JP7113404B2 - ニンニク由来加工物の製造方法 - Google Patents
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Description
S=Log[t・exp{(T-100)/14.75}]・・・(1)
(tは処理時間(分)、Tは温度(℃))
から算出される水熱反応の強度因子(Severity factor)が2~5、さらには、3~4であることが、高い活性酸素消去能を有するニンニク由来加工物が得られやすい点から好ましい。強度因子が低すぎる場合には、得られるニンニク由来加工物の活性酸素消去能が低くなる傾向がある。
青森産の房状の皮付ニンニクをミルで粉砕して粉砕物を得た。そして、20mLのマイクロ波反応用のガラスバイアル瓶に粉砕物0.15gと15mLの蒸留水を入れた。さらに、ガラスバイアル瓶にマグネチックスターラーを入れた。そして、マイクロ波合成装置(バイオタージ・ジャパン製 Initiator)の気密チャンバー内にガラスバイアル瓶を収容し、ガラスバイアル瓶に収容された分散体をマグネチックスターラーで攪拌しながら周波数2.45GHzのマイクロ波を照射し、200℃で5分間反応させて、マイクロ波を照射して水熱反応(MW水熱処理)ニンニク由来加工物を得た。なお、強度因子S=3.64であった。このようにして、皮付ニンニクを水熱処理して得られたジュース状のニンニク由来加工物を得た。ジュース状のニンニク由来加工物を吸引濾過により固液分離し、濾液を凍結乾燥器により乾燥させ、乾燥物を得た。そして、乾燥物の遊離ラジカル消去能、ポリフェノール類含量を次のようにして測定した。
乾燥物に蒸留水を混合し、マグネチックスターラーで撹拌することにより、乾燥物濃度10g/Lの試料原液を調製した。そして、試料原液を蒸留水で希釈して、1g/L(10倍希釈),0.67g/L(15倍希釈),0.4g/L(25倍希釈),0.2g/L(50倍希釈),0.1g/L(100倍希釈)の試料原液の希釈溶液をそれぞれ調製した。
そして、各希釈溶液2mL,エタノール2mL、0.5mM DPPH/エタノール溶液 1mLを混合した各試料液を調製した。
また、蒸留水2mL,エタノール2mL,0.5mM DPPH/エタノール溶液1mLを混合したコントロール液を調製した。
さらに、希釈溶液2mL,エタノール3mLを混合したブランク液を調製した。
そして、517nmにおける以下の吸光度を測定した。
X:各試料液の30℃の恒温槽で30分間放置した後の吸光度、
X0:コントロール液の調整直後の吸光度、
X30:コントロール液の30℃の恒温槽で30分間放置した後の吸光度
Xa:調整直後のブランク液の吸光度、
そして、上記各吸光度を用いて、各試料液の下記式により、遊離ラジカル消去能を算出した。
遊離ラジカル消去能(%)={X0-(X-Xa)}/X30×100
そして、x軸に各試料液の濃度、y軸に各試料液の遊離ラジカル消去能をプロットして検量線を作成した。そして、その検量線から遊離ラジカル消去能50%を示すときの希釈溶液の濃度であるEC50(50%効果濃度)を求めた。
ポリフェノール類含量をフォーリン・チオカルト法によりカテキン当量として定量した。はじめに、カテキンを蒸留水に溶解して0.5g/Lの溶液を調製した。この溶液を希釈して0.05g/L,0.1g/L,0.25g/Lの希釈溶液をそれぞれ調製した。そして、各希釈溶液200μLに、蒸留水4mL、フォーリン・チオカルト-フェノール試薬1mLを混合し、撹拌した。さらに、10%炭酸ナトリウム水溶液1mLを添加し、撹拌後、1時間静置した。そして分光光度計で760nmの吸光度を測定した。そして、カテキン溶液の検量線を作成した。
そして、乾燥物に蒸留水を混合し、マグネチックスターラーで撹拌することにより、乾燥物濃度1g/Lの試料原液を調製した。そして試料原液200μLに、フォーリン・チオカルト-フェノール試薬を1mL、蒸留水4mLを加えて撹拌した。さらに、10%炭酸ナトリウム水溶液1mLを添加し、撹拌後、1時間静置した。そして分光光度計で760nmの吸光度を測定した。なお、ブランクとして試料原液の代わりに蒸留水を用いた場合の吸光度を測定した。そして、試料原液の吸光度から、カテキン溶液の検量線を用いて試料原液中のカテキン当量を特定し、さらに乾燥物1g中に含まれるポリフェノールのカテキン当量を算出した。
表1に示すように、MW水熱処理の温度及び時間を変更した以外は実施例1と同様にして皮付ニンニクを水熱処理して得られたニンニク由来加工物を得、また、その乾燥物を得、評価した。結果を表1に示す。
