JP7122555B2 - 光学機器用アクチュエータおよびこれを備えたレンズ鏡筒 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、駆動用マグネットと駆動用コイルとを有するリニアアクチュエータの構成において、駆動電圧が印加されて変形するとともに変形時に被駆動体の移動を規制する圧電素子を備えた撮像装置の移動機構について開示されている。
すなわち、上記公報に開示された撮像装置の移動機構では、省電力で移動位置における被駆動体の位置を保持するために圧電素子が用いられている。しかし、この構成では、被駆動体を移動させる際にガイド軸との間に生じる摩擦抵抗について考慮されていない。このため、摩擦抵抗が大きい場合には、被駆動体の位置制御を高精度に実施することが難しい。
本開示の課題は、ガイド軸に対する可動枠の摩擦抵抗を低減して、また、スティックスリップ現象を低減して、高速かつ高精度に可動枠の位置制御を実施することが可能な光学機器用アクチュエータおよびこれを備えたレンズ鏡筒を提供することにある。
本開示に係る光学機器用アクチュエータは、固定枠と、固定枠に保持されたガイド軸と、ガイド軸に沿って移動する可動枠と、可動枠をガイド軸に沿って固定枠に対して相対移動させる駆動部と、ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、を備えている。
本開示に係る光学機器用アクチュエータによれば、ガイド軸に対する可動枠の摩擦抵抗を低減して、高速かつ高精度に可動枠の位置制御を実施することができる。
本開示の一実施形態に係る光学機器用アクチュエータを備えたレンズ鏡筒10について、図1~図12を用いて説明すれば以下の通りである。
(1)カメラの構成
本実施形態に係るカメラ100は、図1に示すように、カメラ本体50と、レンズ鏡筒10とを備えている。
(2)カメラ本体の構成
カメラ本体50は、撮像素子と、記憶部と、制御部とを備えている。撮像素子は、レンズ鏡筒10からの光を電気信号に変換する。制御部は、撮像素子やレンズ鏡筒10に含まれる光学系を制御する。記憶部は、撮像素子によって生成された電気信号をデジタルデータとして記憶する。
(3)レンズ鏡筒の構成
本実施形態に係るレンズ鏡筒10は、図2、図3Aおよび図3Bに示すように、レンズL1~L18を含む光学系と、1群ユニット11と、2群ユニット12と、カム枠13と、固定枠14と、3群ユニット15と、4群ユニット16と、5群ユニット17と、マウントベース18と、外装ユニット19と、後枠20と、三脚ベースリング21と、三脚ロックねじ22と、回路基板25と、レンズフード26とを備えている。そして、レンズ鏡筒10は、図1に示すように、カメラ本体50のマウント部に装着される。
一方、レンズ鏡筒10は、図3Bに示すTELE位置にある状態では、1群ユニット11が光軸AX方向に沿って被写体側へ移動し、外装ユニット19から被写体寄りに突出した状態となる。
レンズ鏡筒10の光学系は、図4に示すように、1群ユニット11、2群ユニット12、カム枠13、固定枠14、3群ユニット15、4群ユニット16、5群ユニット17、マウントベース18、外装ユニット19、および後枠20等によって構成されている。
2群ユニット12は、図3A、図3Bおよび図4に示すように、1群ユニット11の内周面側に配置された円筒状の部材である。2群ユニット12は、レンズL4~レンズL9を保持している。レンズL4~レンズL9は、レンズL1~レンズL3よりも光軸AX方向における像面側に配置されている。
5群ユニット17は、図3Aおよび図3Bに示すように、レンズL17およびレンズL18を保持している。5群ユニットは、図4に示すように、円筒状の4群ユニット16の内周側に配置されている。レンズL17およびレンズL18は、レンズL16よりも光軸AX方向における像面側に配置されている。
固定枠14は、図4に示すように、円筒状の部材であって、3群ユニット15および4群ユニット16の外周側に配置される。固定枠14は、カム枠13の内周側に配置される。
なお、後枠20の外周面には、図2に示すように、三脚ベースリング21が取り付けられる。三脚ベースリング21は、三脚が接続される台座部分である。
本実施形態では、可動枠33によって保持されたレンズL16を、光軸AX方向において前後に移動させるレンズユニットであって、図5に示すように、4群ユニット16が、固定枠30、メインヨーク31、マグネット(駆動部)32、可動枠33、主軸ガイド(ガイド軸)40、副軸ガイド41、バックヨーク34、ガイド保持枠35、振動付与部36、バイアスバネ(弾性体)37を備えている。
マグネット32は、図5および図6に示すように、メインヨーク31の略U字状の部分の間に設けられており、後述する駆動コイル33cとともに可動枠33を駆動するアクチュエータを構成する。そして、マグネット32は、図6に矢印で示すZ方向(径方向内側)に磁場Mを発生させる。より詳細には、図6に示す上側に配置されたマグネット32は、図中下向きに磁場Mを発生させ、下側に配置されたマグネット32は、図中上向きに磁場Mを発生させる。
