242503号公報
しかしながら、特許文献1及び2の方法では、グラフ化する際に縦軸と横軸のスケール値や、表示方法によってグラフ形状の特徴が変わるので、現場の地盤などに合わせて、波形をグラフ化させる専門的な知識が必要となる。
また、特許文献3の方法では、現地や現場固有のドメイン知識を運転支援に反映させるため、現場の専門知識を有する設計者によって、現場データの選別や、データから特徴抽出する必要がある。さらに、現場によってデータの特徴が異なるので、現場ごとに専門の知識を有する設計者が、データを特徴抽出する必要がある。
そして、水処理施設では、生息する微生物の種類が嫌気性や好気性など、水処理施設ごとに特性が異なるため、現場ごとのノウハウや経験をもとに操作員が制御量の設定や調整などを行っている。すなわち現場ごとに異なった特徴を抽出する煩雑な作業が必要で、共通した操作方法に基づく制御が困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、監視画面を入力としてニューラルネットワークで予め運転量や制御量を学習させておき、水処理施設の運転中の監視画面から水処理施設の制御量を決定する水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明における水処理施設の運転制御装置は、水処理施設の監視端末の表示画像から運用ノウハウ及び暗黙知を運転情報として抽出する運転情報抽出部と、この抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて水処理施設の制御量を学習して学習モデルを作成する学習モデル作成部と、この学習モデルを用いて、他の表示画像を入力して水処理施設の制御量を決定する学習モデル実行部と、
を備えたこと、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記監視端末の表示画像には、水処理施設に設置された計測器やセンサからの測定データが表示されていること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記計測器や前記センサは、水処理施設の反応槽内の溶存酸素濃度、又は、アンモニア濃度を測定すること、を特徴とする。
また、本発明の一実施態様では、前記制御量は、反応槽内への空気の送風量であること、を特徴とする。
また、本発明における水処理施設の運転制御方法は、水処理施設の監視端末の表示画像から運用ノウハウ及び暗黙知を運転情報として抽出し、この抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて水処理施設の制御量を学習して学習モデルを作成し、この学習モデルを用いて、他の表示画像を入力して水処理施設の制御量を決定すること、を含むこと、を特徴とする。
本発明によれば、監視端末の表示画像から抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークによって水処理施設の制御量を学習して学習モデルをあらかじめ作成しておく。そして、水処理施設を運転中の監視端末の表示画像を学習モデルに入力することにより、水処理施設の制御量を決定する。このため、監視端末の表示画像から水処理施設の制御量を決定することができるという効果を奏する。
本実施の形態に係る水処理施設の概要を表す図である。 本実施の形態に係る運転制御装置を示すブロック図である。 監視画面表示部に表示される画面の一例を示す図である 本実施の形態に係る運転制御装置を用いた学習モデルの作成方法を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る運転制御装置を用いた制御量の決定方法を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明による水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態に係る水処理施設1の概要を表す図である。
水処理施設1は、最初沈殿池2、最初沈殿池計測器3、反応槽4、反応槽センサ5、最終沈殿池6、散気板7、ブロア8、ばっ気調整バルブ9、最終沈殿池計測器10、返送汚泥ポンプ11、返送汚泥計測器12、汚泥引抜ポンプ13、余剰汚泥計測器14、運転制御装置15、及び、配管L1、L2、L3、L4、L5を備えている。
最初沈殿池2には、有機物を含む排水が原水として導入され、原水の大まかな固液分離が行われる。最初沈殿池計測器3は、最初沈殿池2の流入部に設置され、最初沈殿池の原水流量、及び、最初沈殿池の原水流入濃度を計測する。計測された原水流量、及び、原水流入濃度は、運転制御装置15へ送信される。配管L1は、最初沈殿池1からの流出水を反応槽4に送る。
