JP7092376B2 - デッキ材固定構造及びこれに用いる固定金具 - Google Patents

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Description

本発明は、根太等の下地材の上に複数のデッキ材を前後方向に並設し、固定金具及びネジを用いて下地材に固定するデッキ材固定構造、及びこれに用いる固定金具に関する。
従来から、デッキ材を固定具及びネジ部材で固定するデッキ材固定構造が複数提案されている。
例えば特許文献1の図4に記載された固定構造は、デッキ材として、一方の側面に、横方向に凹ませた凹部又は溝部と底面に沿って外側に延在した被押え部とを備え、他方の側面に、横方向に凹ませた凹部又は溝部と被押え部の飲み込み部とを備えたものを用意する。また、固定具として、両側のデッキ材の間に挿入するベース部と、ベース部の2つの側面から突出した一対の差し込み部と、ベース部に沿って上下方向に貫通したねじ挿入孔とを備えたものを用意する。
組み立てる時は、まず、前後方向に隣り合う2つのデッキ材を、一方の被押え部と他方の凹部又は溝部とが対向するように配置し、固定具の差し込み部をデッキ材の凹部又は溝部に差し込む。そして、固定具の押え部(ベース部の下端)でもう一方のデッキ材の被押え部を押さえるようにして、固定具のねじ挿入孔からネジ部材の先を挿入し、且つデッキ材の被押え部を貫通して下地材に固定する。
また、特許文献2の固定構造は、前後方向に隣り合う2つのデッキ材として、一方のデッキ材は、相手方の凹部と相互に対向する凹部と、下面側の側部から他方のデッキ材側に向けて突出形成された突片部とを備えたもの、他方のデッキ材は、相手方の凹部と相互に対向する凹部と、相手方の突片部を呑み込むための切欠き部を備えたものを各々用意する。また、固定具として、前記突片部の上面に当接する押え部と、各デッキ材の凹部に各々係止する一対の係止部とを備えたものを用意する。
組み立てる時は、一方のデッキ材の突片部を他方のデッキ材の切欠き部に呑み込ませた状態で、固定具に設けた一対の係止部をデッキ材の凹部に位置させ、ネジ部材を固定具の押え部の上からデッキ材の突片部を貫通させて下地材にネジ止めする。
特許文献1,2の固定構造によれば、隣り合うデッキ材の境界部分に隙間が形成されるので、良好な排水性を確保することができ、しかも、この隙間にコイン等の小物が入り込んだとしても、その小物がデッキ材の下まで落下してしまうのを防止できる。
実用新案登録第3154618号公報 特開2017-14712号公報
特許文献1の図4に記載された固定構造の場合、固定具が複雑な立体構造になるので、固定具を樹脂成形やダイキャスト等によって製作しなければならず、比較的高価なものになる。しかも、固定具の取り付け時に、係止部をデッキ材の凹部に仮固定しておくことができず、位置ずれ等により作業性が悪いものである。デッキ材についても、凹部、突片部、切り欠き部等がある側面の形状が複雑になるので、製造コストがかかるものである。
一方、特許文献2の固定構造の場合、特許文献2の図1、図2に例示されているように、固定具が非常に単純な構造なので、金属板を加工することによって比較的容易に製作できる。しかしながら、デッキ材は、凹部、突片部、切り欠き部等がある側面の形状が複雑になるので、比較的高価なものになる。また、特許文献1と同様に、固定具の取り付け時に、係止部をデッキ材の凹部に仮固定しておくことができず、固定具の作業性が悪い。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、シンプルな構造で組み立てやすく、良好な排水性及び小物の落下防止機構を備えたデッキ材固定構造、及びこれに用いる固定金具を提供することを目的とする。
本発明は、下地材の上に複数のデッキ材を前後方向に並設し、これらを固定金具及びネジ部材を用いて固定するデッキ材固定構造であって、
