JP2017000121A - 植物由来ミネラルの製造方法及び該方法で製造した植物由来ミネラル - Google Patents
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Abstract
【課題】原料植物が有する本来のミネラルバランスを保持しつつ長期間に亘って極めて高い還元力を維持することが可能な植物由来ミネラルを比較的簡単な装置で安全且つ経済的に製造することができる植物由来ミネラルの製造方法と、係る方法で製造した還元力に優れる植物由来ミネラルとを提供する。【解決手段】原料植物を有酸素状態のまま650℃〜1000℃の温度で加熱して灰化物を得る灰化工程(S1)と、その灰化物を粉砕する粉砕工程(S2)と、粉砕した灰化物に純水を加えて混合液を得る混合工程(S3)と、混合液を濾過して微粒子画分と粗粒子画分とに分画する濾過工程(S4)と、濾過された微粒子画分を乾燥させて水分を除去し、微粒子状の植物由来ミネラルを得る乾燥工程(S5)と、得られた植物由来ミネラルを所定量にて取り分けて個包装する包装工程(S6)とを備え、粉砕工程(S2)から包装工程(S6)までを不活性ガス雰囲気で行う。【選択図】図2
Description
本発明は、陸上の草木や海草などの植物を加熱処理して得られる植物由来ミネラルの製造方法と、該方法で製造した植物由来ミネラルとに関する。
一般に、生物体の生命活動にとって種々のミネラルは必要不可欠であり、これらのミネラルを人は主として食品から摂取している。
そこで、このようなミネラルを効率よく摂取できるようにするため、従来より、有効なミネラルを含む植物や動物を燃焼灰化させてミネラルを抽出・採取する様々な方法が提案されている。例えば、下記の特許文献1では、2種以上の植物を2000℃以上の温度で加熱して熔融化することにより前記2種以上の植物が含有するミネラルを有効な形で抽出する方法が開示されている。そして、この技術によれば、原料植物を2000℃以上の高温で加熱して熔融化することにより、酸化還元電位が−200mV以上であり且つこれを長期間維持し得る植物由来ミネラルを製造することができるとされている。
そこで、このようなミネラルを効率よく摂取できるようにするため、従来より、有効なミネラルを含む植物や動物を燃焼灰化させてミネラルを抽出・採取する様々な方法が提案されている。例えば、下記の特許文献1では、2種以上の植物を2000℃以上の温度で加熱して熔融化することにより前記2種以上の植物が含有するミネラルを有効な形で抽出する方法が開示されている。そして、この技術によれば、原料植物を2000℃以上の高温で加熱して熔融化することにより、酸化還元電位が−200mV以上であり且つこれを長期間維持し得る植物由来ミネラルを製造することができるとされている。
しかしながら、上記の先行技術には、次のような問題があった。
すなわち、原料植物を2000℃以上の高温で処理しなければならないため、加熱炉などの装置に関して高度な耐熱性の確保が必要となり製造装置が大掛かりなものとなるのに加え、2000℃と言った加熱温度を維持するために、過大なエネルギーの投入も必要となる。また、原料植物を2000℃で熔融化すると、一部のミネラルが気化してしまうため、原料植物が有する本来のミネラルバランスを維持することができなくなる。そして、原料植物を2000℃で熔融化して得た中間生成物を次の工程へと送る際には、係る中間生成物の温度を水やアルコール溶液などの溶媒が気化しない温度まで冷却する必要があるが、そのような温度まで冷却するのに多大な時間とコストが掛かるようになり、経済的に植物由来ミネラルを製造するのが困難になると言う問題もあった。
すなわち、原料植物を2000℃以上の高温で処理しなければならないため、加熱炉などの装置に関して高度な耐熱性の確保が必要となり製造装置が大掛かりなものとなるのに加え、2000℃と言った加熱温度を維持するために、過大なエネルギーの投入も必要となる。また、原料植物を2000℃で熔融化すると、一部のミネラルが気化してしまうため、原料植物が有する本来のミネラルバランスを維持することができなくなる。そして、原料植物を2000℃で熔融化して得た中間生成物を次の工程へと送る際には、係る中間生成物の温度を水やアルコール溶液などの溶媒が気化しない温度まで冷却する必要があるが、そのような温度まで冷却するのに多大な時間とコストが掛かるようになり、経済的に植物由来ミネラルを製造するのが困難になると言う問題もあった。
