JP7127379B2 - 排水装置 - Google Patents
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さらに、排水部において、封水水位より高い水位まで水を貯め、排水部のより上部まで超音波洗浄を行おうとすればするほど、水が排水部から水受け部に溢れ出やすくなり、水が排水部から水受け部に溢れ出てしまう逆流が問題となる。
このように構成された本発明においては、水位上昇手段により、本体部内に流入する水によって、上記本体部内の水位を、封水形成部内の封水水位より高く且つ上記入口部の高さ以下の所定水位まで少なくとも上昇させ、本体部内の水位を所定水位まで上昇させた状態において、封水水位より高い所定水位まで超音波発振器による超音波洗浄ができる。
また、排水手段により、本体部内の水位が上記所定水位を超えないように、上記所定水位を超える水を上記出口流路に排水させる。これにより、本体部内の水位が上記所定水位を超えて、本体部内の水が入口部から水受け部に溢れ出てしまうことが防止できる。
従って、本発明によれば、封水水位より高い所定水位まで超音波洗浄を行う超音波洗浄性能の向上と本体部内の水が入口部から水受け部に溢れ出てしまう逆流の防止とを両立することができる。
このように構成された本発明においては、水位上昇手段が、本体部内に流入する水を出口流路に流出させながら本体部内の水位を上昇させることができるため、超音波洗浄で剥がれた汚れが水位上昇時に本体部内に再付着することを抑制することができる。
このように構成された本発明においては、排水手段は、上記本体部内の水位が上記所定水位に到達した場合、上記本体部から上記出口流路に流出する水の単位時間あたりの排水量が上記本体部内に流入する水の単位時間あたりの流入量以上にされるように形成されている。よって、本発明によれば、上記本体部内の水位が上記所定水位に到達した場合、上記本体部内に水がさらに流入されたとしても、上記本体部内の水位が上記所定水位を超えて上昇することを防止することができ、本体部内の水が水受け部に溢れ出てしまう逆流を防止することができる。
このように構成された本発明においては、排水手段により、上記本体部内の水位が上記所定水位に到達した状態から、上記本体部内に水がさらに流入されている間、上記本体部内の水位を上記所定水位に維持することができる。よって、本発明によれば、本体部内の水位を所定水位に比較的長い時間にわたって維持することができ、本体部内の水位を所定水位として、超音波洗浄を効果的に行える時間を比較的長くすることができる。
このように構成された本発明においては、排水弁のような可動部を本体部内に設けなくても、単位時間あたりに第1排水量を排水できる第1排水流路と単位時間あたりに第2排水量を排水できる第2排水流路とにより排水手段を形成することができる。さらに、第1排水流路により所定水位を規定することができ、第2排水流路により封水水位を規定することができる。よって、排水手段により、本体部内の水位が上記所定水位を超えないように、上記所定水位を超える水を上記出口流路に排水させる。これにより、本体部内の水位が上記所定水位を超えて、本体部内の水が入口部から水受け部に溢れ出てしまうことを防止することができる。
さらに、排水弁のような可動部を本体部内に設けないことにより、可動部が故障して本体部内の水が水受け部側に逆流する不具合や、可動部にシール不良が生じて本体部内の水位が上昇されず、超音波洗浄が十分にできなくなる不具合のおそれを無くすことができる。
このように構成された本発明においては、排水弁のような可動部を本体部内に設けなくても、第1排水流路と第2排水流路とにより水位上昇手段を形成することができる。これにより、水位上昇手段は、上記本体部内に流入する水の単位時間あたりの流入量が上記第2排水流路の単位時間あたりの上記第2排水量を超えることにより、上記本体部内に流入する水が、上記本体部内の水位を上記第1排水流路により規定される上記所定水位まで上昇させることができる。
このように構成された本発明においては、水位上昇手段は、本体部内に流入する水により、上記本体部内の水位を、第2排水流路の入口により規定される封水水位より高く且つ上記入口部の高さ以下の所定水位まで上昇させ、本体部内の水位が所定水位まで上昇した状態で、封水水位より高い所定水位まで超音波発振器による超音波洗浄を行うことができる。
このように構成された本発明においては、所定水位は、本体部の入口部の高さとされ、封水水位より高い本体部の入口部まで超音波洗浄を行う超音波洗浄性能の向上と本体部内の水が入口部から水受け部に溢れ出てしまう逆流の防止とを両立することができる。
このように構成された本発明においては、第2排水流路は、第2排水流路の入口より上方に水がある場合、第2排水流路の入口より上方にある水を流出させ続けることができる。よって、上記本体部内に流入する水を上記出口流路に流出させながら上記本体部内の水位を上昇させることができると共に、水の本体部への流入が停止した後、本体部内に存在する水を出口流路に流出させ、第2排水流路の入口により規定される封水水位まで低下させることができる。
