JP5970009B2 - 鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造に関する。
従来、鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造において、例えば特許文献1に開示されたものがある。これは、バッグボーンフレーム形式の自動二輪車の車幅方向においてメインフレームを挟んで右側にキャニスタを配置したものである。
特開2011−11599号公報
ところで、鞍乗り型車両において、キャニスタには燃料タンクの蒸発燃料から分離された燃料を内燃機関に供給するために利用する空気の取り込み口が、大気導入管を介して大気と連通する場合がある。この場合、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管に入り込むのを抑制すると共に、大気導入管の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタの気液分離を安定して行うことができる構造が求められていた。
そこで本発明は、鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造において、キャニスタに接続される大気導入管が大気と連通する場合にも、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管に入り込むのを抑制すると共に、大気導入管の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタの気液分離を安定して行うことを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、ヘッドパイプ(3)と、前記ヘッドパイプ(3)から後方へ延出するメインフレーム(5)と、前記メインフレーム(5)の後部から後方へ延出するシートレール(16)と、を含む車体フレーム(F)と、前記シートレール(16)の下方に配置されるケース部材(70)と、燃料タンク(18)の蒸発燃料を回収するキャニスタ(40)と、を備える鞍乗り型車両(B)のキャニスタ配置構造において、前記キャニスタ(40)は、前記ケース部材(70)の近傍に配置され、前記ケース部材(70)における車幅方向内側の一部には、車幅方向内側の面を開口させた箱状の壁部(71w)によって空間(71s)が形成され、前記キャニスタ(40)の内部に大気を導入する大気導入管(64)は、その一端が前記キャニスタ(40)に接続されると共に、その他端が前記空間(71s)に開口するように配置され、前記空間(71s)は、前記壁部(71w)の開口(71a)を介して大気と連通することを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記ケース部材(70)は、バッテリ(41)を収容するバッテリ収容部(73)を有し、気化器(22)、エアクリーナ(24)及び前記バッテリ(41)が、前記メインフレーム(5)の左右及び後方を取り囲むように配置されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記ケース部材(70)において前記空間(71s)が形成される部分(71)には、前記大気導入管(64)の他端の開口部(64a)に臨む凸部(72)が形成されると共に、前記凸部(72)と前記開口部(64a)とは前記開口部(64a)の投影面(64f)において少なくとも一部重なることを特徴とする
請求項に記載した発明は、前記燃料タンク(18)は、前記メインフレーム(5)の上方に配置され、前記キャニスタ(40)には、前記燃料タンク(18)に至るチャージ管(61)が接続され、前記キャニスタ(40)は、筒状をなしてその軸方向を上下方向に指向させ、且つ、車両側面視において、前記ケース部材(70)と前記燃料タンク(18)との間に配置されることを特徴とする
請求項に記載した発明は、前記壁部(71w)の前記開口(71a)は、前記メインフレーム(5)と対向することを特徴とする
請求項に記載した発明は、前記ケース部材(70)には、車幅方向外側に開口する物品収納部(74)が形成されることを特徴とする
請求項に記載した発明は、車体フレーム(F)の下部には、車幅方向側方で且つ気化器(22)が設けられる側と同じ側にサイドスタンドブラケット(39b)が設けられ、前記サイドスタンドブラケット(39b)は、クランプ部(39c)を有し、前記キャニスタ(40)には、ドレン管(63)が接続され、前記ドレン管(63)は、前記キャニスタ(40)から下方に延出し、前記メインフレーム(5)の前方を横切った後に、前記クランプ部(39c)に係合されることを特徴とする
請求項1に記載した発明によれば、キャニスタと大気とを連通する大気導入管の開口端部をケース部材上で壁部によって形成した空間に配置したので、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管に入り込むのを抑制することができる。また、大気導入管で導入する大気は前記空間の大気を利用するので、大気導入管の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタの気液分離を安定して行うことができる。よって、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管に入り込むのを抑制すると共に、大気導入管の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタの気液分離を安定して行うことができる。また、大気導入管に付与される気圧を大気圧と同等とすることにより、大気からの空気の供給を安定化できる
請求項に記載した発明によれば、ケース部材に更にバッテリ収容部の機能を持たせたので、車体フレームの周辺空間を有効活用し、鞍乗り型車両における効率のよい部品配置に貢献できる
