JP2022130520A - 光学機器用アクチュエータおよびこれを備えたレンズ鏡筒 - Google Patents

光学機器用アクチュエータおよびこれを備えたレンズ鏡筒 Download PDF

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Abstract

【課題】省電力で移動位置における被駆動体の位置を保持するために圧電素子が用られる構成では、被駆動体を移動させる際にガイド軸との間に生じる摩擦抵抗について考慮されていないため、摩擦抵抗が大きい場合には、被駆動体の位置制御を高精度に実施することが難しい。【解決手段】レンズ鏡筒は、固定枠と、固定枠に固定された主軸ガイド40と、主軸ガイド40に沿って移動する可動枠33と、可動枠33を主軸ガイド40に沿って固定枠に対して相対移動させる駆動部(マグネット32、駆動コイル33c)と、主軸ガイド40に対して振動を付与する振動付与部36とを備えている。振動は、ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、可動枠33が移動している間において、可動枠33が一定方向に速度変化がない状態で移動している時は非付与状態が選択される。【選択図】図7

Description

本開示は、光学機器用アクチュエータおよびこれを備えたレンズ鏡筒に関する。
近年、レンズ等の光学部品を光軸方向に沿って移動させる光学機器用アクチュエータとして、様々な機構が用いられている。
例えば、特許文献1には、駆動用マグネットと駆動用コイルとを有するリニアアクチュエータの構成において、駆動電圧が印加されて変形するとともに変形時に被駆動体の移動を規制する圧電素子を備えた撮像装置の移動機構について開示されている。
特開2006-350092号公報
しかしながら、上記従来の撮像装置の移動機構では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された撮像装置の移動機構では、省電力で移動位置における被駆動体の位置を保持するために圧電素子が用いられている。しかし、この構成では、被駆動体を移動させる際にガイド軸との間に生じる摩擦抵抗について考慮されていない。このため、摩擦抵抗が大きい場合には、被駆動体の位置制御を高精度に実施することが難しい。
また、静止摩擦と動摩擦とが存在する場合には、静止摩擦状態から動摩擦状態に遷移することで、いわゆるスティックスリップ現象も発生し、被駆動体の位置制御を高精度に実施することが更に難しい。
つまり、リニアアクチュエータにおいて付与される駆動力によって被駆動体の移動を高精度に制御するためには、被駆動体を移動させる際に、ガイド軸との間に生じる摩擦抵抗をできるだけ小さくすることが望ましい。また、スティックスリップ現象の発生をできるだけ小さくすることが望ましい。
特に、近年の撮像装置に搭載される撮像素子の高画質化に伴って、撮影時にフォーカス調整を行うためにレンズ枠を移動させるときの目標位置への収束性、また動画撮影時のフォーカス走査動作のために付与される周期振動(ウォブリング動作)への追従性にさらなる高精度が求められている。
本開示の課題は、ガイド軸に対する可動枠の摩擦抵抗を低減して、また、スティックスリップ現象を低減して、高速かつ高精度に可動枠の位置制御を実施することが可能な光学機器用アクチュエータおよびこれを備えたレンズ鏡筒を提供することにある。
本開示に係る光学機器用アクチュエータは、枠に保持されたガイド軸と、ガイド軸に沿って移動する可動枠と、可動枠をガイド軸に沿って枠に対して相対移動させる駆動部と、ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、を備えている。振動は、ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、可動枠が移動している間において、可動枠が一定方向に速度変化がない状態で移動している時は非付与状態が選択される。
本開示に係る光学機器用アクチュエータによれば、ガイド軸に対する可動枠の摩擦抵抗を低減して、高速かつ高精度に可動枠の位置制御を実施することができる。
本開示の一実施形態に係る光学機器用アクチュエータを備えたレンズ鏡筒が装着されたカメラの構成示す全体斜視図。 図1のカメラに装着されたレンズ鏡筒の構成を示す斜視図。 図2のレンズ鏡筒の断面図。 図2のレンズ鏡筒に含まれる光学系が、図3Aの広角側(WIDE側)から望遠側(TELE側)へ移行した状態を示す断面図。 図2のレンズ鏡筒を構成する各部品の分解図。 図4のレンズ鏡筒に含まれる4群ユニットを構成する各部品の分解図。 図5の4群ユニットにおいて可動枠に推進力を付与する構成を示す断面図。 図5の4群ユニットにおいて主軸ガイドに振動を付与する振動付与部の構成を示す側面図。 図7の振動付与部の構成を示す側面図。 図7の振動付与部の構成を示す分解図。 図9Aの振動付与部に含まれるスプリング押さえの断面図。 図5の4群ユニットに含まれる振動付与部によって付与される振動の波形の一例を示すグラフ。 図5の4群ユニットに含まれる振動付与部によって付与される振動の波形の一例を示すグラフ。 図5の4群ユニットに含まれる振動付与部によって付与される振動の波形の一例を示すグラフ。 図5の4群ユニットに含まれるバイアスバネを示す斜視図。 図11のバイアスバネが配置された部分の断面図。 本開示の他の実施形態に係るレンズ鏡筒に搭載された振動付与部の構成を示す側面図。 図13の振動付与部の構成を示す分解図。 図14Aの振動付与部に含まれるスプリング押さえの断面図。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、出願人は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施形態1)
本開示の一実施形態に係る光学機器用アクチュエータを備えたレンズ鏡筒10について、図1~図12を用いて説明すれば以下の通りである。
(1)カメラの構成
本実施形態に係るカメラ100は、図1に示すように、カメラ本体50と、レンズ鏡筒10とを備えている。
(2)カメラ本体の構成
カメラ本体50は、撮像素子と、記憶部と、制御部とを備えている。撮像素子は、レンズ鏡筒10からの光を電気信号に変換する。制御部は、撮像素子やレンズ鏡筒10に含まれる光学系を制御する。記憶部は、撮像素子によって生成された電気信号をデジタルデータとして記憶する。
(3)レンズ鏡筒の構成
本実施形態に係るレンズ鏡筒10は、図2、図3Aおよび図3Bに示すように、レンズL1~L18を含む光学系と、1群ユニット11と、2群ユニット12と、カム枠13と、固定枠14と、3群ユニット15と、4群ユニット16と、5群ユニット17と、マウントベース18と、外装ユニット19と、後枠20と、三脚ベースリング21と、三脚ロックねじ22と、回路基板25と、レンズフード26とを備えている。そして、レンズ鏡筒10は、図1に示すように、カメラ本体50のマウント部に装着される。