このように構成された本発明においては、封水水位は、上記網かごより下方に規定されるので、本体部内においてごみ等の汚れや小物体が付着しやすい網かごを封水水位よりも上に配置することができ、水が流入していない待機状態において網かごを乾燥させやすい状態とでき、雑菌などの繁殖を抑制させることができる。また、所定水位は網かごの底面よりも高い位置に規定されるので、本体部内の水位が所定水位まで上昇した状態で、ごみ等の汚れや小物体が付着しやすい網かごを超音波洗浄により洗浄することができ、網かごの汚れを抑制し、網かごの掃除の頻度や掃除をする際の負担を低減させることができる。
このように構成された本発明においては、所定水位は網かごの上部に規定されるので、本体部内の水位が所定水位まで上昇した状態で、ごみ等の汚れや小物体が付着しやすい網かごを超音波洗浄により洗浄することができ、網かごの汚れを抑制し、網かごの掃除の頻度や掃除をする際の負担を低減させることができる。
図1は、本発明の一実施形態による排水装置を備えた水栓システムを正面から見た正面図であり、図2は本発明の一実施形態による排水装置を備えた水栓システムを側面から見た側面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による排水装置1は、水栓システム2に設けられている。水栓システム2は、キッチンに設けられるキッチンシステムである。水栓システム2は、洗面台システム、浴室に設けられる浴室システム、又は水が流入する後述する水受け部6を備えた他のシステムであってもよい。
図3は図2のIII-III線に沿って見た断面図であり、図4は図1のIV-IV線に沿って見た断面図である。
排水装置1は、水受け部6の底部6aに設けられる。排水装置1は、本体部8を備え、この本体部8は水受け部6側に開口される入口部10と、入口部10の下流側に設けられるトラップ形状の流路である第1排水流路12とを有している。入口部10は、底部6aの一部が底部6aの底面6bよりも下方に窪むことにより形成されている。なお、本体部8には、水受け部6からの流路とは別の水の供給流路が接続されていてもよい。別の水の供給流路は、別の給水源(図示せず)に接続される。本体部8内に流入する水には、水受け部6からの流路とは別の水の供給流路から本体部8内に流入する水も含まれる。また、本体部8内に流入する水には、洗剤、シャンプー、ボディーソープ、食器の汚れ、水受け部の汚れ等のいずれかを含むような水、例えば生活排水も含まれる。
超音波発振器16は、本体部8内の入口部10の下方に設けられている。超音波発振器16は、制御部20と電気的に接続されている。
水位検知センサ18は、入口部10近傍に設けられ、入口部10まで上昇した水位を検知することができる。水位検知センサ18は、制御部20と電気的に接続されている。
制御部20は、CPU及びメモリ等を内蔵し、水位検知センサ18から送信される水位検知信号を受信する機能を有すると共にメモリに記憶された所定の制御プログラム等に基づいて超音波発振器16の動作を制御する。
排水装置1の本体部8の第1排水流路12は、入口部10の下方に接続される接続部12aと、排水トラップを形成するように立ち上がる上昇流路である上昇部12bと、上昇部12bと下降部12dとの間の排水トラップの上昇部12bと接続する折り返し部分である頂部12cと、頂部12cから下降する下降流路である下降部12dとを備えている。下降部12dは出口流路22と接続される。
第1排水流路12は、上昇部12bから下降部12dに向けて折り返すトラップ形状の流路である。本体部8の第1排水流路12内において後述するように封水が形成され、封水水位W2が規定される。本体部8の第1排水流路12の少なくとも一部、例えば上昇部12bは、入口部10の下流側に設けられると共に封水を形成する封水形成部を構成している。第1排水流路12は、トラップ形状の流路の頂部12cにより所定水位W1(図8参照)を規定している。所定水位W1は、網かご24の底面よりも高い位置、例えば網かご24の上部に規定されている。所定水位W1は、網かご24の上方に規定されていてもよい。第1排水流路12の頂部12cが、本体部8の入口部10の高さに設けられることにより、第1排水流路12により規定される所定水位W1は、本体部8の入口部10の高さとされる。第1排水流路12は、後述する単位時間あたりの第2排水量よりも大きな単位時間あたりの第1排水量を出口流路22に排水できるような第1の管径D1に形成されている。第1排水流路12は、排水手段であり且つ水位上昇手段である。
図5は本発明の一実施形態による排水装置において待機状態を示す部分拡大断面図であり、図6は本発明の一実施形態による排水装置の本体部に水の流入が開始された状態を示す部分拡大断面図であり、図7は本発明の一実施形態による排水装置の本体部にさらに水が流入し、流入した水が第2排水流路を介して出口流路に流出されると共に、第1排水流路の上昇部内の水位を上昇させる状態を示す部分拡大断面図であり、図8は本発明の一実施形態による排水装置の本体部にさらに水が流入し、第1排水流路内の水位が所定水位まで到達した状態を示す部分拡大断面図であり、図9は本発明の一実施形態による排水装置の本体部への水の流入が停止し、第2排水流路の入口より上方の水が第2排水流路を介して出口流路に流出され、第1排水流路内の水位が徐々に低下する状態を示す部分拡大断面図であり、図10は図9に示す状態から、さらに第2排水流路の入口より上方の水が第2排水流路を介して出口流路に流出され、第1排水流路内の水位が徐々に低下する状態を示す部分拡大断面図である。図5乃至図10において、本体部内において水が貯留している部分を点線により図示している。