請求項3に記載した発明によれば、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管に入り込むのをより効果的に抑制できる
請求項に記載した発明によれば、車両前後方向においてコンパクトに部品を集中配置し、配管経路を単純化することができる
請求項に記載した発明によれば、空間の開口部をメインフレームによって保護することができる
請求項に記載した発明によれば、ケース部材に更に物品収納部の機能を持たせたので、車体フレームの周辺空間を有効活用し、鞍乗り型車両における効率のよい部品配置に貢献できる
請求項に記載した発明によれば、車両停止後のサイドスタンドによる車体傾斜側へドレン管の開口部が指向されるので、廃液の促進を図ることができる
本発明の第一実施形態における自動二輪車の左側面図である。 上記自動二輪車の上面図である。 上記自動二輪車の車体フレームの左側面図である。 上記車体フレームの上面図である。 図3のV矢視図である。 上記自動二輪車のキャニスタの説明図である。 上記キャニスタの配置を示す要部の右側面図である。 上記キャニスタに接続されるドレン管がサイドスタンドブラケットのクランプに係合されるまでの管路を示す前面図である。 上記自動二輪車のケース部材の右側面図である。 上記ケース部材の上面図である。 上記ケース部材の左側面図である。 上記ケース部材の前面図である。 上記ケース部材の壁部に囲まれる空間における大気導入管の他端の配置を示す左側面図である。 上記ケース部材の壁部に囲まれる空間における大気導入管の他端の配置を示す前面図である。 本発明の第二実施形態における自動二輪車のキャニスタの配置を示す要部の右側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
(第一実施形態)
本実施形態では、車体左右中心上に一本のメインフレーム(バックボーンフレーム)を有するバックボーンフレーム形式の自動二輪車を例に説明する。
まず、図1、図2を参照し、本実施形態における自動二輪車Bは、前輪1が左右一対のフロントフォーク2の下端部間に支持される。左右フロントフォーク2は、上部をヘッドパイプ3に回動自在に支持される。前輪1は、ハンドル4を回動することで操舵される。
ヘッドパイプ3からはメインフレーム5及びダウンフレーム6が後下方へ延び、ダウンフレーム6とメインフレーム5の後端部に取付けられた井桁フレーム7とによりエンジン8のクランクケース9が支持される。
エンジン8は、クランクケース9の前部上にシリンダ10Aを起立させる。シリンダ10Aは、シリンダブロック10、シリンダヘッド11及びヘッドカバー12を備える。エンジン8は、ダウンフレーム6の下端に設けられたエンジンハンガーブラケット13と、井桁フレーム7の上下に設けられた上下エンジンハンガー14,15とに支持される。
車体フレームFは、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から車体左右中心Cに沿って後下方へ延びる1本のメインフレーム5と、メインフレーム5の後端部に取付けられる井桁フレーム7と、ヘッドパイプ3から車体左右中心Cに沿ってメインフレーム5よりも急傾斜で後下方へ延びる1本のダウンフレーム6と、メインフレーム5の後部左右に前端が溶接される左右一対のシートレール16と、シートレール16の下方に配される左右一対のリアステイ17と、を備える。
メインフレーム5上には、エンジン8へ燃料を供給するための燃料タンク18が支持される。燃料タンク18の後方には、ライダー及び同乗者が着座するタンデム型のシート20が配置される。シート20は、左右一対のシートレール16上に支持される。
シリンダヘッド11の後面には、燃料と燃焼用空気との混合気を供給するための吸気口が開口する。この吸気口には、インシュレータ21を介して気化器(キャブレター、スロットル部)22が接続される。気化器22の吸気上流側には、コネクティングチューブ23を介してエアクリーナ24が接続される。エアクリーナ24は、気化器22の後方に配置されている。
シリンダヘッド11の前面には、排気ガスを排出するための排気口が開口する。この排気口には、排気管25の基端が接続される。排気管25は、気化器22側への熱干渉を防止するために、シリンダヘッド11の前面から前方に適宜延びた後、クランクケース9の前面及び下面を回り込むように湾曲して後方に延びる。排気管25の先端は、後輪27の右側に配置されたマフラー26に接続される。
後輪27は、スイングアーム28の左右アームの後端部に支持される。後輪27の上下動は、スイングアーム28の左右アームの後端部と左右シートレール16におけるリアステイ17との接続部に設けたガセット38(図3参照)とを連結する左右一対の緩衝器(クッションユニット)29により緩衝される。
エンジン8の駆動力は、エンジン8の出力スプロケット8a、後輪27のドリブンスプロケット30及びこれらに巻き掛けられたドライブチェーン31により、エンジン8から後輪27へと伝達される。
スイングアーム28は、メインフレーム5の後端部に接続された井桁フレーム7における左右一対のピボットプレート32にピボット軸33を介して上下揺動可能に軸支される。左右ピボットプレート32は、井桁フレームにおける左右一対のピボットフレーム34の前面側にそれぞれ取付けられる。左右ピボットフレーム34は、上下クロスパイプ35,36により上下端間を連結される。これら左右ピボットフレーム34並びに上下クロスパイプ35,36を主に井桁フレーム7が構成される。
