JP2005225113A - 成形型の位置決め方法及び装置並びにレンズ成形型組立方法及び装置 - Google Patents

成形型の位置決め方法及び装置並びにレンズ成形型組立方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プラスチックレンズの注型成形に用いる成形型の位置決めマークを安定的に検出することが可能なばかりでなく、安価でかつ小スペースな成形型の位置決め方法及びその装置並びにレンズ成形用キャビティ組立方法及びその装置を提供する。
【解決部】 成形型700a、700bを周方向に回転させながら、単一のレーザースポット光を位置決めマーク711,712が設けられている成形型700a、700b側面に照射し、成形型700a、700b側面からの反射光を受光し、受光した光量の変化から位置決めマーク711,712を検出し、検出した位置決めマークの位置情報に基づいて成形型700a、700bを周方向における任意の位置に位置決めする位置決め方法を採用する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プラスチック製眼鏡レンズを注型成形する成形型の位置決めをする技術及び注型成形型を組み立てる技術に関する。
プラスチック製眼鏡レンズには、大別して、単焦点レンズと多焦点レンズがあり、多焦点レンズには、二重焦点レンズや累進多焦点レンズがある。累進多焦点レンズとしては、物体側の面に累進面を設け、眼球側の面に球面またはトーリック面を設けた、いわゆる外面累進多焦点レンズと、物体側の面に球面を設け、眼球側の面に球面またはトーリック面と累進面とを複合した面を設けた、いわゆる内面累進多焦点レンズがある。
外面累進多焦点レンズの製造方法としては、顧客の注文後に、累進面を形成する凹型の第1成形型と、球面またはトーリック面を形成する凸型の第2成形型とを、注文されたプラスチック製眼鏡レンズの処方に合うように、所定の位置関係で組み合わせ、これらの間の空隙を封止部材で封止してレンズ成形用キャビティを形成し、キャビティに樹脂原料を注入し、硬化させて両面が光学面に形成されたフィニッシュレンズを注型成形する方法がある。また、他の方法としては、累進面を形成する第1成形型と、球面を形成する第2成形型を用いて、予め厚めの半完成品を注型成形しておき、顧客の注文後、眼球側の面を研削及び研磨し、処方に合ったプラスチック製眼鏡レンズを製造する方法がある。
前者のフィニッシュレンズの成形方法においては、累進面を成形する第1成形型に対して乱視矯正面を成形する第2成形型を顧客の乱視軸処方に合わせて位置決めする必要があり、第1成形型及び第2成形型の円周方向の角度を検出した上で位置(角度)合わせを行っている。
そのため、第1成形型ならびに第2成形型の側面には、位置合わせの基準となる位置決めマークとしてケガキ線が設けられている。
図7に成形型に刻まれたケガキ線を示す。図7に示すように、成形型700の側面には厚さ方向に平行な2つのケガキ線が設けられている。一方のケガキ線712が位置決めマークとして機能し、他方のケガキ線711は誤検出防止のために設けられ、ケガキ線712に対し一定角度θ°分回転方向に傾けた位置に設けられている。
レンズ成形用キャビティを組み立てる際の成形型の位置決め方法について、従来、下記の特許文献1及び特許文献2に記載されている方法が知られている。
図8は、特許文献1に示された従来の成形型の位置決め方法を示す概略図である。図8に示すように、成形型700の側面部には側方から振動センサ801の感振アーム801aの先端が接触している。成形型700を回転させるとケガキ線711、712に感振アーム801aが引っかかり、ケガキ線711、712の概略位置を検出することができる。また、成形型700の周囲には、側面部に光を照射する光源802と側面部を撮影するカメラ803とが配置されている。成形型700が時計回りに回転すると、振動センサ801の感振アーム801aによってケガキ線711と712とが順次に荒検出され、その後、成形型700が回転していくと、その回転速度に応じて所定時間後にケガキ線711、712の形成部分はカメラ803により撮影される。そして、カメラ803により撮影されたケガキ線711、712を画像処理することで、成形型の位置を検出する。
図9は、特許文献2に示された従来の成形型の位置決め方法を示す概略図である。図9に示すように、2つの拡散反射式光電センサ901,902が並列に配置されている。拡散反射式光電センサ901と902との焦点部の距離は、成形型700に刻まれたケガキ線711と712との距離に一致する。一般に成形型700にはガラスが用いられている。よって、成形型700の側面に刻まれたケガキ線711、712以外の部分に光を照射させると、鏡面である成形型700の側面は、光が乱反射せず透過してしまうため、センサの受光部に戻ってくる光量は少ない。一方、ケガキ線711、712に光が照射されると、ケガキ線711、712は梨地状であるため、光が乱反射し、センサの受光部に戻ってくる光量が多くなり、この受光量の差によりケガキ線の位置を検出することができる。即ち、成形型700を回転させ、拡散反射式光電センサ901ではケガキ線711を、拡散反射式光電センサ902ではケガキ線712を、それぞれ同時に検出することで成形型の位置を特定する。このように2本のケガキ線を同時に検出する方法を用いることにより、仮に成形型700の側面にキズやゴミが付着しても、ケガキ線711と712の距離と等しい位置に付着する可能性は少ないため、誤検出の発生を防ぐことができる。
上記の方法により、成形型の位置を検出し位置情報が得られた後、この位置情報を基に、第1成形型と第2成形型を顧客の乱視軸処方に合わせて位置決めする。
特開平11−254459号公報 特開平5−332720号公報
しかしながら、特許文献1に示すような画像処理を用いた成形型の位置決め方法は、ケガキ線の検出精度は優れているものの、画像処理装置だけでもカメラ803及び光源802に加え、画像を映し出すモニタも設置しなければならないため、高額であり、また、大きな設置スペースが必要となる。
結果として、上記成形型の位置決め方法を用いたレンズ成形型組立装置も高額で大型なものになってしまう。
