JP4977920B2 - 緑葉搾汁混合液および緑色搾汁混合粉末の製造方法、緑葉搾汁混合液および緑色搾汁混合粉末、これらを含む飲食品、健康食品、医薬品、医薬部外品、化粧品 - Google Patents

緑葉搾汁混合液および緑色搾汁混合粉末の製造方法、緑葉搾汁混合液および緑色搾汁混合粉末、これらを含む飲食品、健康食品、医薬品、医薬部外品、化粧品 Download PDF

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Description

本発明は、緑葉搾汁混合液および緑色搾汁混合粉末の製造方法、これらを含む食品、健康食品、医薬品、医薬部外品に関する。
麦類緑葉粉末の製造方法として、麦類の緑葉を洗浄し、必要により細切し、ブランチング処理を行なった後、機械的に破砕し、破砕物から繊維分を主とする粗固形分を分離除去し、次いで得られる搾汁液(以下、これを青汁という)にアルカリ性水溶液を添加して青汁のpHを6〜9に調節した後噴霧乾燥又は凍結乾燥する方法は既に知られている。
上記方法においては、洗浄した麦類緑葉から数段階の工程(細切→ブランチング→機械的破砕→固液分離)を経て青汁が採取されているが、この間に青汁は空気に触れて緑色の部分的退色褐変化が起り、得られる青汁は新鮮さに欠けるくすんだ緑色を呈するようになる。この褐変化は、麦類緑葉中のクロロフィルが空気に触れると、クロロフィル中のマグネシウムが脱離されて、フェオフィチンに変化することにより生じる。
このように緑色が退色した青汁は、アルカリ性水溶液を添加して中和すると、その後の退色褐変化を抑えることはできるが、もとの新鮮な緑色に戻すことはできない。
そこで、収穫した麦類緑葉の洗浄から青汁の採取までに至る間における緑色の退色褐変化を防ぐ技術として以下の特許文献1〜3の技術が開示されている。
特許文献1には、麦類若葉を刈り取り、洗浄、搾汁し、繊維質を除いて得た青汁に、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどを加えてpHを6.9〜9.0に調節し、その後噴霧乾燥または凍結乾燥を行う、青汁粉末の製造方法が開示されている。得られた青汁粉末は通常1〜2年間緑色を維持することができるが、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどの影響で、青汁本来の嗜好性が低下するという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献2には、植物青汁に、水溶性のアルカリ天然ミネラル混合物を添加することにより、該植物青汁のpHを6〜9の範囲内に調節した後、噴霧乾燥または凍結乾燥することを特徴とする嗜好性が改善された長期保存可能な植物青汁粉末の製造方法が開示されている。しかし、中和剤として用いられるアルカリ性天然ミネラル混合物の使用量が多いため、大麦若葉に本来含有されていない海藻成分が混入して、製品の安定性および嗜好性の改善が不十分であるという問題があった。
特許文献1および特許文献2で開示されている青汁粉末の製造方法では、製造工程中に褐変が起こる。そこで褐変を防止するために、特許文献3には、洗浄した緑色植物の緑葉をアルカリ性水溶液で処理して、該緑葉に搾汁液のpHが6〜9となる量のアルカリ性水溶液を付着させた後搾汁処理を行うことを特徴とする、新鮮な緑色を呈する安定で嗜好性に優れた緑色植物の緑葉青汁の製造方法が開示されている。しかし、この方法においてもアルカリ性水溶液として海藻灰(海藻ミネラル)などのアルカリ性水溶液を用いる場合には、海藻ミネラルの使用にともなう海藻成分の混入により、嗜好性と長期保存性が低下するという問題があった。
特公昭46−38548号公報 特開平3−108469号公報 特開平11−75791号公報
本発明は、緑色を維持し、嗜好性に優れた、緑色搾汁混合液および緑色搾汁混合粉末の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る緑葉搾汁混合液の製造方法は以下の工程を含む。緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する。海藻灰化物を水性抽剤で抽出して海藻灰化物抽出液を準備する。海藻灰化物抽出液のpHを9〜11に調節する。搾汁液とpHを調節した海藻灰化物抽出液とを混合して、混合液のpHを6〜9に調節する。
本発明に係る緑葉搾汁混合液の製造方法において好ましくは、海藻灰化物抽出液のpHを調節する工程は、海藻灰化物抽出液に、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物のいずれか1種以上を添加する工程を含む。
