以下、添付図面を参照して、本発明によるレンズ及び金型移送システムについてより詳細に説明する。
本発明の実施形態について説明するにあたり、関連する公知技術についての具体的な説明が本発明の実施形態の要旨を不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
添付図面は本発明の実施形態の理解を助けるためのものにすぎず、添付図面により本発明の技術的思想が限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物乃至代替物を含むものと理解すべきである。
以下の説明において、単数の表現には、特に断らない限り複数の表現が含まれる。
本明細書において、「含む」や「有する」などの用語は、本明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はそれらの組み合わせが存在することを指定しようとするもので、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はそれらの組み合わせの存在や付加可能性を予め排除するものではないと理解すべきである。
図1及び図2は、本発明の一実施形態によるレンズ及び金型移送システム100を異なる方向から見た斜視図であり、図3は、図1のレンズ及び金型移送システム100の平面図である。
図1~図3を参照すると、レンズ成形機(図示せず)は、成形対象物であるレンズ原材料(GOB)を予め設定された形状に成形して排出する装置である。レンズ原材料は、金型10内に収容された状態でレンズ成形機に投入され、成形工程が行われた後にレンズ成形機から排出される。
例えば、金型10内に四角板状のレンズ原材料30(図6参照)を入れ、金型10をレンズ成形機に投入すると、高温加熱工程-成形工程-冷却工程が行われて複数のレンズが成形された成形レンズ40(図7参照)が含まれる金型10がレンズ成形機から排出される。
上記工程を連続して行えるように、レンズ成形機には、レンズ及び金型移送システム100が連結される。
すなわち、レンズ及び金型移送システム100は、レンズ成形機から排出された金型10から成形済みの成形レンズを取り出して積載し、金型10に成形のためのレンズ原材料を入れ、金型10をレンズ成形機に再投入するように構成される。
レンズ及び金型移送システム100は、レンズ成形機から排出された金型10を搬入し、予め設定された経路で移送し、その後再びレンズ成形機に搬出するように構成される。そのために、レンズ及び金型移送システム100は、金型搬入部111及び金型移送部120を含む。
なお、本実施形態においては、金型移送部120に金型移送手段(例えば、コンベア)を備えるレンズ成形機の金型投入部1が連結された構造を示す。当該構造においては、レンズ及び金型移送システム100に金型搬出部が別途備えられない。
しかし、本発明は、これに限定されるものではない。レンズ成形機の金型投入部1が金型移送手段を備えない場合、レンズ及び金型移送システムは、金型投入部1に金型を押し込む金型搬出部をさらに含んでもよい。
レンズ及び金型移送システム100は、金型10を予め設定された経路で移送する過程で、金型10を分離するように構成される。そのために、レンズ及び金型移送システム100は、金型センタリング部130及び上コアピックアップ部140を含む。
また、レンズ及び金型移送システム100は、金型10の分離により外部に露出した成形レンズ40を取り出して積載し、金型10にレンズ原材料30を投入するように構成される。そのために、レンズ及び金型移送システム100は、レンズ原材料30の移送に関与するレンズ原材料ピックアップ部160、レンズ原材料一時積載部170及びレンズ原材料移送部153と、成形レンズ40の移送に関与する成形レンズ移送部151、152、成形レンズ一時積載部191、成形レンズセンタリング部192及び成形レンズ積載部180とを含む。
ここで、レンズ及び金型移送システム100は、成形レンズ40を取り出してからレンズ原材料30を投入する前に金型10を迅速に掃除する空気吸入部156を含む。
レンズ及び金型移送システム100は、前述した構成に電気的に接続されて駆動を制御する制御部(図示せず)を含む。制御部は、レンズ成形機の制御部に電気的に接続されるか、又はレンズ成形機の制御部と通信可能に構成されてもよい。
以下、金型10を各主要位置(図19に示す第1位置P1~第6位置P6)に移送する過程について簡単に説明する。
まず、金型10は、金型搬入部111により、第1位置P1に移送され、第1位置P1に位置する金型10は、プッシュ装置121dにより、トランスファテーブル122の第2位置P2に移送される。その後、金型10は、金型移送ローダ123により、トランスファテーブル122の水平載置面の第3位置P3を経て、回転板が配置される第4位置P4に移送され、第4位置P4で成形レンズ40の取り出し及びレンズ原材料30の投入が行われる。その後、金型10は、金型移送ローダ123により、高さ補正部124が配置される第5位置P5を経て、金型投入部1が配置される第6位置P6に移送される。
図4A及び図4Bは、図3に示すレンズ及び金型移送システム100に用いられる第1例の金型10を示す概念図であり、図4Aは金型10の斜視図であり、図4Bは金型10の断面図である。
図4A及び図4Bに示すように、図3に示すレンズ及び金型移送システム100に用いられる金型10は、ホルダ11、支え板12、下コア14及び上コア15を含む。
第1例の金型10は、単一のキャビティ11aを有する。なお、本発明は、必ずしもこれに限定されるものではない。金型10は、複数のキャビティを有するようにしてもよい。
第1例において、キャビティ11aは、ホルダ11に上下に貫通して形成される。ホルダ11は、ラウンド部11b及びDカット部11cを備え、低い略円柱状に形成される。
ラウンド部11bは、曲面からなる部分であり、Dカット部11cは、平面からなる部分である。ホルダ11の中心からDカット部11cまでの距離は、ホルダ11の中心からラウンド部11bまでの距離より短い。Dカット部11cにより、ホルダ11は、低い円柱の側面の一部が切り欠かれた形状を有することになる。
ホルダ11の側面には、キャビティ11aに連通する孔11dが形成される。孔11dは、ホルダ11の内部のガスが排出される通路として機能する。
キャビティ11aには、下コア14と上コア15が挿入される。
下コア14の上部には、成形レンズの下部の形状に対応する形状を有する下部成形部が形成される。前記下部成形部は、下コア14の中央部分に配置されてもよい。
下コア14の下部には、支え板12が配置される。すなわち、下コア14は、支え板12上に載置される。支え板12は、ホルダ11の下部に配置されてキャビティ11aの下側開口を覆うように形成されてもよく、同図に示すようにホルダ11のキャビティ11a内に挿入されてもよい。
第1例において、支え板12は、下コア14の下部に配置され、金型10がトランスファテーブル122上でスライド移送される際にトランスファテーブル122に面接触する。よって、支え板12は、下コア14の摩耗を防止する。
また、支え板12の厚さは金型10全体の高さに影響を与え、これは、支え板12の厚さが成形レンズ40の厚さに影響を与えることを意味する。よって、特定の厚さを有する支え板12を用いることにより、成形レンズ40の厚さを微細に調整することができる。
上コア15は、キャビティ11aに挿入され、下コア14を覆うように配置される。上コア15は、少なくとも一部がホルダ11内に収容される。上コア15の下部には、成形レンズ40の上部の形状に対応する形状を有する上部成形部が形成される。前記上部成形部は、上コア15の中央部分に配置されてもよい。
レンズ成形機に投入される金型10の下コア14と上コア15間には、成形対象物であるレンズ原材料30が配置され、レンズ成形機から排出される金型10の下コア14と上コア15間には、成形レンズ40が配置される。
レンズ成形機において上コア15が下コア14に向けて加圧される程度は、上コア15を加圧する手段の移動距離値により調整されるようにしてもよい。すなわち、上コア15を加圧する手段の移動距離値により、成形レンズ40の厚さが決定される。
図5A及び図5Bは、図3に示すレンズ及び金型移送システム100に用いられる第2例の金型20を示す概念図であり、図5Aは金型20の斜視図であり、図5Bは金型20の断面図である。
図5A及び図5Bに示すように、図3に示すレンズ及び金型移送システム100に用いられる金型20は、ホルダ21、支え板22、下コア24、上コア25及びストップリング26を含む。第2例の金型20は、ストップリング26をさらに含むという点で、前述した第1例の金型10とは構成的に異なる。
第2例の金型20は、単一のキャビティ21aを有する。なお、本発明は、必ずしもこれに限定されるものではない。金型20は、複数のキャビティを有するようにしてもよい。
第2例において、キャビティ21aは、ホルダ21に上下に貫通して形成される。ホルダ21は、ラウンド部21b及びDカット部21cを備え、低い略円柱状に形成される。
ラウンド部21bは、曲面からなる部分であり、Dカット部21cは、平面からなる部分である。ホルダ21の中心からDカット部21cまでの距離は、ホルダ21の中心からラウンド部21bまでの距離より短い。Dカット部21cにより、ホルダ21は、低い円柱の側面の一部が切り欠かれた形状を有することになる。
ホルダ21の側面には、キャビティ21aに連通する孔21dが形成される。孔21dは、ホルダ21の内部のガスが排出される通路として機能する。
キャビティ21aには、下コア24と上コア25が挿入される。
下コア24の上部には、成形レンズの下部の形状に対応する形状を有する下部成形部が形成される。前記下部成形部は、下コア24の中央部分に配置されてもよい。
下コア24の下部には、支え板22が配置される。すなわち、下コア24は、支え板22上に載置される。支え板22は、ホルダ21のキャビティ21a内に挿入されてもよく、同図に示すようにホルダ21の下部に配置されてキャビティ21aの下側開口を覆うように形成されてもよい。
第2例において、支え板22は、ホルダ21及び下コア24の下部に配置され、金型20がトランスファテーブル222上でスライド移送される際にトランスファテーブル222に面接触する。よって、支え板22は、ホルダ21及び下コア24の摩耗を防止する。
