JP5357705B2 - 配設体固定具 - Google Patents

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Description

本発明は、間仕切壁内に配設体を設置するため、間仕切壁を構築するため立設された造営材に固定される配設体固定具に関する。
一般に、軽量間仕切壁(間仕切壁)は、複数の軽量型鋼が所定間隔をおいて立設されるとともに、軽量型鋼の両側を挟むように一対の壁材が設けられることで形成されるものである。この軽量間仕切壁内において、軽量型鋼から壁材の壁面に沿って延びる方向に離間した位置に配線ボックスを設置するには、軽量型鋼に取り付けられるボックス固定具が用いられ、このボックス固定具としては、例えば特許文献1に開示のものが挙げられる。
特許文献1のボックス固定具は、軽量型鋼の側面に取り付けられる取付部と、取付部から延設されるとともに配線ボックスが固定される固定面を有する固定片とを備えている。固定片は、取付部が軽量型鋼に取り付けられた状態において、軽量型鋼から壁材の壁面に沿って延びる方向に延設される。そして、配線ボックスは、軽量型鋼から壁材の壁面に沿って延びる方向に延設された固定片の固定面に対して固定される。その結果、配線ボックスが、軽量間仕切壁内において、軽量型鋼から壁材の壁面に沿って延びる方向に離間した位置に設置される。
特許文献1において、取付部からの延設方向に沿った固定片の長さは、隣り合う軽量型鋼において対向する側面それぞれにボックス固定具を取り付けたとき、予め長さに余裕を持って設定されている。このため、隣り合う軽量型鋼間のどの位置でも配設ボックスを設置することができるとともに、軽量型鋼からある程度離間した位置でも配線ボックスを設置することができるようになっている。
特開2007−236164号公報
ところで、軽量間仕切壁内において、配線ボックスを設置する位置(所望位置)は、配線器具の設置位置によって決まる。しかしながら、特許文献1のボックス固定具は、固定片における延設方向に沿う長さが予め余裕を持って設定されており、軽量間仕切壁内において、配線ボックスを設置する位置によっては、配線ボックスよりもはるかに越えた位置まで固定片が延在してしまう。そして、この延在してしまった部位が結果的にボックス固定具として寄与しなくなってしまう。このようにボックス固定具として寄与しなくなる虞のある部位を予め固定片に有するボックス固定具は、製造コストが嵩んでしまう。
なお、こうした問題は、軽量間仕切壁内に配線ボックスを設置するために軽量型鋼に取り付けられるボックス固定具に限らず、例えば、軽量間仕切壁内に配設体としての配線・配管材を設置するために軽量型鋼に取り付けられる配設体固定具においても、概ね共通したものとなっている。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、無駄な製造コストを抑えつつ、間仕切壁内の所望位置に配設体を設置することができる配設体固定具を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、間仕切壁内に配設体を設置するため、前記間仕切壁を構築するため立設された造営材に取り付けられる配設体固定具であって、前記造営材に対して当接可能な当接面を有する取付部と、前記取付部に対して直交する方向に一体的に延設されるとともに前記配設体を固定可能な固定面を有する固定片と、前記固定片における延設方向の一端側に設けられた第1連結部、及び前記固定片における延設方向の他端側に設けられた第2連結部を有し、前記第1連結部と他の配設体固定具の第2連結部とを連結して前記配設体固定具同士を前記固定片がその延設方向に連続するように連結させるための連結機構と、を備えたことを要旨とする。
