JP6302159B2 - ニンニク皮を用いた活性酸素消去剤、動物用飼料、及びその製造方法 - Google Patents

ニンニク皮を用いた活性酸素消去剤、動物用飼料、及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ニンニク皮を原料とする活性酸素消去剤、動物用飼料、及びその製造方法に関する。
ニンニクにはポリフェノール等の抗酸化物質が含まれていることが知られている。このような抗酸化物質を含むニンニクを食した場合には、ニンニクの抗酸化物質が体内のフリーラジカルを消失させることにより、動脈硬化症をはじめとする各種生活習慣病を予防することが期待されている。
従来、生ニンニクを熟成処理してニンニク自身の酵素の働きにより自己醗酵させて得られる黒色化した熟成ニンニク(黒ニンニクと称されている)が知られている。このような黒ニンニクは、生ニンニクよりも高い活性酸素消去能を有することが知られている。
例えば、下記特許文献1は、生ニンニクを温度55〜80℃、湿度70〜95%の条件で8〜30日間、醗酵・熟成させて製造された醗酵黒ニンニクの抽出液を開示する。
黒ニンニクを製造するためには、長い熟成期間を確保する必要があり、また、腐敗等を抑制しながら熟成させるための条件の選択が難しいために、生産性が低いという問題があった。このような問題を解決するために、例えば、下記特許文献1は、ニンニクを水蒸気爆砕処理して得られたニンニク破砕物を開示する。このようなニンニク破砕物は短期間で製造できるにもかかわらず、極めて高い活性酸素消去能を示すことを開示する。
ところで、従来、ニンニクを食材として用いたり、健康食品の素材として加工したりする場合には、荒皮や薄皮等の外皮や茎のような部分は除去されて産業廃棄物として処理されていた。このようなニンニクの非可食部を有効利用する方法として、下記特許文献2は、ニンニク皮から酢酸エチル抽出物を抽出し、この抽出物の成分からクロマトグラフィーを用いて分離された抗菌物質を開示する。
特許第5000782号公報 特開2006−76960号公報
特許文献1に開示された発明は、本件発明者らが開発した技術に関する。本件発明者らは、上述したように、ニンニクを水蒸気爆砕処理して得られたニンニク破砕物が極めて高い活性酸素消去能を示すことを見出し、この技術に関して、更なる研究を進めていた。このような研究の過程で、従来行っていたニンニクの皮を剥いた可食部のニンニク粒のみを水蒸気爆砕処理して得られた破砕物よりも、ニンニクの皮を剥かずに水蒸気爆砕処理して得られた破砕物の方が、活性酸素消去能が高いという知見を得た。
そこで、本件発明者らは、従来、産業廃棄物として廃棄処理されていた、ニンニク皮にも水蒸気爆砕処理されることにより活性酸素消去能を有する成分を多く生成する能力があるのではないかと考え、ニンニク皮のみを水蒸気爆砕処理したところ、驚くべきことに、ニンニク皮のみを水蒸気爆砕処理して得られた生成物も、ニンニクの可食部であるニンニク粒を水蒸気爆砕処理して得られた生成物に大幅に劣らない程度に高い活性酸素消去能が得られることを見出した。そして、このような産業廃棄物であるニンニク皮から得られた活性酸素消去能を有する素材は、例えば、低コスト性が求められるような動物用飼料の配合成分等として有効利用できると考えた。
すなわち、本発明は、従来、産業廃棄物として処理されていたニンニク皮を原料として用いて得られる、高い活性酸素消去能を有する素材を提供することを目的とする。
本発明は、ニンニク皮を水蒸気爆砕処理して得られた活性酸素消去剤である。本発明によれば、従来、産業廃棄物として処理されていた荒皮や薄皮等のニンニク皮を原料として用いて、高い活性酸素消去能を有する素材が得られる。このような活性酸素消去剤は、従来、産業廃棄物として廃棄されていたようなニンニク皮を原料として用いるために産業廃棄物の低減に役立つとともに、高い活性酸素消去能を有する素材を低コストで得ることができる。従って、このような活性酸素消去剤は、例えば、低コスト性が求められる、健康食品や動物用飼料の配合成分等として好ましく用いることができる。
