JP2007291817A - 排水設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】排水容器内に水を溜めるための機構が比較的簡易であり、しかもゴミ等が付着しにくいものとなっている排水設備を提供する。
【解決手段】排水容器3の流出口3aに水位調節装置10の管体11の一端側が回動可能に接続されている。管体11の他端側は容器12内に挿入されている。管体11の一端側は略水平となっており、他端側は、該一端側に対し垂直となっている。管体11の他端側が上方へ向って延在した貯水姿勢となっているときには、管体11内に、該他端(上端)まで水が溜まることから、この管体11と連通した排水容器3内にも、管体11の該他端と同一高さまで水が貯留される。
【選択図】図2
【解決手段】排水容器3の流出口3aに水位調節装置10の管体11の一端側が回動可能に接続されている。管体11の他端側は容器12内に挿入されている。管体11の一端側は略水平となっており、他端側は、該一端側に対し垂直となっている。管体11の他端側が上方へ向って延在した貯水姿勢となっているときには、管体11内に、該他端(上端)まで水が溜まることから、この管体11と連通した排水容器3内にも、管体11の該他端と同一高さまで水が貯留される。
【選択図】図2
Description
本発明は、シンク等の流しや、流し底部の排水口に水を溜めることができる排水設備に関する。
I. 従来、シンク底面の開口部と排水管との間に排水容器を設置し、該排水容器内に網籠を設置して、排水管内にゴミが排出されることを防止している。
特開2004−324108号には、網籠に付着した汚れを除去するために、網籠を収容している排水部に超音波発振器を設置した構成が開示されている。当該公報においては、シンクの排水部内に網籠が設けられ、該排水部の側面に給水路が接続され、該排水部の下部に電磁バルブよりなる排水弁が設けられている。そして、排水部及び網籠の洗浄を行う際には、排水弁を閉止すると共に給水路から給水することにより排水部内に水を溜め、次いで超音波発振器を作動させる。
II. 特開平9−224856号には、洗面ボールの排水口に連なるトラップを、上方に伸長可能な蛇腹状とし、トラップを上方に伸すことによりボール内に水を溜めることができるようにした構成が記載されている。
特開2004−324108号
特開平9−224856号
上記特開2004−324108号にあっては、排水部に電磁バルブを設けているが、野菜屑など比較的大きなゴミも流れてくるシンク等の場合、電磁バルブでは詰まり易い。
特開平9−224856号の蛇腹形の伸縮式トラップも、内面が凹凸の激しい蛇腹面となるため、ゴミが付着し易い。
本発明は、排水容器内に水を溜めるための機構が比較的簡易であり、しかもゴミ等が付着しにくいものとなっている排水設備を提供することを目的とする。
請求項1の排水設備は、流し底部の排水口の下側に設けられた排水容器と、該排水容器に連なる排水流路と、該排水流路の途中に設けられた、該排水容器内の水位を調節する水位調節手段とを有する排水設備において、該水位調節手段は、下部に水の流出部を有した容器と、一端が該排水流路に連なっており、他端側が該容器内に配置された管体とを備えており、該管体は、該他端が該一端よりも下位となっており、該一端からの水を該他端から流出させる流出姿勢と、該他端が少なくとも前記排水容器の下端よりも高位となっており、該排水容器内に水を貯留させる貯水姿勢とをとりうるように回動可能に設置されていることを特徴とするものである。
請求項2の排水設備は、請求項1において、前記管体は、前記一端側が略水平であり、前記他端側は該一端側に対し略垂直となっている略L字形であり、該管体は、該一端側を回動中心として該他端側が上下方向に回動可能となっていることを特徴とするものである。
請求項3の排水設備は、請求項2において、前記管体を回動させるための駆動装置を備えたことを特徴とするものである。
請求項4の排水設備は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記容器は、その下部に水の貯留部が設けられており、前記管体が前記流出姿勢をとったときに該管体の前記他端が該貯留部の水中に没することを特徴とするものである。
請求項5の排水設備は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記容器の流出部又はそれに連なる配管にトラップが接続されていることを特徴とするものである。
