JP5361955B2 - 水処理プラントの運転支援システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、例えば上下水道プラントなどの水処理プラントの運転支援システムに関する。
例えば上水道プラントなどの水処理プラントでは、浄水を需要先に配水する配水プロセスが含まれている。この配水プロセスでは、複数のポンプにより浄水を配水池に送水するための運転制御が行なわれている。
水処理プラントでは、各プロセスを安定して行なう目的で、プラントを監視し、異常や故障を検知する運転支援システムが組み込まれている。運転支援システムとしては、将来の需要予測値に対して、プラントの供給能力を評価し、負荷の平準化を運転支援情報として表示するシステムが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。このシステムでは、人的なエラーによりプラントの供給能力が低下した場合に、適切な運転支援を行うことが困難である。また、種々の条件をルールとして登録し、そのルールにマッチした場合に必要なガイダンスを表示する運転支援システムも提案されている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、全ての組み合わせのプラント状態をルール化することは困難である。
特開2001−55763号公報 特開2002−108444号公報
水処理プラントでは、例えば複数のポンプを自動的に運転制御する自動制御モード以外に、各ポンプを個別に手動で制御可能な手動制御モードが含まれている。手動制御モードは、特に、各ポンプを個別に点検する場合に運用される。
ここで、手動制御モードが設定された場合に、点検作業の終了後に、自動制御モードに復帰されない事態が起こる可能性がある。自動制御モードは、水処理プラントに含まれる例えば配水プロセスを需要量の変動に応じて、適切な配水が実行されるように自動的に運転制御する機能である。従って、自動制御モードに復帰されない事態が起こると、例えば配水プロセスが適切に実行されずに、水処理プラントの健全な運用ができない事態となる可能性がある。
そこで、本発明の目的は、水処理プラントの健全な運用ができない事態を未然に回避できる水処理プラントの運転支援システムを提供することにある。
本実施形態水処理プラントの運転支援システムは、複数のポンプにより、処理水槽から処理水を排水するプロセスを有する水処理プラントにおいて、制御手段と警報手段とを備えた構成である。前記制御手段は、前記処理水槽に対する処理水の送水要求量に基づいて前記各ポンプの運転制御を実行する。前記警報手段は、前記各ポンプの中で稼動可能なポンプの最大定格吐出量から算出される最大送水量と現時点から予測される前記送水要求量とを比較し、前記最大送水量が前記送水要求量に満たない場合にはアラーム出力を実行する。
第1の実施形態に関する運転支援システムの構成を説明するためのブロック図。 本実施形態に関するシステムの動作手順を説明するためのフローチャート。 本実施形態に関する送水量と最大可能送水量の各変化を示す図。 本実施形態に関するアラーム出力での表示画面例を示す図。 本実施形態に関するアラーム出力での表示画面例を示す図。 本実施形態に関するアラーム出力での表示画面例を示す図。 第2の実施形態に関する運転支援システムの構成を説明するためのブロック図。 第2の実施形態に関するシステムの動作手順を説明するためのフローチャート。 第2の実施形態に関する送風量と最大送風量との関係を示す図。 第3の実施形態に関する雨水流入量と最大排水量との関係を示す図。 第4の実施形態に関する第4の実施形態に関する運転支援システムの構成を説明するためのブロック図。 第4の実施形態に関する薬品注入量と最大薬品注入量の各変化を示す図。
以下図面を参照して、実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(システムの構成)
図1は、第1の実施形態に関する運転支援システムの構成を説明するためのブロック図である。
本実施形態のシステム20は、例えば、上水道プラントに含まれる浄水を配水する配水プロセスの運転支援を行なう。このプロセスは、浄水処理により生成された浄水10を滞留する浄水池1から、当該浄水10を配水池7まで送水する。
浄水池1には、送水管2が接続されている。主ポンプ3a〜3eは、送水管2を通じて浄水池1から浄水10を取水して、配水池7に送水する。主ポンプ3a〜3eのそれぞれには、吐出弁4a〜4eが接続されている。吐出弁4a〜4eは、主ポンプ3a〜3eにより加圧された浄水10を送水管5に流入させて、流量計6を介して配水池7に送水する。