また、本発明のニンニク皮を原料とする、活性酸素消去剤の製造方法は、ニンニク皮を水蒸気によって加圧する工程と、加圧されたニンニク皮の圧力を瞬時に減圧することによりニンニク皮を水蒸気爆砕させる工程と、を含む。このような製造方法によれば、ニンニク皮を原料とする、高い活性酸素消去能を有する活性酸素消去剤が得られる。
本発明によれば、従来、産業廃棄物として廃棄されていた、非可食部であるニンニク皮を原料として用いて、高い活性酸素消去能を有する活性酸素消去剤を低コストで得ることができる。
本発明の一実施形態で用いる水蒸気爆砕処理装置の模式説明図である。
以下、本発明の一実施形態を詳しく説明する。
本発明に係る活性酸素消去剤は、以下に詳しく説明するように、ニンニク皮を水蒸気爆砕処理することにより得られる。
ニンニク皮を採取するための、ニンニクの種類や産地は特に限定されず、例えば、日本の青森県産や、熊本県産、または、中国産等のニンニクが、特に限定なく用いられる。
活性酸素消去剤の製造方法においては、はじめに、房状の皮付きニンニクから可食部であるニンニク粒を取り除いた部分である、ニンニク皮を準備する。なお、可食部であるニンニク粒は、通常、食材や健康食品等の原料として別の用途に用いられる。また、皮付きニンニクとしては、皮付き生ニンニクである。このようにして得られたニンニク皮を原料として用いる。なお、原料としては、ニンニク皮のみならず、茎などの他の非可食部を含んでいてもよい。
そして、上述のようにして準備された、ニンニク皮またはニンニク皮を含む非可食部(以下、単にニンニク皮と称する)を水蒸気爆砕装置で水蒸気爆砕処理する。水蒸気爆砕処理に用いられる水蒸気爆砕装置10は、具体的には、例えば、図1に示すように、水蒸気発生器1、ヒータ3を備えた耐圧容器2、水蒸気導入管4、生成物受器5、凝集器6、及びバルブV1、V2を備える。
水蒸気爆砕処理においては、はじめに、例えば、ニンニク皮を温度コントロールされた耐圧容器2内に収容する。そして、バルブV2を閉、バルブV1を開にして、水蒸気発生器1に接続された水蒸気導入管4から耐圧容器2の内部に所定の圧力及び温度の水蒸気を導入した後、バルブV1を閉にする。これにより、耐圧容器2内の圧力を水蒸気により上昇させ、そのまま所定の時間維持する。そして、この状態で所定の時間維持してニンニク皮を高圧で蒸煮した後、密閉された耐圧容器2内の内圧を、バルブV2を開にして、例えば、大気圧に開放して減圧することにより、その圧力差により、ニンニク皮の組織内に侵入した水が気化して一気に膨張する。そして、その膨張力でニンニク皮が爆砕される。そして、その爆砕されたニンニク皮が耐圧容器2に接続された生成物受器5により受けられる。耐圧容器2から生成物受器5に排出された水蒸気は凝集器6で冷却されて生成物受器5で受けられる。そして、生成物受器5にニンニク皮を水蒸気爆砕して得られた生成物が残る。
水蒸気爆砕処理条件としては、水蒸気圧が0.5〜10MPa、さらに好ましくは1〜8MPa程度であることが好ましい。水蒸気圧が低すぎる場合には、温度が充分に上がらないために抗酸化物質が生成しにくくなる傾向があり、水蒸気圧が高すぎる場合にはエネルギーコストが高くなる傾向がある。なお、水蒸気圧と温度の関係は飽和水蒸気圧曲線から換算できる。すなわち、水蒸気圧が0.5〜10MPaの場合には温度は151〜310℃、水蒸気圧が1〜8MPaの場合には温度は180〜295℃程度である。
処理時間は、処理される条件により適宜調整されることが好ましい。例えば、1〜60分間、さらには1〜30分間保持して蒸煮処理した後、急激に減圧することが好ましい。なお、水蒸気爆砕処理においては、ある程度、強度の厳しい蒸煮条件が選択されることが好ましい。
