JP7375523B2 - 排水装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、特許文献1に示すような排水装置においては、排水部の側方の下部に超音波発振器が設けられているので、この超音波発振器により照射された超音波は側方側に伝達しやすく、封水水位付近には伝達されにくいという問題があった。
そこで、本発明の発明者は、超音波を封水水位付近に対して鉛直方向に伝達しやすくするため、超音波発振器を封水形成部の底部に設けることを検討した。
このように構成された本発明の一実施形態によれば、上記封水形成部の上記封水水位付近の内壁面のうち、平面視において上記振動板の中心位置と上記流路の中心位置とを結ぶ第1仮想線と直交する第2仮想線であって上記流路の中心位置を通る上記第2仮想線に対して上記振動板の中心位置が位置する側とは反対側における上記内壁面の少なくとも一部と、振動板との距離をより短くできる。また、上記少なくとも一部と、振動板の中心位置との距離をより短くできる。よって、封水水位付近の内壁面のうち、振動板とは反対側の少なくとも一部に到達する超音波の音圧の減衰を抑制できる。従って、汚れが付着しやすい封水水位付近の内壁面の洗浄性能を向上できる。
このように構成された本発明の一実施形態によれば、上記封水形成部の上記封水水位付近の内壁面の全周又は大部分と、振動板の中心位置との距離をより短くできる。よって、封水水位付近の内壁面の全周又は大部分に到達する超音波の音圧の減衰を抑制できる。従って、汚れが付着しやすい封水水位付近の内壁面の洗浄性能を向上できる。
このように構成された本発明の一実施形態によれば、平面視において封水形成部の上記封水水位付近の内壁面のうち振動板と重ならない部分と、振動板との距離をより短くできる。また、このような部分と、振動板の中心との距離をより短くできる。よって、封水水位付近の内壁面のうち、振動板とは反対側の少なくとも一部に到達する超音波の音圧の減衰を抑制できる。従って、汚れが付着しやすい封水水位付近の内壁面の洗浄性能を向上できる。
このように構成された本発明の一実施形態によれば、封水形成部の上記封水水位付近の内壁面の全周部分が、上記封水形成部内の上記流路の中心側に向けて突出する。これにより、平面視において上記振動板の中心位置が上記封水形成部の上記封水水位における上記流路の中心位置と同じである場合には、上記封水形成部の上記封水水位付近の内壁面の全周部分と、振動板の中心位置との距離をより短くできる。また、平面視において上記振動板の中心位置が上記封水形成部の上記封水水位における上記流路の中心位置とは異なる場合には、封水形成部の上記封水水位付近の内壁面のうち、振動板とは反対側の部分と、振動板との距離をより短くできる。また、上記封水形成部の上記封水水位付近の内壁面のうち、振動板とは反対側の部分と、振動板の中心位置との距離をより短くできる。さらに、振動板の中心位置や大きさによらず、いずれの場合においても、このように内壁面の全周が突出する封水形成部を製造すればよく、封水形成部の製造を容易にできると共に製造コストを低減できる。
このように構成された本発明の一実施形態によれば、内壁面の突出部が、下流端から上方且つ内側に向けて傾斜する傾斜面を備える。これにより、内壁面の突出部が、比較的角張った形状を備える場合と比べて、汚れの排出を妨げにくくできると共に、突出部の傾斜面の少なくとも一部と、振動板との距離をより短くでき、さらに、傾斜面の少なくとも一部と、振動板の中心位置との距離をより短くできる。
図1は本発明の一実施形態による排水装置を備えた排水システムを正面から見た正面図であり、図2は本発明の一実施形態による排水装置を備えた排水システムを側面から見た側面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による排水装置1を備えた排水システムユニットである排水システム2は、キッチンに設けられる。排水システム2は、超音波洗浄を行うシステムである。
図3は本発明の一実施形態による排水装置がシンクに取付けられた状態でシンクの斜め上方から見た、蓋、網かごを封水形成部から取り外した状態を示す分解斜視図であり、図4は図1のIV-IV線に沿って見た断面図であり、図5は図2のV-V線に沿って見た断面図であり、図6は図4の封水形成部近傍を拡大して示す拡大断面図であり、図7は本発明の一実施形態による排水装置を備えた排水システムの構造を概略的に示すブロック図であり、図8は図6のVIII-VIII線に沿って見た断面図である。
