JP7117701B2 - 離型紙剥離装置 - Google Patents

離型紙剥離装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7117701B2
JP7117701B2 JP2021095701A JP2021095701A JP7117701B2 JP 7117701 B2 JP7117701 B2 JP 7117701B2 JP 2021095701 A JP2021095701 A JP 2021095701A JP 2021095701 A JP2021095701 A JP 2021095701A JP 7117701 B2 JP7117701 B2 JP 7117701B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
release paper
film
protective film
sticking
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021095701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021155224A (ja
Inventor
和幸 津本
雅彦 徳王
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Kyushu Inc
Original Assignee
Toyota Motor Kyushu Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Kyushu Inc filed Critical Toyota Motor Kyushu Inc
Priority to JP2021095701A priority Critical patent/JP7117701B2/ja
Publication of JP2021155224A publication Critical patent/JP2021155224A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7117701B2 publication Critical patent/JP7117701B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Labeling Devices (AREA)
  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Description

本技術は、離型紙剥離装置に関する。
従来、ホイール等に貼り付ける保護フィルム(シート)は、離型紙または台紙に貼着されて供給される。このシートをホイール等に貼り付ける直前の工程において、保護フィルムから離型紙等を剥離するシート貼付装置が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。この装置においては、長尺状の台紙に複数の保護フィルムが所定のピッチに配置されて供給される。この台紙を急激に折り返すことにより台紙から保護フィルムの端部を剥離させ、剥離した保護フィルムをバキュームグリッドにて吸着保持しつつ引き出すことにより、保護フィルムを剥離させることができる。
特開平7-329943号公報
上述の従来技術では、台紙の裏面にピールプレートをあてがい、このピールプレートの部分において長尺状の台紙を連続して急激に折り返し、所定のピッチに配置された保護フィルムの剥離を行う。このため、比較的小面積の台紙が貼着された保護フィルムに適用する際には、台紙の急激な折返しが困難となるため、台紙の剥離工程が複雑になるという問題がある。
本技術は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、保護フィルムに貼着された離型紙の剥離工程を簡略化することを目的としている。
本技術の態様は、粘着性を有する面である粘着面において被貼付部に貼り付けられるフィルムにおける上記粘着面とは異なる面に着接して上記フィルムを保持する保持部と、上記保持されたフィルムの上記粘着面に貼着された離型紙のうち上記フィルムが貼着された領域に隣接する領域である離型紙端部を挟持するとともに上記離型紙端部における上記フィルムが貼着された面に谷形状の凹部を形成する挟持部と、上記離型紙が上記フィルムから離隔する方向に上記離型紙端部を挟持した上記挟持部を移動させることにより上記離型紙を上記保持されたフィルムから剥離する剥離部とを具備する離型紙剥離装置および離型紙剥離方法である。離型紙端部を挟持する際に離型紙端部に谷形状の凹部が形成され、この凹部が形成された状態において離型紙がフイルムから剥離する方向に離型紙端部が移動されて剥離が実行される。形成された凹部により、離型紙端部の剛性の向上が期待される。
本技術の態様において、上記挟持部は、上記離型紙端部と上記フィルムが貼着された領域との境界近傍を始点とする上記凹部を形成してもよい。境界近傍に凹部の始点が形成され、境界近傍における離型紙の初期剥離の形成が期待される。
本技術の態様において、上記挟持部は、上記離型紙端部を挟持する2つの面のうち上記凹部を形成する面に突出部を備えてもよい。挟持部に配置された突出部による離型紙端部の谷形状の凹部の形成が期待される。
本技術の態様において、上記挟持部は、上記保持されたフィルムに平行な方向とは異なる方向に上記離型紙端部を挟持してもよい。離型紙端部が離型紙とは異なる方向に挟持され、離型紙端部が境界近傍において屈曲することとなる。初期剥離の形成の促進が期待される。
本技術の態様において、上記離型紙端部と上記フィルムが貼着された領域との境界近傍にガスを吹き付ける吹付部をさらに具備してもよい。境界近傍に吹き付けられたガスによる離型紙の剥離の促進が期待される。
本技術の態様において、上記離型紙は、上記凹部に沿った切込みを有してもよい。切込みに沿った凹部の形成が期待される。
本技術に係る離型紙剥離装置は、保護フィルムに貼着された離型紙の剥離工程を簡略化するという優れた効果を奏する。
本技術の第1の実施の形態に係る保護フィルム貼付装置の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係るフィルム貼付部の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係るフィルム貼付部の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る支持部の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る保護フイルムの貼付工程の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る保護フイルムの貼付工程の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る保護フイルムの貼付工程の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係るシートの構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る貼付部の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る離型紙剥離部の構成例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る離型紙の剥離の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る保護フィルムの貼付の一例を示す図である。 本技術の第1の実施の形態に係る保護フィルムの貼付処理の処理手順の一例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態に係る挟持部の構成例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態に係る離型紙剥離装置の構成例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態に係る離型紙剥離装置の他の構成例を示す図である。 本技術の第2の実施の形態に係る剥離処理の処理手順の一例を示す図である。
