JP7292559B1 - 水処理場運転支援システムおよび水処理場運転支援方法 - Google Patents

水処理場運転支援システムおよび水処理場運転支援方法 Download PDF

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Abstract

水処理場(100)の運転を支援する水処理場運転支援システム(110)であって、複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部(7)と、運転条件選択部(7)で選択された運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部(9)と、データ蓄積部(4)に蓄積された状態量と、制御目標値設定部(9)で算出された制御目標値に基づいて、水処理場(100)の複数の状態量のうち少なくとも1つの状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部(10)と、シミュレーション部(10)のシミュレーション結果を出力する出力部(11)を備える。

Description

本願は、水処理場運転支援システムおよび水処理場運転支援方法に関するものである。
従来、下水処理場における状態量に基づいて水質シミュレーションを行なう下水処理場の運転管理システムであって、下水処理場の運転条件を入力する入出力部と、下水処理場から送られる状態量を蓄積するデータ蓄積部と、予め水質シミュレータが内蔵され、データ蓄積部からの状態量と入出力部からの運転条件とに基づいて水質シミュレーションを行なう水質予測部と、水質予測部に対して水質シミュレータのパラメータを入力するパラメータ入力部とを備え、水質予測部で作成された水質シミュレーションの結果を入出力部に出力するものがあった。
特開2006-95440号公報
前記従来技術のような下水処理場を含む水処理場の運転に関して、熟練運転員のノウハウに基づいた運転監視からの脱却に向けた運転支援技術が提案されている。
ここで、下水処理場および浄水場を含めた水処理場の運転条件は1パターンというわけではなく、流入負荷の変動、天候、処理場の設備停止の影響などの複数の要因を考慮して様々なパターンの運転条件から運転員が最適と考える条件を選択しなければならない。
したがって、経験の浅いユーザにとって、様々なパターンの運転条件から最適な運転条件を選択することは、困難な作業になる。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を選択することができる水処理場運転支援システムおよび水処理場運転支援方法を提供することを目的とする。
本願に開示される水処理場運転支援システムは、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えたものである。
本願に開示される水処理場運転支援システムは、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えたものである。
本願に開示される水処理場運転支援方法は、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択工程と、
前記運転条件選択工程で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定工程で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えたものである。
本願に開示される水処理場運転支援方法は、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力工程と、
前記制御目標値入力工程で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力工程で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えたものである。
本願に開示される水処理場運転支援システムおよび水処理場運転支援方法によれば、水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を選択することができる。
実施の形態1に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。 実施の形態1に係る運転条件選択部の画面の一例を示す図である。 実施の形態1に係る制御目標値設定部の制御目標値の設定例を示す図である。 実施の形態1に係る出力部に表示される水質シミュレーション結果の一例を示す図である。 実施の形態1に係る水処理場運転支援システムの動作フローを示す図である。 実施の形態2に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。 実施の形態3に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。 実施の形態4に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。 実施の形態に係る水処理場運転支援システムのハードウエアの構成例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本開示は以下の記述に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、図面において、システムの構成および部材の形状を示す図は、あくまでシステム及び部材の概略的な構成及び形状を示すものである。各図面において図示される各部材の相対的な大きさ、及び相対的な位置は、必ずしも実際の部材間における大小関係及び位置関係を正確に表現するものではない。
