JP7108824B2 - コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンデンサの製造方法に関する。
コンデンサ素子および一対のバスバーの一部を樹脂モールドした状態でケース内に収容するようにしたケースモールド型コンデンサにおいて、ケースの側面の一部に切り欠き部を形成し、切り欠き部にこれを封止するように封止板を結合し、一対のバスバーの外部接続用の端子部を、封止板を貫通させてケースの外側に引き出すようにした構成が、特許文献1に記載されている。
特開2014-116445号公報
外部接続用の端子部をケースの側面位置で外側に引き出す場合、上記特許文献1のような構成ではなく、ケースを射出成形により形成し、その際に、インサート成形により端子部をケースと一体形成するような構成を採ることができる。この場合、素子とバスバーとがケースに収納された後に、バスバーが端子部に電気的に接続される。このような構成とした場合には、上記特許文献1のような封止板とケースの切欠部との間からのモールド樹脂の漏れを懸念しなくてよくなる。
ところで、成形時には金型が130℃から150℃の温度に加熱され、加熱された金型内に溶融した樹脂が注入されてケースが形成される。この場合、成形後のケースには、金型の合わせ面(分離面)の位置等において、バリが発生し得る。そこで、成形後のケースにはバリ処理を施す必要がある。バリ処理を自動で行う方法として、通常、ガラスビース、スクラブ等の微細な研磨材を吹き付けてバリを落とすブラスト研磨が行われる。
しかしながら、上記のようにケースに端子部がインサート成形された場合、ブラスト研磨において端子部に研磨材が吹き付けられやすくなるので、端子部の表面が荒らされ、端子部と外部端子とが接続されたときに端子表面間での電気抵抗が増加し、外部端子へ電流が流れにくくなる虞がある。また、端子部の強度が比較的小さい場合には、研磨材の吹付力によって端子部の変形が生じ、端子部の位置精度が悪化して、外部端子との円滑な接続が行えなくなる虞もある。
かかる課題に鑑み、本発明は、成形によるケースへのバリの発生を抑えることによりバリ処理の作業を無くすことができ得るコンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の主たる態様は、外部端子が接続される端子部が一体されたケースを形成する工程と、前記ケース内に前記端子部が電気的に接続されるコンデンサ素子を収容させる工程とを含むコンデンサの製造方法に関する。本態様に係るコンデンサの製造方法は、前記ケースを形成する工程では、前記ケースの形状に形作られた型部を内部に有する金型を、前記ケースの材料である熱可塑性樹脂のガラス転移温度以下の温度に加熱し、前記金型が前記ガラス転移温度以下の温度に加熱されるとともに前記型部内に前記端子部がインサートされた後に、前記金型前記型部内に溶融状態の前記熱可塑性樹脂を注入して前記ケースを形成することを特徴とする。
本発明によれば、成形によるケースへのバリの発生を抑えることによりバリ処理の作業を無くすことができ得るコンデンサの製造方法を提供できる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1(a)は、実施の形態に係る、フィルムコンデンサの斜視図であり、図1(b)は、実施の形態に係る、充填樹脂が省略されたフィルムコンデンサの斜視図である。 図2(a)は、実施の形態に係る、コンデンサユニットの斜視図であり、図2(b)は、実施の形態に係る、上下逆さまの状態のコンデンサユニットの斜視図である。 図3(a)は、実施の形態に係る、ケースの斜視図であり、図3(b)は、実施の形態に係る、上下逆さまの状態のケースの斜視図である。 図4(a)は、実施の形態に係る、ケースの射出成形に用いられる金型の斜視図であり、図4(b)は、実施の形態に係る、スプールおよびランナーの位置で切断された金型の平面断面図である。 図5(a)は、実施の形態に係る、左右方向における中央の位置で切断された金型の側面断面図であり、図5(b)は、実施の形態に係る、第2接続ピン端子の位置で切断された金型の側面断面図である。 図6は、実施の形態に係る、射出成形によるケースの製造工程の流れを示す図である。 