ここで、「他の配設体固定具」とは、取付部と、取付部に対して直交する方向に一体的に延設された固定片とからなるものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1連結部は、前記固定片に設けられる挿入部よりなるとともに、前記第2連結部は、他の配設体固定具の前記挿入部に挿入可能に設けられるとともに、前記挿入部に挿入可能な被挿入部よりなることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記挿入部は、前記固定片に形成される一対の係合突片よりなるとともに、前記被挿入部は、他の配設体固定具の前記一対の係合突片の間に挿入可能に形成されるとともに、前記一対の係合突片に係合可能な被係合突片よりなることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記固定片の一端に前記取付部が設けられるとともに、前記固定片の他端に前記被係合突片が設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記配設体固定具同士が連結された状態において、各配設体固定具の固定面が同一平面上に位置するように、前記固定片の一端側又は他端側に段差部が設けられていることを要旨とする。
この発明によれば、無駄な製造コストを抑えつつ、間仕切壁内の所望位置に配設体を設置することができる。
実施形態におけるボックス固定具が軽量形鋼材に取り付けられた状態を示す斜視図。 ボックス固定具を示す斜視図。 ボックス固定具の平面図。 図3におけるA−A線断面図。 他のボックス固定具に配線ボックスを固定した状態を示す正面図。 他のボックス固定具に配線ボックスを固定した状態を示す平断面図。 ボックス固定具と他のボックス固定具との連結部分を示す断面図。
以下、本発明を軽量間仕切壁(間仕切壁)内に配設体としての配線ボックスを設置するために造営材としての軽量形鋼材に固定されるボックス固定具に具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1において矢印で示す「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいうものとする。
まず、軽量間仕切壁Wについて説明する。
図6に示すように、軽量間仕切壁Wは、複数(図6では一つの軽量形鋼材Pのみ図示)の軽量形鋼材Pを所定の間隔をおいて立設するとともに、一対の壁材Waを軽量形鋼材Pを前後に挟むようにして設置することにより構築される。
図1及び図6に示すように、軽量形鋼材Pは薄鋼板からなるとともに、平断面視すると、略C字状をなすC型鋼である。軽量形鋼材Pは、その上下方向(立設方向)に延びる開口部Paと、該開口部Paに対向する背面板部Pbと、該背面板部Pbを挟む一対の側板部Pcとを備えている。また、開口部Paは、一対の側板部Pcから延設されるとともに互いに対向する一対のリップ部Pdの間に形成され、各リップ部Pdと背面板部Pbとは互いに対向している。
複数の軽量形鋼材Pは、各軽量形鋼材Pの開口部Paがそれぞれ同じ方向に向けられるとともに、壁材Waが設置される側の一対の側板部Pcの外壁面は、それぞれ同一平面上に配置される。
次に、配線ボックスBについて説明する。
図1に示すように、配線ボックスBは、四角板状をなす底壁B1と、該底壁B1の周縁に立設された側壁B2とからなる有底四角箱状に形成されている。そして、配線ボックスBは、底壁B1及び側壁B2に囲み形成されたボックス開口部S(図6参照)が前面(一面)に向けて開口している。また、底壁B1には取付孔B3が二つ形成されている。
次に、軽量間仕切壁W内において、配線ボックスBを、軽量形鋼材Pから壁材Waの壁面に沿って延びる方向に離間した位置に設置するために用いられるボックス固定具10について説明する。
図2及び図3に示すように、ボックス固定具10は、軽量形鋼材Pの背面板部Pbに対して当接可能な当接面を有する矩形板状の取付部11と、取付部11の一端面11aにおける一長側縁から一端面11aに対して直交する方向へ延設される固定片21とを有している。なお、以下の説明において、固定片21の延設方向(図2に示す矢印X1の方向)とは、固定片21における取付部11からの延設方向を示すものとする。取付部11の厚み方向において、一端面11aと反対側の他端面11bは、ボックス固定具10が軽量形鋼材Pの背面板部Pbに取り付けられる際、背面板部Pbに当接される当接面として機能する。取付部11には、取付部11の長辺方向及び短辺方向それぞれに複数(本実施形態では8つ)の挿通孔12が形成されている。