請求項6の排水設備は、請求項5において、該トラップの下流側と前記容器内とが通気路を介して連通しており、該通気路に、該容器から該トラップの下流側に向う気体の流れを許容し、それと反対方向の気体の流れを阻止する逆止弁が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の排水設備においては、排水容器内に水を溜めない使用形態では、管体を流出姿勢とする。この状態においては、該排水容器の排水流路に連なる管体の一端よりも管体の他端の方が下位となっているので、排水流路から管体内に流れ込んだ水は、管体内に溜まることなく、管体の他端側から容器内に流れ落ち、該容器の底部の流出口から排水される。
排水容器内に水を貯留させる場合には、管体を貯水姿勢まで回動させる。これにより、該管体の他端が排水容器の下端よりも高位となる。この状態で流しに水を供給すると、管体の該他端(上端)と同一高さまで、排水容器内に水が溜まる。
この排水容器内の水を排水する場合には、管体を流出姿勢に戻す。
この排水設備にあっては、排水流路を閉鎖する電磁バルブを用いず、上記のような管体と容器とによって水位調節手段を構成しているので、構造が簡易であると共に、流路内にゴミ等が詰まりにくい。また、この管体は蛇腹管ではないので、管体の内面に汚れが付着しにくい。
請求項2のように、管体を、排水流路に連なる一端側が略水平であり、他端側が該一端側に対し略垂直となっているL字形のものとし、該一端側を回動中心として該他端側を上下方向に回動可能とすることにより、該管体を上下に回動させるだけで簡単に流出姿勢から貯水姿勢へ、又は貯水姿勢から流出姿勢へと管体の姿勢を変えることができる。
請求項3のように、この管体を回動させるための駆動装置を設けることにより、管体の姿勢変更を楽に行うことができる。ただし、本発明においては、管体を手動により回動させるように構成してもよい。
請求項4のように、容器に水の貯留部を設け、管体を流出姿勢としたときにこの管体の他端側が該貯留部の水中に没するようにすることにより、この容器内にトラップを形成することができる。
本発明においては、請求項5のように、容器の流出口又はこれに連なる配管にトラップを設けてもよい。
この場合、請求項6のように、該トラップの下流側と容器内とを通気路を介して連通させておくことにより、容器内あるいは管体内にもトラップ状の部分が生じても、ダブルトラップ効果によってトラップ内のトラップ水と該容器内あるいは管体内の貯留水とが消失してしまうことが防止される。なお、該通気路に、容器からトラップの下流側に向う気体の流れを許容し、これと反対方向の気体の流れを阻止する逆止弁を設けておくことにより、排水流路内の臭気が容器内に流入することが防止される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
第1図は実施の形態に係る排水設備を備えた流し台の斜視図、第2図及び第3図はこの排水設備の縦断面図である。なお、第2図は管体が流出姿勢となっている状態を示し、第3図は管体が貯水姿勢となっている状態を示している。
第1図の通り、流し台の上部に流し1と該流し1内に水を供給するための水栓2とが設置されている。該流し1の底部には排水口(図示略)が設けられており、この排水口の下側に排水容器3が取り付けられている。この排水容器3内には、ゴミを溜める網籠(図示略)が設置されている。また、排水容器3の側面には、この網籠や該排水容器3の内面に付着した汚れを除去するための超音波発振器(図示略)が設けられている。
該排水容器3の底部に流出口3a(第2,3図)が設けられており、この流出口3aに、該排水容器3内の水位を調節するための水位調節装置10の管体11の一端が回動可能に接続されている。なお、流出口3aは横向きに開口しており、この流出口3aに対し、管体11の該一端側が略水平に接続されている。管体11は、該一端側を回動中心として上下方向に回動する。
水位調節装置10は、この管体11と、この管体11の他端側が挿入された容器12と、この管体11を回動させるための駆動装置13等を備えている。該容器12の底部に流出口12a(第2,3図)が設けられており、この流出口12aに排水管14が接続されている。この排水管14は該容器12から下方に延在しており、その途中部にトラップ14aが設けられている。
第2,3図の通り、管体11の他端側は、容器12の側面に設けられた管体挿入口12bを介して該容器12内に挿入されている。管体11は、この容器12内においてL字形に折れ曲がり、該他端側が前記一端側に対し略垂直に延在したものとなっている。符号11aは、該管体挿入口12bと管体11との間を密封するためのパッキンを示している。ただし、このパッキン11aは、該管体11の回動を妨げるものではない。