主ポンプ3a〜3eにより配水池7に送られた浄水10は、配水管8を介してそれぞれの需要家に送られる。配水池7に滞留する浄水10の水位は、水位計9により測定されて、システム20に伝送される。また、システム20には、流量計6により測定された配水池7への浄水10の流量も伝送される。
吐出弁4a〜4eは、通常状態では弁が閉じられており、送水管5から送水管2へ浄水が逆流することを防止する。吐出弁4a〜4eは、接続されている主ポンプ3a〜3eが起動しているときのみ、弁が開くように運用される。
システム20はコンピュータシステムから構成されており、メイン制御装置であるコントローラ21と、自動制御モードと手動制御モードとを切替えるスイッチ22と、各種の制御情報を表示するディスプレイを含む表示装置23とを有する。コントローラ21は、図示しないホストシステムにより設定される目標値(送水要求量)に基づいて、浄水の送水量が当該目標値になるように主ポンプ3a〜3eの運転、停止を制御する。コントローラ21は、流量計6により送水量を計測し、送水量が目標値となるように主ポンプ3a〜3eの台数制御や回転数制御を実行する。
(運転支援動作)
以下、図2のフローチャート、及び図3〜6を参照して、本実施形態の運転支援動作を説明する。
図3は、本実施形態のプラントでの流量計6により測定される流量の時間変化100,110と、主ポンプ3a〜3eで送水可能な最大送水量の変化120〜122を表す図である。図3では、実線100は、実際に流量計6で計測された送水量を示している。即ち、時刻0時から15時までは、送水要求量(目標値)に対して送水量が一致しており、要求どおりの送水が実現されている。ここで、主ポンプ3a〜3eはそれぞれ、1台当たり50m/minの送水能力を有し、5台で最大250m/minの浄水を送水することが可能である。
コントローラ21は、スイッチ22により設定された自動制御モードにより、主ポンプ3a〜3eの運転を制御する(ステップS1)。具体的には、図3の実線100に示すように、コントローラ21は、5台で最大250m/minの最大送水量120において、送水要求量(目標値)に対して送水量が一致するように制御している。即ち、コントローラ21は、送水要求量に基づいて、流量計6で計測された送水量を監視しながら、主ポンプ3a〜3eの運転を制御する(ステップS2のNO,S3)。
ここで、図3の点線110は、時刻15時から24時までに、送水計画に従って予測される送水要求量(目標値)の変化を示す。
次に、主ポンプ3a〜3eを点検する場合の制御モードを説明する。主ポンプ3a〜3eの点検を実行する場合には、オペレータは、スイッチ22を操作して、1台毎に、自動制御モードから手動制御モードに切替える(ステップS2のYES)。この手動制御モードが設定された主ポンプに対しては、コントローラ21は自動的に起動することができない状態となる。
即ち、コントローラ21は、手動制御モードに切替えられた点検対象の主ポンプの自動制御を中止する(ステップS4)。図3では、時刻8時から、主ポンプ3a〜3eを一台ずつ手動制御モードに切り替えて、点検している例を示している。
手動制御モード時には、点検対象の主ポンプが手動制御モードに切替えられる度に、最大送水量が減少する(変化121)。これは、点検対象の主ポンプに対しては、コントローラ21は、必要に応じて自動的に起動できないためである。同様にして、故障やオーバーホールなどによって起動ができない主ポンプに関しても、コントローラ21は、必要に応じて自動的に起動できないため、最大送水量が減少する。
オペレータにより点検が終了して、全ての主ポンプ3a〜3eを自動制御モードに復旧することで、プラントの最大送水能力も復旧することになる。本実施形態では、図3は、時刻12時に、2台の主ポンプを手動制御モードに切り替えた後、例えば部品交換などを行なった後に、オペレータが自動制御モードに復旧することを忘れた場合の状態を示す。本来ならば、オペレータは、点検作業を終了した後に、スイッチ22を操作して、手動制御モードから自動制御モードに切り替える必要がある。
自動制御モードへの復旧忘れのため、図3に示すように、時刻12時以降は、プラントの最大送水量は、150m/minまで減少している。コントローラ21は、プラントの運転計画により、例えば1日当たりの送水要求量(目標値)を、ホストシステムから設定されている。従って、コントローラ21は、図3の点線110に示すように、時刻12時以降の数時間先の送水要求量を送水計画値として登録している。
