JP7116025B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
この構成によれば、キャニスタがシリンダとバッテリとの間であって吸気通路の下方に配置され、キャニスタが車幅方向に延びる筒状を有することで、シリンダ、バッテリ、吸気通路によって囲まれる空間を有効に使うことができる。これにより、エンジン、バッテリ、キャニスタ、吸気通路のコンパクトな配置が可能となる。したがって、車両部品のコンパクトな配置による車両の小型化を図ることができる。
また、この構成によれば、大気導入管の先端が収容部によって収容されるため、大気導入管への水の浸入を抑制することができる。したがって、クリーンで水気のない空気を導入することができる。
さらに、この構成によれば、収容部に対し下方から大気導入管を挿入することにより、大気導入管の先端が収容部によって上方から覆われる。そのため、大気導入管への水の浸入をより一層抑制することができる。
この構成によれば、キャニスタが車体左右中心位置の近傍に配置されるため、キャニスタの防水性が向上する。
図1は、鞍乗り型車両の一例としての自動二輪車1を示す。実施形態では、車体左右中心上に一本のフレーム(バックボーンフレーム22)を有するバックボーンフレーム形式(モノバックボーンフレーム形式)の自動二輪車1を例に説明する。以下、自動二輪車を単に「車両」ということがある。
図1を参照し、自動二輪車1は、前輪3と、後輪4と、を備える。前輪3は、ハンドル2によって操向される。後輪4は、車両の動力源であるエンジン10によって駆動される。
バックボーンフレーム22は、ヘッドパイプ21とピボットプレート24とを連結する。バックボーンフレーム22は、一本のパイプをL字状に湾曲させた形状を有する。バックボーンフレーム22は、メインフレーム22aと、ピボットフレーム22bと、を備える。メインフレーム22aは、シリンダ12の上方をヘッドパイプ21から斜め後下方に延びる。ピボットフレーム22bは、シリンダ12の後方に配置される。ピボットフレーム22bは、メインフレーム22aの後端からメインフレーム22aよりも急傾斜で後下方に延びる。
ピボットプレート24は、左右一対設けられる。左右ピボットプレート24は、ピボットフレーム22bの下端から下方に延びる。左右ピボットプレート24の下端部同士は、車幅方向に延びるクロスパイプ(不図示)によって連結される。
サブフレーム26は、左右ピボットプレート24とシートレール25とを連結する。サブフレーム26は、サブフレーム26の前端が下方に位置し、かつ、サブフレーム26の後端が上方に位置するように傾斜する。
シリンダブロック12aは、クランクケース11と一体に設けられる。
シリンダヘッド12bは、シリンダブロック12aの上部に取り付けられる。燃焼室(不図示)は、シリンダヘッド12bの内部に形成される。
ヘッドカバー12cは、シリンダヘッド12bの上部に取り付けられる。
シート8は、燃料タンク7の後方に配置される。シート8は、左右シートレール25に支持される。シート8は、シートレール25に沿うように前後方向に延びる。シート8は、乗員および同乗者が着座するタンデム型のシートである。
図中符号15は、エンジン10で吸入する空気を濾過するためのエアクリーナを示す。エアクリーナ15は、シートレール25、ピボットフレーム22b、サブフレーム26によって囲まれる領域に配置される。
吸気配管31は、エンジン10にエアクリーナ15を通して空気(外気)を供給するための配管である。吸気配管31は、シリンダヘッド12bの後面から後方に向けて延びている。
スロットルボディ32は、吸気配管31の中途部に介装される。スロットルボディ32は、スロットルバルブ(不図示)を内装する。
排気管36は、シリンダヘッド12bの前面からクランクケース11の前方を斜め下後方へ延びる。その後、排気管36は、クランクケース11の下方を通って右後方へ延びる。マフラ37は、排気管36の後端(下流端)に接続される。
図中符号40は、燃料タンク7の蒸発燃料を回収するキャニスタを示す。キャニスタ40は、円筒状に形成されたケース内に活性炭などの吸着剤を収納する。キャニスタ40は、燃料タンク7内で発生する蒸発燃料を吸着(チャージ)する。キャニスタ40は、吸着した蒸発燃料をエンジン10の吸気系に導入(パージ)する。キャニスタ40は、車幅方向に延びる筒状を有する。
チャージ用接続部には、燃料タンク7で発生する蒸発燃料をキャニスタ40へ導くチャージ管41(図6参照)の第一端が接続される。燃料タンク7は、燃料タンク7の蒸発燃料を回収するための気液分離機構(不図示)を備える。チャージ管41の第二端は、気液分離機構から延びる回収管に接続される。これにより、燃料タンク7の蒸発燃料がキャニスタ40に導かれる。
大気導入用接続部45は、キャニスタ40の左端面の中央に配置される。大気導入用接続部45には、キャニスタ40の内部に大気を導入可能とする大気導入管43の第一端が接続される。図4に示すように、大気導入管43は、キャニスタ40の左側面から上方に向けてクランク状に延びる。大気導入管43は、水平面に沿って延在する水平延在部43a,43bを備える。大気導入管43は、第一延在部43a、第二延在部43bおよび第三延在部43cを備える。
第二延在部43bは、第一延在部43aの後端から右方(車幅方向内方)に延びる。第一延在部43aおよび第二延在部43bは、水平延在部として機能する。