以下の実施の形態では、水処理場として下水処理場を例に挙げて説明しているが、本願が開示する技術は、浄水場、下水処理場を含めた水処理場全般に適用されるものである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態1に係る水処理場100は、生物反応槽1、送風機2、センサ3を含む。そして、実施の形態1に係る水処理場運転支援システム110は、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、運転条件選択部7および出力部11を有する。
以下、実施の形態1に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細について説明する。
水処理場100の生物反応槽1は、内部に活性汚泥を蓄える。送風機2から供給される空気は配管2aを通って生物反応槽1内に供給される。送風機2及び配管2aは必ずしも1つである必要はなく、生物反応槽1の構造および規模に応じて複数個配置してもよい。
センサ3は水処理場100の状態量を計測するためのセンサであり、水処理場100の中の複数の場所に設置されている。センサ3には水処理場100の状態を計測するための様々な種類のセンサが含まれ、例えば、流量計、風量計、温度計、DO(Dissolvedoxygen:溶存酸素濃度)計、pH計、ORP(Oxidation Reduction Potential:酸化還元電位)計、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid:活性汚泥浮遊物質)計、BOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)計、COD(chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)計、NADH(Nicotinamide-Adenine Dinucleotide:還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)計、アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、全りん濃度計、ポリリン酸態リン濃度計、塩素濃度計などが該当する。
水処理場100のセンサ3で計測された複数の状態量のデータは、信号線3aを介して、水処理場運転支援システム110のデータ蓄積部4に送信される。
水処理場運転支援システム110のデータ蓄積部4は、信号線3aを介して送信されるセンサ3で計測された複数の状態量のデータが蓄積される。蓄積されるデータの量は多ければ多いほど望ましく、1日未満の期間のデータから数年に及ぶ期間のデータまで蓄積することができる。
パラメータ調整部5は、信号線4aを介してデータ蓄積部4に蓄積された過去の状態量データが送信され、過去の状態量データをシミュレーション部10が再現できるようにシミュレーション部10に内蔵されたシミュレータのパラメータを調整する。
入出力部6は、運転条件選択部7および出力部11を備え、ユーザが運転条件の入力、およびシミュレーション結果の確認を行う装置である。入出力部6は、例えばパソコン、タッチパネル、タブレット、スマートフォン等が含まれる。
運転条件選択部7では、あらかじめ設定された複数の運転条件からユーザが所望の条件を選択する。運転条件選択部7は入出力部6を介してユーザが条件を選択する。
図2は、入出力部6に表示される運転条件選択部7の画面の一例を示す。運転条件選択部7では、ユーザが実施の形態1の水処理場運転支援システム110でシミュレーションさせたい期間を入力する。
図2の例では、シミュレーションを実施したい期間として4月1日0時00分から4月2日0時00分までの期間が入力されている。
また、運転条件選択部7では、水処理場100の運転指標となる複数の項目に関して、あらかじめ複数の運転条件が設定されており、ユーザはその中からシミュレーションを実施したい所望の運転条件を選択する。
図2の例では、水処理場の運転指標の項目として、揚水量、曝気量、返送汚泥量が示されており、各運転指標の項目毎に複数、この例では3パターンの運転条件が設定されている。ユーザは各運転指標の項目毎にシミュレーションしたい運転条件をそれぞれ選択する。
図2で示した運転指標の項目は一例であり、一般的な下水処理場では、運転指標の項目として、揚水量、曝気量、返送汚泥量、硝化液循環量、余剰汚泥引き抜き量、凝集剤注入量、ポンプ稼働台数、送風機稼働台数、バイパス流量、焼却炉温度などが例として挙げられるが、各下水処理場のプラント構成に合わせて運転指標は多岐にわたるため、適宜変更、増減が可能である。例えば、嫌気-無酸素-好気法(Anaerobic-Anoxic-Oxic法:A2O法)を採用している下水処理場であれば、揚水量、曝気量、返送汚泥量、硝化液循環量が運転条件選択部7で選択できるよう設定される場合がある。
データ抽出部8では、運転条件選択部7で入力されたユーザが所望する期間のデータがデータ蓄積部4から信号線4bを介して抽出される。なお、運転条件選択部7で入力された期間がデータ蓄積部4に蓄積された期間より以前の場合、またはデータ蓄積部4に蓄積された期間以降の場合は、運転条件選択部7で入力された期間の特徴(平日/休日、雨量、季節など)に合致するデータをデータ蓄積部4から探索し、データセットを作成することで代替してもよい。
制御目標値設定部9は、運転条件選択部7でユーザが選択した運転条件が信号線7aを介して送信され、ユーザが選択した運転条件を達成するために必要な制御目標値を算出し、シミュレーション部10に入力する。
図3は、制御目標値設定部9の制御目標値の設定例を示す図である。図2のように運転条件選択部7において揚水量が「2台運転」、曝気量が「低」、返送汚泥量が「高」と選択された場合を想定すると、制御目標値設定部9では各運転条件に対応した制御目標値として揚水量、DO目標値、返送汚泥倍率の具体的な数値が設定される。例えば、運転条件選択部7において曝気量が「低」と選択されると、制御目標値設定部9ではDO目標値として0.5mg/Lが設定され、曝気量が「中」と選択されると、DO目標値は0.5mg/Lよりも大きな値(例えば1mg/L)が設定される。