図7(a)は、実施の形態に係る、成形時の金型温度とケースに発生するバリの長さとの関係をグラフ化した図であり、図7(b)は、実施の形態に係る、成形時の金型温度とケースの破壊強度との関係をグラフ化した図である。図7(c)は、実施の形態に係る、ケースのバリの長さの測定方法について説明するための図であり、図7(d)は、実施の形態に係る、ケースの破壊強度の測定方法について説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。便宜上、各図には、適宜、前後、左右および上下の方向が付記されている。なお、図示の方向は、あくまでフィルムコンデンサ1等の相対的な方向を示すものであり、絶対的な方向を示すものではない。
本実施の形態において、取付タブ420が、特許請求の範囲に記載の「取付部」に対応する。また、第1接続ピン端子440および第2接続ピン端子450が、特許請求の範囲に記載の「端子部」に対応する。
ただし、上記記載は、あくまで、特許請求の範囲の構成と実施形態の構成とを対応付けることを目的とするものであって、上記対応付けによって特許請求の範囲に記載の発明が実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
<フィルムコンデンサの構成>
まず、本実施の形態に係るフィルムコンデンサ1について説明する。フィルムコンデンサ1は、後述する本実施の形態に係るコンデンサの製造方法により製造される。
図1(a)は、本実施の形態に係る、フィルムコンデンサ1の斜視図であり、図1(b)は、本実施の形態に係る、充填樹脂30が省略されたフィルムコンデンサ1の斜視図である。図2(a)は、本実施の形態に係る、コンデンサユニット10の斜視図であり、図2(b)は、本実施の形態に係る、上下逆さまの状態のコンデンサユニット10の斜視図である。図3(a)は、本実施の形態に係る、ケース20の斜視図であり、図3(b)は、本実施の形態に係る、上下逆さまの状態のケース20の斜視図である。
フィルムコンデンサ1は、コンデンサユニット10と、ケース20と、充填樹脂30とを備える。コンデンサユニット10は、2つのコンデンサ素子100と、第1バスバー200と、第2バスバー300とで構成される。
コンデンサ素子100は、誘電体フィルム上にアルミニウムを蒸着させた2枚の金属化フィルムを重ね、重ねた金属化フィルムを巻回または積層し、扁平状に押圧することにより形成される。コンデンサ素子100には、上側の端面に、亜鉛等の金属の吹付けにより第1端面電極101が形成され、下側の端面に、同じく亜鉛等の金属の吹付けにより第2端面電極102が形成される。2つのコンデンサ素子100は、その両端面が上下方向を向く状態で、左右方向に並んでケース20内に収容される。
なお、本実施の形態のコンデンサ素子100は、誘電体フィルム上にアルミニウムを蒸着させた金属化フィルムにより形成されたが、これ以外にも、亜鉛、マグネシウム等の他の金属を蒸着させた金属化フィルムにより形成されてもよい。あるいは、コンデンサ素子100は、これらの金属のうち、複数の金属を蒸着させた金属化フィルムにより形成されてもよいし、これらの金属どうしの合金を蒸着させた金属化フィルムにより形成されてもよい。
第1バスバー200は、導電性材料、たとえば、銅板を適宜切り抜き、折り曲げることによって形成され、2つの第1電極端子201と、第1接続端子202と、第1中継端子203とを含む。2つの第1電極端子201は、それぞれに対応するコンデンサ素子100の第1端面電極101に半田付け等の接続方法によって電気的に接続される。第1接続端子202は、左側のコンデンサ素子100の上部位置において、前方に張り出す。第1接続端子202には、円形の取付孔202aが形成され、この取付孔202aを用いたねじ止めにより、第1接続端子202に外部端子(図示せず)が接続される。第1中継端子203は、右側のコンデンサ素子100の下部位置において、前方に張り出す。
第2バスバー300は、導電性材料、たとえば、銅板を適宜切り抜き、折り曲げることによって形成され、2つの第2電極端子301と、第2接続端子302と、第2中継端子303とを含む。2つの第2電極端子301は、それぞれに対応するコンデンサ素子100の第2端面電極102に半田付け等の接続方法によって電気的に接続される。第2接続端子302は、左側のコンデンサ素子100の下部位置において、第1接続端子202と向き合うようにして前方に張り出す。第2接続端子302には、円形の取付孔302aが形成され、この取付孔302aを用いたねじ止めにより、第2接続端子302に外部端子(図示せず)が接続される。第2中継端子303は、右側のコンデンサ素子100の下部位置において、第1中継端子203に隣接するようにして前方に張り出す。