水蒸気爆砕の処理条件の強度としては、下記式(1)
S=Log[t・exp{(T−100)/14.75}]・・・(1)
(tは処理時間(分)、Tは温度(℃))
から算出される水蒸気爆砕の強度因子(Severity factor)が3以上であること、さらには4以上であることが好ましい。このような処理条件で処理することにより、ニンニク皮を原料として、高い活性酸素消去能を有する生成物が得られる。
このようにして製造されたニンニク皮を水蒸気爆砕して得られた生成物は、高い活性酸素消去能を有する。具体的には、例えば、乾燥されたニンニク皮を水蒸気爆砕して得られた生成物1g(乾燥重量、以下、乾燥生成物とも呼ぶ)とイオン交換水100gとを混合して得られた混合液を濾過して分離された上澄み液の1,1―ジフェニル―2―ピクリルヒドラジル(DPPH)の遊離ラジカル消去能(EC50)を測定した場合、1g/L以下、さらには0.5g/L以下、とくには、0.4g/L以下を示す。なお、EC50は、一定量の活性酸素を消去させるために必要とされる活性酸素消去成分の量を評価するために用いられている指標であり、EC50が低ければ低いほど、活性酸素消去能が高いことを示す。さらに、具体的には、次のようにして評価される。
ニンニク皮を水蒸気爆砕処理することにより得られた所定量の生成物を凍結乾燥することにより、乾燥生成物を得る。乾燥生成物1gとイオン交換水100gとを充分に混合した後、濾過により上澄み液を分離する。そして、この上澄み液を試料原液とし、この試料原液から調製された所定の濃度の希釈溶液とDPPHとを反応させた後、DPPHの517nmの吸光度を測定し、予め測定された既知の濃度のDPPH溶液の吸光度に対する相対値(%)を算出する。そして、複数の希釈溶液の濃度に対する吸光度の相対値をプロットし、各点を通過する直線を引いたグラフを作成し、相対値50%に相当するときの希釈溶液の濃度であるEC50(50%効果濃度)を求める。
なお、生ニンニク皮をそのまま粉砕した試料の乾燥生成物の場合には、後述する比較例1で示すように、既知の濃度のDPPH溶液の吸光度の相対値50%にも達することが無いためにEC50は測定できなかった。また、可食部である生ニンニク粒をそのまま粉砕した試料の乾燥生成物の場合にも、既知の濃度のDPPH溶液の吸光度の相対値50%にも達することが無いためにEC50は測定できなかった。また、生ニンニクを水蒸気爆砕処理する代わりに、オートクレーブを用いてニンニク皮を蒸煮して得られた生成物では、比較例5に示すように、EC50は7.27と極めて高かった。一方、実施例1で示すように、生ニンニクの皮を水蒸気爆砕処理した場合には、EC50は0.32になり、極めて低かった。
なお、ニンニク皮を水蒸気爆砕処理して得られた生成物の高い活性酸素消去能は、生成物に含まれているポリフェノール類の豊富さによるものであると考え、得られた生成物のポリフェノール含有量を測定した。その結果、活性酸素消去能の高いサンプルはポリフェノール含有量が多かった。具体的には、乾燥された、ニンニク皮を水蒸気爆砕して得られた生成物1gと、イオン交換水100gとを混合して得られた混合液から分離された、上澄み液中のポリフェノール量を測定したところ、没食子酸当量で0.1g/L以上、好ましくは0.2g/Lのポリフェノール類を含有しており、この場合には、極めて高い活性酸素消去能を示していた。具体的には、実施例の結果を示した後述する表1に示したように、没食子酸当量のポリフェノール類含量が多いほど、EC50が低くなっている傾向があることがわかる。
本実施形態で説明したニンニク皮を水蒸気爆砕処理して得られる生成物は高い活性酸素消去能を示し、例えば、生ニンニク粒そのものの活性酸素消去能を超えていた。従って、高い活性酸素消去能を有するニンニク素材を低コストで製造することができる。
