JP7155672B2 - ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものであり、詳しくは、空気透過防止性能および加工性に優れたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
チューブレス空気入りタイヤの内面には、空気透過防止性能に優れたイソブチレン系ゴムを主成分とするインナーライナーが設けられている。
一方、一般的にタイヤ用ゴム組成物には加工助剤としてプロセスオイルが使用される。プロセスオイルの役割の一つは、未加硫ゴムの粘度を低下させ、例えばシーティング性のような加工性を向上させることである。しかし一方で、オイルはゴムの運動性を上昇させそれに伴い空気透過性が上昇するので、インナーライナー用ゴム組成物に用いるのは望ましくない。
このように、空気透過防止性能および加工性の両方を同時に改善することは当業界では困難な事項であると認識されている。
なお、下記特許文献1には、特定の要件を満たすリシノール酸エステル共重合体が開示されている。しかし特許文献1には、該リシノール酸エステル共重合体をゴム組成物に特定量で配合し、空気透過防止性能および加工性を高めようとする技術思想は何ら開示または示唆されていない。
また下記特許文献2には、ジエン系ゴムに特定の分子量を有するリシノール酸共重合体を配合するゴム組成物が開示されている。しかしながら、特許文献2に開示されたゴム組成物においても、該リシノール酸共重合体をゴム組成物に特定量で配合し、空気透過防止性能および加工性を高めようとする技術思想は何ら開示または示唆されていない。
国際公開WO2017/038734号パンフレット 特許第5458006号公報
したがって本発明の目的は、空気透過防止性能および加工性に優れたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、特定の組成を有するジエン系ゴムに対し、ポリエステルを特定量で配合することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下のとおりである。
1.ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよびイソブチレン-パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物からなる群から選択された1種以上のイソブチレン系ゴムが50質量部以上100質量部以下およびジエン系ゴムが0質量部以上50質量部以下からなるゴム成分100質量部に対し、ポリエステルを5~32質量部含むことを特徴とするゴム組成物。
2.前記ポリエステルが、23℃で液状であることを特徴とする前記1に記載のゴム組成物。
3.前記ポリエステルの重量平均分子量が、10,000~150,000であることを特徴とする前記1または2に記載のゴム組成物。
4.前記ポリエステルの構成成分中に、分子内に水酸基を持つ脂肪酸が含まれることを特徴とする前記3に記載のゴム組成物。
5.前記分子内に水酸基を持つ脂肪酸がリシノール酸であることを特徴とする前記4に記載のゴム組成物。
6.前記1~5のいずれかに記載のゴム組成物をインナーライナーに使用した空気入りタイヤ。
本発明のゴム組成物は、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよびイソブチレン-パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物からなる群から選択された1種以上のイソブチレン系ゴムが50質量部以上100質量部以下およびジエン系ゴムが0質量部以上50質量部以下からなるゴム成分100質量部に対し、ポリエステルを5~32質量部含むことを特徴としているので、空気透過防止性能および加工性に優れたゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物は、空気透過防止性能および加工性を同時に高めることができるので、空気入りタイヤのインナーライナー用途にとくに有用である。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(ゴム成分)
本発明で使用されるゴム成分は、ゴム成分全体を100質量部としたときに、イソブチレン系ゴムを50~100質量部、好ましくは70~100質量部含む。
イソブチレン系ゴムとしては、インナーライナー用として使用されている任意のゴムを採用でき、例えばブチルゴム(IIR)やハロゲン化ブチルゴム(Br-IIR、Cl-IIR)、イソブチレン-パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物(例えば臭素化物:Br-IPMS)等を挙げることができる。イソブチレン系ゴムの市販品としては、例えばBr-IIRであるエクソンモービル社製BROMOBUTYL2255、Br-IPMSであるエクソンモービルケミカル社製MDX90-10等が挙げられる。
また、ゴム成分には必要に応じて、イソブチレン系ゴム以外に、任意のジエン系ゴムを配合することができる。ジエン系ゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)等が挙げられるが、ジエン系ゴムの配合割合が50質量部を超えると、空気透過防止性能が悪化する。
(ポリエステル)
