JP7148382B2 - 分割枠材、及び分割枠材の製造方法 - Google Patents

分割枠材、及び分割枠材の製造方法 Download PDF

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本発明は、分割枠材、該分割枠材を構成する枠材、及び該分割枠材の製造方法に関する。
ビルや店舗等の建物は、例えばエントランス回りに大型のガラス窓を用いた建具を設置する場合がある。この種の建具では、施工性の向上を図るため、窓枠の中央部に配置される方立として左右一対の枠材からなる分割方立(割方立)を用いることが一般的である。この構成では、工場で2枚のガラス板の側縁部にそれぞれ枠材を装着しておけば、施工現場では枠材同士を互いに連結するだけで2枚のガラス板を組み立てることができ、施工作業が容易となる(例えば、特許文献1、2参照)。
特許第5069721号公報 特開2017-210857号公報
上記分割方立のような分割枠材は、枠材同士の連結部から雨水等が浸水する懸念がある。上記特許文献1の構成では、分割方立の室外側の連結部に断面円形状の水密材を設け、これにより連結部からの浸水を防いでいる。ところが、この構成では、水密材よりも外側に左右の枠材の当接面同士が当接した部分が形成される。この部分は、例えば金属枠材同士ではメタルタッチとなり、浸水の懸念がある。
そこで、上記特許文献2の構成では、上記したメタルタッチに補助止水材として止水テープを介在させ、より高い水密性能を確保している。ところが、この止水テープは、例えばPVCのような樹脂の片面接着テープである。このため、特に非接着側の面の密着性や止水性能の安定性が確保できない可能性がある。また、このような構成では、止水テープと水密材との間にピンホールのような隙間を生じ易く、この隙間から浸水を生じる懸念もある。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、高い水密性能を確保することができる分割枠材、該分割枠材を構成する枠材、及び該分割枠材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る分割枠材は、長手方向に沿って延びた当接面を有する一対の枠材を備え、前記当接面同士を当接させた状態で前記一対の枠材間を連結した分割枠材であって、前記一対の枠材間の連結部に設けられ、前記一対の枠材間で圧縮された水密材と、前記水密材よりも前記連結部の外面側に設けられ、前記当接面間に挟み込まれたテープ材と、を備え、前記テープ材は、両面に接着層を有し、前記テープ材は、前記両面の接着層のそれぞれが各枠材の前記当接面に接着され、一面の接着層は、さらに前記水密材にも接着されていることを特徴とする。
本発明に係る分割枠材の製造方法は、長手方向に沿って延びた当接面を有する一対の枠材を、前記当接面同士を当接させた状態で連結して分割枠材を形成する分割枠材の製造方法であって、一方の枠材に設けられたポケット部に対して水密材を挿入する水密材設置工程と、両面に接着層を有するテープ材を用い、該テープ材の一面の接着層が剥離紙で覆われた状態で、他面の接着層を他方の枠材の前記当接面に接着する仮接着工程と、前記水密材設置工程及び前記仮接着工程の後、前記一対の枠材の前記当接面間に前記テープ材を挟み込んだ状態で該当接面同士を合わせて該一対の枠材を連結し、該一対の枠材間で前記水密材を圧縮する連結工程と、前記連結工程の後、前記剥離紙を前記一面の接着層から引き剥がすことで、前記一面の接着層を前記一方の枠材の前記当接面に接着させる剥離工程と、を含み、前記剥離紙には、前記接着層よりも大きな幅を有し、前記他方の枠材の外面よりも外側へと張り出した摘み部が設けられており、前記剥離工程では、前記一対の枠材の前記当接面間から外面側に張り出している前記摘み部を摘まんで前記剥離紙を引き剥がすことを特徴とする。
本発明によれば、分割枠材であっても高い水密性能を確保することができる。