運転条件選択部7で選択された運転条件が制御目標値設定部9で具体的な制御目標値に変換される手法としては、熟練運転員の知見に基づいて各運転条件に対応する制御目標値を予め割り当てても良いが、人工知能(Artificial Intelligence、以下「AI」と称す)を活用した手法を使用しても良い。例えば、AIによるクラスタリング技術を活用することで、これまで熟練運転員によって運転されてきた過去の状態量データをAIが分類し、図3に示すような揚水量の1台/2台/3台運転、曝気量または返送汚泥量の低/中/高、に対応する制御目標値を自動で算出することができる。AIを活用した手法を用いることで、経験の浅いユーザが本実施の形態の水処理場運転支援システムを使用する場合であっても、熟練運転員の運転に近づくように制御目標値の算出が自動で可能となる。
また、運転条件とそれに対応する制御目標値の関係性は常に一定である必要は無く、季節変化、下水処理場の稼働状況等に応じて適宜変更することが望ましい。
なお、図3は曝気量の制御方式としてDO制御、返送汚泥量の制御方式として流入水量に対する倍率制御を採用している下水処理場を想定した例を示している。曝気量の制御方式はDO制御以外にも曝気量一定制御、流入水量に対する倍率制御、生物反応槽1内の状態量の値に基づくフィードバック制御など、下水処理場によって採用される制御方式は多岐にわたる。同様に、返送汚泥量の制御方式においても流入水量に対する倍率制御以外にも流量一定制御等も存在する。その他、先に示した各運転指標は下水処理場に応じて制御方式が異なるため、それに応じて制御の目標とする項目および値が変わる。例えば、曝気量の制御方式が流入水量に対する倍率制御、返送汚泥量の制御方式が流量一定制御を採用した下水処理場であれば、図3における曝気量の制御目標値はDO目標値ではなく曝気量倍率、返送汚泥量の制御目標値は返送汚泥倍率ではなく返送汚泥流量の値が設定されることとなる。
シミュレーション部10は、予め水質予測シミュレータが内蔵され、パラメータ調整部5から信号線5aを介して送信されたパラメータと、データ抽出部8から信号線8aを介して送信されたユーザが所望した期間の状態量データと、制御目標値設定部9から信号線9aを介して送信された制御目標値に基づいて水質シミュレーションを行なう。
図3の例では、シミュレーション部10は制御目標値設定部9で設定された制御目標値に則り、揚水量が1000m/hr、生物反応槽1内のDOが0.5mg/L、返送汚泥倍率が2倍となるように下水処理場を運転した場合の水質シミュレーションを行う。
シミュレーション部10に内蔵される水質予測シミュレータは、生物反応槽1内、または生物反応槽1から放流される水において、ユーザが所望する複数の水質項目をシミュレーションする。代表的な水質項目にはDO、pH、ORP、MLSS、BOD、COD、NADH、アンモニア態窒素濃度、全窒素濃度、全りん濃度、ポリリン酸態リン濃、塩素濃度などがある。水質予測シミュレータはIWA(International Water Association)が提唱する活性汚泥モデル、機械学習、深層学習、遺伝的アルゴリズムなどのAI、経験則に基づく数式など、ユーザが所望する水質項目をシミュレーション可能であればどのような形態でも良い。
出力部11は、シミュレーション部10から信号線10aを介して送信された水質シミュレーション結果をユーザが確認できるよう画面等に出力する。
図4は、出力部11に表示される水質シミュレーション結果の一例を示す。生物反応槽1から放流される水のCOD、TN(Total Nitrogen)、TP(Total Phosphorus)を出力部11に出力させる場合は、運転条件選択部7でユーザが入力した期間のCOD、TN、TPのデータがトレンドグラフとして画面に出力される。データの出力形式は必ずしもトレンドグラフである必要はなく、表形式でのデータ値の出力、期間の平均値の出力等など、ユーザが所望する形式での表示が可能である。
図5を用いて実施の形態1における水処理場運転支援システムの動作フローを説明する。
水処理場運転支援システム110の動作フローにはステップST1~ST6の6つのステップが存在する。
ステップST1では、ユーザが運転条件選択部7に運転条件を入力する。その後、動作フローはステップST2~ST4へと進む。ここで、ステップST2~ST4はそれぞれ独立したステップのため、図5に示すように並列して動作させることが可能である。これにより、水処理場運転支援システム110の動作時間を短縮できる。ただし、ステップST2~ST4を並列して動作させることは必須ではなく、ステップST2~ST4のうち2つ以上のステップをシーケンシャルに動作させても同一の結果が得られる。
ステップST2では、パラメータ調整部5がデータ蓄積部4に蓄積された過去の状態量データを再現できるようにシミュレーション部10のパラメータを調整する。
ステップST3では、データ抽出部8において運転条件選択部7で入力されたユーザが所望する期間のデータがデータ蓄積部4から抽出される。
ステップST4では、制御目標値設定部9が、ユーザが運転条件選択部7で選択した運転条件を達成するために必要な制御目標値を算出し、シミュレーション部10に入力する。
ステップST5では、シミュレーション部10がパラメータ調整部5から送信されたパラメータと、データ抽出部8から送信された状態量データと、制御目標値設定部9から送信された制御目標値に基づいて水質シミュレーションを行なう。
ステップST6では、出力部11が水質シミュレーション結果を出力する。
ステップST1~ST6が終了後、ユーザが運転条件選択部7で異なる運転条件を入力した場合には、再度ステップST1~ST6が繰り返される。これにより、ユーザは複数の運転条件に対するシミュレーション結果を繰り返し確認することができるため、運転条件の変更による水質の影響を把握し、最適な運転条件を探索することができる。
以上のような構成およびフローにより、水処理場100の運転監視に関して経験の浅いユーザであっても、運転条件選択部7であらかじめ設定された運転条件から所望の条件を選択するだけで制御目標値設定部9がシミュレーションの制御目標値を自動で設定するため、複数の運転条件に対する水質シミュレーションが簡単に可能となる。