反応槽4では、微生物により排水が生物処理され浄化される。このときに微生物が有機物を資化することに伴い増殖しこれが活性汚泥を形成する。反応槽センサ5は、反応槽4内に設置され、反応槽4のアンモニア、リン酸、硝酸等の濃度、反応槽4の溶存酸素濃度(DO)、及び、反応槽4のMLSS濃度(浮遊物質濃度)を計測する。計測された溶存酸素濃度を含め計測値は、運転制御装置15へ送信される。配管L2は、反応槽4からの流出水を最終沈殿池6に送る。
反応槽4内の下部には、散気板7が複数設けられ、ブロア8から空気が供給されるようになっている。各散気板7に通じる配管L3には、ばっ気調整バルブ9が設けられ、そのバルブの開閉によりばっ気量を調整できるようになっている。ばっ気量を調整することにより反応槽4の溶存酸素濃度が調整され、生物処理の進み具合が調整される。ブロア8の吐出圧(または回転数)、反応槽4への送風量、及び、ばっ気調整バルブ9の弁開度(バルブの開き具合)は、各々センサにて運転制御装置15へ送信される。
最終沈殿池6では、反応槽4からの流出水に含まれる活性汚泥を沈殿させる。最終沈殿池計測器10は、最終沈殿池6内に設置され、最終沈殿池6の汚泥濃度、及び、最終沈殿池6の汚泥界面(堆積汚泥と上澄みとの境界の水深位置)を計測する。計測された汚泥濃度、及び、汚泥界面は、運転制御装置15へ送信される。最終沈殿池6での上澄みは処理水として系外に放流される。
最終沈殿池6で沈殿した汚泥の一部は、返送汚泥ポンプ11により配管L4を通じて再び反応槽4に戻され、排水処理に再利用される。返送汚泥計測器12は、配管L4内に設置され、返送汚泥濃度、及び、返送汚泥流量を計測する。計測された返送汚泥濃度、及び、返送汚泥流量は、運転制御装置15へ送信される。また、返送汚泥ポンプ11の回転数も、センサにて運転制御装置15へ送信される。
一方、残りの汚泥は余剰汚泥として汚泥引抜ポンプ13により汚泥処理施設等に送られ処理される。余剰汚泥計測器14は、配管L5内に設置され、余剰汚泥濃度、及び、余剰汚泥引抜量を計測する。計測された返送汚泥濃度、及び、返送汚泥流量は、運転制御装置15へ送信される。
なお、最初沈殿池での沈殿汚泥の引抜量の調整などを行うための機器や付属配管なども、通常の水処理施設と同じく水処理施設1に備えているが、図中の記載ならびに説明については省略している。
(運転制御装置)
運転制御装置15は、水処理施設1を制御する制御量を決定し、水処理施設1を制御する。なお、水処理施設1の制御量として、ブロア8の吐出圧(または回転数)、ばっ気調整バルブ9の弁開度、返送汚泥ポンプ11の回転数などが候補として挙げられる。
図2は、本実施の形態に係る運転制御装置15を示すブロック図である。運転制御装置15は、監視画面表示部21、監視画面記録部22、運転情報抽出部23、学習モデル作成部24、学習モデル記録部25、学習モデル実行部26、制御量記録部27、及び、制御量表示・設定部28を備えている。
監視画面表示部21には、水処理施設1に備えられた各計測器、及び、各センサから運転制御装置15に送られた測定値や制御量などの運転情報が、デジタル数字や、チャートのグラフの形式で表示される。監視画面表示部21は、例えば液晶等のディスプレイである。なお、監視画面表示部21は、水処理施設1を監視する監視端末の画面と同じである。
図3は、監視画面表示部21に表示される画面の一例を示す図である。図3の左図は反応槽4の水質に係る計測値の時間推移を表示する画面であり、右図は反応槽4の生物処理に影響を及ぼす計測値および制御量の時間推移を表示する画面である。
図3の左図の水質に係る計測値の時間推移を表示する画面では、反応槽センサ5から送られた、反応槽4のアンモニア濃度、溶存酸素濃度、及び、MLSS濃度が、下部のデジタル数字と、横軸は時間、縦軸は各濃度とするチャートのグラフの形式とで表示される。具体的には、反応槽4のアンモニア濃度、溶存酸素濃度、及び、MLSS濃度の最新値が下部にデジタル数値で表示され、同じく最新値が各折れ線グラフの右端にプロットされ、これらは順次、最新データで更新される。
また、図3の右図の反応槽4の生物処理に影響を及ぼす計測値および制御量を表示する画面では、各センサにより計測された、ブロア8の吐出圧(または回転数)、反応槽4への送風量、及び、ばっ気調整バルブ9の弁開度のデータが、図3の左図と同じく下部のデジタル数字とチャートのグラフの形式で表示される。そして、各画面ともに縦軸と横軸のレンジ幅は、操作員が最も判断しやすい状態で表示されている。
なお、グラフとして表示する測定値は、現場の操作員(オペレータ)が最も判断しやすい値が用いられるため、図3で例示した表示項目以外の測定値や制御量などの運転情報が監視画面表示部21に表示される場合もある。