次に、図面を参照して、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)を説明する。以下の図面において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。ただし、図面は、模式的なものであり、各部の寸法の比率等は現実のものとは必ずしも一致しない。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれることは勿論である。
<1.第1の実施の形態>
本技術は、フィルム貼付装置およびフィルム貼付方法に関する。詳しくは、粘着性を有するフィルムを車両のホイール等に貼り付けるフィルム貼付装置およびフィルム貼付方法に関する。
従来、車両のホイールを保護するためのフィルムを貼り付ける装置が使用されている。例えば、タイヤ付きホイールのディスク表面に、運搬や保管時における傷や汚れ等の付着を防止するための保護フィルムを貼り付ける装置が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。この装置においては、コンベアにより搬入されるタイヤ付きホイールの位置決めおよび選別、保護フィルムの仮貼付けならびにプレスによる保護フィルムのホイールへの押し付けを順次行い、保護フィルムの貼付けを行う。タイヤ付きホイールの位置決めは、搬入されたホイールのセンタリングにより行われる。この際、ホイールの選別も行われる。この選別の結果、例えば、計測されたホイールの大きさに基づいて貼り付ける保護フィルムが選択される。これら位置決めおよび選別は、選別ユニットにより行われる。
保護フィルムの仮貼付けは、選択された保護フィルムが台紙から剥がされて位置決めされたホイールの表面に貼り付けられることにより行われる。この仮貼付は、シート仮貼付部により行われる。この仮貼付け後の保護フィルムに対し、プレス部による押付けが行われる。この押付けは、スポンジが取り付けられたプレス板をホイールに貼り付けられた保護フィルムに押し付けることにより行われる。この押付けにより、保護フィルムの剥がれおよび浮きを防止することができる。
上述の従来技術では、ホイールが選別ユニット、シート仮貼付部およびプレス部に順に搬送されて行われる。すなわち、これら選別ユニット等における処理毎にホイールの移動および停止が繰り返し行われる。このため、上述の従来技術では、ホイール等のフィルム貼付け対象に対して複雑な搬送の制御を行う必要があり、フィルムの貼付けが複雑になるという問題がある。
本技術は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、ホイール等のフィルム貼付対象へのフィルムの貼付け工程を簡略化することを目的としている。
本技術の第1の態様は、搬送される車両のホイールへのフィルムの貼付けを行う貼付部と、上記貼付部を上記ホイールの位置に案内するガイド部と、上記貼付部および上記ガイド部を支持し、上記貼付けの際に上記車両の搬送に同期して上記貼付部および上記ガイド部を移動させる支持部とを具備するフィルム貼付装置およびフィルム貼付方法である。貼付部においてフィルムの貼付を行う際、支持部により車両の搬送に同期して貼付部およびガイド部が移動する。このため、搬送中の車両にフィルムが貼付けられることとなり、車両の搬送の制御の簡略化が期待される。
また、本技術の第1の態様において、上記貼付部は、上記貼付の際に上記フィルムにおける上記ホイールに貼り付けるための粘着性を有する面である粘着面とは異なる面に着接して上記フィルムを保持し、当該保持したフィルムを上記ホイールに押圧することにより上記フイルムの粘着面を上記ホイールに押圧させて上記貼付を行い、上記支持部は、上記フィルムを保持した貼付部を上記ホイールに押圧して上記貼付部に上記貼付を行わせてもよい。ここで、粘着面とは異なる面には、非粘着面が該当する。貼付部は、フィルムの非粘着面に着接して保持し、粘着面をホイールに押圧して貼付けを行う。フィルムに貼着された離型紙の剥離およびフィルムのホイールへの貼付けにおける円滑な手順が期待される。
また、本技術の第1の態様において、上記貼付部は、上記ガイド部に係合され、上記支持部は、上記貼付部を上記ガイド部の案内に応じて移動自在に支持してもよい。貼付部における係合するガイド部の案内に応じた自由な移動が期待される。
また、本技術の第1の態様において、上記ガイド部は、円錐状に構成されて当該ガイド部の側面が上記ホイールの中央部に配置された凹部に当接することにより上記貼付部を上記ホイール位置に案内してもよい。円錐状を有することにより、ガイド部の側面はフィルムの貼付方向に対して斜めの方向となり、この側面がホイール中央部の凹部に当接し、案内が行われる。貼付部のホイール位置への移動に伴うガイド部による案内の実行が期待される。
また、本技術の第1の態様において、上記支持部は、上記ホイールの傾きに応じて上記貼付部を傾動させてもよい。ホイールの傾きに応じてフィルムの貼付方向が変更される。フィルム貼付け方向の調整が期待される。
また、本技術の第1の態様において、上記保持されたフィルムの上記粘着面に貼着された離型紙の剥離を行うフィルム離型紙剥離部をさらに備えてもよい。離型紙の剥離の自動化が期待される。
本技術に係るフィルム貼付装置は、ホイール等のフィルム貼付対象へのフィルムの貼付け工程を簡略化するという優れた効果を奏する。
[保護フィルム貼付装置の構成]
図1は、本技術の第1の実施の形態に係る保護フィルム貼付装置の構成例を示す図である。同図の保護フィルム貼付装置1は、フィルム貼付部10と、離型紙剥離部20と、シート供給部30とを備える。同図は、これらフィルム貼付部10等を4台使用し、車両9の4つのホイールに同時に保護フィルムを貼り付ける場合の例を表したものである。ここで、保護フィルムとは、ホイール等における傷の発生および汚れの付着を防止するフィルムである。また、ホイールには装飾のための飾り孔が設けられ、この飾り孔から水等が侵入して内部のブレーキディスクに錆が発生する場合がある。ホイールに保護フィルムを貼ることにより飾り孔を被覆し、ブレーキディスクの錆の発生を防止することもできる。この保護フィルムとして粘着面を有するフィルムを使用することができ、粘着面をホイールに貼着させることにより貼付を行うことができる。また、保護フィルムは、例えば、ホイールと略同じ外周を有する円環形状に構成することができる。保護フィルムの構成の詳細については後述する。なお、車両9は、例えば、コンベア(不図示)により搬送され、保護フィルム貼付装置1は、車両9の搬送を停止することなく保護フィルムの貼付を行う。