さらに、運転条件を変更した際の水質シミュレーション結果をユーザが確認できることで、最適な運転条件をユーザが探索・判断して実際の水処理プラントの運転を実施することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部のシミュレーション結果を出力する出力部とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を選択することができる。
また、水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択工程と、
前記運転条件選択工程で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定工程で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記シミュレーション工程のシミュレーション結果を出力する出力工程とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を選択することができる。
また、前記運転条件選択部は、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、各前記項目について複数の前記運転条件から少なくとも一の運転条件を選択するように構成されているので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、容易に運転条件を選択することができる。
また、前記制御目標値設定部は、前記運転条件に対応する前記制御目標値を算出するにあたり、熟練運転員の知見に基づき各前記運転条件に対応して予め割り当てたものに基づいて算出する、または、熟練運転員によって運転されてきた過去の状態量データをAI(Artificial Intelligence)により分類したものに基づいて算出する、のいずれかであるので、
熟練運転員の運転に近づくように制御目標値を算出することができる。
また、前記水処理場は、活性汚泥を蓄えた生物反応槽を備え、
前記シミュレーション部は、前記生物反応槽内の水質および前記生物反応槽から放流される水の水質の少なくとも一つをシミュレーションするようにしたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、熟練運転員に近い水質のシミュレーションすることができる。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態2に係る水処理場100Aは、生物反応槽1、送風機2、センサ3、沈殿槽12を含む。そして、実施の形態2に係る水処理場運転支援システム110Aは、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10、出力部11を備え、入出力部6は、運転条件選択部7および出力部11を有する。
以下、実施の形態2に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1と相違する点を中心に説明する。
実施の形態2の水処理場100Aは、実施の形態1の構成に加えて沈殿槽12を含む。沈殿槽12は生物反応槽1から水が流入し、活性汚泥等の固形物を沈降させ、上澄み液を得る槽である。
センサ3は水処理場の状態を計測するためのセンサであり、沈殿槽12を含む水処理場100Aの中の複数の場所に設置されている。
センサ3には水処理場100Aの状態を計測するための様々な種類のセンサが該当し、例えば流量計、風量計、温度計、DO(DISSOLVEDOXYGEN:溶存酸素濃度)計、pH計、ORP(Oxidation Reduction Potential:酸化還元電位)計、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid:活性汚泥浮遊物質)計、BOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)計、COD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)計、NADH(Nicotinamide-Adenine Dinucleotide:還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)計、アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、全りん濃度計、ポリリン酸態リン濃度計、塩素濃度計、汚泥界面計などが該当する。
実施の形態2の水処理場運転支援システム110Aは、実施の形態1と同様、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、運転条件選択部7、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、運転条件選択部7、出力部11を有する。
実施の形態2のシミュレーション部10は、予め汚泥界面高さの予測シミュレータが内蔵されている。そして、シミュレーション部10は、パラメータ調整部5から信号線5aを介して送信されたパラメータと、データ抽出部8から信号線8aを介して送信されたユーザが所望した期間の状態量データと、制御目標値設定部9から信号線9aを介して送信された制御目標値に基づいて沈殿槽12の汚泥界面高さの予測シミュレーションを行なう。
ここで、汚泥界面とは、沈殿槽12において沈降した固形物と上澄み液との境界を指し、沈殿槽12の底から汚泥界面までの距離が汚泥界面高さである。汚泥界面高さの予測シミュレータは、活性汚泥の沈降現象を数式で記述した物理モデルであるVesilindモデル、機械学習、深層学習、遺伝的アルゴリズムなどのAI、経験則に基づく数式など、沈殿槽12の汚泥界面高さをシミュレーション可能であればどのような形態でも良い。