本発明に係る緑葉搾汁混合液の製造方法において好ましくは、海藻灰化物抽出液のpHを調節する工程は、前記海藻灰化物抽出液から陰イオンを除去する工程を含む。
本発明に係る緑葉搾汁混合液の製造方法において好ましくは、海藻灰化物は、紅藻類の灰化物である。
本発明は、前記いずれかに記載の緑葉搾汁混合液の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合液である。
本発明は、前記いずれかに記載の緑葉搾汁混合液の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合液を含む飲食品、健康食品、医薬品、医薬部外品または化粧品である。
本発明に係る緑葉搾汁混合粉末の製造方法は以下の工程を含む。緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する。海藻灰化物を水性抽剤で抽出して海藻灰化物抽出液を準備する。海藻灰化物抽出液のpHを9〜11に調節する。搾汁液とpHを調節した海藻灰化物抽出液とを混合して、混合液のpHを6〜9に調節する。pHを調節した混合液を乾燥する。
本発明は、前記の緑葉搾汁混合粉末の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合粉末である。
本発明は、前記の緑葉搾汁混合粉末の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合粉末を含む飲食品、健康食品、医薬品、医薬部外品または化粧品である。
本発明によれば、緑色を維持し、嗜好性に優れた、緑色搾汁混合液および緑色搾汁混合粉末を得ることができる。
実験例1〜4のキリンサイ灰化物抽出液による緑葉搾汁液のpH調節の検討結果を示すグラフである。
(実施の形態1)
本発明の一実施の形態における緑葉搾汁混合液の製造方法は、以下の工程を備える。緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する。海藻灰化物を水性抽剤で抽出して海藻灰化物抽出液を準備する。海藻灰化物抽出液のpHを9〜11に調節する。搾汁液とpHを調節した海藻灰化物抽出液とを混合して、混合液のpHを6〜9に調節する。
<緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する工程>
本発明の一実施の形態において原料として用いられる緑色植物は、緑色の葉又は茎(以下、緑葉という)を有する栽培食用植物に限らず、緑色の葉茎をもつ食用可能な野草類や薬用植物、通常は葉茎を食用としない緑色の葉茎をもつ果菜類、根菜類、穀類、果実等の植物等が包含され、具体的には、麦類の緑葉、ホウレン草、レタス、キャベツ、白菜、水菜、キュウリ、ニガウリ、ピーマン、ニンジン緑葉、大根緑葉、パセリ、セロリ、アシタバ、コンフリー葉、アルアルファ、クローバー、ケール等の牧草の緑葉、クマザサの葉、柿の葉、松の葉等が挙げられる。これらの植物はそれぞれ単独で使用することができ、或いは2種類以上組み合わせて用いてもよい。
上記緑色植物のうち、イネ科植物が好ましく、中でも特に大麦または裸麦が好適である。麦類は、発芽後、五葉が展開しはじめる草丈15cm程度の頃から出穂開始期前までが葉緑素の含有量も多く、同化作用が旺盛で、これに比例して各種の酵素活性が強くなる。従って、この時期はフラボノイド配糖体、クロロフィル、カロチノイド等の最も多い時期でもある。この時期は生育を支持するための代謝反応の活発な時期であり、代謝に伴う活性酸素の生成も増加し、植物体にとって自己防衛のために抗酸化作用を有する成分であるフラボノイド、特にその配糖体、クロロフィル、カロチノイド、ビタミンC、ビタミンE等のビタミン類、SOD(スーパーオキシドディスムターゼ)、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ等の酵素が豊富に含まれる時期であり、葉体をはじめとする植物体各部の組織細胞の酸化や損傷を防止しているのである。この時期は、麦類の葉の外観は極めて緑色が鮮やかであり、上記の抗酸化活性に関与する各種の物質の含有量も最も多い麦類の分株開始期から出穂開始前期までの間に相当し、この間の麦類緑葉にはタンパク質、多糖類、少糖類、ミネラル、ビタミン類、ポリフェノール類、クロロフィル、カロチノイド等の含有量が最も多くなっている。
したがって、本発明の一実施の形態においては、分株開始期ないし出穂開始前期に収穫した麦類の緑葉を用するのが最適である。