シート供給部30は、シート40を保持し、保持したシート40をフィルム貼付部10に供給するものである。ここで、シート40は、保護フィルムに離型紙が貼着されたものである。この離型紙は、保護フィルムの粘着面を被覆する紙状のフィルムである。シート40も保護フイルムと同様に円環形状にすることができる。同図のシート供給部30は、異なる種類のホイールに対応するため、大きさ等が異なる複数のシート40を保持する。
フィルム貼付部10は、フィルムの貼付けを行う装置である。本技術の実施の形態においては、フイルムとして保護フィルムを採用し、ホイールに対して貼付けを行う場合を例に挙げてフィルム貼付部10の構成を説明する。このフィルム貼付部10は、シート供給部30から供給されたシート40を保持し、保持したシート40のうちの保護フィルムのみをホイールに対して貼り付ける。この際、車両9の搬送に応じてフィルム貼付部10が移動しながら貼付を行う。このため、フィルム貼付部10は、車両9の搬送に応じて移動可能に配置される。同図のフィルム貼付部10は、2本の金属棒11に懸架され、車両9の搬送に同期して移動することができる。フィルム貼付部10の移動は、水平移動機構(不図示)により行うことができる。フィルム貼付部10の構成の詳細については後述する。なお、フィルム貼付部10は、特許請求の範囲に記載のフィルム貼付装置の一例である。
離型紙剥離部20は、シート40の離型紙の剥離を行うものである。この離型紙剥離部20は、シート供給部30から供給されてフィルム貼付部10に保持されたシート40の離型紙の剥離を行う。離型紙剥離部20の構成の詳細については後述する。
[フィルム貼付部の構成]
図2は、本技術の第1の実施の形態に係るフィルム貼付部の構成例を示す図である。同図は、フィルム貼付部10の構成例を表す正面図である。同図のフィルム貼付部10は、貼付部110と、ガイド部120と、支持部130と、昇降部140と、搬送部150とを備える。
貼付部110は、ホイールに保護フィルムを貼り付けるものである。この貼付部110は、保護フィルムを保持し、保持した保護フィルムの粘着面をホイールに押圧する。保護フィルムを保持する際、貼付部110は、粘着面とは異なる面である非粘着面に着接して保護フィルムを保持する。これにより、保護フィルムの粘着面がホイールに押圧され、保護フィルムの貼付を行うことができる。貼付部110による保護フィルムの保持は、例えば、保護フィルムの非粘着面を吸着することにより行うことができる。また、貼付部110は、シート40の形状に合わせて円盤形状に構成することができる。貼付部110の構成の詳細については後述する。
ガイド部120は、貼付部110をホイールの位置に案内するものである。このガイド部120は、例えば、ホイールの中央部に配置された凹部(後述する凹部92)に基づいて案内を行うことができる。具体的には、ガイド部120は、円錐状に構成されてガイド部120の側面がホイール中央部の凹部に当接することにより、ホイール中央部に移動することができる。この際、貼付部110をガイド部120に係合させることにより、ガイド部120の動きに応じて貼付部110を案内することができる。ガイド部120の構成の詳細については後述する。
支持部130は、貼付部110を支持するものである。この支持部130は、車両9の搬送に同期して貼付部110およびガイド部120を移動させる。同図の例においては、後述する搬送部150が車両9の搬送に同期して支持部130を移動させることにより、支持部130による貼付部110等の移動が行われる。また、支持部130は、貼付部110をガイド部120の案内に応じて移動自在に保持することができる。また、支持部130は、車両9のタイヤが搬送方向に対して傾くことによるホイールの傾きに応じて貼付部110を傾動させることができる。支持部130の構成の詳細については後述する。
昇降部140は、支持部130を昇降させるものである。この昇降部140は、車両9におけるホイールの位置に応じて支持部130を昇降させることができる。また、昇降部140は、支持部130を回転可能に軸支することができる。これにより、支持部130に支持された貼付部110の向きを変更することができる。後述するように、貼付部110は、水平に載置されたシート40を吸着することによりシート40を保持する。この際、貼付部110は、水平に支持される(同図におけるa)。一方、保護フィルムを車両9のホイールに貼り付ける際には、支持部130が90度回転し、貼付部110が垂直に支持される。同図におけるbは、この様子を表した図である。なお、支持部130の回転は、回転機構(不図示)により行うことができる。支持部130の昇降は、後述する搬送部150に接合された昇降ガイド141と支持部130を軸支する軸支部142とを係合させ、軸支部142を昇降ガイド141に沿って上昇または下降させることにより行うことができる。軸支部142の昇降には、公知の昇降方法を使用することができる。
搬送部150は、車両9の搬送に同期して昇降部140および支持部130を搬送するものである。この搬送部150は、懸架部151を備える。この懸架部151には図1において説明した金属棒11が貫装される。懸架部151を金属棒11に摺動させて搬送部150の移動を行うことができる。これにより、昇降部140を介して支持部130を搬送することができる。搬送部150の移動は、前述の水平移動機構により行われる。
図3は、本技術の第1の実施の形態に係るフィルム貼付部の構成例を示す図である。同図は、フィルム貼付部10の構成例を表す側面図である。同図に表したように、搬送部150は、コの字形状の筐体を有し、当該筐体内部に一対の昇降ガイド141が配置される。この一対の昇降ガイド141に軸支部142が係合される。軸支部142は、コの字形状の断面を有しており、コの字の端部に回転軸が貫装される。この回転軸には、支持部130が回転可能に嵌合され、支持部130を軸支する。同図におけるaは初期状態のフィルム貼付部10を表しており、同図におけるbはフィルム貼付部10が搬送されて支持部130が90度回転した状態を表している。
[支持部の構成]
図4は、本技術の第1の実施の形態に係る支持部の構成例を示す図である。同図におけるaは、フィルム貼付部10の上面図であり、支持部130および貼付部110の配置を表した図である。支持部130は、筐体131と、移動機構133と、金属棒132と、基盤134と、連結部135とにより構成される。基盤134は複数の金属棒132に固定され、複数の金属棒132は筐体131に摺動可能に嵌合する。
移動機構133は、基盤134を移動させるものである。この移動機構133は、例えば、ボールねじおよびサーボモータにより構成することができる。貼付部110を移動させる際には、移動機構133により基盤134を移動させることにより行うことができる。この際、金属棒132は、筐体131に対して摺動しながら基盤134を支持する。移動機構133による貼付部110の移動により、貼付部110に保持された保護フィルムのホイールへの押圧を行うことができる。
また、基盤134は、複数の連結部135を介して貼付部110に連結される。この連結部135は、例えば、ばね等の弾性体により構成され、貼付部110を傾動自在および移動自在に連結する。同図におけるaの矢印は、貼付部110およびガイド部120が傾動する様子を表している。また、同図におけるbは、貼付部110およびガイド部120が上下および左右方向に移動自在に支持される様子を表している。なお、支持部130の構成は、この例に限定されない。例えば、貼付部110を左右方向にのみ移動自在に支持することもできる。
[フィルムの貼付工程]