第2排水流路26の単位時間あたりの第2排水量を超える単位時間あたりの流入量の水が本体部8内に流入し続ける場合において、単位時間あたりの流入量が第2排水流路26の単位時間あたりの第2排水量及び第1排水流路12の単位時間あたりの第1排水量の合計値を超えない限り、本体部内の水位の上昇を封水水位W2から所定水位W1までの間に制御することができる。なお、第2排水流路26の単位時間あたりの第2排水量及び第1排水流路12の単位時間あたりの第1排水量の合計値は、水栓装置4の通常の使用態様において水栓装置4から供給される水の供給量が、この合計値を超えないような値として設定されている。
また、排水手段により、本体部8内の水位が所定水位W1を超えないように、所定水位W1を超える水を出口流路22に排水させる。これにより、本体部8内の水位が所定水位W1を超えて、本体部8内の水が入口部10から水受け部6に溢れ出てしまうことが防止できる。
従って、本発明によれば、封水水位W2より高い所定水位W1まで超音波洗浄を行う超音波洗浄性能の向上と本体部8内の水が入口部10から水受け部6に溢れ出てしまう逆流の防止とを両立することができる。
6 :水受け部
6a :底部
6c :底面
8 :本体部
10 :入口部
12 :第1排水流路
12c :頂部
16 :超音波発振器
22 :出口流路
24 :網かご
26 :第2排水流路
26a :入口
26b :出口
W1 :所定水位
W2 :封水水位
Claims (11)
- 水受け部の底部に設けられる排水装置であって、
上記水受け部側に開口される入口部と上記入口部の下流側に設けられると共に封水を形成する封水形成部とを有する本体部と、
上記本体部内の水に超音波を発振する超音波発振器と、
上記本体部の下流側に設けられる出口流路と、
上記本体部内に流入する水により、上記本体部内の水位を、上記封水形成部の封水水位から、上記封水形成部内の上記封水水位より高く且つ上記入口部の高さ以下の所定水位まで少なくとも上昇させ、上記本体部内の上記封水水位から上記所定水位まで水を貯めている状態で上記超音波発振器による超音波洗浄を可能にする、水位上昇手段と、
上記本体部内の水位が上記所定水位を超えないように、上記本体部内に流入する水を上記出口流路に排水させる排水手段と、を備えることを特徴とする排水装置。 - 上記水位上昇手段は、上記本体部内の水位を上記封水水位より高く且つ上記所定水位まで上昇させる間、上記本体部内に流入する水の単位時間あたりの流入量よりも上記本体部から上記出口流路に流出する水の単位時間あたりの排水量を小さくさせ、上記本体部内に流入する水を上記出口流路に流出させながら上記本体部内の水位を上昇させるように形成される、請求項1に記載の排水装置。
- 上記排水手段は、上記本体部内の水位が上記所定水位に到達した場合、上記本体部から上記出口流路に流出する水の単位時間あたりの排水量が上記本体部内に流入する水の単位時間あたりの流入量以上にされるように形成されている、請求項1又は2に記載の排水装置。
- 上記排水手段は、上記本体部内の水位が上記所定水位に到達した状態から、上記本体部内に水がさらに流入されている間、上記本体部内の水位を上記所定水位に維持するように形成されている、請求項3に記載の排水装置。
- 上記排水手段は、単位時間あたりに第2排水量を上記出口流路に排水できるように形成された第2排水流路と、
上記第2排水量よりも大きな単位時間あたりの第1排水量を上記出口流路に排水できるように形成された第1排水流路と、により形成され、
上記第1排水流路は、上昇流路と上記上昇流路の下流側に設けられる下降流路とを備える流路であると共に上記上昇流路と上記下降流路との間の頂部により上記所定水位を規定し、
上記第2排水流路は、上記封水水位を規定する、請求項3又は4に記載の排水装置。 - 上記水位上昇手段は、上記本体部内に流入する水の単位時間あたりの流入量が上記第2排水流路の単位時間あたりの上記第2排水量を超えることにより、上記本体部内に流入する水が、上記本体部内の水位を上記第1排水流路により規定される上記所定水位まで上昇させるように形成される、請求項5記載の排水装置。
- 上記第2排水流路の入口は、上記第1排水流路の上記頂部よりも低い高さに設けられている、請求項6に記載の排水装置。
- 上記第1排水流路の上記頂部が、上記本体部の上記入口部の高さに設けられることにより、上記第1排水流路により規定される上記所定水位は、上記本体部の上記入口部の高さとされる、請求項7記載の排水装置。
- 上記第2排水流路は、上記第2排水流路の入口から上記出口流路まで下方向きに延びる、請求項8に記載の排水装置。
- さらに、上記本体部内の流路上に設けられ且つ網目を有する網かごを備え、
上記所定水位は、上記網かごの底面よりも高い位置に規定され、
上記封水水位は、上記網かごより下方に規定される、請求項1乃至9の何れか1項に記載の排水装置。 - 上記所定水位は、上記網かごの上部に規定される、請求項10に記載の排水装置。
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