ここで、図1に示す光軸AX方向は、レンズ鏡筒10の光学系の光軸方向である。以下、光軸方向における被写体側とは、カメラ本体50の撮像素子が配置された像面側とは反対側を意味する。以下、レンズ鏡筒10の光学系の光軸方向を、光軸AX方向とする。
レンズ鏡筒10は、図3Aおよび図3Bに示すように、内蔵された光学系が、広角側(WIDE位置)と望遠側(TELE位置)との間において、光軸AX方向に沿って移動する。これにより、変倍撮影を行うことができる。
レンズ鏡筒10は、図3Aに示すWIDE位置にある状態では、後述する光学系の1群ユニット11が外装ユニット19の内周面側に収納された状態となる。
一方、レンズ鏡筒10は、図3Bに示すTELE位置にある状態では、1群ユニット11が光軸AX方向に沿って被写体側へ移動し、外装ユニット19から被写体寄りに突出した状態となる。
(3-1)光学系の構成
レンズ鏡筒10の光学系は、図4に示すように、1群ユニット11、2群ユニット12、カム枠13、固定枠14、3群ユニット15、4群ユニット16、5群ユニット17、マウントベース18、外装ユニット19、および後枠20等によって構成されている。
1群ユニット11は、筒状の部材であって、その内部には、図3Aおよび図3Bに示すように、被写体側にレンズL1~レンズL3が配置されている。1群ユニット11は、被写体側にレンズL1~レンズL3を保持した状態で、光軸AX方向に沿って前進および後退する。
これにより、レンズL1~L18の間の距離が変化して、広角撮影および望遠撮影を行うことができる。
2群ユニット12は、図3A、図3Bおよび図4に示すように、1群ユニット11の内周面側に配置された円筒状の部材である。2群ユニット12は、レンズL4~レンズL9を保持している。レンズL4~レンズL9は、レンズL1~レンズL3よりも光軸AX方向における像面側に配置されている。
3群ユニット15は、図3Aおよび図3Bに示すように、レンズL10~レンズL15を保持している。3群ユニット15は、2群ユニット12よりも光軸AX方向における像面側に配置されている。さらに、3群ユニット15は、図4に示すように、円筒状の4群ユニット16の内周側に配置されている。3群ユニット15は、アクチュエータによって駆動されることで、レンズL10~レンズL15を保持した状態で、光軸AX方向に前後に移動する。
4群ユニット16は、略円筒形状の部材であって、図3Aおよび図3Bに示すように、レンズL16を保持している。そして、4群ユニット16は、図4に示すように、光軸AX方向における被写体側から見て、3群ユニット15の下流側に配置されている。レンズL16は、レンズL10~レンズL15よりも光軸AX方向における像面側に配置されている。
なお、4群ユニット16の詳細な構成については、後段にて詳述する。
5群ユニット17は、図3Aおよび図3Bに示すように、レンズL17およびレンズL18を保持している。5群ユニットは、図4に示すように、円筒状の4群ユニット16の内周側に配置されている。レンズL17およびレンズL18は、レンズL16よりも光軸AX方向における像面側に配置されている。
また、5群ユニット17は、光軸AX方向に移動可能である。具体的には、5群ユニット17は、レンズL17およびレンズL18を保持した状態で、アクチュエータによって駆動されることで、光軸AX方向に前後に移動する。
カム枠13は、図4に示すように、円筒状の部材であって、カム溝が形成されている。カム枠13は、2群ユニット12と、3群ユニット15と、4群ユニット16と、固定枠14との外周面側に配置される。そして4群ユニット16の外周面に設けられたカムピンが、カム枠13のカム溝に嵌合される。
4群ユニット16のカムピンは、回転駆動源から付与される回転駆動力を受けて、カム溝に沿って移動する。これにより、1群ユニット11から5群ユニット17を光軸AX方向において前後に移動させることができる。
これにより、1群ユニット11から5群ユニット17に含まれるレンズL1~レンズL18間の距離を調整できるため、広角撮影や望遠撮影等を行うことができる。
固定枠14は、図4に示すように、円筒状の部材であって、3群ユニット15および4群ユニット16の外周側に配置される。固定枠14は、カム枠13の内周側に配置される。
マウントベース18は、図4に示すように、レンズ鏡筒10のベースとなる略円筒状の部材である。マウントベース18の内周面側には、4群ユニット16が固定される。また、マウントベース18には、相対回転可能な状態でカム枠13が取り付けられる。
外装ユニット19は、図2および図4に示すように、レンズ鏡筒10の外装部分を構成する円筒状の部材である。外装ユニット19の外周面には、円環状のフォーカスリング、ズームリング等が回転可能な状態で取り付けられている。
後枠20は、外装ユニット19における像面側の端部に取り付けられている。後枠20は、外装ユニット19とともにレンズ鏡筒10の外装部分を構成している。そして、後枠20は、マウントベース18および外装ユニット19に対して相対回転するように取り付けられている。
また、後枠20は、図3Aおよび図3Bに示す回路基板25と、回路基板25に電気的に接続されたフレキシブル基板及びスイッチ等とを内包している。
なお、後枠20の外周面には、図2に示すように、三脚ベースリング21が取り付けられる。三脚ベースリング21は、三脚が接続される台座部分である。
また、後枠20の外周面には、図2に示すように、三脚ロックねじ22が取り付けられる。後枠20は、マウントベース18や外装ユニット19に対して相対回転可能な状態で取り付けられている。このため、三脚ロックねじ22は、その後枠20の相対回転を所定の位置において規制する。具体的には、三脚ロックねじ22は、光軸AX方向に交差する方向に押圧力を付与することで後枠20の相対回転を規制する。
(3-2)4群ユニット16の構成
本実施形態では、可動枠33によって保持されたレンズL16を、光軸AX方向において前後に移動させるレンズユニットであって、図5に示すように、4群ユニット16が、固定枠30、メインヨーク31、マグネット(駆動部)32、可動枠33、主軸ガイド(ガイド軸)40、副軸ガイド41、バックヨーク34、ガイド保持枠35、振動付与部36、バイアスバネ(弾性体)37を備えている。
固定枠30は、4群ユニット16の外郭を構成する略円筒状の部材であって、メインヨーク31、マグネット32、可動枠33、主軸ガイド(ガイド軸)40、副軸ガイド41等が内周面側に配置される。