このようにして得られたニンニク皮を水蒸気爆砕処理して得られる生成物は、水分を含んだジュース状のまま、またはエキスを取り出して活性酸素消去剤として用いることができる。また、ジュース状の生成物を乾燥させて、ペースト状または造粒して活性酸素消去剤として用いてもよい。また、このような活性酸素消去剤は、従来知られたニンニク素材の用途と同様の用途に、特に限定なく用いられる。具体的には、例えば、パウダー、ペースト、製剤、健康食品等の素材として、好ましく用いられうる。また、産業廃棄物である非可食部であるニンニク皮を原料とするために、コスト性が求められる動物用飼料の配合成分として、特に有効に利用することができる。
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲は実施例の内容により、何ら限定されるものではない。
[実施例1]
はじめに、熊本県産の房状の皮付きニンニク皮を剥ぐことによりニンニク皮を得た。そして、図1に示すような、水蒸気発生器、耐圧容器、水蒸気導入管、生成物受器、凝集器等を備えた水蒸気爆砕装置を用いて、ニンニク皮を水蒸気爆砕処理した。なお、水蒸気爆砕処理条件は、水蒸気圧2.0MPa(温度212℃)、処理時間10分間、強度因子S=4.30で行った。このようにして、ニンニク皮を水蒸気爆砕処理して得られる生成物を得た。そして、得られた生成物の遊離ラジカル消去能を次のような方法により測定した。
生成物を凍結乾燥器により乾燥させ、乾燥生成物を得た。そして、乾燥生成物1gとイオン交換水100gとを混合した後、その上澄み液を濾過により分離した。この上澄み液を濃度1g/Lの試料原液とした。そして、この試料原液から調製された所定の濃度の希釈溶液とDPPHとを反応させた後、DPPHの517nmの吸光度を測定し、予め測定された既知の濃度のDPPH溶液の吸光度に対する相対値(%)として算出した。そして、濃度の異なる複数の希釈溶液に対するDPPHラジカル消去能の相対値をプロットし、各点を通過する直線を引いたグラフを作成した。そして、そのグラフから相対値50%を示すときの希釈溶液の濃度であるEC50(50%効果濃度)を求めた。その結果、EC50は0.32g/Lであった。
また、ポリフェノール類含量をフォーリン・チオカルト法により没食子酸当量として定量した。具体的には、はじめに、乾燥された、ニンニク皮の水蒸気爆砕処理により得られた生成物1gを試験管に採取し、イオン交換水100gと混合して混合液を得た。そして混合液から上澄み液をろ過により分離した。そして上澄み液200μLを採り、フォーリン・チオカルト-フェノール試薬を1mL加え撹拌した。その後10%炭酸ナトリウム水溶液1mLを添加し、撹拌後1時間静置した。そして分光光度計で760nmの吸光度を測定した。また、ブランクとして上澄み液の代わりに脱イオン水を用いた場合の吸光度を測定した。そして、没食子酸溶液の標準曲線から総ポリフェノール量を算出し、乾燥された生成物1gと、イオン交換水100gとを混合して得られた混合液から分離された上澄み液中の没食子酸当量を算出した。このような方法により、ポリフェノールの没食子酸当量を求めたところ、0.24g/Lであった。これらの評価結果を表1に示す。
Figure 0006302159
参考例2]
実施例1の生ニンニクの皮に代えて、熊本県産の房状の皮付きニンニクを65℃、70%の恒温恒湿条件で30日間熟成させて得られた黒ニンニクから皮を剥ぐことにより得られた黒ニンニク皮を用いた以外は、実施例1と同様にして、ニンニク皮を水蒸気爆砕処理して生成物を得、評価した。EC50は0.37g/Lであった。また、ポリフェノールの没食子酸当量は、0.21g/Lであった。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1で用いた生ニンニク皮を水蒸気爆砕処理することなく、生ニンニク皮をそのまま粉砕した粉砕物をサンプルとして活性酸素消去能EC50及びポリフェノールの没食子酸当量を評価した。EC50は活性酸素消去能が低すぎて測定限界を超えていた。また、ポリフェノールの没食子酸当量は、0.005g/Lであった。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