一実施形態に係る分割枠材10を用いた建具12の横断面図である。 図1に示す建具12の縦断面図である。 図1に示す建具12の模式的な正面図である。 図1に示す分割枠材10の分解横断面図である。 図1に示す分割枠材10の横断面図である。 剥離紙が設けられたテープ材の正面図である。 図4A中のVI矢視方向からの模式図である。 一対の枠材間の連結前の状態での要部を拡大した分解横断面図である。 図7Aに示す状態から一対の枠材間を連結した状態での横断面図である。 図7Bに示す状態から剥離紙を引き剥がした状態での横断面図である。 変形例に係る剥離紙を設けたテープ材の正面図である。
以下、本発明に係る分割枠材について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1~図3に示すように、本実施形態の分割枠材10は、例えば建物11のエントランス回りに設置される建具12に用いられる。建具12は、枠体14の内側に4枚のガラス板16を設けた大型のガラス窓である。
枠体14は、左右一対の縦枠18,18間に方立となる分割枠材10を配置し、分割枠材10と左右の縦枠18との間に上枠20、無目22、及び下枠24を架け渡した構成である。分割枠材10は、左右の縦枠18に対して平行に配設されている。
本出願において、見込み方向とは建具12の室内外方向、つまり室内側から室外側に向かう方向又はその逆方向(図中に矢印Yで示す方向)をいう。見込み面とは見込み方向に沿って延在する面をいう。見付け方向とは見込み方向に直交する方向であり、上下方向に長尺な縦枠18や分割枠材10等の場合はその長手方向に直交する左右方向(図中に矢印Xで示す方向)をいい、左右方向に長尺な上枠20等の場合はその長手方向に直交する上下方向(図中に矢印Zで示す方向)をいう。見付け面とは見付け方向に沿った面をいう。枠状部材の内側(内周)とは、例えば枠体14の枠内部分をいう。枠状部材の外側(外周)とは、例えば枠体14の建物躯体に固定される枠外部分をいう。また、枠状部材の外側から内側に向かう方向を枠内方向といい、枠状部材の内側から外側に向かう方向を枠外方向という。
図1及び図2に示すように、各上枠20、各下枠24、各縦枠18、分割枠材10及び各無目22は、それぞれの枠内側の見込み面に、面材収容凹部20a,24a,18a,10a,22aを有する。面材収容凹部20a,24a,18a,10a,22aは、それぞれバックアップ材及びシール材26を介してガラス板16の四周縁部を固定支持する溝部である。
図4A及び図4Bに示すように、分割枠材10は、左右一対の枠材10L,10Rを連結して中空の角柱状に構成したものである。本実施形態の分割枠材10は、方立として機能するものであり、いわゆる分割方立或いは割方立と呼ばれるものである。分割枠材10は、左右両側壁に面材収容凹部10aを有する。各枠材10L,10Rは、アルミニウムやアルミニウム合金の押出形材であり、全長に亘って同一の断面形状を有する。
図4A及び図4Bに示すように、左側の枠材10Lは、左壁部28、外壁部29及び内壁部30を有する。左壁部28は、分割枠材10の左側壁を構成する平板状部分であり、室内外方向の中間部に面材収容凹部10aが形成されている。外壁部29及び内壁部30は、分割枠材10の室外側壁及び室内側壁を構成する平板状部分である。外壁部29及び内壁部30は、それぞれ左壁部28の室外側端部及び室内側端部から直角に屈曲して延在し、互いに平行している。外壁部29及び内壁部30の左壁部28からの屈曲長さは略同一である。
外壁部29は、右縁部に外側当接面32を有する。内壁部30は、右縁部に内側当接面33を有する。外側当接面32は、外壁部29の外面29aから内面29bに向かう方向に沿って次第に左壁部28側に傾斜した傾斜面である。内側当接面33は、内壁部30の外面30aから内面30bに向かう方向に沿って次第に左壁部28側に傾斜した傾斜面である。
図4A及び図4B中に示すように、右側の枠材10Rは、右壁部34を有する。右壁部34は、分割枠材10の右側壁を構成する平板状部分であり、左壁部28の面材収容凹部10aに対応する位置に面材収容凹部10aが形成されている。