ガイド保持枠35は、図5に示すように、可動枠33の光軸AX方向における被写体側に配置されている。そして、ガイド保持枠35は、固定枠30の被写体側の端面との間において、バックヨーク34等を挟み込むように固定する。ガイド保持枠35は、後述する振動付与部36、および副軸ガイド41を保持し、振動付与部36を介して主軸ガイド40を保持している。
すなわち、可動枠33は、圧電素子36aによる主軸ガイド40の加速度αの振動に合わせて、加速度αで振動する。この時、可動枠33に伝達できる力(摩擦力T)は、可動枠33が加速度αで振動をするために必要な力(α×mk)と同じか、大きい。このため、主軸ガイド40の振動が同じ加速度αで可動枠33に伝わり、主軸ガイド40と可動枠33とは、略一体的に動き、相対的に滑らない。
すなわち、圧電素子36aによって主軸ガイド40が加速度αで振動しても、可動枠33は加速度αでは振動できず、振動しない、あるいは加速度αより小さな加速度で振動する。加速度αより小さな加速度で振動する場合は、可動枠33の振幅は、主軸ガイド40の振幅より小さくなる。この時、可動枠33に伝達できる力(摩擦力T)は、可動枠33が加速度αで振動するために必要な力(α×mk)より小さい。このため、主軸ガイド40の振動が同じ加速度αでは、可動枠33に伝わることができず、主軸ガイド40と可動枠33との間には、相対的な滑りが発生する。
本実施形態では、以上のように、振動の付与状態と非付与状態との選択において、可動枠33の速度方向が変化する往復動作時には、付与状態が選択される。
さらに、振動の付与状態と非付与状態との選択において、可動枠33の移動開始点近傍または移動停止点近傍では、付与状態が選択される。
この超音波振動によるピントボケが目立たない様に超音波振動量、すなわち超音波振動の振幅は、小さい値が求められる。上述したように、可動枠33は、圧電素子36aによって主軸ガイド40が振動しても振動しない、あるいは振動が残存し、主軸ガイド40の振幅、すなわち超音波振動量よりも小さく振動する。
さらに、振動付与部36から付与される振動の振幅をS、人間の目の特性から決まる許容錯乱円で決まる量をδr、レンズのF値をF、ピント移動量に対するレンズ移動量の比をkとすると、以下の関係式(3)を満たすことが好ましい。
可動枠33の残存振動量は、フォーカス用レンズの移動精度を決める制御分解能、すなわち制御可能最小移動量をEとすると、Eよりも小さい方がよい。そのためには超音波振動量を、制御分解能、すなわち制御可能最小移動量Eよりも小さく設定してもよい。具体的には、制御分解能をE、残存振動量をY、超音波振動量をSとすると、E>10×Y、またはE>10×S、が望ましいが、E>2~10×Y、またはE>2~10×Sでもよい。
また、ウォブリング精度に超音波振動が影響することを防ぐという観点では、Vs>Vwとなるように設定されていることが好ましい。具体的には、Vs>1000~100×Vwの関係を満たすことが望ましいが、Vs>10~100×Vwの関係を満たしていればよい。
なお、超音波振動とは、人間の耳には聞こえない高い振動数(例えば、振動数が20kHz以上の定常音として耳に感じない音)を持つ弾性振動波(音波)であって、広義の意味では、人が聞くこと以外の目的で利用される音を意味し、人間に聞こえるかどうかは問わない。ここでいう振動数は、一般的には周波数とも表現される。
また、振動付与部36から主軸ガイド40に対して付与される超音波振動は、例えば、図10Aに示すように、グラフの時間軸(横軸)方向において左右対称な正弦波駆動波形を有する振動(38V/60kHz)であればよい。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、振動付与部36を構成する部材として、圧電素子36a、円板36b、ワッシャタイプのススプリング36cおよびスプリング押さえ36dを例として挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
圧電素子136aは、上述した実施形態の圧電素子36aと同様の構成を有している。
以上の構成により、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、複数のレンズ群を備えたレンズ鏡筒10に含まれる4群ユニット16に対して、本開示の光学機器用アクチュエータを適用した例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、振動付与部36から主軸ガイド40に対して、主軸ガイド40の軸方向に略平行な方向に沿って振動が付与される例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
振動付与部から主軸ガイドに対して付与される振動としては、例えば、動摩擦抵抗を低減する際には、軸方向に交差する方向に沿って付与されてもよい。
