JP2015157598A - 鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キャニスタ40には、該キャニスタ40で吸着されている蒸発燃料を気化器22へ導くパージ管62が接続され、パージ管62の途中には逆止弁62aが設けられ、パージ管62は、キャニスタ40から上方に延びた後、メインフレーム5近傍を車両左右方向で横断して、スロットル部22に接続されるとともに、逆止弁62aは、メインフレーム5に支持される。
【選択図】図5
Description
前記キャニスタ(40)には、該キャニスタ(40)で吸着されている蒸発燃料を前記スロットル部(22)へ導くパージ管(62)が接続され、前記パージ管(62)の途中には弁部材(62a)が設けられ、前記パージ管(62)は、前記キャニスタ(40)から上方に延びた後、前記メインフレーム(5)近傍を車両左右方向で横断して、前記スロットル部(22)に接続されるとともに、前記弁部材(62a)は、前記メインフレーム(5)に支持されることを特徴とする。
なお、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
請求項2に記載した発明は、前記スロットル部(22)は、吸気通路を形成するボディ(48)内でバルブ(49)を昇降させて吸気通路を開閉するもので、車両左右方向一側に配置され、前記パージ管(62)は、前記キャニスタ(40)における車両左右方向他側から延出し、前記スロットル部(22)における前記バルブ(49)を昇降可能に保持するバルブガイド(48a)の側面に、車両左右方向内側から接続されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記キャニスタ(40)には、該キャニスタ(40)内に新気を導入する大気導入管(64)が接続され、前記大気導入管(64)は、前記キャニスタ(40)における車両左右方向で前記スロットル部(22)と同側から延出し、前記スロットル部(22)に設けられる回動部材(22a)の回動範囲(A1)の前方を通るように迂回しつつ後方へ配管されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記車体フレーム(F)は、前記メインフレーム(5)の後部から後方へ延出する左右一対のシートレール(16)を備え、前記左右シートレール(16)の下方にはエアクリーナ(24)が配置され、前記キャニスタ(40)には、該キャニスタ(40)内に新気を導入する大気導入管(64)が接続され、前記大気導入管(64)の開口端は、前記左右シートレール(16)とエアクリーナ(24)とで囲まれる空間(16b)に配置されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記車体フレーム(F)は、前記メインフレーム(5)の後部から下方へ延出する左右一対のピボットフレーム(34)を備え、前記車体フレーム(F)の下部の車両左右方向一側には、管路部材を係合するためのクランプ部(39c)を有するサイドスタンドブラケット(39b)が設けられ、前記キャニスタ(40)には、キャニスタ(40)内の不要液をキャニスタ(40)外へ排出するドレン管(63)が接続され、前記ドレン管(63)は、前記キャニスタ(40)における車両左右方向で前記サイドスタンドブラケット(39b)と同側から延出し、前記サイドスタンドブラケット(39b)と同側の前記ピボットフレーム(34)に沿うように下方に延出して、前記クランプ部(39c)に係合されることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記内燃機関(8)は空冷式であることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記キャニスタ(40)は、長手方向を車両左右方向に沿わせて前記内燃機関(8)の左右幅(H1)内に配置されることを特徴とする。
請求項2に記載した発明によれば、パージ管をスロットル部のバルブガイドの内側面に接続したので、パージ管が車両左右方向外側に露出することを抑制できるとともに、車両左右方向でスロットル部と反対側から延出したパージ管の経路を短くできる。
請求項3に記載した発明によれば、大気導入管を車両左右方向でスロットル部と同側に設ける際に、大気導入管の曲率が比較的小さくなるように、スロットル部の回動部材の回動範囲を避けて配管するので、回動部材の回動範囲を確保しつつ大気導入管の配管を容易にし、鞍乗り型車両における効率よい部品配置に貢献できる。