図5乃至7は、本技術の第1の実施の形態に係る保護フィルムの貼付工程の一例を示す図である。図5乃至7を用いてフィルム貼付部10による保護フィルムの貼付工程を説明する。なお、図5乃至7は、車両9の右後輪のホイール91を例に挙げて、保護フィルムの貼付け工程を表したものである。図5乃至7において、車両9は、コンベア8により図面右方向に搬送される。車両9の搬送位置は、例えば、センサ等により取得することができる。
図5におけるaは、初期状態のフィルム貼付部10を表した図である。また、この状態においては、シート供給部30により、搬送される車両9に対応するシート40が選択されて、フィルム貼付部10の直下に供給される(図5におけるa)。その後、車両9が所定の位置に搬送されると、昇降部140が支持部130を下降させ、貼付部110がシート40に当接し、シート40を吸着して保持する(図5におけるb)。
次に、フィルム貼付部10が離型紙剥離部20(不図示)の位置に搬送され、離型紙(離型紙42)がシート40から剥がされる(図6におけるc)。これにより、貼付部110には、保護フィルムのみが保持された状態になる。次に、支持部130が90度回転し、貼付部110がホイール91と対向する向きに配置される(図6におけるd)。
次に、昇降部140が支持部130を下降させ、貼付部110をホイール91と同じ高さに配置して待機する(図7におけるe)。その後、車両9が貼付部110の待機位置に搬送されると、フィルム貼付部10の搬送が開始される。このフィルム貼付部10の搬送はコンベア8による車両9の搬送と同期しており、貼付部110はホイール91と対向したまま搬送される。この搬送の際に、支持部130が貼付部110をホイール91に押圧する(図7におけるf)。これにより、保護フィルムがホイール91に押圧されて貼り付けられる。その後、フィルム貼付部10は、図5におけるaの初期状態に戻り、次の車両9が搬送されるまで待機する。このように、コンベア8により車両9を搬送しながら保護フィルムの貼付けを行うことができる。
[シートの構成]
図8は、本技術の第1の実施の形態に係るシートの構成例を示す図である。同図は、シート40の構成を表した図である。同図におけるaはシート40の表面を表し、同図におけるbは、シート40の裏面を表す。また、同図におけるcは、同図におけるaのA-A'線に沿ったシート40の断面の構成を表した図である。
シート40は、保護フィルム41および離型紙42により構成される。これら保護フィルム41および離型紙42は、中央部に開口部44を有する円環形状に構成される。この開口部44を介してガイド部120による案内が行われる。保護フィルム41は、ホイール91に貼り付けられてホイール91等を保護するものである。この保護フィルム41は、粘着性を有する面(粘着面)を有し、この面をホイール91に貼着させることにより、貼付けが行われる。保護フィルム41は、例えば、薄膜状の樹脂の片面に粘着剤を塗布することにより形成することができる。離型紙42は、保護フィルム41の粘着面を保護するものである。この離型紙42は、保護フィルム41のホイール91への貼付の際に保護フィルム41から剥離される。また、離型紙42には、保護フィルム41および離型紙42の剥離の起点である剥離開始領域を形成するための離型紙端部45が形成される。この離型紙端部45は、離型紙42の保護フィルム41の外周から突出した領域に形成される。この離型紙端部45および保護フィルム41の境界(後述する境界51)の近傍に上述の剥離開始領域が形成される。なお、同図のシート40には離型紙端部45にも保護フィルム43が貼着され、保護フィルム41および43の間には切込み46が形成される。
このようなシート40は、例えば、保護フィルムおよび離型紙が貼着されたシートから離型紙端部45を含む離型紙42の外形に沿って打ち抜き加工を行い、切込み46を形成することにより製造することができる。なお、保護フィルム43を省略したシート40を本技術の実施の形態の保護フィルム貼付装置1に適用することも可能である。なお、同図におけるdは、シート40の他の構成例を表した図である。同図におけるdのシート40は、中央に切込み47が形成された離型紙42を備える。この切込み47に沿って、後述する凹部を形成することができる。
[フィルム貼付部の構成]
図9は、本技術の第1の実施の形態に係る貼付部の構成例を示す図である。同図におけるaは、貼付部110の表面図であり、支持部130に連結される面を表した図である。同図におけるbは、貼付部110の裏面図であり、シート40を吸着する面を表した図である。同図におけるcは、同図におけるaのB-B'線に沿った断面図である。同図の貼付部110は、シート保持部111と、弾性部材112と、吸盤113とを備える。
シート保持部111は、シート40を保持するものである。このシート保持部111には弾性部材112が付設され、シート保持部111は弾性部材112を介してシート40を保持する。シート保持部111の中央部には、ガイド部120が配置される。シート保持部111の弾性部材112およびガイド部120が配置された面とは異なる面が図4において説明した支持部130に連結される。また、シート保持部111には開口部114および切欠き115が形成され、円筒形状の吸盤113がそれぞれ配置される。後述するように吸盤113がシート40を吸引することにより、シート保持部111は、シート40を吸着することができる。これにより、シート保持部111によるシート40の保持が実行される。なお、シート40から離型紙42が剥離された後には、シート保持部111は、保護フィルム41の保持を引き続き行う。また、シート40が貼付部110に保持される際には、切欠き115と離型紙端部45とが整合する位置にシート40が配置される。そして、切欠き115の位置において後述する挟持部23による離型紙端部45の挟持が行われる。
吸盤113は、シート40を吸引するものである。この吸盤113は、ホース119を介して不図示の真空ポンプに連通される。この真空ポンプが吸盤113内を減圧することにより、シート40を吸引することができる。同図におけるcの矢印は、吸盤113における減圧を表している。吸盤113は、図8において説明したシート40のうち保護フィルム41が配置された側を吸引する。
弾性部材112は、弾性を有する部材であり、例えば、連続成形フォームにより構成することができる。開口部114および切欠き115は、弾性部材112およびシート保持部111に共通に形成され、吸盤113が配置される。弾性部材112は、吸盤113により吸引されて保持された保護フィルム41をホイール91に貼り付ける際に、保護フィルム41をホイール91の側に付勢する。これにより、保護フィルム41をホイール91に密着させることができる。また、弾性部材112の中央部には、ガイド部120を通すための開口部117が配置される。
[離型紙剥離部の構成]
図10は、本技術の第1の実施の形態に係る離型紙剥離部の構成例を示す図である。同図の離型紙剥離部20は、固定ロール21と、可動ロール22と、挟持部23とを備える。
挟持部23は、離型紙端部45を挟持するものである。この挟持部23は、第1の挟持部231および第2の挟持部232により構成される。初期状態において、第1の挟持部231および第2の挟持部232は、それぞれ上方および下方に離間して配置される。この状態は、挟持部23が開口した状態に該当する。一方、第1の挟持部231および第2の挟持部232は、互いに接近して当接することにより上述の離間間隔を閉塞することができる。この状態は、挟持部23が閉じた状態に該当する。開口した状態の挟持部23における第1の挟持部231および第2の挟持部232の間に離型紙端部45を移動させ、挟持部23が閉じた状態に移行することにより、離型紙端部45を挟持することができる。