上コア25は、キャビティ21aに挿入され、下コア24を覆うように配置される。上コア25は、少なくとも一部がホルダ21内に収容される。上コア25の下部には、成形レンズ40の上部の形状に対応する形状を有する上部成形部が形成される。前記上部成形部は、上コア25の中央部分に配置されてもよい。
ストップリング26は、所定の高さを有する円環状に形成され、内部にホルダ21を収容するように構成される。レンズ成形機において上コア25を加圧する手段が下方に移動する際に、ストップリング26に当たると、下方への移動が制限される。すなわち、ストップリング26の高さにより、成形レンズ40の厚さが決定される。
ストップリング26の側面には、貫通孔26aが形成される。貫通孔26aは、ストップリング26の内部のガスが排出される通路として機能する。
レンズ成形機に投入される金型20の下コア24と上コア25間には、成形対象物であるレンズ原材料30が配置され、レンズ成形機から排出される金型20の下コア24と上コア25間には、成形レンズ40が配置される。
以下では、説明の便宜上、第1例の金型10を移送する過程を例に挙げて説明する。なお、第2例の金型20を移送する過程においては、第1例の金型10を移送する過程に加え、金型20をセンタリングする前に金型移送ローダ123によりストップリング26を分解し、金型20を高さ補正部124に移送する前にストップリング26を再組立する過程をさらに行う。
図6は、図3に示すレンズ及び金型移送システム100に用いられるレンズ原材料30の一例を示す概念図であり、図7は、図3に示すレンズ及び金型移送システム100から取り出された成形レンズ40の一例を示す概念図である。なお、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
図6に示すように、レンズ原材料30は、所定の厚さを有する薄いプレート状に形成されてもよい。同図においては、レンズ原材料30が四角形のプレート状に形成された場合を示す。
図7に示すように、成形レンズ40には成形部40aが形成される。同図においては、成形部40aが両面から凸状に突設された場合を示す。成形レンズ40は、複数備えられてもよく、また、カッティングにより複数のレンズに分離されるようにしてもよい。
なお、成形部40aが形成されることにより、成形レンズ40の厚さはレンズ原材料30の厚さより若干薄くなる。
以下、従来のレンズ及び金型移送工程をより単純化できるレンズ及び金型移送システム100、並びにレンズ及び金型移送工程について具体的に説明する。
なお、図8~図29は、図1~図3に示すレンズ及び金型移送システム100の構成を示す図であり、図30は、図1に示すレンズ及び金型移送システムの全工程を示す概念図である。
よって、図30を参照して、図8~図29に示す各構成の配置及び移動メカニズムを理解すると、本発明のレンズ及び金型移送システム100を容易に理解できるであろう。
図8は、図3に示す金型搬入部111の斜視図である。
図8に示すように、金型搬入部111は、レンズ成形機の金型排出口に連結され、レンズ成形機から排出された金型10を第1位置P1に搬入するように構成される。同図においては、金型搬入部111がレンズ成形機の金型排出口から第1位置P1に向かって図面における-Y軸方向に延びた場合を示す。
金型搬入部111は、図面におけるZ軸方向に高さの変化がないように、金型10を水平方向に移送することが好ましい。
金型搬入部111は、プッシュ方式、コンベア方式など、様々な方式で実現することができる。
同図においては、コンベア方式の金型搬入部111を示す。具体的には、金型搬入部111は、第1ローラ111a、第2ローラ111b、テーブル111c及びコンベアベルト111dを含む。
第1ローラ111a及び第2ローラ111bは、互いに離隔して配置され、平行な回転軸を有する。第1ローラ111a及び第2ローラ111bは、同じ方向(図面における時計方向)に回転し、コンベアベルト111dの上部を図面における-Y軸方向に移動させるように構成される。
テーブル111cは、第1ローラ111aと第2ローラ111b間に配置される。
コンベアベルト111dは、第1ローラ111aと第2ローラ111bにループ状に巻回される。上側のコンベアベルト111dの下方にはテーブル111cが配置され、コンベアベルト111dの上部に載置された金型10がテーブル111cに支持された状態で移動するようになっている。
金型搬入部111の側板111fは、着脱可能に構成される。よって、作業者は、側板111fを分離し、コンベアベルト111dを容易に交換することができる。
金型搬入部111は、金型10が第1位置P1を越えて移動できないようにするストッパ111eをさらに含んでもよい。ストッパ111eは、レンズ成形機の金型排出口に対向して第1位置P1の後方側に配置され、コンベアベルト111dを覆うようになっている。よって、金型10が第1位置P1に到達すると、コンベアベルト111dが回転していても、金型10はストッパ111eに突き当たってそれ以上移動できなくなる。
図9は、図3に示す金型積載部113の斜視図である。
図9に示すように、金型積載部113は、レンズ及び金型移送システム100の駆動初期に投入される正常金型10又は駆動中に発生する不良金型10を積載するように形成される。
金型積載部113には、金型10の下部の形状に対応する金型載置凹部113aが備えられ、金型載置凹部113aの底面には、金型10が載置されたか否かを検知するセンサ113bが備えられてもよい。金型載置凹部113aは、マトリクス状に配列される。同図においては、金型載置凹部113aが図面におけるX軸方向及びY軸方向にマトリクス状に配列された場合を示す。
なお、レンズ及び金型移送システム100の駆動初期に金型積載部113に積載された正常金型10を予め設定された位置に移送したり、駆動中に発生する不良金型10を金型積載部113に積載することは、後述する金型移送ユニット121(図10参照)により行われる。図10を参照すると、金型移送ユニット121のピックアップ装置は、図面におけるX軸方向及びZ軸方向に移動可能に構成される。
金型積載部113は、図面におけるY軸方向に移動可能に構成される。
このように、金型移送ユニット121のピックアップ装置が図面におけるX軸方向に移動可能に構成され、金型積載部113が図面におけるY軸方向に移動可能に構成されるので、金型10を図面におけるX軸方向及びY軸方向に移送することができる。
同図においては、前記移動のために、金型積載部113がガイドレール113cと移動部材113dにより移動可能に構成された場合を示す。ガイドレール113cは、図面におけるY軸方向に延びる。すなわち、ガイドレール113cは、金型搬入部111の延長方向に沿って配置される。移動部材113dは、ガイドレール113cに設けられ、ガイドレール113cに沿ってスライド移動可能になっている。
移動部材113dには、金型積載プレート113eが装着される。金型積載プレート113eには、金型10が載置される複数の金型載置凹部113aが形成される。
金型積載プレート113eには、ピックアップ装置121cが-Z軸方向に下降して金型10をピックアップするか又は積載する際にピックアップ装置121cの支持フック121c’’が挿入される孔113f又は溝が形成されてもよい。孔113f又は溝は、金型載置凹部113aの両側に形成される。
金型積載プレート113eは、移動部材113dに着脱可能に結合されるようにしてもよい。よって、金型10が変更された場合、作業者はそれに対応する金型載置凹部113aを備える金型積載プレート113eに交換することができる。従って、レンズ及び金型移送システム100の汎用性が向上する。
図10は、図3に示す金型移送ユニット121を説明するための図である。
図10を参照すると、金型搬入部111の一側には、前述した金型積載部113が配置され、金型搬入部111の他側には、後述するトランスファテーブル122が配置される。
金型移送ユニット121は、一方向に配置される金型積載部113、金型搬入部111及びトランスファテーブル122のいずれか1つから他の1つに金型を移送するように形成される。そのために、金型移送ユニット121は、ピックアップ装置121c及びプッシュ装置121dを含む。
ピックアップ装置121cは、金型積載部113とトランスファテーブル122のいずれか一方から他方に金型10を移送するように形成される。
ピックアップ装置121cは、レンズ及び金型移送システム100の駆動初期に金型積載部113に積載された正常金型10をピックアップしてトランスファテーブル122の予め設定された位置(図面における第2位置P2)に載置するように構成される。ここで、前記予め設定された位置は、振動部122aであってもよい。ピックアップ装置121cの移動方向(図面におけるX軸方向)は、金型積載プレート113eの移動方向(図面におけるY軸方向)に対して垂直である。
プッシュ装置121dは、金型搬入部111の第1位置P1に搬入された金型10をプッシュしてトランスファテーブル122の予め設定された位置に移送するように構成される。このために、金型搬入部111とトランスファテーブル122とは、金型10がスライド移動できるように連結される。具体的には、金型搬入部111の第1位置P1とトランスファテーブル122の予め設定された位置とは、隣接して位置し、同一平面を形成するようにしてもよい。
一方、レンズ成形システムにおいて金型10が移動する過程で、不良金型10が発生することがある。不良金型10は、レンズ成形機の金型移送過程で発生することもあり、レンズ及び金型移送システム100の金型移送過程で発生することもある。
レンズ成形機から不良金型10が排出された場合、プッシュ装置121dは、金型搬入部111の第1位置P1に搬入された不良金型10をプッシュし、トランスファテーブル122の予め設定された位置に移送する。すなわち、プッシュ装置121dは、レンズ成形機から排出された金型10が不良であるか否かに関係なく、常に金型搬入部111の第1位置P1に搬入された金型10をプッシュし、トランスファテーブル122の予め設定された位置に移送するように形成される。ピックアップ装置121cは、不良金型10がトランスファテーブル122の予め設定された位置に移送されると、不良金型10をピックアップし、金型積載部113に載置するように形成される。
金型10のスライド移送中に不良金型が発生した場合は、後述する金型移送ローダ123により、不良金型をトランスファテーブル122の予め設定された位置に移送する。ピックアップ装置121cは、トランスファテーブル122の予め設定された位置に移送された不良金型10をピックアップし、金型積載部113に載置する。