コントローラ21は、主ポンプ3a〜3eの起動モード(手動制御モード及び自動制御モード)の状態と、主ポンプ3a〜3eそれぞれの最大定格吐出量からプラントの現時点での最大送水量を算出できる。コントローラ21は、数時間先の運転計画に基づいた送水要求量を算出し、この送水要求量と最大送水量とを比較する(ステップS5)。
コントローラ21は、最大送水量が送水要求量より大きい場合には、送水量が確保されているため、通常の自動制御モードでの運転を行なうことができる(ステップS6のYES)。具体的には、図3に示すように、時刻15時から18時頃までは、送水要求量に対する送水を行なうことができる。
一方、送水要求量が最大送水量を上回る場合は、コントローラ21は、必要な送水量を確保できないため、アラームを出力すると共に、送水量を確保できないと予測される時刻を表示装置23のディスプレイに表示する(ステップS6のNO,S7)。具体的には、図3に示すように、コントローラ21は、時刻19時の時点で、送水要求量が最大送水量を上回ると予測すると、アラーム出力を実行する。
(アラーム出力)
以下、図4から図6を参照して、コントローラ21が実行するアラーム出力の具体例を説明する。
図4は、コントローラ21のアラーム出力処理に応じて、表示装置23のディスプレイ上に表示される表示画面の一例を示す図である。
表示画面には、本実施形態の上水道プラントに含まれる浄水の配水プロセスとその設備レイアウトを示す概要図、およびアラーム出力処理によるアラーム情報230が表示される。概要図には、主ポンプ3a〜3eの中で、自動制御モードまたは手動制御モードのいずれのモードに設定されているかを確認できる主ポンプ3a〜3eの模式図231、開閉状態を確認できる吐出弁4a〜4eの模式図232、及び測定された送水の流量値を示す流量計6の模式図233が含まれている。
アラーム情報230には、送水量を確保できないと予測される時刻、及び手動制御モードで起動している主ポンプを特定する情報が含まれている。ここでは、アラーム情報230の具体的として、時刻19時の時点で、送水要求量が最大送水量を上回る予測結果が表示されている。また、主ポンプ3a〜3eの中で、3号及び4号の主ポンプ3c,3dが手動制御モードで起動していることが表示されている。
このような図4に示す表示画面により、オペレータは、前述した点検作業により手動制御モードに切替えた主ポンプ3c,3dを、自動制御モードに戻すことを忘れて、手動制御モードで起動していることを確認することができる。また、このままの状態では、時刻19時の時点で、送水要求量が最大送水量を上回り、浄水の配水が不安定になることを確認することができる。
次に、図5は、システム20の操作コンソールを用いて、3号主ポンプ3cを手動制御モードから自動制御モードに切り替える場合の表示画面の一例を示す図である。
この表示画面では、手動制御モードに設定されている3号主ポンプ3cを示すマーク234、及びアラーム情報230として自動制御モードに切り替えるときの操作情報が表示されている。具体的には、例えば図3に示すような場合、時刻19時を過ぎると、コントローラ21により自動制御モードで起動できる主ポンプが不足するため、実際の送水量が送水要求量110を満たしておらず、送水不足が発生する。
ここで、手動制御モードに設定されている主ポンプ3cを自動制御モードに復旧すると、
コントローラ21は、当該主ポンプ3cを直ちに自動起動できるため、不足している送水量を確保し、送水要求量110を満たすことができる。しかし、送水要求量と実際の送水量との差が大きい場合は、起動された主ポンプ3cの吐出量の目標値が非常に大きくなることがある。このような急激な目標値の変化が生ずると、主ポンプ3cに過剰な負荷が掛かる場合がある。
そこで、図5に示すように、アラーム情報230として、手動制御モードに設定されている3号主ポンプ3cを自動制御モードに切り替えたときに、目標値が急変することを通知する操作情報が表示される。これにより、オペレータは、手動制御モードの主ポンプ3cを自動制御モードに戻すためのスイッチ22の操作を行なうことができると共に、目標値の急変により主ポンプ3cに過負荷が掛かることを事前に確認することができる。
ここで、完全自動化により、コントローラ21が自動制御モードに戻す方法が考えられるが、このような完全自動化方法は、プラントの現場にいるオペレータに危険が及ぶ可能性があるため、望ましくない。即ち、本実施形態のプラントの自動化の原則として、手動制御モードから自動制御モードへの切替えは、コントローラ21ではなく、オペレータにより実行される必要がある。