また、拡散反射式光電センサを用いた成形型の位置決め方法は、拡散反射式光電センサ901と902の間隔が固定されている。そのため、成形型700の側面にケガキ線711と712を刻む際、2本のケガキ線711、712の間隔のばらつきを極力小さくする必要があり、加工精度の高い専用の加工装置が必要となる。逆に、ケガキ線711、712の間隔がばらつくと2本のケガキ線711、712を同時に検出することができなくなり、検出不可能になってしまう。
また、拡散反射式光電センサ901と902は並列に配置されていることから、2本のケガキ線711、712にまたがってキズやゴミが付着した場合には、拡散反射式光電センサ901と902で同時に反射光を受光してしまい、誤検出が多発する等の問題点を有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、成形型の位置決めマークを安定的に検出することが可能なばかりでなく、安価でかつ小スペースな成形型の位置決め方法及び装置並びにレンズ成形型組立方法及び装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1に、プラスチックレンズの注型成形に用いる成形型を周方向に回転させながら、レーザースポット光を位置決めマークが設けられている前記成形型側面に照射し、前記成形型側面からの反射光を受光し、受光した前記反射光の光量の変化から前記位置決めマークを検出し、検出した前記位置決めマークの位置情報に基づいて前記成形型を周方向における任意の位置に位置決めすることを特徴とする成形型の位置決め方法を提供する。
レーザースポット光を回転している成形型の側面に照射し、反射光の光量の変化から位置決めマークを検出する方法は、成形型側面の位置決めマーク間の許容差に影響されずに安定して位置決めマークの位置の検出が可能となり、しかも低コスト化、小スペース化を図ることができる。
本発明は、第2に、上記第1の成形型の位置決め方法において、前記レーザースポット光の中心を中心として半径0.5mm〜7mmの範囲から少なくとも前記成形型からの反射光の受光を防ぐ範囲までの光を遮断する遮蔽手段を介して前記レーザースポット光の照射及び受光を行うことを特徴とする成形型の位置決め方法を提供する。
遮蔽手段を設けることにより、成形型の側面を透過して内部に照射されたレーザー光が照射された側面と対向する成形型側面部で発生する乱反射光や拡散光を受光することを防ぐことができる。よって、レーザー照射されている成形型側面部での反射光のみを受光し、誤検出を防止することができ、安定した検出が可能となる。
本発明は、第3に、上記第1又は2の成形型の位置決め方法において、前記レーザースポット光が、前記成形型の側面上の前記レーザースポット光が照射される位置における法線に対して所定の角度をもって照射されることを特徴とする成形型の位置決め方法を提供する。
照射面に対して斜めに照射することにより、成形型の側面に照射したレーザー光のうち位置決めマークでの乱反射で反射してくる光だけを受光することが可能となり、反射光量の変化が大きくなるため、安定した位置決めマークの検出が可能となる。
本発明は、第4に、上記第1〜3いずれかの成形型の位置決め方法において、前記位置決めマークが、前記成形型の側面に所定の回転角度差をもって少なくとも2箇所設けられていることを特徴とする成形型の位置決め方法を提供する。
2箇所以上の位置決めマークを設けることによって、それらの回転角度差を判定することにより誤検出を防止することができる。
本発明は、第5に、上記第4の成形型の位置決め方法において、前記複数の位置決めマークのそれぞれの位置を検出し、それぞれの位置決めマークが所定の回転角度差を有するかを判定することを特徴とする成形型の位置決め方法を提供する。
このような判定を行うことにより、位置決めマークの誤検出を防止することができる。
本発明は、第6に、上記第1〜5いずれかの成形型の位置決め方法において、前記位置決めマークの位置を検出した後、前記レーザースポット光の照射位置を前記成形型の厚さ方向に移動させ、さらに前記成形型を1回以上回転させて、前記成形型の位置決めマークを認識することを特徴とする成形型の位置決め方法を提供する。
一度成形型の位置決めマークを認識した後、測定する位置を変えて成形型を回転させ、再度、成形型の位置決めマークの検出を行う。このように、成形型の位置決めマーク検出を二重に行うことにより、位置決めマーク検出の信頼性の向上が図られる。よって、成形型の側面にゴミが付着したり、キズが付いている場合でも、センサが検出したものが位置決めマークなのかゴミ、キズなのかの判別ができ、誤検出を防止することができる。
本発明は、第7に、プラスチックレンズの注型成形に用いる成形型をその周方向に回転可能に保持する成形型保持部と、前記成形型保持部に保持されている成形型の側面にレーザースポット光を照射するレーザー光出射部と、照射したレーザースポット光の反射光を受光する受光部と、前記成形型保持部を制御して前記成形型を回転させながら前記受光部で受光した前記反射光の光量の変化を読み取り、前記成形型の側面に設けられている位置決めマークを検出し、検出された位置決めマークの位置情報に基づいて前記成形型保持部に対して前記成形型を周方向における任意の位置に配置させる操作を行わせる制御部とを有することを特徴とする成形型の位置決め装置を提供する。
単一のレーザースポット光を回転している成形型の側面に照射し、反射光の光量の変化から位置決めマークを検出する方法を採用した成形型の位置決め装置は、成形型側面の位置決めマーク間の許容差に影響されずに安定して位置決めマークの位置の検出が可能となり、しかも低コスト化、小スペース化を図ることができる。
本発明は、第8に、プラスチックレンズの注型成形に用いる第1成形型を周方向に回転させながら、レーザースポット光を位置決めマークが設けられている前記第1成形型側面に照射し、前記第1成形型側面からの反射光を受光し、受光した光量の変化から前記位置決めマークを検出し、検出した前記位置決めマークの位置情報に基づいて前記第1成形型を周方向における任意の位置に位置決めする第1周方向位置決め工程と、プラスチックレンズの注型成形に用いる第2成形型を周方向に回転させながら、レーザースポット光を位置決めマークが設けられている前記第2成形型側面に照射し、前記第2成形型側面からの反射光を受光し、受光した光量の変化から前記位置決めマークを検出し、検出した前記位置決めマークの位置情報に基づいて前記第2成形型を周方向における任意の位置に位置決めする第2周方向位置決め工程と、前記第1成形型及び第2成形型相互の間隔を予め定められた設定値に合わせる間隔位置決め工程と、相互に位置決めされた第1成形型及び第2成形型相互の側面間に封止部材を巻き付けて固定し、レンズ成形用キャビティを組み立てる封止部材巻付工程とを有することを特徴とするレンズ成形型組立方法を提供する。
