JP7292559B1 - 水処理場運転支援システムおよび水処理場運転支援方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ここで、下水処理場および浄水場を含めた水処理場の運転条件は1パターンというわけではなく、流入負荷の変動、天候、処理場の設備停止の影響などの複数の要因を考慮して様々なパターンの運転条件から運転員が最適と考える条件を選択しなければならない。
したがって、経験の浅いユーザにとって、様々なパターンの運転条件から最適な運転条件を選択することは、困難な作業になる。
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えたものである。
本願に開示される水処理場運転支援システムは、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えたものである。
本願に開示される水処理場運転支援方法は、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択工程と、
前記運転条件選択工程で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定工程で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えたものである。
本願に開示される水処理場運転支援方法は、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力工程と、
前記制御目標値入力工程で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力工程で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えたものである。
以下の実施の形態では、水処理場として下水処理場を例に挙げて説明しているが、本願が開示する技術は、浄水場、下水処理場を含めた水処理場全般に適用されるものである。
図1は、実施の形態1に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態1に係る水処理場100は、生物反応槽1、送風機2、センサ3を含む。そして、実施の形態1に係る水処理場運転支援システム110は、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、運転条件選択部7および出力部11を有する。
以下、実施の形態1に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細について説明する。
図2は、入出力部6に表示される運転条件選択部7の画面の一例を示す。運転条件選択部7では、ユーザが実施の形態1の水処理場運転支援システム110でシミュレーションさせたい期間を入力する。
図2の例では、シミュレーションを実施したい期間として4月1日0時00分から4月2日0時00分までの期間が入力されている。
図2の例では、水処理場の運転指標の項目として、揚水量、曝気量、返送汚泥量が示されており、各運転指標の項目毎に複数、この例では3パターンの運転条件が設定されている。ユーザは各運転指標の項目毎にシミュレーションしたい運転条件をそれぞれ選択する。
図2で示した運転指標の項目は一例であり、一般的な下水処理場では、運転指標の項目として、揚水量、曝気量、返送汚泥量、硝化液循環量、余剰汚泥引き抜き量、凝集剤注入量、ポンプ稼働台数、送風機稼働台数、バイパス流量、焼却炉温度などが例として挙げられるが、各下水処理場のプラント構成に合わせて運転指標は多岐にわたるため、適宜変更、増減が可能である。例えば、嫌気-無酸素-好気法(Anaerobic-Anoxic-Oxic法:A2O法)を採用している下水処理場であれば、揚水量、曝気量、返送汚泥量、硝化液循環量が運転条件選択部7で選択できるよう設定される場合がある。
図3は、制御目標値設定部9の制御目標値の設定例を示す図である。図2のように運転条件選択部7において揚水量が「2台運転」、曝気量が「低」、返送汚泥量が「高」と選択された場合を想定すると、制御目標値設定部9では各運転条件に対応した制御目標値として揚水量、DO目標値、返送汚泥倍率の具体的な数値が設定される。例えば、運転条件選択部7において曝気量が「低」と選択されると、制御目標値設定部9ではDO目標値として0.5mg/Lが設定され、曝気量が「中」と選択されると、DO目標値は0.5mg/Lよりも大きな値(例えば1mg/L)が設定される。
図3の例では、シミュレーション部10は制御目標値設定部9で設定された制御目標値に則り、揚水量が1000m3/hr、生物反応槽1内のDOが0.5mg/L、返送汚泥倍率が2倍となるように下水処理場を運転した場合の水質シミュレーションを行う。
図4は、出力部11に表示される水質シミュレーション結果の一例を示す。生物反応槽1から放流される水のCOD、TN(Total Nitrogen)、TP(Total Phosphorus)を出力部11に出力させる場合は、運転条件選択部7でユーザが入力した期間のCOD、TN、TPのデータがトレンドグラフとして画面に出力される。データの出力形式は必ずしもトレンドグラフである必要はなく、表形式でのデータ値の出力、期間の平均値の出力等など、ユーザが所望する形式での表示が可能である。
水処理場運転支援システム110の動作フローにはステップST1~ST6の6つのステップが存在する。
ステップST1では、ユーザが運転条件選択部7に運転条件を入力する。その後、動作フローはステップST2~ST4へと進む。ここで、ステップST2~ST4はそれぞれ独立したステップのため、図5に示すように並列して動作させることが可能である。これにより、水処理場運転支援システム110の動作時間を短縮できる。ただし、ステップST2~ST4を並列して動作させることは必須ではなく、ステップST2~ST4のうち2つ以上のステップをシーケンシャルに動作させても同一の結果が得られる。
さらに、運転条件を変更した際の水質シミュレーション結果をユーザが確認できることで、最適な運転条件をユーザが探索・判断して実際の水処理プラントの運転を実施することができる。
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部のシミュレーション結果を出力する出力部とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を選択することができる。
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択工程と、