第2図のように、管体11の他端側が下方へ向って延在した流出姿勢となっているときには、前記排水容器3から管体11内に流入した水は、管体11内に溜まることなく、該他端側から容器12内に流出し、排水管14に排出される。
第3図のように、管体11の他端側が上方へ向って延在した貯水姿勢となっているときには、管体11内に該他端(上端)まで水が溜まることから、この管体11と連通した排水容器3内にも、管体11の該他端と同一高さまで水が貯留される。
前記駆動装置13は、管体11をこの流出姿勢から貯水姿勢、並びに貯水姿勢から流出姿勢へと回動させるためのものである。この実施の形態では、該駆動装置13は、モータ13aと、該モータ13aの駆動軸に接続された主動側プーリ13bと、管体11の前記一端側の外周に設けられた従動側プーリ13cと、該主動側プーリ13b及び従動側プーリ13cに巻き掛けられた無端ベルト13dと、制御回路(図示略)とを備えている。
前記流し台には、管体11の姿勢を切り替えるスイッチ(図示略)が設けられている。これらのスイッチが操作されることにより、モータ13aが起動し、該モータ13aの駆動力が各プーリ13b、13c及びコグドベルト13dによって管体11に伝達され、管体11が回動する。
なお、この駆動装置13には、管体11の回動角度を検出するセンサが設けられており、前記制御回路は、管体11が流出姿勢から180°回動して貯水姿勢となったとき、並びに貯水姿勢から180°回動して流出姿勢となったときに、自動的にモータ13aの作動を停止させるよう構成されている。ただし、この制御回路は、操作者によって任意の角度にて管体11の回動を停止させることができるよう構成されていてもよい。
この実施の形態では、水位調節装置10は、容器12内と排水管14のトラップ14aよりも下流側とを連通する通気路15を有している。この通気路15の途中部には、該通気路15内を容器12から排水管14に向う方向にのみ空気が流通することを許容する逆止弁16が設けられている。
以下に、かかる構成の水位調節装置10を備えた排水設備の使用方法について説明する。
排水容器3内に水を溜めない通常の流し使用時には、水位調節装置10は、第2図のように、管体11が流出姿勢とされた状態となっている。
この排水容器3内の網籠や該排水容器3の内面等を清掃するために排水容器3内に水を溜めるときには、前記スイッチを操作して第3図のように管体11を貯水姿勢とする。この状態で水栓2から流し1に水を供給すると、図示の如く排水容器3内に所定水位(管体11の上端と同一高さ)まで水が溜まる。その後、前記超音波発振器を作動させるか、あるいはスポンジ等で擦るなどして網籠や排水容器3内を清掃する。
清掃作業終了後、前記スイッチを操作して管体11を流出姿勢に戻す。これにより、排水容器3内の水が排水管14に排出され、通常の流し使用状態となる。
なお、この実施の形態では、管体11を流出姿勢として排水容器3内及び該管体11内に水を溜めると、この排水容器3及び管体11内の貯留水もトラップ水として機能し、排水管14のトラップ14aと併せて2重にトラップが形成されることとなる。しかしながら、この排水設備10にあっては、排水管14の該トラップ14aよりも下流側と容器12内とが通気路15を介して連通しているので、排水管14内を水が流れたときに、該排水容器3内及び管体11内の貯留水とトラップ14a内のトラップ水とがダブルトラップ効果により消失してしまうことはない。
この排水設備にあっては、排水容器3内からの水の流出を規制するために電磁バルブを用いず、管体11と容器12とで水位調節装置10を構成しているので、機構が簡易であると共に、排水流路にゴミ等がつまりにくい。また、この管体11は蛇腹管ではなく、内面が平滑となっているので、この管体11内に汚れが付着しにくい。
第4図は別の実施の形態に係る排水設備を備えた流し台の斜視図、第5図及び第6図はこの排水設備の縦断面図である。なお、第5図は管体が流出姿勢となっている状態を示し、第6図は管体が貯水姿勢となっている状態を示している。
この実施の形態の水位調節装置10Aも、一端が排水容器3の流出口3aに回動可能に接続されたL字形の管体11と、該管体11の他端側が挿入された容器12Aと、該管体11を回動させるための駆動装置13等を備えている。
この実施の形態では、該容器12Aの底部は段々になっており、上側の段に流出口12aが設けられ、下側の段は水の貯留部17となっている。管体11から流出した水は該貯留部17に貯留され、該貯留部17から溢れた水が、流出口12aから該流出口12aに連なる排水管14Aに排水される。
