JP2001193178A - 目地材、建築パネルおよび目地防水工法 - Google Patents

目地材、建築パネルおよび目地防水工法

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JP2001193178A
JP2001193178A JP2000005303A JP2000005303A JP2001193178A JP 2001193178 A JP2001193178 A JP 2001193178A JP 2000005303 A JP2000005303 A JP 2000005303A JP 2000005303 A JP2000005303 A JP 2000005303A JP 2001193178 A JP2001193178 A JP 2001193178A
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building panel
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Kyoichi Miyaji
京一 宮地
Katsuyuki Seki
克之 関
Masaki Takada
雅紀 高田
Mitsuaki Takagi
光明 高木
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National House Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築パネルの施工時に生じる目地における防
水施工を簡単かつ確実に行えるようにする。 【解決手段】 建築パネルPの基材枠30と表面材枠2
0との間に、圧縮防水材12と粘着防水材14とが積層
された目地材10を挟み込み、目地材10のうち粘着防
水材14の一部と粘着防水材14の背面に貼着された剥
離シート18を、建築パネルPの側端から外側に張り出
しておく。建築パネルPを施工したあと、目地材10の
粘着防水材14から剥離シート18を除去し、粘着防水
材14を目地の底面から内側面に押圧して貼着し、粘着
防水材14の上方で目地にシール処理を行う。その結
果、目地防水施工が簡単かつ確実に行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目地材および目地
防水工法に関し、詳しくは、建築パネルの施工時に、建
築パネルの端部と他の建築部材との境界部分に生じる目
地を防水する目地材と、このような目地材を備えた建築
パネルと、このような建築パネルを用いる目地防水工法
とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】建築物の施工技術として、予め工場生産
された建築パネルを施工現場で組み立てて壁面構造を構
築する技術がある。
【0003】建築パネルには、通常の壁面を構成するも
ののほか、窓などの開口部を備えた建築パネルもある。
窓などの開口部を備えた建築パネルの場合、木製の柱や
壁面ボード材に加えて、開口部の周縁部分を構成するサ
ッシ枠材が組み込まれる。サッシ枠材は、アルミ型材な
どで作製される。
【0004】これらの建築パネルを施工するとき、建築
パネル同士あるいは建築パネルと柱などの建築部材との
継目部分に目地構造が設けられる。目地は、前記継目部
分に凹溝を設け、この凹溝に防水材や化粧材を挿入し
て、継目部分の防水性を高め、外観性を向上させる。
【0005】目地防水施工として、液状あるいはペース
ト状のシーラント剤を目地に充填する湿式工法と、EP
DMゴムやPVC樹脂の成形品を目地に嵌合させる乾式
工法とがあり、施工条件などに合わせて何れか一方の工
法が採用されている。現状では、湿式工法で施工されて
いるものが大半を占めている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の目地防水工法の