これらの緑色植物の緑葉はできるだけ新鮮なうちに処理することが望ましく、また貯蔵品を使用する場合には、不活性ガス貯蔵、低温貯蔵、減圧脱水貯蔵、亜硫酸ガスや亜硫酸塩処理などの変色、変質防止手段を講じたものを用いるのが好ましい。原料植物の緑葉は充分洗浄して付着物を洗い落とし、所望に応じて次亜塩素酸の如き殺菌剤を用いて滅菌処理し、さらに充分水洗した後、必要により適当な大きさに細切することができる。
また、処理の任意の段階において、常圧において(場合によっては減圧下又は加圧下で)100〜140℃の温度で2〜10秒間程度ブランチング(blanching)処理を行った後、急冷する処理を行ってもよい。この処理によって、緑色植物の不都合な変色、変質等の原因となりうる酵素(例えば、クロロフィラーゼ、パーオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼなど)を不活性化させることができる。
このようにして処理された緑色植物の緑葉は、適宜水を加えた後、搾汁する。搾汁はそれ自体既知の方法に従い、例えば、ミキサー、ジューサー、等の機械的破砕手段を遠心分離や濾過等の固液分離手段と組合せることにより容易に行うことができる。
かくして、極めて新鮮な緑色を呈した緑色植物の緑葉の搾汁液が得られる。得られる搾汁液の液性は、pH5.5〜6.0の範囲内にある。
また、該搾汁液は、場合により瞬間加熱処理して、残存する可能性のある変色、変質に関与する不都合な酵素を分解または不活性化し、また混入し得る細菌の殺菌を行うこともできる。この処理は、常圧、減圧下または加圧下のいずれでも行うことができ、例えば90〜150℃で2秒〜180秒程度の処理条件が採用できる。この処理後は急冷、とくに10℃以下の温度に急冷することが望ましい。
<海藻灰化物抽出液を準備する工程>
本発明の一実施の形態において用いられる海藻灰化物抽出液は、海藻類を約200〜1000℃、好ましくは約450〜800℃の温度に加熱することにより灰化し、その灰化物を水性抽剤で抽出することによって得られる。
海藻類としては、紅藻類を用いることが好ましい。紅藻類とは、真正紅藻網、スギノリ目のゆかり科若しくはいばらのり科に属する紅藻類である。具体例としては、キリンサイ(Eucheumamuricatum)、あまくきりんさい(Eucheumamamakusaensis)、とげきりんさい(Eucheumaserra)、びやくしんきりんさい(Eucheumacupresoideum)、いばらのり(Hypneacharoides)、かきいばらのり(Hypneamusciformis)、さいだいばら(Hypneasaidana)、たちいばらのり(Hypneavariabilis)、ひもいばら(Hypneachordacea)などをあげることができる。なかでもキリンサイを用いることが好ましい。
海藻類の灰化物は、海藻類を空気の通気下または非通気下で、加熱することにより得ることができる。この際の加熱は、灰化物中に有機物が実質的に残留しない温度であればよく、通常300℃以上、好ましくは500℃以上の温度で灰化するのがよい。海藻類を300℃よりも低い温度で灰化した場合は、得られる海藻類の灰化物中に有機物が残留し、水性抽剤で抽出する場合に、海藻灰化物中のミネラルの溶解速度が減少するのみならず、その完溶が困難となり、かつ有機物の一部が抽出されるため好ましくない。さらに得られる海藻灰化物抽出液が褐色に着色したり、悪臭を帯びるため好ましくない。また、活性炭などで脱色しようとすると、着色物質とともにミネラル成分も吸着されてしまう。
灰化の際の加熱は、海藻類のミネラル成分の一部が飛散もしくは揮散して失われ、好ましい組成バランスが実質的に崩れない限り、かなり高温で行うことができ、約1000℃以下、好ましくは約900℃以下を採用できる。
灰化の際の加熱時間は、灰化物中に有機物が実質的に残留しないのに十分な時間であれば良く、通常3〜100時間、好ましくは5〜90時間である。
このような灰化物調製の原料海藻類は、アルギン酸、マンニット、その他寒天原料などの多糖類を採取した残渣など、海藻類の含有するミネラル類を総合的に含有するものであればいかなる形態のものでも用いることができる。
次に、上記の方法で得られた海藻類灰化物を、水または酸性水溶液などの水性抽剤を用いて抽出する。
抽出操作は従来公知の方法を用いることができる。
水抽出の場合は、室温で行うことができ、加熱する必要はないが、沸騰条件下で抽出しても良い。水抽出は、通常、抽出系の凍結温度以上、約100℃までの条件で行われるが、加圧条件下で100℃を超える温度で行ってもよい。加熱によって抽出速度が向上するが、過度に高温であると、灰化物中に存在する少量の糖類などの影響で着色する場合があるため、海藻灰化物の灰化状態によっては、あまり高温で行わないほうがよい。このようにして得られた海藻灰化物抽出液は、通常pHが7〜11の範囲となる。本発明の一実施の形態において用いられるキリンサイ灰化物の抽出液では、通常pHが7〜8.5の範囲となる。