右壁部34は、室外側縁部に外側当接面36を有し、室内側縁部に内側当接面37を有する。外側当接面36は、右壁部34の外面34aから内面34bに向かう方向に沿って次第に室内側に傾斜した傾斜面である。外側当接面36の外面34aに対する傾斜角度は、相手側となる外側当接面32の外面29aに対する傾斜角度との和が90度となるように設定されている(図4B参照)。内側当接面37は、右壁部34の外面34aから内面34bに向かう方向に沿って次第に室外側に傾斜した傾斜面である。内側当接面37の外面34aに対する傾斜角度は、相手側となる内側当接面33の外面30aに対する傾斜角度との和が90度となるように設定されている(図4B参照)。
枠材10Lは、外壁部29に弾性押え片38を有し、内壁部30に弾性押え片39を有する。弾性押え片38は、外壁部29の内面29bから突出した弾性変形可能な突出片であり、外側当接面32よりも多少左壁部28側に寄った位置に設けられている。弾性押え片38は、内面29bから略直角に突出した後、左壁部28から離間する方向に傾斜した板片部である。内壁部30側の弾性押え片39は、XZ方向に沿う平面に対して外壁部29側の弾性押え片38と面対称形状である。
外側当接面32と弾性押え片38との間には、蓋壁面35及び係合凹部38aが設けられている。蓋壁面35は、外側当接面32から連続した平面であり、外面29aから内面29bに向かう方向に沿って次第に左壁部28側に傾斜した傾斜面である。蓋壁面35の外面29aに対する傾斜角度は、外側当接面32の傾斜角度よりも多少小さい。係合凹部38aは、蓋壁面35と弾性押え片38との間に挟まれた凹状部である。蓋壁面35及び係合凹部38aは、内壁部30の内側当接面33と弾性押え片38との間にも設けられている。
枠材10Rは、右壁部34の室外側縁部に弾性係合片40を有し、右壁部34の室内側縁部に係止片41を有する。弾性係合片40は、右壁部34の内面34bから突出した弾性変形可能な突出片であり、外側当接面36よりも多少室内側となる位置に設けられている。弾性係合片40は、内面34bから略直角に突出し、次第に室外側に向かって傾斜した後、室内側へと屈曲した板片部である。弾性係合片40は、外側当接面36との間にポケット部42を形成している。ポケット部42は、断面円形状の水密材44が挿入される水密材挿入用ポケットであり、開口42aが室外側に臨んでいる。開口42aは、枠材10L側の蓋壁面35によって塞がれる(図7C参照)。係止片41は、右壁部34の室内側縁部の内面34bから突出した弾性変形可能な突出片である。係止片41は、内面34bから突出するに従って次第に室外側に傾斜した後、室内側へと屈曲したフック形状となっている。
このように構成される分割枠材10は、通常、工場出荷時には枠材10L及び枠材10Rが互いに分離した状態である。そして、建具12の施工現場において、枠材10L,10R間を連結して分割枠材10を形成し、これを用いて建具12を施工する。具体的には、枠材10L,10Rは、互いの外側当接面32,36同士を当接させると共に、互いの内側当接面33,37同士を当接させる。この状態で、弾性係合片40を外壁部29の弾性押え片38及び係合凹部38aに係合させ、係止片41を内壁部30の弾性押え片39及び係合凹部38aに係合させる。そして、例えば外観上に露出しない面材収容凹部10a内で、左壁部28と右壁部34との間がねじ等で締結されることで、分割枠材10が形成される。
ところで、図1に示すように、分割枠材10は、枠材10L,10R間の連結部のうち、外側当接面32,36間の連結部が室外に露出する。このため、外側当接面32,36間は、水密材44及びテープ材46で止水されている。そこで、次に、分割枠材10の止水構造を説明する。
図7Aに示すように、水密材44は、例えば断面円形状のゴムスポンジ(発泡EPDM)であり、ポケット部42の長手方向に亘って挿入される。水密材44は、枠材10L,10Rの連結前の状態で、外周面の一部が開口42aからポケット部42外へと張り出した状態となっている。水密材44は、枠材10L,10Rが連結された際、開口42aが蓋壁面35で塞がれるのに伴って圧縮される。これにより、水密材44は、テープ材46を介して蓋壁面35に圧接され、同時にポケット部42の内周面に圧接される。