反応槽4の溶存酸素濃度は、3時間くらいで変動するので、グラフの横軸はそれに対応する時間hで表示される。なお、監視画面表示部21に表示される画面は、24時間を3交代で操作員が閲覧するので、人が変わっても操作が変わらないように、表示項目や画面の縦軸と横軸のレンジ幅などの表示方法や、表示位置は常時固定化されている。従って、この表示画面に基づいて、時間と計測値および制御量との関連付けが可能となる。
監視画面記録部22は、監視画面表示部21に表示された画面を画像として記録する。監視画面表示部21に表示された画面は、スクリーンショットなどで容易に画像として取得することができる。なお、監視画面表示部21では、画面表示以外に、運転制御装置15で収集される測定値や制御量などの運転情報を利用することで図3の表示画面に相当する図作成機能を有しており、この機能を利用して作製した図情報を画像として監視画面記録部22で記録することも可能である。監視画面記録部22は、例えば半導体メモリや磁気ディスク等の記録媒体である。
運転情報抽出部23は、監視画面表示部21に表示される画面から運転情報を抽出する。監視画面表示部21に表示される画面は、オンラインでの監視画面、又は、監視画面記録部22に記録された監視画面である。監視画面の画像には、既に運用のノウハウや、暗黙知としての運転情報が含まれている。運転情報抽出部23は、例えばプロセッサーである。
学習モデル作成部24は、抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて水処理施設の制御量を学習して学習モデルを作成する。学習モデル作成部24は、例えばプロセッサーである。なお、学習モデルの作成方法については、後ほど詳細に説明する。
学習モデル記録部25は、作成された学習モデルを記録する。学習モデル記録部25は、例えば半導体メモリや磁気ディスク等の記録媒体である。
学習モデル実行部26は、作成された学習モデルを用いて、その後、監視画面表示部21に表示される画面から抽出された運転情報から水処理施設1の制御量を決定する。なお、制御量の決定方法については、後ほど詳細に説明する。学習モデル実行部26は、例えばプロセッサーである。
制御量記録部27は、監視画面表示部21に表示される画面の画像と決定した制御量とを関連付けて記録する。制御量記録部27は、例えば半導体メモリや磁気ディスク等の記録媒体である。そして、記録されたデータは、別途、より正確な学習モデルの作成に利用することも可能である。
制御量表示・設定部28は、決定した制御量を表示する。制御量表示・設定部28は、例えば液晶等のディスプレイ、タッチパネル、キーボードなどから構成される。そして、操作員が、表示された制御量に基づき設定値の入力が可能となっている。なお、制御量表示・設定部28は、その制御量の表示機能と設定機能とを各々分離して制御量表示部と制御量設定部としてもよい。
なお、監視画面表示部21と制御量表示・設定部28とが、1つのディスプレイで構成されてもよい。また、監視画面記録部22と、学習モデル記録部25と、制御量記録部27とが、1つの記録媒体で構成されてもよい。また、運転情報抽出部23と学習モデル作成部24と学習モデル実行部26とが、制御部として1つのプロセッサーで構成されてもよい。
(学習モデルの作成方法)
次に、本実施の形態に係る運転制御装置15を用いた学習モデルの作成方法について説明する。前述したように、制御量の決定に学習モデルを用いるため、事前にニューラルネットワークによって学習モデルを作成する必要がある。図4は、本実施の形態に係る運転制御装置15を用いた学習モデルの作成方法を示すフローチャートである。
初めに、水処理施設1に備えられた各計測器、及び、各センサから運転制御装置15に送られた測定値や制御量などの運転情報が、デジタル数字や、チャートのグラフの形式で監視画面表示部21に表示される。(ステップS101)。なお、現場の操作のために画面が切り替わる懸念がある場合は、予め監視画面記録部22に記録された、監視画面表示部21に表示された画面が表示される。また、各計測器、及び、各センサは、既に水処理施設1に備えられた物を使用するため、新たに用意する必要はない。
次に、運転情報抽出部23が、監視画面表示部21に表示される画面から運転情報を抽出する(ステップS102)。
次に、学習モデル作成部24は、抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークによって水処理施設の制御量を学習して学習モデルを作成する(ステップS103)。
最後に、学習モデル記録部25が、作成された学習モデルを記録し(ステップS104)、学習モデルの作成が終了する。
ここで、一般的な画像処理による学習モデルの作成方法と、本実施の形態による学習モデルの作成方法との違いについて説明する。一般的な画像処理による学習モデルの作成では、画像から特徴を抽出する手段や、画像から有意な領域を抽出する手段で、多種多様な画像から、特徴抽出や領域分割をしている。