出力部11は、シミュレーション部10から信号線10aを介して送信された汚泥界面高さのシミュレーション結果をユーザが確認できるよう画面等に出力する。
その他の構成要素、及び動作フローは実施の形態1と同様である。
実施の形態2では、シミュレーション部10は沈殿槽12の汚泥界面高さをシミュレーションするが、下水処理場を安定して運転する上で汚泥界面高さは重要な監視項目である。汚泥界面高さが沈殿槽12の高さを超過した場合には活性汚泥等の固形物が放流水に流出し、放流水質が著しく悪化する。さらに、活性汚泥は汚濁物を浄化する役割を担うため、沈殿槽12から活性汚泥が流出すると、それ以降の生物処理が困難となる。特に、雨天時などで生物反応槽1へ流入する水の水量が著しく増加する場合には、沈殿槽12において固形物を沈降させるために必要な滞留時間を確保することができずに汚泥界面高さが上昇する恐れがある。
経験の浅いユーザにとってはこのような状況で運転監視を実施することが困難な場合が多いが、実施の形態2では以上のような構成、及び動作フローにより水処理場の運転監視に関して経験の浅いユーザであっても、運転条件選択部7であらかじめ設定された運転条件から所望の条件を選択するだけで制御目標値設定部9がシミュレーションの制御目標値を自動で設定するため、複数の運転条件に対する汚泥界面高さのシミュレーションが簡単に可能となる。さらに、運転条件を変更した際の汚泥界面高さのシミュレーション結果をユーザが確認できることで、最適な運転条件をユーザが探索および判断して実際の水処理プラントの運転を実施することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、実施の形態1の効果と同様の効果を奏するとともに、
前記水処理場は、少なくとも活性汚泥の固形物を沈降させ、上澄み液を得る沈殿槽を備え、
前記シミュレーション部は、少なくとも前記沈殿槽の汚泥界面高さをシミュレーションするようにしたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、熟練運転員に近い汚泥界面高さのシミュレーションを行うことができる。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態3に係る水処理場100Bは、生物反応槽1、送風機2、センサ3、貯留部13、ポンプ14を含む。そして、実施の形態3に係る水処理場運転支援システム110Bは、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、運転条件選択部7および出力部11を有する。
以下、実施の形態3に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1および実施の形態2と相違する点を中心に説明する。
実施の形態3の水処理場100Bは、実施の形態1の構成に加えて貯留部13、ポンプ14を含む。
貯留部13は、生物反応槽1へ流入する水量を調整するために、生物反応槽1へ流入する前の水を一時的に貯留する機能を有する部位である。一般的な下水処理場では流入渠またはポンプ井が貯留部13に該当するが、前述の機能を有するのであれば、貯留部13は流入渠またはポンプ井に限定されない。
ポンプ14は、貯留部13に貯留された水をくみ上げ(揚水し)て、生物反応槽1へ流入するためのポンプであり、配管14aを介して貯留部13の水は生物反応槽1へ流入する。
センサ3は水処理場100Bの状態を計測するためのセンサであり、貯留部13へ流入する水の配管、及び貯留部13から生物反応槽1へ流入する水の配管である配管14aを含む水処理場100Bの中の複数の場所に設置されている。センサ3には水処理場の状態を計測するための様々な種類のセンサが該当し、例えば流量計、風量計、温度計、DO(DissolveDOxygen:溶存酸素濃度)計、pH計、ORP(Oxidation Reduction Potential:酸化還元電位)計、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid:活性汚泥浮遊物質)計、BOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)計、COD(chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)計、NADH(Nicotinamide-Adenine Dinucleotide:還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)計、アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、全りん濃度計、ポリリン酸態リン濃度計、塩素濃度計などが該当する。
実施の形態3の水処理場運転支援システム110Bは、実施の形態1と同様、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、運転条件選択部7、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、運転条件選択部7、出力部11を有する。
実施の形態3のシミュレーション部10は、水質予測シミュレータ、及び貯留部13の水位予測シミュレータが予め内蔵されている。そして、シミュレーション部10は、パラメータ調整部5から信号線5aを介して送信されたパラメータと、データ抽出部8から信号線8aを介して送信されたユーザが所望した期間の状態量データと、制御目標値設定部9から信号線9aを介して送信された制御目標値に基づいて生物反応槽1内、又は生物反応槽1から放流される水の水質、及び貯留部13の水位予測シミュレーションを行なう。
貯留部13の水位とは、貯留部13の底から貯留部13に貯留される水の水面までの距離であり、貯留部13へ流入する水の水量とポンプ14によってくみ上げる水の水量とのバランスによって変動する。水位予測シミュレータは、貯留部13の水量の収支を記述した物理モデル、機械学習などのAI(Artificial Intelligence)、経験則に基づく数式など、貯留部13の水位をシミュレーション可能であればどのような形態でも良い。