図2に示すように、シリンダヘッド11後方のインシュレータ21は、後側ほど左側に位置するように傾斜し、車体左右中心Cの左側に気化器22を配置する。気化器22後方のコネクティングチューブ23は、メインフレーム5の後部メインフレーム部5b(図1、3を併せて参照)の側方を迂回するために外方へ凸に湾曲する。コネクティングチューブ23後方のエアクリーナ24は、平面視で車体左右中心Cと交差するように、後部メインフレーム部5bの後方で傾斜して配置される。エアクリーナ24におけるコネクティングチューブ23との接続部は、シートレール16の前端部よりも外方に張り出す。
エアクリーナ24の右側にはバッテリ41が配置される。気化器22、コネクティングチューブ23及びエアクリーナ24、並びにバッテリ41は、それぞれクランクケース9(図1参照)の車幅方向の最外側よりも内側に配置される。吸気系部品である気化器22、コネクティングチューブ23及びエアクリーナ24と、重量物であるバッテリ41とが、後部メインフレーム部5bの左右及び後方を取り囲むように配置されることで、これらの部品の集中配置による車体のコンパクト化が実現される。
図3〜図5を併せて参照し、メインフレーム5は、側面視で上後方に凸の浅いV字形状をなすもので、エンジン8の上方を通る前部メインフレーム部5aと、エンジン8の後方を斜め下方に延びる後部メインフレーム部5bと、両メインフレーム部5a,5b間の屈曲部5cとを形成する。前部メインフレーム部5aの前端には、ヘッドパイプ3が溶接により結合される。後部メインフレーム部5bの後下端には、井桁フレーム7が溶接により結合される。屈曲部5cの上面側には、左右一対のシートレール16の前端部が溶接により結合される。
井桁フレーム7は、車幅方向(左右方向)で直線状に配置される上クロスパイプ35と、同じく車幅方向で直線状に配置される下クロスパイプ36と、これら上下クロスパイプ35,36の車幅方向両端部同士を上下方向に間隔を隔てて且つ互いに平行に連結する左右一対のピボットフレーム34と、各ピボットフレーム34の前部に沿って上下方向に延びる左右一対のピボットプレート32と、を備える。各ピボットフレーム34は上クロスパイプ35及び下クロスパイプ36とほぼ同径のパイプであり、上下方向中間部が側面視で後方へ凸に湾曲し、この湾曲形状に沿う各ピボットプレート32の後縁部が各ピボットフレーム34の前面部に溶接される。符号37は各ピボットプレート32に設けられてピボット軸33を挿通する筒部を示す。
上クロスパイプ35の車幅方向中間部には、後部メインフレーム部5bの後端部に形成されたテーパー部5dの先端が当接して溶接される。本実施形態では、井桁フレーム7の上方におけるデッドスペースを小さくするために、上クロスパイプ35は、メインフレーム5よりも細いパイプ材で形成される。テーパー部5dは、相対的に細い上クロスパイプ35に溶接するために、側面視で下端側ほど細くされて上クロスパイプ35に溶接される(図3参照)。一方、テーパー部5dは、その剛性を確保するために、図3のV矢視で下端側ほど太くされて上クロスパイプ35に溶接される(図5参照)。
左右リアステイ17は、それぞれ左右ピボットフレーム34の湾曲部上側から上後方に延びる。左右リアステイ17の上後端は、それぞれ左右シートレール16の前後方向中間部に溶接により結合される。シートレール16とリアステイ17との連結部は、ガセット38により補強される。リアステイ17、シートレール16の前部及び後部メインフレーム部5bと井桁フレーム7の上部とに囲まれて、側面視略三角形状の空間42(図3)が形成され、この空間42にエアクリーナ24等が収容される。
リアステイ17の前部とピボットフレーム34の下部とには、側面視で前方へ拡開する略V字状をなすステップホルダ43の上下前端部が、それぞれ溶接により結合される。ステップホルダ43の後部には、ピリオンステップ44が折り畳み可能に支持される(図2参照)。符号43aはステップホルダ43の後部上に固設されたステップガードを示す。
図5に示すように、上クロスパイプ35、下クロスパイプ36及び左右ピボットフレーム34で囲まれる矩形状の空間45には、スイングアーム28先端の軸支部28aが配置される。軸支部28aは、左右ピボットプレート32の筒部37に挿通したピボット軸33(図1参照)を介して、左右ピボットプレート32に上下揺動可能に軸支される。
上クロスパイプ35の左右両側には、上エンジンハンガー14が左右一対に設けられ、下クロスパイプ36の左右両側には、下エンジンハンガー15が左右一対に設けられる。これら上下エンジンハンガー14,15、並びにダウンフレーム6下端のエンジンハンガーブラケット13により、エンジン8のクランクケース9の前後端が支持される。
上クロスパイプ35を左右方向に沿う直線状とし、車体左右中心Cを通る後部メインフレーム部5bの後端を直交するように溶接することで、上クロスパイプ35が傾斜する場合と比べて、メインフレーム部5bと上クロスパイプ35との結合位置が下がり、デッドスペースが小さくなるので、上クロスパイプ35の上方且つ後部メインフレーム部5bの側方に広い空間を形成できる。
このため、バックボーンフレームであるメインフレーム5を従来同様に配置しても、例えば気化器22のような整備や調節の頻度の高い部品や、比較的大型の部品であるエアクリーナ24やバッテリ41等を、後部メインフレーム部5bの周辺に集中配置することが可能になる。
図1に示すように、気化器22は、側面視で後部メインフレーム部5bと一部重なるように配置され、且つクランクケース9及び上クロスパイプ35よりも上方に配置される。
図2を併せて参照し、気化器22は、後部メインフレーム部5bの左側に配置される。これにより、右手でアクセル操作する形式の車両においては、ライダーがシート20に跨りアクセルを右手で操作しながら左手で気化器22のチョーク22a等を操作できるので、利便性が高くなる。エアクリーナ24は、気化器22の後方で後部メインフレーム部5bに近接して配置される。