水性抽剤としては、酸性水溶液を用いることもできる。酸性水溶液に含まれる酸類としては、たとえば、塩酸、硫酸、硝酸、ポリリン酸、燐酸などの無機酸類、酢酸、乳酸、酒石酸、尿酸、コハク酸、リンゴ酸、天然醸造酢酸類などを用いることができる。酸類としては、海藻類灰化物中に含有される無機質成分となるべき水不溶性の塩を形成しないもので、かつ人体または家畜類に有害でないものであればいずれも用いることができるが、なかでも塩酸および酢酸が好ましい。
酸水溶液中の酸の濃度は、たとえば0.5〜15質量%、特に1〜10質量%が好ましく、さらに1〜6質量%が好ましい。酸の濃度が15質量%を超えると、海藻灰化物中に含まれる硫黄成分と反応して硫化水素を発生し、得られる製品が硫黄臭を帯びる傾向があるため好ましくない。
海藻灰化物抽出液は、たとえばろ過、遠心分離などの固液分離法を用いて不要物を分離除去することが好ましい。
海藻灰化物抽出液は、そのまままたは適度に濃縮して用いることができる。また、噴霧乾燥、ドラム乾燥、減圧乾燥などの乾燥法を用いて乾燥させたものを用いることができる。
<海藻灰化物抽出液のpHを9〜11に調節する工程>
次に、得られた海藻灰化物抽出液のpHを9〜11に調節する。
海藻灰化物抽出液のpHの調節は、海藻灰化物抽出液に、例えば、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物を添加して行うことができる。なかでも炭酸ナトリウムを用いることが好ましい。
アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物は、アルカリ性水溶液として添加することが好ましい。
アルカリ性水溶液を用いる場合は、アルカリ性水溶液中のアルカリの濃度は、海藻灰化物の種類やアルカリの種類によって変えることができ、厳密に制限されるものではないが、たとえば0.01〜5質量%、好ましくは0.01〜1質量%、さらに好ましくは0.02〜0.5質量%の範囲内が適当である。
アルカリ性水溶液には、場合により塩化ナトリウムを含ませることができる。これにより、搾汁液とpHを9〜11に調節した海藻灰化物抽出液を混合する際に、アルカリの使用により搾汁液中で起こる酸化反応に関与する酵素系を阻害して、混合液の褐変化、変質を効果的に抑制することができる。該アルカリ性水溶液中における塩化ナトリウムの濃度も厳密に制限されるものではなく任意に変えることができるが、一般には0.01〜3質量%、好ましくは0.02〜2質量%、さらに好ましくは0.1〜0.5質量%の範囲内が適当である。
さらに、アルカリ性水溶液には、必要により抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、抗酸化作用を有する各種フラボノイド類またはその配糖体、それらを含有する植物抽出エキス等を添加することができ、これにより、緑色植物の緑葉の処理の間における緑色の退色褐変化の防止効果をさらに向上させることができる。該抗酸化剤の添加量は抗酸化力の強さによって異なり、特に制限されないが、通常、アルカリ性水溶液中における濃度が0.01〜1質量%、特に0.01〜0.2質量%、さらに特に0.01〜0.1質量%の範囲内となるような割合で添加するのが好都合である。
海藻灰化物抽出液のpHの調節は、海藻灰化物抽出液から陰イオンを除去することにより行うこともできる。
陰イオンの除去は、海藻灰化物抽出液を陰イオン交換樹脂または陰イオン交換膜に接触させて行うことができる。
陰イオン交換樹脂は、一般的なものを用いることができる。たとえば、オルガノ(株)社製のアンバーライト IRA-68、アンバーライト IRA-35、アンバーライト IRA-400、アンバーライト IRA-410、アンバーライト IRA-458、ザ・ダウ・ケミカル社製のダウエックス MSA-1、ダウエックス SBR-P、ダウエックス SAR、三菱化学(株)社製のダイヤイオン SA10A、ダイヤイオン PA-418などが好適である。
陰イオン交換膜は、一般的なものを用いることができる。たとえば、旭硝子(株)社製のセレミオンAMV、セレミオンASV、セレミオンDMV、旭化成(株)社製のアシプレックス、徳山曹達(株)社製のネオセプタなどが好適である。
海藻灰化物抽出液と、陰イオン交換樹脂または陰イオン交換膜との接触は、通常のイオン交換工程において行われている方法を用いることができる。たとえば、陰イオン交換膜で区画された陰極室と陽極室を有する電解槽または電気透析装置を準備する。陰極室には海藻灰化物抽出液を、陽極室には水を仕込み、陰極と陽極間に適当な電圧をかけることにより行うことができる。通常、陰イオン交換膜の限界電流値を超えない範囲内で一定電圧に保ち、その条件で最大初期電流値を適用することが好ましい。電解槽または電気透析装置の操作温度は、0〜50℃が好ましい。
