JP4831758B2 - 食器洗い機 - Google Patents
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Description
水受けトレーに溜まった漏水を漏水ホースで食器洗い機の機外に排出する上記公知技術は、いずれも卓上式であり、したがって、漏水ホースから流し台のシンクに放流するものと推測される。他方、ビルトイン型式のものにこれを適用するときは、漏水ホースを流し台の下の既設の排水ホース(又は排水管。以下同じ)に接続することが常識的に想定され、この場合は、既設の排水ホースの排水トラップよりも上流側に漏水ホースを接続しなければならず、さらに、他の排水ホースから漏水ホースへ排水が逆流することを確実に防止できる接続構造でなければならない。このため、漏水ホースの他の排水ホース等への接続部に逆流防止手段(逆止弁など)を付設しなければならないので、排水用の配管が複雑になり、その配管工数が増えるので、施工現場での配管作業コストが増大する。
(イ)洗浄槽の後壁に沿って漏水導入管路が縦方向に設けられており、洗浄槽内の水が漏水ホースへ逆流しないように、当該漏水導入管路の上端が洗浄槽の洗浄水位よりも上方に位置しており、
(ロ)上記漏水導入管路の上端に上記漏水ホースの他端が接続されていて、上記漏水が上記漏水ポンプによって上記漏水ホース、上記漏水導入管路を介して洗浄槽に直接導入されるように構成されていること。
また、漏水導入管路の上端は必ずしも洗浄槽の洗浄水位(洗浄槽内水位)よりも上方に位置していなくても、漏水ホースの一部が洗浄槽内水位よりも上方まで延びていればそれでもよい。
上記(イ)は、洗浄槽から洗浄水が排出されたとき、漏水導入管路及び漏水ホースに空気が入り、再び洗浄水が所定水位まで注入されたときに当該洗浄水が漏水ホースに逆流することがないようにした構成であり、これにより、漏水ホースの配置形態の如何(たとえば、水平面内で屈伸する形態。特許第3129311号公報参照)にかかわらず、洗浄槽内の洗浄水が漏水ホースへ逆流して水受けトレーに流出することが防止される。しかし、漏水導入管路の上端が洗浄槽内水位よりも上方に位置していなくても、漏水ホースの一部が洗浄槽内水位よりも上方まで延びていれば、洗浄槽内の洗浄水が漏水ホースへ逆流して水受けトレーに流出することはない。
他方、比較的少量の漏水に対して漏水ポンプが短時間で始動/停止を繰り返すことがないように、水受けトレーの水位がある程度のレベルに達したときにこれを検知して漏水ポンプを始動させるようにすることもできる。
また、漏水ポンプが一旦始動した後は、水位が所定レベルまで低下したときにその検知信号で漏水ポンプを停止させるように制御してもよいが、水位を数mm低下させるのに必要な時間(例えば数秒)の後に停止するようにタイマーで制御してもよい。
洗浄槽2の後壁2aの内面に給水口13があり、U形に屈曲した給水ホース21が上記給水口13に接続されており、また、排水ポンプ6の吐出口に排水ホース22が接続されており、この排水ホース22はU形に屈曲していて、洗浄槽2の出し入れによって屈伸される。上記給水ホース21は食器洗い機本体1に固定された給水電磁弁23に接続されており、排水ホース22は排水トラップ24に接続されている。
なお、以上は従来技術の範囲の構成である。
この実施例における上記水位センサ32は、上位レベル(例えば、水溜まり30aの底からの水位10mm)と下位レベル(例えば、同水位5mm)の2段階の水位を検出して、上位レベルの検出信号で漏水ポンプ駆動スイッチ(図示略)をONさせ、下位レベルが検出されないときその信号で漏水ポンプの駆動スイッチをOFFさせる。これによって漏水ポンプ31の始動、停止が制御され、水受けトレー30内の漏水が確実に排出される。このようにして、漏水ポンプ31をON/OFFさせるのが最も単純であるが、このような漏水ポンプ31の運転モードは一つであり、この場合のポンプ能力は、多量の漏水にも十分に対処できるだけの能力を有するものでなければならないから、漏水ポンプは、比較的少量の漏水に対しても、高出力(例えば2リットル/毎分)で運転されることになる。