水位調整部19は、例えば封水形成部10内に流入する水が所定流量以上である場合に、封水形成部10内に流入する水により、封水形成部10内の水位が封水形成部10内の封水水位W0から封水形成部10内の封水水位W0より高い超音波洗浄水位W1までは上昇させるように形成されている。この所定流量は通常の使用態様において吐水部6bから吐水される吐水流量に対して比較的低い流量に設定されている。水位調整部19は、電動の電磁弁等による流路の開閉によらず、流路の構造により水位を調整する機能を有するので、使用者の操作等によらず、水の封水形成部10内への流入に応じて自動的に水位を調整できる。
また、変形例として、水位調整部19は、壁30とは異なる手段、例えば電動式の電磁弁、流路調整弁等により形成することができる。このとき、制御装置28が水の検知を判断したことに基づいて、制御装置28が封水形成部10内に設けられた電磁弁又は流路調整弁等を閉弁させて封水形成部10内の水位を上昇させ、水位を超音波洗浄水位W1まで上昇させるように制御されてもよい。さらに、例えば、制御装置28が水位が超音波洗浄水位W1まで上昇するとき水がシンク4側に逆流しないように、この電磁弁等を開閉させる等の制御を行って封水形成部10内の水位上昇を抑制してもよい。
振動部材31は、封水形成部10の底面に形成された連通孔10a内に配置された状態において封水形成部10の内部の排水流路22を形成する内壁の一部を構成する。振動部材31は、連通孔10a内に配置された状態において連通孔10aの内側における排水流路22を形成する内壁の一部を構成する振動板である平面部34と、平面部34の外縁に設けられる第1曲部36と、第1曲部36から平面部34とは異なる方向に向けて形成される取付面部38とを備えている。
図9は、本発明の一実施形態による排水装置の封水形成部の下降流路を上方から見た平面視において、下降流路における封水水位W0付近の内壁面と、平面部との位置関係を示す概略構成図である。
図9においては、封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32と、平面部34との位置関係を分かりやすく示すため、これらの部分以外の封水形成部10の構造は図示を省略している。
平面視において、封水水位W0付近の内壁面32のうち、平面部34と重ならない部分(領域A1により示す部分)は、突出部40を形成する。また、平面視において、封水形成部10の封水水位W0付近の内壁面32のうち、平面部34と重なる部分(領域A2により示す部分)についても、突出部40を形成する。
封水形成部10は、さらに、少なくとも封水水位W0において金属の内側面である金属面50を備えている。金属面50は、その部分を分かりやすく示すため、図6において、斜線によりその領域が図示されている。金属面50は、薄板状の金属部材52を封水形成部10の内壁面32よりも内側に設けることにより形成されている。金属面50は、金属部材52の内側表面を形成している。金属部材52は、環状に形成されている。金属面50は封水形成部10の内壁の一部に被覆された金属箔により形成されてもよい。金属部材52(金属面50)はステンレス等の金属により形成されている。これに対し、封水形成部10のうち金属面50以外の部分は、非金属である樹脂により形成されている。金属面50は、封水形成部10の内壁面32よりも内側に設けられるのみならず、封水形成部10の内壁面32の一部が部分的に金属により形成されることにより形成されてもよい。
図10は本発明の一実施形態による排水装置の封水形成部の平面部の第1変形例において、封水形成部の下降流路を上方から見た平面視において、下降流路における封水水位W0付近の内壁面と、平面部との位置関係を示す概略構成図である。
図10においては、封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32と、平面部134との位置関係を分かりやすく示すため、これらの部分以外の封水形成部10の構造は図示を省略している。後述するように平面部134の位置以外の封水形成部10の構造は、一実施形態による排水装置1の封水形成部10と同様であるので、図6を参照して説明する。