離型紙端部45を挟持した挟持部23は、離型紙端部45を挟持しながら離型紙42が保護フィルム41から離隔する方向に移動する。この際、図9において説明したように保護フィルム41は貼付部110に吸着されているため、保護フィルム41から離型紙42を剥離することができる。また、図10に表したように、挟持部23は、固定ロール21および可動ロール22の間に配置される。なお、挟持部23は、特許請求の範囲に記載の挟持部および剥離部の一例である。
固定ロール21および可動ロール22は、挟持部23により剥離された離型紙42を挟持するものである。この挟持の際、可動ロール22が移動して固定ロール21に当接することにより、離型紙42が挟持される。また、固定ロール21および可動ロール22は、離型紙42を挟持しながら回転することにより、剥離された離型紙42の排出をさらに行うことができる。
[離型紙の剥離]
図11は、本技術の第1の実施の形態に係る離型紙の剥離の一例を示す図である。同図は、シート40から離型紙42を剥離する工程を表した図であり、離型紙剥離部20およびシート40の断面を表した図である。同図を用いて離型紙42を剥離する工程を説明する。
同図におけるaにおいて、貼付部110がシート40を保持し、搬送部150(不図示)が、支持部130および貼付部110を離型紙剥離部20の位置に搬送する。一方、挟持部23は開口した状態において待機する。これにより、離型紙端部45が挟持部23の開口部の位置に搬送される(同図におけるb)。次に、第1の挟持部231および第2の挟持部232が互いに接近して当接し、挟持部23が閉じた状態に移行する。これにより、離型紙端部45が挟持される(同図におけるc)。この挟持の際、第1の挟持部231および第2の挟持部232が当接する面の方向を離型紙42が貼付部110に保持される面に対して斜め下方にすることにより、前述した剥離開始領域を容易に形成することができる。
次に、挟持部23が離型紙端部45を挟持しながら移動する。この移動方向は離型紙42が保護フィルム41から離隔する方向であるため、離型紙42の一部が剥離される(同図におけるd)。この際、離型紙42が貼付部110に保持される面に対して斜め下方に挟持部23が移動することにより、容易に剥離を行うことができる。
次に、可動ロール22が固定ロール21に当接して離型紙42を挟持する(同図におけるe)。その後、搬送部150が支持部130を搬送し、固定ロール21および可動ロール22が回転する。これにより、離型紙42が剥離され、排出される(同図におけるf)。このように、離型紙42の剥離を行うことができる。
[保護フィルムの貼付]
図12は、本技術の第1の実施の形態に係る保護フィルムの貼付の一例を示す図である。同図は、貼付部110における保護フィルム41の貼付工程を表した図である。同図を用いて保護フィルム41をホイール91に貼り付ける工程を説明する。
同図におけるaにおいて、保護フィルム41が保持された貼付部110がホイール91に対向して搬送される。次に、支持部130が貼付部110をホイール91に押圧する(同図におけるb)。この際、ガイド部120がホイール91の凹部92に基づいて貼付部110を案内する。具体的には、円錐状に構成されたガイド部120の側面が凹部92に当接し、支持部130によるホイール91への押圧によりガイド部120のテーパ状の側面に沿ってガイド部120が凹部92の中央部に移動し凹部92と嵌合する。ガイド部120は貼付部110に固定されているため、貼付部110も同時に凹部92の中央部の嵌合する位置に移動する。このように、ガイド部120による貼付部110の案内が実行される。その後、保護フィルム41がホイール91に押圧されて貼り付けられる(同図におけるc)。なお、同図のガイド部120は、平坦な頂部を有する円錐状に形成され、ガイド部120の長さを短くすることができる。また、ガイド部120を円錐状にすることにより、貼付部110の滑らかな案内を実行することができる。なお、ガイド部120の構成は、この例に限定されない。例えば、円筒形状のガイド部120を採用することもできる。
[保護フィルムの貼付処理]
図13は、本技術の第1の実施の形態に係る保護フィルムの貼付処理の処理手順の一例を示す図である。まず、フィルム貼付部10は、車両9を検出するまで待機する(ステップS101)。これは、センサ等により車両9が所定の検出位置に搬送されたか否かを検出することにより行うことができる。車両9を検出した場合は(ステップS101:Yes)、フィルム貼付部10は、シート40を保持する(ステップS102)。具体的には、昇降部140がシート供給部30により供給されたシート40の位置まで支持部130および貼付部110を下降させ、貼付部110の吸盤113がシート40を吸引することによりシート40が吸着される。これにより、シート40が貼付部110に保持される。次に、離型紙剥離部20により離型紙剥離が行われる(ステップS103)。離型紙(離型紙42)の剥離後は、貼付部110には保護フィルム41が保持された状態になる。
次に、貼付部110をホイール91の位置に移動させる(ステップS104)。これは、昇降部140が支持部130を下降させるとともに支持部130を回転させることにより行うことができる。これにより、貼付部110をホイール91と略同じ高さに対向して配置することができる。次に、搬送部150による車両9との同期移動を開始する(ステップS105)。これにより、貼付部110は、車両9と同期して移動する。次に、支持部130が貼付部110をホイール91に向かって移動させ、ガイド部120が貼付部110をホイール91の位置に案内する(ステップS106)。次に、貼付部110がガイド部120の案内に応じて保護フィルム41の貼付を行う(ステップS107)。これは、支持部130が貼付部110を押圧し、貼付部110に保持された保護フィルム41がホイール91に押圧されることにより実行される。なお、ステップS106は、特許請求の範囲に記載の案内手順の一例である。ステップS107は、特許請求の範囲に記載の貼付手順の一例である。
その後、搬送部150による車両9との同期移動を停止し(ステップS108)、フィルム貼付部10が待機位置に戻る。その後、ステップS101からの処理が再度実行される。以上の手順により、コンベア8により搬送される車両9のホイール91に保護フィルム41を貼り付けることができる。この際、コンベア8を停止させることなく保護フィルム41の貼付を行うことができる。このため、保護フィルムの貼付を高速に行うことができ、コンベア8の制御を容易に行うことができる。また、貼付の際、貼付部110が車両9と同期して移動するため、ホイール91の位置に対して正確に保護フィルムの貼付を行うことができる。
以上説明したように、本技術の第1の実施の形態のフィルム貼付部10は、搬送される車両9と同期してガイド部120および貼付部110を移動させ、ガイド部120の案内に応じてホイール91に保護フィルム41を貼り付けることができる。これにより、保護フィルム41の貼付け工程を簡略化することができる。
<2.第2の実施の形態>
本技術の第2の実施の形態では、上述の第1の実施の形態に適用可能なシート40から離型紙42を剥離する離型紙剥離装置について提案する。