それゆえに、本発明の主たる課題は、原料植物が有する本来のミネラルバランスを保持しつつ長期間に亘って極めて高い還元力を維持することが可能な植物由来ミネラルを、比較的簡単な装置で安全且つ経済的に製造することができる植物由来ミネラルの製造方法と、係る方法で製造した還元力に優れる植物由来ミネラルとを提供することである。
上記の課題を達成するため、本発明は、例えば、図1及び図2に示すように、植物由来ミネラルの製造方法を次のように構成した。
すなわち、原料植物を有酸素状態のまま650℃〜1000℃の温度で加熱して灰化物を得る灰化工程S1と、上記灰化物を粉砕する粉砕工程S2と、粉砕した上記灰化物に純水を加えて混合液を得る混合工程S3と、上記混合液を濾過して微粒子画分24と粗粒子画分26とに分画する濾過工程S4と、濾過された上記微粒子画分24を乾燥させて水分を除去し、微粒子状の植物由来ミネラルを得る乾燥工程S5と、得られた植物由来ミネラルを所定量取り分けて個包装する包装工程S6とを備える。そして、上記の粉砕工程S2から包装工程S6までを不活性ガス雰囲気で行う。
すなわち、原料植物を有酸素状態のまま650℃〜1000℃の温度で加熱して灰化物を得る灰化工程S1と、上記灰化物を粉砕する粉砕工程S2と、粉砕した上記灰化物に純水を加えて混合液を得る混合工程S3と、上記混合液を濾過して微粒子画分24と粗粒子画分26とに分画する濾過工程S4と、濾過された上記微粒子画分24を乾燥させて水分を除去し、微粒子状の植物由来ミネラルを得る乾燥工程S5と、得られた植物由来ミネラルを所定量取り分けて個包装する包装工程S6とを備える。そして、上記の粉砕工程S2から包装工程S6までを不活性ガス雰囲気で行う。
本発明は、次の作用を奏する。
原料植物の灰化温度を650℃〜1000℃の範囲としているので、2000℃以上の超高温で灰化する場合に比べて、耐熱性のレベルを落とした簡便且つ汎用的な加熱装置を使用することができるのに加え、加熱の際に投入するエネルギーも低く抑えることができる。また、灰化温度が低い分、或る種のミネラルが揮発することはなく、安全であると共に、次工程へ送る際の冷却時間や冷却コストを低減させることも可能となる。
そして、粉砕工程S2から包装工程S6までを不活性ガス雰囲気の下で行うことにより、得られる植物由来ミネラルは、原料植物が有する本来のミネラルバランスを保持したものとなっており、その高い還元力を長期間に亘って維持することが可能となる。
原料植物の灰化温度を650℃〜1000℃の範囲としているので、2000℃以上の超高温で灰化する場合に比べて、耐熱性のレベルを落とした簡便且つ汎用的な加熱装置を使用することができるのに加え、加熱の際に投入するエネルギーも低く抑えることができる。また、灰化温度が低い分、或る種のミネラルが揮発することはなく、安全であると共に、次工程へ送る際の冷却時間や冷却コストを低減させることも可能となる。
そして、粉砕工程S2から包装工程S6までを不活性ガス雰囲気の下で行うことにより、得られる植物由来ミネラルは、原料植物が有する本来のミネラルバランスを保持したものとなっており、その高い還元力を長期間に亘って維持することが可能となる。
なお、本発明には、次の構成を加えることが好ましい。
図1に示すように、前記濾過工程S4で得られた粗粒子画分26を前記粉砕工程S2へと戻すようにする。この場合、原料植物を無駄なく利用でき、高い回収率にて植物由来ミネラルを抽出・採取することができるようになる。
図1に示すように、前記濾過工程S4で得られた粗粒子画分26を前記粉砕工程S2へと戻すようにする。この場合、原料植物を無駄なく利用でき、高い回収率にて植物由来ミネラルを抽出・採取することができるようになる。
また、本発明の方法で製造した植物由来ミネラルのうち、特に、1wt%水溶液(純水)とした際の酸化還元電位が−800mV〜−300mVの範囲となるものが好ましい。
この場合、還元力が極めて高く、殺菌性や防腐効果を奏することができるようになる。
この場合、還元力が極めて高く、殺菌性や防腐効果を奏することができるようになる。
本発明によれば、長期間に亘って極めて高い還元力を維持することが可能な植物由来ミネラルを比較的簡単な装置で安全且つ経済的に製造することができる植物由来ミネラルの製造方法と、係る方法で製造した還元力に優れる植物由来ミネラルとを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本発明の植物由来ミネラル製造装置の概略構成を示した説明図であり、図2は、本発明の植物由来ミネラルの製造方法の概略を示したフローチャートである。