一方、本実施の形態による学習モデルの作成では、操作員が監視している監視端末のトレンドの画面を切り抜いて、この画像で学習することが特徴であり、この画像には、運転情報として既に運用のノウハウや、暗黙知が入っており、各計測値の変化と制御量との関係が反映されている。
例えば、反応槽4では、反応槽4に生息する微生物が水中の有機物を取り込み、固まりに変えている。微生物の増殖や呼吸によって反応槽4の溶存酸素量が下がるので、反応槽4の溶存酸素量の下方にブロア8から空気を吹き込むことにより酸素量を調整している。水処理施設1において、多くの電力量はこの送風ブロアで消費されるので、過不足のない送風量制御が求められる。
反応槽4の溶存酸素量は、3〜5時間くらいで変動し、この変動は1日周期、週周期、年周期で変動する。また、酸素量の多い雨水が水道に流れ込む合流式の場合は、さらに溶存酸素量が急激に変動するので、操作員は溶存酸素濃度を予測しながら、送風量の増減を制御する必要がある。
さらに、水処理施設1に流入する原水の流入量は、例えば商業地区では夜間でも多い一方、住宅地区では夜間は少ない特徴がある。水処理施設1が抱える都市の都市化レベルの違いで、原水の流入量や水質が異なるため、現場ごとに、独自でかつ異なった制御が必要となる。また、反応槽4では微生物により排水が生物処理されるが、気候の違いで微生物の棲息種が異なるので、地域の気候によっても、異なった制御が必要となる。
これに対して、反応槽4の容量による物理式や、微生物の化学反応式によって、概算の制御量は作成できる。しかしながら、前述した様に、住民や微生物の地域ごとの特性に違いがあるので、現場ごとに制御量の微調整が必要である。この微調整は、水処理施設1に備えられた各計測器、及び、各センサによる測定値と実際に操作員が制御した結果との経験則で得ることができる。操作員が経験則を得た後は、監視端末の画面に、経験則となる水処理施設1に備えられた各計測器、及び、各センサによる測定値を表すトレンドグラフを表示して、トレンドグラフの数値から制御する。
そして、水処理施設の監視端末は、水質に係る計測値などの他、各種の運転量や制御量を選択して数値やグラフを表示し、さらに、このグラフの横軸縦軸のスケールを拡大または縮小するなど変更して表示する機能を有する。
水処理施設の運転状態が変化するなどして制御量の調整や変更が必要とする場合、操作員は、数値やグラフなどによって監視端末の画面に表示される情報に基づいて、現時点までの運転状態を理解した上で、現時点における制御量を設定することになる。この時、操作員が表示する監視端末の画面は、現場の制御量を決めるために必要なデータが、過不足なく表示された、制御量決定のために選択された画面となっている。なお、この監視画面に表示されるグラフは、一種類のグラフに限定されず、複数の場合もある。
また、水処理施設は複数の操作員が交代にて監視して、各操作員が制御量を決めるので、監視端末に表示される画面は、他の操作員が判断に困らないように、共通したものとし、各操作員が視覚的にわかりやすく、判断しやすくする必要がある。そのため、前記の制御量決定のために選択された画面には、表示されるグラフ種類やそのグラフの縦軸横軸の範囲も固定された状態で表示され、制御量の決定に最も即した形で表示される。
この制御量決定のために選択された画面の種類やその表示方法が、暗黙知であり、現場ごとのノウハウとなる。本実施の形態による学習モデルの作成では、この制御量決定のために選択された画面の画像を学習することによって専門のドメイン知識が無くても、現場ごとに異なる運用ノウハウ及び暗黙知を学習することができる。
(制御量の決定方法)
次に、本実施の形態に係る運転制御装置15を用いた制御量の決定方法について説明する。図5は、本実施の形態に係る運転制御装置15を用いた制御量の決定方法を示すフローチャートである。
初めに、水処理施設1に備えられた各計測器、及び、各センサから運転制御装置15に送られた測定値や制御量などの運転情報が、デジタル数字や、チャートのグラフの形式で監視画面表示部21に表示される(ステップS201)。
次に、運転情報抽出部23が、監視画面表示部21に表示される画面から運転情報を抽出する(ステップS202)。
次に、学習モデル実行部26が、作成された学習モデルを用いて、抽出した運転情報から制御量を決定する(ステップS203)。
次に、制御量記録部27が、監視画面表示部21に表示される画面の画像と決定した制御量とを関連付けて記録し、制御量表示・設定部28が決定した制御量を表示する(ステップS204)。そして、監視画面表示部21に表示される現在の制御量と、制御量表示・設定部28で表示された制御量とを比較し、その偏差が一定以上の数値になった場合など必要に応じて、操作員は、水処理施設1を制御するための制御量を設定する。なお、前記偏差が所定値以上なった場合には、警報などを発する機能を付加させることで操作員へ注意を促し、安定した水処理施設のための運転支援が可能となる。