第三延在部43cは、第二延在部43bの右端から上方に延びる。第三延在部43cの上端43uは、大気導入管43の第二端43u(先端)を形成する。大気導入管43の第二端43uは、バッテリケース60の収容部62に収容される。
図3に示すように、ブロック部52は、保持部本体51の後部に連結される。ブロック部52は、保持部本体51の湾曲形状に沿う前縁を有する。ブロック部52は、車幅方向に開口する挿通孔52aを有する。
枠状部53は、保持部本体51の上端部とブロック部52の上端部とに跨って配置される。枠状部53は、保持部本体51およびブロック部52とともに、配管が通過可能な空間を形成する。側面視で、枠状部53は、下方に開放するU字状(逆U字状)を有する。
左方延出部57は、前方延出部56の前端から左方に延びる。左方延出部57は、ブロック部52の挿通孔52aに挿通される。左方延出部57の後面には、複数の凸部58が設けられる。
保持部材50の挿通孔52aにステー55の左方延出部57を挿通することで、キャニスタ40がピボットフレーム22bにラバーマウントされる。
バッテリ39は、ピボットフレーム22bの左側方に配置される。バッテリ39は、車幅方向に厚みを有する直方体状をなす。側面視で、バッテリ39は、シートレール25、ピボットフレーム22b、サブフレーム26によって囲まれる領域の一部(前部)と重なる。
ケース本体61は、バッテリ39の下部を覆う箱状を有する。図中符号63は、ドレン管44を支持する配管支持部63を示す。
第一支持部66は、バッテリ39の前面、左側面、後面に跨って前後方向に延びる。第一支持部66は、前係合部66a、側面保持部66bおよび後連結部66cを備える。前係合部66a、側面保持部66bおよび後連結部66cは、同一の部材で一体に形成される。
側面保持部66bは、バッテリ39の左側面を左方から保持する。側面保持部66bの上縁は、前後方向に延びる。側面保持部66bの下縁は、前端が上方に位置し、かつ、後端が下方に位置するように傾斜する。
後連結部66cは、ボルト68等の締結部材によってバッテリケース60の後部に固定される。
図6に示すように、キャニスタ40は、バッテリケース60の車幅方向中心位置よりも車体左右中心位置に寄って配置されている。図中符号C1は、バッテリケース60の車幅方向中心線(仮想線)を示す。前面視で、キャニスタ40の車幅方向内端部は、ピボットフレーム22bと重なる。前面視で、キャニスタ40の車幅方向外端部は、ドレスガード19よりも車幅方向内方に位置する。前面視で、キャニスタ40は、バッテリケース60の上下範囲内(上下高さ内)に収まるように配置される。
実施形態によれば、キャニスタ40がシリンダ12とバッテリ39との間であって吸気通路29の下方に配置され、キャニスタ40が車幅方向に延びる筒状を有することで、シリンダ12、バッテリ39、吸気通路29によって囲まれる空間を有効に使うことができる。これにより、エンジン10、バッテリ39、キャニスタ40、吸気通路29のコンパクトな配置が可能となる。したがって、車両部品のコンパクトな配置による車両の小型化を図ることができる。
上記実施形態では、バッテリ39がピボットフレーム22bの左方に配置される例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バッテリ39は、ピボットフレーム22bの右方に配置されてもよい。
7 燃料タンク
10 エンジン
12 シリンダ
22b ピボットフレーム
29 吸気通路
30 吸気系部品
39 バッテリ
40 キャニスタ
43 大気導入管
43a 第一延在部(水平延在部)
43b 第二延在部(水平延在部)
43u 先端
55 ステー
60 バッテリケース(ケース)
62 収容部
Claims (2)
- 上方に起立するシリンダ(12)を備え、車両(1)の動力源であるエンジン(10)と、
前記シリンダ(12)の後面に接続され、吸気通路(29)を形成する吸気系部品(30)と、
前記シリンダ(12)の後方に配置されたピボットフレーム(22b)と、
前記ピボットフレーム(22b)の側方に配置されたバッテリ(39)と、
燃料タンク(7)の蒸発燃料を回収するキャニスタ(40)と、を備え、
前記キャニスタ(40)は、前記シリンダ(12)と前記バッテリ(39)との間であって前記吸気通路(29)の下方に配置され、かつ、車幅方向に延びる筒状を有し、
前記キャニスタ(40)の内部に大気を導入可能とする大気導入管(43)と、
前記バッテリ(39)を収容するケース(60)と、を更に備え、
前記ケース(60)の前側には、下方からの前記大気導入管(43)の先端(43u)の挿入を許容する収容部(62)が一体に設けられ、
前記収容部(62)は、
前記大気導入管(43)の前記先端(43u)の上方を覆う天壁(62a)と、
前記先端(43u)に向かって上方に延びる前記大気導入管(43)の延在部(43c)の側方に配置される周壁(62b)と、を有し、
前記大気導入管(43)の前記先端(43u)は、前記ケース(60)の車幅方向中心位置(C1)に対して車体左右中心位置(CL)側に配置されていることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記キャニスタ(40)は、当該キャニスタ(40)の左右方向中心が、前記ケース(60)の車幅方向中心位置に対して車体左右中心位置側に位置され、かつ、前記ケース(60)の上下範囲内に収まるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
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