前記デッキ材は、前側の端面に、左右方向に延びる第一突条、溝条及び第二突条が、当該デッキ材の表面側から裏面側にかけて順に設けられ、後側の端面に、左右方向に延びる第二突条、溝条及び第一突条が、当該デッキ材の表面側から裏面側にかけて順に設けられ、2つの前記溝条は、当該デッキ材の裏面に近い方の内側面が互いに面一になるように配置されており、
前記固定金具は、平坦な板状本体部と、前記板状本体部の内側の2箇所からほぼ直角方向に延設され、所定の間隔をあけて互いに対向する2つの縦板とを備え、前記板状本体部の、一方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第一領域、他方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第二領域としたとき、前記第一領域に、前記ネジ部材の頭部が通過できない大きさのネジ孔が設けられ、前記第一領域及び前記第二領域に、前記縦板と同じ方向に突出する複数の第一爪部と、前記縦板と反対方向に突出する複数の第二爪部とが各々設けられ、前記縦板の延出長さは、前記デッキ材の裏面側の前記第一突条及び前記第二突条の厚みと同じか又は短く、前記第一爪部の先端から前記第二爪部の先端までの距離は、前記第一領域及び前記第二領域を前記デッキ材の前記溝条の中に各々差し込んで仮固定できるように、前記溝条の幅よりも長くなっており、
前後方向に隣り合う2つの前記デッキ材を前側デッキ材及び後側デッキ材としたとき、当該前側デッキ材及び後側デッキ材が前記下地材の上に固定された状態で、
前記前側デッキ材の後側の前記第一突条及び前記後側デッキ材の前側の前記第二突条は、外側面が前記下地材の上面に各々当接するとともに、互いの端面同士が第一の隙間を空けて対向し、前記前側デッキ材の後側の前記第二突条及び前記後側デッキ材の前側の前記第一突条は、互いの端面同士が第二の隙間を空けて対向し、前記第一の隙間は、上方から見た時に前記後側デッキ材の前記第一突条の下方に隠れ、前記第二の隙間は、前記ネジ部材の頭部が通過できる幅を有しており、
前記固定金具の前記第一領域は、前記前側デッキ材の後側の前記溝条の中に位置し、当該第一領域に設けられた前記第一爪部が、又は前記第一爪部と前記第二爪部の両方が、当該溝条の内面に食い込んで係合しており、前記固定金具の前記第二領域は、前記後側デッキ材の前側の前記溝条の中に位置し、当該第二領域に設けられた前記第一爪部が、又は前記第一爪部と前記第二爪部の両方が、当該溝条の内面に係合しており、前記固定金具の2つの前記縦板は、前記第一の隙間の中に位置し、前記固定金具の前記ネジ孔は、前記第二の隙間の下方に配置され、
前記ネジ部材は、ネジ部が前記ネジ孔の中に下向きに入り、前記固定金具の前記第一領域及び前記前側デッキ材の後側の前記第一突条を貫通して前記下地材にネジ止めされているデッキ材固定構造である。
前記第一の隙間の間隔は、前記固定金具が有する2つの前記縦板が対向する間隔によって規定される。また、前記前側デッキ材の後側の前記第一突条の端面は、前記後側デッキ材の前側の前記第一突条の端面よりも後側の位置又は可及的に面一に近い位置に配される。前記デッキ材は、左右方向の断面の外形が点対称な形状に形成されているとよい。
また本発明は、下地材の上に複数のデッキ材を前後方向に並設し、これらをネジ固定する時に使用される固定金具であって、
平坦な板状本体部と、前記板状本体部の内側の2箇所からほぼ直角方向に延設され、所定の間隔をあけて互いに対向する2つの縦板とを備え、前記板状本体部の、一方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第一領域、他方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第二領域としたとき、前記第一領域に、固定用のネジ部材の頭部が通過できない大きさのネジ孔が設けられ、前記第一領域及び前記第二領域に、前記縦板と同じ方向に突出する複数の第一爪部と、前記縦板と反対方向に突出する複数の第二爪部とが各々設けられている固定金具である。