請求項4に記載した発明によれば、左右シートフレーム及びエアクリーナで囲まれる空間に大気導入管の開口端を配置したので、大気導入管を保護できるとともに、走行時においても圧力変動の少ない空気を導入できる。
請求項5に記載した発明によれば、クランプ部を有するサイドスタンドブラケットに対し、キャニスタにおける車両左右方向同側から延びるドレン管を、同じく同側のピボットフレームに沿って至らしめることができる。また、サイドスタンドブラケット側にドレン管の末端(開口部)が配置されるので、車両停止後のサイドスタンドによる車体傾斜側へドレン管の開口部を指向させ、排液の促進に寄与できる。
請求項6に記載した発明によれば、空冷式の内燃機関におけるシリンダの後方にキャニスタを配置したので、シリンダ周りの放射熱をより多くキャニスタに与えることができ、キャニスタ中の活性炭に吸着した蒸発燃料の脱離を良好にできる。
請求項7に記載した発明によれば、シリンダの後方で内燃機関の左右幅内にキャニスタを収めるようにしたので、キャニスタを内燃機関の構造体によって保護できる。
まず、図1、図2を参照し、本実施形態における自動二輪車Bは、前輪1が左右一対のフロントフォーク2の下端部間に支持される。左右フロントフォーク2は、上部をヘッドパイプ3に回動自在に支持される。前輪1は、ハンドル4を回動することで操舵される。
エンジン8は、クランクケース9の前部上にシリンダ10Aを起立させる。シリンダ10Aは、シリンダブロック10、シリンダヘッド11及びヘッドカバー12を備える。エンジン8は、ダウンフレーム6の下端に設けられたエンジンハンガーブラケット13と、井桁フレーム7の上下に設けられた上下エンジンハンガー14,15とに支持される。
シリンダヘッド11の後面には、燃料と燃焼用空気との混合気を供給するための吸気口が開口する。この吸気口には、インシュレータ21を介して気化器(キャブレター、スロットル部)22が接続される。気化器22の吸気上流側には、コネクティングチューブ23を介してエアクリーナ24が接続される。エアクリーナ24は、気化器22の後方に配置されている。
エンジン8の駆動力は、エンジン8の出力スプロケット8a、後輪27のドリブンスプロケット30及びこれらに巻き掛けられたドライブチェーン31により、エンジン8から後輪27へと伝達される。
リアステイ17の前部とピボットフレーム34の下部とには、側面視で前方へ拡開する略V字状をなすステップホルダ43の上下前端部が、それぞれ溶接により結合される。ステップホルダ43の後部には、ピリオンステップ44が折り畳み可能に支持される(図2参照)。符号43aはステップホルダ43の後部上に固設されたステップガードを示す。
上クロスパイプ35の左右両側には、上エンジンハンガー14が左右一対に設けられ、下クロスパイプ36の左右両側には、下エンジンハンガー15が左右一対に設けられる。これら上下エンジンハンガー14,15、並びにダウンフレーム6下端のエンジンハンガーブラケット13により、エンジン8のクランクケース9の前後端が支持される。
このため、バックボーンフレームであるメインフレーム5を従来同様に配置しても、例えば気化器22のような整備や調節の頻度の高い部品や、比較的大型の部品であるエアクリーナ24やバッテリ41等を、後部メインフレーム部5bの周辺に集中配置することが可能になる。
図2を併せて参照し、気化器22は、後部メインフレーム部5bの左側に配置される。これにより、右手でアクセル操作する形式の車両においては、ライダーがシート20に跨りアクセルを右手で操作しながら左手で気化器22のチョークレバー22a等を操作できるので、利便性が高くなる。エアクリーナ24は、気化器22の後方で後部メインフレーム部5bに近接して配置される。
燃料タンク18の左下端部には、燃料コック50が設けられる。燃料コック50は、燃料ホース51を介して気化器22に接続される。
ドレスガード55は、その上端部が左シートレール16から下方に突出する前後一対のブラケット16a(図3参照)にボルト締結により結合される。
足置部56は、その前端部が左ステップホルダ43の後端部43bにボルト締結により連結されるとともに、後端部がドレスガード55の後下端部にボルト締結により連結される。この足置部56を介して、ドレスガード55の下端部が左ステップホルダ43の後端部43bに支持される。尚、右ステップホルダ43の後端部43bにはマフラー26が支持される。
ドレスガード55及び足置部56は、左シートレール16から下方に延びて下端部で同乗者の足を支持する足置部材54を構成する。
キャニスタ40は、円筒状に形成されたケース内に活性炭などの吸着剤を収納し、燃料タンク18内で発生する蒸発燃料を吸着(チャージ)する一方、吸着した蒸発燃料をエンジン8の吸気系に導入(パージ)する蒸発燃料処理装置の要部を構成する。