単一のレーザースポット光を回転している成形型の側面に照射し、反射光の光量の変化から位置決めマークを検出する方法を採用したレンズ成形型組立方法は、成形型側面の位置決めマーク間の許容差に影響されずに安定して位置決めマークの位置の検出が可能となり、しかも低コスト化、小スペース化を図ることができる。
本発明は、第9に、プラスチックレンズの注型成形に用いる第1成形型をその周方向に回転可能及び成形型の厚さ方向に駆動可能に保持する第1成形型保持駆動部と、前記第1成形型保持駆動部に保持されている第1成形型の側面にレーザースポット光を照射する第1レーザー光出射部と、照射したレーザースポット光の反射を受光する第1受光部と、プラスチックレンズの注型成形に用いる第2成形型をその周方向に回転可能及び成形型の厚さ方向に駆動可能に保持する第2成形型保持駆動部と、前記第2成形型保持部に保持されている第2成形型の側面にレーザースポット光を照射する第2レーザー光出射部と、照射したレーザースポット光の反射を受光する第2受光部と、前記第1成形型及び第2成形型の厚さ方向の形状寸法を測定する寸法測定部と、封止部材巻付部と、制御部とを有し、前記制御部が、前記第1成形型保持駆動部を制御して前記第1成形型を周方向に回転させながら第1レーザー光出射部からレーザースポット光を前記第1成形型側面に照射させ、前記第1受光部で受光した光の光量の変化を読み取り、前記第1成形型の側面に設けられている位置決めマークを検出し、検出された位置決めマークの位置情報に基づいて前記第1成形型保持駆動部に対して前記第1成形型を周方向における任意の位置に位置決めさせる操作を行わせ、前記第2成形型保持駆動部を制御して前記第2成形型を周方向に回転させながら第2レーザー光出射部からレーザースポット光を前記第2成形型側面に照射させ、前記第2受光部で受光した光の光量の変化を読み取り、前記第2成形型の側面に設けられている位置決めマークを検出し、検出された位置決めマークの位置情報に基づいて前記第2成形型保持駆動部に対して前記第2成形型を周方向における任意の位置に位置決めさせる操作を行わせ、前記寸法測定部によって測定された測定値に基づいて前記第1成形型保持駆動部及び前記第2成形型保持駆動部とを制御して前記第1成形型及び第2成形型相互の間隔を予め定められた設定値に合わせる操作を行わせ、前記第1成形型保持駆動部、前記前記第2成形型保持駆動部及び前記封止部材巻き付け部を制御して相互に位置決めされた第1成形型と第2成形型の側面部の間を連結し密閉する封止部材を第1成形型及び第2成形型の側面部に巻き付けて固定し、レンズ成形用キャビティを組み立てる操作を行わせることを特徴とするレンズ成形型組立装置を提供する。
単一のレーザースポット光を回転している成形型の側面に照射し、反射光の光量の変化から位置決めマークを検出する方法を採用したレンズ成形型組立装置は、成形型側面の位置決めマーク間の許容差に影響されずに安定して位置決めマークの位置の検出が可能となり、しかも低コスト化、小スペース化を図ることができる。
以下、本発明の成形型の位置決め方法及び装置並びにレンズ成形型組立方法及び装置の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1に、外面と内面の両面が成形型によって光学面が転写されるプラスチック製眼鏡レンズのフィニッシュレンズの注型成形に用いられるレンズ成形型組立方法の工程のフローチャートを示す。また、図2に、レンズ成形用キャビティを組み立てる本発明のレンズ成形型組立装置における主要な装置の構成図を示す。
レンズ成形型組立装置200は、第1成形型700aの上側の非成形面723を吸着保持し、第1成形型700aをその周方向に回転可能及び成形型の厚さ方向に駆動可能にする第1成形型保持駆動部110、第2成形型700bの下側の非成形面724を吸着保持し、第2成形型700bをその周方向に回転可能及び成形型の厚さ方向に駆動可能にする第2成形型保持駆動部120、第1成形型700aの側面にレーザースポット光を照射し、反射光を受光する第1レーザー式光電センサ130、第2成形型700bの側面にレーザースポット光を照射し、反射光を受光する第2レーザー式光電センサ140、第1成形型700aの成形面721の中心部高さを測定する第1寸法測定部211、第2成形型700bの成形面722の中心部高さを測定する第2寸法測定部212、組み合わせた第1成形型700aと第2成形型700bの第2成形型700bの側面の厚さと側面間の間隙距離を測定する型厚測定部220、相互に位置決めされた第1成形型700aと第2成形型700bの側面部の間を連結し密閉する封止部材を第1成形型700a及び第2成形型700bの側面部に巻き付けて固定し、レンズ成形用キャビティを組み立てる封止部材巻付部230、及び装置全体の制御を行う図示しない制御部等を備える。
レンズ成形型組立方法は、成形型給材工程で、処方に従って、外面(物体側の面、凸面)を成形する凹型の第1成形型700aと、内面(眼球側の面、凹面)を成形する凸型の第2成形型700bとを選択し、レンズ成形型組立装置200に給材する。これらの第1成形型700aの成形面721と第2成形型700bの成形面722は予め洗浄されている。このとき、第1成形型700aの非成形面723が上側に、成形面721が下側になるように給材され、第2成形型700bの成形面722が上側に、非成形面724が下側になるように給材される。
次に、求心工程で、給材した第1成形型700aと第2成形型700bのそれぞれの幾何中心が、例えば水平面上において平面的に位置決めする図示しない一対のクランプ部材で位置決めすることにより求められる。
次に、保持工程で、制御部は、位置決めされた第1成形型700aの上側の非成形面723を第1成形型保持駆動部110が吸着保持し、第2成形型700bの下側の非成形面724を第2成形型保持駆動部120が吸着保持するように制御する。第1成形型保持駆動部110と第2成形型保持駆動部120のそれぞれの回転角度と厚さ方向の位置はそれぞれエンコーダ等のセンサによって割り出される。第1成形型保持駆動部110と第2成形型保持駆動部120のそれぞれの回転中心は同軸上に位置するようになっている。