上記メカニズムをまとめると、プッシュ装置121dは、金型搬入部111に搬入された金型10をトランスファテーブル122にプッシュし、ピックアップ装置121cは、金型積載部113とトランスファテーブル122のいずれか一方から他方に金型10を移送する。すなわち、ピックアップ装置121cが金型搬入部111の第1位置P1に搬入された金型10をピックアップすることはない。
このような金型移送ユニット121が適用された場合は、金型10のサイズが小さくなっても金型搬入部111の幅を狭くしなくて済むので、汎用性が向上する。それに対して、ピックアップ装置121cが金型搬入部111の第1位置P1に搬入された金型10をピックアップするように構成された場合は、金型10のサイズが小さくなると金型搬入部111の幅を狭くしなければならないので、汎用性が劣る。
ピックアップ装置121c及びプッシュ装置121dは、図面におけるX軸方向及びZ軸方向に移動可能に構成される。
図面におけるX軸方向の移動のために、金型移送ユニット121は、スライドガイド121a及びスライド部材121bを含む。
スライドガイド121aは、図面におけるX軸方向に延びる。すなわち、スライドガイド121aは、金型搬入部111の延長方向に対して垂直に配置される。
スライド部材121bは、スライドガイド121aに設けられ、スライドガイド121aに沿ってスライド移動可能になっている。すなわち、スライド部材121bは、図面におけるX軸方向に移動可能に形成される。
ピックアップ装置121c及びプッシュ装置121dは、スライド部材121bにそれぞれ昇降可能に設けられる。
具体的には、スライド部材121bには、第1昇降ガイド121e及び第2昇降ガイド121gが図面におけるX軸方向に並んで配置される。第1昇降ガイド121e及び第2昇降ガイド121gのそれぞれは、図面におけるZ軸方向に延びる。
第1昇降ガイド121eには、第1昇降部材121fが設けられ、図面におけるZ軸方向に移動可能に構成される。第1昇降部材121fには、ピックアップ装置121cが設けられる。
ピックアップ装置121cは、金型10をピックアップして移送するために、グリッパ121c’及び支持フック121c’’を備える。
グリッパ121c’は、相互間の距離調整により金型10をグリッピング又はアングリッピングするように形成される。本実施形態においては、グリッパ121c’が互いに対向する2つのアームを備え、前記2つのアームが金型10を両側からグリッピングする構造を示す。
支持フック121c’’は、グリッパ121c’の下部に備えられ、グリッパ121c’が金型10をグリッピングした状態で金型10の下部を支持するようになっている。すなわち、支持フック121c’’は、金型10のピックアップ時、金型10の下部を支持して金型10の落下を防止する。
本実施形態においては、グリッパ121c’が2つのアームで構成され、各アームの下部に金型10の下部を支持する支持フック121c’’が備えられた場合を示す。
第2昇降ガイド121gには、第2昇降部材121hが設けられ、図面におけるZ軸方向に移動可能に構成される。第2昇降部材121hには、プッシュ装置121dが設けられる。
プッシュ装置121dは、金型10の一側に接触して金型10をプッシュするプッシュ部材121d’を含む。プッシュ部材121d’は、平面状に形成されてもよく、同図に示すように金型10の外周面の一部を囲むように曲面状に形成されてもよい。
図11は、図3に示すトランスファテーブル122を示す斜視図である。
図11に示すように、トランスファテーブル122は、金型10が載置されてスライド移送されるように備えられる。本実施形態においては、トランスファテーブル122が第1位置P1と第5位置P5間で図面におけるX軸方向に配置された場合を示す。
金型10は、振動部122aから振動が加わり、その後回転板122bでセンタリングのために回転が行われる。
トランスファテーブル122は、複数のテーブルを含んでもよい。複数のテーブルのそれぞれは、金型をスライド移送できるように水平載置面を備える。
本実施形態においては、振動部122aが備えられたテーブルと回転板122bが備えられたテーブルとが隣接して配置された場合を示す。本実施形態において、第2位置P2は、振動部122aが配置された部分であり、第4位置P4は、回転板122bが配置された部分であり、第3位置P3は、第2位置P2と第4位置P4間の金型10がスライド移送される部分である。
本実施形態においては、プッシュ装置121dにより金型10が金型搬入部111の第1位置P1からトランスファテーブル122の第2位置P2にプッシュされることを示す。プッシュ装置121dにより金型10が第2位置P2にプッシュされると、第2位置P2に配置された振動部122aにより金型10に振動が加えられる。
金型移送ローダ123は、金型10に振動が加わった後、金型10をグリッピングしてトランスファテーブル122上の第2位置P2から第3位置P3と第4位置P4に順次移送するように構成される。
このように、プッシュ装置121dによりプッシュされた金型10が載置される第2位置P2に振動部122aが配置されるので、金型10の移送のサイクルタイムが短縮される。
当然ながら、プッシュ装置121dによりプッシュされた金型10が載置される第2位置P2に振動部122aが備えられなくてもよい。この場合、金型移送ローダ123は、金型10をグリッピングして振動部122aに移送し、振動が加わっている間は金型10をアングリッピングし、振動が終了すると金型10をグリッピングして移送する。
なお、本実施形態において、第3位置P3は、回転板122bが備えられたテーブルの上に位置する。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、第3位置P3のテーブルは、振動部122aが備えられたテーブル及び回転板122bが備えられたテーブルとは別途備えられるものであってもよい。
振動部122aは、載置された金型10に振動を加えるように形成される。このために、振動部122aが備えられたテーブルの下部には、テーブルに振動を加える振動モジュールが設けられる。
振動部122aには、載置された金型10が固定されるように周辺の空気を吸入する空気吸入孔122a’が形成される。空気吸入孔122a’を介して金型10が固定されることにより、振動部122aにより金型10に振動が加えられる際に、金型10が振動により振動部122aから離脱することを防止することができる。
金型10が振動部122aに移送されると、振動モジュールが駆動してテーブルを振動させる。よって、載置された金型10に振動が伝達され、前記振動により成形レンズ40が下コア14と上コア15から分離される。
振動部122aには、ピックアップ装置121cの支持フック121c’’が挿入される溝122a’’が形成される。溝122a’’は、グリッパ121c’のアングリッピング時の支持フック121c’’の移動を考慮して長く延設される。溝122a’’は、空気吸入孔122a’の両側にそれぞれ備えられてもよい。
振動部122aが備えられたテーブルは、それに隣接するテーブルから所定間隔離隔して配置される。図面において、振動部122aが備えられたテーブルは、回転板122bが備えられたテーブル及び金型搬入部111と所定間隔離隔して配置される。
上記配置により、振動部122aから振動が発生しても、振動部122aに隣接する回転板122bが備えられたテーブル及び金型搬入部111に振動が伝達されなくなり、振動による機器の損傷や誤作動を防止することができる。
回転板122bは、載置された金型10を回転させるように形成される。回転板122bは、360度回転可能に構成されてもよい。回転板122bは、上コアピックアップ部140と重なる位置に配置される。
回転板122bには、載置された金型10が固定されるように周辺の空気を吸入する空気吸入孔122b’が形成される。空気吸入孔122b’を介して金型10が固定されることにより、回転板122bが回転する際に、金型10が回転板122b上で空回りしたり遠心力により回転板122bから離脱することを防止することができる。
また、回転板122bには、窒素供給孔122b’’が形成される。金型10が金型センタリング部130によりセンタリングされると、窒素供給孔122b’’から窒素が供給される。供給された窒素により金型10に振動が発生し、前記振動により成形レンズ40が下コア14と上コア15から分離される。
金型10がセンタリングされた状態で、窒素供給孔122b’’は、ホルダ11の内部に位置するようにしてもよい。例えば、図15の(b)に示すように、窒素供給孔122b’’は、ホルダ11とホルダ11の内部に収容される支え板12間の隙間に位置するようにしてもよい。
しかし、窒素供給孔122b’’の位置は、これに限定されるものではない。窒素供給孔122b’’は、支え板12と重なるように位置してもよい。
金型10を図面におけるX軸方向に沿っていずれか1つのテーブルからそれに隣接する他の1つのテーブルに引っ掛かることなくスライド移送できるように、互いに対向して配置される2つのテーブルの側面には、下方に傾斜した傾斜部122’’が形成されてもよい。
レンズ成形システムを長時間稼働していると、外的要因により隣接するテーブル間に僅かな高さの差が生じることがある。もし、金型10の移送方向に沿ってテーブルの高さが高くなった場合、テーブル間の移動時、金型10だけでなく、成形レンズ40やレンズ原材料30に衝撃が加わることがある。
傾斜部122’’は、テーブル間を移動する金型10の移送をガイドする。すなわち、金型10は、移送されるテーブルの傾斜部122’’によりガイドされることによって、テーブル間の移動時、衝撃が最小限に抑えられた状態でスムーズに移送されることになる。
正常なプロセスでは、金型10が一方向(図面における+X軸方向)に移送されるが、不良金型が発生すると、金型10が一方向の反対方向(図面における-X軸方向)に移送される。これを考慮して、傾斜部122’’は、互いに隣接して配置される2つのテーブルの両方に備えられることが好ましい。
図12は、図3に示す金型移送ローダ123の斜視図である。
図12及び図19に示すように、金型移送ローダ123は、金型10をトランスファテーブル122から金型投入部1まで(P2~P6)スライド移送するように形成される。金型移送ローダ123が金型10を移送する動作は、大きく金型10をトランスファテーブル122から高さ補正部124まで(P2~P5)直線移送する動作と、金型10を高さ補正部124から金型投入部1まで(P5~P6)回転移送する動作とからなる。