ケース20は、熱可塑性樹脂であって結晶性樹脂であるポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂により形成され、ケース本体410と、3つの取付タブ420とを含む。ケース本体410は、ほぼ直方体の箱状を有し、前面が開口する。ケース本体410の左側面、右側面および後面に、各取付タブ420が形成される。取付タブ420には、上下方向に貫通する円形の取付孔421が形成される。取付孔421の内側には、金属材料からなる円筒状のカラー430が、インサート成形により埋め込まれる。ケース本体410の下面には、中央よりも右側の位置に、横に細長い直方体形状の端子台411が形成される。
ケース20には、第1接続ピン端子440と第2接続ピン端子450がインサート成形により一体形成される。第1接続ピン端子440および第2接続ピン端子450は、L字に折り曲げられたピン形状を有し、ニッケルからなる下地の表面に金メッキが施されている。
第1接続ピン端子440は、その一端部が、外部端子(図示せず)との接続端部441として端子台411から下方に突き出し、その他端部が、中継端部442としてケース本体410の前面の開口縁から前方に突き出す。同様に、第2接続ピン端子450は、その一端部が、外部端子との接続端部451として端子台411から下方に突き出し、その他端部が、中継端部452としてケース本体410の前面の開口縁から前方に突き出す。第1接続ピン端子440は、中継端部442が半田付け等の接続方法によって第1バスバー200の第1中継端子203に電気的に接続され、第2接続ピン端子450は、中継端部452が半田付け等の接続方法によって第2バスバー300の第2中継端子303に電気的に接続される。
充填樹脂30は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなり、溶融状態でケース20内に注入され、ケース20が加熱されることにより硬化する。充填樹脂30は、コンデンサユニット10におけるコンデンサ素子100と第1バスバー200および第2バスバー300の一部とを覆い、これらを湿気や衝撃から保護する。
<フィルムコンデンサの製造方法>
次に、フィルムコンデンサ1の製造方法について説明する。
図4(a)は、本実施の形態に係る、ケース20の射出成形に用いられる金型500の斜視図であり、図4(b)は、本実施の形態に係る、スプール521およびランナー522の位置で切断された金型500の平面断面図である。図5(a)は、本実施の形態に係る、左右方向における中央の位置で切断された金型500の側面断面図であり、図5(b)は、本実施の形態に係る、第2接続ピン端子450の位置で切断された金型500の側面断面図である。
フィルムコンデンサ1の製造工程に含まれるケース製造工程において、ケース20が射出成形により形成される。ケース20を形成するための金型500は、鋼材により形成され、前側の第1部材501と、後上側の第2部材502と、後下側の第3部材503と、第1部材501と第2部材502との間に上方から挿入される第4部材504とが結合されることにより構成される。
金型500の内部には、ケース20の形状に形作られた型部510が形成されるとともに、型部510内に注入される溶融状態のPPS樹脂が流れるスプール521と2つのランナー522とが形成される。型部510内への注入口であるゲート523は、3つの取付タブ420に対応する型部510の各部位511に形成される(図4(b)参照)。上側の第2部材502と下側の第3部材503とは、スプール521およびランナー522の位置で結合される。型部510内の所定の位置には、各部材501、502、503、504が結合される前に、3つのカラー430と第1接続ピン端子440および第2接続ピン端子450とがインサートされる(図5(a)、(b)参照)。
図6は、本実施の形態に係る、射出成形によるケース製造工程の流れを示す図である。