前記各部分が1枚の金属板によって一体に形成されていることが好ましい。例えば、前記板状本体部は、表板と、前記表板の両端部に延設されて前記表板の裏側に各々重なる第一及び第二裏板とで構成され、前記表板及び前記第一裏板が重なる領域が前記第一領域、前記表板及び前記第二裏板が重なる領域が前記第二領域となり、2つの前記縦板は、前記第一及び第二裏板の内側の端部を、前記表板から離れる方向に各々延出させることによって設けられ、前記ネジ孔は、前記表板及び前記第一裏板を厚み方向に連通する透孔により設けられている構成にすることができる。
本発明のデッキ材固定構造は、施工が容易であり、前後方向に並設されたデッキ材の境界部分に隙間が形成されるので、良好な排水性を確保することができるとともに、上側の隙間(第二の隙間)にコイン等の小物が入り込んだとしても、その小物は下側の隙間(第一の隙間)を通過できないので、デッキ材の下まで落下することはない。
本発明の固定金具は、1枚の金属板を加工することによって容易に製作できるシンプルな構造であり、相手方のデッキ材も、製作しやすいシンプルな形状にすることができる。しかも、デッキ材によりテラスを組み立てる際にも、容易にデッキ材に仮固定することができ、作業性が良い。そして、この固定金具及びデッキ材を使用することによって、テラスやバルコニーを効率よく簡単に組み立てることできる。
本発明のデッキ材固定構造の一実施形態を用いて組み立てられたテラスの外観を示す正面図(a)、右側面図(b)である。 この実施形態のデッキ材固定構造に使用されるデッキ材の正面図(a)、右側面の拡大図(b)である。 この実施形態のデッキ材固定構造に使用される固定金具の右側面の拡大図である。 この実施形態のデッキ材固定構造に使用される固定金具の平面図(a)、正面図(b)、底面図(c)である。 この実施形態のデッキ材固定構造の組み立て方法を順に示す右側面の部分拡大図(a)、(b)、(c)である。 この実施形態のデッキ材固定構造に使用される固定金具の一変形例を示す斜視図である。
以下、本発明のデッキ材固定構造及びこれに用いる固定金具の一実施形態について、図面に基づいて説明する。図1(a)、(b)は、建物1の側方の地面2に設置されたテラス3の外観を示しており、テラス3は、この実施形態のデッキ固定構造10を用いて組み立てられている。以下、建物1の壁面を正面から見た時の、建物1に対する遠近方向を前後方向と称し、前後方向と直角な横方向を左右方向と称する。
テラス3は、前後方向に長い複数の下地材12(根太など)を有し、下地材12は、下面が複数の束柱14によって支持されている。そして、複数の下地材12の上面に、左右方向に長い略長方形のデッキ材16(16(1)~16(8))及び補助デッキ材18が前後方向に並設され、これらが固定金具18及びネジ部材22を用いて固定されている。デッキ材16及び補助デッキ材18の素材は、好ましく木材で形成されるが、木材粉とプラスチックを複合成形した合成木材等でもよい。また、ネジ部材22は、所定長さのタッピングネジ等である。
デッキ材16は、図2(a)、(b)に示すように、前側の端面に、左右方向に延びる第一突条16a、溝条16b及び第二突条16cが表面側(上側)から順に設けられ、後側の端面に、同様の第一突条16a、溝条16c及び第二突条16bが裏面側(下側)から順に設けられている。2つの溝条16cは、幅が互いに同じで、デッキ材16の厚み方向の中央に配置されている。第一突条16a及び第二突条16bは、厚みが互いに同じで、突出長さは第一突条16aの方が長い。デッキ材16は、左右方向の断面の外形が点対称な形状なので、表面及び裏面の処理を整えることによって、表と裏を区別することなく使用することができる。
補助デッキ材18は、テラス3の後側の端に配置されるデッキ材であり、前側の端面に、デッキ材16と同様の第一突条16a、溝条16b及び第二突条16cが表面側(上側)から順に設けられ、後側の端面は平坦になっている。これは、テラス3を正面から見た時の見栄えを良くするためである。