うち、湿式工法は、施工工程が増え作業に手間がかかる
という問題がある。
【0007】湿式工法では、シーラント剤で周囲を汚し
たりすることを避けるため、マスキング貼り、ボンドブ
レーカー貼り、プライマー塗布、シーラント充填、シー
ラント均し、マスキング除去などという多くの工程を行
う必要があり、手間がかかるとともに技術的にも難しい
作業が必要になる。
【0008】乾式工法では、目地幅のバラツキに対応す
るのが困難である。通常の外装部材の施工では、どうし
ても目地幅に大きなバラツキが生じてしまう。予め一定
の寸法に成形された目地部材では、バラツキの大きな目
地との間に隙間があいたり逆に嵌合が困難になったりす
ることが多い。そのために、湿式工法に比べて実用性に
劣るとされている。
【0009】さらに、前記した開口部およびサッシ枠材
を有する建築パネルの場合、目地部分に金属製のサッシ
枠材とサッシ枠材を支持する木製の基材枠との両方が配
置されるが、サッシ枠材と基材との継目が目地部分に露
出するので、このサッシ枠材と基材との隙間を通過して
水が浸入し易い。異質な材料であるサッシ枠材と基材と
の間には、どうしても隙間が生じ易いのである。
【0010】本発明の課題は、前記した建築パネルの施
工時に生じる目地における防水施工を簡単かつ確実に行
えるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる目地材
は、基材枠と表面材枠とが接合されてなる建築パネルの
施工時に、建築パネルの端部に生じる目地を防水する目
地材であって、全体が可撓性を有する帯状をなしてお
り、高圧縮性材料からなる圧縮防水材と、圧縮防水材の
片面に積層され、圧縮防水材の片側端で外側に張り出
し、少なくとも圧縮防水材の反対側になる表面が粘着性
を有する粘着防水材と、粘着防水材のうち圧縮防水材の
反対側になる表面に剥離自在に貼着され、圧縮防水材の
片側端で外側に張り出した粘着防水材よりもさらに外側
に張り出す剥離シートとを備える。
【0012】〔建築パネル〕建築物の壁面を構成する建
築パネルであって、基材枠と表面材枠とが接合一体化さ
れてなるものが用いられる。通常の工業化住宅で使用さ
れている建築パネルの構造が採用される。
【0013】基材枠は通常、木材や木質材料が使用され
る。鋼材などの金属材料も使用できる。基材枠には、建
築パネル同士を接合するための構造や建築パネルを柱や
壁駆体に接合するための構造などが備えられる。
【0014】表面材枠は、壁面の外観を構成する表面材
あるいは表面下地材からなり、木質材料、金属材料、水
硬性材料、焼成材料あるいは合成樹脂材料などを単独あ
るいは適宜に組み合わせて構成される。
【0015】基材枠と表面材枠とは、釘、ボルトなどの
金具を使用したり、接着などの手段で接合される。基材
枠および表面材枠の表面あるいは内部空間、裏面に板材
を張り付けておくことができる。表面および裏面の板材
の中間に断熱材などを配置しておくこともできる。
【0016】建築パネルには、窓や出入口などを構成す
るための開口部が設けられる場合がある。開口部の周囲
は基材枠および表面材枠で囲まれる。〔目 地〕建築パ
ネルを建築物に施工したときに、建築パネル同士の継ぎ
目あるいは建築パネルと隣接する建築部材との継ぎ目に
できる隙間あるいは間隙である。
【0017】目地を設けることで、隣接する建築パネル
および建築部材同士の寸法誤差を吸収することができ
る。建築パネルおよび建築部材の境界に出来るわずかな
ずれや段差を目立たなくすることができる。目地が外観
上のアクセントになって、壁面の意匠性が向上する。
【0018】目地の幅や深さは、外装部材の寸法や配置
構造、あるいは、目地に必要とされる機能によって決め
られる。このような目地の仕上げ施工に用いられ、目地
の内部に挿入されるのが目地材であり、目地材には、圧
縮防水材と粘着防水材と剥離シートとを備える。
【0019】〔圧縮防水材〕厚み方向の圧縮性が高く、
部材間に挟んで厚み方向に圧縮したときに、部材間の隙