このように、本実施の形態に係る水処理施設の運転制御装置によれば、監視端末の表示画像から抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて水処理施設の制御量を学習して学習モデルをあらかじめ作成しておく。そして、水処理施設を運転中の監視端末の表示画像から抽出した運転情報を学習モデルに入力することにより、水処理施設の制御量を決定する。このため、監視端末の表示画像から水処理施設の制御量を決定することが可能となる。
また、本実施の形態では、運転制御装置15において学習モデルを作成しているが、監視画面記録部22に記録された、監視画面表示部21に表示された画面を、別の場所にある学習モデル作成機能(運転情報抽出部23、学習モデル作成部24)を有するパソコン等でニューラルネットワークを用いて学習モデルを作成し、作成された学習モデルを運転制御装置15の学習モデル実行部26で実行させるようにしてもよい。その場合、運転制御装置15には、学習モデル作成部24はなくてもよく、全体として運転制御装置を構成する形となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記の説明は本発明を限定するものではなく、本発明の技術的範囲において、構成要素の削除、追加、置換を含む様々な変形例が考えられる。
1 水処理施設
2 最初沈殿池
3 最初沈殿池計測器
4 反応槽
5 反応槽センサ
6 最終沈殿池
7 散気板
8 ブロア
9 ばっ気調整バルブ
10 最終沈殿池計測器
11 返送汚泥ポンプ
12 返送汚泥計測器
13 汚泥引抜ポンプ
14 余剰汚泥計測器
15 運転制御装置
21 監視画面表示部
22 監視画面記録部
23 運転情報抽出部
24 学習モデル作成部
25 学習モデル記録部
26 学習モデル実行部
27 制御量記録部
28 制御量表示・設定部
L1、L2、L3、L4、L5 配管

Claims (5)

  1. 水処理施設の監視端末の表示画像から運用ノウハウ及び暗黙知を運転情報として抽出する運転情報抽出部と、
    この抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて水処理施設の制御量を学習して学習モデルを作成する学習モデル作成部と、
    この学習モデルを用いて、他の表示画像を入力して水処理施設の制御量を決定する学習モデル実行部と、
    を備えたこと、を特徴とする水処理施設の運転制御装置。
  2. 前記監視端末の表示画像には、水処理施設に設置された計測器やセンサからの測定データが表示されていること、を特徴とする請求項1に記載の水処理施設の運転制御装置。
  3. 前記計測器や前記センサは、水処理施設の反応槽内の溶存酸素濃度、又は、アンモニア濃度を測定すること、を特徴とする請求項2に記載の水処理施設の運転制御装置。
  4. 前記制御量は、反応槽内への空気の送風量であること、を特徴とする請求項3に記載の水処理施設の運転制御装置。
  5. 水処理施設の監視端末の表示画像から運用ノウハウ及び暗黙知を運転情報として抽出し、
    この抽出した運転情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて水処理施設の制御量を学習して学習モデルを作成し、
    この学習モデルを用いて、他の表示画像を入力して水処理施設の制御量を決定すること、
    を含むこと、を特徴とする水処理施設の運転制御方法。
JP2018066303A 2018-03-30 2018-03-30 水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法 Pending JP2019175409A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018066303A JP2019175409A (ja) 2018-03-30 2018-03-30 水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018066303A JP2019175409A (ja) 2018-03-30 2018-03-30 水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019175409A true JP2019175409A (ja) 2019-10-10

Family