これらの図が示すように、本発明の植物由来ミネラルの製造方法は、「灰化工程S1」,「粉砕工程S2」,「混合工程S3」,「濾過工程S4」,「乾燥工程S5」及び「包装工程S6」がこの順に実行される。
図1は、本発明の植物由来ミネラル製造装置の概略構成を示した説明図であり、図2は、本発明の植物由来ミネラルの製造方法の概略を示したフローチャートである。
これらの図が示すように、本発明の植物由来ミネラルの製造方法は、「灰化工程S1」,「粉砕工程S2」,「混合工程S3」,「濾過工程S4」,「乾燥工程S5」及び「包装工程S6」がこの順に実行される。
灰化工程S1は、原料植物を加熱炉10に投入し、有酸素状態のまま650℃〜1000℃、より好ましくは650℃〜800℃の温度で加熱して灰化物を得る工程である。
この灰化工程S1において加熱炉10内に投入する原料植物として、例えば、ヒバマタ、ホンダワラ、アラメ、ワカメ、コンブ、竹、スギ、ヒノキ、松、ヨモギ、イタドリ若芽、熊笹、カヤなどを挙げることができるが、原料植物はこれらの植物に限定されるものではない。
また、この灰化工程S1では、原料植物の灰化温度を650℃〜1000℃の温度範囲としているので、加熱炉10として、汎用性の高い一般的な工業用電気炉や焼却炉などを用いることができる。そして、灰化温度の下限を650℃以上としているので、原料植物中に含まれる農薬などの有害有機物を分解除去することができるようになる。
なお、灰化工程S1における加熱処理の時間については、加熱炉10に投入する原料植物の量やその植物が炉内に持ち込む水分量などに応じて適宜設定されるものであって、上記の灰化温度で原料植物の有機物を完全に分解して灰分だけが残るような時間に設定すればよい。
この灰化工程S1において加熱炉10内に投入する原料植物として、例えば、ヒバマタ、ホンダワラ、アラメ、ワカメ、コンブ、竹、スギ、ヒノキ、松、ヨモギ、イタドリ若芽、熊笹、カヤなどを挙げることができるが、原料植物はこれらの植物に限定されるものではない。
また、この灰化工程S1では、原料植物の灰化温度を650℃〜1000℃の温度範囲としているので、加熱炉10として、汎用性の高い一般的な工業用電気炉や焼却炉などを用いることができる。そして、灰化温度の下限を650℃以上としているので、原料植物中に含まれる農薬などの有害有機物を分解除去することができるようになる。
なお、灰化工程S1における加熱処理の時間については、加熱炉10に投入する原料植物の量やその植物が炉内に持ち込む水分量などに応じて適宜設定されるものであって、上記の灰化温度で原料植物の有機物を完全に分解して灰分だけが残るような時間に設定すればよい。
以上のような灰化工程S1で得た灰化物は、続く粉砕工程S2へと送られるが、粉砕工程S2以降の全ての工程は、酸素などの酸化性ガスを遮断した不活性ガス雰囲気の中で実行される。
粉砕工程S2は、上記の灰化工程S1で得た灰化物を、例えば、200メッシュ篩通過画分などが得られるように、不活性ガス雰囲気の下、粉砕機12で粉砕する工程である。
ここで、200メッシュ篩通過画分とは、JISで規格する目開き77μmの篩を通過できる粒径の画分を言う。
この粉砕工程S2で使用する粉砕機12として、例えば、ボールミルやジェットミルなどを例示することができるが、この粉砕機12は上記例示に限定されるものではない。また、この粉砕機12における灰化物の粉砕が行なわれる内部には、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスが供給されており、これにより不活性ガス雰囲気下で粉砕が行なわれることとなる。
そして、粉砕が完了し、紛体となった灰化物は、不活性ガスと共に続く混合工程S3へと送られる。
ここで、200メッシュ篩通過画分とは、JISで規格する目開き77μmの篩を通過できる粒径の画分を言う。
この粉砕工程S2で使用する粉砕機12として、例えば、ボールミルやジェットミルなどを例示することができるが、この粉砕機12は上記例示に限定されるものではない。また、この粉砕機12における灰化物の粉砕が行なわれる内部には、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスが供給されており、これにより不活性ガス雰囲気下で粉砕が行なわれることとなる。