間を塞いで防水性を発揮できる材料であれば良い。柔軟
で変形性に優れた材料が好ましい。従来の建築技術にお
いて、圧縮防水材として利用されている材料が用いられ
る。
【0020】具体的には、ポリウレタンなどの合成樹脂
の発泡体が使用できる。スーパーシート(商品名、日本
発条社製)、エプトシーラー(商品名、日東電工社
製)、シールセーバー(商品名、日東電工社製)、イン
シュロン(商品名、日本発条社製)などが使用できる。
【0021】圧縮防水材の厚みは、使用時に圧縮変形さ
せたときに十分な防水性を発揮できるように設定され
る。具体的には、施工条件によっても異なるが、圧縮時
に1mm以下の厚みになるような範囲に設定される。
【0022】〔粘着防水材〕通常の粘着性を有する防水
材料と同様の材料が用いられる。目地の内面に強固に貼
着できる粘着性と、目地の内面に沿って変形できる可撓
性とを有するものが好ましい。具体的には、ブチルゴム
などのゴム材料あるいは合成樹脂材料が用いられる。粘
着性防水材の内部に不織布を埋め込んでおいたり、目地
に粘着しない側の表面にポリエチレン等の合成樹脂やゴ
ムからなるフィルムやシートを積層しておくこともでき
る。
【0023】粘着防水材の厚みは、防水機能や保護機能
を十分に発揮できるとともに目地に沿って変形が容易に
なることなどを考慮して決定される。具体的には、2mm
以下、好ましくは0.5mm程度に設定できる。
【0024】〔剥離シート〕通常の粘着材料に対する保
護用の剥離シートが用いられる。剥離シートは、PET
樹脂フィルム、紙などからなり、必要に応じて、表面に
シリコンなどからなる離型剤を塗工することで剥離性を
向上させておく。
【0025】剥離シートは、少なくとも粘着防水材に貼
着される面が剥離性を有している必要がある。目地材を
重ねたり巻回したりして保管しておく場合や、剥離シー
トで粘着防水材の背面だけでなく表面も保護する場合な
どは、剥離シートの両面に剥離性を付与しておくことが
好ましい。
【0026】〔目地材〕上記した圧縮防水材、粘着防水
材および剥離シートを積層して目地材が構成される。
【0027】圧縮防水材の幅は、目地材を建築パネルの
基材枠と表面材枠との間に装着したときに、十分な防水
性を発揮できればよく、施工条件によっても異なるが、
10mm以上の厚みを有するものが好ましい。
【0028】粘着防水材は、圧縮防水材の片面に積層さ
れる。圧縮防水材と粘着防水材の接合は、粘着防水材が
有する粘着性を利用すればよい。粘着防水材の幅は、圧
縮防水材の幅よりも広い。粘着防水材の一方の側端は、
圧縮防水材の側端に一致させておくことができる。粘着
防水材の他方の側端は、圧縮防水材の側端よりも外側に
張り出す。
【0029】粘着防水材の張出量は、建築パネルを施工
したときに形成される目地の幅および深さによって変わ
る。目地の底面から内側面を十分な高さまで覆うだけの
張出量を設定しておく。具体的には、例えば、目地幅1
0mm、目地奥行10mmの場合、張出量を15〜18mmの
範囲に設定することができる。
【0030】粘着防水材の露出表面のうち、圧縮防水材
が積層されている側の表面は粘着性がなくても構わな
い。粘着防水材の表面に非粘着性のフィルムを貼り付け
ておくこともできる。圧縮防水材が積層されていない側
の表面は、十分な粘着性を示すようにしておく。
【0031】剥離シートは、粘着防水材のうち、圧縮防
水材が積層されていない側の表面全体に貼り付けられ
る。粘着防水材が圧縮防水材の外側に張り出した側で
は、剥離シートは粘着防水材の側端よりもさらに外側に
張り出しておく。
【0032】剥離シートの張出量は、建築パネルへ取付
後の取扱いや目地防水施工が行い易いように設定する。
具体的には20mm以上に設定することが好ましい。剥離
シートを、互いに分離可能な2つの部分で構成すること
ができる。
【0033】第1の部分は、圧縮防水材に対向する位置
で粘着防水材に貼着される。第1部分の幅は圧縮防水材
の幅とほぼ同じ程度に設定する。第1部分は、目地材を