この実施例では、漏水ポンプによる漏水排出能力が不足して水受けトレー33内の水位がさらに上昇して危険な水位に達したときはこれを検知して、食器洗い機の運転が非常停止され、排水ポンプ6が始動して洗浄槽内が空にされる。したがって、多量の漏水が生じても、漏水で部屋の床が濡らされることは防止される。
漏水ポンプの運転制御については、次のように構成することもできる。
すなわち、上記水受けトレー30の底部に設けた凹状の水溜まり30aに、下位レベル(例えば5mm)と、上位レベル(例えば10mm)の2段階の水位を検知できる水位センサ32を同水溜まり30aに設けている。なお、この水溜まり30aの深さは下位レベルに相当する深さである。
そして、上記水位センサ32によって上位レベルが検知されたときに漏水ポンプ31が始動し、水受けトレー30の水位が下位レベル以下まで低下して下位レベルの検知信号が停止したとき、漏水ポンプ31が停止する構成である。
以上のようにして、漏水ポンプ31が制御されると、漏水が少量で、上記水溜まり30aに溜まる程度(水位が下位レベル未満)であるときは、それは放置され、水受けトレーの水位が上位レベルに達したとき(水受けトレーの底面に対しては水位5mm)に漏水ポンプ31が始動するから、漏水ポンプの運転頻度は必要な限度にとどめられる。
この場合は、上位レベル(水位10mm)が検知されたときに、漏水を報知する。
さらに、漏水ポンプの運転制御については、次のような構成にすることもできる。すなわち、上記水受けトレーに設けた水位センサ32を下位レベルと上位レベルの上下2段階の水位レベルを検知する水位センサにし、また、上記漏水ポンプ31をその出力を低出力と高出力の2段階に選択的に切り換えられるポンプにした構成である。
下位レベルの水位が検知されたとき上記漏水ポンプ31が低出力で運転され、上位レベルの水位が検知されたとき上記漏水ポンプ31が高出力で運転されるように、漏水ポンプ31が制御される。
下位レベルは例えば10mm、上位レベルは例えば20mmであり、漏水ポンプの低出力は例えば「1リットル/毎分」であり、高出力は例えば「2リットル/毎分」である。
漏水ポンプが低出力で運転されているにもかかわらず、水受けトレー30の水位が低下せずに上昇して上位レベル(20mm)に達すると、この上位レベルが水位センサ32で検知されたとき、漏水ポンプが高出力で運転され、これが所定時間(例えば数秒間)継続される。
以上のようにすることで、少量の漏水に対しては漏水ポンプ31が低出力で運転され、多量の漏水に対しては漏水ポンプ31が高出力で運転されることになり、一般的に想定される少量漏水に対しては、低出力運転で静かに対応することができる。
漏水導入管路2gの上端は、洗浄槽2の給水口13よりも少し下方にあり、当該上端に漏水ホース33が接続されている。洗浄槽2内の洗浄水が給水ホース21へ逆流するのを回避するために給水口13は洗浄槽2内の水面よりも十分に上方にある。漏水導入管路2gの上端が洗浄槽2の給水口13よりも少し下方に位置しており、このことによって、洗浄槽2内の洗浄水位(フロート式水位スイッチ5による検知レベルであって、この水位に達すると給水弁23が閉じられる水位)よりも上方にあるから洗浄水が洗浄槽から漏水ホース33に逆流することはない。漏水ホース33が図示のように上方にU形に屈曲していて、その上端が十分に上方まで延びている場合は、漏水導入管路2gの上端が洗浄槽2の給水口13の高さとほぼ同じ高さ位置にある必要は必ずしもないが、このようにすることで、漏水ホース33の配管態様の如何に関わらず、洗浄槽2内の洗浄水が漏水ホース33に逆流することは回避される。
漏水報知については、これによって漏水を報知するか、漏水ポンプ31が作動する程度の漏水があることを報知するか、漏水ポンプ31による排水が行われていることを報知するかのいずれかであればよい。このいずれを選択するかは、食器洗い機の漏水報知に対する基本的な設計思想の違いによる。