固定片21は、その延設方向へ延びる細長板状をなすとともに、取付部11と一体的に形成されている。固定片21は、その延設方向における取付部11寄り(一端寄り)に位置する延設部22を備える。延設部22における幅方向の中間位置には、第1挿通孔27が形成されている。
また、固定片21は、延設部22に連続して延設方向へ延びる固定部23を備えるとともに、この固定部23は固定片21の幅方向(図2に示す矢印Y1の方向)の長さが延設部22よりも短く形成されている。また、固定片21の延設方向に沿う固定部23の長さは、配線ボックスBにおける幅方向(左右方向)の長さよりも僅かに長くなっている。よって、固定部23は、その長さ内に一つの配線ボックスBが収まるように固定できる大きさに設定されている。
図1及び図2に示すように、固定部23において、延設部22を介して取付部11の一端面11aに連続する面(前面)は、配線ボックスBを固定可能な固定面23aとなっている。また、固定部23には、固定片21の延設方向に沿うように延びる複数(本実施形態では5つ)の長孔23bが形成されている。各長孔23bは、固定部23の幅方向における中央に形成されるとともに、各長孔23bの長手方向が延設方向に沿うようにしてそれぞれ所定の間隔をおいて設けられている。
さらに、固定片21の他端側には、固定部23に連続する段差部24を備えている。段差部24は、固定部23の固定面23aに対して交差して延びるように固定片21の厚み分だけ固定面23aに対して離間する方向(後方)へ延びるように形成されている。また、固定片21は、段差部24から固定片21の延設方向へ延びる被係合突片25を備えている。被係合突片25は、段差部24を介して固定面23aから固定片21の厚み分だけ離間する方向へ延設された位置から固定片21の延設方向に沿って突出するように設けられている。また、被係合突片25は、固定片21において取付部11とは反対側である他端に位置するように設けられている。さらに、被係合突片25において、固定片21の幅方向における中央には、第2挿通孔28が形成されている。
次に、ボックス固定具10同士を、固定片21がその延設方向に連続するように連結する連結機構について説明する。
固定片21における一端側の延設部22には、第1連結部及び挿入部としての一対の係合突片26が取付部11に対して離間する方向へ切り起こされて形成されている。一対の係合突片26は、延設部22の幅方向において互いに対向する位置に設けられている。
図4に示すように、係合突片26は、延設部22に対して直交する方向へ延びる延在部26aと、延在部26aの先端から互いに近づくように延びる突片26bとから構成されている。突片26bは、延設部22の幅方向に沿う方向に延び、延設部22と平行に設けられている。
また、図2及び図3に示すように、固定片21における他端側の被係合突片25は、第2連結部及び被挿入部として設けられている。被係合突片25は、固定片21の延設方向における先端側(他端側)に位置しており、固定片21の延設方向に沿う被係合突片25の長さは、延設部22の延設方向に沿う長さとほぼ同じ長さになっている。ここで、図4に示すように、延設部22における係合突片26を有する面(後面)から突片26bの内面までの隙間の大きさは、被係合突片25の厚さよりも僅かに大きくなるように設定されている。また、一対の延在部26aの対向面間の長さは、被係合突片25の幅方向に沿う長さよりも僅かに長くなっている。よって、被係合突片25は、係合突片26に案内されるようにして係合突片26の間に挿入可能になっているとともに、一対の係合突片26が被係合突片25の幅方向両側に係合するようになっている。よって、本実施形態では、被係合突片25及び係合突片26によって連結機構が構成されている。
次に、上記構成のボックス固定具10を二つ用いて、軽量間仕切壁W内において、配線ボックスBを、軽量形鋼材Pから壁材Waの壁面に沿って延びる方向に離間した所望位置に設置する方法について説明する。なお、本実施形態の「所望位置」は、軽量形鋼材Pからボックス固定具10における延設方向の長さ二つ分に相当する距離離れた位置である。