建築パネルに装着する際に剥がし取られる。
【0034】第2の部分は、第1の部分が貼着されてい
ない粘着防水材の表面に貼着され、粘着防水材の側端よ
りも外側に張り出す。第2部分は、目地材を建築パネル
に装着したあとも粘着防水材に貼り付けておき、建築パ
ネルを施工後に目地防水施工を行う際に剥がし取る。
【0035】第1の部分と第2の部分とは、互いに別体
で作製されていてもよいし、容易に分離できるミシン目
や弱め線などを介して連結されていてもよい。 〔建築パネルへの目地材の組み込み〕建築パネルの製造
時に目地材を組み込んでおくことができる。
【0036】建築パネルを構成する基材枠と表面材枠と
を接合する際に、目地材を間に挟んでおく。目地材の圧
縮防水材が表面材枠側に配置され、目地材の粘着防水材
が基材枠側に配置されるようにする。
【0037】基材枠と表面材枠とを、釘やビスあるいは
接着などで接合すると、目地材が厚み方向に圧縮され
る。特に、圧縮防水材が大きく圧縮されることで、基材
枠と表面材枠との間における高い防水性が実現できる。
【0038】目地材の粘着防水材のうち圧縮防水材の外
側に張り出す部分は、表面材枠および基材枠の側方に張
り出して配置される。剥離シートは、粘着防水材のうち
基材枠および表面材枠の外側に露出する部分で基材枠側
の表面に貼着され、粘着防水材の外側に張り出す。
【0039】目地材は、建築パネルの外周の全ての辺に
組み込んでおいてもよいし、一部の辺、あるいは、一つ
の辺の一部の範囲だけに組み込んでおくこともできる。
建築パネルは、目地材が組み込まれた状態で輸送あるい
は保管の取扱いを行い、施工現場に持ち込む。
【0040】建築パネルの取扱中に目地材を損傷したり
汚したりしないために、建築パネルの外側に張り出した
部分を折り返しておいたり、包装しておくことができ
る。例えば、表面材枠および基材枠の外側に張り出して
配置された圧縮防水材および剥離シートを、表面材枠の
側面から上面に沿って配置し、剥離シートの端部を表面
材枠に仮止めしておくことができる。仮止めは、マスキ
ングテープなどの粘着テープを使用することができる。
【0041】〔目地防水工法〕建築パネルを施工したあ
と、目地材を用いて目地防水を行う。建築パネルの施工
は、通常の建築物における建築パネルの施工と同様に行
われる。建築パネルは、壁駆体や柱に対して、ボルトや
係合、接着その他の手段で接合される。壁面を構成する
複数の建築パネル同士も接合される。
【0042】建築パネルが施工された状態で、建築パネ
ルの端部に目地が生じる。建築パネルから張り出した目
地材の一部は、目地の隅から外部に延びた状態で配置さ
れる。粘着防水材の端部から張り出した剥離シートを持
って取扱うことで、目地材の張出部分を建築パネルの施
工および目地の形成作業の邪魔にならないようにでき
る。
【0043】次に、粘着防水材の表面に貼着された剥離
シートを除去する。粘着防水材の背面が露出する。粘着
防水材を、目地の底面から内側面に押圧して貼着する。
目地の内幅や内部形状にある程度のバラツキがあって
も、可撓性のある粘着防水材を目地の形状に沿って確実
に貼り付けることができる。
【0044】建築パネルの側端から目地の底面および対
向する側面までが粘着防水材で覆われ、目地の防水が果
たされる。粘着防水材を保護するとともに目地の防水性
を高めるために、粘着防水材の上方で目地にシール処理
を行うことができる。
【0045】シール処理としては、通常の目地に対する
防水施工手段が採用できる。シーリング剤を充填する湿
式工法、ガスケットを嵌合する乾式工法の何れもが採用
できる。ガスケットを用いる方法が比較的に作業が簡単
である。粘着防水材による防水が十分に行われているの
で、目地全体の防水性は十分に確保できる。
【0046】ガスケットとしては、通常の各種構造から
なるものが使用できる。ゴムや合成樹脂、繊維材料など
で構成され、弾力的な変形性を有するものが用いられ
る。シーラント剤を使用する湿式工法の場合、粘着防水