図10に示すように、封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32は、下降流路14の中心方向に向かって突出する突出部40を形成している。封水形成部10の封水水位W0付近の内壁面32の全周が、封水形成部10内の流路の中心側に向けて突出する。平面部134は、平面視において平面部134の中心位置C1が封水形成部10の封水水位W0における下降流路14の中心位置C2とは異なる位置となっている。平面部134の中心位置C1は、円形の平面部134の中心の位置となっている。平面部134は円形に限られず、他の形状でもよい。また、平面部134の中心位置は他の方法により定義されてもよい。平面視で中心位置C1は、中心位置C2から封水形成部10の下流側(図6の頂部17側)にずれた位置に配置されている。平面部134は、平面視において封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32と重ならないように配置されている。
図11は本発明の一実施形態による排水装置の封水形成部の平面部の第2変形例において、封水形成部の下降流路を上方から見た平面視において、下降流路における封水水位W0付近の内壁面と、平面部との位置関係を示す概略構成図である。図11においては、封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32と、平面部234との位置関係を分かりやすく示すため、これらの部分以外の封水形成部10の構造は図示を省略している。後述するように平面部234の位置以外の封水形成部10の構造は、一実施形態による排水装置1の封水形成部10と同様であるので、図6を参照して説明する。
図11に示すように、封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32は、下降流路14の中心方向に向かって突出する突出部40を形成している。封水形成部10の封水水位W0付近の内壁面32の全周が、封水形成部10内の流路の中心側に向けて突出する。平面部234は、平面視において平面部234の中心位置C1が封水形成部10の封水水位W0における下降流路14の中心位置C2とは異なる位置となっている。平面部234の中心位置C1は、円形の平面部234の中心の位置となっている。平面部234は円形に限られず、他の形状でもよい。また、平面部234の中心位置は他の方法により定義されてもよい。平面視で中心位置C1は、中心位置C2から封水形成部10の下流側(図6の頂部17側)にわずかにずれた位置に配置されている。平面部234は、平面視において封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32の内側領域に重なるように配置されている。
図12は本発明の一実施形態による排水装置の封水形成部の平面部の第3変形例において、封水形成部の下降流路を上方から見た平面視において、下降流路における封水水位W0付近の内壁面と、平面部との位置関係を示す概略構成図である。図12においては、封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32と、平面部334との位置関係を分かりやすく示すため、これらの部分以外の封水形成部10の構造は図示を省略している。後述するように平面部334の位置以外の封水形成部10の構造は、一実施形態による排水装置1の封水形成部10と同様であるので、図6を参照して説明する。
図12に示すように、封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32は、下降流路14の中心方向に向かって突出する突出部40を形成している。封水形成部10の封水水位W0付近の内壁面32の全周が、封水形成部10内の流路の中心側に向けて突出する。平面部334は、平面視において平面部334の中心位置C1が封水形成部10の封水水位W0における下降流路14の中心位置C2と同じ位置に設けられている。平面部334の中心位置C1は、円形の平面部334の中心の位置となっている。平面部334は円形に限られず、他の形状でもよい。また、平面部334の中心位置は他の方法により定義されてもよい。平面部334は、平面視において封水形成部10の下降流路14における封水水位W0付近の内壁面32と重ならないように配置されている。なお、平面部334の大きさは、変更可能であり、平面部334の一部が内壁面32の一部と重なるように形成されてもよい。平面視において平面部334は下降流路14よりも小さく形成されているが、平面部334は下降流路14とほぼ同じか又はより大きく形成されてもよい。