水受けトレー30に漏水が流入したとき、これが少量でもこれを水位センサ32で検知して報知するときは、漏水量の如何に関わらず、漏水の存在それ自体を問題にして報知することになり、他方、水受けトレー30の水位が所定レベルに達してこれが検出されたときに報知する場合は、漏水が所定量に達したときにこれを問題にするものであり、また、その後の漏水を防止するためにメンテナンスが必要であることを警告することになる。
さらに、漏水ポンプ31の作動中に漏水を報知する場合は、まさに、水受けトレー30からの漏水ポンプ31による排水が行われていることを報知することになる。
さらに、当該報知手段による報知は、リセット操作がなされるまで継続するようにしてもよく、あるいは所定時間後に停止するようにしてもよく、次に食器洗い機がスタート操作されたときに、再び漏水警報を発するようにすることもできる。
2:洗浄槽
2a:後壁
2g:漏水導入管路
3:上蓋
4:前扉
4a:操作ボタン
4b:スタート/一時停止ボタン
5:フロート式の水位スイッチ
6:排水ポンプ
7:乾燥ファン
8:洗浄ポンプ
10:ヒーター
11:サーミスター
12:凹部
12f:フィルター
13:給水口
21:給水ホース
22:排水ホース
23:給水電磁弁
24:排水トラップ
30:水受けトレー
30a:水溜り
31:漏水ポンプ
32:水位センサ
33:漏水ホース
C:食器かご
W:食器
Claims (4)
- 水受けトレーに水位検知手段を設け、漏水ホースの一端が接続された漏水ポンプを設けて、水受けトレー内の所定水位が水位検知手段で検知されたとき漏水ポンプを始動させて、水受けトレーに溜った漏水を漏水ホースで排出させるようにしているビルトイン型式の食器洗い機であって、
上記漏水ホースが上方に凸に曲げられたU形ホースであって、その他端部分が洗浄槽内にあって洗浄槽内で開口していて、上記漏水が上記漏水ポンプによって上記漏水ホースを介して洗浄槽に直接導入されるように構成されており、
洗浄槽内の水が漏水ホースへ逆流しないように、上方に凸の上記U形ホースの上端が洗浄槽の洗浄水位よりも上方にあることを特徴とするビルトイン型式の食器洗い機。 - 水受けトレーに水位検知手段を設け、漏水ホースの一端が接続された漏水ポンプを設けて、水受けトレー内の所定水位が水位検知手段で検知されたとき漏水ポンプを始動させて、水受けトレーに溜った漏水を漏水ホースで排出させるようにしているビルトイン型式の食器洗い機であって、
洗浄槽の後壁に沿って漏水導入管路が縦方向に設けられており、洗浄槽内の水が漏水ホースへ逆流しないように、当該漏水導入管路の上端が洗浄槽の洗浄水位よりも上方に位置しており、
上記漏水導入管路の上端に上記漏水ホースの他端が接続されていて、上記漏水が上記漏水ポンプによって上記漏水ホース、上記漏水導入管路を介して洗浄槽に直接導入されるように構成されていることを特徴とするビルトイン型式の食器洗い機。 - 上記水受けトレーの底部に設けた凹状の水溜まりに漏水ポンプを設け、上位レベルと下位レベルの2段階の水位を検知する水位センサを同水溜まりに設けてあり、
上記水溜まりが上記下位レベルに相当する深さを有し、
上記水位センサが上位レベルの水位を検知したときに漏水ポンプが始動され、その後、上記水位センサが下位レベルの水位を検知しないとき漏水ポンプが停止されるように、ポンプ制御手段で漏水ポンプが制御される請求項1の食器洗い機。 - 上記水受けトレーに設けられた水位検知手段が下位レベルと上位レベルの上下2段の水位を検出する水位センサであり、
上記漏水ポンプがその出力を低出力と高出力の2段階に選択的に切り換えられるものであり、漏水ポンプの出力を2段階に切り換えるポンプ制御手段を備えており、
上記水位センサで下位レベルの水位が検知されたとき上記漏水ポンプが低出力で運転され、上位レベルの水位が検知されたとき上記漏水ポンプが高出力で運転されるように、ポンプ制御手段で制御される請求項1の食器洗い機。
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