エアクリーナ24は、エレメントを収容するケースとこれを閉塞するカバーとの合わせ面Sを、平面視で車体左右中心Cに対して傾斜させる。これにより、エアクリーナ24の右側方に比較的大きなスペースが確保され、このスペースを利用してバッテリ41が配置される。バッテリ41にとっては十分な配置スペースが確保されるので、バッテリ41を容易に配置でき、且つその大容量化も可能になる。また、バッテリ41周りの機器や電気系統のレイアウトやメンテナンス作業等も容易になり、利便性が高まる。このように、気化器22及びエアクリーナ24等の吸気系部品、並びにバッテリ41を、上下方向に延びる後部メインフレーム部5bを取り囲むように集中配置することで、整備やメンテナンスを集中的に行える等の種々な利点がある。
図1、図2等を参照し、車体フレームFの下クロスパイプ36には、車体を直立状態で支持するメインスタンド39が格納可能に支持されるとともに、その左端部に固設したサイドスタンドブラケット39bには、車体を左側に傾けて支持するサイドスタンド39aが格納可能に支持される。
シート20の左右両側の下方には、左右シートレール16を外側方から覆う左右リヤサイドカバー19が設けられる。
左右リヤサイドカバー19は、左右シートレール16に沿うように前後に延びると共に、左右シートレール16を外側方から覆う。
気化器22は、インシュレータ21を介してエンジン8の吸気口に接続される。気化器22の吸気上流側には、コネクティングチューブ23を介してエアクリーナ24が接続される。エアクリーナ24は、車幅方向左側にて、左シートレール16及び左リアステイ17に支持される。エアクリーナ24の右側方に位置するバッテリ41は、車幅方向右側にて、ケース部材70のバッテリ収容部73に収容される(図7参照)。
燃料タンク18の底部左側には、燃料コック50が設けられる。燃料コック50は、燃料ホース51を介して気化器22に接続される。
車体後部左側には、シート20後部に左向きに乗車した同乗者の衣服が後輪27に接触しないようにするドレスガード55が設けられる。
ドレスガード55は、小径の鋼管を主に構成され、側面視で前方に開放する門形をなす枠部55aを有し、その内側に上下に延びるクロス部及びU字形状をなす線材を配して格子状に形成される。ドレスガード55は、側面視で上下辺を前下がりに傾斜させた台形状の外観をなし、枠部55aの後縁部55bを垂直方向に対して大きく前傾させる。
枠部55aの上端部には、ドレスガード55の上端部を左シートレール16の後部に連結するための連結プレート55dが固設される。連結プレート55dは、左シートレール16から下方に突出する前後一対のブラケット16a(図3)に、それぞれボルト締結により結合される。
ドレスガード55の下端部には、車幅方向外側方に張り出して前記同乗者の足を乗せる足置部56が配置される。
足置部56は、ドレスガード55同様、小径の鋼管を主に構成され、上面視で車幅方向内側に開放するハット形状をなす足置枠部56aを有し、その内側に前後に延びるクロス部を配して形成される。
足置部56は、その前端部56bが左ステップホルダ43の後端部43bにボルト締結により連結されるとともに、後端部56cがドレスガード55の枠部55aの後下端部に突設された連結ブラケット55cにボルト締結により連結される。この足置部56を介して、ドレスガード55の下端部が左ステップホルダ43の後端部43bに支持される。尚、右ステップホルダ43の後端部43bにはマフラー26が支持される。
ドレスガード55及び足置部56は、左シートレール16から下方に延びて下端部で同乗者の足を支持する足置部材54を構成する。
ドレスガード55の上端部には、左リヤサイドカバー19の下方で車幅方向外側に張り出す取手部(リヤアシストグリップ)57が設けられる。取手部57は、左リヤサイドカバー19の下面部の下方に位置し、左リヤサイドカバー19の下方側より把持可能である。取手部57は、ドレスガード55の上端部における左シートレール16への取り付け部(連結プレート55d)の近傍に設けられる。
図7を併せて参照し、車幅方向右側のシートレール16の下方には、ケース部材70が配置される。ケース部材70の近傍には、燃料タンク18の蒸発燃料を回収するキャニスタ40が配置される。キャニスタ40は、円筒状に形成されたケース内に活性炭などの吸着剤を収納し、燃料タンク18内で発生する蒸発燃料を吸着(チャージ)する一方、吸着した蒸発燃料をエンジン8の吸気系に導入(パージ)する蒸発燃料処理装置の要部を構成する。
本実施形態では、キャニスタ40は、その軸方向を上下に指向させ、且つ、車両側面視において、ケース部材70と燃料タンク18との間に配置される。具体的に、キャニスタ40は、右シートレール16の下方且つ前方であってケース部材70の前部で軸方向を略鉛直にして配置される。
図6を併せて参照し、キャニスタ40の上端面には、チャージ管接続部40b及びパージ管接続部40dがそれぞれ上方に突出して設けられる。チャージ管接続部40bには、燃料タンク18で発生する蒸発燃料をキャニスタ40へ導くチャージ管61の一端が接続される。パージ管接続部40dには、キャニスタ40で吸着されている蒸発燃料をエンジン8の吸気系部品(本実施形態では気化器22)へ導くパージ管62の一端が接続される。
一方、キャニスタ40の下端面には、大気導入管接続部40a及びドレン管接続部40cがそれぞれ下方に突出して設けられる。大気導入管接続部40aには、キャニスタ40内に大気を導入する大気導入管64の一端が接続される。ドレン管接続部40cには、キャニスタ40内に侵入した水等をキャニスタ40外へ排出するドレン管63の一端が接続される。ドレン管63及び大気導入管64は、キャニスタ40がケース部材70の前部に支持された状態で、ドレン管63が大気導入管64よりも車幅方向内側に位置するように配置される。
キャニスタ40には、ケースの外周面を弾性的に保持するゴム製の保持部材65が取り付けられる。保持部材65は、キャニスタ40を周方向で保持する環状保持部65aと、環状保持部65aからキャニスタ40の下面側に回り込んでキャニスタ40を支持する下面支持部65bとを備える。下面支持部65bには、大気導入管接続部40a及びドレン管接続部40cを通過させる孔が形成される。