この実施の形態では、管体11が流出姿勢即ち該管体11の他端側が下方に延在した姿勢となったときに、該他端側が貯留部17の貯留水中に没するよう構成されている。即ち、この実施の形態では、容器12A内にトラップが形成されるようになっている。そのため、この実施の形態では、前記排水管14Aからトラップが省略されている。また、前述の第1〜3図の実施の形態における通気路15も省略されている。
この水位調節装置10Aのその他の構成は第1〜3図の水位調節装置10と同様であり、第5〜7図において第1〜3図と同一符号は同一部分を示している。
かかる構成の水位調節装置10Aを備えた排水設備にあっては、上記のように、容器12A内にトラップが形成されるため、該容器12Aの流出口12aに連なる排水管14Aにトラップを設ける必要がなく、構成を一層簡易なものとすることができる。
なお、管体11を貯水姿勢とすると、第7図のように該管体11の他端側が貯留部17の貯留水中から抜け出し、上方へ延在した姿勢となるため、容器12A内のトラップは消失してしまうが、図示の通り排水容器3内と管体11内とに溜まった水がトラップ水となる。
ただし、この実施の形態でも、排水管14Aにトラップが設けられてもよい。この場合、第1〜3図の実施の形態と同様、排水管14Aの該トラップよりも下流側と容器12Aとを連通する通気路15を設けることにより、ダブルトラップ効果による貯留水の流失を防止することができる。
上記の実施の形態はいずれも本発明の一例を示すものであり、本発明は上記の実施の形態に限定されない。
例えば、上記の実施の形態では管体11を駆動装置13により回動させているが、この駆動装置13を省略し、操作者が手動により管体11を回動させるよう構成してもよい。
管体11を貯水姿勢としたときにその上端が流し1の底部よりも高位となるよう構成し、該流し1内にも水を溜められるようにしてもよい。
1 流し
2 水栓
3 排水容器
3a 流出口
10,10A 水位調節装置
11 管体
12,12A 容器
12a 流出口
13 駆動装置
14,14a 排水管
15 通気路
16 逆止弁
17 貯留部
2 水栓
3 排水容器
3a 流出口
10,10A 水位調節装置
11 管体
12,12A 容器
12a 流出口
13 駆動装置
14,14a 排水管
15 通気路
16 逆止弁
17 貯留部
Claims (6)
- 流し底部の排水口の下側に設けられた排水容器と、該排水容器に連なる排水流路と、該排水流路の途中に設けられた、該排水容器内の水位を調節する水位調節手段とを有する排水設備において、
該水位調節手段は、下部に水の流出部を有した容器と、
一端が該排水流路に連なっており、他端側が該容器内に配置された管体とを備えており、
該管体は、該他端が該一端よりも下位となっており、該一端からの水を該他端から流出させる流出姿勢と、
該他端が少なくとも前記排水容器の下端よりも高位となっており、該排水容器内に水を貯留させる貯水姿勢と
をとりうるように回動可能に設置されていることを特徴とする排水設備。 - 請求項1において、前記管体は、前記一端側が略水平であり、前記他端側は該一端側に対し略垂直となっている略L字形であり、
該管体は、該一端側を回動中心として該他端側が上下方向に回動可能となっていることを特徴とする排水設備。 - 請求項2において、前記管体を回動させるための駆動装置を備えたことを特徴とする排水設備。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記容器は、その下部に水の貯留部が設けられており、
前記管体が前記流出姿勢をとったときに該管体の前記他端が該貯留部の水中に没することを特徴とする排水設備。 - 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記容器の流出部又はそれに連なる配管にトラップが接続されていることを特徴とする排水設備。
- 請求項5において、該トラップの下流側と前記容器内とが通気路を介して連通しており、該通気路に、該容器から該トラップの下流側に向う気体の流れを許容し、それと反対方向の気体の流れを阻止する逆止弁が設けられていることを特徴とする排水設備。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006123746A JP2007291817A (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 排水設備 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2006
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