JP3934823B2 - 下水処理場のコスト演算装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水処理場のコスト演算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、下水処理場における下水処理プラント設備は図9に示すような構成となっている。
【0003】
すなわち、流入渠等から流入される流入汚水は、場内ポンプ場の沈砂池51に導入され、ここで下水中の土砂,砂利等の沈殿およびメッシュ状フィルタなどのスクリーン設備を用いて粗い浮遊物を除去した後、汚水ポンプ52を用いて水処理施設に揚水する。
【0004】
この水処理施設は、最初沈殿池53、生物反応槽54、最終沈殿池55および消毒設備56から構成されている。
【0005】
この最初沈殿池53は、微細な浮遊物を沈殿させた後、この沈殿汚泥を生汚泥引抜ポンプ57にて引抜き、汚泥処理施設(図示せず)に導く。生物反応槽54では、下水を活性汚泥と混合し、1台以上の送風機58から送入される空気により曝気を行い、活性汚泥に含む微生物の代謝作用を利用して有機物を除去する。
【0006】
以上のようにして有機物を除去した活性汚泥混合液は、最終沈殿池55に導かれ、ここで活性汚泥を沈降分離することによって浄化する。この最終沈殿池55を越流した上水は消毒設備56に導かれ、ここで塩素タンク59から塩素注入ポンプ60にて塩素が注入されて殺菌され、河川等に放流される。
【0007】
また、最終沈殿池55で沈殿された浮遊物や活性汚泥は、その一部が返送汚泥ポンプ61にて生物反応槽54に返送され、他の残りは余剰汚泥引抜ポンプ62にて汚泥処理施設に送泥される。
【0008】
ところで、水処理施設における汚泥の流れは自然流下を基本としているが、沈砂池51からの揚水、沈殿池55からの送泥および塩素注入などにはポンプ52,60,61が用いられ、また、生物反応槽54への空気の供給には送風機58,…が用いられている。
【0009】
一方、下水処理場における下水処理制御は、水処理系に設置される各種の計装検出器の検出値(制御量)を取込み、この検出値と目標値との偏差に基づいてポンプ52,60,61や送風機58を制御することにより、下水を安定的に処理している。また、水処理プロセスの支援は、制御量などを提示することにより水処理プロセスの安定稼動を支援する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、以上のような下水処理場の下水処理プラント設備では、ポンプ52,60,61や複数の送風機58の稼動が必要不可欠であることから、電力消費が増大し、下水処理場の処理コストを上昇させている。
【0011】
一般には、複数台の送風機58,…の稼動に要する電気料金は下水処理場の電気料金の4割を占めるとも言われている。何れにせよ、下水処理プラント設備の稼動中に消費する電力量のコストを推定するのが難しく、またコスト面からどのようなシステムの運用を決定するかが困難である。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、下水処理プラント設備である各種制御対象機器稼動時の運用コストをリアルタイムに出力する下水処理場のコスト演算装置を提供することにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、運用コストを下水処理制御支援に利用可能とする下水処理場のコスト演算装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る下水処理場のコスト演算装置は、上記課題を解決するために、予め下水処理プラント設備である制御対象機器ごとに回転数、吐出量の何れか1つまたは両方を定義する個別機器定義手段と、予め制御量範囲ごとに前記制御対象機器および機器台数を定義する起動台数定義手段と、前記下水処理プラント設備またはプロセス制御装置から入力されるプロセス制御量における前記制御量範囲に応じて、現在稼動中の制御対象機器の台数、回転数、吐出量などの稼動状況を出力する手段とを有する機器稼動状況関係定義手段と、
複数の制御対象機器の機器性能を定義する機器性能情報定義手段と、当該機器性能情報定義手段で定義された異なる機器性能ごとに稼動状況に対する電力消費量を定義する電力量変換定義手段と、、前記機器稼動状況関係定義手段から入力される制御対象機器の稼動状況に基づいて当該制御対象機器の電力消費量を出力する機器性能定義手段と、