海藻灰化物抽出液のpHの調節は、上記のアルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物の添加と、上記の陰イオンの除去の両方を併せて行ってもよい。
<搾汁液と海藻灰化物抽出液の混合液のpHを6〜9に調節する工程>
次に、搾汁液とpHを9〜11に調節した海藻灰化物抽出液とを混合して、混合液のpHを6〜9に調節する。具体的には、搾汁液のpHを測定しながら、pHを調節した海藻灰化物抽出液を搾汁液に添加していき、混合液のpHが9〜11の範囲となった時点で添加を終了する。
得られた混合液のpHは6〜9であり、pH6.5〜8.5であることがさらに好ましい。
(実施の形態2)
本発明の一実施の形態における緑葉搾汁混合粉末の製造方法は、以下の工程を備える。緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する。海藻灰化物を水性抽剤で抽出して海藻灰化物抽出液を準備する。海藻灰化物抽出液のpHを9〜11に調節する。搾汁液とpHを調節した海藻灰化物抽出液とを混合して、混合液のpHを6〜9に調節する。pHを調節した混合液を乾燥する。
緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する工程、海藻灰化物抽出液を準備する工程、海藻灰化物抽出液のpHを9〜11に調節する工程および搾汁液と海藻灰化物抽出液の混合液のpHを6〜9に調節する工程は、実施の形態1と同様である。
実施の形態2では、さらに、pHを6〜9に調節した混合液を乾燥する工程を実施する。
<pHを調節した混合液を乾燥する工程>
混合液の乾燥は、該青汁を噴霧乾燥または凍結乾燥、好ましくは噴霧乾燥することにより行なうことができる。噴霧乾燥または凍結乾燥はそれ自体既知の方法で行うことができる。
例えば、噴霧乾燥に際しては120〜200℃、好ましくは140〜190℃程度の熱風を用いる加熱噴霧乾燥、或いは適当な乾燥剤、例えば塩化リチウム等で乾燥した空気中で常温噴霧乾燥することができる。また、凍結乾燥に際しては、乾燥板の温度40〜50℃、真空度1.0〜0.01mmHg程度の条件が通常採用される。
また、乾燥工程に供する混合液中の固形分の濃度は1.5〜30%程度の範囲内で、特に高濃度側が好ましい。このために濃縮する場合には、連続薄膜濃縮装置、真空濃縮装置などを利用することができる。さらに、上記の操作に際して、所望に応じて空気を窒素、アルゴン等のごとき不活性ガスで置換したり、グルコースオキシダーゼのような酸素吸収剤を封入したり、冷温に保ったり、遮光したり等の手段を単独もしくは組み合わせて、乾燥工程に供するまでの混合液の移送、貯蔵等における変色、変質を防止することもできる。
さらに、混合液は、必要に応じて、デキストリン、シクロデキストリン、デンプン、マルトース、マルチトール、グルコース、フラクトース等の賦形剤、食品用増量剤等を添加した後、噴霧乾燥、凍結乾燥等の手段により乾燥することもできる。
凍結乾燥物の粉末化は、たとえばロールミル、ハンマーミル、ジェットミルなどの従来公知の方法を用いることができる。
上記の方法で製造された緑葉搾汁混合粉末は、従来法によって得られる緑葉青汁粉末に比べて、はるかに新鮮な緑色を呈しており、保存安定性及び嗜好性においてもはるかに優れており、しかもさわやかな甘味を有しており、そのまま飲食に供することができる。また、必要によりシクロデキストリン、クラウンエーテル等による包接を行うこともできる。また、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味料等と混合し、用途に応じて粉末、顆粒、ペレット、錠剤、油状の形態に成形することもできる。
(実施の形態3)
上記の方法により製造される、緑葉搾汁混合液および緑葉搾汁混合粉末は、飲食品、健康食品、医薬品、医薬部外品または化粧品に用いることができる。
食品としては、たとえば緑葉搾汁混合粉末を野菜加工品、海藻加工品、缶詰類、瓶詰め類、肉類加工品などの各種加工食品、スープ、スナック菓子、飲料、パン類、麺類、氷菓子類、お茶などに配合することができる。
健康食品としては、たとえば緑葉搾汁混合粉末を粉末状、粒状、液状、顆粒状、カプセル状などに成形した形態として製品化されるが、さらに飲料、スープ、麺類、パン類、ケーキ、菓子類、お茶などに配合することができる。