図1に示すように、軽量形鋼材Pが立設された状態において、まず、取付部11の他端面11bを軽量形鋼材Pの背面板部Pbに当接させた状態で、第1ビス31を挿通孔12を介して軽量形鋼材Pの背面板部Pbに螺入すると、ボックス固定具10が軽量形鋼材Pに取り付けられる。このとき、ボックス固定具10は、固定面23aに配線ボックスBを固定したとき、配線ボックスBの前面が一対の側板部Pcの外壁面と同一平面上に位置するように軽量形鋼材Pに取り付けられる。
次に、他のボックス固定具10における一対の係合突片26の間に、ボックス固定具10の被係合突片25が差し込まれるように他のボックス固定具10をボックス固定具10に対して配置する。すると、ボックス固定具10の被係合突片25に対して他のボックス固定具10の係合突片26が係合し、他のボックス固定具10がボックス固定具10に支持されるとともに、ボックス固定具10と他のボックス固定具10とが互いに連結される。また、被係合突片25に対して一対の係合突片26が係合した状態では、ボックス固定具10の被係合突片25と他のボックス固定具10の延設部22とが重合する。
ここで、被係合突片25は、固定片21の厚み分だけ固定面23aに対して離間する方向へ延設される段差部24を介して固定部23から延設されている。このため、ボックス固定具10の固定片21と他のボックス固定具10の固定片21とが重合した状態でも、二つのボックス固定具10の固定面23aは同一平面上に位置している。
また、図7に示すように、被係合突片25に対して係合突片26が係合し、且つボックス固定具10の段差部24に他のボックス固定具10の取付部11が当接した状態では、ボックス固定具10の第2挿通孔28と他のボックス固定具10の第1挿通孔27とが重合する。そして、螺子部材としての第2ビス32を第1挿通孔27及び第2挿通孔28に対して螺進させることで、被係合突片25と延設部22とが第2ビス32により共締めされ、ボックス固定具10に対して他のボックス固定具10が固定される。
次に、図1に示すように、他のボックス固定具10の長孔23bに対して配線ボックスBの取付孔B3を重合させるようにして、固定面23aに配線ボックスBの底壁B1を当接させ、第3ビス33を取付孔B3及び長孔23bに対して螺進させることで、配線ボックスBが他のボックス固定具10の固定面23aに固定される。よって、図5及び図6に示すように、配線ボックスBが他のボックス固定具10及びボックス固定具10を介して軽量形鋼材Pから壁材Waの壁面に沿って延びる方向に離間した所望位置に設置される。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)ボックス固定具10において、固定片21の一端側には一対の係合突片26が形成されるとともに、固定片21の他端側には他のボックス固定具10における係合突片26の間に差し込み可能な被係合突片25が設けられている。そして、ボックス固定具10の被係合突片25に対して他のボックス固定具10の係合突片26を係合させることで、ボックス固定具10に他のボックス固定具10を連結することができる。よって、被係合突片25及び一対の係合突片26を用いてボックス固定具10同士を連結すればするほど、軽量形鋼材Pから離れた位置に配線ボックスBを配設することができる。また、固定部23の長さは一つの配線ボックスBを固定できる大きさになっている。したがって、固定片21を十分に長さを持たせて形成する必要がなく、固定片21が配線ボックスBから大きく延在してしまうことがなくなる。よって、結果的にボックス固定具10として寄与しなくなる部位まで製造してしまうことがなくなり、無駄な製造コストを抑えつつ、軽量間仕切壁W内の所望位置に配線ボックスBを設置することができる。
(2)固定片21において、固定部23と被係合突片25との間には、固定片21の厚み分だけ固定面23aに対して離間する方向へ延設される段差部24が設けられている。よって、ボックス固定具10同士を連結し、被係合突片25と延設部22とを重合させても、連結したボックス固定具10の固定面23aを同一平面上に位置することができる。したがって、ボックス固定具10を複数連結したとしても、軽量形鋼材Pに固定されたボックス固定具10の固定面23aに対して他のボックス固定具10の固定面23aが前後へずれることがない。よって、固定面23aに固定された配線ボックスBの前面を一対の側板部Pcの外壁面と同一平面上に位置させ、壁材Waの裏面に配線ボックスBの前面を当接させることができる。