図5、図6及び図7Aに示すように、テープ材46は、薄い帯状シートの両面に接着層46a,46bが設けられた両面テープである。テープ材46は、例えば厚み0.2mmのアクリルフォーム両面テープである。テープ材46は、枠材10L,10Rの連結前は、一面の接着層46aが剥離紙48で覆われた状態で、剥離紙が剥離された他面の接着層46bが枠材10Lの外側当接面32に接着されている。この際、接着層46bは、外側当接面32の全幅から蓋壁面35の全幅の大部分までに亘る範囲に接着されている(図6及び図7A参照)。
剥離紙48で覆われた接着層46aは、枠材10L,10Rが連結され、剥離紙48が剥離された場合に、枠材10Rの外側当接面36の全幅に接着され、同時に開口42aから張り出した水密材44の外周面に接着される(図7C参照)。
なお、図2に示すように、分割枠材10は、その下部の一部が建物11の床面FLの下に埋設される。このため、水密材44の外側にある外側当接面32,36間に雨水等が浸入した場合、この雨水等が床面FLの下まで流れ伝ってしまうと、床面FLの下に設置された建物11の躯体や基礎等の構造体が腐食等を生じる懸念がある。そこで、テープ材46は、少なくとも床面FLより下の部分の外側当接面32,36間に設けられる。テープ材46は、外側当接面32,36間の全長に亘って設けられてもよい。
図5~図7Aに示すように、剥離紙48は、樹脂製の薄いシートである。剥離紙48は、接着層46aの長手方向(Z方向)に沿って延びた帯状のカバー部48aと、カバー部48aの一部分(上部)の幅を拡大した摘み部48bとを有する旗竿形状である。摘み部48bは、剥離紙48を引き剥がす際に作業者が指や工具で摘む引き手部分である。摘み部48bは、接着層46bが枠材10Lに接着された状態で、枠材10Lの外面29aよりも外側に大きく張り出す寸法を有する。本実施形態の場合、摘み部48bの幅は、カバー部48aの2倍以上となっている(図5参照)。これにより、摘み部48bは、剥離紙48が剥離される前に枠材10L,10Rが連結されると、枠材10L,10Rの外面29a,34aから大きく外側に突出する(図7B参照)。摘み部48bは、カバー部48aの長手方向で上部でなはなく、下部や中央部等に設けてもよい。
以上のように、本実施形態の分割枠材10における室外側の連結部の止水構造は、枠材10L,10R間で圧縮された水密材44と、外側当接面32,36間に接着されたテープ材46とで構成される。この止水構造において、テープ材46は、外側当接面32,36間に挟持され、これら外側当接面32,36に接着固定される。さらに、テープ材46は、蓋壁面35と水密材44との間でも挟持され、これら蓋壁面35及び水密材44に接着固定される。つまり、テープ材46は、枠材10L側では、外側当接面32から蓋壁面35までに接着され、枠材10R側では、外側当接面36から水密材44まで接着される。このためテープ材46は、枠材10L,10Rに対して高い密着性を有し、高い止水性能を発揮する。しかもテープ材46は、水密材44にも接着されるため、テープ材46と水密材44との間にピンホールのような隙間が形成されてしまい、この隙間から浸水することを防止できる。従って、当該分割枠材10は、高い水密性能を確保することができる。
次に、上記した止水構造を構築するための分割枠材10の製造方法の一手順を説明する。先ず、図4A及び図7Aに示すように、枠材10Rのポケット部42に水密材44を挿入する(水密材設置工程)。さらに、テープ材46の一面の接着層46aを覆う剥離紙48を残した状態で、他面の接着層46bを枠材10Lの外側当接面32から蓋壁面35に亘って接着する(仮接着工程)。これら水密材設置工程及び仮接着工程は、例えば工場内で実施され、その実施順はどちらが先でもよい。