医薬品としては、たとえば緑葉搾汁混合粉末を錠剤、散剤、液剤に成形して消化剤、ビタミン剤などに配合することができる。
医薬部外品としては、たとえば緑葉搾汁混合粉末をクリーム、石鹸、歯磨き粉、浴用剤、育毛剤などに配合することができる。
化粧品としては、たとえば緑葉搾汁混合粉末をクリーム、石鹸、歯磨き粉などに配合することができる。
<実験例1〜4>
海藻灰化物抽出液による緑葉搾汁液のpH調節能を検討するために、以下の試験を行った。
(緑葉搾汁液の準備)
分株開始期ないし出穂開始期前期の間に刈り取った大麦(草丈:20〜50cm)の緑葉1kgをよく洗浄した後、細切し、さらにミキサーで粉砕して搾汁し、繊維粕をろ過により除去してpH6.3の搾汁液900gを得た。
(キリンサイ灰化物抽出液の準備)
紅藻類の一種であるキリンサイ(Eucheumamuricatum)の乾燥物を800℃で48時間かけて灰化し、キリンサイ灰化物を作製した。得られたキリンサイ灰化物100gをイオン交換水1000mlに投入して10分間攪拌した。得られた懸濁液をろ紙(5B10mm、ADVANTEC社製)でろ過して、キリンサイ灰化物抽出液(A)940ml(固形分7.9質量%)を得た。該キリンサイ灰化物抽出液(A)のpHをpH COND METER D−54(HORIBA社製)で測定したところ、22.5℃においてpH7.41であった。
(キリンサイ灰化物抽出液のpHの調節)
前記キリンサイ灰化物抽出液(A)100mlに、濃度25%の炭酸ナトリウム水溶液をそれぞれ0.3ml、1.0ml、5.0ml添加した。炭酸ナトリウム水溶液を添加したキリンサイ灰化物抽出液(B)のpHはそれぞれ10.082、10.300、10.823であった。
(緑葉搾汁混合液の作成)
前記の緑葉搾汁液50mlを200mlビーカーに量り取り、スターラーで攪拌しながら、前記のpHを調節したキリンサイ灰化物抽出液(B)を添加しながら、緑葉搾汁液とキリンサイ灰化物抽出液(B)の混合液のpHを測定した。比較例では、pHを調節していないキリンサイ灰化物抽出液(A)を添加しながら混合液のpHを測定した。
結果を表1および図1に示す。
Figure 0004977920
(評価結果)
実験例1は緑葉搾汁液50mlに、pHが10.082のキリンサイ灰化物抽出液(B)を添加したものである。緑葉搾汁混合液のpHは図1の実験例1のように増加した。緑葉搾汁混合液のpHが7.16となったときのキリンサイ灰化物抽出液(B)の添加量は40mlであった。
実験例2は緑葉搾汁液50mlに、pHが10.300のキリンサイ灰化物抽出液(B)を添加したものである。緑葉搾汁混合液のpHは図1の実験例2のように増加した。緑葉搾汁混合液のpHが7.05となったときのキリンサイ灰化物抽出液(B)の添加量は9mlであった。
実験例3は緑葉搾汁液50mlに、pHが10.823のキリンサイ灰化物抽出液(B)を添加したものである。緑葉搾汁混合液のpHは図1の実験例3のように増加した。緑葉搾汁混合液のpHが7.11となったときのキリンサイ灰化物抽出液(B)の添加量は2mlであった。
実験例4は緑葉搾汁液50mlに、pHが7.41のキリンサイ灰化物抽出液(A)を添加したものである。緑葉搾汁混合液のpHは図1の実験例4のようにほとんど変化しなかった。すなわち、キリンサイ灰化物抽出液(A)を添加した場合は、緑葉搾汁混合液のpHを7.1〜7,2の範囲に調節することはできなかった。
<実施例1>
大麦若葉の緑葉(大麦の成熟期前の葉茎)1kgをよく洗浄した後、細切し、さらにミキサーで粉砕して搾汁し、繊維粕をろ過により除去してpH6.3の搾汁液900gを得た。
次に、実験例1〜4と同様の方法で準備したキリンサイ灰化物抽出液(A)に、濃度25%の炭酸ナトリウム水溶液を5ml添加して、pHが10.8のキリンサイ灰化物抽出液(B)を準備した。
搾汁液900gにキリンサイ灰化物抽出液(B)を約36ml添加して、緑葉搾汁混合液のpHを7.2に調節した。
得られた緑葉搾汁混合液を送風温度180℃にて噴霧乾燥を行い、緑葉搾汁混合粉末40gを得た。得られた緑葉搾汁混合粉末は鮮やかな緑色を呈し、風味も良かった。
<実施例2>
大麦若葉の緑葉(大麦の成熟期前の葉茎)1kgをよく洗浄した。
次に、実験例1〜4と同様の方法で準備したキリンサイ灰化物抽出液(A)に、濃度25%の炭酸ナトリウム水溶液を5ml添加して、pHが10.8のキリンサイ灰化物抽出液(B)を準備した。
次に、洗浄水100質量部に対して、キリンサイ灰化物抽出液(B)を5質量部加えた浸漬液を準備し、浸漬液中に大麦若葉の緑葉を約5分間浸漬した。その後、浸漬液から浸漬液の付着量110gの大麦若葉の緑葉を取り出し、細切し、さらにミキサーで粉砕して搾汁し、繊維粕をろ過により除去してpH6.5の搾汁液を1000gを得た。大麦若葉を細切する際に、緑葉の切口を炭酸ナトリウムによりpHを調節したキリンサイ灰化物抽出液が保護する。