金型500内でケース20の成形を行う際には、まず、金型加熱工程が行われる(S1)。即ち、金型500が、図示しないヒータによって所定温度まで加熱され、ほぼ所定温度に維持される。ここで、所定温度は、60℃以上90℃以下の範囲の温度、たとえば、80℃に設定され得る。
次に、金型500の温度がほぼ所定温度に維持された状態で、樹脂注入工程が行われる(S2)。即ち、溶融状態のPPS樹脂が、スプール521およびランナー522を通じてゲート523から型部510内に注入され、型部510内に充填される。溶融状態のPPS樹脂の温度は、たとえば、320℃とされ得る。
このとき、PPS樹脂は、3つの取付タブ420に対応する型部510の各部位511から注入され、ケース本体410に対応する型部510の部位512へ向かって流れる。これにより、ケース本体410に対応する部位512から取付タブ420に対応する部位511に向かってPPS樹脂が流れる構成と違って、取付タブ420の先端部分でPPS樹脂の合流が生じず、この部分にウェルドが発生することが防止される。
型部510内にPPS樹脂が行き渡り、ケース20が形成されると、冷却工程が行われる(S3)。即ち、型部510内へのPPS樹脂の注入が停止された後、金型500がほぼ所定温度に維持されたまま、所定時間、即ち数十秒程度の時間、放置されることにより、形成されたケース20が自然冷却される。
次に、取出工程が行われ(S4)、金型500が分離されて中からケース20が取り出される。取り出されたケース20には、ゲートカットの処理が行われ、スプール521とランナー522に対応する樹脂部分が切除される。
このようにして、第1接続ピン端子440および第2接続ピン端子450がインサートされたPPS樹脂製のケース20が完成する。
このようにして、ケース製造工程においてケース20が製造されると、その後の工程において、製造されたケース20内にコンデンサユニット10、即ち2つのコンデンサ素子100と第1バスバー200および第2バスバー300とが収容され、2つのコンデンサ素子100が、第1バスバー200および第2バスバー300を通じて第1接続ピン端子440および第2接続ピン端子450に電気的に接続される。その後の更なる工程において、ケース20内に充填樹脂30が充填されて硬化すると、フィルムコンデンサ1が完成する。
図7(a)は、本実施の形態に係る、成形時の金型温度とケースに発生するバリの長さとの関係をグラフ化した図であり、図7(b)は、本実施の形態に係る、成形時の金型温度とケースの破壊強度との関係をグラフ化した図である。図7(c)は、本実施の形態に係る、ケースのバリの長さの測定方法について説明するための図であり、図7(d)は、本実施の形態に係る、ケースの破壊強度の測定方法について説明するための図である。
図7(a)のグラフは、成形時の金型温度を40℃から170℃まで10℃刻みで変化させ、各金型温度においてPPS樹脂によりケースを成形し、それぞれのケースに発生したバリの長さを測定した結果を示したものである。成形時における金型500の合わせ面(分離面)のクリアランス(隙間)は、通常の射出成形において許容され得る20μm以下に設定される。図7(c)のように、ケースには、金型500の合わせ面に相当する位置に、合わせ面から延びるように薄い板状のバリが発生し得る。発生したバリにおける合わせ面から延びる方向の寸法が拡大鏡等を用いて測定され、その最大長さがバリ長さとして図7(a)のグラフに表されている。
図7(a)のグラフによれば、成形時の金型温度を90℃以下の温度とすることにより、ケースへのバリの発生が抑制される。即ち、ケースにバリがほぼ発生しなくなる。
90℃は、PPS樹脂のガラス転移温度に相当するものである。金型温度がガラス転移温度以下にされた場合に、バリがほぼ発生しなくなるのは、合わせ面の隙間に侵入しようとする微量なPPS樹脂が、合わせ面部分の金型表面に接触し、その温度が直ちにガラス転移温度以下に下げられて大きく流動性が失われることで、合わせ面の隙間に入り込めなくなるからではないかと考えられる。
次に、図7(b)のグラフは、成形時の金型温度を20℃から170℃まで10℃刻みに変化させ、各金型温度においてPPS樹脂によりケースを成形し、それぞれのケースの破壊強度を測定した結果を示したものである。破壊強度の測定は、アムスラー社の万能試験機での引張試験によるものである。図7(d)のように、ケースの左右の側面に形成された取付タブに治具が固定され、これら治具で相反する方向に引っ張れたときのケースの破壊強度が測定される。金型温度150℃で形成されたケースの破壊強度に対する各金型温度で形成されたケースの破壊強度の割合(百分率)が、破壊強度として図7(b)のグラフに表されている。