固定金具20は、図3、図4に示すように、平坦な板状本体部24と、板状本体部24の内側の2箇所からほぼ直角方向に延設され、所定の間隔をあけて互いに対向する2つの縦板26a,26bとを備えている。板状本体部24は、前側の縦板26aの位置から外向きに突出する領域が第一領域24a、後側の縦板26bの位置から外向きに突出する領域が第二領域24bであり、第一領域24aの突出長さは、第二領域24bの突出長さよりも長い。また、縦板26a,26bの延出長さは、デッキ材16の第一突条16a及び第二突条16bの厚みと同じか又は少し短い。
第一領域24aには、ネジ部材22の頭部22aが通過できない大きさのネジ孔28が設けられている。さらに、第一領域24a及び第二領域24bには、縦板26a、26bと同じ方向に突出する複数の第一爪部30と、縦板26a,26bと反対方向に突出する複数の第二爪部32とが各々設けられている。第一爪部30の先端から第二爪部32の先端までの距離は、第一領域24a及び第二領域24bをデッキ材16の溝条16cの中に各々差し込んで仮固定できるように、溝条16cの幅よりも僅かに長くなっている。
固定金具20についてさらに詳しく説明すると、この固定金具20は、1枚の金属板によって一体に形成されているという特徴がある。板状本体部24は、表板34と、表板34の両端部に延設されて表板34の裏側に各々重なる第一及び第二裏板36a,36bとで構成され、表板34及び第一裏板36aが重なる領域が第一領域24a、表板34及び第二裏板36bが重なる領域が第二領域24aとなる。2つの縦板26a,26bは、第一及び第二裏板36a,36bの内側の端部を、表板34から離れる方向に各々延出させることによって設けられ、ネジ孔28は、表板34及び第一裏板36aを厚み方向に連通する透孔により設けられている。また、第一爪部30は、表板34と第一及び第二裏板36a,36bとの境界部分を切り起こすことによって設けられ、第二爪部32は、表板34の端部から上向きに延設されている。
このように、固定金具20はシンプルな構造なので、打ち抜き金型で打ち抜いた金属板に曲げ加工を施すことによって、容易且つ安価に製作することができる。
テラス3を組み立てる時は、地面2に複数の束柱14を立設し、その上端部に複数の下地材12を取り付けた後、図1(b)に示すように、下地材12の前側の端部上面にデッキ材16(1)を載置する。デッキ材16(1)を載置する時は、デッキ材16(1)の裏面を、すなわち後側の第一突条16aの外側面を下地材12の上面に当接させる。そして、デッキ材16(1)の前側の端部上面から長いタッピングネジ38を貫通させ、下地材12にネジ止めする。
次に、固定金具20を用意して、図5(a)に示すように、前側デッキ材であるデッキ材16(1)の後側の溝条16cの中に第一領域24aを差し込み、縦板26aの外面を第一突条16aの端面に当接させる。これで、第一領域24aから上下方向に突出する第一爪部30及び第二爪部32の先端が溝条16cの内側面に各々食い込んで係合し、固定金具20が仮固定される。
次に、後側デッキ材であるデッキ材16(2)を用意して、図5(b)に示すように、デッキ材16(2)を下地材12の上面に載置する。デッキ材16(2)を載置する時は、デッキ材16(2)の裏面を、すなわち前側の第二突条16bの外側面を下地材12の上面に当接させるとともに、デッキ材16(2)の前側の溝条16cの中に固定金具20の第二領域24bを差し込み、縦板26bの外面を第二突条16bの端面に当接させる。これで、第二領域24bから上下方向に突出する第一爪部30及び第二爪部32の先端が溝条16cの内側面に各々食い込んで係合し、デッキ材16(2)が仮固定される。