このように構成された本発明においては、封水形成部10の封水水位W0付近の内壁面32のうち、平面視において平面部34の中心位置C1と封水水位W0における下降流路14の中心位置C2とを結ぶ第1仮想線D1と直交する第2仮想線D2であって封水水位W0における下降流路14の中心位置C2を通る第2仮想線D2に対して平面部34の中心位置C1が位置する側とは反対側における内壁面32の少なくとも一部と、平面部34との距離をより短くできる。また、上記少なくとも一部と、平面部34の中心位置C1との距離をより短くできる。よって、封水水位W0付近の内壁面32のうち、平面部34とは反対側の少なくとも一部に到達する超音波の音圧の減衰を抑制できる。従って、汚れが付着しやすい封水水位W0付近の内壁面32の洗浄性能を向上できる。
また、平面視において平面部34の中心位置C1が封水形成部10の封水水位W0における下降流路14の中心位置C2とは異なる場合には、封水形成部10の封水水位W0付近の内壁面32のうち、平面部34とは反対側の部分と、平面部34との距離をより短くできる。また、封水形成部10の封水水位W0付近の内壁面32のうち、平面部34とは反対側の部分と、平面部34の中心位置との距離をより短くできる。さらに、平面部34の中心位置や大きさによらず、いずれの場合においても、このように内壁面32の全周が突出する封水形成部10を製造すればよく、封水形成部10の製造を容易にできると共に製造コストを低減できる。
4 シンク
4a 底部
10 封水形成部
19 水位調整部
26 超音波発振器
30 壁
31 振動部材
32 内壁面
34 平面部
40 突出部
42 傾斜面
131 振動部材
134 平面部
231 振動部材
234 平面部
331 振動部材
334 平面部
C1 中心位置
C2 中心位置
W0 封水水位
W1 超音波洗浄水位
Claims (5)
- 水受け部の下方に設けられる排水装置であって、
上記水受け部よりも下流に設けられ、内部に流路が形成され、上記流路内に封水を形成する封水形成部と、
上記封水形成部内の水に超音波を照射する超音波発振器であって、上記流路を形成する内壁の一部を構成する振動板を備える上記超音波発振器と、
上記封水形成部内に流入する水により、上記封水形成部内の水位が封水水位から上記封水水位より高い超音波洗浄水位までは上昇させるように形成されている水位調整部とを備え、
上記超音波発振器の上記振動板は、上記封水形成部の上記流路の底部に設けられ、且つ、平面視において上記振動板の中心位置が上記封水形成部の上記封水水位における上記流路の中心位置とは異なり、
上記封水形成部の上記封水水位付近の内壁面のうち、平面視において上記振動板の中心位置と上記流路の中心位置とを結ぶ第1仮想線と直交する第2仮想線であって上記流路の中心位置を通る上記第2仮想線に対して上記振動板の中心位置が位置する側とは反対側における上記内壁面の少なくとも一部は、上記封水形成部内の上記流路の中心側に向けて突出する突出部を形成していることを特徴とする排水装置。 - 水受け部の下方に設けられる排水装置であって、
上記水受け部よりも下流に設けられ、内部に流路が形成され、上記流路内に封水を形成する封水形成部と、
上記封水形成部内の水に超音波を照射する超音波発振器であって、上記流路を形成する内壁の一部を構成する振動板を備える上記超音波発振器と、
上記封水形成部内に流入する水により、上記封水形成部内の水位が封水水位から上記封水水位より高い超音波洗浄水位までは上昇させるように形成されている水位調整部とを備え、
上記超音波発振器の上記振動板は、上記封水形成部の上記流路の底部に設けられ、且つ、平面視において上記振動板の中心位置が上記封水形成部の上記封水水位における上記流路の中心位置と同じ位置に設けられ、
上記封水形成部の上記封水水位付近の内壁面の全周又は大部分が、上記封水形成部内の上記流路の中心側に向けて突出する突出部を形成していることを特徴とする排水装置。 - 平面視において、上記封水形成部の上記封水水位付近の上記内壁面のうち、上記振動板と重ならない部分は、上記突出部を形成する、請求項1に記載の排水装置。
- 上記封水形成部の上記封水水位付近の上記内壁面の全周が、上記突出部を形成する、請求項2又は3に記載の排水装置。
- 上記突出部は、下流端から上方且つ内側に向けて傾斜する傾斜面を備える、請求項1乃至4の何れか1項に記載の排水装置。
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