出力部11は、シミュレーション部10から信号線10aを介して送信された水質シミュレーション結果、及び貯留部13の水位シミュレーション結果をユーザが確認できるよう画面等に出力する。
その他の構成要素および動作フローは実施の形態1と同じである。
実施の形態3では、実施の形態1においてシミュレーション部10でシミュレーションする生物反応槽1内、又は生物反応槽1から放流される水の水質に加えて、貯留部13の水位シミュレーションが加わる。貯留部13に水を一時的に貯留することにより、生物反応槽1へ流入する水の水量を調整することができる。したがって、貯留部13は生物反応槽1での処理を安定化する効果がある。
しかしその一方、降雨時などで通常とは異なる大量の水が水処理場100Bに流れてきた場合には、貯留部13に流入する水の水量が著しく増加して貯留部13の水位が上昇する。貯留部13の水位が貯留部13の高さを超過すると、貯留部13から水が溢水し、水処理場100Bが汚水で浸水してしまうため、貯留部13の水位は貯留部13の高さを超えないように水処理場100Bを運転する必要がある。
また、貯留部13の水位を下げるためにはポンプ14を稼働させて生物反応槽1へくみ上げる水の水量を増やせばよいが、生物反応槽1へ流入する水の水量が増加すると生物反応槽1への汚濁物負荷が増大し、放流水質を悪化させる恐れがある。
したがって、貯留部13の水位と生物反応槽1から放流される水の水質はトレードオフの関係にあり、両者を考慮しながら水処理場100B全体の運転監視を実施する必要がある。
経験の浅いユーザにとってはこのように複合的な要素を勘案しながら水処理場100Bを運転監視することは困難な場合が多いが、実施の形態3では以上のような構成、及び動作フローにより水処理場100Bの運転監視に関して経験の浅いユーザであっても、運転条件選択部7であらかじめ設定された運転条件から所望の条件を選択するだけで制御目標値設定部9がシミュレーションの制御目標値を自動で設定するため、複数の運転条件に対する水質、及び貯留部13の水位シミュレーションが簡単に可能となる。さらに、運転条件を変更した際の水質、及び貯留部13の水位の結果をユーザが確認できることで、生物反応槽1から放流される水の水質と貯留部13の水位の両者が最適となる運転条件をユーザが探索および判断して実際の水処理プラントの運転を実施することができる。
以上のように、実施の形態3によれば、実施の形態1および2の効果と同様の効果を奏するとともに、
前記水処理場は、活性汚泥を蓄えた生物反応槽と、前記生物反応槽へ流入する水を一時的に貯留する貯留槽を備え、
前記シミュレーション部は、少なくとも前記貯留槽の水位をシミュレーションするようにしたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、熟練運転員に近い貯留槽の水位のシミュレーションを行うことができる。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4に係る水処理場および水処理場運転支援システムを示す構成図である。
実施の形態4に係る水処理場100Cは、生物反応槽1、送風機2、センサ3を含む。そして、実施の形態4に係る水処理場運転支援システム110Cは、データ蓄積部4、パラメータ調整部5、入出力部6、データ抽出部8、シミュレーション部10を備え、入出力部6は、制御目標値入力部20、運転条件表示部30および出力部11を有する。
以下、実施の形態4に係る水処理場および水処理場運転支援システムの詳細を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1から実施の形態3と相違する点を中心に説明する。
実施の形態4では、制御目標値入力部20が入出力部6の中に設置されており、ユーザは制御目標値入力部20において制御目標値を直接入力することができる。制御目標値入力部20で入力された制御目標値は信号線9aを介してシミュレーション部10に送信されるとともに、信号線9bを介して運転条件表示部30に送信される。
信号線9bを介して運転条件表示部30に制御目標値が送信されると、運転条件表示部30では制御目標値入力部20で入力された制御目標値に対応した運転条件が表示される。
運転条件表示部30には、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、制御目標値入力部20で入力した制御目標値に対応する、各前記項目についてのそれぞれの運転条件が表示される。
図2及び図3を例として説明すると、運転指標となる複数の項目として、揚水量、曝気量、返送汚泥量が存在し、それぞれの項目に関し、揚水量については「1台運転」、「2台運転」、「3台運転」の複数の運転条件が、曝気量については「低」、「中」、「高」の複数の運転条件が、返送汚泥量については「低」、「中」、「高」の複数の運転条件が設定されている。そして、例えば、制御目標値入力部20においてDO目標値として1mg/Lと入力された場合、曝気量の運転条件は「低」ではなく「中」に該当し、入出力部6の運転条件表示部30の画面において曝気量の運転条件が「中」に該当する制御目標値が入力されたことが示されることとなる。
シミュレーション部10では、制御目標値入力部20で入力された制御目標値に則り、水処理場を運転した場合のシミュレーションを行う。シミュレーション部10には水質予測シミュレータ、汚泥界面高さの予測シミュレータ、水位予測シミュレータのうち1つ以上のシミュレータが内蔵されている。
その他の構成要素および動作フローは実施の形態1から実施の形態3と同じである。
以上のような構成とすることで、水処理場の運転監視について豊富な知識を有する熟練ユーザ等は、実施の形態1から実施の形態3の運転条件選択部7であらかじめ設定された運転条件を選択するのではなく、制御目標値入力部20で設定する制御目標値をユーザが直接入力できるため、ユーザが所望する運転条件をより精緻にシミュレーションすることができる。また、制御目標値入力部20で入力された制御目標値に対応した運転条件が運転条件表示部30に示されることで、経験の浅いユーザであっても、どのような運転条件のシミュレーションを実施しているかを簡単に把握することができる。