チャージ管61及びパージ管62は、キャニスタ40の上端面から燃料タンク18の下方まで、に互いに略並列に配索される。
燃料タンク18には、燃料タンク18の蒸発燃料を回収するための気液分離機構が設けられ、この気液分離機構から延びる回収管52が、燃料タンク18の底部でタンク外方に開口する。この回収管52に、キャニスタ40のチャージ管61が接続されて、燃料タンク18の蒸発燃料がキャニスタ40に導かれる。
パージ管62は、燃料タンク18の後端部下方で左側方に湾曲し、吸気系部品の気化器22に接続される。パージ管62の途中には、気化器22からキャニスタ40への蒸発燃料の逆流を阻止する逆止弁(チェックバルブ)62aが介装される。
図8を併せて参照し、車体フレームFの下部には、車幅方向側方で且つ気化器22が設けられる側と同じ側にサイドスタンドブラケット39bが設けられる。サイドスタンドブラケット39bには、ドレン管63を係合するクランプ部39cが設けられる。ドレン管63は、キャニスタ40から下方に延出し、メインフレーム5の前方を横切った後に、クランプ部39cに係合される。具体的に、ドレン管63は、キャニスタ40の車幅方向左端部の下端部から下方に延出し、メインフレーム5の前方を横切ると共に、上クロスパイプ35の前方及び下クロスパイプ36の前方を車幅方向左側且つ下方に向けて斜めに通過した後、クランプ部39cに係合される。
図9、図12等を併せて参照し、ケース部材70の前部には、キャニスタ40を支持固定するため前方へ突出する固定部材75が設けられる。固定部材75は、後部メインフレーム部5bの車幅方向右側を通って前方に突き出るように配置され、その先端部に左右一対の支持爪75aが形成される。固定部材75は、左右一対の支持爪75aがキャニスタ40を保持する環状保持部65aに設けられた一対の挿入部65cを貫通して前方へ突き出すことによりキャニスタ40を支持固定する。これにより、キャニスタ40がケース部材70の前部にラバーマウントされる。尚、本実施形態において、固定部材75は樹脂材料からなりケース部材70の前部側面に一体に形成されるが、これがボルト締結により固定されてもよい。また、これに限らず、固定部材75が金属材料からなりケース部材70の側面に溶接結合されてもよい。
図7、図9等を併せて参照し、ケース部材70には、バッテリ41を収容するバッテリ収容部73、車幅方向外側に開口する物品収納部74、電装部品80を収容する電装部品収容部76及びキーシリンダー82を収容するキーシリンダー収容部78が形成される。ケース部材70において、バッテリ収容部73、物品収納部74及び電装部品収容部76を構成する部分は、車幅方向右側において、リアステイ17、シートレール16の前部及び後部メインフレーム部5bと井桁フレーム7の上部とに囲まれる。
尚、ケース部材70において、バッテリ収容部73と物品収納部74との間、物品収納部74と電装部品収容部76との間、のそれぞれには、車幅方向内側に突出する補強リブが形成される(図11参照)。
ケース部材70の上部且つ電装部品収納部76の上方には、第一取付孔70h1が形成される。ケース部材70の後下部且つ物品収納部74の上部後方には、第二取付孔70h2が形成される。ケース部材70は、第一取付孔70h1を介してシートレール16に、第二取付孔70h2を介してリアステイ17にそれぞれボルト締結により結合される。尚、ケース部材70は、第一取付孔70h1及び第二取付孔70h2を含む複数個所で車体フレームFに固定される。
図10を併せて参照し、バッテリ収容部73は、側面視矩形状であり、その上下前後中央部に側面視矩形状の開口73aを有すると共に、ケース部材70の後上部において車幅方向内側に凹む凹部をなして形成される。ケース部材70の後上部且つバッテリ収容部73の後方には、クランプ取付孔73h1が形成される。ケース部材70の前後中央上部且つバッテリ収容部73の前方には、クランプ差込孔73h2が形成される。バッテリ41は、バッテリ収容部73に収容された状態で、車両前後方向に延びるクランプ81により支持固定される。具体的に、バッテリ41は、バッテリ収容部73に収容された状態で、クランプ81の前端部がクランプ差込孔73h2に差し込まれると共に、クランプ81の後端部がクランプ取付孔73h1にボルト締結されることにより、支持固定される。
ケース部材70の上部且つバッテリ収容部73の上方には、複数(例えば、本実施形態では二つ)のガイド部73c1,73c2が前後に並んで形成される。これらガイド部73c1,73c2は、バッテリ41の周辺の配線類を案内する。
電装部品収容部76は、ケース部材70の前部且つバッテリ収容部73の前方において、車幅方向内側にバッテリ収容部73と同程度に凹む凹部をなして形成される。電装部品収容部76の後上部には、電装部品嵌込孔76hが形成される。電装部品収容部76の上部には、前後一対の電装部品支持部76a,76bが形成される。前後一対の電装部品支持部76a,76bは、それぞれ上下に延びると共に、車幅方向外側に突出する凸部をなして形成される。電装部品80は、その一部を電装部品嵌込孔76hに嵌め込むと共に、その前部及び後部を前後一対の電装部品支持部76a,76bに支持させることにより、電装部品収容部76に収容固定される。
電装部品収容部76の後下部には、前後に延びるガイド部76c1が形成される。電装部品収容部76の前部には、複数(例えば、本実施形態では三つ)のガイド部76c2,76c3、76c4が、上方から下方に向けてこの順に上下に並んで形成される。これらガイド部76c1,76c2,76c3,76c4は、電装部品80の周辺の配線類を案内する。
物品収納部74は、側面視で車両前後方向に延びる矩形状であり、ケース部材70の下部且つバッテリ収容部73及び電装部品収容部76の下方において、車幅方向内側にバッテリ収容部73及び電装部品収容部76の双方よりも深く凹む凹部をなして形成される。ケース部材70の後下部且つ物品収納部74の後下方には、弾性ヒンジ(ヒンジ部77b)を介して蓋部77が形成される。