前記運転条件選択工程で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定工程で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記シミュレーション工程のシミュレーション結果を出力する出力工程とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を選択することができる。
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、容易に運転条件を選択することができる。
熟練運転員の運転に近づくように制御目標値を算出することができる。
前記シミュレーション部は、前記生物反応槽内の水質および前記生物反応槽から放流される水の水質の少なくとも一つをシミュレーションするようにしたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、熟練運転員に近い水質のシミュレーションすることができる。
図6は、実施の形態2に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態2に係る水処理場100Aは、生物反応槽1、送風機2、センサ3、沈殿槽12を含む。そして、実施の形態2に係る水処理場運転支援システム110Aは、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10、出力部11を備え、入出力部6は、運転条件選択部7および出力部11を有する。
以下、実施の形態2に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1と相違する点を中心に説明する。
センサ3には水処理場100Aの状態を計測するための様々な種類のセンサが該当し、例えば流量計、風量計、温度計、DO(DISSOLVEDOXYGEN:溶存酸素濃度)計、pH計、ORP(Oxidation Reduction Potential:酸化還元電位)計、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid:活性汚泥浮遊物質)計、BOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)計、COD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)計、NADH(Nicotinamide-Adenine Dinucleotide:還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)計、アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、全りん濃度計、ポリリン酸態リン濃度計、塩素濃度計、汚泥界面計などが該当する。
ここで、汚泥界面とは、沈殿槽12において沈降した固形物と上澄み液との境界を指し、沈殿槽12の底から汚泥界面までの距離が汚泥界面高さである。汚泥界面高さの予測シミュレータは、活性汚泥の沈降現象を数式で記述した物理モデルであるVesilindモデル、機械学習、深層学習、遺伝的アルゴリズムなどのAI、経験則に基づく数式など、沈殿槽12の汚泥界面高さをシミュレーション可能であればどのような形態でも良い。
その他の構成要素、及び動作フローは実施の形態1と同様である。
前記水処理場は、少なくとも活性汚泥の固形物を沈降させ、上澄み液を得る沈殿槽を備え、
前記シミュレーション部は、少なくとも前記沈殿槽の汚泥界面高さをシミュレーションするようにしたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、熟練運転員に近い汚泥界面高さのシミュレーションを行うことができる。
図7は、実施の形態3に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態3に係る水処理場100Bは、生物反応槽1、送風機2、センサ3、貯留部13、ポンプ14を含む。そして、実施の形態3に係る水処理場運転支援システム110Bは、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、運転条件選択部7および出力部11を有する。
以下、実施の形態3に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1および実施の形態2と相違する点を中心に説明する。
その他の構成要素および動作フローは実施の形態1と同じである。
したがって、貯留部13の水位と生物反応槽1から放流される水の水質はトレードオフの関係にあり、両者を考慮しながら水処理場100B全体の運転監視を実施する必要がある。
前記水処理場は、活性汚泥を蓄えた生物反応槽と、前記生物反応槽へ流入する水を一時的に貯留する貯留槽を備え、
前記シミュレーション部は、少なくとも前記貯留槽の水位をシミュレーションするようにしたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、熟練運転員に近い貯留槽の水位のシミュレーションを行うことができる。
図8は、実施の形態4に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態4に係る水処理場100Cは、生物反応槽1、送風機2、センサ3を含む。そして、実施の形態4に係る水処理場運転支援システム110Cは、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、制御目標値入力部20、運転条件表示部30および出力部11を有する。
以下、実施の形態4に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1から実施の形態3と相違する点を中心に説明する。
運転条件表示部30には、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、制御目標値入力部20で入力した制御目標値に対応する、各前記項目についてのそれぞれの運転条件が表示される。
図2及び図3を例として説明すると、運転指標となる複数の項目として、揚水量、曝気量、返送汚泥量が存在し、それぞれの項目に関し、揚水量については「1台運転」、「2台運転」、「3台運転」の複数の運転条件が、曝気量については「低」、「中」、「高」の複数の運転条件が、返送汚泥量については「低」、「中」、「高」の複数の運転条件が設定されている。そして、例えば、制御目標値入力部20においてDO目標値として1mg/Lと入力された場合、曝気量の運転条件は「低」ではなく「中」に該当し、入出力部6の運転条件表示部30の画面において曝気量の運転条件が「中」に該当する制御目標値が入力されたことが示されることとなる。