メインヨーク31は、図5および図6に示すように、側面から見て略U字状の部材であって、固定枠30の内周面側における互いに対向する位置に2つ設けられている。
マグネット32は、図5および図6に示すように、メインヨーク31の略U字状の部分の間に設けられており、後述する駆動コイル33cとともに可動枠33を駆動するアクチュエータを構成する。そして、マグネット32は、図6に矢印で示すZ方向(径方向内側)に磁場Mを発生させる。より詳細には、図6に示す上側に配置されたマグネット32は、図中下向きに磁場Mを発生させ、下側に配置されたマグネット32は、図中上向きに磁場Mを発生させる。
可動枠33は、図5および図6に示すように、固定枠30に対して相対的に光軸AX方向へ前後に移動可能であって、主軸フォロア(主ガイド穴)33a、副軸フォロア(副ガイド穴)33b、駆動コイル(駆動部)33c、本体部33dを有している。
主軸ガイド40は、主軸フォロア(主ガイド穴)33aに摺動可能に係合し、図5および図6に示すように、固定枠30に対して可動枠33を相対的に移動させる際のガイド部材として、光軸AX方向に沿って配置されている。そして、主軸ガイド40は、光軸AXの方向における一端を後述する振動付与部36を介して後述するガイド保持枠35に保持され、もう一端を固定枠30に保持されている。また、主軸ガイド40は、可動枠33を移動させる際に、後述する振動付与部36から所定の振動が付与される(図7参照)。
また、主軸ガイド40は、振動付与部36から付与される所定の振動によって軸方向において振動するため、固定枠30に対して振動可能に保持されている。具体的には、主軸ガイド40は、固定枠30の穴に嵌合し、固定枠30に対して振動付与部36から付与される振動方向において摺動可能に保持、あるいは固定枠30の主軸ガイド40保持部が振動付与部36から付与される振動方向において変形可能に保持されている。
副軸ガイド41は、副軸フォロア(副ガイド穴)33bに挿通され、図5および図6に示すように、主軸ガイド40に略平行に配置されており、光軸AX方向における一端を後述するガイド保持枠35に保持され、もう一端を固定枠30に保持されている。そして、副軸ガイド41は、主軸ガイド40に沿って光軸AX方向において可動枠33が前後に移動する際に、主軸ガイド40と共に可動枠33の姿勢を維持できるよう、可動枠33のガイド部材として機能する。
駆動コイル33cは、図6に示すように、可動枠33の本体部33d側に固定されており、固定枠30側に固定されたメインヨーク31およびマグネット32の近傍に配置されている。そして、可動枠33を可動させる際には、駆動コイル33cには、図6に示すように、図面に垂直なX軸方向に電流が流れる。
これにより、図6に示すように、マグネット32によって生じる径方向内側への磁場と、駆動コイル33cを流れる電流とによって、可動枠33に図中Y軸方向(左方向)へのローレンツ力F1を発生させることができる。よって、駆動コイル33cに電流が流れることで、可動枠33は、光軸AX方向において前後に移動する。
なお、本実施形態のレンズ鏡筒10では、可動枠33に対して付与される推力は、マグネット32、駆動コイル33cによって発生するローレンツ力F1に依存する。つまり、本実施形態では、可動枠33の推力は、後述する振動付与部36から付与される振動には依存しない。
本体部33dは、図6に示すように、中心部分においてレンズL16を保持している。そして、本体部33dのレンズL16を保持する部分の外周には、主軸ガイド40および副軸ガイド41が挿通される、主軸フォロア(主ガイド穴)33a、および副軸フォロア(副ガイド穴)33bが配置されている。
バックヨーク34は、略U字状のメインヨーク31の開口部分を覆うように取り付けられている。
ガイド保持枠35は、図5に示すように、可動枠33の光軸AX方向における被写体側に配置されている。そして、ガイド保持枠35は、固定枠30の被写体側の端面との間において、バックヨーク34等を挟み込むように固定する。ガイド保持枠35は、後述する振動付与部36、および副軸ガイド41を保持し、振動付与部36を介して主軸ガイド40を保持している。
振動付与部36は、図7および図8に示すように、主軸ガイド40に対して、主軸ガイド40の軸方向に略平行な方向に沿って振動を付与する機構であって、主軸ガイド40の被写体側の端部が当接する位置に配置されている。そして、振動付与部36は、主軸ガイド40と可動枠33とが一体的に動かず、相対的に滑るように振動を付与する。また、振動付与部36は、図9Aに示すように、圧電素子36a、円板36b、スプリング36c、スプリング押さえ36dを有している。
圧電素子36aは、電圧が印加されると力を発生させる圧電性を有する素子であって、交流電圧が印加されて伸縮を繰り返すことで、超音波振動を発生させる。そして、圧電素子36aは、可動枠33(本体部33d)と主軸ガイド40との間に生じる摩擦抵抗を低減するために、主軸ガイド40に対して所定の超音波振動を付与する超音波振動子として用いられている。
ここで、印加電圧周波数での振動を発生させるために、人間の耳には聞こえない、または聞こえにくい高い振動数、すなわち、20kHz以上の高い周波数である超音波周波数の電圧が印加される。これにより、人間の耳には聞こえにくくなるため、使用者の不快感を軽減することができる。
具体的には、圧電素子36aは、可動枠33(本体部33d)と主軸ガイド40との間に生じる静止摩擦が動摩擦に変化するように、図7に示すように、主軸ガイド40に対して軸方向に略平行な方向に沿って所定の超音波振動を付与する。
ここで、超音波振動により主軸ガイド40が振動する加速度をα、可動枠33の質量をmkとすると、可動枠33が主軸ガイド40と同じ加速度αで振動をするために必要な力は、α×mkとなる。また、主軸ガイド40から可動枠33に伝達できる力は、主軸ガイド40と可動枠33の間で作用する摩擦力Tとなる。
T≧α×mkの状態では、主軸ガイド40と可動枠33が略一体的に動く。
すなわち、可動枠33は、圧電素子36aによる主軸ガイド40の加速度αの振動に合わせて、加速度αで振動する。この時、可動枠33に伝達できる力(摩擦力T)は、可動枠33が加速度αで振動をするために必要な力(α×mk)と同じか、大きい。このため、主軸ガイド40の振動が同じ加速度αで可動枠33に伝わり、主軸ガイド40と可動枠33とは、略一体的に動き、相対的に滑らない。
一方、T<α×mk(関係式(1))の状態では、主軸ガイド40と可動枠33は、一体的に動かず相対的に滑りが発生する。
すなわち、圧電素子36aによって主軸ガイド40が加速度αで振動しても、可動枠33は加速度αでは振動できず、振動しない、あるいは加速度αより小さな加速度で振動する。加速度αより小さな加速度で振動する場合は、可動枠33の振幅は、主軸ガイド40の振幅より小さくなる。この時、可動枠33に伝達できる力(摩擦力T)は、可動枠33が加速度αで振動するために必要な力(α×mk)より小さい。このため、主軸ガイド40の振動が同じ加速度αでは、可動枠33に伝わることができず、主軸ガイド40と可動枠33との間には、相対的な滑りが発生する。