さらに、図6は、3号主ポンプ3cを手動制御モードから自動制御モードに切り替える場合の切替え方法を選択するための表示画面の一例を示す図である。
この切替え方法は、前述した目標値の急激な変化を抑制するために、ポンプの容量などの仕様に基づいて設定されている。具体的には、オペレータは、例えば目標値を2段階に変化させる2段階切替え方法、最終的な目標値に向かって線形的に目標値を変化させるランプ切替え方法、または大容量のポンプ仕様に適している2次関数切替え方法のいずれかを表示画面上で選択できる。
このような手動制御モードから自動制御モードに切り替える操作において、目標値の急激な変化を抑制して、主ポンプの過負荷を抑制することが可能となる。なお、切替え方法の選択については、コントローラ21がポンプの容量などの仕様に基づいて実行する構成でもよい。
以上要するに本実施形態のシステム20であれば、点検作業時に設定した手動制御モードを自動制御モードに戻す復旧忘れのような事態が発生した場合でも、適切な対策を行なって、例えば配水プロセスを安定的に運転することが可能となる。
また、本実施形態のシステム20であれば、送水計画の変更が発生した場合でも、アラーム出力を行なうことにより、オペレータによる適切な対応を実現することが可能である。従って、本実施形態のシステム20であれば、例えば上水道プラントの運転支援を適切に行うことができる。
[第2の実施形態]
図7は、第2の本実施形態に関する運転支援システムの構成を説明するためのブロック図である。
本実施形態のシステム20は、例えば、下水処理プラントに含まれるばっ気処理プロセスの運転支援を行なう。このプロセスは、導入管12からエアレーションタンク11に導入された処理水(汚水や雨水など)70に対して、エアレーションタンク11に供給される空気によりエアレーション処理(ばっ気処理)を行なう工程である。
エアレーションタンク11には、排出管13が接続されている。この排出管13により、エアレーションタンク11で、ばっ気処理された後の処理水は、次のプロセスに送水される。エアレーションタンク11には、ブロワ14a〜14dから送風配管15及び風量計16を介して、ばっ気処理用の空気が供給される。
エアレーションタンク11の底部には、ブロワ14a〜14dから送風された空気を導入するためのパイプ部材17が配置されている。このパイプ部材17に設けられた多数の穴から、空気が気泡71となって処理水70に供給される。
なお、システム20に関して、制御対象がブロワ14a〜14dとなるだけで、基本的構成は、前述の図1に示す第1の実施形態の場合と同様であるため、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
次に、図8のフローチャート及び図9を参照して、本実施形態の運転支援動作を説明する。
図9は、ブロワ14a〜14dにより供給可能な最大送風量300と、雨水などの処理水70の処理に必要なばっ気風量310,320との関係を示す図である。ここで、実線310は、実際に風量計16で計測された送風量を示している。即ち、時刻0時から12時までは、送風要求量(目標値)に対して送風量が一致しており、要求どおりの送風が実現されている。
また、点線320は、時刻12時から24時までに予測される送水送風要求量(目標値)の変化を示す。例えば、降雨により雨水処理場に流入する処理水量が増加すると、処理に必要なばっ気風量も増加する。ここでは、例えば時刻8時頃に降雨があり、それに伴う雨水流入量予測を実行して、点線320は、雨水の処理に必要なばっ気送風量の予測結果の様子を示している。
コントローラ21は、ばっ気処理に必要な送風量予測値320と、現時点で稼動可能なブロワで供給できる最大送風量300とを比較することで、図9に示すように、時刻17時に最大送風量300を送風量予測値320が上回ることを予想できる。そこで、コントローラ21は、前述と同様のアラーム出力処理を実行する。具体的には、アラーム情報として、最大送風量300を送風量予測値320が上回る予測される時刻(ここでは、時刻17時)を表示装置23の表示画面上に表示する。
なお、送風量予測値320は、図示しないホストシステムが降雨量から雨水の流入予測を実行し、この予測に基づいて算出した値である。コントローラ21は、当該ホストシステムから送風量予測値320を設定されることになる。
さらに、前述の第1の実施形態と同様に、オペレータによる点検作業に従って手動制御モードに設定されたブロワを、自動制御モードに切替えるときに、コントローラ21は前述と同様のアラーム出力処理を実行する。以下、図8のフローチャートを参照して具体的に手順を説明する。