金型移送ローダ123は、直線移送のために、図面におけるX軸方向に移動可能に構成され、回転移送のために、図面におけるZ軸を中心に回転可能に構成される。
また、金型移送ローダ123は、図面におけるZ軸方向に移動可能に構成される。例えば、ストップリング26を含む金型20を用いる場合、ストップリング26の分解及び組立を行う際に、金型移送ローダ123は、ストップリング26をグリッピングして図面におけるZ軸方向に移動させる。
金型移送ローダ123は、移送ガイド123a、移送部材123b、昇降ガイド123c、昇降部材123d及びグリッピングユニット123eを含む。
移送ガイド123aは、図面におけるX軸方向に延びる。すなわち、移送ガイド123aは、トランスファテーブル122の延長方向に沿って配置される。
移送部材123bは、移送ガイド123aに設けられ、移送ガイド123aに沿ってスライド移動可能になっている。
昇降ガイド123cは、移送部材123bに設けられ、図面におけるZ軸方向に延びる。
昇降部材123dは、昇降ガイド123cに設けられ、昇降ガイド123cに沿ってスライド移動可能になっている。昇降部材123dには、レーザ発信部及びレーザ受信部を含むレーザセンサ123fが設けられる。レーザセンサ123fは、金型10のセンタリングのための構成であり、これについては後述する。
グリッピングユニット123eは、昇降部材123dに図面におけるZ軸を中心に回転可能に設けられ、金型10をグリッピングするように構成される。グリッピングユニット123eは、互いに対向して配置されて相互間の距離調整を行えるように形成される2つのグリッピングアームを備える。
以下、金型10のセンタリング過程について説明する。
図13は、図3に示す金型センタリング部130を示す斜視図であり、図14は、図12及び図13に示すレーザセンサ123f及び反射板137による金型10のセンタリングを説明するための図であり、図15は、図13に示す金型センタリング部130による金型10のセンタリングを説明するための図である。
図13に示すように、金型センタリング部130は、回転板122bに載置された金型10を両側から加圧してセンタリングするように構成される。
金型センタリング部130は、移動ガイド131、移動部材132及びグリッピングユニット133を含む。
移動ガイド131は、図面におけるY軸方向に延びる。すなわち、移動ガイド131は、トランスファテーブル122の延長方向に対して垂直に配置される。
移動部材132は、移動ガイド131に設けられ、移動ガイド131に沿ってスライド移動可能になっている。
グリッピングユニット133は、移動部材132に設けられ、金型10を両側からグリッピングするための第1グリッパ133a及び第2グリッパ133bを備える。第1グリッパ133a又は第2グリッパ133bの前面部には反射板137が設けられる。本実施形態においては、第1グリッパ133aの前面部に反射板137が設けられた場合を示す。
金型10のセンタリングは、大きく2つの段階からなる。まず、金型10が載置された回転板122bが回転し、金型10のDカット部11cが特定の位置に位置するように、概略的に金型10の1次位置決めを行う。その後、金型センタリング部130が金型10をグリッピングし、高精度に金型10の2次位置決めを行う。
まず、金型10の1次位置決め過程について説明する。
回転板122bにより金型10が回転する間、レーザセンサ123fと反射板137は金型10の両側にそれぞれ配置される。このために、金型移送ローダ123により金型10が回転板122bに移送されると、グリッピングユニット123eは金型10をアングリッピングし、昇降部材123dは反射板137に対応する高さに上昇するようにしてもよい。
回転板122bにより金型10が回転する間、金型10のいずれかの位置で、反射板137は、レーザ発信部から照射されるレーザをレーザ受信部に向けて反射する。前記いずれかの位置は、金型10のDカット部11cが特定の位置に位置する位置である。
前記いずれかの位置を除く位置で、レーザ発信部から照射されるレーザは、金型10のラウンド部11bにより遮断される。それに対して、前記いずれかの位置で、レーザ発信部から照射されるレーザは、金型10のDカット部11cにより前記遮断が解除される。すなわち、前記いずれかの位置で、レーザ発信部から照射されるレーザは反射板137に到達し、反射したレーザはレーザ受信部に入射する。
レーザ発信部から照射されるレーザが反射板137により反射してレーザ受信部に受信される光経路は、回転板122bの中心から偏心して位置する。金型10が回転板122bの中心に位置する場合、金型10の中心からDカット部11cまでの距離は、回転板122bの中心から前記光経路までの距離より短くなる。
よって、前記光経路上にラウンド部11bが配置されると、レーザ発信部から照射されるレーザはラウンド部11bにより遮られる。それに対して、Dカット部11cが形成された部分により前記光経路上にラウンド部11bが配置されなくなると、レーザ発信部から照射されるレーザは反射板137に到達し、反射したレーザはレーザ受信部に入射する。
レーザ受信部へのレーザの入射が検知されると、回転板122bは、回転駆動を停止する。よって、金型10のDカット部11cが特定の位置に位置する状態となる。
次に、金型10の2次位置決め過程について説明する。
金型10の1次位置決めにより、金型10のDカット部11cが特定の位置に位置する状態になると、金型センタリング部130のグリッピングユニット133が金型10をグリッピングする。
このために、第1グリッパ133aと第2グリッパ133bが互いに遠ざかるように配置された状態で、移動部材132が図面におけるY軸方向に移動し、第1グリッパ133aと第2グリッパ133b間に金型10が位置し、その後、第1グリッパ133aと第2グリッパ133bが互いに近づくように移動し、金型10をグリッピングする。
第1グリッパ133aには、Dカット部11cに転がり接触する複数のローラ136が互いに離隔して配置され、第2グリッパ133bには、ラウンド部11bに転がり接触する複数のローラ135が互いに離隔して配置される。第1グリッパ133aに備えられる複数のローラ136は、Dカット部11cを高精度に位置決めする機能を有し、第2グリッパ133bに備えられる複数のローラ135は、ラウンド部11bを支持する機能を有する。
第1グリッパ133aと第2グリッパ133bが金型10をグリッピングすると、Dカット部11cが複数のローラ136に転がり接触し、高精度に位置決められる。例えば、Dカット部11cが図面におけるY軸方向に対して若干傾斜して配置された場合、Dカット部11cは、複数のローラ136により加圧され、図面におけるY軸方向に一致するように位置決められる。このとき、複数のローラ135は、Dカット部11cの反対側に位置するラウンド部11bを支持する。
本実施形態においては、第1グリッパ133aに2つのローラ136が備えられ、第2グリッパ133bに2つのローラ135が備えられた場合を示す。第2グリッパ133bに備えられる2つのローラ135がラウンド部11bを安定して支持できるように、第2グリッパ133bに備えられる2つのローラ135の間隔は、第1グリッパ133aに備えられる2つのローラ136の間隔より広いことが好ましい。
図16は、図3に示す上コアピックアップ部140を示す斜視図である。
図16を図3と共に参照すると、上コアピックアップ部140は、第4位置P4で、回転板122bと重なるように配置される。上コアピックアップ部140は、金型センタリング部130により金型10がセンタリングされた状態で、成形レンズ40の取り出しのために上コア15をピックアップするように構成される。
上コアピックアップ部140は、上コア15の上部を吸着し、図面におけるZ軸方向に持ち上げるようになっている。そのために、上コアピックアップ部140は、駆動ユニット141、移動部材142及び吸着ユニット143を含む。
駆動ユニット141は、上下、すなわち図面におけるZ軸方向に配置され、可変長さを有するように形成される。例えば、駆動ユニット141は、電動シリンダであってもよい。
移動部材142は、駆動ユニット141に連結され、駆動ユニット141の駆動により上下、すなわち図面におけるZ軸方向に移動可能に形成される。同図においては、移動部材142が駆動ユニット141の一側に配置され、連結部材141aにより駆動ユニット141の長さが変化する部分に連動する構造を示す。
また、上コアピックアップ部140は、移動部材142の上下移動をガイドするガイドレール146をさらに含んでもよい。
ガイドレール146は、上下、すなわち図面におけるZ軸方向に長く配置される。同図においては、ガイドレール146がフレーム147に設けられた場合を示す。
移動部材142は、ガイドレール146に設けられ、ガイドレール146に沿ってスライド移動可能になっている。
吸着ユニット143は、移動部材142の下部に設けられ、上コア15を吸着するように形成される。吸着ユニット143は、上コア15に対応する数で備えられてもよい。
吸着ユニット143が上コア15に接触する際に上コア15に大きな負荷がかかると、上コア15と下コア14間に位置する成形レンズ40が破損する危険がある。よって、吸着ユニット143が上コア15に接触する際に上コア15にかかる荷重を低減するために、本発明においては次の技術が適用される。
まず、吸着ユニット143が上コア15に接触する際に、移動部材142の重量は上コア15にかかる荷重に影響を与える。それを考慮して、移動部材142には、移動部材142を上方に引っ張るように形成されるバランスウエート144がワイヤ149を介して連結される。
具体的には、ワイヤ149は、移動部材142及びバランスウエート144にそれぞれ連結される。ワイヤ149は、移動部材142及びバランスウエート144上に配置される少なくとも1つの固定プーリ148a、148bに巻回される。すなわち、移動部材142及びバランスウエート144は、ワイヤ149で懸架されて配置される。よって、バランスウエート144は、移動部材142に対して上方に力を加える。
同図においては、移動部材142上に第1固定プーリ148aが配置され、バランスウエート144上に第2固定プーリ148bが配置された場合を示す。第1及び第2固定プーリ148a、148bは、前述したフレーム147に設けられてもよい。