保持工程後、成形面中心部高さ測定工程で、制御部は、第1成形型保持駆動部110に保持されている第1成形型700aの成形面721と第2成形型保持駆動部120に保持されている第2成形型700bの成形面722の中心部高さを寸法測定部211,212の例えばマイクロゲージを用いて測定するように制御する。測定方法は、マイクロゲージのプローブ部213,214を第1成形型700aの成形面721及び第2成形型700bの成形面722の回転中心にそれぞれ押し当て、その変位量で測定を行う。第1成形型700aにおいては、成形面721の中心部の深さを、第2成形型700bにおいては、第2成形型700bの総厚を測定する。測定された寸法値は記憶され、後に記述する間隔位置決め工程で使用する。
外面累進多焦点レンズでは、外面に累進面を有し、内面に球面又は乱視を矯正するトーリック面を有する。累進面を成形する第1成形型700aに対して乱視矯正面を成形する第2成形型700bを顧客の乱視軸処方に合わせて周方向の位置決めをする必要があり、第1成形型700a及び第2成形型700bの周方向の角度を検出した上で位置(角度)合わせを行う必要がある。乱視を矯正する必要がない内面が球面の場合は、内面を成形する第2成形型700bの方向性がないため、第2成形型700bの周方向の位置決めは行わない。第1成形型700aには累進面の方向性があると共に注入口の切り欠きが設けられているため、周方向の位置決めを行う。周方向の位置決めを行うため、図7に示したように、第1成形型700aならびに第2成形型700bの側面には、位置合わせの基準となる位置決めマークとしてケガキ線711,712が設けられている。図7に示したように、成形型700の側面には2つのケガキ線が設けられ、一方のケガキ線712が位置決めマークとして機能し、他方のケガキ線711は誤検出防止のために設けられ、ケガキ線712に対し一定角度θ°分回転方向に傾けた位置に設けられている。
位置決めマークの検出工程で、制御部は、第1成形型保持駆動部110と第1レーザー式光電センサ130を制御して第1成形型700aの側面の位置決めマークとしてのケガキ線711、712の検出を行い、ケガキ線の位置(角度)を測定する。同様に、第2成形型保持駆動部120と第2レーザー式光電センサ140を制御して第2成形型700bの側面のケガキ線711、712を検出し、ケガキ線の位置(角度)を測定する。位置決めマーク検出工程については、後に詳述する。
位置決めマーク検出後、周方向の位置決め工程で、ケガキ線の位置情報に基づいてケガキ線711、712が所定の向きになるように制御部が第1成形型保持駆動部110に指令を出して第1成形型700aの周方向の回転位置の位置決めを行う。また、検出したケガキ線711、712の位置情報に基づいてケガキ線が所定の向きになるように制御部が第2成形型保持駆動部120に指令を出して第2成形型700bの周方向の回転位置の位置決めを行う。これにより、累進面を成形する第1成形型700aに対して乱視矯正面を成形する第2成形型700bを顧客の乱視軸処方に合わせて周方向の位置決めが行われる。
周方向の位置決め後、間隔位置決め工程で、制御部が、寸法測定部211,212で測定された第1成形型700a及び第2成形型700bの厚さ方向の形状寸法の測定値に基づいて第1成形型保持駆動部110及び第2成形型保持駆動部120を制御し、第1成形型700a及び第2成形型700b相互の間隔を予め定められた設定値に合わせるように駆動させる。これにより、図2(b)に示すように、第1成形型700aの成形面721と第2成形型700bの成形面722の相互の中心部が所定の中心厚となって第1成形型700aの成形面721と第2成形型700bの成形面722が対向配置される。
次に、必要により、成形型の側面の厚さ測定工程で、樹脂原料を注入する際に第1成形型700aの側面と第2成形型700bの側面間の隙間に差し込むノズルの差し込み位置を特定するため、第2成形型700bの側面の厚さ及び必要により第1成形型700aの側面と第2成形型700bの側面の間の間隙距離を測定する。測定方法は、例えば図2(b)に示すように、制御部が、第1成形型保持駆動部110と第2成形型保持駆動部120を制御して成形型700a、700bの相互の位置関係を保ったままを同一の厚み方向へ同一の速度で同時に移動するように駆動すると共に、型厚測定部220を制御して、拡散反射型のレーザー式光電センサ221から出射されたレーザースポット光を組み合わせた成形型700a、700bの側面の法線方向から遮光板222に設けられたスリット孔223を介して照射し、成形型700a、700bからの反射光を同じく遮光板222のスリット孔223を介して光電センサ221で受光し、受光した光量の変化と成形型700a、700bの動いた距離から第2成形型700bの側面の厚みと成形型700a、700bの側面間の間隙距離を測定するようになっている。
最後に、対向配置した第1成形型700aの側面と第2成形型700bの側面に亘って封止部材としての粘着テープ730を巻き付ける封止部材巻き付け工程を行う。制御部が、封止部材巻き付け部230を制御して粘着テープ730の前端を第1成形型700aの側面と第2成形型700bの側面に亘って貼り付けさせた後、第1成形型保持駆動部110と第2成形型保持駆動部120とを制御して同時に同じ速度で同じ向きに回転させながら粘着テープ730を側面の任意の角度まで巻き付け、巻き付けた後、粘着テープ730を切断し、必要により終端を折り返す操作を行う。
これにより、図2(d)に示すように、粘着テープ730で第1成形型700aと第2成形型700bとを固定すると共に、これらの間の空隙を粘着テープ730で封止してレンズ成形用キャビティ740を形成することができる。
作製されたレンズ成形用キャビティ740は、組立装置200から取り外され、樹脂原料を注入する工程へ搬送され、ノズルを介してキャビティに樹脂原料が注入され、その後、樹脂原料を光又は熱で硬化する硬化工程を経てプラスチック製眼鏡レンズを製造することができる。
本発明の成形型の位置決め方法及び装置は、これらのレンズ成形型組立方法の中の位置決めマークの検出工程及び周方向の位置決め工程に用いられる。