図7(b)のグラフによれば、成形時の金型温度を60℃以上の温度とすることにより、90℃より高い従来の射出成形時の金型温度での破壊強度と同等な破壊強度を確保することができる。なお、金型温度が50℃以下で破壊強度が保てなくなるは、50℃以下ではPPS樹脂の結晶化が破壊強度を維持するうえで不十分となるからではないかと考えられる。
<実施の形態の効果>
以上のように、本実施の形態のコンデンサの製造方法では、熱可塑性樹脂であるPPS樹脂によりケース20を成形する際の金型温度が、PPS樹脂のガラス転移温度である90℃以下の温度となるようにされているので、成形後のケース20にバリが発生するのを抑制できる。これにより、バリを除去するためにブラスト研磨によるバリ処理を行わなくて良くなるので、ケース20にインサート成形された第1接続ピン端子440や第2接続ピン端子450の表面が研磨材により荒らされ、外部端子との接続部分での接触面積が減って電気抵抗が増加し、電流が流れにくくなる、ということを防止できる。また、第1接続ピン端子440や第2接続ピン端子450が研磨材の吹付力で変形して、その位置精度が悪化し、外部端子との円滑な接続が行えなくなる、ということも防止できる。
特に、本実施の形態のケース20のように、第1接続ピン端子440や第2接続ピン端子450のインサート部分の近傍が金型500の合わせ面となる場合、第1接続ピン端子440や第2接続ピン端子450の近傍でバリが発生しやすく、このようなバリを除去しようとすると、第1接続ピン端子440や第2接続ピン端子450に研磨材が吹き付けられやすくなる。よって、このような構成の場合に、本実施の形態のコンデンサの製造方法が適用されれば、極めて有用なものとなる。
また、第1接続ピン端子440や第2接続ピン端子450に金メッキが施されている場合、研磨材の吹付により金メッキが剥がれる虞があり、こうなると、外部端子との接続部分での電気抵抗が一層増加し、電流が一層流れにくくなり得る。本実施の形態では、ブラスト研磨によるバリ処理が不要となるため、金メッキが剥がれることによる第1接続ピン端子440および第2接続ピン端子450と外部端子との間の導通不良を防止することが可能となる。
さらに、本実施の形態のコンデンサの製造方法では、成形時の金型温度が60℃以上の温度となるようにされているので、ケース20の破壊強度の低下を抑制することができ、適正な破壊強度を確保できる。これにより、使用環境下での急激な温度変化によりケース20が膨張したり収縮したりしても、ケース20において取付タブ420等に破損等が生じることを防止できる。
さらに、金型500において、ケース20の3つの取付タブ420に対応する型部510の部位511の位置にゲート523が設けられることにより、取付タブ420に対応する型部510の部位511からケース本体410に対応する型部510の部位512へとPPS樹脂が流れていくようになされているので、取付タブ420の先端部分でPPS樹脂の合流が発生せず、この部分にウェルドが発生することが防止される。これにより、取付タブ420の強度が低下することが防止される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、また、本発明の適用例も、上記実施の形態の他に、種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、ケース20がPPS樹脂により形成された。しかしながら、ケース20がポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂など、PPS樹脂以外の熱可塑性樹脂により形成されてもよい。この場合も、上記実施の形態のコンデンサの製造方法を用いることができる。この際、金型500は、材料となる樹脂のガラス転移温度以下の温度であって、そのガラス転移温度よりも高い温度に加熱された金型500で形成されたケースの破壊強度と同等の破壊強度が確保される温度以上の温度に加熱され得る。なお、ケース20の材料となる熱可塑性樹脂には、フィラーやその他各種の添加剤が含まれていてもよい。