材による防水が行われているので、シーランド剤の使用
量を減らすことができ、乾燥硬化させるための養生期間
も短くて済む。
【0047】
【発明の実施形態】〔目地材の構造〕図1に示す目地材
10は、全体が帯状をなし、可撓性を有しており、圧縮
防水材12、粘着防水材14および剥離シート16、1
8で構成されている。
【0048】圧縮防水材12は、圧縮変形能が非常に高
いポリウレタンなどの合成樹脂発泡体からなり、必要な
防水機能を発揮させるのに十分な厚みおよび幅を有して
いる。
【0049】粘着防水材14は、ブチル樹脂などの粘着
性の高い材料を不織布に含浸させたものなどからなり、
圧縮防水材12の片面に貼着されている。粘着防水材1
4の一方の側端は圧縮防水材12の側端と一致してい
る。粘着防水材14の他方の側端は圧縮防水材12の側
端よりも外側に張り出している。粘着防水材14の張出
量は、目地材10を施工する目地の寸法に合わせて設定
される。
【0050】第1の剥離シート16は、表面に離型層が
形成された紙材やPETフィルムなどからなり、粘着防
水材14の表面のうち、圧縮防水材12が貼着されてい
る面の反対側の面に、圧縮防水材12とほぼ対向する範
囲に、剥離自在に貼着されている。第1剥離シート16
の一方の側辺は、粘着防水材14の側辺よりも外側に少
し張り出して摘み部16aとなっている。この摘み部1
6aを有することで、粘着防水材14から第1剥離シー
ト16を取り外し作業が行い易くなる。
【0051】第2の剥離シート18は、第1の剥離シー
ト16と同じ材料からなり、第1の剥離シート16に隣
接して粘着防水材14の表面に剥離自在に貼着され、粘
着防水材14の側端からさらに外側に長く張り出してい
る。剥離シート16と剥離シート18とは、分離線19
で分離されている。剥離シート18の張出量は、目地材
10を建築パネルに取り付けた状態での取扱性や目地施
工の作業性を考慮して設定される。
【0052】このような構造を備えた目地材10は、所
定の長さ毎に切断された定寸の状態、あるいは、長尺の
目地材10を巻回した状態などで、製造あるいは輸送保
管、販売に供される。目地材10を巻回状態にしておけ
ば、粘着防水材14の露出面側に異物が付着し難くな
る。粘着防水材14の露出面にも、剥離シート16、1
8と同様の材料からなる剥離シートを配置しておいた
り、剥離シート18の張出部分を粘着防水材14の露出
面側に折り返して覆っておくこともできる。
【0053】<目地材の具体例> 圧縮防水材12:材質ポリウレタン樹脂、厚み3mm、幅
10mm 粘着防水材14:材質ブチル樹脂、厚み0.5mm、幅2
5mm 剥離シート16:材質PET樹脂、厚み0.025mm、
幅15mm(摘み部16aの幅5mm) 剥離シート18:材質PET樹脂、厚み0.025mm、
幅40mm(粘着防水材14の側辺からの張出量25mm) 〔建築パネル〕図2および図3に示すように、建築パネ
ルPは、建築物の外装壁面を構成する部材であり、全体
が矩形枠状をなしている。
【0054】建築パネルPの中央には窓になる開口Hを
備えている。建築パネルPの基本的な枠組みは木製の枠
材からなる基材枠30で構成されていて、建築パネルP
全体の剛性や強度を負担し、建築パネルPを建築物の駆
体構造に接合したり建築パネルP同士を接合したりする
機能を果たす。開口Hの周囲では、基材枠30の表面に
アルミ型材などからなるサッシ枠20が配置されてい
る。開口Hの外側では、基材枠30の表面に合板や無機
質材料ボードなどからなる壁板材32が貼り付けられて
いる。
【0055】図3に示すように、建築パネルPの製造工
程で、サッシ枠20と基材枠30とを貼り合わせる際
に、前記した目地材10を組み込む。目地材10は、圧
縮防水材12と対向する部分の剥離シート16を剥がし
ておいて、サッシ枠20と基材枠30との間に配置す
る。剥離シート16を剥がした部分の粘着防水材14の
表面を基材枠30の表面に貼り付ければ、目地材10を
安定した状態で密着させて配置することができる。