図3は、本発明の成形型の位置決め装置の一実施形態を示す概略構成図である。この成形型の位置決め装置100は、凸型の第1成形型700aの上側の非成形面723を真空吸着保持して周方向及び成形型の厚さ方向に駆動可能にする第1成形型保持駆動部110と、凹型の第2成形型700bの下側の非成形面724を真空吸着保持して周方向及び成形型の厚さ方向に駆動可能にする第2成形型保持駆動部120とを有する。第1成形型保持駆動部110は、第1成形型700aの上側の非成形面723を真空吸着保持して周方向に回転可能にする第1成形型保持回転部111と、第1成形型保持回転部111を成形型の厚さ方向(図面では垂直方向、回転軸と平行な方向)に移動(昇降)させる駆動を行う第1成形型軸方向駆動部112とを備える。第2成形型保持駆動部120は、第2成形型700bの下側の非成形面724を真空吸着保持して周方向に回転可能にする第2成形型保持回転部121と、第2成形型保持回転部121をその回転軸と平行な方向に昇降させる駆動を行う第2成形型軸方向駆動部122とを備える。第1成形型保持回転部111の回転中心と第2成形型保持回転部121の回転中心とは同軸上に位置している。また、これらの第1成形型保持回転部111の回転角度、第2成形型保持回転部121の回転角度、第1成形型軸方向駆動部112の厚さ方向の位置及び第2成形型軸方向駆動部122の厚さ方向の位置は、それぞれエンコーダ等のセンサにより検出される。
また、成形型の位置決め装置100には、第1レーザー式光電センサ130を備え、第1レーザー式光電センサ130は第1成形型700aの側面に細いレーザースポット光を照射するレーザー光出射部131と、反射してくる反射光を受光する受光部132とが一体になっている。また、第2レーザー式光電センサ140を備え、第2レーザー式光電センサ140は、第2成形型700bの側面に細いレーザースポット光を照射するレーザー光出射部141と、反射してくる反射光を受光する受光部142とが一体になっている。
また、レーザー式光電センサ130,140と成形型の側面の間には、それぞれ遮蔽手段としての遮光板150が成形型700a、700bの側面に近接して配置されている。遮光板150の中央にはそれぞれ出射したレーザースポット光を通すスリット孔151が穿設されている。遮光板150は、レーザー式光電センサ130,140から成形型700a、700bを見たときに、成形型700a、700b全体を覆い、成形型700a、700bからの反射光がスリット孔151以外から受光部132,142に入射することをほぼ遮断する。そのため、レーザー式光電センサ130,140は、レーザースポット光の成形型700a、700b側面への照射と反射したレーザー光の受光を遮光板150のスリット孔151を介して行う。
また、成形型の位置決め装置100は、制御部160を備え、制御部160は、成形型位置決め装置100全体の制御を行う。制御部160は、例えば、第1及び第2レーザー式光電センサ130,140の制御を行うと共に、第1レーザー式光電センサ130で受光したレーザー光の光量を測定し、第1成形型700aの回転に対する光量の変化を読み取り、第1成形型700aの側面に設けられているケガキ線711,712を第1成形型700aの回転位置に対応させて検出し、検出されたケガキ線711,712の位置情報に基づいて第1成形型保持回転部111に対して第1成形型700aを周方向における任意の位置に配置させる制御を行う。また、第2レーザー式光電センサ140で受光したレーザー光の光量を測定し、第2成形型700bの回転に対する光量の変化を読み取り、第2成形型700bの側面に設けられているケガキ線711,712を第2成形型700bの回転位置に対応させて検出し、検出されたケガキ線711,712の位置情報に基づいて第2成形型保持回転部121に対して第2成形型700bを周方向における任意の位置に配置させる制御を行う。
レーザー式光電センサとして、例えばレーザー最大出力3mW、レーザー波長650nm、レーザースポット径50μmの拡散反射型を使用することができる。また、レーザー式光電センサ130,140と成形型700a、700bとの距離は例えば70mm、成形型700a、700bと遮光板150との距離を例えば5mm程度とする。
ケガキ線711,712の幅は約0.3mm程度であり、50μmのスポット径のレーザー光線で十分に測定が可能である。ケガキ線711,712は固い先鋭物を成形型の側面に突き立てて傷を付けて形成される。ケガキ線711,712の表面は細かい凹凸を有する乱反射面である。成形型700a、700bは、ガラス製であることが多いため、その側面は鏡面となっており、レーザースポット光が通り抜け、ケガキ線711,712の部分で乱反射が生じて反射光量が増加するため、ケガキ線711,712の検出が可能である。
図4に示すように、遮光板150は矩形状で中央部に円形のスリット孔151が穿設されている。スリット孔151の大きさは、レーザースポット光の中心を中心として半径0.5mm〜7mmの範囲、好ましくは半径1.5〜3mm程度とすることが好ましい。スリット孔の径が小さすぎるとケガキ線711,712からの反射光を十分に受光できず、ケガキ線711,712の検出が困難になる場合があり、一方、スリット孔151の径が大きすぎると受光部132,142が乱反射光を受光し、ケガキ線711,712での光量変化が少なくなり、ケガキ線711,712の検出が困難になる場合がある。スリット孔151の形状は円形でも四辺形でも星形でも良い。遮光板150の大きさや形状は、少なくとも成形型700a、700bからの反射光がレーザー式光電センサ130,140の受光部132,142に入射せずに遮断できる程度とする。
遮光板150を設けることにより、成形型700a、700bの側面を透過して内部に照射されたレーザー光が照射された側面と対向する成形型側面部で生じた乱反射光や拡散光を受光することを防ぐことができる。よって、レーザー照射されている成形型700a、700b側面部での反射光のみを受光し、誤検出を防止することができ、安定した検出が可能となる。
遮蔽手段としては、照射した側面以外の成形型からの反射を防止できれば、遮光板150に限らず、例えばレーザー式光電センサを覆うボックス型のような構造でも良い。但し、スリット孔の位置は成形型側面に近接させることが望ましい。また、遮光板150の表面を黒色にすることにより、更に乱反射光や拡散光の反射を抑えることができ、より安定した検出が可能となる。