図5(b)に示す仮固定の状態で、デッキ材16(1)の第一突条16a及びデッキ材16(2)の第二突条16bは、互いの端面が第一の隙間40を空けて対向する。そして、第一の隙間40の中に固定金具20の縦板26a,26bが配置され、縦板26aと縦板26bとが対向する間隔によって第一の隙間40の間隔が規定される。また、第一の隙間40は、上方から見た時、デッキ材16(2)の第一突条16aの下方に隠れる。
デッキ材16(1)の第二突条16b及びデッキ材16(2)の第一突条16aは、互いの端面が第二の隙間42を空けて対向し、第二の隙間42の下方に固定金具20のネジ孔28が配置される。第二の隙間42の間隔は、第一の隙間40の間隔とほぼ同じであり、ネジ部材22の頭部22aが通過できる幅になる。
その後、図5(a)、(b)と同様の作業を行って、デッキ材16(2),16(3),・・・,16(8)及び補助デッキ材18を順に仮固定する。例えば、デッキ材16(2)と16(3)を仮固定する時は、デッキ材16(2)を前側デッキ材、デッキ材16(3)を後側デッキ材と考えればよい。その他のデッキ材についても同じである。
全てのデッキ材の仮固定が終了すると、ネジ部材22を用意し、各デッキ材の境界部分を順にネジ止めする。最初にネジ止めするのは、最も前側に位置するデッキ材16(1),16(2)の境界部分であり、図5(c)に示すように、ネジ部材22を第二の隙間42の中に下向きに案内し、ネジ部22bをネジ孔28の中に入れ、固定金具20の第一領域24a及びデッキ材16(1)の第一突条16aを貫通して下地材12にネジ止めする。ネジ止めすると、固定金具20の第一爪部30が溝条16cの内側面に深く食い込むので、デッキ材16(1),16(2)がしっかりと固定される。第二爪部32は食い込みが浅くなる(又は食い込みが解除される)が、特に問題にはならない。
その後、図5(c)と同様の作業を行って、デッキ材16(2)と16(3)の境界部分、デッキ材16(3)と16(4)の境界部分、・・・、デッキ材16(8)と補助デッキ材18の境界部分を順にネジ止めする。そして、最後に、補助デッキ材18の後側の端部上面から長いタッピングネジ38を貫通させ、下地材12にネジ止めする。これで組み立て作業が終了し、図1(a)、(b)に示すようなテラス3及びデッキ材固定構造10の状態になる。
以上説明したように、デッキ材固定構造10は、前後方向に並設されたデッキ材の境界部分に隙間が形成されるので、良好な排水性を確保することができるとともに、第二の隙間42にコイン等の小物が入り込んだとしても、その小物は第一の隙間40を通過できないので、デッキ材16の下まで落下することはない。
また、固定金具20は、1枚の金属板を加工することによって安価に製作できる構造であり、相手方のデッキ材16も、製作しやすいシンプルな形状にすることができる。そして、この固定金具20及びデッキ材16を使用することによって、組み立て時に容易にデッキ材16に仮固定することができ作業性が良く、テラス3を効率よく簡単に組み立てることができる。
なお、本発明のデッキ材固定構造及びこれに用いる固定金具は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記のデッキ材固定構造10は、図5(c)に示すように、組み立て状態で、デッキ材16(1)の第一突条16aの端面が、デッキ材16(2)の第一突条16aの端面とほぼ面一な位置に配される設計になっており、これによって、固定金具20の第一領域24aの突出方向の長さを短くすることができ、固定金具20を小型化することができる。しかし、2つの第一突条16aが上下方向に深く重なる設計してもよく、これによって、コイン等の小物がデッキ材の下まで落下するのをより確実に防止することができる。
また、上記のデッキ材固定構造10は、図2(b)に示すように、デッキ材16の左右方向の断面の外形が点対称な形状になっており、デッキ材16の表と裏を区別することなく使用できる等の利点があるが、デッキ材16は必ずしも点対称な形状でなくてもよい。