ID=68167059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018066303A Pending JP2019175409A (ja) 2018-03-30 2018-03-30 水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019175409A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021018569A (ja) * 2019-07-19 2021-02-15 Jfeスチール株式会社 学習モデル生成方法、学習モデル生成装置、高炉の溶銑温度制御方法、高炉の溶銑温度制御ガイダンス方法、及び溶銑の製造方法
WO2022025360A1 (ko) * 2020-07-28 2022-02-03 주식회사 에스엠티 Ai 학습법 및 부유물 벡터 정보에 기초한 수질 측정 장치 및 시스템
DE112020004560T5 (de) 2019-09-26 2022-07-28 Hitachi Astemo, Ltd. Vorrichtung zur Detektion eines Dichtungszustands und Verfahren zur Detektion eines Dichtungszustands
JP7439865B2 (ja) 2022-07-28 2024-02-28 栗田工業株式会社 監視システム、学習装置、監視方法、学習方法およびプログラム
JP7537357B2 (ja) 2020-07-30 2024-08-21 株式会社明電舎 汚水処理施設の運転操作量推論根拠出力装置及び運転操作量推論根拠出力方法
JP7558622B2 (ja) 2020-11-20 2024-10-01 日揮株式会社 機械学習装置、反応槽運転支援装置、及び、推論装置

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05204406A (ja) * 1992-01-28 1993-08-13 Hitachi Ltd プロセス制御装置
JP2002373002A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Toshiba Corp プロセスシミュレータ応用制御装置及び方法
JP2003009258A (ja) * 2001-06-20 2003-01-10 Logistics 21:Kk 施設管理装置
JP2004025160A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 H2L Co Ltd 神経回路網及び逆転波アルゴリズムによる下排水処理人工知能制御システム及び方法
JP2009294731A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Toshiba Corp 運用ノウハウを自動抽出するプラント制御装置
JP2011060135A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Toshiba Corp プラント運用のノウハウ自動抽出システム
JP2015165344A (ja) * 2014-02-28 2015-09-17 株式会社東芝 制御パラメータ調整装置、および制御パラメータ調整プログラム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05204406A (ja) * 1992-01-28 1993-08-13 Hitachi Ltd プロセス制御装置
JP2002373002A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Toshiba Corp プロセスシミュレータ応用制御装置及び方法
JP2003009258A (ja) * 2001-06-20 2003-01-10 Logistics 21:Kk 施設管理装置
JP2004025160A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 H2L Co Ltd 神経回路網及び逆転波アルゴリズムによる下排水処理人工知能制御システム及び方法
JP2009294731A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Toshiba Corp 運用ノウハウを自動抽出するプラント制御装置
JP2011060135A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Toshiba Corp プラント運用のノウハウ自動抽出システム