バランスウエート144の重量は、移動部材142の重量より大きいことが好ましい。例えば、バランスウエート144の重量は、移動部材142の重量に吸着ユニット143の重量を加えた重量であってもよく、それより大きい重量であってもよい。
バランスウエート144の重量を調整して、吸着ユニット143が上コア15に接触する際に上コア15にかかる荷重が0に近くなるようにしてもよい。すなわち、吸着ユニット143が上コア15に無負荷で接触するようにしてもよい。
前述したように、バランスウエート144が上コアピックアップ部140の移動部材142を上方に引っ張るようになっているので、上コアピックアップ部140の吸着ユニット143が上コア15に接触する際に上コア15にかかる荷重が低減される。よって、成形レンズ40の取り出しのために金型10を分離する際に成形レンズ40が破損する可能性が低くなる。
一方、図30を参照すると、吸着ユニット143が上コア15をピックアップした状態で、成形レンズ移送部151、152により成形レンズ40が取り出され、レンズ原材料移送部153によりレンズ原材料30が投入される過程が行われる。しかし、その過程で吸着ユニット143やレンズ及び金型移送システム100がシャットダウンされると、上コア15が落下する問題が生じ得る。特に、吸着ユニット143によりピックアップされた上コア15は上コア15を除く他の部分の金型10上に位置するので、上コア15が落下すると、金型10全体の破損につながる。
以下、上コア15が分離された状態で装備がシャットダウンされた場合に上コア15の落下による被害を最小限に抑える金型受け145について説明する。
図17A及び図17Bは、図16に示す金型受け145の動作を説明するための図である。なお、図17Aは吸着ユニット143が上コア15をピックアップするために下降した状態を示し、図17Bは吸着ユニット143が上コア15をピックアップして上昇した状態を示す。
図17A及び図17Bに示すように、金型受け145は、移動部材142の上下移動に連動して回動するように構成される。図17Bに示すように、移動部材142の最大上昇地点で、金型受け145の少なくとも一部は、吸着ユニット143とトランスファテーブル122間である第1位置に位置する。逆に、図17Aに示すように、移動部材142の最大下降地点で、金型受け145の少なくとも一部は、吸着ユニット143とトランスファテーブル122間から外れた第2位置に位置する。
すなわち、金型受け145の少なくとも一部は、吸着ユニット143の下方に位置する前記第1位置と、吸着ユニット143の下方から外れた前記第2位置間を移動するように形成される。
よって、移動部材142が下降すると、金型受け145が前記第1位置から前記第2位置に回動し、吸着ユニット143が上コア15に対向して配置される。移動部材142の最大下降地点で、吸着ユニット143は、上コア15をピックアップする。
また、移動部材142が上昇すると、金型受け145が前記第2位置から前記第1位置に回動し、吸着ユニット143が金型受け145に対向して配置される。吸着ユニット143に上コア15が吸着された状態では、上コア15の下方に金型受け145が配置される。よって、吸着ユニット143やレンズ及び金型移送システム100がシャットダウンされて上コア15が落下しても、上コア15は金型受け145に置かれることになる。
金型受け145は、本体145aと、本体145aがヒンジ連結されるヒンジ軸を備えるヒンジ部145bとを含む。本実施形態においては、本体145aが移動部材142に隣接する固定部材140aにヒンジ連結された場合を示す。
本体145aは、延長部145c、受け部145d及び突出部145eを含む。
延長部145cは、ヒンジ部145bから下方に延びる。図17Bに示すように、延長部145cは、前記第1位置で、図面におけるZ軸方向に延びるように配置される。
受け部145dは、延長部145cに装着され、前記第1位置で、吸着ユニット143に対向して配置される。図17Bに示すように、受け部145dは、前記第1位置で、水平に配置される。受け部145dには、落下した上コアが収容されるリセス部145d’が形成されてもよい。
突出部145eは、ヒンジ部145bのヒンジ軸と平行に突出する。図17A及び図17Bに示すように、前記第2位置での突出部145eは、前記第1位置での突出部145eより下方に配置される。
移動部材142には、プッシュ部142aが備えられ、プッシュ部142aは、突出部145eと上下方向に重なるように配置される。
移動部材142が上昇すると、プッシュ部142aが突出部145eをプッシュし、前記プッシュにより、本体145aがヒンジ部145bを中心に一方向に回動する。よって、受け部145dは、前記第2位置から前記第1位置に移動する。突出部145eは、前記第1位置で、プッシュ部142aに支持され、本体145aの回動が制限される。
移動部材142が下降すると、プッシュ部142aが突出部145eから遠ざかり、それにより、本体145aがヒンジ部145bを中心に前記一方向の反対方向である他方向に回動する。よって、受け部145dは、前記第1位置から前記第2位置に移動する。
プッシュ部142aが突出部145eから遠ざかる際に、本体145aは、重力により前記第1位置から前記第2位置に移動するようにしてもよい。
あるいは、図示のように、プッシュ部142aが突出部145eから遠ざかる際に、本体145aは、本体145aを付勢する弾性部材145fにより前記第1位置から前記第2位置に移動するようにしてもよい。
本実施形態においては、弾性部材145fが固定部材140aと本体145aに引っ張られた状態で連結され、本体145aが固定部材140aに向かって引っ張られるようにした場合を示す。ここで、弾性部材145fは、スプリングからなる。
しかし、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、弾性部材145fは、ヒンジ部145bに設けられるスプリングヒンジからなるようにしてもよい。
図18は、図3に示す高さ補正部124を示す斜視図である。
金型搬入部111に搬入された金型10は、トランスファテーブル122上のスライド移送過程を経てレンズ成形機の金型投入部1に移送されるが、トランスファテーブル122と金型投入部1とで高さの差が生じることがある。
例えば、本実施形態のように、金型投入部1における金型10が載置される面は、トランスファテーブル122における金型10が載置される面より高いことがある。それを考慮して、トランスファテーブル122と金型投入部1間には、これらの高さの差を補償するように上下、すなわち図面におけるZ軸方向に移動可能に構成される高さ補正部124が配置される。
金型10が高さ補正部124に載置されると、高さ補正部124は、金型投入部1に対応する高さに上昇する。このように、高さ補正部124が上昇して金型投入部1と高さを合わせることにより、高さ補正部124から金型投入部1への金型10のスムーズなスライド移送が可能になる。
その後、金型10が金型投入部1にスライド移送されると、高さ補正部124は、トランスファテーブル122に対応する高さに下降する。すなわち、トランスファテーブル122に移送される次の金型10が高さ補正部124にスライド移送されるように高さを低くする。
前述した高さ補正部124による高さ調整により、金型10をトランスファテーブル122、高さ補正部124及び金型投入部1にスライド方式で順次移送することができる。
具体的には、トランスファテーブル122に載置された金型10は、金型移送ローダ123により、トランスファテーブル122から高さ補正部124に直線移送される。
その後、高さ補正部124は、金型投入部1に対応する高さに上昇する。例えば、高さ補正部124は、金型投入部1と同じ高さに配置されてもよく、金型投入部1より若干高い位置に配置されてもよい。
高さ補正部124が上昇する際に、金型移送ローダ123のグリッピングユニット123eは、高さ補正部124に載置された金型10をグリッピングした状態であってもよい。なお、グリッピングユニット123eが金型10をグリッピングした状態であっても、グリッピングユニット123eの把持力より金型10に加わる外力が大きいと、金型10はグリッピングユニット123eに対して相対移動することができる。
グリッピングユニット123eが高さ補正部124に載置された金型10をグリッピングした状態で、高さ補正部124が上昇すると、金型10はグリッピングユニット123eに対して相対移動する。すなわち、金型10は、高さ補正部124の上昇に対応してグリッピングユニット123e内で上方に移動する。
高さ補正部124に載置された金型10は、金型移送ローダ123により、高さ補正部124から金型投入部1に回転移送される。
具体的には、金型移送ローダ123は、高さ補正部124が上昇すると、高さ補正部124に載置された金型10を金型投入部1にスライド移送するように回転する。本実施形態において、金型投入部1は、トランスファテーブル122に対して垂直に配置され、金型移送ローダ123は、高さ補正部124で90度回転して金型10を金型投入部1に移送する。
金型10が金型投入部1に移送されると、高さ補正部124は、トランスファテーブル122に対応する高さに下降する。例えば、高さ補正部124は、トランスファテーブル122と同じ高さに配置されてもよく、トランスファテーブル122より若干低い位置に配置されてもよい。
同図においては、高さ補正部124が支持部材124a、ガイド部材124b、移動部材124c及び載置部材124dを含む場合を示す。
支持部材124aは、垂直、すなわち図面におけるZ軸方向に配置される。
ガイド部材124bは、支持部材124aに装着され、図面におけるZ軸方向に延びるガイドレールを備える。
移動部材124cは、ガイド部材124bに結合され、ガイドレールに沿ってZ軸方向に移動可能になっている。ガイド部材124b又は移動部材124cには、ガイド部材124bに対して相対移動できるように駆動力を供給する駆動モジュールが装着又は連結される。
載置部材124dは、移動部材124bに結合され、金型10を載置できるように水平に配置される。載置部材124dの上面は、前述した高さ補正部124の載置面に対応する。
図19は、図3に示すトランスファテーブル122上の金型10の各位置における金型移送ローダ123の把持力を説明するための図である。
図19を参照すると、金型移送ローダ123は、金型10をトランスファテーブル122から金型投入部1までスライド移送する。この過程で、金型移送ローダ123のグリッピングユニット123eは、金型10の位置に応じて金型10をグリッピングする把持力を調整できるようになっている。