単位時間当たりの消費電力量と電気料金との関係が定義され、前記機器性能定義手段から出力される消費電力量に基づいて前記制御対象機器の制御に要する運用コストを算出する電気料金関係定義手段とを設けた構成である。
【0018】
また、前記電気料金関係定義手段は、予め少なくとも夏期、冬期における料金の異なる時間帯別の単位時間当たりの電力料金を定義する時間帯別料金定義手段と、この定義された時間帯別の電力料金をもとに1時間を単位として少なくとも一月または一年間にわたって電気料金を定義する期間料金定義手段と、入力される消費電力量に時間帯別の電力料金を乗算し、各制御対象機器の運用コストを算出し表示する運用コスト表示手段とを設けた構成である。また、各制御対象機器ごとに求めた運転コストを加算し、前記プラント設備である制御対象機器全体の運用コストを把握可能に表示する手段を設けた構成である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
図1は本発明に係る一実施の形態例である下水処理場のコスト演算装置を備えた下水処理制御支援システムを示す構成図である。
【0024】
同図において、1は流入汚水を活性化し浄化した水を生成する例えば図9に示すような下水処理プラント設備であって、この下水処理プラント設備の適宜な個所に設置される各種のポンプ,送風機その他の電力消費機器,つまり制御対象機器に個別に下水処理プロセス制御装置2が設けられている。
【0025】
この下水処理プロセス制御装置2は、制御対象機器の対象プロセスによって異なるが、一般的には目標値と制御対象機器による制御結果である制御量との偏差に応じて、例えばPI(P:比例項,I:積分項)またはPID(D:微分項)による演算を実行し、この演算によって得られる操作量を用いて、対応する制御対象機器を操作する機能をもっている。しかし、制御目的に応じ、PID制御に限らず、種々の制御形態が考えられる。
【0026】
ところで、下水処理プロセス制御装置2は、ポンプの揚水量や送風機の曝気風量等の制御量を扱うものであり、所要の制御量を得るためには、制御対象機器の運転台数,回転数,吐出量等を操作する必要があり、これに伴って消費電力量も大きく異なってくる。
【0027】
そこで、本発明に係るコスト演算装置ないし下水処理制御支援システムにおいては、下水処理プラント設備1または下水処理プロセス制御装置2から該当制御対象機器に関る操作量を含む制御量(以下,制御量と総称する)を取り込んでコストを演算するコスト演算装置3とコスト等を表示する表示部4とが設けられている。
【0028】
なお、コスト演算装置3および表示部4としては、例えば制御対象機器を個別に制御する下水処理プロセス制御装置2ごとに設けられるが、また例えば複数のコスト演算装置3,…に対して1台の表示部4を設け、表示部4を共用使用する構成であってもよい。
【0029】
前記コスト演算装置3は、制御量とそれに対応する制御対象機器の稼動状況とを定義することにより、制御対象機器の制御量に対する所要とする例えば号機名を含む機器台数,回転数,吐出量の何れか1つ以上を出力する機器稼動状況関係定義部11と、制御対象機器の性能を定義することにより、機器稼動状況関係定義部11から出力される機器台数,回転数,吐出量等の何れか1つ以上から消費電力量を出力する機器性能定義部12と、消費電力量と電気料金との関係を定義する電気料金関係定義部13とによって構成されている。
【0030】
前記機器稼動状況関係定義部11は、例えば揚水量を制御量とする汚水ポンプ52の制御に際し、例えば図2(a)に示す個別機器定義手段と図2(b)に示す制御量(揚水量範囲)に対する起動機器および起動機器台数を定義付けする起動台数定義手段とが設けられている。
【0031】
すなわち、図2(a)の個別機器定義手段は、予め1号機ないし4号機の汚水ポンプに対する弁開度100%、回転数10000RPM、吐出量の関係が定義付けられている。一方、図2(b)は、予め制御量(揚水量範囲)に対する起動機器と起動台数が定義付けられている。
【0032】
従って、汚水ポンプに関する下水処理プロセス制御装置2から180ないし220(m3/h)範囲の制御量を受けたとき、機器稼動状況関係定義部11では、図2(b)の定義に基づいて例えば4号機の汚水ポンプ1台が起動されていると判断し、図2(a)に示す個別機器定義手段から台数(4号機)、回転数、吐出量等を取出し出力する。
【0033】
また、これら2つの定義手段は、例えば1つのテーブルなどに領域分けし定義付けするか、個別のテーブルに分けて定義付けする。そして、必要に応じて随時定義内容を読み出して表示部4に表示し、定義内容を可変することもできる。