上記実施形態では、振動付与部36から主軸ガイド40に対して超音波振動が付与される例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
振動付与部から付与される振動は、超音波振動に限られるものではなく、可動枠と主軸ガイドとの間に生じる摩擦抵抗を低減する振動であれば、例えば、可聴域の振動が付与されてもよい。
また、振動付与部から付与される超音波振動は、上記実施形態で説明した20kHz~60kHzの範囲に限らず、範囲外の超音波振動が付与されてもよい。
上記実施形態では、振動付与部36から付与される振動として、図10A~図10Cに示すように、グラフの時間軸(横軸)方向において左右対称な振動波形を有する振動を例として挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
例えば、振動付与部から付与される振動の波形は、グラフの時間軸(横軸)方向において左右対称であることが必須ではなく、左右非対称な波形であってもよい。
上記実施形態では、可動枠33と主軸ガイド40との間に摩擦抵抗を発生させる弾性体として、板状のバイアスバネ37を用いた例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
例えば、可動枠と主軸ガイドとの間に摩擦抵抗を生じさせる弾性体として、スプリングバネ、ゴム等の弾性力を有する他の弾性体を用いてもよい。
上記実施形態では、主軸ガイド40のガイド保持枠35への保持を、振動付与部36を介して行う例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
主軸ガイド40と振動付与部36とを各々ガイド保持枠35へ保持し、更に主軸ガイド40と振動付与部36が連結する構成であってもよい。
上記実施形態では、主軸ガイド40に対して振動付与部36からの超音波振動が付与される例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
副軸ガイド41に対して新たな振動付与部が設けられており、副軸ガイドに対して超音波振動を付与する構成であってもよい。
副軸ガイド41においても、被駆動体を移動させる際に、ガイド軸との間に生じる摩擦抵抗をできるだけ小さくすることが望ましい。また、スティックスリップ現象の発生をできるだけ小さくすることが望ましい。
また、回路に掛かるコストを低減する観点では、Vm=Vfの関係を満たすように設定されていることが好ましい。これにより、主軸ガイド40および副軸ガイド41の超音波振動を作り出す圧電素子への印加電圧周波数の共通化が可能となる。このため、印加電圧周波数の共通化によって、回路規模、またはプログラム規模を小さくすることができ、コストを削減することができる。
上記実施形態では、リニアアクチュエータと超音波振動との組み合わせの例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
例えば、駆動源としてリニアアクチュエータの代わりにステッピングモータ、DCモータ、超音波モータ、ボイスコイルアクチュエータ等の駆動力を発生可能なアクチュエータ全般に対して超音波振動を組み合わせた構成であってもよい。この場合には、リニアアクチュエータと超音波振動とを組み合わせた構成と同様の効果を得ることができる。
11 1群ユニット
11a ねじ部
12 2群ユニット
13 カム枠
14 固定枠
15 3群ユニット
16 4群ユニット
17 5群ユニット
18 マウントベース
19 外装ユニット
20 後枠
21 三脚ベースリング
22 三脚ロックねじ
25 回路基板
26 レンズフード
30 固定枠
31 メインヨーク
32 マグネット(駆動部)
33 可動枠
33a 主軸フォロア(主ガイド穴)
33b 副軸フォロア(副ガイド穴)
33c 駆動コイル(駆動部)
33d 本体部
34 バックヨーク
35 ガイド保持枠
36 振動付与部
36a 圧電素子
36b 円板
36c スプリング
36d スプリング押さえ
36da 穴部
37 バイアスバネ(弾性体)
40 主軸ガイド(主ガイド軸)
41 副軸ガイド(副ガイド軸)
50 カメラ本体
100 カメラ
136 振動付与部
136a 圧電素子
136b 円板
136c スプリング
136d スプリング押さえ
136da,136db 穴部
F1 ローレンツ力
F2 付勢力
L1~L18 レンズ
M 磁力
AX 光軸
Claims (31)
- 固定枠と、
前記固定枠に保持されたガイド軸と、
前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記固定枠に対して相対移動させる駆動部と、
前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
を備え、
前記振動は、前記可動枠の速度方向が変化する往復動作時における前記可動枠の状態に応じて、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