そして、粉砕が完了し、紛体となった灰化物は、不活性ガスと共に続く混合工程S3へと送られる。
混合工程S3は、粉砕した灰化物を混合装置14に投入し、これに純水を加えて混合液を得る工程である。
この混合工程S3で加える純水としては、鉱物性ミネラルを取り除いたRO膜(逆浸透膜)処理水や、イオン交換水を蒸留して得た蒸留水などが特に好適である。
また、この混合工程S3で使用する混合装置14としては、(図示しないが)ステンレス製のタンクに攪拌機を装着したものを例示することができる。
なお、灰化物に純水を加えて得られる混合液の濃度については、特に限定されるものではないが、後述する乾燥工程S5での乾燥効率を考慮すれば、灰化物が継粉状とならず純水中で均一に分散され得る最大の濃度にするのが好適である。
また、得られる混合液では、灰化物を構成する成分のうち、水溶性ミネラルの一部或いは全部が溶存した状態(すなわち、水溶液)となっている。
この混合工程S3で加える純水としては、鉱物性ミネラルを取り除いたRO膜(逆浸透膜)処理水や、イオン交換水を蒸留して得た蒸留水などが特に好適である。
また、この混合工程S3で使用する混合装置14としては、(図示しないが)ステンレス製のタンクに攪拌機を装着したものを例示することができる。
なお、灰化物に純水を加えて得られる混合液の濃度については、特に限定されるものではないが、後述する乾燥工程S5での乾燥効率を考慮すれば、灰化物が継粉状とならず純水中で均一に分散され得る最大の濃度にするのが好適である。
また、得られる混合液では、灰化物を構成する成分のうち、水溶性ミネラルの一部或いは全部が溶存した状態(すなわち、水溶液)となっている。
以上のように混合工程S3で得られた混合液は、続く濾過工程S4へと送られるが、混合装置14を通過した混合液は、1wt%水溶液(純水)とした際の酸化還元電位が測定される。そして、その酸化還元電位の測定値が、−800mV〜−300mVの範囲における所定の基準値、例えば、その基準値を−600mVとした場合、上記の測定値がこの基準値より高い(=還元力が低い)場合には、各工程(装置)に供給する不活性ガスの量を増やし、逆に、測定値がこの基準値よりも低い(=還元力が高い)場合には、各工程(装置)に供給する不活性ガスの量を減少させると言った制御が行なわれる。
濾過工程S4は、濾過装置16に投入された混合液を加圧しながら目開き200メッシュ(JIS)の濾過網22で濾過して微粒子画分24と粗粒子画分26とに分画する工程である(図1参照)。
この濾過工程S4で分画された微粒子画分24は、主として、200メッシュの濾過網22を通過した粒径77μm未満の灰化物微粒子と溶媒/分散媒である純水に溶存する水溶性ミネラルとで構成される。一方、粗粒子画分26は、主として、200メッシュの濾過網22を通過できない粒径77μm以上の灰化物粒子で構成されている。
このうち、微粒子画分24は、続く乾燥工程S5へと送られる。これに対し、粗粒子画分26は、粉砕機12へと戻され、乾燥された後、粉砕工程S2から濾過工程S4までが繰り返し実行される。
この濾過工程S4で分画された微粒子画分24は、主として、200メッシュの濾過網22を通過した粒径77μm未満の灰化物微粒子と溶媒/分散媒である純水に溶存する水溶性ミネラルとで構成される。一方、粗粒子画分26は、主として、200メッシュの濾過網22を通過できない粒径77μm以上の灰化物粒子で構成されている。
このうち、微粒子画分24は、続く乾燥工程S5へと送られる。これに対し、粗粒子画分26は、粉砕機12へと戻され、乾燥された後、粉砕工程S2から濾過工程S4までが繰り返し実行される。
乾燥工程S5は、濾過された上記微粒子画分24を乾燥装置18に投入した後、この微粒子画分24を乾燥させて水分を除去し、微粒子状の植物由来ミネラルを得る工程である。
この乾燥工程S5で使用する乾燥装置18としては、微粒子画分24を微粒化(20μm〜200μm)して比表面積を極大化させた湿潤粒子に、連続して不活性ガスの熱風を接触させることにより瞬間的にこの湿潤粒子の水分を除去し、乾燥と造粒とを同時に行なう、ノズル方式或いはロータリーアトマイザー方式のスプレードライヤーが特に好適である。かかる装置を使用すれば、球形に近く流動性に優れた植物由来ミネラルの超微細な乾燥粒子を効率よく製造することができる。
乾燥装置18で得られた植物由来ミネラルの超微細な乾燥粒子は、捕集された後、続く包装工程S6へと送られる。