また、図5に示すように、レーザースポット光LBの成形型700a、700bの側面への照射は、成形型700a、700bの側面の法線Nに対して所定の角度をもって照射するようにすることが好ましい。具体的には、図5(a)に示すように、成形型を厚さ方向から見た平面形状の側面へのレーザースポット光LBの水平方向の照射角度θ1は、成形型700側面のレーザースポット光が照射される位置における法線Nに対して5〜60°、好ましく10〜45゜となるように斜めに照射する。また、成形型700の側面方向から見た成形型の側面へのレーザースポット光LBの上下方向の照射角度θ2は、レーザースポット光が照射される位置における法線Nに対して成形面721,722と反対側への角度が5〜60°、好ましくは15〜45゜となるように斜めに照射する。成形面721,722と同じ側へ角度を形成するようにすると、第1及び第2成形型保持回転部111、121の吸着保持面で反射が生じるおそれがある。
照射面に対して斜めに照射することにより、成形型700a、700bの側面に照射したレーザースポット光のうち位置決めマーク711,712での乱反射で反射してくる光だけを受光することが可能となり、その結果、反射光量の変化が大きくなるため、安定した位置決めマークの検出が可能となる。
中心部に4mm径の円形のスリット孔151を有する遮光板150を設けた場合の検出が安定になることを示す受光量の変化の実測値を表1に示す。また、レーザースポット光を同じ遮光板150を介して成形型700a、700bの側面に斜めに照射した場合の受光量の実測値を表2に示す。
Figure 2005225113
Figure 2005225113
上下方向のマイナスの角度は、図5(b)に示すように、成形面721,722を上にした場合に下向きの角度を意味する。遮光板150を設けることにより、側面からの反射光量は激減する一方、ケガキ線からの反射光量はそれほど低下しない。その結果、ケガキ線からの反射光量と側面からの反射光量の差が大きくなり、安定してケガキ線を検出できることが認められる。
また、成形型の側面に対して法線方向(水平方向の角度θ1と上下方向の角度θ2がそれぞれ0°)に照射すると側面からの反射光量とケガキ線からの反射光量の差がなくなり、ケガキ線を検出することが困難である。法線方向から水平方向の角度を15°にすると側面からの反射光量がやや低下し、水平方向と上下方向をそれぞれ斜めにすることにより、側面からの反射光量は激減する一方、ケガキ線からの反射光量はそれほど低下しない。その結果、ケガキ線からの反射光量と側面からの反射光量の差が大きくなり、安定してケガキ線を検出できることが認められる。
次に、上記成形型の位置決め装置100を用いた成形型の位置決め方法について説明する。非成形面723を上側にして給材された第1成形型700aの幾何中心が、例えば水平面上において平面的に位置決めする一対のクランプ部材で位置決めされることにより、第1成形型保持回転部111の回転中心と一致するようになる。制御部160は、第1成形型軸方向駆動部112を駆動させて第1成形型保持回転部111を降下させ、第1成形型700aを第1成形型保持回転部111で真空吸着させて保持させる。同様に、非成形面724を下側にして給材された第2成形型700bの下面が第2成形型保持回転部121に吸着保持される。
次に、制御部160は、第1成形型軸方向駆動部112を駆動させて第1成形型保持回転部111を上昇させ、第1レーザー式光電センサ130より照射されるレーザースポット光が、第1成形型700aの側面表面に当たる位置まで移動させると共に、第2成形型軸方向駆動部122を駆動させて第2成形型保持回転部121を下降させ、第2レーザー式光電センサ140より照射されるレーザースポット光が、第2成形型700bの側面表面に当たる位置まで移動させる。
その後、制御部160は、第1レーザー式光電センサ130を作動させ、レーザースポット光を第1成形型700側面に遮光板150のスリット孔151を介して照射すると共に、側面からの反射光を遮光板150のスリット孔151を介して受光部132で受光する。そして、第1成形型保持回転部111を駆動させて第1成形型700aを一定速度で360゜回転させ、第1成形型700aの回転角度を検出しながら受光部132で受光した光量の変化を記録する。同様に、第2成形型回転保持部111を駆動させて第2成形型700bを回転させながら第2レーザー式光電センサ140からレーザースポット光を第2成形型700b側面に照射しながら反射光を受光部142で受光する。ケガキ線が存在しない成形型側面では照射されたレーザースポット光はガラス製の成形型700a、700bを透過し、殆ど反射しない。ケガキ線711,712が存在する場所にレーザースポット光が照射されると、ケガキ線711,712による乱反射で反射光量が増加し、光量変化にピークが生じる。検出した光量変化のピークと回転角度を対応させることにより、ケガキ線711,712の位置を検出することができる。
ケガキ線の検出手順の一例について説明する。図6は、ケガキ線の検出手順を示したフローチャートである。図6に従い、検出に至る一連の処理フローを説明する。この説明では、第1成形型700aのケガキ線711,712を検出することを説明しているが、第2成形型700bでも全く同様である。
制御部160は、まず、S301において、第1成形型回転保持部111を制御して第1成形型700aの回転速度を低速に設定し、回転を開始する。低速とは、レーザー式光電センサ130により、ケガキ線711,712を検出可能な速度であり、1〜10rpm程度である。
第1成形型700aを回転させ、S302、S303に示したように、光量変化のピークの検出信号320、検出信号321の順に、第1レーザー式光電センサ130により検出信号を読み込み、それぞれの回転角度を制御装置160に記憶する。
S304において、検出信号320ならびに321の回転角度から、検出信号320ならびに321がケガキ線711,712を検出したものかの判断をおこなう。前述したように、第1成形型700aにおける、ケガキ線711,712は、一定角度θ°分の間隔を持った位置関係にある。よって、検出信号320を検出した回転角度にθ°を足した角度が検出信号321を検出した回転角度という条件が成立すれば、検出信号320ならびに321が、それぞれケガキ線711,712であると判断することができる。この条件が成立しない場合は、検出信号320ならびに321は、埃やキズの付着による誤検出であると判断し、S305において、検出信号321の回転角度を検出信号320の回転角度とし、再度S303に戻り、検出信号321を読み込む。