前記振動の前記付与状態と前記非付与状態との選択において、前記可動枠の状態に応じて前記付与状態が選択される、
光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部は、前記ガイド軸に対して前記振動を付与して、前記可動枠と前記ガイド軸との間に生じる摩擦抵抗を低減する、
請求項1に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部は、前記ガイド軸と前記可動枠とが一体的に動かず相対的に滑るように前記振動を付与する、
請求項2に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部から前記ガイド軸に対して付与される前記振動の加速度α、前記可動枠の質量mk、前記ガイド軸と前記可動枠との間に作用する摩擦力Tとすると、
前記振動付与部は、前記ガイド軸に対して、以下の関係式(1)を満たすように、前記振動を付与する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。
T<α×mk ・・・・・(1) - 前記振動付与部から付与される前記振動は、前記駆動部が前記可動枠を駆動するのと同時か、それよりも前に付与が開始される、
請求項1から4のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動の前記付与状態と前記非付与状態との選択において、前記可動枠の速度方向が変化する時には、前記付与状態が選択される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記可動枠の速度方向が変化する往復動作時の方向反転点、または方向反転点の前、または方向反転点近傍では、前記付与状態が選択される、
請求項6に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動の前記付与状態と前記非付与状態との選択において、前記可動枠の移動開始点近傍または移動停止点近傍では、前記付与状態が選択される、
請求項5に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動の前記付与状態と前記非付与状態の選択において、前記可動枠の速度が0になる箇所、または速度が0になる前、または速度が0になる近傍では、前記付与状態が選択される、
請求項6に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記駆動部および前記振動付与部は、
前記振動付与部および前記駆動部の両方がON状態である第1の状態と、
前記振動付与部はOFF状態、前記駆動部がON状態である第2の状態と、
を有している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部で付与される前記振動の振幅をS、撮像素子の画素間隔で決まる解像限界量をδg、レンズのF値をF、ピント移動量に対するレンズ移動量の比をkとすると、以下の関係式(2)を満たす、
請求項1から10のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。
S<F×δg×k ・・・・・(2) - 前記振動付与部で付与される前記振動の振幅をS、人間の目の特性から決まる許容錯乱円で決まる量をδr、レンズのF値をF、ピント移動量に対するレンズ移動量の比をkとすると、以下の関係式(3)を満たす、
請求項1から10のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。
S<F×δr×k ・・・・・(3) - 前記振動付与部で付与される前記振動の振幅をS、フォーカス用レンズの制御可能な最小移動量をEとすると、S<Eの関係を満たす、
請求項1から12のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部で付与される前記振動の振幅をS、前記可動枠の速度方向が変化する往復動作の振幅をWとすると、S<Wの関係を満たす、
請求項7に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 速度方向が変化する前記可動枠の往復動作の往復周波数をVw、前記振動付与部から付与される振動の周波数をVs、nを整数とすると、以下の関係式(4)を満たす、
請求項6に記載の光学機器用アクチュエータ。
Vw≠Vs、またはVs>Vw、またはVw≠n×Vs、またはVw≠(1/n)×Vs ・・・・・(4) - 固定枠と、
前記固定枠に保持された第1のガイド軸と、前記固定枠に保持された第2のガイド軸と、
前記第1のガイド軸が挿通する第1のガイド穴と、前記第2のガイド軸が挿通する第2のガイド穴と、を有し、前記第1のガイド軸または前記第2のガイド軸に沿って移動する可動枠と、
前記第1のガイド軸または前記第2のガイド軸に沿って前記可動枠を前記固定枠に対して相対移動させる駆動部と、