次いで、図7Bに示すように、枠材10L,10Rの外側当接面32,36間にテープ材46を挟み込んだ状態で、外側当接面32,36同士を合わせて枠材10L,10R間を連結する(連結工程)。この連結工程以降は、例えば建具12の施工現場で実施される。連結工程では、上記したように弾性係合片40を弾性押え片38に係合させ、係止片41を弾性押え片39に係合させ、所定のねじで枠材10L,10R間を締結する。その結果、水密材44は、ポケット部42の開口42aから張り出した部分の外周面が、剥離紙48及びテープ材46を挟んだ状態で蓋壁面35に圧接される。またテープ材46は、剥離紙48を挟んだ状態で外側当接面32,36間で挟持され、同時に蓋壁面35と水密材44との間で挟持される。
なお、このような連結工程時、テープ材46は、両面の接着層46a,46bのうちの一方の接着層46aが剥離紙48で覆われているため、枠材10Rの外側当接面36及び水密材44に対しては接着されていない。このため、連結工程時、枠材10L,10R間の位置調整を行うことができ、高い製造効率と連結精度が得られる。すなわち、仮に連結工程時、テープ材46の接着層46aの剥離紙48までが剥離されている場合、枠材10L,10R間を合わせた際に位置ずれを生じても、この位置ずれの状態のままで接着層46aが枠材10R側に接着されるため、位置調整や位置修正が困難となり、製造効率が低下する。
続いて、図7Bに示すように、連結された枠材10L,10R間の室外側の連結部から突出した摘み部48bを指等で把持する。そして、剥離紙48を接着層46aから引き剥がし、外側当接面32,36間から引き抜く(剥離工程)。剥離工程では、例えば接着層46aの上部にある摘み部48bを外側に引っ張りつつ、下へと引き下ろす。そうすると、剥離紙48は、接着層46aの上部から円滑に引き剥がされる。その結果、剥離紙48が剥がされた接着層46aは、外側当接面36及び水密材44に接着される。以上より、水密材44及びテープ材46による止水構造が構築された分割枠材10の製造が完了する。
ところで、本実施形態のテープ材46は、上記したように水密材44との間にピンホールのような隙間が形成されることを防止するため、水密材44にオーバーラップし、且つ水密材44に接着される構成となっている。このため、仮に、上記した仮接着工程において、予め剥離紙48を剥がしておいた接着層46aを外側当接面36から水密材44に亘って接着し、逆側の接着層46bを剥離紙48と同様な剥離紙で覆った構成を考える。この構成では、後の剥離工程において、剥離紙を接着層46bから引き剥がす際、剥離紙による引っ張り力を受けるテープ材46が、接着層46aを介して水密材44を引っ張るため、水密材44がだぶついてしわを生じる懸念がある。この点、本実施形態では、テープ材46は、予め水密材44側ではない枠材10L側に接着層46bを介して接着されているため、剥離紙48の引き剥がし時の水密材44のしわを抑制できる。
なお、本実施形態の摘み部48bは、カバー部48aの長手方向で一部分のみに設けられている。このため、剥離工程での剥離紙48の引き剥がし時に、接着層46aがしわや撓みを生じることを抑制できる。すなわち、仮に摘み部48bがカバー部48aの長手方向で全長に亘って延在している場合、摘み部48bを引き寄せた際、摘み部48bの指等で把持した部分から剥離紙48の全長に亘ってしわや撓みを生じ、このしわや撓みが接着層46aに転写されてしまう可能性がある。
ところで、上記した剥離紙48は、例えば幅10mm当たり50N程度の破断強度を有する。そして、剥離工程で実際に測定された外側当接面32,36間からの剥離紙48の引抜き強度は、幅10mm当たり最大25N程度であった。このため、本実施形態の製造方法では、剥離工程中に剥離紙48が破断することは通常起こり得ない。しかしながら、施工現場での枠材10L,10R間の締結状況等によっては、外側当接面32,36間からの引抜き強度が上記測定値以上になる可能性もある。そこで、次に、剥離紙48の破断等を一層確実に防止できる構成例を説明する。