次に、搾汁液1000gに前記のキリンサイ灰化物抽出液(B)を約29ml添加して、緑葉搾汁混合液のpHを7.2に調節した。
得られた緑葉搾汁混合液を送風温度180℃にて噴霧乾燥を行い、緑葉搾汁混合粉末40gを得た。得られた緑葉搾汁混合粉末は鮮やかな緑色を呈し、風味も良かった。
<実施例3>
大麦若葉の緑葉(大麦の成熟期前の葉茎)1kgをよく洗浄した後、細切し、さらにミキサーで粉砕して搾汁し、繊維粕をろ過により除去してpH6.3の搾汁液920gを得た。
次に、デキストリン70gを水350mlに添加したデキストリン溶液を準備した。
次に、実験例1と同様の方法で準備したキリンサイ灰化物抽出液(A)に、濃度25%の炭酸ナトリウム水溶液を5ml添加して、pHが10.8のキリンサイ灰化物抽出液(B)を準備した。
搾汁液920gに、デキストリン溶液350mlおよびキリンサイ灰化物抽出液(B)を約37ml添加して、緑葉搾汁混合液のpHを7.2に調節した。
得られた緑葉搾汁混合液を送風温度180℃にて噴霧乾燥を行い、緑葉搾汁混合粉末40gを得た。得られた緑葉搾汁混合粉末は鮮やかな緑色を呈し、風味も良かった。
<実施例4>
実施例1と同様の方法で製造した緑葉搾汁混合粉末55gを中力粉2.5kgに混合し、食塩50gおよび水1リットルを添加して混練りし、一般的な方法でうどんを製造した。得られたうどんは鮮やかな緑色を呈し、風味の良い製品であった。
<実施例5>
実施例1と同様の方法で製造した緑葉搾汁混合粉末5gと、小麦粉90g、コーンスターチ10g、グラニュー糖25g、バター5g、ショートニング10g、重炭酸ナトリウム7g、食塩7g、水22gを混合して型取り、240℃で5分間加熱してビスケットを製造した。得られたビスケットは緑色の風味の良い製品であった。
<実験例5,6>
(キリンサイ灰化物抽出液のpHの検討)
紅藻類の一種であるキリンサイ(Eucheuma muricatum)の乾燥物を800℃で48時間かけて灰化し、キリンサイ灰化物を作製した。得られたキリンサイ灰化物10gをイオン交換水100mlに投入して10分間攪拌した。得られた懸濁液をろ紙(5B10mm、ADVANTEC社製)でろ過して、キリンサイ灰化物抽出液105ml(固形分8.3質量%)を得た。該キリンサイ灰化物抽出液のpHをpH COND METER D−54(HORIBA社製)で測定したところ、22.5℃においてpH6.87であった。
上記と同様にして作製したキリンサイ灰化物を、さらに550℃で2,5,10,15時間かけて焼成し、それぞれ10gをイオン交換水100mlに投入して10分間攪拌した。得られた懸濁液をろ紙(5B10mm、ADVANTEC社製)でろ過して、pHをpH COND METER D−54(HORIBA社製)で測定したところ、22.5℃におけるpHはそれぞれ8.34,8.69,8.49,8.67であった。
一方、市販の昆布灰1.22gをイオン交換水50mlに溶解した水溶液の25℃におけるpHは11.3であった。
(キリンサイ灰化物抽出液の陰イオン交換樹脂によるpHの調節)
キリンサイの乾燥物を800℃で48時間かけて灰化して得たキリンサイ灰化物1kgを10リットルのイオン交換水に懸濁し、懸濁液をろ過して、固形分8.3質量%のキリンサイ灰化物抽出液(C)を得た。得られたキリンサイ灰化物抽出液(C)を、陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)社製のアンバーライト IRA−400)を200g充填したカラムに流速約10ml/分で流通させて、溶出液であるキリンサイ灰化物抽出液(D)9.2Lを回収した。回収したキリンサイ灰化物抽出液(D)のpHは10.25、固形分は6.85質量%であった。
回収したキリンサイ灰化物抽出液(D)を送風温度190℃にて噴霧乾燥を行い、キリンサイ灰化物抽出液(D)の焼成物630gを得た。
(緑葉搾汁混合液の作成)
前記で作製したキリンサイ灰化物抽出液(D)の焼成物を水に懸濁し、25%水溶液を作製した。該水溶液のpHは10.25であった。
実験例1〜4または実施例1と同様に作製した緑葉搾汁液1Lに、上記のキリンサイ灰化物抽出液(D)焼成物の25%水溶液を添加しながら、緑葉搾汁液とキリンサイ灰化物抽出液(D)の混合液のpHを測定した。比較例2では、pHを調節していないキリンサイ灰化物抽出液(C)を添加しながら混合液のpHを測定した。
(評価結果)