なお、乾燥装置18で得られた植物由来ミネラルの乾燥粒子は、これを捕集する際、必要に応じて粒径毎に分級するようにしてもよい。
この乾燥工程S5で使用する乾燥装置18としては、微粒子画分24を微粒化(20μm〜200μm)して比表面積を極大化させた湿潤粒子に、連続して不活性ガスの熱風を接触させることにより瞬間的にこの湿潤粒子の水分を除去し、乾燥と造粒とを同時に行なう、ノズル方式或いはロータリーアトマイザー方式のスプレードライヤーが特に好適である。かかる装置を使用すれば、球形に近く流動性に優れた植物由来ミネラルの超微細な乾燥粒子を効率よく製造することができる。
乾燥装置18で得られた植物由来ミネラルの超微細な乾燥粒子は、捕集された後、続く包装工程S6へと送られる。
なお、乾燥装置18で得られた植物由来ミネラルの乾燥粒子は、これを捕集する際、必要に応じて粒径毎に分級するようにしてもよい。
包装工程S6では、スティック包装機や三方・四方シール包装機などの充填包装機20を用い、乾燥工程S5より送られてきた植物由来ミネラルの乾燥粒子を計量して所定量を取り分け、取り分けたそれぞれを個別に、酸素を通さないか或いは酸素透過率の低いフィルム等からなる袋体に不活性ガスと共に封入する、或いは、不活性ガス雰囲気の下、上記の袋体に真空包装する工程である。これにより、植物由来ミネラルが完成する。
本実施形態の植物由来ミネラルの製造方法によれば、原料植物の灰化温度を650℃〜1000℃の範囲としているので、加熱炉10として耐熱性のレベルを落とした簡便且つ汎用的な装置を使用することができ、加熱の際に投入するエネルギーも低く抑えることができる。
また、このように灰化温度が低い分、安全であると共に、次の粉砕工程S2へ送る際の冷却時間及び冷却コストを低減させることもできる。
そして、粉砕工程S2から包装工程S6までを不活性ガス雰囲気の下で行うことにより、得られる植物由来ミネラルは、1wt%水溶液とした際の酸化還元電位が−600mV前後の還元力が極めて強いものになり、また、その還元力を長期間に亘って維持することができる。
また、このように灰化温度が低い分、安全であると共に、次の粉砕工程S2へ送る際の冷却時間及び冷却コストを低減させることもできる。
そして、粉砕工程S2から包装工程S6までを不活性ガス雰囲気の下で行うことにより、得られる植物由来ミネラルは、1wt%水溶液とした際の酸化還元電位が−600mV前後の還元力が極めて強いものになり、また、その還元力を長期間に亘って維持することができる。
因みに、原料植物として、ヒバマタ、ホンダワラ、アラメ、ワカメ、コンブ、竹、スギ、ヒノキ、松、ヨモギ、イタドリ若芽、熊笹、カヤが配合されたものを準備し、これについて上述の方法で植物由来ミネラルを製造し、得られた植物由来ミネラルの組成を化学分析したところ、ナトリウム、カリウム、塩素及び硫黄を主体とし、これにカルシウム、マグネシウム、ヨウ素及びリン等が含まれるものであった。
10:加熱炉,12:粉砕機,14:混合装置,16:濾過装置,18:乾燥装置,20:充填包装機,22:濾過網,24:微粒子画分,26:粗粒子画分,S1:灰化工程,S2:粉砕工程,S3:混合工程,S4:濾過工程,S5:乾燥工程,S6:包装工程.
Claims (3)
- 原料植物を有酸素状態のまま650℃〜1000℃の温度で加熱して灰化物を得る灰化工程(S1)と、
上記灰化物を粉砕する粉砕工程(S2)と、
粉砕した上記灰化物に純水を加えて混合液を得る混合工程(S3)と、
上記混合液を濾過して微粒子画分(24)と粗粒子画分(26)とに分画する濾過工程(S4)と、
濾過された上記微粒子画分(24)を乾燥させて水分を除去し、微粒子状の植物由来ミネラルを得る乾燥工程(S5)と、
得られた植物由来ミネラルを所定量にて取り分けて個包装する包装工程(S6)とを備え、
上記の粉砕工程(S2)から包装工程(S6)までを不活性ガス雰囲気で行う、
ことを特徴とする植物由来ミネラルの製造方法。 - 請求項1の植物由来ミネラルの製造方法において、
前記濾過工程(S4)で得られた粗粒子画分(26)が前記粉砕工程(S2)へと戻される、ことを特徴とする植物由来ミネラルの製造方法。 - 請求項1又は2の植物由来ミネラルの製造方法で製造された植物由来ミネラルであって、
1wt%水溶液(純水)とした際の酸化還元電位が−800mV〜−300mVの範囲で有る、ことを特徴とする植物由来ミネラル。
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