【0034】
前記機器性能定義部12は、機器稼動状況関係定義部11から出力される機器台数,回転数,吐出量等を受け、機器性能定義内容に従って消費電力量を算出し出力するものである。
【0035】
この機器性能定義部12は、図3に示すように予め各制御対象機器ごとに稼動状況(例えば吐出量)に対する消費電力量を定義する電力量変換定義手段を設け、機器稼動状況関係定義部11から出力される吐出量に基づき、定義内容に従って消費電力量に変換し出力するものである。
【0036】
なお、電力量変換定義については、制御対象機器ごとに例えば図3に示すように任意の稼動状況(例えば吐出量)に対する消費電力量をグラフ表示しながら定義すれば、直接グラフを変更することにより容易に定義内容を変更でき、しかもグラフ形式表示による定義内容の設定の場合には、定義内容の設定誤りがなくなり、また稼動状況(例えば吐出量)と消費電力量との関係が容易に把握できる。
【0037】
また、機器性能定義部12による他の定義例としては、例えば揚水量制御の場合には汚水ポンプ、曝気風量制御の場合には送風機というように各制御プロセスごとに制御対象機器が異なるので、このような場合には図4に示すように制御対象機器をひとまとめにして定義内容を設定してもよい。
【0038】
具体的には,例えば図4(a)に示すごとく各制御対象機器ごとに弁有無,速度可変,動力(kw),吐出量(m3/h)等の機器性能を定義する機器性能情報定義手段と、例えば性能同一の各機器の場合には図4(b)に示す稼動状況(例えば吐出量)に対する消費電力量(kw)を定義し、また性能が異なる機器の場合には異なる性能の機器ごとに図4(b)に示す稼動状況に対する消費電力量(kw)を定義する電力量変換定義手段とが設けられている。
【0039】
この機器性能情報定義手段では、吐出量エリアに定義部11からの該当号機の吐出量が格納され、定義部11からの吐出量または回転数から、或いは吐出量および回転数から適宜な式を用いて動力を算出し、該当機器の動力エリアに格納する。
【0040】
なお、図4(b)に示すある吐出量範囲ごとに消費電力量が多少上昇曲線となるように変化しているが、これは号機がある範囲で速度可変したときの吐出量変化に対する消費電力量の変化を示している。何れにせよ、機器性能定義部12は、吐出量、回転数および動力の何れか1つまたは複数を用い、換算式等により消費電力量を算出するものである。
【0041】
また、電力量変換定義内容を表示部4に表示したの後、その表示内容を確認しつつ直接変更することにより、定義内容を変更することも可能である。
【0042】
従って、機器性能定義部12では、機器稼動状況関係定義部11から機器台数(号機),回転数,吐出量等を受けると、定義内容に従って消費電力量に変換し出力する。
【0043】
前記電気料金関係定義部13は、図5(a)に示すごとく例えば夏期,冬期,春秋期ごとに分けて料金の異なる時間帯ごとに料金エリアに料金を定義する時間帯別料金定義手段と、同図(b)に示すごとく1時間単位の電気料金を一年間にわたって定義して表示可能にした年間料金定義手段とが設けられ、入力される消費電力量に時間ごとまたは時間帯ごとの料金を乗算し、制御対象機器を運用したときの運用コストを算出し出力する。
【0044】
この図5(b)に示す年間料金定義内容は、通常,上段の年間電力料金が表示され、その年間電力料金のある日を選択またはマウスでピックすることにより、下段側に該当日の時間ごとの料金を読み出して棒グラフ状に表示する。このとき、設定された時間帯ごとに異なる色分け表示すれば、時間帯ごとにまとめて定義内容を設定でき、入力作業の低減化に大きく貢献する。
【0045】
前記表示部4は、CRTディスプレイなどの表示装置であって、制御対象機器ごとの運用コストを表示するが、それ以外にも各定義部11,12の定義内容を読み出して表示できる。
【0046】
次に、以上のようなシステムの動作について説明する。
【0047】
今、下水処理プラント設備1または下水処理プロセス制御装置2から例えば汚水ポンプ52に関する制御量が入力されると、機器稼動状況関係定義部11では、制御量が図2に示す揚水量範囲の何れに入っているかを判断する。ここで、制御量が200m3/hに相当するとすれば、図2(b)から4号機1台が起動されていると判断し、図2(a)から該当号機1台、該当号機の弁開度、回転数、吐出量を機器性能定義部12に送出する。
【0048】