例えば、2つの溝条16cは、互いの幅寸法を異なる値にしたり、デッキ材16の厚み方向の中央ではなく、表面側又は裏面側に偏った位置に設けたりすることができる。ただし、2つの溝条16cは、デッキ材16の裏面に近い方の内側面が互いに面一になるように配置する必要がある。また、図5(c)に示す組み立て状態は、第一の隙間40及び第二の隙間42の間隔がほぼ同じになっているが、2つの間隔は必ずしも同じでなくてもよいので、前側の第一突条16aと後側の第一突条16aの突出長さを互いに異なる値にしたり、前側の第二突条16bと後側の第二突条16bの突出長さを互いに異なる値にしたりすることができる。このようにデッキ材16を点対称でない形状に変更した場合でも、デッキ材16の形状に合わせて固定金具20の各部の寸法を変更すれば、図5(a)~(c)に示したのと同様の手順で組み立てることができ、同様の効果が得られる。
本発明の固定金具は、上記と同様の手順で組み立てが可能なものであればよく、上記の固定金具20の形態に限定されない。固定金具20は、1枚の金属板を加工して容易に製作できるという特徴や、板状本体部24の第一領域24a及び第二領域24bが2重の金属板により形成され強度が強くなるという特徴があり、非常に実用的で好ましい形態であるが、例えば、図6に示す固定金具20xのような形態に変更してもよい。
固定金具20xは、板状本体部24が略H形の1枚の金属板により形成される(この場合、一定の強度を確保するため、少し厚手の金属板を使用することが好ましい)。板状本体部24には、第一領域24a及び第二領域24bが2つずつ設けられ、その間に縦板26a,26bが配置されている。ネジ孔28は、2つの第一領域24aの内側に各々設けられている。この固定金具20xは、固定金具20よりもさらに構造がシンプルで製作しやすいという特徴がある。また、1つの固定金具20xに対して2つのネジ部材22を使用することになるので、組み立てるのに少し手間が掛かるものの、各デッキ材をより強固に固定できるという利点がある。
ネジ部材は、ネジ部材22のようなタッピングネジを使用することが好ましいが、組み立てる時に支障がなければ、ボルトとナットを組み合わせたものを使用してもよい。
その他、デッキ材の大きさ(長さ、幅、厚み)や下地材の形態は特に限定されず、固定金具の各部の形状や大きさは、これらに合わせて適宜変更することができる。
10 デッキ材固定構造
12 下地材
16(16(1)~16(8)) デッキ材
16a 第一突条
16b 第二突条
16c 溝条
20,20x 固定金具
22 ネジ部材
22a 頭部
22b ネジ部
24 板状本体部
24a 第一領域
24b 第二領域
26a,26b 縦板
28 ネジ孔
30 第一爪部
32 第二爪部
34 表板
36a 第一裏板
36b 第二裏板
40 第一の隙間
42 第二の隙間

Claims (7)

  1. 下地材の上に複数のデッキ材を前後方向に並設し、これらを固定金具及びネジ部材を用いて固定するデッキ材固定構造であって、
    前記デッキ材は、前側の端面に、左右方向に延びる第一突条、溝条及び第二突条が、当該デッキ材の表面側から裏面側にかけて順に設けられ、後側の端面に、左右方向に延びる第二突条、溝条及び第一突条が、当該デッキ材の表面側から裏面側にかけて順に設けられ、2つの前記溝条は、当該デッキ材の裏面に近い方の内側面が互いに面一になるように配置されており、
    前記固定金具は、平坦な板状本体部と、前記板状本体部の内側の2箇所からほぼ直角方向に延設され、所定の間隔をあけて互いに対向する2つの縦板とを備え、前記板状本体部の、一方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第一領域、他方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第二領域としたとき、前記第一領域に、前記ネジ部材の頭部が通過できない大きさのネジ孔が設けられ、前記第一領域及び前記第二領域に、前記縦板と同じ方向に突出する複数の第一爪部と、前記縦板と反対方向に突出する複数の第二爪部とが各々設けられ、前記縦板の延出長さは、前記デッキ材の裏面側の前記第一突条及び前記第二突条の厚みと同じか又は短く、前記第一爪部の先端から前記第二爪部の先端までの距離は、前記第一領域及び前記第二領域を前記デッキ材の前記溝条の中に各々差し込んで仮固定できるように、前記溝条の幅よりも長くなっており、