コントローラ21は、スイッチ22により設定された自動制御モードにより、ブロワ14a〜14dの運転を制御する(ステップS11)。具体的には、図9に示すように、コントローラ21は、最大送風量300を限度として、ばっ気処理に必要な送風量(目標値)に対して送風量が一致するように制御している。即ち、コントローラ21は、風量計16で計測された送風量を監視しながら、ブロワ14a〜14dの運転を制御する(ステップS12のNO,S13)。
次に、ブロワ14a〜14dを点検する場合の制御モードを説明する。ブロワ14a〜14dの点検を実行する場合には、オペレータは、スイッチ22を操作して、1台毎に、自動制御モードから手動制御モードに切替える(ステップS12のYES)。この手動制御モードが設定されたブロワ14a〜14dに対しては、コントローラ21は自動的に起動することができない状態となる。即ち、コントローラ21は、手動制御モードに切替えられた点検対象のブロワの自動制御を中止する(ステップS14)。
手動制御モード時には、点検対象のブロワが手動制御モードに切替えられる度に、最大送風量が減少する。これは、点検対象の主ポンプに対しては、コントローラ21は、必要に応じて自動的に起動できないためである。同様にして、故障やオーバーホールなどによって起動ができないブロワに関しても、コントローラ21は、必要に応じて自動的に起動できないため、最大送風量が減少する。
オペレータにより点検が終了して、全てのブロワ14a〜14dを自動制御モードに復旧することで、プラントの最大送風能力も復旧することになる。ここで、オペレータは、点検作業を終了した後に、スイッチ22を操作して、手動制御モードから自動制御モードに切り替える必要がある。
コントローラ21は、ブロワ14a〜14dの起動モード(手動制御モード及び自動制御モード)の状態と、ブロワ14a〜14dそれぞれの最大定格送風量からプラントの現時点での最大送風量を算出できる。コントローラ21は、数時間先の送風量予測値(送風要求量)320を求めて、この送風要求量と最大送風量とを比較する(ステップS15)。
コントローラ21は、最大送風量が送風要求量より大きい場合には、必要な送風量が確保されているため、通常の自動制御モードでの運転を行なうことができる(ステップS16のYES)。
一方、送風要求量が最大送風量を上回る場合は、コントローラ21は、必要な送風量を確保できないため、アラーム出力処理を実行する(ステップS16のNO,S17)。具体的には、図9に示すように、コントローラ21は、時刻17時の時点で、送風要求量が最大送風量を上回ると予測すると、アラーム出力を実行する。なお、アラーム出力処理については、前述の第1の実施形態の場合と同様である。即ち、急激な目標値の変化に伴ってブロワの過負荷を抑制するためにアラーム表示を実行したり、目標値の切換え方法を選択できる操作画面を表示する(図4から図6を参照)。
以上のように本実施形態によれば、点検作業時に設定した手動制御モードを自動制御モードに戻す復旧忘れのような事態が発生した場合でも、適切な対策を行なって、例えば雨水などの処理水に対するばっ気処理プロセスを安定的に運転することが可能となる。また、処理水の増大などにより必要な送風量が最大送風能力を超えるような事態が発生した場合でも、アラーム出力を行なうことにより、オペレータによる適切な対応を実現することが可能である。従って、本実施形態のシステム20であれば、例えば下水道プラントの運転支援を適切に行うことができる。
[第3の実施形態]
図10は、第3の実施形態に関する図であり、流入してくる雨水を排水する雨水排水設備の雨水流入量と、雨水の排水ポンプの最大排水量との関係を示す図である。なお、プラント及びシステムの構成は、前述の第1の実施形態における図1に示す構成と類似しているため説明を省略する。
即ち、本実施形態のプラントに含まれる雨水の排水プロセスは、図1に示す浄水池1が雨水排水設備の雨水池に相当し、主ポンプ3a〜3eが当該雨水池から雨水を排水させるための排水ポンプに相当する構成である。本実施形態のシステムに含まれるコントローラ(図1の21)は、排水ポンプの運転を制御することにより、雨水の排水量を制御する。
ここで、降雨により雨水排水設備に流入する雨水量が、排水ポンプの最大排水量を超えると排水処理が滞るため、最大排水量は流入予測量を上回っている必要がある。但し、雨水の排水ポンプには、エンジン駆動型のポンプや自家発電機の電力で電動機を駆動するポンプもあり、排水ポンプの起動に時間を要するものがある。