本実施形態では、キャニスタ40は、その軸方向を左右方向と略平行にし、平面視で車体左右中心Cを左右に跨いで配置される。
また、空冷式のエンジン8のシリンダ10A後方にキャニスタ40を配置することで、シリンダ10Aからの放熱を吸熱した走行風によってキャニスタ40が加温され、パージに伴う温度低下が抑制されて蒸発燃料の脱離が良好になる。
点火コイル73は筒状をなし、その軸方向を前部メインフレーム部5aと略平行にして配置される。点火コイル73は、前部メインフレーム部5aの前後中間部の右側(キャニスタ40と同側)に位置し、前部メインフレーム部5aの右側方及び下方に張り出した状態で前部メインフレーム部5aに支持される。
プラグコード74は、点火コイル73の前端からメインフレーム5の右側面に沿うように前方に延びた後に下方に湾曲し、その先端を点火プラグ71の上端に装着する。
気化器22の気化器本体48の上部には、ピストンバルブ49を昇降可能に保持する筒状のバルブガイド48aが立設される。バルブガイド48aの内側方には、チャージ管61を接続可能とするチャージ管接続部22cが突設される。チャージ管接続部22cは、例えばスロットル開時にピストンバルブ49が上昇した際に気化器本体48内に開口し、吸気負圧により気化器本体48内にチャージ管61を経た蒸発燃料を導入可能とする。
この構成によれば、パージ管62の配管経路が、キャニスタ40との接続部から一旦上方に延びた後に、メインフレーム5に支持された逆止弁62aを経由しつつ、メインフレーム5近傍を横断して気化器22に至るようにしたので、逆止弁62a及び配管経路の作用により、気化器22側の空気がパージ管62内を逆流してキャニスタ40に戻ることを抑制できる。そして、メインフレーム5近傍を横断するパージ管62途中の逆止弁62aをメインフレーム5に支持することで、パージ管62を簡単かつ確実に配管可能とし、車体フレームF周辺の空間を有効活用できる。
この構成によれば、パージ管62を気化器22のバルブガイド48aの内側面に接続したので、パージ管62が車両左右方向外側に露出することを抑制できるとともに、車両左右方向で気化器22と反対側から延出したパージ管62の経路を短くできる。
この構成によれば、大気導入管64を車両左右方向で気化器22と同側に設ける際に、大気導入管64の曲率が比較的小さくなるように、気化器22の回動部材の回動範囲を避けて配管するので、回動部材の回動範囲を確保しつつ大気導入管64の配管を容易にし、鞍乗り型車両における効率よい部品配置に貢献できる。
この構成によれば、左右シートフレーム及びエアクリーナ24で囲まれる空間16bに大気導入管64の開口端を配置したので、大気導入管64を保護できるとともに、走行時においても圧力変動の少ない空気を導入できる。
この構成によれば、クランプ部39cを有するサイドスタンドブラケット39bに対し、キャニスタ40における車両左右方向同側から延びるドレン管63を、同じく同側のピボットフレーム34に沿って至らしめることができる。また、サイドスタンドブラケット39b側にドレン管63の末端(開口部)が配置されるので、車両停止後のサイドスタンド39aによる車体傾斜側へドレン管63の開口部を指向させ、排液の促進に寄与できる。
この構成によれば、空冷式のエンジン8におけるシリンダ10Aの後方にキャニスタ40を配置したので、シリンダ10A周りの放射熱をより多くキャニスタ40に与えることができ、キャニスタ40中の活性炭に吸着した蒸発燃料の脱離を良好にできる。
この構成によれば、シリンダ10Aの後方でエンジン8の左右幅H1内にキャニスタ40を収めるようにしたので、キャニスタ40をエンジン8の構造体によって保護できる。
エンジン8が燃料噴射式であってもよく、この場合、気化器22(キャブレター)に代わるスロットル部はスロットルボディとなる。大気導入管64が避ける回動部材はチョークレバー22aに限らずスロットルドラム(プーリー)等であってもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
F 車体フレーム
3 ヘッドパイプ
5 メインフレーム
8 エンジン(内燃機関)
9 クランクケース
H1 左右幅
10A シリンダ
16 シートレール
16b 空間
18 燃料タンク
22 気化器(スロットル部)
22a チョークレバー(回動部材)
A1 回動操作範囲(回動範囲)
24 エアクリーナ
34 ピボットフレーム
39b サイドスタンドブラケット
39c クランプ部
40 キャニスタ
48 気化器本体(ボディ)