なお、剥離紙48の引抜き強度は、引抜き開始時に摘み部48bに重なる接着層46aに張り付いた部分が一挙に剥がされるため、この引抜き開始時に上記したピーク値が出る。そこで、図8に示す変形例に係る剥離紙50は、図5に示す剥離紙48と比べて、カバー部48aの上部に延長部50aを有し、この延長部50aに摘み部48bが設けられている。つまり剥離紙50は、接着層46aよりも上方に延長させ、接着層46aに張り付いていない延長部50aに摘み部48bを設けている。このため、剥離紙50は、引抜き開始時には、最初に延長部50aが円滑に引き抜かれ、この延長部50aに続いて接着層46aを覆ったカバー部48aが引き剥がされる。これにより剥離紙50は、引抜き開始時に広範囲の接着層46aから一挙に引き剥がされることがなく、特に引抜き開始時の引抜き強度のピーク値を抑制できるため、結果として引抜き強度を低減できる。
本発明に係る分割枠材は、長手方向に沿って延びた当接面を有する一対の枠材を備え、前記当接面同士を当接させた状態で前記一対の枠材間を連結した分割枠材であって、前記一対の枠材間の連結部に設けられ、前記一対の枠材間で圧縮された水密材と、前記水密材よりも前記連結部の外面側に設けられ、前記当接面間に挟み込まれたテープ材と、を備え、前記テープ材は、両面に接着層を有し、前記テープ材は、前記両面の接着層のそれぞれが各枠材の前記当接面に接着され、一面の接着層は、さらに前記水密材にも接着されていることを特徴とする。このような構成によれば、当該分割枠材は、両面に接着層を有するテープ材が、一対の枠材のそれぞれの当接面に接着固定され、一面の接着層は水密材に対しても接着されている。このため、テープ材は、各枠材に対して高い密着性で固定されている。しかもテープ材は、水密材にも接着されていることで、テープ材と水密材との間にピンホールのような隙間が形成されることが防止されている。従って、当該分割枠材は、高い水密性能を確保することができる。
前記一対の枠材のうち、一方の枠材は、前記水密材が挿入されるポケット部を有し、他方の枠材は、前記当接面から連続して設けられ、前記ポケット部の開口を塞ぐ蓋壁面を有し、前記テープ材は、前記一面の接着層が、前記一方の枠材の前記当接面から前記水密材に亘って接着され、他面の接着層が、前記他方の枠材の前記第1当接面から前記蓋壁面に亘って接着された構成としてもよい。そうすると、各枠材間の連結部が、テープ材によってより確実に止水される。
本発明に係る枠材は、長手方向に沿って延びた第1当接面を有し、該第1当接面が別の枠材の第2当接面に当接した状態で該別の枠材と連結されることで分割枠材を形成する枠材であって、両面に接着層を有し、一面の接着層が剥離紙によって覆われたテープ材を有し、前記テープ材は、他面の接着層が前記第1当接面に接着されていることを特徴とする。このような構成によれば、当該枠材は、その第1当接面に両面に接着層を有するテープ材が接着された状態となっている。このため、当該枠材は、別の枠材との連結時に、その連結工程の後或いは後に剥離紙を引き剥がすだけで、第1当接面と第2当接面との間に高い止水構造を構築できる。
前記剥離紙は、前記接着層の長手方向に沿う方向で一部分の幅を拡大し、当該枠材の外面よりも外側へと張り出した摘み部を有する構成としてもよい。そうすると、当該枠材は、別の枠材との連結後であっても、摘み部を介して容易に剥離紙を引き剥がすことがでる。このため、枠材同士の連結時の相互の位置調整が容易となり、製造効率が向上する。
前記剥離紙は、前記一面の接着層よりも該接着層の長手方向で一方側へと延びた延長部を有し、前記摘み部は、前記延長部に設けられた構成としてもよい。そうすると、接着層に重なる位置に摘み部を設けた構成に比べて、剥離紙の引き剥がし時に当該剥離紙に付与される荷重を低減でき、剥離紙の破損を防ぐことができる。
本発明に係る分割枠材の製造方法は、長手方向に沿って延びた当接面を有する一対の枠材を、前記当接面同士を当接させた状態で連結して分割枠材を形成する分割枠材の製造方法であって、一方の枠材に設けられたポケット部に対して水密材を挿入する水密材設置工程と、両面に接着層を有するテープ材を用い、該テープ材の一面の接着層が剥離紙で覆われた状態で、他面の接着層を他方の枠材の前記当接面に接着する仮接着工程と、前記水密材設置工程及び前記仮接着工程の後、前記一対の枠材の前記当接面間に前記テープ材を挟み込んだ状態で該当接面同士を合わせて該一対の枠材を連結し、該一対の枠材間で前記水密材を圧縮する連結工程と、前記連結工程の後、前記剥離紙を前記一面の接着層から引き剥がすことで、前記一面の接着層を前記一方の枠材の前記当接面に接着させる剥離工程と、を含むことを特徴とする。