房状の皮付ニンニクを丸ごとミルで粉砕した粉砕物を用いた代わりに、ガラスバイアル瓶に、房状の皮つきニンニクから可食部であるニンニク粒を取り除いて残されたニンニク皮のみをミルで粉砕した粉砕物0.5gと20mLの蒸留水を入れた以外は、実施例1~4と同様にしてニンニク皮のみを水熱処理して得られたニンニク由来加工物を得、また、その乾燥物を得、評価した。結果を表1に示す。
房状の皮付ニンニク50gを丸ごと、水蒸気発生器、耐圧容器、水蒸気導入管、生成物受器、凝集器等を備えた水蒸気爆砕装置を用いて水蒸気爆砕処理(SE)した。なお、水蒸気爆砕処理条件は、温度212℃、水蒸気圧2.0MPa、処理時間5分間、強度因子S=4.00で行った。このようにして、水蒸気爆砕処理して得られたニンニク由来加工物を得た。そして、得られたニンニク由来加工物を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
温度212℃、水蒸気圧2.0MPa、処理時間5分間、強度因子S=4.00で水蒸気爆砕処理を行った代わりに、温度200℃、水蒸気圧1.5MPa、処理時間5分間、強度因子S=3.64で水蒸気爆砕処理を行った以外は、比較例1と同様にして房状の皮付ニンニクを丸ごと水蒸気爆砕処理してニンニク由来加工物を得た。そして、得られたニンニク由来加工物を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
房状の皮付ニンニクを丸ごと、オートクレーブを用いて0.2MPa(121℃)、10分間蒸煮して、ミルを用いて粉砕して、オートクレーブ処理(HA)したニンニク由来加工物を得た。得られたニンニク由来加工物を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
房状の皮つきニンニクから可食部であるニンニク粒を取り除いて残されたニンニク皮50gをミルで粉砕した粉砕物を比較例1と同様にして水蒸気爆砕処理することにより、ニンニク由来加工物を得た。そして、得られたニンニク由来加工物を実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
房状の皮つきニンニクから可食部であるニンニク粒を取り除いて残されたニンニク皮50gをミルで粉砕した粉砕物を比較例2と同様にして水蒸気爆砕処理することにより、ニンニク由来加工物を得た。そして、得られたニンニク由来加工物を実施例1と同様にして評価した。なお、100倍希釈においても相対値50%に達しなかったため、EC50は算出しなかった。以上の結果を表1に示す。
房状の皮付ニンニクを丸ごと、粉砕した粉砕物の乾燥物を試料として、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
房状の皮つきニンニクから可食部であるニンニク粒を取り除いて残されたニンニク皮50gをミルで粉砕した粉砕物を試料として、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
房状の皮付ニンニクを丸ごと、30日間かけて熟成させた黒ニンニクを粉砕した粉砕した粉砕物の乾燥物を試料として、実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
Claims (2)
- ニンニク粒またはニンニク皮を準備する工程と、
前記ニンニク粒または前記ニンニク皮にマイクロ波を照射して、180℃以上で水熱反応させる工程と、を含むことを特徴とするニンニク由来加工物の製造方法。 - 前記ニンニク粒または前記ニンニク皮は水と混合されている請求項1に記載のニンニク由来加工物の製造方法。
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ALIF, M. F. et al.,On-line mass spectrometric analysis of sulfur compounds in hydrothermal process of durian and vegetables,Microchemical Journal,2012年03月09日,Vol.103,pp.179-184,DOI: 10.1016/j.microc.2012.03.004 |
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