この機器性能定義部12は、機器稼動状況関係定義部11から送られてくる当該号機1台、回転数、吐出量等を用いて、予め定める機器性能定義内容に従って消費電力量に変換し、電力料金関係定義部13に送出する。
【0049】
この電力料金関係定義部13は、消費電力量,時間帯,時間当たりの料金等から該当号機の電力料金を算出し、コスト表示部4に表示する。
【0050】
従って、以上のような実施の形態によれば、下水処理プラント設備である制御対象機器の稼動時、当該制御対象機器に関る操作量または制御量を取り込み、機器稼動状況関係定義部11、機器性能定義部12および電力料金関係定義部13でそれぞれ定める定義内容に基づいて、制御対象機器の稼動状況、消費電力量、電気料金へと変換するので、制御対象機器の制御に要する運転コストを確実に求めることができ、かつ、運転コストを表示することによってオペレータが制御対象機器の運転コストを意識しながら監視制御することが可能である。
【0051】
また、各制御対象機器ごとに求めた運転コストを記憶部などに記憶した後、全制御対象機器の運転コストを加算し表示すれば、下水処理プラント設備全体の運用コストを把握できる。
【0052】
さらに、予め定められた記憶手段に各制御対象機器ごとの運用コストを格納するとともに、当該記憶手段から各制御対象機器名ごとの運用コストを読み出して表示部4に並べて表示すれば、複数の制御対象機器の運用コストを一目瞭然に把握できる。
【0053】
図6は本発明に係る下水処理場のコスト演算装置および下水処理制御支援システムの他の実施形態を示す構成図である。
【0054】
なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付し、その詳しい説明を省略する。
【0055】
上記実施の形態では機器稼動状況関係定義部11により制御対象機器の稼動状況を定義し、入力値である制御量に基づいて制御対象機器の台数、回転数、吐出量その他の機器稼動状況を出力したが、例えば下水処理プロセス制御装置2にて制御対象機器の台数、回転数、吐出量その他必要な機器稼動状況を取り扱っている場合には、図6に示すような構成であってもよい。
【0056】
すなわち、コスト演算装置3は、制御量と制御対象機器の稼動状況を定義する機器稼動状況関係定義部11を不要とし、その代わりに下水処理プロセス制御装置2から出力される制御対象機器の台数、回転数、吐出量その他必要な機器稼動状況に基づき、予め定める制御対象機器の性能を定義に従って消費電力量を出力する機器性能定義部12および消費電力量と電気料金との関係を定義する電気料金関係定義部13を設け、制御対象機器稼動時の運用コストを求めて表示部4に表示する構成である。
【0057】
なお、機器性能定義部12は例えば図3,図4と同様の内容を定義するものであり、また電気料金関係定義部13は例えば図5と同様の内容を定義するものとする。これら両定義部12,13の詳細はそれぞれ図3〜図5の説明に譲る。
【0058】
次に、図7は本発明に係る下水処理場のコスト演算装置および下水処理制御支援システムの他の実施形態を示す構成図である。
【0059】
なお、同図において図1、図6と同一部分には同一符号を付し、その詳しい説明を省略する。
【0060】
この実施の形態は、下水処理プロセス制御装置2が制御対象機器の稼動に要する消費電力量を取り扱っている場合には、図7に示すようにコスト演算装置3に電気料金関係定義部13を設け、下水処理プロセス制御装置2から出力される制御対象機器に関る消費電力量に基づき、定義内容に従って電気料金を算出し、運用コストとして表示部4に表示するものである。
【0061】
なお、電気料金関係定義部13は例えば図5と同様の内容を定義するものであり、その詳細は図5の説明に譲る。
【0062】
従って、本発明システムにおいては、前述する3種のコスト演算装置3のうち、何れか1種のコスト演算装置3および表示部4と、下水処理場の下水処理プロセス制御装置2と組み合わせて用いることにより、プロセス制御に要するコストを表示可能な下水処理場の下水処理制御支援システムを構築できる。
【0063】
また、この下水制御支援システムにおいて、プロセスシミュレータが採用されている場合、そのプロセスシミュレータは下水処理プロセス制御装置を模擬するものであるので、このプロセスシミュレータを下水処理プロセス制御装置に置き換えてコスト演算装置を利用し、任意の制御対象機器の運用に関する運転コストをシミュレートするコストシミュレータとして機能されることも可能である。
【0064】
次に、図8は本発明に係る下水処理制御支援システムの他の実施形態を説明する図である。
【0065】