蓋部77は、ヒンジ軸77cを中心軸として物品収納部74の側面視形状と鏡面形状を有しており、ヒンジ部77bにより物品収納部74を開閉自在に形成される。蓋部77が開いた状態において、蓋部77の後下部には、爪部77aが形成される。物品収納部74の前部上方には、係止部74cが形成される。物品収納部74は、蓋部77を閉じて、爪部77aを係止部74cに係止させることにより、密閉される。尚、蓋部77には、密閉状態で物品収納部74の収納空間に臨み且つ車幅方向内側に突出する、側面視楕円形状の凸部が形成される。
物品収納部74における車幅方向内側の前下部には、水抜き孔74aが形成される。物品収納部74における車幅方向内側の後下部には、車幅方向内方且つ前後方向後方に向けて斜めに貫通する締結孔74bが形成される。ケース部材70は、締結孔74bを介してエアクリーナ24とボルト等により共締めされる。
ケース部材70の下部は、その下端部が前後方向に対し略水平をなし且つ下側ほど前後幅が小さくなるように形成される。キーシリンダー収容部78は、側面視で上下に延びる矩形状であり、その上下前後中央部にキーシリンダー82を挿通するための挿通孔78hを有すると共に、ケース部材70の下部且つ物品収納部74の下方において、車幅方向内側に凹む凹部をなして形成される。尚、キーシリンダー82は、ケース部材70をキャニスタ40、バッテリ41及び電装部品80と共に車幅方向外側から覆うアウターカバー(図示略)を、ロックしたり解除したりするために用いられる。
図11、図13等を併せて参照し、ケース部材70における車幅方向内側の前下部には、車幅方向内側の面を開口させた箱状の壁部71wによって空間71sが形成される。壁部71w及びその開口71aは、それぞれ車幅方向内側から見た側面視で矩形状である。壁部71wは、壁部71wを構成する上壁71w1、下壁71w2、前壁71w3及び後壁71w4によって空間71sの上下前後を囲むように車幅方向内側に向けて起立する。壁部71wの開口71aは、メインフレーム5と対向する。
尚、ケース部材70において、物品収納部74と壁部71wとの間には、後壁71w4の上端部から物品収納部74の前上部に向けて斜めに延び且つ車幅方向内側に突出する補強リブが形成される。
キャニスタ40の内部に大気を導入する大気導入管64は、その一端が大気導入管接続部40aに接続されると共に、その他端が空間71sに開口するように配置される。大気導入管64は、その一端が接続される大気導入管接続部40aから下方に延び、その他端が開口する空間71sに至るまでの経路途中で車両後方に屈曲する屈曲部64cを有する。
空間71sは、壁部71wの開口71aを介して大気と連通する。ケース部材70において空間71sが形成される部分(以下、空間形成部71と称することがある。)には、大気導入管64の他端の開口部64aに臨む凸部72が形成される。具体的に、空間形成部71には、車幅方向内側から見た側面視において上下に延びると共に、上端が上壁71wに結合し且つ下端が下壁71w2に結合するように、空間71sの前後中央位置で空間71sの一部を前後に仕切る仕切り壁としての凸部72が形成される。凸部72の前部における上下中央部には、車幅方向に延びると共に、車両前方に突出する位置規制部72aが形成される。位置規制部72aは、大気導入管64の他端が凸部72の前部に当接しないように大気導入管64の他端の位置を規制する。
図14を併せて参照し、壁部71wの前壁71w3の上下左右中央部には、大気導入管64の他端を挿通する挿通孔71hが形成される。挿通孔71hは、大気導入管64の他端の開口部64aの外径と略同じ直径を有する。
凸部72と大気導入管64の他端の開口部64aとは、車両前方からケース部材70を見た前面視で、開口部64aの凸部72前面に対する投影面64fにおいて車幅方向で略右半分重なる。尚、投影面64fにおける凸部72と開口部64aとの重なり度合は、これに限らず、凸部72と開口部64aとが投影面64fにおいて全部重なっていてもよい。すなわち、凸部72と開口部64aとは、投影面64fにおいて少なくとも一部重なっていればよい。
以上説明したように、本実施形態は、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方へ延出するメインフレーム5と、メインフレーム5の後部から後方へ延出するシートレール16と、を含む車体フレームFと、シートレール16の下方に配置されるケース部材70と、燃料タンク18の蒸発燃料を回収するキャニスタ40と、を備える鞍乗り型車両Bのキャニスタ配置構造において、キャニスタ40は、ケース部材70の近傍に配置され、ケース部材70には、一部を開口させた箱状の壁部71wによって空間71sが形成され、キャニスタ40の内部に大気を導入する大気導入管64は、その一端がキャニスタ40に接続されると共に、その他端が空間71sに開口するように配置される。
これにより、キャニスタ40と大気とを連通する大気導入管64の開口端部をケース部材70上で壁部71wによって形成した空間71sに配置したので、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管64に入り込むのを抑制することができる。また、大気導入管64で導入する大気は前記空間71sの大気を利用するので、大気導入管64の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタ40の気液分離を安定して行うことができる。よって、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管64に入り込むのを抑制すると共に、大気導入管64の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタ40の気液分離を安定して行うことができる。