【0056】図4に示すように、サッシ枠20を基材枠
30に押し当て、釘やビスなどを用いて接合する。この
とき、目地材10の圧縮防水材12は厚み方向に圧縮さ
れる。圧縮防水材12は、圧縮されることによって、そ
の表面に当接するサッシ枠20に対して隙間なく密着
し、防水機能を発揮する。圧縮防水材12が圧縮される
ときの反力で、粘着防水材14が基材枠30に対してよ
り密着するように押し当てられる。
【0057】建築パネルPの側端からは、目地材10の
うち、粘着防水材14と剥離シート18が張り出すこと
になる。粘着防水材14と剥離シート18の張出部分
は、建築パネルPの側端すなわちサッシ枠20の側端か
ら上面に沿わせて配置され、剥離シート18の先端が、
マスキングテープなどの仮止めテープ40でサッシ枠2
0に仮固定される。
【0058】このような状態で建築パネルPの輸送保管
などの取扱いを行えば、建築パネルPの側端に張り出し
た目地材10の損傷が防止される。 〔目地防水工法〕図5に示すように、建築パネルPを建
築物の外装壁面に敷設施工する。建築パネルPの側方に
は、別の基材50および外装材54が配置される。建築
パネルPと別の基材50との間には結合部材52が配置
され、建築パネルPのサッシ枠20と隣接する外装材5
4との間には、凹溝状の目地Tが形成される。
【0059】目地材10のうち、建築パネルPから側方
に張り出した部分において、前記した仮止めテープ40
を剥がし、さらに粘着防水材14から剥離シート18を
除去したあと、粘着防水材14を目地Tの底面から隣の
外装材54の内側面にわたって貼着する。この粘着防水
材14によって目地Tの防水が果たされる。
【0060】さらに、目地Tには、各種のシーラント剤
を充填する湿式工法あるいはガスケットを用いた乾式工
法による防水施工を行うことができる。図5に示すガス
ケット60は、可撓性に優れたEPDMゴムやPVC樹
脂の成形品からなり、断面形状において左右の側端がヒ
レ状に突出している。
【0061】図6に示すように、ガスケット60を、目
地Tの内部に押し込むと、左右のヒレ状部分が弾力的に
変形させられた状態で装着される。ガスケット60が有
する弾力性によって、ヒレ状部分が目地Tの内側面に強
く押し付けられ、目地Tの内部が防水される。
【0062】その結果、目地Tは、ガスケット60によ
る保護機能と、粘着防水材16および圧縮防水材14を
有する目地材10による保護機能との両方で保護される
ことになり、実用的に十分な防水性および防塵性などの
保護機能を有するものとなる。
【0063】目地材10とガスケット60による目地防
水施工は、いわゆる乾式施工であり、液状の充填剤など
を用いないので、施工が簡単で短時間で施工が完了す
る。
【0064】
【発明の効果】この発明にかかる目地防水工法は、建築
パネルの側端に張り出して設けられた目地材の粘着防水
材を、建築パネルの側端に形成される目地の底面から内
側面に貼着するだけで防水が果たせるので、極めて能率
的で確実な防水施工が可能になる。建築パネルと目地材
とが一体化されているので、目地材を別に用意する手間
が要らない。
【0065】建築パネルは、基材枠と表面材枠との間に
目地材の圧縮防水材および粘着防水材が挟み込まれてい
るので、基材枠と表面材枠との間から建築パネルの内部
に水が浸入することを確実に防止できる。
【0066】目地材は、圧縮防水材と粘着防水材とが予
め一体化されているので、前記した建築パネルへの組み
込みおよび目地防水施工を簡単かつ確実に行える。目地
材の輸送保管時には剥離シートで粘着防水材の粘着接合
面を確実に保護しておける。建築パネルへの組み込み時
には剥離シートの一部だけを剥がせば、建築パネルの側
方に張り出した部分の粘着防水材については、目地防水
施工を行うまで剥離シートで良好に保護しておくことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す目地材の斜視図