このシステムは、下水処理プロセス制御装置2で取り扱う制御量とコスト演算装置3で算出される運用コストとを時系列的に取り込んで記憶手段に格納した後、1つの画像メモリに書き込んで表示するようにすれば、表示部4の同一画面上に制御量と運用コストと同時に表示できる。
【0066】
前記コスト演算装置3は、最小単位として機器単位ごとにコストを演算しているので、機器単位、プロセス単位、設備単位で運用コストを取得することが可能であり、また全機器のコストを加算することにより全コストも算出できるので、機器単位、プロセス単位、設備単位ごとのコストおよび全コストを表示できるだけでなく、混在させた状態でもコストを表示できる。これにより、コスト面から見た下水処理場の運転計画を比較的容易に構築可能となる。
【0067】
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、下水処理プラント設備である各種制御対象機器稼動時の運用コストを算出しリアルタイムに出力できる下水処理場のコスト演算装置を提供できる。
【0069】
また、本発明は、コスト演算装置で得られる運用コストを表示すれば、操作員はその運用コストを見ながら低コストを考慮した制御を実施でき、また運用コストと制御量とを同時並行的に表示することにより、下水処理場の運転計画に利用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施の形態である下水処理場のコスト演算装置を備えた下水処理制御支援システムを示す構成図。
【図2】 図1に示す機器稼動状況関係定義部における定義手段を説明する図。
【図3】 図1に示す機器性能定義部における定義手段を説明する図。
【図4】 図1に示す機器性能定義部における他の定義手段を説明する図。
【図5】 図1に示す電気料金関係定義部における他の定義手段を説明する図。
【図6】 本発明に係る下水処理場のコスト演算装置の他の実施形態を示す構成図。
【図7】 本発明に係る下水処理場のコスト演算装置のさらに他の実施形態を示す構成図。
【図8】 本発明に係る下水処理場のコスト演算装置のさらに他の実施の形態を説明する図。
【図9】 従来の一般的な下水処理プラント設備を説明する構成図
【符号の説明】
1…下水処理プラント設備
2…下水処理プロセス制御装置
3…コスト演算装置
4…表示部
11…機器稼動状況関係定義部
12…機器性能定義部
13…電気料金関係定義部
Claims (3)
- 予め下水処理プラント設備である制御対象機器ごとに回転数、吐出量の何れか1つまたは両方を定義する個別機器定義手段と、予め制御量範囲ごとに前記制御対象機器および機器台数を定義する起動台数定義手段と、前記下水処理プラント設備またはプロセス制御装置から入力されるプロセス制御量における前記制御量範囲に応じて、現在稼動中の制御対象機器の台数、回転数、吐出量などの稼動状況を出力する手段とを有する機器稼動状況関係定義手段と、
複数の制御対象機器の機器性能を定義する機器性能情報定義手段と、当該機器性能情報定義手段で定義された異なる機器性能ごとに稼動状況に対する電力消費量を定義する電力量変換定義手段と、前記機器稼動状況関係定義手段から入力される制御対象機器の稼動状況に基づいて当該制御対象機器の電力消費量を出力する手段とを有する機器性能定義手段と、
単位時間当たりの消費電力量と電気料金との関係が定義され、前記機器性能定義手段から出力される消費電力量に基づいて前記制御対象機器の制御に要する運用コストを算出する電気料金関係定義手段と
を備えたことを特徴とする下水処理場のコスト演算装置。 - 請求項1に記載の下水処理場のコスト演算装置において、
前記電気料金関係定義手段は、少なくとも夏期、冬期における料金の異なる時間帯別の単位時間当たりの電力料金を定義する時間帯別料金定義手段と、この定義された時間帯別の電力料金をもとに1時間を単位として少なくとも一月または一年間にわたって電気料金を定義する期間料金定義手段と、前記機器性能定義手段から入力される消費電力量に時間帯別の電力料金を乗算し、各制御対象機器の運用コストを算出し表示する運用コスト表示手段とを設けたことを特徴とする下水処理場のコスト演算装置。 - 請求項2に記載の下水処理場のコスト演算装置において、
各制御対象機器ごとに求めた運転コストを加算し、前記プラント設備である制御対象機器全体の運用コストを把握可能に表示する手段を設けたことを特徴とする下水処理場のコスト演算装置。
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