前記第1のガイド軸に対して振動を付与する第1の振動付与部と、
前記第2のガイド軸に対して振動を付与する第2の振動付与部と、
を備え、
前記振動は、前記可動枠の速度方向が変化する往復動作時における前記可動枠の状態に応じて、前記第1のガイド軸および前記第2のガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
前記振動の前記付与状態と前記非付与状態との選択において、前記可動枠の状態に応じて前記付与状態が選択される、
光学機器用アクチュエータ。 - 前記第1のガイド軸に付与される振動の周波数をVm、前記第2のガイド軸に付与される振動の周波数をVf、nを整数とすると、以下の関係式(5)を満たす、
請求項16に記載の光学機器用アクチュエータ。
Vm≠Vf、またVm≠n×Vf、Vm≠(1/n)×Vf ・・・・・(5) - 前記振動付与部は、圧電素子と、前記圧電素子を光軸方向に略平行な方向に押し付けるスプリングと、を有している、
請求項1から15のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部から前記ガイド軸に対して付与される前記振動の加速度α、前記スプリングのバネ乗数K、前記振動付与部から付与される前記振動の振幅x、前記ガイド軸の質量ms、前記ガイド軸と前記可動枠との間に作用する摩擦力Tとすると、
前記スプリングのバネ乗数Kは、以下の関係式(2)を満たす、
請求項18に記載の光学機器用アクチュエータ。
Kx>>α×ms+T ・・・・・(2) - 前記スプリングのバネ乗数K、前記振動付与部から付与される前記振動の振幅x、前記ガイド軸と前記可動枠との間に作用する摩擦力Tとすると、
前記スプリングのバネ乗数Kは、以下の関係式(3)を満たす、
請求項18に記載の光学機器用アクチュエータ。
Kx>>T ・・・・・(3) - 前記振動付与部は、前記ガイド軸の軸方向に略平行な方向に沿って、前記ガイド軸に対して前記振動を付与する、
請求項1から15、18から20のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部は、時間軸方向において略左右対称な振動波形を有する前記振動を前記ガイド軸に付与する、
請求項1から15、18から21のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部は、時間軸方向において左右非対称な振動波形を有する前記振動を前記ガイド軸に付与する、
請求項1から15、18から21のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記可動枠と前記ガイド軸との間の摩擦負荷を発生させる弾性体を、さらに備えている、
請求項1から15、18から23のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記駆動部は、前記固定枠に取り付けられたマグネットと、前記可動枠に取り付けられ電流が流れることで前記マグネットによって生じる磁力によってローレンツ力を発生させて前記可動枠を前記ガイド軸の軸方向に沿って移動させるコイルと、を有している、
請求項1から15、18から24のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動付与部は、前記ガイド軸に対して、超音波振動を付与する、
請求項1から15、18から25のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記可動枠は、レンズを保持している、
請求項1から26のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 請求項1から27のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータと、
光軸方向に沿って配置された複数のレンズ群と、
を備えたレンズ鏡筒。 - 前記振動の前記付与状態と前記非付与状態との選択において、前記振動が非付与状態で前記可動枠が移動している間に高精度の移動量制御が必要な場合には、前記付与状態が選択される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動の前記付与状態と前記非付与状態との選択において、前記可動枠の速度が変化する時には、前記付与状態が選択される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。 - 前記振動の前記付与状態と前記非付与状態との選択において、前記可動枠が高速または低速で移動する時には、前記付与状態が選択される、
請求項1から5のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータ。
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