本実施形態のコントローラは、図10に示すように、予め流入が予測される雨水量420が最大排水量400を超える時刻17時に、アラーム出力(アラーム表示)処理を実行する。なお、図10において、実線410は、実際の排水量を示している。即ち、時刻0時から12時までは、雨水の排水要求量(目標値)に対して排水量が一致しており、要求どおりの排水が実現されている。
本実施形態によれば、流入する雨水量の増大などにより必要な排水量が最大排水能力を超えるような事態が発生した場合でも、アラーム出力を行なうことにより、例えば事前にエンジンや自家発電機を起動するなど、オペレータによる適切な対応を実現することが可能である。従って、雨水排水プロセスを有する例えば下水道プラントの運転支援を適切に行うことができる。
[第4の実施形態]
図11は、第4の実施形態に関する運転支援システムの構成を説明するためのブロック図である。
本実施形態のシステム20は、例えば、上水道プラントに含まれる浄水処理の薬品を注入する薬品注入プロセスの運転支援を行なう。このプロセスは、薬品貯蔵槽31から移送ポンプ32a〜32cにより薬品注入機33a〜33cに薬液を移送する。薬品貯蔵槽31には、浄水処理に使用するポリ塩化アルミニウムなどの薬液が貯蔵されている。薬品注入機33a〜33cは、移送ポンプ32a〜32cにより移送された薬液を、薬品混和池36に注入する。
薬品混和池36では、着水井35から処理水41が送られて、処理水41と薬液とが混和された処理水42が、攪拌された後にフロック形成池37に送られる。フロック形成池37では、凝集された濁度粒子を含む処理水43が、配管38を通じて沈殿池などの次のプロセスに送られる。着水井35には、浄水処理対象の処理水41が、配管34を通じて導入される。システム20は、着水井35に設けられた水位計44により、着水井35に貯蔵される処理水41の流入量を監視している。
なお、システム20に関しては、制御対象が移送ポンプ32a〜32c及び薬品注入機33a〜33cとなるだけで、基本的構成は、前述の図1に示す第1の実施形態の場合と同様であるため、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図12は、浄水処理対象の処理水の水量、薬品注入量、および薬品注入機33a〜33cによる薬品注入量の最大値の時間変化を示す図である。
まず、処理水量は、浄水の需要家に要求に応じて経時的に変化する。図12は、時刻15時現在までの実際の処理水量(実線550)、及び時刻15時以降に予想される処理要求水量(点線560)の経時変化を示している。
ここで、処理水41の水質が変化しない場合には、図12に示すように、処理水量550及び処理に必要な薬品注入量530は、比例関係にある。このため、処理水量41が増大すれば、使用される薬品注入量も増加する。コントローラ21は、処理水量が増加することが予測される場合は(点線560)、薬品注入量の予定量を増加させる制御を実行する(点線540)。
本実施形態では、例えば、薬品注入機33a〜33cのそれぞれの薬液注入能力が、最大10リットル/分であると想定すると、薬品混和池36に対して、3台の薬品注入機33a〜33cから最大30リットル/分の薬液の注入が可能である。即ち、コントローラ21は、スイッチ22により設定された自動制御モードにより、図12の実線500に示すように、最大30リットル/分の薬液を注入するように、薬品注入機33a〜33cの運転を制御する。
このようなコントローラ21による制御において、薬品注入機33a〜33cの点検を実行する場合には、オペレータは、スイッチ22を操作して、1台毎に、自動制御モードから手動制御モードに切替える。この手動制御モードが設定された薬品注入機に対しては、コントローラ21は自動的に起動することができない状態となる。即ち、コントローラ21は、手動制御モードに切替えられた点検対象の薬品注入機の自動制御を中止する。
図12では、時刻8時頃から、薬品注入機33a〜33cを一台ずつ手動制御モードに切り替えて、点検している例を示している。手動制御モード時には、点検対象の薬品注入機が手動制御モードに切替えられる度に、薬液の最大注入量が減少する(変化510)。
オペレータにより点検が終了して、全ての薬品注入機33a〜33cを自動制御モードに復旧することで、薬液の最大注入能力も復旧することになる。しかしながら、3台の薬品注入機を手動制御モードに切り替えた後に、オペレータが1台分を自動制御モードに復旧することを忘れると、図12に示すように、時刻12時以降では、薬液の最大注入量は、20リットル/分まで減少する。