条件が成立した場合においても、埃やキズが偶然、θ°の間隔で付着したことによる誤検出であることが考えられる。よって、S306において、検出高さの変更、つまり、第1成形型軸方向駆動部112を駆動させて、第1成形型700aを上昇または下降させ、第1レーザー式光電センサ130からのレーザー光の照射位置を変える。また、第1成形型回転保持部111を制御して第1成形型700aの回転速度を高速に設定して、345°回転させる。無論、回転させる角度は、ケガキ線711,712の手前であれば限定はしない。そして、S307で第1成形型700aの回転速度を低速に設定して回転を続ける。
S308、S309に示したように、検出信号323、検出信号324の順に、第1レーザー式光電センサ130により検出信号を読み込み、それぞれの回転角度を制御装置160に記憶する。
S310においてS304と同様に、検出信号323を検出した回転角度にθ°を足した角度が検出信号324を検出した回転角度という条件が成立するか判断をおこなう。条件が成立しない場合は、S311において、検出信号324の回転角度を検出信号323の回転角度とし、再度S309に戻り、検出信号324を読み込む。
条件が成立した場合は、S312において、検出信号321の回転角度と検出信号323の回転角度ならびに検出信号322の回転角度と検出信号324の回転角度が同一であるか判断を行う。それぞれの回転角度が同一であった場合には、ケガキ線711,712であると判断することができる。そして、S313において、検出信号324を検出した回転角度がケガキ線712を示す方向であることから、第1成形型700aの位置方向を検出することができる。回転角度が同一でなかった場合には、S314において、検出不可エラーを出力する。説明では、検出不可としたが、再度S301に戻り、検出を開始させてもよい。
このような検出手順は、一度成形型の位置決めマークを認識した後、測定する位置を変えて成形型を回転させ、再度、成形型の位置決めマークの検出を行うものである。このように、成形型の位置決めマーク検出を二重に行うことにより、位置決めマーク検出の信頼性の向上が図られる。よって、成形型の側面にゴミが付着したり、キズが付いている場合でも、センサが検出した物が位置決めマークなのかゴミ、キズなのかの判別ができ、誤検出を防止することができる。
このような検出手順により、まず、第1成形型700aのケガキ線711,712の検出を行い、第1成形型700aの回転方向におけるケガキ線711,712の位置を検出する。また、第2成形型700bのケガキ線711,712の検出を行い、第2成形型700bの回転方向におけるケガキ線711,712の位置を検出する。
次に、第1成形型700aの回転方向におけるケガキ線711,712の位置を特定した結果から、第1成形型700aの位置決めを行う。第1成形型700aの位置決めは、第2成形型700bの位置決めに対して基準となるため、一定方向に位置決めすることが望ましい。
次に、第2成形型700bの回転方向におけるケガキ線711,712の位置の特定結果から、第2成形型700bの位置決めを行う。第2成形型700bの位置決めは、製作するプラスチック製眼鏡レンズの処方に合うように、第1成形型700aに対し、回転方向における位置に乱視軸方向の補正をかけて位置決めする。
上記説明では、第1成形型700aの位置決めと第2成形型700bの位置決めを順番に行うように説明したが、第1成形型700aならびに第2成形型700bの位置決めを同時に行うようにしてもよい。
このようにして第1成形型700aと第2成形型700b相互の周方向の位置決めが行われ、第1成形型700aで転写される累進面に対して第2成形型700bで転写される乱視矯正面の乱視軸が処方に従った位置で配置される。周方向の位置決め後、上述したように、厚さ方向の位置決め工程、成形型の側面の厚さの測定工程、封止部材巻き付け工程でレンズ成形用キャビティ740の組立が行われる。
上記説明では、レーザースポット光のレーザー出射部と受光部とをレーザー式光電センサで一体にしていたが、レーザー出射部と受光部はそれぞれ別の部品を用い、離れた位置に配置するようにしても良い。
本発明の成形型の位置決め方法は、プラスチック製眼鏡レンズを注型重合で製造する際の注型重合に用いられる2枚の成形型相互の位置決めを行う方法であり、プラスチック製眼鏡レンズの製造に利用することができる。
本発明の成形型の位置決め装置は、プラスチック製眼鏡レンズを注型重合で製造する際の注型重合に用いられる2枚の成形型相互の位置決めを行う装置であり、プラスチック製眼鏡レンズの製造に利用することができる。
本発明のレンズ成形型組立方法は、プラスチック製眼鏡レンズを注型重合で製造する際の注型重合型の組立を行う方法であり、プラスチック製眼鏡レンズの製造に利用することができる。
本発明のレンズ成形型組立装置は、プラスチック製眼鏡レンズを注型重合で製造する際の注型重合型の組立を行う装置であり、プラスチック製眼鏡レンズの製造に利用することができる。
プラスチック製眼鏡レンズのレンズ成形用キャビティを組み立てる概略の工程を示すフローチャートである。 プラスチック製眼鏡レンズのレンズ成形用キャビティを組み立てる組立装置の概略構成図である。 本発明の成形型の位置決め装置の一実施形態を示す概略構成図である。 遮光板の構造を示す平面図である。 成形型の側面の法線に対してレーザースポット光を斜めに照射することを説明する模式図である。 ケガキ線の検出手順を示したフローチャートである。 成形型の側面に設けられている位置決めマークとしてのケガキ線を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図である。 従来の成形型の位置決め方法の一例を示す概略図である。 従来の成形型の位置決め方法の他の例を示す概略図である。
符号の説明
100:成形型の位置決め装置、110:第1成形型保持駆動部、120:第2成形型保持駆動部、130:第1レーザー式光電センサ、140:第2レーザー式光電センサ、131,141:レーザー光出射部、132,142:受光部、200:レンズ成形型組立装置、230:封止部材巻付部、700a:第1成形型、700b:第2成形型、711:ケガキ線、712:ケガキ線、721:成形面、722:成形面、730:粘着テープ、740:レンズ成形用キャビティ

Claims (9)