また、本実施形態では、ケース部材70において空間71sが形成される部分71には、大気導入管64の他端の開口部64aに臨む凸部72が形成されると共に、凸部72と開口部64aとは開口部64aの投影面64fにおいて少なくとも一部重なる。
これにより、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入管64に入り込むのをより効果的に抑制できる。
また、本実施形態では、キャニスタ40には、その下端面に大気導入管接続部40aが設けられると共に、その上端面にチャージ管接続部40bが設けられ、空間71sは、キャニスタ40の下方に位置し、燃料タンク18は、キャニスタ40の上方に配置され、大気導入管64は、その一端が接続される大気導入管接続部40aからその他端が開口する空間71sに至るまでの経路途中に屈曲部64cを有する。
これにより、配管部材の管路長を短くすることができるので、蒸発燃料及び空気の供給がスムーズになると共に、車体フレームFの周辺空間を有効活用し、鞍乗り型車両Bにおける効率のよい部品配置に貢献できる。
また、本実施形態では、空間71sは、壁部71wの開口71aを介して大気と連通する。
このように、大気導入管64に付与される気圧を大気圧と同等とすることにより、大気からの空気の供給を安定化できる。
また、本実施形態では、壁部71wの開口71aは、メインフレーム5と対向する。
これにより、空間71sの開口部をメインフレーム5によって保護することができる。
また、本施形態では、ケース部材70は、バッテリ41を収容するバッテリ収容部73を有する。
このように、ケース部材70に更にバッテリ収容部73の機能を持たせたので、車体フレームFの周辺空間を有効活用し、鞍乗り型車両Bにおける効率のよい部品配置に貢献できる。
また、本実施形態では、ケース部材70には、車幅方向外側に開口する物品収納部74が形成される。
このように、ケース部材70に更に物品収納部74の機能を持たせたので、車体フレームFの周辺空間を有効活用し、鞍乗り型車両Bにおける効率のよい部品配置に貢献できる。
また、本実施形態では、燃料タンク18は、メインフレーム5の上方に配置され、キャニスタ40には、燃料タンク18に至るチャージ管61が接続され、キャニスタ40は、筒状をなしてその軸方向を上下方向に指向させ、且つ、車両側面視において、ケース部材70と燃料タンク18との間に配置される。
これにより、車両前後方向においてコンパクトに部品を集中配置し、配管経路を単純化することができる。
また、本実施形態では、車体フレームFの下部には、車幅方向側方で且つ気化器22が設けられる側と同じ側にサイドスタンドブラケット39bが設けられ、サイドスタンドブラケット39bは、クランプ部39cを有し、キャニスタ40には、ドレン管63が接続され、ドレン管63は、キャニスタ40から下方に延出し、メインフレーム5の前方を横切った後に、クランプ部39cに係合される。
これにより、車両停止後のサイドスタンド39による車体傾斜側へドレン管63の開口部が指向されるので、廃液の促進を図ることができる。
また、本実施形態では、シートレール16の下方に配置されると共にメインフレーム5の後方から延出してシートレール16と連結するリアステイ17を更に備え、ケース部材70は、シートレール16、メインフレーム5及びリアステイ17によって囲まれる。
これにより、ケース部材70をシートレール16、メインフレーム5及びリアステイ17によって保護することができると共に、ケース部材70の近傍に配置されるキャニスタ40もこれらによって併せて保護することができる。
また、本実施形態では、キャニスタ40は、ケース部材70に設けられた固定部材75で支持固定される。
このように、車体フレームFに固定部材75を設けないので車体フレームFの加工工数を削減することができると共に、車体フレームFの周辺空間を有効活用し、鞍乗り型車両Bにおける効率のよい部品配置に貢献できる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について、図15を参照して説明する。
第二実施形態は、第一実施形態に対して、大気導入管64を使わずに、キャニスタ40の内部に大気を導入する点で特に異なる。図15において、第一実施形態と同一構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図15に示すように、キャニスタ40の下端面には、キャニスタ40内に大気を導入する大気導入部164が下方に突出して設けられる。大気導入部164は、上下に延びる直線状である。
ケース部材170における車幅方向内側の前下部には、車幅方向内側の面を開口させた箱状の壁部171wによって空間171sが形成される。壁部171wは、車両前後方向に延び、キャニスタ40の下方まで延出する。空間171sは、壁部171wによって囲まれた範囲で、車両前後方向に延び、キャニスタ40の下方まで延出する。壁部171wの上壁の平面視で大気導入部164と重なる位置には、大気導入部164の端部を挿通する挿通孔171hが形成される。挿通孔171hは、大気導入部164の端部の外径と略同じ直径を有する。
大気導入部164は、その端部が壁部171wの挿通孔171hに挿通される。大気導入部164は、その端部が空間171sに開口するように配置される。
以上説明したように、本実施形態は、ヘッドパイプ3と、ヘッドパイプ3から後方へ延出するメインフレーム5と、メインフレーム5の後部から後方へ延出するシートレール16と、を含む車体フレームFと、シートレール16の下方に配置されるケース部材170と、燃料タンク18の蒸発燃料を回収するキャニスタ40と、を備える鞍乗り型車両Bのキャニスタ配置構造において、キャニスタ40は、ケース部材170の近傍に配置され、ケース部材170には、一部を開口させた箱状の壁部171wによって空間171sが形成され、空間171sは、キャニスタ40の下方まで延出し、キャニスタ40の内部に大気を導入する大気導入部164は、その端部が空間171sに開口するように配置される。