可食部である生ニンニク粒をミルサーを用いて粉砕してニンニク破砕物を得た。そして、このニンニク破砕物のEC50及びポリフェノールの没食子酸当量を測定した。その結果、ニンニク破砕物のEC50は活性酸素消去能が低すぎて測定限界を超えていた。また、ポリフェノールの没食子酸当量は、0.03g/Lであった。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1で用いた生ニンニク皮に代えて、可食部である生ニンニク粒を用いて、実施例1と同様にして、生ニンニク粒の水蒸気爆砕生成物を得、評価した。EC50は0.18g/Lであった。また、ポリフェノールの没食子酸当量は、1.32g/Lであった。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1で用いた生ニンニク皮に代えて、栗の外皮を実施例1と同様にして水蒸気爆砕処理することにより生成物を得、評価した。EC50は0.90g/Lであった。また、ポリフェノールの没食子酸当量は、0.04g/Lであった。評価結果を表1に示す。
[比較例5]
生ニンニク皮を水蒸気爆砕処理する代わりに、オートクレーブを用いて生ニンニクを0.2MPa(121℃)、60分間蒸煮して得た蒸煮生ニンニク皮を、ミルサーを用いて粉砕して破砕物を得、実施例1と同様にして評価した。EC50は7.27g/Lであった。また、ポリフェノールの没食子酸当量は、0.014g/Lであった。評価結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明に係る実施例1及び参考例2で得られたニンニク皮を水蒸気爆砕処理して得られた生成物は、比較例1の水蒸気爆砕処理していない生ニンニク皮や、比較例2の水蒸気爆砕処理していない可食部である生ニンニク粒に比べて大幅に高い活性酸素消去能を示していた。また、比較例4のポリフェノール成分を含むと思われる栗皮を水蒸気爆砕して得られた生成物に比べても高い活性酸素消去能を示していた。なお、比較例5のように、ニンニク皮をオートクレーブを用いて0.2MPaの飽和水蒸気圧で処理した蒸煮物を粉砕しただけでは、高い活性酸素消去能は得られなかった。
本発明のニンニクの外皮を水蒸気爆砕処理して得られた活性酸素消去剤は、低コストの健康食品等の他、家畜やペット,水産業の養殖用の飼料等の動物用飼料として好ましく用いられうる。また、従来、産業廃棄物として廃棄されていたようなニンニク皮を原料として用いるために産業廃棄物の低減に役立つ。
1 水蒸気発生器
2 耐圧容器
3 ヒータ
4 水蒸気導入管
5 生成物受器
6 凝集器
10 水蒸気爆砕処理装置
V1,V2 バルブ

Claims (3)

  1. 房状の皮つきニンニクから可食部であるニンニク粒を取り除いた部分である生ニンニク皮を水蒸気爆砕処理して得られたことを特徴とする活性酸素消去剤。
  2. 請求項1に記載の活性酸素消去剤を含むことを特徴とする動物用飼料。
  3. 房状の皮つきニンニクから可食部であるニンニク粒を取り除いた部分である生ニンニク皮を水蒸気によって加圧する工程と、
    前記加圧された生ニンニク皮の圧力を瞬時に減圧することにより前記生ニンニク皮を水蒸気爆砕させる工程と、を含むことを特徴とするニンニク皮を原料とする活性酸素消去剤の製造方法。
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