実施の形態4では、水処理場の運転監視について豊富な知識を有する熟練ユーザの使用も想定する場合、ユーザは運転条件選択部7であらかじめ設定された運転条件を選択するのではなく、制御目標値入力部20で設定する制御目標値をユーザが直接入力できる構成とした。ただし、その場合には制御目標値入力部20で入力された制御目標値に対応した運転条件が運転条件表示部30で示される構成とすることで、経験の浅いユーザがどの運転条件でのシミュレーションを実施しているかを学習することができる。
以上のように、実施の形態4によれば、
水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部のシミュレーション結果を出力する出力部とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を学習することができる。
また、前記運転条件表示部は、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する各前記項目についてのそれぞれの運転条件が表示されるので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を学習することができる。
また、水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力工程と、
前記制御目標値入力工程で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示工程と、
前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力工程で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
前記シミュレーション工程のシミュレーション結果を出力する出力工程とを備えたので、
水処理場の運転に関して経験の浅いユーザであっても、最適な運転条件を学習することができる。
なお、実施の形態4の水処理場運転支援システムと、実施の形態1から実施の形態3の水処理場運転支援システムとを組み合わせても良い。
すなわち、水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
前記シミュレーション部のシミュレーション結果を出力する出力部とを備えるとともに、
前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部とを備え、
前記シミュレーション部は、前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うように構成しても良い。
図9は、実施の形態1から実施の形態4に係る水処理場運転支援システム110、110A、110B、110Cのハードウエアの構成例を示す図である。
図9に示すように、水処理場運転支援システム110、110A、110B、110Cは、演算処理装置1000および入出力部6を含み、演算処理装置1000は、プロセッサ1010と記憶装置1020から構成される。記憶装置1020は、図示していない、ランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを備える。なお、フラッシュメモリの代わりにハードディスクを備えてもよい。
プロセッサ1010は、記憶装置1020から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ1010にプログラムが入力される。また、プロセッサ1010は、演算結果等のデータを記憶装置1020の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
プロセッサ1010は、前述の実施の形態で説明したパラメータ調整部5、データ抽出部8、制御目標値設定部9、シミュレーション部10の演算処理を実行する。記憶装置1020は、データ蓄積部4を含む。
また、前述の実施の形態では、水処理場として下水処理場を例に挙げて説明しているが、本願が開示する技術は、浄水場、下水処理場を含めた水処理場全般に適用されるものである。
例えば、水処理場として浄水場に適用する場合、水処理場には着水井、凝集池、沈殿池、ろか池等が含まれ、水処理場運転支援システムの運転条件選択部、運転条件表示部の運転指標の項目として、次亜塩素酸ナトリウム注入量、オゾン散気量、凝集剤注入量などが含まれる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 生物反応槽、2 送風機、3 センサ、4 データ蓄積部、5 パラメータ調整部、6 入出力部、7 運転条件選択部、8 データ抽出部、9 制御目標値設定部、10 シミュレーション部、11 出力部、12 沈殿槽、13 貯留部、20 制御目標値入力部、30 運転条件表示部、100,100A,100B,100C 水処理場、110,110A,110B,110C 水処理場運転支援システム。

Claims (10)

  1. 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
    前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
    シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
    前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択部と、
    前記運転条件選択部で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定部と、