本発明で使用されるポリエステルは、本発明の効果の観点、とくに加工性向上の観点から、室温(23℃)で液状であることが好ましい(以下、液状ポリエステル(A)と呼ぶ)。
また、液状ポリエステル(A)の重量平均分子量(GPC法)は、本発明の効果の観点、とくに加工性向上の観点から、10,000~150,000が好ましく、10,000~30,000がさらに好ましい。さらに、空気透過防止性能および加工性を一層高めるという観点から、その構成成分中に、分子内に水酸基を持つ脂肪酸が含まれるものが好ましく、前記分子内に水酸基を持つ脂肪酸がリシノール酸であることがさらに好ましい。具体的には、液状ポリエステル(A)は、リシノール酸エステル共重合体(A1)であることがとくに好ましい。
(リシノール酸エステル共重合体(A1))
本発明で使用されるリシノール酸エステル共重合体(A1)は、リシノール酸に由来する構成単位と、これと共重合可能なモノマーとから構成され得る。
本発明では、リシノール酸エステル共重合体(A1)は、リシノール酸に由来する構成単位(a)と、脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位(b)と、炭素原子数2~10のジオールに由来する構成単位(c)とを含むことが好ましい。
本発明におけるリシノール酸に由来する構成単位(a)(以下、単に「構成単位(a)」と呼ぶ場合がある。)とは、リシノール酸(12-ヒドロキシ-cis-9-オクタデセン酸)もしくはリシノール酸誘導体由来の構成単位である。
リシノール酸の誘導体としては、例えばリシノール酸の縮合物、リシノール酸とカルボン酸とのエステル化物やリシノール酸とアルコール類とのエステル化物(例えばリシノール酸メチルエステル)、リシノール酸とエポキシ化合物との反応物、リシノール酸を水素化した12-ヒドロキシステアリン酸やその縮合物、12-ヒドロキシステアリン酸とカルボン酸あるいはアルコール類とのエステル化物(例えば12-ヒドロキシステアリン酸メチルエステル)など、重合反応によってリシノール酸に由来する構成単位(a)を与える各種化合物が挙げられる。
このように、リシノール酸の誘導体には、12-ヒドロキシステアリン酸およびそのエステル等も包含されることから、本発明でいう構成単位(a)は、具体的には、下記式(1)または下記式(2)で表される構成単位である。
Figure 0007155672000001
ここで、全構成単位(a)に占める12-ヒドロキシステアリン酸およびそのエステル誘導体に由来する構成単位の合計の割合、すなわち、全構成単位(a)に占める上記式(2)で表される構成単位の合計の割合は特に限定されず、リシノール酸に由来する構成単位(a)の合計(すなわち、上記式(1)で表される構成単位と上記式(2)で表される構成単位との合計)を100モル%としたときに、0~100モル%の範囲で任意であるが、リシノール酸に由来する構成単位(a)は、上記式(1)で表される構成単位を含むことが好ましい。その意味で上記割合は、好ましくは0~80モル%、さらに好ましくは、0~60モル%である。
脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位(b)(以下、単に「構成単位(b)」と呼ぶ場合がある。)は、脂肪族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸エステルに由来する。本発明にいう構成単位(b)は、具体的には、形式上、脂肪族ジカルボン酸に含まれる2つのカルボキシル基から-OHを除いてなる構造を有する構成単位である。
脂肪族ジカルボン酸としては、エステル重合反応が行われる系で反応性を有する官能基、例えば水酸基、をほかに有さない限り特に限定されず、一種単独でも二種以上を組み合わせてもよい。具体的には、マロン酸(炭素原子数3)、ジメチルマロン酸(炭素原子数5)、コハク酸(炭素原子数4)、グルタル酸(炭素原子数5)、アジピン酸(炭素原子数6)、2-メチルアジピン酸(炭素原子数7)、トリメチルアジピン酸(炭素原子数9)、ピメリン酸(炭素原子数7)、2,2-ジメチルグルタル酸(炭素原子数7)、3,3-ジエチルコハク酸(炭素原子数8)、スベリン酸(炭素原子数8)、アゼライン酸(炭素原子数9)、セバシン酸(炭素原子数10)などが挙げられる。一方、脂肪族ジカルボン酸エステルとしては、上記脂肪族ジカルボン酸の各種エステルが挙げられる。
これらのうち、好ましくは炭素原子数6~12の脂肪族ジカルボン酸であり、特に好ましくはセバシン酸である。
なお、本明細書において、構成単位(b)に対応する単量体成分、すなわち上記脂肪族ジカルボン酸および脂肪族ジカルボン酸エステルを、「脂肪族ジカルボン酸成分(b')」と呼ぶことがある。
炭素原子数2~10のジオールに由来する構成単位(c)(以下、単に「構成単位(c)」と呼ぶ場合がある。)は、具体的には、形式上、炭素原子数2~10のジオールに含まれる2つの水酸基から-Hを除いてなる構造を有する構成単位である。構成単位(c)を導く、炭素原子数2~10のジオールとしては、一種単独でも二種以上を組み合わせてもよく、具体的には以下の化合物が例示できる。