その他の構成要素および動作フローは実施の形態1から実施の形態3と同じである。
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部のシミュレーション結果を出力する出力部とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を学習することができる。
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を学習することができる。
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力工程と、
前記制御目標値入力工程で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力工程で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記シミュレーション工程のシミュレーション結果を出力する出力工程とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を学習することができる。
すなわち、水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部のシミュレーション結果を出力する出力部とを備えるとともに、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部とを備え、
前記シミュレーション部は、前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うように構成しても良い。
図9に示すように、水処理場運転支援システム110、110A、110B、110Cは、演算処理装置1000および入出力部6を含み、演算処理装置1000は、プロセッサ1010と記憶装置1020から構成される。記憶装置1020は、図示していない、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを備える。なお、フラッシュメモリの代わりにハードディスクを備えてもよい。
プロセッサ1010は、記憶装置1020から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ1010にプログラムが入力される。また、プロセッサ1010は、演算結果等のデータを記憶装置1020の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
プロセッサ1010は、前述の実施の形態で説明したパラメータ調整部5、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10の演算処理を実行する。記憶装置1020は、データ蓄積部4を含む。
例えば、水処理場として浄水場に適用する場合、水処理場には着水井、凝集池、沈殿池、ろか池等が含まれ、水処理場運転支援システムの運転条件選択部、運転条件表示部の運転指標の項目として、次亜塩素酸ナトリウム注入量、オゾン散気量、凝集剤注入量などが含まれる。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
Claims (10)
- 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えた水処理場運転支援システム。 - 前記運転条件選択部は、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、各前記項目について複数の前記運転条件から少なくとも一の運転条件を選択するように構成されている請求項1に記載の水処理場運転支援システム。
- 前記制御目標値設定部は、前記運転条件に対応する前記制御目標値を算出するにあたり、熟練運転員の知見に基づき各前記運転条件に対応して予め割り当てたものに基づいて算出する、または、熟練運転員によって運転されてきた過去の状態量データをAI(Artificial Intelligence)により分類したものに基づいて算出する、のいずれかである請求項1または請求項2に記載の水処理場運転支援システム。
- 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えた水処理場運転支援システム。 - 前記運転条件表示部は、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する各前記項目についてのそれぞれの運転条件が表示される請求項4に記載の水処理場運転支援システム。
- 前記水処理場は、活性汚泥を蓄えた生物反応槽を備え、
前記シミュレーション部は、前記生物反応槽内の水質および前記生物反応槽から放流される水の水質の少なくとも一つをシミュレーションする、請求項1、請求項2、請求項4、または請求項5のいずれか1項に記載の水処理場運転支援システム。 - 前記水処理場は、少なくとも活性汚泥の固形物を沈降させ、上澄み液を得る沈殿槽を備え、
前記シミュレーション部は、少なくとも前記沈殿槽の汚泥界面高さをシミュレーションする、請求項1、請求項2、請求項4、または請求項5のいずれか1項に記載の水処理場運転支援システム。 - 前記水処理場は、活性汚泥を蓄えた生物反応槽と、前記生物反応槽へ流入する水を一時的に貯留する貯留槽を備え、
前記シミュレーション部は、少なくとも前記貯留槽の水位をシミュレーションする、請求項1、請求項2、請求項4、または請求項5のいずれか1項に記載の水処理場運転支援システム。 - 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択工程と、
前記運転条件選択工程で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定工程で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えた水処理場運転支援方法。 - 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力工程と、
前記制御目標値入力工程で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力工程で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えた水処理場運転支援方法。
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