このような状態では、図12に示すように、時刻19時の時点で、薬液の注入予定量(点線540)が20リットル/分を上回る場合が予想されると、コントローラ21は、自動制御モードでは、当該注入予定量を満たすだけの薬液を注入できないことになる。そこで、コントローラ21は、常に薬品注入機33a〜33cの制御状態(自動制御モードまたは手動制御モード)を判断し、薬品の最大注入量を算出する。そして、コントローラ21は、薬品注入予定量と最大注入可能量とを比較し、薬品注入量の不足状態が発生すると予想される場合には、前述のアラーム出力処理を実行する。なお、アラーム出力処理については、第1の実施形態で説明した場合と基本的に同様であるため、説明を省略する。
以上のように本実施形態によれば、点検作業時に設定した手動制御モードを自動制御モードに戻す復旧忘れのような事態が発生した場合でも、アラーム出力を行なうことにより、オペレータは薬品注入量不足の発生を事前に把握し、適切な対応を行なうことが可能となる。従って、例えば上水道プラントの浄水処理に必要な薬品注入プロセスの運転支援を適切に行うことができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…浄水池、2…送水管、3a〜3e…主ポンプ、4a〜4e…吐出弁、
5…送水管、6…流量計、7…配水池、8…配水管、9…水位計、
11…エアレーションタンク、12…導入管、13…排出管、14a〜14d…ブロワ、
15…送風配管、16…風量計、20…運転支援システム、31…薬品貯蔵槽、
32a〜32c…移送ポンプ、33a〜33c…薬品注入機、34…配管、
35…着水井、36…薬品混和池、37…フロック形成池、38…配管、
44…水位計。

Claims (7)

  1. 複数のポンプにより、処理水槽から処理水を排水するプロセスを有する水処理プラントにおいて、
    前記処理水槽に対する処理水の送水要求量に基づいて、前記各ポンプの運転制御を実行する制御手段と、
    前記各ポンプの中で稼動可能なポンプの最大定格吐出量から算出される最大送水量と、現時点から予測される前記送水要求量とを比較し、前記最大送水量が前記送水要求量に満たない場合には、アラーム出力を実行する警報手段と
    を具備したことを特徴とする水処理プラントの運転支援システム。
  2. 前記制御手段は、
    前記送水要求量に基づいて、前記最大送水量が前記送水要求量を満たすように、前記各ポンプを運転制御する自動制御モードと、
    前記各ポンプの中で、手動で運転制御を行なうポンプを除いて、前記自動制御モードによる運転制御を実行する手動制御モードと
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の水処理プラントの運転支援システム。
  3. 前記警報手段は、
    予め時刻毎に予測された送水要求量に基づいて、前記送水要求量が前記稼動可能なポンプによる最大送水量を超える時刻を算出して出力する手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の水処理プラントの運転支援システム。
  4. 前記水処理プラントは、
    前記処理水として雨水を取り込み、前記処理水に含まれる浮遊物の除去処理及び薬液の注入処理を行なって河川に放流する汚水処理プラントであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水処理プラントの運転支援システム。
  5. 前記警報手段は、
    前記手動制御モードに従って、手動で運転制御が実行されているポンプを識別するための情報を出力する手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の水処理プラントの運転支援システム。
  6. 前記警報手段は、
    前記制御手段により前記手動制御モードから前記自動制御モードに切替える場合に、切替え動作を有効又は無効を入力するための入力用表示画面を出力する手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の水処理プラントの運転支援システム。
  7. 前記警報手段は、
    前記制御手段により前記手動制御モードから前記自動制御モードに切替える場合に、前記自動制御モードでの制御仕様を指定するための入力用表示画面を出力する手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の水処理プラントの運転支援システム。
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