48a バルブガイド
49 ピストンバルブ(バルブ)
61 チャージ管
62 パージ管
62a 逆止弁
63 ドレン管
64 大気導入管
Claims (7)
- ヘッドパイプ(3)と、前記ヘッドパイプ(3)から後方へ延出するメインフレーム(5)と、を含む車体フレーム(F)と、
前記メインフレーム(5)の下方に配置される内燃機関(8)と、
前記メインフレーム(5)の上方に配置される燃料タンク(18)と、
前記燃料タンク(18)と接続されて前記内燃機関(8)に燃料を含んだ混合気を供給可能とする吸気系部品のスロットル部(22)と、
前記燃料タンク(18)の蒸発燃料を回収するキャニスタ(40)と、を備え、
前記キャニスタ(40)は、前記内燃機関(8)のシリンダ(10A)の後方かつクランクケース(9)の上方に配置される鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造において、
前記キャニスタ(40)には、該キャニスタ(40)で吸着されている蒸発燃料を前記スロットル部(22)へ導くパージ管(62)が接続され、
前記パージ管(62)の途中には弁部材(62a)が設けられ、
前記パージ管(62)は、前記キャニスタ(40)から上方に延びた後、前記メインフレーム(5)近傍を車両左右方向で横断して、前記スロットル部(22)に接続されるとともに、前記弁部材(62a)は、前記メインフレーム(5)に支持されることを特徴とする鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。 - 前記スロットル部(22)は、吸気通路を形成するボディ(48)内でバルブ(49)を昇降させて吸気通路を開閉するもので、車両左右方向一側に配置され、
前記パージ管(62)は、前記キャニスタ(40)における車両左右方向他側から延出し、前記スロットル部(22)における前記バルブ(49)を昇降可能に保持するバルブガイド(48a)の側面に、車両左右方向内側から接続されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。 - 前記キャニスタ(40)には、該キャニスタ(40)内に新気を導入する大気導入管(64)が接続され、
前記大気導入管(64)は、前記キャニスタ(40)における車両左右方向で前記スロットル部(22)と同側から延出し、前記スロットル部(22)に設けられる回動部材(22a)の回動範囲(A1)の前方を通るように迂回しつつ後方へ配管されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。 - 前記車体フレーム(F)は、前記メインフレーム(5)の後部から後方へ延出する左右一対のシートレール(16)を備え、
前記左右シートレール(16)の下方にはエアクリーナ(24)が配置され、
前記キャニスタ(40)には、該キャニスタ(40)内に新気を導入する大気導入管(64)が接続され、
前記大気導入管(64)の開口端は、前記左右シートレール(16)とエアクリーナ(24)とで囲まれる空間(16b)に配置されることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。 - 前記車体フレーム(F)は、前記メインフレーム(5)の後部から下方へ延出する左右一対のピボットフレーム(34)を備え、
前記車体フレーム(F)の下部の車両左右方向一側には、管路部材を係合するためのクランプ部(39c)を有するサイドスタンドブラケット(39b)が設けられ、
前記キャニスタ(40)には、キャニスタ(40)内の不要液をキャニスタ(40)外へ排出するドレン管(63)が接続され、
前記ドレン管(63)は、前記キャニスタ(40)における車両左右方向で前記サイドスタンドブラケット(39b)と同側から延出し、前記サイドスタンドブラケット(39b)と同側の前記ピボットフレーム(34)に沿うように下方に延出して、前記クランプ部(39c)に係合されることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。 - 前記内燃機関(8)は空冷式であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
- 前記キャニスタ(40)は、長手方向を車両左右方向に沿わせて前記内燃機関(8)の左右幅(H1)内に配置されることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
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