(3)ボックス固定具10の被係合突片25と他のボックス固定具10の係合突片26とが互いに係合した状態において、第2ビス32によりボックス固定具10の被係合突片25と他のボックス固定具10の延設部22とを共締めすることで、ボックス固定具10と他のボックス固定具10とを互いにがたつくことなく連結させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態において、「所望位置」は、軽量形鋼材Pからボックス固定具10における延設方向の長さ二つ分に相当する距離離れた位置であったが、これに限らず、例えば、ボックス固定具10における延設方向の長さ二つ分の距離よりも軽量形鋼材Pから離れた位置であってもよい。この場合であっても、他のボックス固定具10にさらに別のボックス固定具10を連結させることで、軽量間仕切壁W内において、ボックス固定具10における延設方向の長さ二つ分の距離よりも軽量形鋼材Pから離れた所望位置に配線ボックスBを設置することができる。
○ 実施形態において、「所望位置」は、軽量形鋼材Pからボックス固定具10における延設方向の長さ二つ分に相当する距離離れた位置であったが、これに限らず、例えば、軽量形鋼材Pからボックス固定具10における延設方向の長さ一つ分に相当する距離離れた位置であってもよい。この場合であっても、一つのボックス固定具10を用いることで、軽量間仕切壁W内において、軽量形鋼材Pからボックス固定具10における延設方向の長さ一つ分に相当する距離離れた所望位置に配線ボックスBを設置することができる。
○ 実施形態において、ボックス固定具10の被係合突片25と他のボックス固定具10の係合突片26とが互いに係合した状態において、第2ビス32によりボックス固定具10の被係合突片25と他のボックス固定具10の延設部22とを共締めしなくてもよい。この場合、ボックス固定具10の被係合突片25と他のボックス固定具10の係合突片26とが互いに係合した状態において、被係合突片25と係合突片26との間にクリアランスが形成されないように、被係合突片25及び係合突片26を設ける必要がある。
○ 実施形態において、固定片21の一端側(例えば、延設部22)に第1連結部及び挿入部としての嵌合凹部を固定片21の厚み方向へ貫通するように形成するとともに、他端側(例えば、被係合突片25)に第2連結部及び被挿入部としての嵌合凸部を取付部11が延びる方向に沿うように形成してもよい。そして、ボックス固定具10の嵌合凸部と他のボックス固定具10の嵌合凹部とが嵌合することで、ボックス固定具10と他のボックス固定具10とが互いに連結されるようにしてもよい。この場合、連結機構は、嵌合凹部と嵌合凸部とから構成されている。
○ 実施形態において、連結機構は、被係合突片25及び係合突片26から構成されていたが、これに限らず、固定片21において、被係合突片25及び係合突片26を設けずに、第1挿通孔27及び第2挿通孔28に第2ビス32を螺進させ締結することで、ボックス固定具10と他のボックス固定具10とを連結させるようにしてもよい。この場合、第1挿通孔27、第2挿通孔28及び第2ビス32によって連結機構が構成され、第1挿通孔27が第1連結部として機能し、第2挿通孔28が第2連結部として機能する。
○ 実施形態において、固定片21において、固定片21の他端側である固定部23と被係合突片25との間に、固定片21の厚み分だけ固定面23aから離れる方向へ延設される段差部24を設けずに、固定片21の一端側である固定部23と延設部22との間に、固定片21の厚み分だけ取付部11側へ延設される段差部を設けてもよい。
○ 実施形態において、固定片21において、固定部23と被係合突片25との間に、固定片21の厚み分だけ固定面23aから離れる方向へ延設される段差部24を設けなくてもよい。
○ 実施形態において、一対の係合突片26を、延設部22において、取付部11に対して離間する方向へ切り起こされることで固定片21と一体的に設けたが、これに限らない。例えば、固定片21とは別体であるとともにL字状に形成された金属片の基端を延設部22に対して溶接して固着させることで、一対の係合突片を延設部22に設けてもよい。