また、T<α×mkの状態では、圧電素子36aによる振動が続いている間はずっと、主軸ガイド40と可動枠33の間に相対的な滑りが発生し続ける。その状態では、主軸ガイド40と可動枠33との間の摩擦は、静止摩擦ではなく、動摩擦になる。
つまり、T<α×mkの状態で圧電素子36aによる振動が続いている間はずっと、主軸ガイド40と可動枠33の間では、動摩擦状態が維持される。一般的に、動摩擦力は、静止摩擦力よりも小さい。よって、動摩擦が発生している状態が維持されている場合には、静止摩擦が発生している状態よりも小さい駆動力で可動枠33を駆動することができる。
また、動摩擦状態が維持されている場合は、物体が動き出す時、静止摩擦状態から動摩擦状態に遷移することで発生する、いわゆるスティックスリップ現象も発生しない。これにより、動摩擦状態が維持されていることで、小さい駆動力でスティックスリップが発生することなく物体を移動させることができるため、微小移動量の高精度駆動に有利となる。
さらに、T<α×mkの状態では、可動枠33は、加速度αより小さな加速度で振動する。すなわち、可動枠33は、主軸ガイド40より小さい振幅で振動する場合がある。この振動量は、主軸ガイド40の振幅より小さく、圧電素子36aの振幅より小さい。圧電素子36aの振幅は、被駆動体(可動枠33)の位置制御に必要な精度よりも十分小さく、例えば、1/10以下である。従って、被駆動体(可動枠33)は、圧電素子36aによって振動しても、位置制御として問題となることはない。
これにより、圧電素子36aから主軸ガイド40に対して付与される超音波振動は、可動枠33の本体部33dと主軸ガイド40とが接触する部分における摩擦抵抗を効果的に低減することができる。この結果、アクチュエータ(マグネット32と駆動コイル33c)(本実施形態では、リニアアクチュエータ)によって生じるローレンツ力F1(図6参照)によって、高速かつ高精度に可動枠33を所望の位置へ移動させることができる。
ここで、圧電素子36aから主軸ガイド40に対して付与される超音波振動は、主軸ガイド40に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、リニアアクチュエータ等のアクチュエータが可動枠33の本体部33dを主軸ガイド40に沿って駆動する際の摩擦抵抗を低減する目的で付与される。従って、この超音波振動は、アクチュエータによる駆動と同時、あるいはアクチュエータによる駆動に先立って開始される必要がある。電気的には、アクチュエータへの電圧印加と同時、あるいはアクチュエータへの電圧印加より前に、圧電素子36aへ電圧が印加される。
これにより、可動枠33の本体部33dと主軸ガイド40との摩擦抵抗が下がった状態で、リニアアクチュエータ等のアクチュエータへの駆動力が可動枠33に与えられるため、高速かつ高精度の移動量制御、または位置、速度、加速度の制御が可能となる。
ここで、超音波振動がOFF状態、すなわち圧電素子36aへの電圧印加がOFFの状態でアクチュエータの駆動力が可動枠33に付与され、可動枠33が移動する間であっても、高速または高精度の移動量制御が必要となる場合には、そのタイミングと同時、あるいは先立って、またはその位置と同じ位置かその移動手前の位置から、超音波振動を開始、すなわち圧電素子36aへの電圧印加をONにすればよい。
逆に、超音波振動がON状態、すなわち圧電素子36aへの電圧印加がONの状態、でアクチュエータの駆動力が可動枠33に付与され、可動枠33が移動している間であっても、移動精度が不要の場合、または特に必要でない場合には、そのタイミングと同時か先立って、またはその位置と同じ位置かその移動手前の位置から、超音波振動を停止、すなわち圧電素子36aへの電圧印加をOFFにすればよい。その場合、圧電素子36aへの電圧印加が無くなる分、電力が節約され、電池等の電源の小型化や長寿命化に寄与できる。可動枠33の移動の必要精度と電力消費等を考慮して、超音波振動のONとOFF、すなわち振動付与状態と振動非付与状態とを選択的に切り替えればよい。
圧電素子36aから主軸ガイド40に対して付与される超音波振動と、リニアアクチュエータ等のアクチュエータとの組合せで、可動枠33を駆動する場合、以下の2つの状態がある。
第1の状態は、超音波振動とアクチュエータ駆動との両方がON状態、すなわち圧電素子36aとアクチュエータとの両方に電圧が印加されている状態である。この状態では、常に摩擦抵抗が小さい状態で可動枠33が移動できるため、高速かつ高精度の移動量制御が可能となる。特に、ウォブリングのような可動枠33の速度方向が変化する往復動作時には、往復1周期につき2回、速度が0になる箇所がある。このため、速度が0になる箇所での静止摩擦から動摩擦に変化による移動遅れ、位相遅れ、スティックスリップが問題となる。しかし、可動枠33の速度が0になる箇所またはその直前、すなわち可動枠33の往復動作の方向反転点またはその直前において、この第1の状態にすれば、上記問題を軽減することができる。
この場合、速度が0になる箇所を通り過ぎれば、次の方向反転点までは動摩擦状態で移動可能である。よって、その区間は、超音波振動をOFFにしても、高精度の移動量制御は維持可能である。このように速度が0になる箇所、またはその直前、またはその近傍のみ超音波振動をONにすれば、圧電素子36aへ印加される電力を少なくでき、電力を節約することができる。ウォブリングのような速度方向が変化する可動枠33の往復動作時には、可動枠33の速度が0になる箇所、またはその近傍だけでなく、ウォブリング動作時、または速度方向が変化する往復動作時には、常時第1の状態としてもよい。これにより、回路構成または制御プログラムを簡素化することができる。
第1の状態の場合、超音波振動がOFFの場合と比べて、主軸ガイド40と可動枠33と摩擦抵抗が小さくなる。よって、アクチュエータ駆動力、すなわちアクチュエータに印加される電圧または電力を小さく設定してもよい。
第2の状態は、超音波振動はOFFでアクチュエータ駆動がON状態、すなわち圧電素子36aには電圧が印加されておらず、アクチュエータに電圧が印加されている状態である。可動枠33が一定方向に速度変化がない状態で動いている時は、この第2の状態でも主軸ガイド40と可動枠33とは、動摩擦状態が継続されている。このため、静止摩擦から動摩擦に変化することによる移動遅れ、位相遅れ、スティックスリップが問題となることは無い。その動摩擦抵抗と同等以上のアクチュエータ駆動力で駆動すれば、上記問題が起きにくくなり、高速、高精度に安定して動作させることができる。