実験例5は緑葉搾汁液1Lに、pHが10.25のキリンサイ灰化物抽出液(D)焼成物の25%水溶液を添加したものである。緑葉搾汁混合液のpHが7.2となったときのキリンサイ灰化物抽出液(B)の焼成物の25%水溶液添加量は36mlであった。
実験例6は緑葉搾汁液1Lに、pHが7.9のキリンサイ灰化物抽出液(C)を添加したものである。キリンサイ灰化物抽出液(C)を添加した場合は、緑葉搾汁混合液のpHはほとんど変化せず、緑葉搾汁混合液のpHを7.1〜7.2の範囲に調節することはできなかった。
<実施例6:緑葉搾汁混合粉末の製造>
実験例5で得られたpH7.2の緑葉搾汁混合液1000gを濃縮したのち、送風温度180℃で噴霧乾燥して緑葉搾汁混合粉末45gを得た。得られた緑葉搾汁混合粉末は新鮮な緑色を呈し、味および嗜好性が良好であった。
<参考例1〜12:海藻灰化物のクロロフィルの安定化に対する効果の検討>
緑葉搾汁液1gあたり、キリンサイ灰化物をそれぞれ0.1g、0.2g、0.5g添加して緑葉搾汁混合液を準備し、室温でのpHを測定した。さらに、緑葉搾汁混合液を40℃、50℃、60℃で3日間、7日間、14日間、28日間保存した場合のクロロフィルの含量を測定した。クロロフィル含量の測定は、緑葉搾汁混合液を85v/v%アセトン抽出液で遠心分離して得られた上澄液の660nm、642.5nmでの吸光度を測定し、クロロフィル含量(mg/100ml)に換算した。なお、参考例1、参考例5および参考例9はpHが約7.2に調整され、クロロフィルの安定性が保証された標品である。
結果を表2に示す。
Figure 0004977920
参考例2、参考例6、参考例10は緑葉搾汁液1gあたりキリンサイ灰化物0.1gを添加した緑葉搾汁混合液である。クロロフィル含有量の経時的変化は、標品である参考例参考例1、参考例5、参考例9とほとんど差がなく、安定であった。
参考例3、参考例4、参考例7、参考例8、参考例11、参考例12では、標品と比べて、保存時間の経過に伴うクロロフィル含量の減少量が大きかった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (8)

  1. 緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する工程と、
    キリンサイの灰化物を水性抽剤で抽出してキリンサイ灰化物の抽出液を準備する工程と、
    前記抽出液のpHを9〜11に調節する工程と、
    前記搾汁液と前記pHを調節した前記抽出液とを、前記搾汁液1gあたりキリンサイ灰化物の添加量が0.003〜0.1gとなるように混合して、混合液のpHを6〜9に調節する工程とを含み、
    前記抽出液のpHを調節する工程は、前記抽出液に、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物のいずれか1種以上を添加する工程、または前記抽出液から陰イオンを除去する工程を含む、
    緑葉搾汁混合液の製造方法。
  2. 前記緑色植物は麦類である、請求項1に記載の緑葉搾汁混合液の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合液。
  4. 請求項1または2に記載の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合液を含む飲食品、健康食品、医薬品、医薬部外品または化粧品。
  5. 緑色植物の緑葉の搾汁液を準備する工程と、
    キリンサイの灰化物を水性抽剤で抽出してキリンサイ灰化物の抽出液を準備する工程と、
    前記抽出液のpHを9〜11に調節する工程と、
    前記搾汁液と前記pHを調節した前記抽出液とを、前記搾汁液1gあたりキリンサイ灰化物の添加量が0.003〜0.1gとなるように混合して、混合液のpHを6〜9に調節する工程と、
    前記pHを調節した混合液を乾燥する工程とを含み、
    前記抽出液のpHを調節する工程は、前記抽出液に、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物のいずれか1種以上を添加する工程、または前記抽出液から陰イオンを除去する工程を含む、
    緑葉搾汁混合粉末の製造方法。
  6. 前記緑色植物は麦類である、請求項5に記載の緑葉搾汁混合粉末の製造方法。
  7. 請求項5または6に記載の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合粉末。
  8. 請求項5または6に記載の製造方法を用いて製造された緑葉搾汁混合粉末を含む飲食品、健康食品、医薬品、医薬部外品または化粧品。
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