従来、ホイール等に貼り付ける保護フィルム(シート)は、離型紙または台紙に貼着されて供給される。このシートをホイール等に貼り付ける直前の工程において、保護フィルムから離型紙等を剥離するシート貼付装置が使用されている(例えば、特許文献1参照。)。この装置においては、長尺状の台紙に複数の保護フィルムが所定のピッチに配置されて供給される。この台紙を急激に折り返すことにより台紙から保護フィルムの端部を剥離させ、剥離した保護フィルムをバキュームグリッドにて吸着保持しつつ引き出すことにより、保護フィルムを剥離させることができる。
上述の従来技術では、台紙の裏面にピールプレートをあてがい、このピールプレートの部分において長尺状の台紙を連続して急激に折り返し、所定のピッチに配置された保護フィルムの剥離を行う。このため、比較的小面積の台紙が貼着された保護フィルムに適用する際には、台紙の急激な折返しが困難となるため、台紙の剥離工程が複雑になるという問題がある。
本技術は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、保護フィルムに貼着された離型紙の剥離工程を簡略化することを目的としている。
本技術の第2の態様は、粘着性を有する面である粘着面において被貼付部に貼り付けられるフィルムにおける上記粘着面とは異なる面に着接して上記フィルムを保持する保持部と、上記保持されたフィルムの上記粘着面に貼着された離型紙のうち上記フィルムが貼着された領域に隣接する領域である離型紙端部を挟持するとともに上記離型紙端部における上記フィルムが貼着された面に谷形状の凹部を形成する挟持部と、上記離型紙が上記フィルムから離隔する方向に上記離型紙端部を挟持した上記挟持部を移動させることにより上記離型紙を上記保持されたフィルムから剥離する剥離部とを具備する離型紙剥離装置および離型紙剥離方法である。離型紙端部を挟持する際に離型紙端部に谷形状の凹部が形成され、この凹部が形成された状態において離型紙がフイルムから剥離する方向に離型紙端部が移動されて剥離が実行される。形成された凹部により、離型紙端部の剛性の向上が期待される。
本技術の第2の態様において、上記挟持部は、上記離型紙端部と上記フィルムが貼着された領域との境界近傍を始点とする上記凹部を形成してもよい。境界近傍に凹部の始点が形成され、境界近傍における離型紙の初期剥離の形成が期待される。
本技術の第2の態様において、上記挟持部は、上記離型紙端部を挟持する2つの面のうち上記凹部を形成する面に突出部を備えてもよい。挟持部に配置された突出部による離型紙端部の谷形状の凹部の形成が期待される。
本技術の第2の態様において、上記挟持部は、上記保持されたフィルムに平行な方向とは異なる方向に上記離型紙端部を挟持してもよい。離型紙端部が離型紙とは異なる方向に挟持され、離型紙端部が境界近傍において屈曲することとなる。初期剥離の形成の促進が期待される。
本技術の第2の態様において、上記離型紙端部と上記フィルムが貼着された領域との境界近傍にガスを吹き付ける吹付部をさらに具備してもよい。境界近傍に吹き付けられたガスによる離型紙の剥離の促進が期待される。
本技術の第2の態様において、上記離型紙は、上記凹部に沿った切込みを有してもよい。切込みに沿った凹部の形成が期待される。
このような態様により、本技術に係る離型紙剥離装置は、保護フィルムに貼着された離型紙の剥離工程を簡略化するという優れた効果を奏する。
[挟持部の構成]
図14は、本技術の第2の実施の形態に係る挟持部の構成例を示す図である。同図におけるaおよびbは、それぞれ挟持部23の構成例を表す側面図および正面図である。同図の第1の挟持部231は、第2の挟持部232と当接する面に突出部233が配置される。また、同図の第2の挟持部232は、突出部233と嵌合する位置に凹部234が形成される。このような突出部233等により、挟持部23が離型紙端部45を挟持する際に離型紙端部45に谷形状の凹部を形成することができる。
[離型紙剥離装置の構成]
図15は、本技術の第2の実施の形態に係る離型紙剥離装置の構成例を示す図である。同図を用いて図14において説明した挟持部23による離型紙端部45の挟持の様子を説明する。同図におけるaは、保護フィルム41の側より見た離型紙端部45を表した図である。同図におけるaの二点鎖線は、貼付部110のシート保持部111を表している。また、同図におけるbは、同図におけるaのC-C'線に沿った断面図である。なお、シート保持部111および挟持部23は、離型紙剥離装置を構成する。
第1の挟持部231および第2の挟持部232にそれぞれ突出部233および凹部234が配置されるため、挟持された離型紙端部45には、保護フィルム41の側より見て谷形状の凹部48が形成される。また、この凹部48の始点49は、離型紙42における保護フィルム41が貼着された領域と離型紙端部45との境界51の近傍に形成することができる。同図におけるbの一点鎖線は、凹部48以外の領域の離型紙42および保護フィルム43の側面の位置を表したものである。
この凹部48が形成されることにより、離型紙端部45の剛性を向上させることができる。一方、保護フィルム41は、境界51の近傍において吸盤113により吸引されており、当該領域において比較的高い剛性が付与される。このため、境界51の近傍において離型紙42は、比較的大きな曲率に曲げられることとなり、初期剥離52を生じることとなる。挟持部23が離型紙端部45を挟持しながら離型紙42を保護フィルム41から離隔する方向に移動する際、初期剥離52から離型紙42の剥離が進展するため、離型紙42の剥離を容易に行うことができる。また、この際、離型紙端部45の剛性が高いため、挟持部23の移動に伴う張力を境界51の近傍に集中させることができ、離型紙42の剥離をさらに容易に行うことができる。
また、同図におけるbに表したように、挟持部23は、貼付部110により保持された保護フィルム41と平行な方向とは異なる方向に離型紙端部45を挟持することができる。具体的には、挟持部23は、保護フィルム41に対して斜め方向に傾いて離型紙端部45を挟持することができる。これにより、境界51において離型紙42を屈曲させることができ、初期剥離52を容易に形成させることができる。
また、図8におけるdにおいて説明した切込み47を有するシート40を上述の離型紙剥離装置に適用することもできる。この場、切込み47は離型紙端部45の中央部に形成されており、凹部48に沿った位置に配置される。このため、挟持部23により容易に凹部48を形成することができる。
[離型紙剥離装置の他の構成]
図16は、本技術の第2の実施の形態に係る離型紙剥離装置の他の構成例を示す図である。同図の離型紙剥離装置は、吹付部24をさらに備える点で、図15において説明した離型紙剥離装置と異なる。同図におけるaは挟持部23および吹付部24の正面図を表し、同図におけるbは断面図を表す。
吹付部24は、境界51の近傍にガスを吹き付けるものである。この吹付部24は、例えば、コンプレッサー等に連通され、圧縮された空気等のガスの吹付けを行う構成にすることができる。同図に表したように、吹付部24は、第1の挟持部231の上部に配置されたL字形状の管により構成され、境界51の方向に向けられたガスの吹き出し口を有する。同図おけるbの矢印は、吹付部24により吹き付けられたガスを表す。このガスを境界51に吹き付けることにより、境界51近傍に形成された初期剥離52にガスが吹き込まれる。このため、離型紙42の剥離が促進される。また、吹き付けられたガスが凹部48に沿って流れて保護フィルム41端部に吹き付けられ、保護フィルム41の端部をめくり上げることにより、離型紙42の剥離を促進させる効果も生じる。
[離型紙の剥離処理]