【図2】 目地材を取り付ける建築パネルの斜視図
【図3】 建築パネルへの目地材の取付工程を示す断面
【図4】 目地材が取り付けられた建築パネルの断面図
【図5】 建築パネルおよび目地防水の施工工程を示す
断面図
【図6】 目地防水施工の完了状態の断面図
【符号の説明】
10 目地材 12 圧縮性防水材 14 粘着防水材 16、18 剥離シート 20 サッシ枠 30 基材枠 40 仮止めテープ 50 基材 52 結合部材 54 外装材 60 ガスケット P 建築パネル T 目地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 雅紀 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 高木 光明 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DA01 DD01 FA03 FA09 FA31 FA32 FA51 GA23 GA24 GA28 GA45 GA76 HB02 HC01 HD03 HD11 HE01 HF11 LA01 LA03 LA04 LA12 LA16 LA17 MA02 MA04 MA06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材枠と表面材枠とが接合されてなる建築
    パネルの施工時に、建築パネルの端部に生じる目地を防
    水する目地材であって、 全体が可撓性を有する帯状をなしており、 高圧縮性材料からなる圧縮防水材と、 圧縮防水材の片面に積層され、圧縮防水材の片側端で外
    側に張り出し、少なくとも圧縮防水材の反対側になる表
    面が粘着性を有する粘着防水材と、 粘着防水材のうち圧縮防水材の反対側になる表面に剥離
    自在に貼着され、圧縮防水材の片側端で外側に張り出し
    た粘着防水材よりもさらに外側に張り出す剥離シートと
    を備える目地材。
  2. 【請求項2】前記剥離シートが、前記圧縮防水材に対向
    する位置で粘着防水材に貼着された第1の部分と、第1
    の部分と分離可能であり、第1の部分が貼着されていな
    い粘着防水材の表面に貼着され、粘着防水材の側端より
    も外側に張り出す第2の部分とを有する請求項1に記載
    の目地材。
  3. 【請求項3】基材枠と表面材枠とが接合されてなる建築
    パネルであって、 前記請求項1〜2の何れかに記載の目地材を間に挟んで
    前記基材枠と表面材枠とが接合されてなり、 前記目地材の圧縮防水材が表面材枠側に配置され、目地
    材の粘着防水材が基材枠側に配置され、 目地材の粘着防水材のうち圧縮防水材の外側に張り出す
    部分が、表面材枠および基材枠の側方に張り出して配置
    され、 前記剥離シートが、粘着防水材のうち基材枠および表面
    材枠の外側に露出する部分で基材枠側の表面に貼着さ
    れ、粘着防水材の外側に張り出している建築パネル。
  4. 【請求項4】前記表面材枠および基材枠の外側に張り出
    して配置された圧縮防水材および剥離シートが、表面材
    枠の側面から上面に沿って配置され、剥離シートの端部
    が表面材枠に仮止めされている請求項3に記載の建築パ
    ネル。
  5. 【請求項5】請求項3〜4の何れかに記載の建築パネル
    を施工し、建築パネルの端部に生じる目地を防水する工
    法であって、 粘着防水材の表面に貼着された剥離シートを除去する工
    程(a) と、 粘着防水材を、前記目地の底面から内側面に押圧して貼
    着する工程(b) と粘着防水材の上方で前記目地にシール
    処理を行う工程(c) とを含む目地防水工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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