炭素原子数2~10のジオールとして、炭素原子数2~10の脂肪族ジオールが挙げられる。このような脂肪族ジオールの例として、1,2-エタンジオール(エチレングリコール:炭素原子数2)、1,3-プロパンジオール(トリメチレングリコール:炭素原子数3)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール:炭素原子数3)、1,4-ブタンジオール(テトラメチレングリコール:炭素原子数4)、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール(ネオペンチルグリコール:炭素原子数5)、1,6-ヘキサンジオール(ヘキサメチレングリコール:炭素原子数6)、1,8-オクタンジオール(オクタメチレングリコール:炭素原子数8)、1,9-ノナンジオール(ノナメチレングリコール:炭素原子数9)などが挙げられる。
このような脂肪族ジオールの中でも側鎖アルキル基含有グリコールとしては、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-ヘキシル-1,3-プロパンジオール、2-ヘキシル-1,6-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2-エチル-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジエチル-1,3-プロパンジオール、2-メチル-2-n-ブチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ノナンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、などが挙げられる。
上記のジオールの中でも特に好ましくは1,4-ブタンジオールである。
本発明で用いられるリシノール酸エステル共重合体(A1)は、上記の構成単位(a)~(c)のみで構成されることが好ましいが、本発明の効果を阻害しない限り、上記の構成単位(a)~(c)のいずれにも該当しない構成単位(以下、「その他の構成単位」)をさらに含んでもよい。その他の構成単位としては、2,5-フランジカルボン酸などのフランジカルボン酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2-メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、などの、上記脂肪族ジカルボン酸成分(b')に該当しない各種ジカルボン酸やカルボン酸エステルに由来する構成単位、炭素原子数11以上の脂肪族ジオールに由来する構成単位、芳香族ジオールに由来する構成単位、トリメチロールエタン、グリセリン等の3価以上の多価アルコール、ブタントリカルボン酸、トリメリット酸、などの3価以上の多価カルボン酸、4-ヒドロキシフタル酸などのオキシジカルボン酸等が例示される。
上記構成単位(a)、(b)および(c)の合計を100モル%としたとき、上記構成単位(a)の含量が20~90モル%、上記構成単位(b)の含量が5~40モル%、上記構成単位(c)の含量が5~40モル%であるのが好ましい。
また、上記構成単位(b)と上記構成単位(c)とのモル比((b)/(c))が0.9~1.1であることが好ましい。
また、その他の構成単位を含む場合、上記構成単位(a)~(c)とその他の構成単位との合計を100モル%として、その他の構成単位は、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下、特に好ましくは5モル%以下である。
なお、リシノール酸エステル共重合体(A1)における上記構成単位(a)~(c)および「その他の構成単位」の含量は、NMRなど適当な手法により求めることができる。
また、リシノール酸エステル共重合体(A1)の製造方法は公知であり、例えば国際公開WO2017/038734号パンフレットに開示されている。
本発明で使用されるリシノール酸エステル共重合体(A1)は、常温で液状であり、マトリクスを構成するポリマーに対して低い粘度であるため、通常配合されるオイルの代替材料となり得る。なお、オイルを配合する場合、その配合量は、ゴム成分100質量部に対し、15質量部以下、好ましくは7質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下であることができる。
本発明において、ポリエステルの配合量は、ゴム成分100質量部に対し、5~32質量部であり、好ましくは10~20質量部である。ポリエステルの配合量が5質量部未満では配合量が少な過ぎて本発明の効果を得ることができない。逆に32質量部を超えると、空気透過防止性能が向上しない。
本発明のゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、カーボンブラック、シリカ、板状無機充填剤のような各種充填剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などの、例えばタイヤインナーライナー用ゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに適しており、耐空気透過性および加工性を同時に向上させ得るということから、インナーライナーとして使用するのがよい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1~7および比較例1~3