  1. プラスチックレンズの注型成形に用いる成形型を周方向に回転させながら、レーザースポット光を位置決めマークが設けられている前記成形型側面に照射し、前記成形型側面からの反射光を受光し、受光した前記反射光の光量の変化から前記位置決めマークを検出し、検出した前記位置決めマークの位置情報に基づいて前記成形型を周方向における任意の位置に位置決めすることを特徴とする成形型の位置決め方法。
  2. 請求項1記載の成形型の位置決め方法において、
    前記レーザースポット光の中心を中心として半径0.5mm〜7mmの範囲から少なくとも前記成形型からの反射光の受光を防ぐ範囲までの光を遮断する遮蔽手段を介して前記レーザースポット光の照射及び受光を行うことを特徴とする成形型の位置決め方法。
  3. 請求項1又は2記載の成形型の位置決め方法において、
    前記レーザースポット光が、前記成形型の側面上の前記レーザースポット光が照射される位置における法線に対して所定の角度をもって照射されることを特徴とする成形型の位置決め方法。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の成形型の位置決め方法において、
    前記位置決めマークが、前記成形型の側面に所定の回転角度差をもって少なくとも2箇所設けられていることを特徴とする成形型の位置決め方法。
  5. 請求項4記載の成形型の位置決め方法において、
    前記複数の位置決めマークのそれぞれの位置を検出し、それぞれの位置決めマークが所定の回転角度差を有するかを判定することを特徴とする成形型の位置決め方法。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の成形型の位置決め方法において、
    前記位置決めマークの位置を検出した後、前記レーザースポット光の照射位置を前記成形型の厚さ方向に移動させ、さらに前記成形型を1回以上回転させて、前記成形型の位置決めマークを認識することを特徴とする成形型の位置決め方法。
  7. プラスチックレンズの注型成形に用いる成形型をその周方向に回転可能に保持する成形型保持部と、前記成形型保持部に保持されている成形型の側面にレーザースポット光を照射するレーザー光出射部と、照射したレーザースポット光の反射光を受光する受光部と、前記成形型保持部を制御して前記成形型を回転させながら前記受光部で受光した前記反射光の光量の変化を読み取り、前記成形型の側面に設けられている位置決めマークを検出し、検出された位置決めマークの位置情報に基づいて前記成形型保持部に対して前記成形型を周方向における任意の位置に配置させる操作を行わせる制御部とを有することを特徴とする成形型の位置決め装置。
  8. プラスチックレンズの注型成形に用いる第1成形型を周方向に回転させながら、レーザースポット光を位置決めマークが設けられている前記第1成形型側面に照射し、前記第1成形型側面からの反射光を受光し、受光した光量の変化から前記位置決めマークを検出し、検出した前記位置決めマークの位置情報に基づいて前記第1成形型を周方向における任意の位置に位置決めする第1周方向位置決め工程と、
    プラスチックレンズの注型成形に用いる第2成形型を周方向に回転させながら、レーザースポット光を位置決めマークが設けられている前記第2成形型側面に照射し、前記第2成形型側面からの反射光を受光し、受光した光量の変化から前記位置決めマークを検出し、検出した前記位置決めマークの位置情報に基づいて前記第2成形型を周方向における任意の位置に位置決めする第2周方向位置決め工程と、
    前記第1成形型及び第2成形型相互の間隔を予め定められた設定値に合わせる間隔位置決め工程と、
    相互に位置決めされた第1成形型及び第2成形型相互の側面間に封止部材を巻き付けて固定し、レンズ成形用キャビティを組み立てる封止部材巻付工程と
    を有することを特徴とするレンズ成形型組立方法。
  9. プラスチックレンズの注型成形に用いる第1成形型をその周方向に回転可能及び成形型の厚さ方向に駆動可能に保持する第1成形型保持駆動部と、前記第1成形型保持駆動部に保持されている第1成形型の側面にレーザースポット光を照射する第1レーザー光出射部と、照射したレーザースポット光の反射を受光する第1受光部と、
    プラスチックレンズの注型成形に用いる第2成形型をその周方向に回転可能及び成形型の厚さ方向に駆動可能に保持する第2成形型保持駆動部と、前記第2成形型保持部に保持されている第2成形型の側面にレーザースポット光を照射する第2レーザー光出射部と、照射したレーザースポット光の反射を受光する第2受光部と、
    前記第1成形型及び第2成形型の厚さ方向の形状寸法を測定する寸法測定部と、封止部材巻付部と、制御部とを有し、
    前記制御部が、
    前記第1成形型保持駆動部を制御して前記第1成形型を周方向に回転させながら第1レーザー光出射部からレーザースポット光を前記第1成形型側面に照射させ、前記第1受光部で受光した光の光量の変化を読み取り、前記第1成形型の側面に設けられている位置決めマークを検出し、検出された位置決めマークの位置情報に基づいて前記第1成形型保持駆動部に対して前記第1成形型を周方向における任意の位置に位置決めさせる操作を行わせ、
    前記第2成形型保持駆動部を制御して前記第2成形型を周方向に回転させながら第2レーザー光出射部からレーザースポット光を前記第2成形型側面に照射させ、前記第2受光部で受光した光の光量の変化を読み取り、前記第2成形型の側面に設けられている位置決めマークを検出し、検出された位置決めマークの位置情報に基づいて前記第2成形型保持駆動部に対して前記第2成形型を周方向における任意の位置に位置決めさせる操作を行わせ、
    前記寸法測定部によって測定された測定値に基づいて前記第1成形型保持駆動部及び前記第2成形型保持駆動部とを制御して前記第1成形型及び第2成形型相互の間隔を予め定められた設定値に合わせる操作を行わせ、
    前記第1成形型保持駆動部、前記前記第2成形型保持駆動部及び前記封止部材巻き付け部を制御して相互に位置決めされた第1成形型と第2成形型の側面部の間を連結し密閉する封止部材を第1成形型及び第2成形型の側面部に巻き付けて固定し、レンズ成形用キャビティを組み立てる操作を行わせることを特徴とするレンズ成形型組立装置。
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