可動枠33の速度変更時、または低速移動時、特に、可動枠33の移動開始点近傍や移動停止点近傍では、その他の区間と比べて低い速度になる。よって、アクチュエータ駆動力が動摩擦抵抗と同等または小さくなると、静止摩擦から動摩擦に変化することによる移動遅れ、位相遅れ、スティックスリップ問題が起きやすくなるため、安定して高精度に移動することが困難になる。従って、この可動枠33の速度変更時、または低速移動時、特に、可動枠33の移動開始点近傍や移動停止点近傍では、第1の状態とすることが望ましい。
なお、第2の状態の場合には、超音波振動がONの場合に比べて、圧電素子36aへ印加される電力を少なくすることができるため、消費電力を節約することができる。
本実施形態では、以上のように、振動の付与状態と非付与状態との選択において、可動枠33の速度方向が変化する往復動作時には、付与状態が選択される。
また、可動枠33の往復動作時の方向反転点、または方向反転点の前、または方向反転点近傍では、振動の付与状態が選択される。
さらに、振動の付与状態と非付与状態との選択において、可動枠33の移動開始点近傍または移動停止点近傍では、付与状態が選択される。
さらにまた、振動の付与状態と非付与状態の選択において、可動枠33の速度が0になる箇所、または速度が0になる前、または速度が0になる近傍では、付与状態が選択される。
次に、超音波振動のピントボケへの影響について述べる。
この超音波振動によるピントボケが目立たない様に超音波振動量、すなわち超音波振動の振幅は、小さい値が求められる。上述したように、可動枠33は、圧電素子36aによって主軸ガイド40が振動しても振動しない、あるいは振動が残存し、主軸ガイド40の振幅、すなわち超音波振動量よりも小さく振動する。
このピントボケに関して、ピント方向、すなわち光軸方向とボケ方向、すなわち光軸と直交方向の変換式は、ピント方向量=F値×ボケ方向量の関係がある。このため、この可動枠33の残存振動量によるピントボケが目立たないようにするには、超音波振動量をS、レンズのF値をF、目立つボケ量をδ、ピント移動量、すなわち像面移動量に対するフォーカス用レンズ移動量の比をkとすると、S<F×δ×kの関係を満たす必要がある。
ここでの目立つボケ量δとは、撮像素子の画素間隔で決まる撮像素子の解像限界量、または人間の目の特性から決まる許容錯乱円で決まる量によって定義される。具体的には、レンズのF値を1.2、目立つボケ量を4μm、ピント移動量に対するレンズ移動量の比を1/2とすると、S<2.4μmの関係を満たすことが必要となる。
すなわち、振動付与部36から付与される振動の振幅をS、撮像素子の画素間隔で決まる解像限界量をδg、レンズのF値をF、ピント移動量に対するレンズ移動量の比をkとすると、以下の関係式(2)を満たすことが好ましい。
S<F×δg×k ・・・・・(2)
さらに、振動付与部36から付与される振動の振幅をS、人間の目の特性から決まる許容錯乱円で決まる量をδr、レンズのF値をF、ピント移動量に対するレンズ移動量の比をkとすると、以下の関係式(3)を満たすことが好ましい。
S<F×δr×k ・・・・・(3)
可動枠33の残存振動量は、フォーカス用レンズの移動精度を決める制御分解能、すなわち制御可能最小移動量をEとすると、Eよりも小さい方がよい。そのためには超音波振動量を、制御分解能、すなわち制御可能最小移動量Eよりも小さく設定してもよい。具体的には、制御分解能をE、残存振動量をY、超音波振動量をSとすると、E>10×Y、またはE>10×S、が望ましいが、E>2~10×Y、またはE>2~10×Sでもよい。
上述したが、動画撮影時のピント調整のために、レンズを周期振動(ウォブリング動作)させることがある。これは、レンズをウォブリング動作させることで発生する撮像素子上の像のコントラスト変化を用いて、コントラストの高い方向にレンズを動かしていくことでピント位置を見つける方法である。
ウォブリング動作によるピントボケが目立たないように、ウォブリング量、すなわち周期振動の振幅は、小さい値が求められる。このピントボケに関して、ピント方向、すなわち光軸方向とボケ方向、すなわち光軸と直交方向の変換式は、ピント方向量=F値×ボケ方向量の関係がある。よって、ウォブリング量をW、レンズのF値をF、目立つボケ量をδ、ピント移動量、すなわち像面移動量に対するレンズ移動量の比をkとすると、W<F×δ×kの関係を満たすことが必要となる。
ここでの目立つボケ量δとは、撮像素子の画素間隔で決まる撮像素子の解像限界量、または人間の目の特性から決まる許容錯乱円で決まる量によって定義される。具体的には、レンズのF値を1.2、目立つボケ量を4μm、ピント移動量に対するレンズ移動量の比を1/2とすると、W<2.4μmの関係を満たすことが必要となり、静止摩擦と動摩擦が存在する摺動摩擦状態においては、位置制御がほぼ不可能な量となる。このウォブリング動作時にも、超音波振動を用いることで、高い移動精度を得ることができる。この時、超音波振動による可動枠33の残存振動量が、ウォブリング動作によるピント調整精度に影響しないように、残存振動量は、ウォブリング量、すなわちウォブリングの振幅よりも更に小さくなるように、超音波振動量、すなわち超音波振動の振幅が設定されていることが好ましい。
具体的には、ウォブリング量をW、残存振動量をY、超音波振動量をSとすると、W>10×Y、またはW>10×Sの関係を満たすことが望ましいが、W>2~10×Y、またはW>2~10×Sの関係を満たしていればよい。
ウォブリングの周波数(速度方向が変化する往復動作の往復周波数)をVw、振動付与部36から付与される超音波振動の周波数をVs、nを整数とすると、ウォブリングと超音波振動とが波動として相互干渉することを防ぐ観点では、以下の関係式(4)を満たすように設定されていることが好ましい。
Vw≠Vs、またはVs>Vw、またはVw≠n×Vs、またはVw≠(1/n)×Vs ・・・・・(4)
また、ウォブリング精度に超音波振動が影響することを防ぐという観点では、Vs>Vwとなるように設定されていることが好ましい。具体的には、Vs>1000~100×Vwの関係を満たすことが望ましいが、Vs>10~100×Vwの関係を満たしていればよい。
ここで、圧電素子36aは、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(ZrTi)O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)等の圧電セラミックス等が用いられる。
なお、超音波振動とは、人間の耳には聞こえない高い振動数(例えば、振動数が20kHz以上の定常音として耳に感じない音)を持つ弾性振動波(音波)であって、広義の意味では、人が聞くこと以外の目的で利用される音を意味し、人間に聞こえるかどうかは問わない。ここでいう振動数は、一般的には周波数とも表現される。