    前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定部で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
    前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えた水処理場運転支援システム。
  2. 前記運転条件選択部は、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、各前記項目について複数の前記運転条件から少なくとも一の運転条件を選択するように構成されている請求項1に記載の水処理場運転支援システム。
  3. 前記制御目標値設定部は、前記運転条件に対応する前記制御目標値を算出するにあたり、熟練運転員の知見に基づき各前記運転条件に対応して予め割り当てたものに基づいて算出する、または、熟練運転員によって運転されてきた過去の状態量データをAI(Artificial Intelligence)により分類したものに基づいて算出する、のいずれかである請求項1または請求項2に記載の水処理場運転支援システム。
  4. 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援システムであって、
    前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積部と、
    シミュレーションを行う期間を入力する期間入力部と、
    前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力部と、
    前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示部と、
    前記データ蓄積部に蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力部で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション部と、
    前記期間入力部に入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション部のシミュレーション結果として出力する出力部とを備えた水処理場運転支援システム。
  5. 前記運転条件表示部は、運転指標となる複数の項目についてそれぞれ複数の運転条件が設定され、前記制御目標値入力部で入力した前記制御目標値に対応する各前記項目についてのそれぞれの運転条件が表示される請求項4に記載の水処理場運転支援システム。
  6. 前記水処理場は、活性汚泥を蓄えた生物反応槽を備え、
    前記シミュレーション部は、前記生物反応槽内の水質および前記生物反応槽から放流される水の水質の少なくとも一つをシミュレーションする、請求項1、請求項2、請求項4、または請求項5のいずれか1項に記載の水処理場運転支援システム。
  7. 前記水処理場は、少なくとも活性汚泥の固形物を沈降させ、上澄み液を得る沈殿槽を備え、
    前記シミュレーション部は、少なくとも前記沈殿槽の汚泥界面高さをシミュレーションする、請求項1、請求項2、請求項4、または請求項5のいずれか1項に記載の水処理場運転支援システム。
  8. 前記水処理場は、活性汚泥を蓄えた生物反応槽と、前記生物反応槽へ流入する水を一時的に貯留する貯留槽を備え、
    前記シミュレーション部は、少なくとも前記貯留槽の水位をシミュレーションする、請求項1、請求項2、請求項4、または請求項5のいずれか1項に記載の水処理場運転支援システム。
  9. 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
    前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
    シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
    前記水処理場の運転に関する複数の運転条件の中から少なくとも1つの運転条件を選択する運転条件選択工程と、
    前記運転条件選択工程で選択された前記運転条件に対応する制御目標値を算出する制御目標値設定工程と、
    前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値設定工程で算出された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の複数の前記状態量のうち少なくとも1つの前記状態量を予測するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
    前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えた水処理場運転支援方法。
  10. 水処理場の運転を支援する水処理場運転支援方法であって、
    前記水処理場から送信される前記水処理場の状態を示す状態量を蓄積するデータ蓄積工程と、
    シミュレーションを行う期間を入力する期間入力工程と、
    前記水処理場の運転に関する制御目標値を入力する制御目標値入力工程と、
    前記制御目標値入力工程で入力した前記制御目標値に対応する、複数の運転条件の中の少なくとも一の運転条件を表示する運転条件表示工程と、
    前記データ蓄積工程で蓄積された前記状態量と、前記制御目標値入力工程で入力された前記制御目標値に基づいて、前記水処理場の運転に関するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
    前記期間入力工程で入力した前記期間における前記状態量の推移を示す推移情報を前記シミュレーション工程のシミュレーション結果として出力する出力工程とを備えた水処理場運転支援方法。
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