図17は、本技術の第2の実施の形態に係る剥離処理の処理手順の一例を示す図である。同図の処理は、図13におけるステップS103において実行される処理に該当する。まず、シート保持部111がシート40を保持する(ステップS151)。次に、挟持部23が離型紙端部45を挟持する(ステップS152)。この際、挟持部23は、離型紙端部45に谷形状の凹部48を形成する。次に、吹付部24が境界51に空気の吹付けを行う(ステップS153)。最後に、挟持部23が離型紙を剥離する(ステップS154)。これは、挟持部23が離型紙端部45を挟持しながら離型紙42を保護フィルム41から離隔する方向に移動することにより行うことができる。
このように、本技術の第2の実施の形態の挟持部23は、離型紙端部45の保護フィルム41が貼着された側から見て谷形状の凹部48を形成する。この凹部48により、離型紙端部45の剛性を向上させ、離型紙42の剥離を容易に行うことができる。このため、離型紙42の剥離工程を簡略化することができる。
なお、本技術の第2の実施の形態における離型紙剥離装置は、以下のような構成をとることができる。
(1)粘着性を有する面である粘着面において被貼付部に貼り付けられるフィルムにおける前記粘着面とは異なる面に着接して前記フィルムを保持する保持部と、
前記保持されたフィルムの前記粘着面に貼着された離型紙のうち前記フィルムが貼着された領域に隣接する領域である離型紙端部を挟持するとともに前記離型紙端部における前記フィルムが貼着された面に谷形状の凹部を形成する挟持部と、
前記離型紙が前記フィルムから離隔する方向に前記離型紙端部を挟持した前記挟持部を移動させることにより前記離型紙を前記保持されたフィルムから剥離する剥離部と
を具備する離型紙剥離装置。
(2)前記挟持部は、前記離型紙端部と前記フィルムが貼着された領域との境界近傍を始点とする前記凹部を形成する前記(1)に記載の離型紙剥離装置。
(3)前記挟持部は、前記離型紙端部を挟持する2つの面のうち前記凹部を形成する面に突出部を備える前記(1)に記載の離型紙剥離装置。
(4)前記挟持部は、前記保持されたフィルムに平行な方向とは異なる方向に前記離型紙端部を挟持する前記(1)に記載の離型紙剥離装置。
(5)前記離型紙端部と前記フィルムが貼着された領域との境界近傍にガスを吹き付ける吹付部をさらに具備する前記(1)に記載の離型紙剥離装置。
(6)前記離型紙は、前記凹部に沿った切込みを有する前記(1)に記載の離型紙剥離装置。
(7)粘着性を有する面である粘着面において被貼付部に貼り付けられるフィルムの前記粘着面に貼着された離型紙のうち前記フィルムが貼着された領域に隣接する領域である離型紙端部を挟持するとともに前記離型紙端部における前記フィルムが貼着された面に谷形状の凹部を形成する挟持手順と、
前記挟持された離型紙を前記フィルムから離隔する方向に移動させることにより前記離型紙を前記保持されたフィルムから剥離する剥離手順と
を具備する離型紙剥離方法。
なお、上述の構成をとる場合において、前述のシート保持部111は、保持部の一例となる。また、挟持部23は、挟持部および剥離部の一例となる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本技術の一例であり、本技術は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本技術に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)およびメモリカード等を用いることができる。
1 保護フィルム貼付装置
8 コンベア
9 車両
10 フィルム貼付部
20 離型紙剥離部
23 挟持部
24 吹付部
30 シート供給部
40 シート
41、43 保護フィルム
42 離型紙
45 離型紙端部
46、47 切込み
48、92、234 凹部
91 ホイール
110 貼付部
111 シート保持部
120 ガイド部
130 支持部
140 昇降部
150 搬送部
231 第1の挟持部
232 第2の挟持部
233 突出部

Claims (2)

  1. 車両のホイールに貼り付けるための粘着面を有する保護フィルム、および前記保護フィルムの前記粘着面を被覆する離型紙により構成された円環形状のシートの前記保護フィルムから前記離型紙を剥離する離型紙剥離装置であって、
    前記シートは、前記離型紙の前記保護フィルムの外周から突出した領域に形成された離型紙端部を有するものであり、
    前記保護 フィルムにおける前記粘着面とは異なる面に着接して前記保護フィルムを保持する保持部と、
    前記保持部に保持された前記保護フィルムの前記粘着面に貼着された前記離型紙の前記離型紙端部を挟持した状態で、前記離型紙が前記保護フィルムから離隔する方向に移することにより前記離型紙を前記保護フィルムから剥離する挟持部とを具備 し、
    前記挟持部は、上下に配置されるとともに互いに接近することにより前記挟持部を閉じた状態として前記離型紙端部を挟持する第1の挟持部および第2の挟持部により構成され、
    前記第1の挟持部および前記第2の挟持部にそれぞれ前記保持部に保持された前記保護フィルムの側より見て谷形状の凹部および前記凹部に嵌合する山形状の突出部が配置され、
    前記挟持部は、前記第1の挟持部および前記第2の挟持部により、前記離型紙が前記保護フィルムと前記離型紙端部の境界において屈曲するように、前記保持部に保持された前記保護フィルムに対して斜め方向に傾いて前記離型紙端部を挟持する
    離型紙剥離装置。
  2. 前記離型紙が前記境界において屈曲することで生じた初期剥離の部分にガスを吹き付ける吹付部をさらに具備する
    請求項1に記載の離型紙剥離装置。
JP2021095701A 2017-06-20 2021-06-08 離型紙剥離装置 Active JP7117701B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021095701A JP7117701B2 (ja) 2017-06-20 2021-06-08 離型紙剥離装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017120892A JP6960626B2 (ja) 2017-06-20 2017-06-20 フィルム貼付装置およびフィルム貼付方法
JP2021095701A JP7117701B2 (ja) 2017-06-20 2021-06-08 離型紙剥離装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017120892A Division JP6960626B2 (ja) 2017-06-20 2017-06-20 フィルム貼付装置およびフィルム貼付方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021155224A JP2021155224A (ja) 2021-10-07
JP7117701B2 true JP7117701B2 (ja) 2022-08-15

Family

ID=65028492

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017120892A Active JP6960626B2 (ja) 2017-06-20 2017-06-20 フィルム貼付装置およびフィルム貼付方法