円板36bは、図9Aに示すように、圧電素子36aとスプリング36cとの間に配置されている。そして、円板36bは、圧電素子36aおよびスプリング36cとともに、スプリング押さえ36dの円筒状の部分の内部に内包される。
なお、円板36bは、押圧力が伝達される相手側の部材等に制限されることなくスプリング36cの押圧力を主軸ガイド40に対して適切に伝達するために、スプリング36cと主軸ガイド40の押圧側の端部との間に設けられている。
スプリング36cは、図9Aに示すように、ワッシャタイプのバネ部材であって、円板36bとスプリング押さえ36dとの間に配置されている。そして、スプリング36cは、円板36bを介して圧電素子36aを光軸AX方向に略平行な方向へ押し付ける。すなわち、スプリング36cは、主軸ガイド40を振動させる際に生じる反作用力に対抗する方向に圧電素子36aを付勢するために設けられている。
圧電素子36aは、主軸ガイド40を振動させている状態、すなわち主軸ガイド40を加速させている状態では、その反作用を受ける。主軸ガイド40の質量をmsとすると、α×ms+Tの反作用を受ける。スプリング36cのバネ乗数K、圧電素子36aから付与される振動の振幅x、スプリング36cの力量をFsとすると、Fs=Kxであって、Fs(=Kx)がα×ms+Tより十分大きい場合、スプリング36cは、ほとんどたわまない。その場合、圧電素子36aおよび主軸ガイド40は、超音波振動しても、スプリング押さえ36d、ガイド保持枠35および固定枠30に対して相対的にほとんど動かない。この場合、被駆動体(可動枠33)の位置制御に必要な精度を達成できる。
一方、Fs(=Kx)がTよりは十分大きいがα×ms+Tよりは十分大きくない場合、スプリング36cは、可動枠33駆動するときの摩擦力Tではほとんどたわまないが、圧電素子36aの超音波振動の反作用ではたわむ。この場合でも、超音波振動の反作用によりたわむ量は、圧電素子36aの振幅と同じかそれより小さい量となるので、可動枠33の位置制御に必要な精度を達成できる。
なお、Fs(=Kx)がTより十分大きくない場合、可動枠33駆動中の摩擦力よりスプリング36cが許容量以上たわむことになり、可動枠33の位置制御に必要な精度が達成できなくなる。
スプリング押さえ36dは、図8に示すように、圧電素子36a等を内包する円筒状の部分の外周に円板状のつば部を有しており、ガイド保持枠35に対して固定されている。そして、スプリング押さえ36dは、図9Aに示すように、圧電素子36a、円板36bおよびスプリング36cを、円筒状の部分において内包する。また、スプリング押さえ36dは、図9Bに示すように、円筒状の部分の底面(光軸AX方向に略垂直な面)の中心部分に形成された穴部36daを有している。
本実施形態では、振動付与部36は、例えば、20kHz~60kHzの範囲内の振動を付与するように制御される。
また、振動付与部36から主軸ガイド40に対して付与される超音波振動は、例えば、図10Aに示すように、グラフの時間軸(横軸)方向において左右対称な正弦波駆動波形を有する振動(38V/60kHz)であればよい。
ここで、グラフの時間軸方向において左右対称な波形とは、時間軸方向において電圧値(V)が最大値、最小値となる時間を中心軸として左右に同じ勾配を持つ左右対称な波形を意味している。
なお、振動付与部36から主軸ガイド40に対して付与される超音波振動は、図10Aに示す正弦波駆動波形以外に、図10Bに示す方形波駆動波形を有する振動(38V/60kHz)であってもよいし、図10Cに示す三角波駆動波形を有する振動(38V/60kHz)であってもよい。
図10A~図10Cに示すように、グラフの時間軸(横軸)方向において左右対称な波形を有する振動が軸方向に略平行な方向に沿って主軸ガイド40に対して付与されることで、可動枠33と主軸ガイド40との間に生じる摩擦抵抗を効果的に低減することができる。
本実施形態では、振動付与部36による振動付与は、可動枠33を特定の方向に移動させるために付与されるものではなく、可動枠33と主軸ガイド40との間に生じる摩擦抵抗を低減するために付与される。そして、可動枠33は、主軸ガイド40に沿って光軸AX方向に前後に移動する。よって、本実施形態では、特定の方向に偏った左右非対称な波形を有する振動を付与する必要はない。
また、本実施形態のレンズ鏡筒10では、静止状態における可動枠33の位置を安定的に保持するために、図11に示すように、可動枠33と主軸ガイド40の間に、バイアスバネ37が設けられている。
バイアスバネ37は、図12に示すように、主軸ガイド40と交差する方向に付勢力F2を付与することで、可動枠33の本体部33dの一部を、主軸ガイド40に対して押し付ける。
これにより、可動枠33は、静止状態において、レンズ鏡筒10に対して衝撃等が付与された場合でも、主軸ガイド40との間において大きな静止摩擦力により安定的に保持される。
一方、可動枠33を固定枠30に対して移動させる際には、上述した振動付与部36から主軸ガイド40の軸方向に略平行な方向に沿って付与される超音波振動によって、可動枠33の本体部33dと主軸ガイド40との間に生じる摩擦抵抗を低減する。
これにより、可動枠33を移動させる際には、振動付与部36によって効果的に可動枠33と主軸ガイド40との間に生じる摩擦抵抗を低減して、従来よりも小さい力で可動枠33を高速かつ高精度に所望の方向へ移動させることができる。
そして、可動枠33を所望の位置へ移動させた後は、上述した振動付与部36の振動を停止させ、バイアスバネ37によって、可動枠33の本体部33dと主軸ガイド40との間に生じる摩擦抵抗を大きくすることで、可動枠33を所望の位置において安定的に保持することができる。
[他の実施形態]
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、振動付与部36を構成する部材として、圧電素子36a、円板36b、ワッシャタイプのススプリング36cおよびスプリング押さえ36dを例として挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
例えば、ワッシャタイプのスプリング36cの代わりに、ソレノイドタイプのスプリング136cを含む圧電素子136aへのバイアス固定構造を有する振動付与部136を採用してもよい。
具体的には、振動付与部136は、図13および図14Aに示すように、圧電素子136a、円板136b、スプリング136c、スプリング押さえ136dを有している。
圧電素子136aは、上述した実施形態の圧電素子36aと同様の構成を有している。