また、上記実施の形態では、ケース20の製造工程において、金型500が組まれた後に、金型500が加熱されたが、金型500が組まれる前に各部材501~504が加熱されてもよい。
さらに、ケース20にインサート成形される接続端子は、上記実施の形態の第1接続ピン端子440および第2接続ピン端子450のようにピン形状でなくともよく、たとえば、平板形状であってもよい。また、接続端子の表面に金メッキが施されていなくてもよい。
さらに、上記実施の形態では、ケース20の取付タブ420において、取付孔421の内側にカラー430がインサート成形により埋め込まれた。しかしながら、ケース20が成形された後に取付孔421にカラー430が挿入されるような構成が採られてもよい。
さらに、フィルムコンデンサ1に含まれるコンデンサ素子100の個数は、上記実施の形態のものに限られず、必要な電気容量に応じて、適宜、変更できる。すなわち、上記実施の形態では2個のコンデンサ素子100がケース20内に配置されたが、これに限られることなく、その他の個数のコンデンサ素子100がケース20内に配置されてもよい。
さらに、上記実施の形態では、コンデンサ素子100は、誘電体フィルム上にアルミニウムを蒸着させた2枚の金属化フィルムを重ね、重ねた金属化フィルムを巻回または積層することで形成されたものであるが、これ以外にも、誘電体フィルムの両面にアルミニウムを蒸着させた金属化フィルムと絶縁フィルムとを重ね、これを巻回または積層することによりコンデンサ素子100を形成してもよい。
さらに、上記実施の形態では、コンデンサユニット10が収容されたケース20に充填樹脂30が充填されたが、ケース20の開口が塞がれてケース20内が密閉されることにより、ケース20内に充填樹脂30が充填されないようにしてもよい。
さらに、本発明のコンデンサの製造方法により製造されるコンデンサは、上記実施の形態のようなフィルムコンデンサ1に限られず、フィルムコンデンサ1以外のコンデンサであってもよい。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
なお、上記実施の形態の説明において「上方」「下方」等の方向を示す用語は、構成部材の相対的な位置関係にのみ依存する相対的な方向を示すものであり、鉛直方向、水平方向等の絶対的な方向を示すものではない。
本発明は、各種電子機器、電気機器、産業機器、車両の電装等に使用されるコンデンサの製造に有用である。
1 フィルムコンデンサ
10 コンデンサユニット
20 ケース
100 コンデンサ素子
420 取付タブ(取付部)
421 取付孔
440 第1接続ピン端子(端子部)
450 第2接続ピン端子(端子部)
500 金型
523 ゲート

Claims (3)

  1. 外部端子が接続される端子部が一体化されたポニフェニレンサルファイド樹脂からなるケースを形成する工程と、
    前記ケース内に前記端子部が電気的に接続されるコンデンサ素子を収容させる工程とを含むコンデンサの製造方法であって、
    前記ケースを形成する工程では、
    前記ケースの形状に形作られた型部を内部に有する金型を、60℃以上90℃以下の範囲の温度に加熱し、
    前記金型が60℃以上90℃以下の範囲の温度に加熱されるとともに前記型部内に前記端子部がインサートされた後に、前記金型の前記型部内に溶融状態の前記ポニフェニレンサルファイド樹脂を注入して前記ケースを形成する、
    ことを特徴とするコンデンサの製造方法。
  2. 請求項に記載のコンデンサの製造方法において、
    前記ケースは、取付孔を有し前記ケースの取り付けに用いられる取付部を備え、
    前記金型には、前記取付部に対応する前記型部の部位にゲートが設けられ、
    前記ゲートから前記型部内に溶融状態の前記熱可塑性樹脂が注入される、
    ことを特徴とするコンデンサの製造方法。
  3. 請求項1または2の何れか一項に記載のコンデンサの製造方法において、
    前記金型の前記型部内にインサートされる前記端子部の表面に金メッキが施されている、
    ことを特徴とするコンデンサの製造方法。
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