このために、グリッピングユニット123eには、電気信号を用いてグリッピングユニット123eに印加される真空圧を連続的かつ高精度にコントロールする電空レギュレータ(図示せず)が設けられてもよい。制御部は、電空レギュレータに供給される電気信号を制御することにより、グリッピングユニット123eの把持力を調整することができる。
ストップリング26を含む金型20の移送過程を例に挙げると、グリッピングユニット123eは、振動部122aで金型20をグリッピングして回転板122bに直線移送し、回転板122bでストップリング26の分解及び組立を行い、回転板122bで再び金型20をグリッピングして高さ補正部124に直線移送し、高さ補正部124から金型投入部1に金型20を回転移送する。グリッピングユニット123eが金型20をグリッピングする把持力は、金型20が移送される位置に応じて異なるようにしてもよい。
例えば、第2位置P2、すなわちグリッピングユニット123eが振動部122aで金型20をグリッピングするときの把持力は、20Nに設定される。
第3位置P3、すなわちグリッピングユニット123eがトランスファテーブル122上で金型20をスライド移送するときの把持力は、5Nに設定される。
金型20がストップリング26を含む場合は、回転板122bでストップリング26の分解及び組立が行われる。ストップリング26の分解及び組立を行う際に、ストップリング26は、トランスファテーブル122上からピックアップされる。よって、ストップリング26の落下を防止するためには、グリッピングユニット123eがストップリング26を強い力で把持しなければならない。それを考慮して、第4位置P4、すなわちグリッピングユニット123eが回転板122bでストップリング26の分解及び組立を行うときの把持力は、40Nに設定される。
第5位置P5、すなわちグリッピングユニット123eが高さ補正部124で金型20をグリッピングするときの把持力は、10Nに設定される。その後、第6位置P6、すなわちグリッピングユニット123eが金型20を金型投入部1にスライド移送するときの把持力は、5Nに設定される。
このように、グリッピングユニット123eの把持力は、ストップリング26の分解及び組立を行うときに最も大きく設定され、金型20をスライド移送するときに最も小さく設定される。高さ補正部124の上昇時のグリッピングユニット123eの把持力は、高さ補正部124から金型投入部1への移送時のグリッピングユニット123eの把持力より大きく設定されてもよい。
図20は、図3に示すレンズ原材料ピックアップ部160を示す斜視図であり、図21は、図3に示すレンズ原材料一時積載部170を示す斜視図である。
図20及び図21を参照すると、レンズ原材料ピックアップ部160は、レンズ原材料トレイ160dに積載されたレンズ原材料をピックアップしてレンズ原材料一時積載部170に移送するように形成される。
レンズ原材料ピックアップ部160は、第1ガイド部材161、第1移動部材162、第2ガイド部材163、第2移動部材164、トレイ吸着ユニット165及びレンズ原材料吸着ユニット166を含む。
第1ガイド部材161は、図面におけるX軸方向に延びる。
第1移動部材162は、第1ガイド部材161に設けられ、第1ガイド部材161に沿ってスライド移動可能になっている。
第2ガイド部材163は、第1移動部材162に設けられ、図面におけるY軸方向に延びる。
第2移動部材164は、第2ガイド部材163に設けられ、第2ガイド部材163に沿ってスライド移動可能になっている。上記構造により、第2移動部材164は、図面におけるX軸方向及びY軸方向に移動可能になる。第2移動部材164には、トレイ吸着ユニット165及びレンズ原材料吸着ユニット166が装着される。
トレイ吸着ユニット165は、レンズ原材料トレイ160dを吸着して持ち上げるように形成される。そのために、トレイ吸着ユニット165には、吸着部165aが下方に延設され、レンズ原材料トレイ160dを上側から吸着してピックアップするようになっている。
レンズ原材料トレイ160dを安定して移送するために、トレイ吸着ユニット165は、複数備えられ、互いに離隔して配置されるようにしてもよい。例えば、トレイ吸着ユニット165は、レンズ原材料トレイ160dの上端部及び下端部を吸着するようにしてもよい。
なお、本実施形態において、トレイ吸着ユニット165は、図面におけるZ方向には移動しないように構成される。後述するレンズ原材料トレイ供給部160aは、トレイ吸着ユニット165がレンズ原材料トレイ160dを吸着できるように、レンズ原材料トレイ160dを予め設定された位置まで上昇させ、レンズ原材料トレイ160dが吸着されると下降するように形成されてもよい。また、後述するレンズ原材料トレイ待機部160bは、トレイ吸着ユニット165が吸着されたレンズ原材料トレイ160dを載置できるように、レンズ原材料トレイ160dを予め設定された位置まで上昇させ、レンズ原材料トレイ160dが載置されると下降するように形成されてもよい。
当然ながら、本発明は、これに限定されるものではない。レンズ原材料トレイ供給部160a及びレンズ原材料トレイ待機部160bが固定され、トレイ吸着ユニット165が図面におけるZ方向に移動可能に形成されるようにしてもよい。
レンズ原材料吸着ユニット166は、レンズ原材料トレイ待機部160bに載置されたレンズ原材料トレイ160dからレンズ原材料30を吸着するように形成される。レンズ原材料吸着ユニット166は、図面におけるZ軸方向に移動可能に形成される。そのために、レンズ原材料吸着ユニット166は、図面におけるZ軸方向に延びるガイド部材166aと、ガイド部材166aに設けられてガイド部材166aに沿ってスライド移動する移動部材166bとを備える。移動部材166bには、吸着ユニット166cが下方に延設され、レンズ原材料30を上側から吸着してピックアップするようになっている。
レンズ原材料吸着ユニット166は、互いに離隔して配置されるトレイ吸着ユニット165間に配置されてもよい。
第1ガイド部材161と第2ガイド部材163とにより限定される内側空間には、レンズ原材料トレイ供給部160a、レンズ原材料トレイ待機部160b及びレンズ原材料トレイ排出部160cが備えられる。
ここで、レンズ原材料トレイ供給部160aは、レンズ原材料30が積載されたレンズ原材料トレイ160dが保管される部分である。レンズ原材料トレイ160dには、レンズ原材料30が1つずつ配列された形態で積載される。レンズ原材料トレイ160dには、レンズ原材料30の少なくとも一部を収容する凹部160fがマトリクス状に形成されるようにしてもよい。レンズ原材料トレイ供給部160aには、レンズ原材料トレイ160dが積層された形態で積載されるようにしてもよい。
レンズ原材料トレイ供給部160aには、カバー160a’が開閉可能に設けられてもよい。カバー160a’は、平常時はレンズ原材料トレイ供給部160aの開口を覆うようにクローズされた状態にあり、制御信号が供給されると、トレイ吸着ユニット165がレンズ原材料トレイ160dを吸着してレンズ原材料トレイ待機部160bに移送できるようにオープンされる。その後、カバー160a’は、再びクローズされ、レンズ原材料トレイ供給部160aに塵埃などの異物が侵入することを防止する。
レンズ原材料トレイ待機部160bは、トレイ吸着ユニット165により移送されたレンズ原材料トレイ160dが一時保管される部分である。レンズ原材料トレイ待機部160bは、1つのレンズ原材料トレイ160dのみを保管する。レンズ原材料吸着ユニット166は、レンズ原材料トレイ待機部160bに載置されたレンズ原材料トレイ160dからレンズ原材料30を吸着するように形成される。
レンズ原材料トレイ待機部160bに載置されたレンズ原材料トレイ160dから全てのレンズ原材料30が搬出されると、トレイ吸着ユニット165は、レンズ原材料トレイ160dを吸着してレンズ原材料トレイ排出部160cに移送する。
レンズ原材料トレイ排出部160cは、レンズ原材料吸着ユニット166により全てのレンズ原材料30がピックアップされたレンズ原材料トレイ160dが保管される部分である。レンズ原材料トレイ排出部160cには、レンズ原材料トレイ160dが積層された形態で積載されるようにしてもよい。
図21に示すように、レンズ原材料一時積載部170は、レンズ原材料30がレンズ原材料移送部153によりピックアップされる前に一時積載されるように形成される。
レンズ原材料一時積載部170は、ガイド部材171、移動部材172、一時積載ユニット173及びセンタリングユニット174を含む。
ガイド部材171は、図面におけるX軸方向に延び、移動部材172は、ガイド部材171に設けられてガイド部材171に沿ってスライド移動する。
一時積載ユニット173は、ボディ173a、積載部173b、第1ガイド部173c及び第2ガイド部173dを含む。
ボディ173aは、移動部材172に設けられ、図面におけるX軸方向に移動可能になっている。
積載部173bは、ボディ173aに備えられ、レンズ原材料30を積載するように形成される。積載部173bは、レンズ原材料30がプレート状に形成された場合は平面状に形成され、レンズ原材料30が球状に形成された場合は凹状に形成される。
ボディ173aの移動により、積載部173bは、前記第1位置と前記第2位置間で線状に往復移動する。積載部173bは、前記第1位置ではレンズ原材料吸着ユニット166と重なり、前記第2位置ではレンズ原材料移送部153と重なる。
積載部173bには、周辺の空気を吸入する空気吸入孔173eが備えられてもよい。空気吸入孔173eは、積載部173bに載置されたレンズ原材料30を吸着して離脱を防止する。
第1ガイド部173c及び第2ガイド部173dは、積載部173bの隣接する2つの辺に沿って突出した形態で配置される。本実施形態において、第1ガイド部173cと第2ガイド部173dとは垂直に配置される。第1ガイド部173c及び第2ガイド部173dは、レンズ原材料30のセンタリング時にレンズ原材料30を横方向から支持する。
センタリングユニット174は、ボディ174a、第1プッシュ部174b及び第2プッシュ部174cを含む。
ボディ174aは、予め設定された位置に固定される。積載部173bがレンズ原材料移送部153と重なる前記第2位置に位置すると、ボディ174aは、ボディ173aの一部と重なるように配置される。