円板136bは、図14Aに示すように、圧電素子136aとスプリング136cとの間に配置されている。そして、円板136bは、圧電素子136aおよびスプリング136cとともに、スプリング押さえ136dの円筒状の部分の内部に内包される。
スプリング136cは、図14Aに示すように、ソレノイドタイプのバネ部材であって、円板136bとスプリング押さえ136dとの間に配置されている。そして、スプリング136cは、円板136bを介して圧電素子136aを光軸AX方向に略平行な方向へ押し付ける。
スプリング押さえ136dは、図13に示すように、ガイド保持枠35に対して固定されている。そして、スプリング押さえ136dは、図14Aに示すように、圧電素子136a、円板136bおよびスプリング136cを内包するために、図14Bに示すように、径の異なる2つの穴部136da,136dbを有している。
以上の構成により、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態では、複数のレンズ群を備えたレンズ鏡筒10に含まれる4群ユニット16に対して、本開示の光学機器用アクチュエータを適用した例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
本開示の光学機器用アクチュエータを適用される対象としては、例えば、レンズ鏡筒の4群ユニットに限定されるものではなく、撮像素子や他のレンズ枠を駆動するアクチュエータであってもよい。例えば、本開示の内容は、手振れ補正の目的で動かされるレンズや撮像素子に用いられるアクチュエータに適用されてもよい。その場合には、レンズ光軸と直交する方向にレンズを動かす場合もあるが、同様の構成で同様の効果を得ることができる。
(C)
上記実施形態では、振動付与部36から主軸ガイド40に対して、主軸ガイド40の軸方向に略平行な方向に沿って振動が付与される例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
振動付与部から主軸ガイドに対して付与される振動としては、例えば、動摩擦抵抗を低減する際には、軸方向に交差する方向に沿って付与されてもよい。
(D)
上記実施形態では、振動付与部36から主軸ガイド40に対して超音波振動が付与される例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
振動付与部から付与される振動は、超音波振動に限られるものではなく、可動枠と主軸ガイドとの間に生じる摩擦抵抗を低減する振動であれば、例えば、可聴域の振動が付与されてもよい。
また、振動付与部から付与される超音波振動は、上記実施形態で説明した20kHz~60kHzの範囲に限らず、範囲外の超音波振動が付与されてもよい。
(E)
上記実施形態では、振動付与部36から付与される振動として、図10A~図10Cに示すように、グラフの時間軸(横軸)方向において左右対称な振動波形を有する振動を例として挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
例えば、振動付与部から付与される振動の波形は、グラフの時間軸(横軸)方向において左右対称であることが必須ではなく、左右非対称な波形であってもよい。
この場合、振動波形の左側と右側とにおける振動速度または振動加速度が異なっている。この時の左側の加速度をα1、右側の加速度をαr、可動枠の質量mk、ガイド軸と可動枠との間に作用する摩擦力をTとし、αl×mk>T>αr×mkの関係を満たす場合には、波形左側ではガイド軸と可動枠の連結力となる摩擦力Tよりも大きな加速度α1が掛かるため、ガイド軸と可動枠とは相対的に滑り、波形右側ではガイド軸と可動枠との連結力となる摩擦力Tよりも小さな加速度αrが掛かるため、ガイド軸と可動枠とは一体的に動く。すなわち、可動枠には、右側波形のαrの加速方向に推力が作用する。
このように、左右非対称な波形の振動により可動枠へ推力が付与される場合があるが、その場合は、マグネットと駆動コイルで発生するローレンツ力による推力とこの振動による推力との合算で、可動枠は移動する。この2つの推力の発生方向は同じである方が、エネルギー効率が良く、駆動効率も良くなる。
この場合、左右非対称な波形の振動加速度の遅い側の加速方向、すなわちαrの加速方向に推力が発生するため、マグネットと駆動コイルとで構成されるアクチュエータの推力方向を合わせればよい。
(F)
上記実施形態では、可動枠33と主軸ガイド40との間に摩擦抵抗を発生させる弾性体として、板状のバイアスバネ37を用いた例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
例えば、可動枠と主軸ガイドとの間に摩擦抵抗を生じさせる弾性体として、スプリングバネ、ゴム等の弾性力を有する他の弾性体を用いてもよい。
(G)
上記実施形態では、主軸ガイド40のガイド保持枠35への保持を、振動付与部36を介して行う例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
主軸ガイド40と振動付与部36とを各々ガイド保持枠35へ保持し、更に主軸ガイド40と振動付与部36が連結する構成であってもよい。
(H)
上記実施形態では、主軸ガイド40に対して振動付与部36からの超音波振動が付与される例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
副軸ガイド41に対して新たな振動付与部が設けられており、副軸ガイドに対して超音波振動を付与する構成であってもよい。
副軸ガイド41においても、被駆動体を移動させる際に、ガイド軸との間に生じる摩擦抵抗をできるだけ小さくすることが望ましい。また、スティックスリップ現象の発生をできるだけ小さくすることが望ましい。
主軸ガイド40に圧電素子36aまたは136aが保持される構成と同様に、新たな圧電素子を副軸ガイド41に対して所定の超音波振動を付与する超音波振動子として取付ければ、可動枠33と副軸ガイド41との間に生じる摩擦抵抗を低減させることができる。その際、主軸ガイド40に付与される超音波振動の周波数をVm、副軸ガイド41に付与される超音波振動の周波数をVf、nを整数とすると、主軸ガイド40および副軸ガイド41の超音波振動が波動として相互干渉することを防ぐ目的で、以下の関係式(5)を満たすように設定されていることが好ましい。
Vm≠Vf、またVm≠n×Vf、Vm≠(1/n)×Vf ・・・・・(5)
また、回路に掛かるコストを低減する観点では、Vm=Vfの関係を満たすように設定されていることが好ましい。これにより、主軸ガイド40および副軸ガイド41の超音波振動を作り出す圧電素子への印加電圧周波数の共通化が可能となる。このため、印加電圧周波数の共通化によって、回路規模、またはプログラム規模を小さくすることができ、コストを削減することができる。