これにより、キャニスタ40と大気とを連通する大気導入部164の開口端部をケース部材170上で壁部171wによって形成した空間171sに配置したので、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入部164に入り込むのを抑制することができる。また、大気導入部164で導入する大気は前記空間171sの大気を利用するので、大気導入部164の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタ40の気液分離を安定して行うことができる。よって、走行中に巻き上げられた砂利等が大気導入部164に入り込むのを抑制すると共に、大気導入部164の開口端部近傍の気圧変動を抑えてキャニスタ40の気液分離を安定して行うことができる。更に、大気導入管等の配管部材を必要としないので、部品点数を削減することができる。
尚、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
B 自動二輪車(鞍乗り型車両)
F 車体フレーム
3 ヘッドパイプ
5 メインフレーム
16 シートレール
17 リアステイ
18 燃料タンク
22 気化器
39b サイドスタンドブラケット
39c クランプ部
40 キャニスタ
40a 大気導入管接続部
40b チャージ管接続部
41 バッテリ
61 チャージ管
63 ドレン管
64 大気導入管
64a 大気導入管の他端の開口部
64f 投影面
64c 屈曲部
70,170 ケース部材
71 空間形成部(ケース部材において空間が形成される部分)
71w,171w 壁部
71s,171s 空間
71a 開口
72 凸部
73 バッテリ収容部
74 物品収納部
75 固定部材
164 大気導入部

Claims (7)

  1. ヘッドパイプ(3)と、前記ヘッドパイプ(3)から後方へ延出するメインフレーム(5)と、前記メインフレーム(5)の後部から後方へ延出するシートレール(16)と、を含む車体フレーム(F)と、
    前記シートレール(16)の下方に配置されるケース部材(70)と、
    燃料タンク(18)の蒸発燃料を回収するキャニスタ(40)と、を備える鞍乗り型車両(B)のキャニスタ配置構造において、
    前記キャニスタ(40)は、前記ケース部材(70)の近傍に配置され、
    前記ケース部材(70)における車幅方向内側の一部には、車幅方向内側の面を開口させた箱状の壁部(71w)によって空間(71s)が形成され、
    前記キャニスタ(40)の内部に大気を導入する大気導入管(64)は、その一端が前記キャニスタ(40)に接続されると共に、その他端が前記空間(71s)に開口するように配置され
    前記空間(71s)は、前記壁部(71w)の開口(71a)を介して大気と連通することを特徴とする鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
  2. 前記ケース部材(70)は、バッテリ(41)を収容するバッテリ収容部(73)を有し、
    気化器(22)、エアクリーナ(24)及び前記バッテリ(41)が、前記メインフレーム(5)の左右及び後方を取り囲むように配置されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
  3. 前記ケース部材(70)において前記空間(71s)が形成される部分(71)には、前記大気導入管(64)の他端の開口部(64a)に臨む凸部(72)が形成されると共に、前記凸部(72)と前記開口部(64a)とは前記開口部(64a)の投影面(64f)において少なくとも一部重なることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
  4. 前記燃料タンク(18)は、前記メインフレーム(5)の上方に配置され、
    前記キャニスタ(40)には、前記燃料タンク(18)に至るチャージ管(61)が接続され、
    前記キャニスタ(40)は、筒状をなしてその軸方向を上下方向に指向させ、且つ、車両側面視において、前記ケース部材(70)と前記燃料タンク(18)との間に配置されることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
  5. 前記壁部(71w)の前記開口(71a)は、前記メインフレーム(5)と対向することを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
  6. 前記ケース部材(70)には、車幅方向外側に開口する物品収納部(74)が形成されることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
  7. 車体フレーム(F)の下部には、車幅方向側方で且つ気化器(22)が設けられる側と同じ側にサイドスタンドブラケット(39b)が設けられ、
    前記サイドスタンドブラケット(39b)は、クランプ部(39c)を有し、
    前記キャニスタ(40)には、ドレン管(63)が接続され、
    前記ドレン管(63)は、前記キャニスタ(40)から下方に延出し、前記メインフレーム(5)の前方を横切った後に、前記クランプ部(39c)に係合されることを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の鞍乗り型車両のキャニスタ配置構造。
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