JP2015165344A (ja) * 2014-02-28 2015-09-17 株式会社東芝 制御パラメータ調整装置、および制御パラメータ調整プログラム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021018569A (ja) * 2019-07-19 2021-02-15 Jfeスチール株式会社 学習モデル生成方法、学習モデル生成装置、高炉の溶銑温度制御方法、高炉の溶銑温度制御ガイダンス方法、及び溶銑の製造方法
DE112020004560T5 (de) 2019-09-26 2022-07-28 Hitachi Astemo, Ltd. Vorrichtung zur Detektion eines Dichtungszustands und Verfahren zur Detektion eines Dichtungszustands
WO2022025360A1 (ko) * 2020-07-28 2022-02-03 주식회사 에스엠티 Ai 학습법 및 부유물 벡터 정보에 기초한 수질 측정 장치 및 시스템
JP7537357B2 (ja) 2020-07-30 2024-08-21 株式会社明電舎 汚水処理施設の運転操作量推論根拠出力装置及び運転操作量推論根拠出力方法
JP7558622B2 (ja) 2020-11-20 2024-10-01 日揮株式会社 機械学習装置、反応槽運転支援装置、及び、推論装置
JP7439865B2 (ja) 2022-07-28 2024-02-28 栗田工業株式会社 監視システム、学習装置、監視方法、学習方法およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019175409A (ja) 水処理施設の運転制御装置及び運転制御方法
Hreiz et al. Optimal design and operation of activated sludge processes: State-of-the-art
US20190002318A1 (en) Process and apparatus for dosing nutrients to a bioreactor
EP3353613A1 (en) System and method for wastewater treatment process control
JP4906788B2 (ja) 上下水処理場の監視制御システム
US6303027B1 (en) Apparatus for controlling quality of treated water
JP2007065883A (ja) プロセス監視装置及びその方法
TWI813437B (zh) 水處理控制系統及水處理裝置之控制方法
JP2017207945A (ja) 水処理設備の維持管理支援装置及び維持管理支援システム
JP6655975B2 (ja) 曝気制御装置及び曝気制御方法
JP7388249B2 (ja) 汚水処理施設の運転操作量導出装置及び運転操作量導出方法
JP4188200B2 (ja) プラントワイド最適プロセス制御装置
Traoré et al. Control of sludge height in a secondary settler using fuzzy algorithms
JP2003245653A (ja) 処理装置の運転支援方法、水処理装置の運転支援方法及びその装置
JP4780946B2 (ja) 水処理プロセス運転支援装置,プログラム及び記録媒体
JP2007105644A (ja) 膜ろ過処理装置の運転制御装置および運転支援装置
WO2023163054A1 (ja) 情報処理方法、情報処理装置、プログラム及び排水処理システム
JP2007249767A (ja) プロセス制御システム
JP2006095440A (ja) 下水処理場の運転管理システム
JP2016139243A (ja) 評価値算出システム、支援システム、評価値算出方法、及び評価値算出プログラム
JPH0852458A (ja) 下水処理場の運転支援装置
JP2002045882A (ja) 下水処理場の水質制御装置
JP2019144631A (ja) 下水処理システムの運転状態判別装置及び運転状態判別方法
JP7484578B2 (ja) 水処理施設の運転支援装置及び運転支援方法
WO2022249475A1 (ja) プラント運転支援システム、プラント運転支援方法、およびプラント運転支援プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220401

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220809