第1及び第2プッシュ部174b、174cは、第1及び第2ガイド部173c、173dにそれぞれ対向して配置され、第1及び第2ガイド部173c、173dのそれぞれに対して相対移動可能に形成される。よって、レンズ原材料30が積載部173bに載置された状態で、第1及び第2プッシュ部174b、174cによりプッシュされることによって、レンズ原材料30の2つの辺が第1及び第2ガイド部173c、173dに密着する。すなわち、レンズ原材料30のセンタリングが行われる。
前記第2位置で、積載部173bは、レンズ原材料移送部153の吸着ユニット153aの下方に配置される。よって、レンズ原材料移送部153は、前記第2位置でセンタリングが行われたレンズ原材料30をピックアップし、下コア14の定位置に載置することができる。
なお、レンズ原材料30のセンタリングを行わない場合、レンズ原材料一時積載部170は、前記第1位置から前記第2位置にレンズ原材料30を移送する機能のみを有するようにしてもよい。
図22及び図23は、図3に示す成形レンズ移送部151、152、空気吸入部156及びレンズ原材料移送部153をそれぞれ上方及び下方から見た斜視図である。
図22及び図23に示すように、成形レンズ移送部151、152は、上コア15のピックアップにより外部に露出した成形レンズ40をピックアップして移送するように形成される。
上コア15のピックアップ時、成形レンズ40は、下コア14に載置されているのが一般的であるが、稀には上コア15に付着していることもある。なお、金型10を上コアピックアップ部140に移送する前に、前述したように振動部122aから金型10に振動を加えるか、又は窒素供給孔122b’’から金型10に窒素を供給することにより、成形レンズ40が上コア15から分離されやすくすることができる。
同図においては、成形レンズ40が上コア15に付着する可能性を考慮して、成形レンズ移送部151、152を、下コア14に載置された成形レンズ40を吸着するように形成される第1成形レンズ移送モジュール151と、上コア15に付着した成形レンズ40を吸着するように形成される第2成形レンズ移送モジュール152とから構成した場合を示す。
空気吸入部156は、成形レンズ移送部151、152により成形レンズ40がピックアップされた後に金型10の下コア14を覆うように配置され、空気を吸入するように形成される。すなわち、空気吸入部156は、レンズ原材料30が移送される前に金型10の下コア14部分を掃除するように形成される。
レンズ原材料移送部153は、空気吸入部156により金型10が掃除された後にレンズ原材料30を金型10の下コア14に載置するように形成される。
成形レンズ移送部151、152、空気吸入部156及びレンズ原材料移送部153は、図面におけるY軸方向に共に移動するようになっている。
第1成形レンズ移送モジュール151、第2成形レンズ移送モジュール152及びレンズ原材料移送部153のそれぞれは、図面におけるY軸方向に配列され、Y軸方向の移動により、第4位置P4で、順次上コア15及び下コア14と重なるように配置される。このとき、下コア14は、第1成形レンズ移送モジュール151の下方に配置され、上コア15は、第2成形レンズ移送モジュール152の上方に配置される。
空気吸入部156は、成形レンズ40が吸着されてからレンズ原材料移送部153によりレンズ原材料30が移送される前に、金型10を掃除するように形成される。
成形レンズ40は、多くの場合、下コア14に載置されているので、多くの場合、第1成形レンズ移送モジュール151により吸着される。
また、第2成形レンズ移送モジュール152の吸着ユニット152aは、上コア15に付着した成形レンズ40を取り出すために上向きに配置され、空気吸入部156は、下コア14部分を掃除するために下向きに配置されるので、互いに上下に重なるように配置されても動作に干渉が生じない。
このようなプロセス及びメカニズムを考慮して、空気吸入部156は、第1成形レンズ移送モジュール151とレンズ原材料移送部153間に配置され、第2成形レンズ移送モジュール152とは上下、すなわち図面におけるZ軸方向に重なるように配置されてもよい。本実施形態においては、空気吸入部156が第2成形レンズ移送モジュール152の下方に配置された場合を示す。
第1成形レンズ移送モジュール151により成形レンズ40が吸着されると、第2成形レンズ移送モジュール152が駆動されず、空気吸入部156が駆動されて金型10が掃除される。すなわち、下コア14に載置された成形レンズ40が取り出されると、上コア15には成形レンズ40が付着していないので、直ちに金型10が掃除される。
それに対して、第1成形レンズ移送モジュール151により成形レンズ40が吸着されないと、第2成形レンズ移送モジュール152により成形レンズ40が吸着され、空気吸入部156が駆動されて金型10が掃除される。このとき、空気吸入部156は、第2成形レンズ移送モジュール152により成形レンズ40が吸着された後に駆動されるようにしてもよく、同時に駆動されるようにしてもよい。
空気吸入部156は、第2成形レンズ移送モジュール152に対して上下に相対移動可能に形成されてもよい。例えば、空気吸入部156は、図面におけるY軸方向に移動して下コア14上に重なるように配置されると、下降して、すなわち図面における-Z軸方向に移動して下コア14にさらに近接して配置されるようにすることができる。
レンズ原材料移送部153は、成形レンズ移送部151、152と共に図面におけるY軸方向に移動する前に、レンズ原材料30をピックアップするように形成される。本実施形態において、レンズ原材料移送部153は、レンズ原材料移送部153の下方にレンズ原材料一時積載部170が移動すると、レンズ原材料一時積載部170に積載されたレンズ原材料30をピックアップするように形成される。
第1成形レンズ移送モジュール151、第2成形レンズ移送モジュール152、空気吸入部156及びレンズ原材料移送部153のそれぞれは、第4位置P4で、回転板122bに載置された下コア14と上コアピックアップ部140により持ち上げられた上コア15間に配置される。
前記移動のために、図面におけるY軸方向に延びるようにガイドレール154が配置される。ガイドレール154には、ガイドレール154に沿ってY軸方向に移動可能に形成される移動部材155が設けられる。
移動部材155には、第1成形レンズ移送モジュール151、第2成形レンズ移送モジュール152、空気吸入部156及びレンズ原材料移送部153が装着される。上記構造により、移動部材155がガイドレール154に沿って移動する際に、第1成形レンズ移送モジュール151、第2成形レンズ移送モジュール152及びレンズ原材料移送部153が共に移動する。
具体的には、第1成形レンズ移送モジュール151が第4位置P4で下コア14と重なるように配置され、その後、移動部材155が図面における-Y軸方向に移動して第2成形レンズ移送モジュール152と空気吸入部156が第4位置P4で上コア15及び下コア14と重なるように配置され、その後、移動部材155が図面における-Y軸方向に移動してレンズ原材料移送部153が第4位置P4で下コア14と重なるように配置される。
移動部材155は、ガイドレール154に着脱可能に結合されるようにしてもよい。よって、金型10を交換する場合、当該金型10に対応する第1成形レンズ移送モジュール151、第2成形レンズ移送モジュール152、空気吸入部156及びレンズ原材料移送部153を備える移動部材155をガイドレール154に設けることができる。従って、レンズ及び金型移送システム100の汎用性が向上する。
第1成形レンズ移送モジュール151には、下コア14に載置された成形レンズを吸着するための複数のサクションユニット151aが下側を向くように配置され、第2成形レンズ移送モジュール152には、上コア15に付着した成形レンズを吸着するための吸着ユニット152aが上側を向くように配置される。
第1及び第2成形レンズ移送モジュール151、152の少なくとも一方は、図面におけるZ軸方向に移動可能に形成されてもよい。
同図においては、第1成形レンズ移送モジュール151がガイド部材151b及び移動部材151cを備えて下方、すなわち図面における-Z軸方向に移動可能になっている場合を示す。ガイド部材151bは、移動部材155に装着され、図面におけるZ軸方向に延びる。移動部材151cは、ガイド部材151bに設けられ、ガイド部材151bに沿って図面におけるZ軸方向に移動可能になっている。
本実施形態において、第2成形レンズ移送モジュール152は、図面におけるZ軸方向には移動しないように構成される。このように第2成形レンズ移送モジュール152が図面におけるZ軸方向に固定された構造を有する代わりに、上コアピックアップ部140の吸着ユニット143は、図面におけるZ軸方向に移動して上コア15を第2成形レンズ移送モジュール152に移送するように構成される。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。第2成形レンズ移送モジュール152も、第1成形レンズ移送モジュール151と同様に、図面におけるZ軸方向に移動可能な構造を有するようにしてもよいことは言うまでもない。
レンズ原材料移送部153には、レンズ原材料を吸着するための吸着ユニット153aが下側を向くように配置される。レンズ原材料移送部153は、図面におけるZ軸方向に移動可能に形成される。同図においては、レンズ原材料移送部153がガイド部材153b及び移動部材153cを備えて下方、すなわち図面における-Z軸方向に移動可能になっている場合を示す。ガイド部材153bは、移動部材155に装着され、図面におけるZ軸方向に延びる。移動部材153cは、ガイド部材153bに設けられ、ガイド部材153bに沿って図面におけるZ軸方向に移動可能になっている。
前述したように、レンズ原材料移送部153がレンズ原材料30をピックアップした状態で成形レンズ移送部151、152と共に第4位置P4に移動するので、成形レンズ40を取り出した後に直ちにレンズ原材料30を投入することができる。よって、レンズ及び金型移送システム100のサイクルタイムを短縮することができ、レンズの成形速度を向上させることができる。
また、成形レンズ移送部151、152が、下コア14に載置された成形レンズ40を吸着する第1成形レンズ移送モジュール151と、上コア15に付着した成形レンズ40を吸着する第2成形レンズ移送モジュール152とを備えるので、成形レンズ40が上コア15に付着した場合、第2成形レンズ移送モジュール152により成形レンズ40を取り出すことができる。