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、ゴムをミキサー外に放出して室温冷却させた。ついで、同バンバリーミキサーに該ゴム、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で170℃、10分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を得、以下に示す試験法で加硫ゴム試験片の物性を測定した。
空気透過防止性能:JIS K7126 A法に準拠し、70℃の空気透過係数を測定した。結果は、比較例1で得られた値を100として指数表示した。指数が小さいほど空気透過防止性能に優れることを示す。指数が95以下であれば、十分な空気透過防止性能を有すると判断できる。
ムーニー粘度(ML1+4、100℃):未加硫ゴム組成物について、JIS K6300-1:2013に準じ、ムーニー粘度(ML1+4、100℃)を測定した。結果は、比較例1の値を100として指数表示した。指数が小さいほどゴムの粘度が低く、加工性に優れることを示す。指数が105以下であれば、実用上の加工性を有するものと判断できる。
結果を表1に示す。
Figure 0007155672000002
*1:Br-IIR(エクソンモービル社製BROMOBUTYL2255)
*2:Br-IPMS(エクソンモービルケミカル社製MDX90-10)
*3:カーボンブラック(新日化カーボン(株)製ニテロン#G、窒素吸着比表面積(NSA)=30m/g)
*4:プロセスオイル(出光興産(株)製ダイアナプロセスオイルNH-60)
*5:リシノール酸エステル共重合体1(国際公開WO2017/038734号パンフレットに開示された方法により合成された、リシノール酸、セバシン酸および1,4-ブタンジオールからなる共重合体。重量平均分子量=20,000)
*6:リシノール酸エステル共重合体2(国際公開WO2017/038734号パンフレットに開示された方法により合成された、リシノール酸、セバシン酸および1,4-ブタンジオールからなる共重合体。重量平均分子量=100,000)
*7:硫黄(四国化成工業(株)製ミュークロンOT-20)
*8:加硫促進剤(FLEXSYS社製SANTOCURE CBS)
上記の表1から明らかなように、実施例1~5で調製されたゴム組成物は、ゴム成分全体を100質量部としたときに、イソブチレン系ゴムを50~100質量部含み、かつポリエステルを5~32質量部の範囲で配合したので、ポリエステルを配合していない比較例1のゴム組成物に比べ、空気透過防止性能および加工性を同時に向上させ得ることが分かる。
実施例1では、比較例1の組成に比べてポリエステルを5質量部配合し、プロセスオイルの配合量を3質量部減少させている。これにより、比較例1に比べ、空気透過防止性能が向上している。
実施例2では、ゴム成分100質量部に対し、ポリエステルを32質量部配合した例であり、空気透過防止性能および加工性が著しく改善されている。
実施例3では、粘度を比較例1と同レベルに調整した例であり、空気透過防止性能が比較例1に対して約20%も改善されている。
実施例4は、重量平均分子量が100,000のポリエステルを使用した例であり、実用上十分な加工性を示しつつ、空気透過防止性能が向上している。
実施例5は、実施例1~4に対してイソブチレン系ゴムの組成を変えた例であるが、空気透過防止性能および加工性を同時に向上させ得ることが分かる。
実施例6では、比較例1の組成に比べてポリエステルを10質量部配合し、プロセスオイルの配合量を7質量部減少させている。プロセスオイルを顕著に減少させた場合であっても、加工性を保ちつつ、空気透過防止性能が向上している。
実施例7では、比較例3の組成に比べてポリエステルを8質量部配合し、プロセスオイルの配合量を5質量部減少させている。実施例6と同様に、プロセスオイルを顕著に減少させた場合であっても、加工性を保ちつつ、空気透過防止性能が向上している。
これに対し、比較例2は、ポリエステルの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、空気透過防止性能の向上が見られない。
比較例3は、実施例5と同様のイソブチレン系ゴムの組成を採用した例であり、ポリエステルを配合せずプロセスオイルを配合しているので、実施例5に比べて空気透過防止性能が悪化している。

Claims (3)

  1. ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよびイソブチレン-パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物からなる群から選択された1種以上のイソブチレン系ゴムが50質量部以上100質量部以下およびジエン系ゴムが0質量部以上50質量部以下からなるゴム成分100質量部に対し、ポリエステルを5~32質量部含み、
    前記ポリエステルの重量平均分子量が、10,000~150,000であり、
    前記ポリエステルの構成成分中に、分子内に水酸基を持つ脂肪酸が含まれ、かつ
    前記分子内に水酸基を持つ脂肪酸がリシノール酸である
    ことを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記ポリエステルが、23℃で液状であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載のゴム組成物をインナーライナーに使用した空気入りタイヤ。
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