    前後方向に隣り合う2つの前記デッキ材を前側デッキ材及び後側デッキ材としたとき、当該前側デッキ材及び後側デッキ材が前記下地材の上に固定された状態で、
    前記前側デッキ材の後側の前記第一突条及び前記後側デッキ材の前側の前記第二突条は、外側面が前記下地材の上面に各々当接するとともに、互いの端面同士が第一の隙間を空けて対向し、前記前側デッキ材の後側の前記第二突条及び前記後側デッキ材の前側の前記第一突条は、互いの端面同士が第二の隙間を空けて対向し、前記第一の隙間は、上方から見た時に前記後側デッキ材の前記第一突条の下方に隠れ、前記第二の隙間は、前記ネジ部材の頭部が通過できる幅を有しており、
    前記固定金具の前記第一領域は、前記前側デッキ材の後側の前記溝条の中に位置し、当該第一領域に設けられた前記第一爪部が、又は前記第一爪部と前記第二爪部の両方が、当該溝条の内面に食い込んで係合しており、前記固定金具の前記第二領域は、前記後側デッキ材の前側の前記溝条の中に位置し、当該第二領域に設けられた前記第一爪部が、又は前記第一爪部と前記第二爪部の両方が、当該溝条の内面に係合しており、前記固定金具の2つの前記縦板は、前記第一の隙間の中に位置し、前記固定金具の前記ネジ孔は、前記第二の隙間の下方に配置され、
    前記ネジ部材は、ネジ部が前記ネジ孔の中に下向きに入り、前記固定金具の前記第一領域及び前記前側デッキ材の後側の前記第一突条を貫通して前記下地材にネジ止めされていることを特徴とするデッキ材固定構造。
  2. 前記第一の隙間の間隔は、前記固定金具が有する2つの前記縦板が対向する間隔によって規定される請求項1記載のデッキ材固定構造。
  3. 前記前側デッキ材の後側の前記第一突条の端面は、前記後側デッキ材の前側の前記第一突条の端面よりも後側の位置又は可及的に面一に近い位置に配される請求項1又は2記載のデッキ材固定構造。
  4. 前記デッキ材は、左右方向の断面の外形が点対称な形状に形成されている請求項1乃至3のいずれか記載のデッキ材固定構造。
  5. 下地材の上に複数のデッキ材を前後方向に並設し、これらをネジ固定する時に使用される固定金具であって、
    平坦な板状本体部と、前記板状本体部の内側の2箇所からほぼ直角方向に延設され、所定の間隔をあけて互いに対向する2つの縦板とを備え、前記板状本体部の、一方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第一領域、他方の前記縦板の位置から外向きに突出する領域を第二領域としたとき、前記第一領域に、固定用のネジ部材の頭部が通過できない大きさのネジ孔が設けられ、前記第一領域及び前記第二領域に、前記縦板と同じ方向に突出する複数の第一爪部と、前記縦板と反対方向に突出する複数の第二爪部とが各々設けられていることを特徴とする固定金具。
  6. 前記各部分が1枚の金属板によって一体に形成されている請求項5記載の固定金具。
  7. 前記板状本体部は、表板と、前記表板の両端部に延設されて前記表板の裏側に各々重なる第一及び第二裏板とで構成され、前記表板及び前記第一裏板が重なる領域が前記第一領域、前記表板及び前記第二裏板が重なる領域が前記第二領域となり、2つの前記縦板は、前記第一及び第二裏板の内側の端部を、前記表板から離れる方向に各々延出させることによって設けられ、前記ネジ孔は、前記表板及び前記第一裏板を厚み方向に連通する透孔により設けられている請求項6記載の固定金具。
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