本実施形態のように金型10が単一のキャビティ11aを備えた場合、第2成形レンズ移送モジュール152及びレンズ原材料移送部153は、単一の吸着ユニット152a、153aを備える。
しかし、図23に示すように、第1成形レンズ移送モジュール151は、複数のサクションユニット151aを備える。以下、第1成形レンズ移送モジュール151に備えられる複数のサクションユニット151aについてより具体的に説明する。
図24は、図23に示す第1成形レンズ移送モジュール151により下コア14上の成形レンズ40が吸着されることを説明するための図であり、図25は、図24に示す複数のサクションユニット151aの概念図である。
図24及び図25を図23と共に参照すると、上コア15のピックアップ時、成形レンズ40は下コア14に載置されているのが一般的である。しかし、成形レンズ40が上コア15に弱く付着していて離れたり、上コア15の分離時に瞬間的に発生する微小な揺れにより成形レンズ40が若干移動して定位置から外れてしまうことがある。
よって、成形レンズ40が下コア14上のいかなる位置に位置しても成形レンズ40を取り出せるように、第1成形レンズ移送モジュール151は、複数のサクションユニット151aを含む。
複数のサクションユニット151aは、下コア14に載置された成形レンズ40を吸着できるように、成形レンズ40よりは大きく、下コア14よりは小さい面積をカバーするように配列される。本実施形態においては、複数のサクションユニット151aが下コア14内に重なるように行と列のマトリクス状に配列された場合を示す。
複数のサクションユニット151aは、1つの真空発生器151cに並列に連結される。複数のサクションユニット151aのそれぞれには、バルブ151b’、151b’’が備えられる。複数のサクションユニット151aは、成形レンズ40を吸着するときはバルブ151b’が開き、成形レンズ40を吸着しないときはバルブ151b’’が閉じるように構成される。
バルブ151b’、151b’’としては、公知のサクションアシストバルブが用いられてもよい。
また、バルブ151b’、151b’’の開閉時に真空発生器151cに印加される圧力に基づいて、成形レンズ40が吸着されているか否かを検知することもできる。例えば、複数のサクションユニット151aにより成形レンズ40が吸着されない場合は、バルブ151b’’がどちらも閉じる。制御部は、真空発生器151cに印加される圧力に基づいて、成形レンズ40が吸着されていないことを検知する。この場合、制御部は、第2成形レンズ移送モジュール152により上コア15に付着した成形レンズ40が取り出されるようにする。
それに対して、複数のサクションユニット151aの少なくとも1つにより成形レンズ40が吸着される場合は、少なくとも1つのバルブ151b’が開く。制御部は、真空発生器151cに印加される圧力に基づいて、成形レンズ40が吸着されていることを検知する。この場合、制御部は、第2成形レンズ移送モジュール152が駆動されないようにする。
図26は、図3に示す成形レンズ積載部180を示す斜視図である。図27は、図3に示す成形レンズ一時積載部191を示す斜視図であり、図28は、図26に示す第1吸着ユニット182により成形レンズ一時積載部191上の成形レンズ40が吸着されることを説明するための図である。図29は、図3に示す成形レンズセンタリング部192を示す斜視図である。
図26~図29に示すように、成形レンズ積載部180は、成形レンズ積載トレイ支持部187と、3軸移動可能に形成される第1吸着ユニット182及び第2吸着ユニット183とを備える。
成形レンズ積載トレイ支持部187は、複数の成形レンズトレイ188を載置できるように備えられる。本実施形態においては、成形レンズ積載トレイ支持部187上に複数の成形レンズトレイ188が図面におけるX軸方向及びY軸方向に配列された場合を示す。
第1吸着ユニット182は、成形レンズ一時積載部191に載置された成形レンズ40を吸着して成形レンズセンタリング部192に移送するように形成される。
第2吸着ユニット183は、成形レンズセンタリング部192に載置された成形レンズ40を吸着して成形レンズ積載トレイ188に積載するように形成される。
よって、第1吸着ユニット182及び第2吸着ユニット183は、成形レンズセンタリング部192の上側、具体的には載置部192aと重なる位置に移動可能に形成される。
成形レンズ積載部180は、第1ガイド部材181a、第1移動部材181b、第2ガイド部材181c及び第2移動部材181dを含む。
第1ガイド部材181aは、図面におけるX軸方向に延びる。
第1移動部材181bは、第1ガイド部材181aに設けられ、第1ガイド部材181aに沿ってスライド移動可能になっている。
第2ガイド部材181cは、第1移動部材181bに設けられ、図面におけるY軸方向に延びる。
第2移動部材181dは、第2ガイド部材181cに設けられ、第2ガイド部材181cに沿ってスライド移動可能になっている。上記構造により、第2移動部材181dは、図面におけるX軸方向及びY軸方向に移動可能になる。
第2移動部材181dには、第1吸着ユニット182と第2吸着ユニット183がそれぞれ上下に移動可能に設けられる。
そのために、第2移動部材181dには、第1昇降ガイド181eと第2昇降ガイド181gが図面におけるY軸方向に並んで配置される。第1昇降ガイド181e及び第2昇降ガイド181gのそれぞれは、図面におけるZ軸方向に延びる。
第1昇降ガイド181eには、第1昇降部材181fが設けられ、図面におけるZ軸方向に移動可能に構成される。第1昇降部材181fには、第1吸着ユニット182が設けられる。
第2昇降ガイド181gには、第2昇降部材181hが設けられ、図面におけるZ軸方向に移動可能に構成される。第2昇降部材181hには、第2吸着ユニット183が設けられる。
第2成形レンズ移送モジュール152の吸着ユニット152aにより、上コア15に付着した成形レンズ40が吸着された場合、第2吸着ユニット183は、吸着ユニット152a上の重なる位置に移動して成形レンズ40をピックアップし、成形レンズ40を成形レンズ積載トレイ188に積載する。
それに対して、第1成形レンズ移送モジュール151の複数のサクションユニット151aにより、下コア14に載置された成形レンズ40が吸着された場合、成形レンズ40を成形レンズ積載トレイ188に積載するためには、センタリングが必要である。
以下、それについて具体的に説明する。
成形レンズ一時積載部191は、第1成形レンズ移送モジュール151の複数のサクションユニット151aによりピックアップされた成形レンズ40が一時積載されるように形成される。
成形レンズ一時積載部191は、上下、すなわち図面におけるZ軸方向に移動可能に形成される。
成形レンズ一時積載部191は、ガイド部材191a、移動部材191b及び積載部材191cを含む。
ガイド部材191aは、図面におけるZ軸方向に延び、移動部材191bは、ガイド部材191aに設けられてガイド部材191aに沿ってスライド移動可能になっている。同図においては、ガイド部材191aにガイドバー191a’がZ軸方向に延設され、移動部材191bがガイドバー191a’に沿って移動可能に設けられた場合を示す。
ガイド部材191a又は移動部材191bには、移動部材191bをZ軸方向に移動させるように形成される駆動モジュール(図示せず)が装着又は連結されてもよい。
積載部材191cは、移動部材191bに結合されて移動部材191bと共に移動する。積載部材191cには、成形レンズ40が載置される載置面191c’が備えられる。
前述したように、複数のサクションユニット151aは、下コア14上の任意の位置に位置する成形レンズ40をピックアップするように形成される。載置面191c’に下コア14からピックアップした成形レンズ40を載置できるように、載置面191c’は、下コア14より広い面積を有する。ここで、載置面191c’が下コア14より広い面積を有するとは、図28に示すように、載置面191c’上に下コア14を重ねた場合、載置面191c’の方が下コア14より大きいことを意味する。
第1吸着ユニット182は、載置面191c’に載置された成形レンズ40を吸着して成形レンズセンタリング部192に移送するように形成される。
成形レンズ40が載置面191c’上のいかなる位置に位置しても成形レンズ40をピックアップできるように、第1吸着ユニット182は、複数のサクションデバイス182aを含む。
複数のサクションデバイス182aは、載置面191c’に載置された成形レンズ40を吸着できるように、成形レンズ40よりは大きく、載置面191c’よりは小さい面積をカバーするように配列される。本実施形態においては、複数のサクションデバイス182aが載置面191c’内に重なるように行と列のマトリクス状に配列された場合を示す。
複数のサクションデバイス182aの構造は、図25を参照して説明した複数のサクションユニット151aと同様である。よって、それについての説明は省略する。
成形レンズセンタリング部192は、移送された成形レンズ40をセンタリングするように形成される。成形レンズセンタリング部192は、成形レンズ一時積載部191と成形レンズ積載部180間に配置される。上記配置によれば、成形レンズ40が成形レンズ一時積載部191から成形レンズ積載部180に移動する過程でセンタリングが行われるので、前記センタリングによる時間遅延を最小限に抑えることができる。
成形レンズセンタリング部192は、載置部192a、第1スライダ192c及び第2スライダ192dを含む。
載置部192aは、成形レンズ40が載置されるように形成され、一側に支持壁192bを備える。
第1スライダ192cは、載置部192a上をスライド移動するように形成され、支持壁192bに対向する第1加圧面192c’及び第1加圧面192c’に垂直な第2加圧面192c’’を備える。
第2スライダ192dは、載置部192a上をスライド移動するように形成され、第2加圧面192c’’に対向して配置される。
よって、載置部192aに載置された成形レンズ40は、支持壁192bに支持された状態で、第1及び第2スライダ192c、192dにより予め設定された位置に位置決め、すなわちセンタリングされる。
第2吸着ユニット183は、成形レンズセンタリング部192に載置された成形レンズ40を吸着して成形レンズ積載トレイ188に積載するように形成される。