(I)
上記実施形態では、リニアアクチュエータと超音波振動との組み合わせの例を挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。
例えば、駆動源としてリニアアクチュエータの代わりにステッピングモータ、DCモータ、超音波モータ、ボイスコイルアクチュエータ等の駆動力を発生可能なアクチュエータ全般に対して超音波振動を組み合わせた構成であってもよい。この場合には、リニアアクチュエータと超音波振動とを組み合わせた構成と同様の効果を得ることができる。
本開示の光学機器用アクチュエータは、ガイド軸に対する可動枠の摩擦抵抗を低減して、高速かつ高精度に可動枠の位置制御を実施することができるという効果を奏することから、各種光学機器に搭載されるアクチュエータとして広く適用可能である。
10 レンズ鏡筒
11 1群ユニット
11a ねじ部
12 2群ユニット
13 カム枠
14 固定枠
15 3群ユニット
16 4群ユニット
17 5群ユニット
18 マウントベース
19 外装ユニット
20 後枠
21 三脚ベースリング
22 三脚ロックねじ
25 回路基板
26 レンズフード
30 固定枠
31 メインヨーク
32 マグネット(駆動部)
33 可動枠
33a 主軸フォロア(主ガイド穴)
33b 副軸フォロア(副ガイド穴)
33c 駆動コイル(駆動部)
33d 本体部
34 バックヨーク
35 ガイド保持枠
36 振動付与部
36a 圧電素子
36b 円板
36c スプリング
36d スプリング押さえ
36da 穴部
37 バイアスバネ(弾性体)
40 主軸ガイド(主ガイド軸)
41 副軸ガイド(副ガイド軸)
50 カメラ本体
100 カメラ
136 振動付与部
136a 圧電素子
136b 円板
136c スプリング
136d スプリング押さえ
136da,136db 穴部
F1 ローレンツ力
F2 付勢力
L1~L18 レンズ
M 磁力
AX 光軸

Claims (13)

  1. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、前記可動枠が一定方向に速度変化がない状態で移動している時は前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  2. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、前記可動枠の移動精度が不要な場合には、前記ガイド軸に対して前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  3. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、前記可動枠の状態が少なくとも移動速度が0になる箇所、移動速度が0になる前、移動速度が0になる近傍、前記可動枠の速度方向が変化する往復動作時、速度変更時、低速移動時、移動開始点近傍、および移動停止点近傍のいずれかが含まれる場合は前記付与状態が選択され、
    前記可動枠が移動している間において、前記場合以外は、前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  4. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、
    前記振動付与部には電圧が印加されておらず前記駆動部に電圧が印加されている状態の時、前記可動枠と前記ガイド軸の動摩擦状態が継続されていれば前記非付与状態が継続される、
    光学機器用アクチュエータ。
  5. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、高画質撮影でない時は前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  6. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、前記可動枠を移動させるときの目標位置への収束性が必要ない時は前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  7. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、動画撮影時でない時は前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  8. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、前記可動枠の移動必要精度と前記駆動部の電力消費量に基づいて前記付与状態と前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  9. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、前記駆動部が前記可動枠と前記ガイド軸の摩擦抵抗と同等以上の駆動力で駆動する時は、前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  10. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記可動枠が移動している間において、前記可動枠の移動精度に比べて前記駆動部の電力消費量が優先される場合には、前記ガイド軸に対して前記非付与状態が選択される、
    光学機器用アクチュエータ。
  11. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記付与状態が選択される時は前記非付与状態が選択される時よりも前記駆動部の駆動力が小さく設定される、
    光学機器用アクチュエータ。
  12. 枠に保持されたガイド軸と、
    前記ガイド軸に沿って移動する可動枠と、
    前記可動枠を前記ガイド軸に沿って前記枠に対して相対移動させる駆動部と、
    前記ガイド軸に対して振動を付与する振動付与部と、
    を備え、
    前記振動は、前記ガイド軸に対して付与状態と非付与状態を選択的に切り替えられ、
    前記付与状態が選択される時は前記非付与状態が選択される時よりも前記駆動部に印加される電圧、又は電力が小さく設定される、
    光学機器用アクチュエータ。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の光学機器用アクチュエータと、
    光軸方向に沿って配置された複数のレンズ群と、
    を備えたレンズ鏡筒。
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