JP2021095701A Active JP7117701B2 (ja) 2017-06-20 2021-06-08 離型紙剥離装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017120892A Active JP6960626B2 (ja) 2017-06-20 2017-06-20 フィルム貼付装置およびフィルム貼付方法

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP6960626B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001287868A (ja) 2000-04-06 2001-10-16 Toshiba Corp シート剥離装置及びそれを使用した板部材供給システム
JP2002114211A (ja) 2000-10-11 2002-04-16 Toyota Motor Corp シール剥離装置、シール剥離方法およびシール台紙
JP2005225082A (ja) 2004-02-13 2005-08-25 Chuo Motor Wheel Co Ltd 防錆フィルムの貼付方法およびフィルム貼付装置。
JP2005298140A (ja) 2004-04-12 2005-10-27 Sanmei:Kk 物品用被覆フィルム除去装置およびその方法
JP2008230737A (ja) 2007-03-19 2008-10-02 Toppan Printing Co Ltd 板材保護フイルムの剥離方法及び装置
JP2008290727A (ja) 2007-05-22 2008-12-04 Sansei Seiki Kk ラベル剥離方法、この方法を用いたラベル剥離装置及びラベル貼付装置
JP2017034015A (ja) 2015-07-30 2017-02-09 株式会社ディスコ 剥離方法および剥離装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2850787B2 (ja) * 1995-03-28 1999-01-27 ニチデン機械株式会社 離型紙剥離装置
DE19809515C2 (de) * 1998-03-05 2002-10-31 Daimler Chrysler Ag Verfahren und Vorrichtung zum Applizieren von selbsthaftender Schutzfolie auf Karosserien
JP2006306434A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Sato Corp ラベル貼付装置
JP4660355B2 (ja) * 2005-11-10 2011-03-30 中央精機株式会社 防錆フィルムシートの離型紙剥離装置
JP4731369B2 (ja) * 2006-03-23 2011-07-20 リンテック株式会社 テープ貼付装置
JP5449885B2 (ja) * 2009-06-29 2014-03-19 サトーホールディングス株式会社 ラベル貼付装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001287868A (ja) 2000-04-06 2001-10-16 Toshiba Corp シート剥離装置及びそれを使用した板部材供給システム
JP2002114211A (ja) 2000-10-11 2002-04-16 Toyota Motor Corp シール剥離装置、シール剥離方法およびシール台紙
JP2005225082A (ja) 2004-02-13 2005-08-25 Chuo Motor Wheel Co Ltd 防錆フィルムの貼付方法およびフィルム貼付装置。
JP2005298140A (ja) 2004-04-12 2005-10-27 Sanmei:Kk 物品用被覆フィルム除去装置およびその方法
JP2008230737A (ja) 2007-03-19 2008-10-02 Toppan Printing Co Ltd 板材保護フイルムの剥離方法及び装置
JP2008290727A (ja) 2007-05-22 2008-12-04 Sansei Seiki Kk ラベル剥離方法、この方法を用いたラベル剥離装置及びラベル貼付装置
JP2017034015A (ja) 2015-07-30 2017-02-09 株式会社ディスコ 剥離方法および剥離装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021155224A (ja) 2021-10-07
JP6960626B2 (ja) 2021-11-05
JP2019006413A (ja) 2019-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI541134B (zh) Sheet peeling apparatus and peeling method, and sheet bonding apparatus and sticking method
JP5589045B2 (ja) 半導体ウエハのマウント方法および半導体ウエハのマウント装置
JP4895240B2 (ja) フィルム貼付装置及び貼付方法
JP4201564B2 (ja) 半導体ウエハ搬送方法およびこれを用いた半導体ウエハ搬送装置
JP4204653B2 (ja) シート剥離装置および方法
JP2008066684A (ja) ダイシングフレームへの基板のマウント装置
TW200845286A (en) Method for joining adhesive tape and apparatus using the method
JP5346729B2 (ja) シート貼付装置および貼付方法
JP4883538B2 (ja) 剥離装置
JP2013001438A (ja) シート貼付装置及び貼付方法
CN107636821B (zh) 片材剥离装置及剥离方法
JP7117701B2 (ja) 離型紙剥離装置
JP4861949B2 (ja) シート貼付装置
JPWO2017149900A1 (ja) ラベル貼付機構及びラベル貼付装置
JP2009032853A (ja) シート貼付装置及び貼付方法
JP6298381B2 (ja) 基板貼合せ方法および基板貼合せ装置
JP4204658B2 (ja) シート剥離装置および方法
JP6507694B2 (ja) 貼付装置、および貼付装置を備えた包装装置
JP4759629B2 (ja) シート剥離装置および方法
JP5203895B2 (ja) シート剥離装置及び剥離方法
JP2010222133A (ja) 粘着テープの端末処理方法及びその処理装置
JP4642057B2 (ja) シート剥離装置および方法
JP6823921B2 (ja) シート製造装置および製造方法並びにシート貼付装置および貼付方法
JP6145326B2 (ja) 支持装置および支持方法
JP5203856B2 (ja) シート剥離装置及び剥離方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210622

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7117701

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150