このような方法によれば、一対の枠材間を連結した後、テープ材の一面の接着層を覆う剥離紙を引き剥がす。このため、枠材同士の連結時、先にテープ材が各枠材に接着されてしまい枠材間の位置調整ができなることを回避できる。つまり当該製造方法では、両面に接着層を有するテープ材を用いて当接面面間を止水する構成としながらも、枠材間の連結時には互いの位置関係を容易に調整できるため、高い製造効率と連結精度が得られる。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
上記では、分割枠材10を方立として用いた構成を例示したが、分割枠材10は方立以外の枠材として用いてもよい。
上記では、枠材10Lを左側に配置し、枠材10Rを右側に配置した分割枠材10を例示したが、分割枠材10は、枠材10Lが右側に配置され、枠材10Rが左側に配置された構成としてもよい。
上記では、枠材10L,10Rの連結工程後に剥離紙48を引き剥がす方法を例示した。しかしながら、例えば枠材10L,10Rが連結時に互いの細かな位置調整等が不要な構成である場合等では、剥離紙48は連結工程前に予め剥がしておいてもよい。
10 分割枠材、 10L,10R 枠材、 12 建具、 29a,30a,34a 外面、 29b,30b,34b 内面、 32,36 外側当接面、 35 蓋壁面、 42 ポケット部、 42a 開口、 44 水密材、 46 テープ材、 46a,46b 接着層、 48,50 剥離紙、 48a カバー部、 48b 摘み部、 50a 延長部

Claims (3)

  1. 長手方向に沿って延びた当接面を有する一対の枠材を備え、前記当接面同士を当接させた状態で前記一対の枠材間を連結した分割枠材であって、
    前記一対の枠材間の連結部に設けられ、前記一対の枠材間で圧縮された水密材と、
    前記水密材よりも前記連結部の外面側に設けられ、前記当接面間に挟み込まれたテープ材と、
    を備え、
    前記テープ材は、両面に接着層を有し、
    前記テープ材は、前記両面の接着層のそれぞれが各枠材の前記当接面に接着され、一面の接着層は、さらに前記水密材にも接着されていることを特徴とする分割枠材。
  2. 請求項1に記載の分割枠材であって、
    前記一対の枠材のうち、一方の枠材は、前記水密材が挿入されるポケット部を有し、他方の枠材は、前記当接面から連続して設けられ、前記ポケット部の開口を塞ぐ蓋壁面を有し、
    前記テープ材は、前記一面の接着層が、前記一方の枠材の前記当接面から前記水密材に亘って接着され、他面の接着層が、前記他方の枠材の前記当接面から前記蓋壁面に亘って接着されていることを特徴とする分割枠材。
  3. 長手方向に沿って延びた当接面を有する一対の枠材を、前記当接面同士を当接させた状態で連結して分割枠材を形成する分割枠材の製造方法であって、
    一方の枠材に設けられたポケット部に対して水密材を挿入する水密材設置工程と、
    両面に接着層を有するテープ材を用い、該テープ材の一面の接着層が剥離紙で覆われた状態で、他面の接着層を他方の枠材の前記当接面に接着する仮接着工程と、
    前記水密材設置工程及び前記仮接着工程の後、前記一対の枠材の前記当接面間に前記テープ材を挟み込んだ状態で該当接面同士を合わせて該一対の枠材を連結し、該一対の枠材間で前記水密材を圧縮する連結工程と、
    前記連結工程の後、前記剥離紙を前記一面の接着層から引き剥がすことで、前記一面の接着層を前記一方の枠材の前記当接面に接着させる剥離工程と、
    を含み、
    前記剥離紙には、前記接着層よりも大きな幅を有し、前記他方の枠材の外面よりも外側へと張り出した摘み部が設けられており、
    前記剥離工程では、前記一対の枠材の前記当接面間から外面側に張り出している前記摘み部を摘まんで前記剥離紙を引き剥がすことを特徴とする分割枠材の製造方法。
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