○ 実施形態において、被係合突片25において、取付部11に対して離間する方向へ突出する一対の係合突片が設けられていてもよい。この場合、被係合突片25に設けられた一対の係合突片と、他のボックス固定具10の被係合突片25とが係合されることで、ボックス固定具10同士が連結されるようにする。
○ 実施形態では、ボックス固定具10及び他のボックス固定具10は、構成及び形状全てにおいて同一であったが、これに限らず、例えば、他のボックス固定具10における固定片21の延設方向の長さが、ボックス固定具10における固定片21の延設方向の長さよりも長くなっていてもよい。また、他のボックス固定具10における固定片21の延設方向の長さが、ボックス固定具10における固定片21の延設方向の長さよりも短くなっていてもよい。ここで、「他のボックス固定具」とは、固定片21の延設方向の長さに関係なく、取付部11と、取付部11に対して直交する方向に一体的に延設された固定片21とからなるもののことをいう。
○ 実施形態において、間仕切壁は軽量間仕切壁Wであったが、これに限らず、軽量間仕切壁W以外の間仕切壁であってもよい。
○ 本発明を、軽量間仕切壁W内に配線ボックスBを設置するために軽量形鋼材Pに固定されるボックス固定具に適用したが、これに限らず、例えば、軽量間仕切壁W内に配設体としての配線・配管材を設置するために軽量形鋼材Pに固定される配設体固定具に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記固定片の一端側には第1挿通孔が形成されるとともに、前記被係合突片には第2挿通孔が形成され、他の配設体固定具の前記一対の係合突片の間に前記被係合突片が差し込まれて、前記一対の係合突片が前記被係合突片に係合した状態において、前記第1挿通孔と前記第2挿通孔とは互いに重合されるようになっており、前記第1挿通孔及び前記第2挿通孔に螺子部材が螺入されることで、前記被係合突片と他の配設体固定具とが共締めされることを特徴とする請求項3〜請求項5に記載の配設体固定具。
(ロ)前記第1連結部は、前記固定片の一端側に形成される第1挿通孔であるとともに、前記第2連結部は、前記固定片の他端側に形成される第2挿通孔であり、前記連結機構は、前記第1挿通孔、前記第2挿通孔、及び前記第1挿通孔と前記第2挿通孔とに螺入される螺子部材からなることを特徴とする請求項1に記載の配設体固定具。
(ハ)前記配設体は配線ボックスであるとともに、前記間仕切壁内に前記配線ボックスを設置するために前記造営材に取り付けられるボックス固定具であることを特徴とする請求項1〜請求項5及び前記技術的思想(イ),(ロ)のいずれか一項に記載の配設体固定具。
B…配設体としての配線ボックス、P…造営材としての軽量形鋼材、W…間仕切壁としての軽量間仕切壁、10…配設体固定具としてのボックス固定具、11…取付部、11b…当接面としての他端面、21…固定片、23a…固定面、24…段差部、25…第2連結部及び被挿入部として機能するとともに連結機構を構成する被係合突片、26…第1連結部及び挿入部として機能するとともに連結機構を構成する係合突片、32…螺子部材としての第2ビス。

Claims (5)

  1. 間仕切壁内に配設体を設置するため、前記間仕切壁を構築するため立設された造営材に取り付けられる配設体固定具であって、
    前記造営材に対して当接可能な当接面を有する取付部と、
    前記取付部に対して直交する方向に一体的に延設されるとともに前記配設体を固定可能な固定面を有する固定片と、
    前記固定片における延設方向の一端側に設けられた第1連結部、及び前記固定片における延設方向の他端側に設けられた第2連結部を有し、前記第1連結部と他の配設体固定具の第2連結部とを連結して前記配設体固定具同士を前記固定片がその延設方向に連続するように連結させるための連結機構と、を備えたことを特徴とする配設体固定具。
  2. 前記第1連結部は、前記固定片に設けられる挿入部よりなるとともに、
    前記第2連結部は、他の配設体固定具の前記挿入部に挿入可能に設けられるとともに、前記挿入部に挿入可能な被挿入部よりなることを特徴とする請求項1に記載の配設体固定具。
  3. 前記挿入部は、前記固定片に形成される一対の係合突片よりなるとともに、
    前記被挿入部は、他の配設体固定具の前記一対の係合突片の間に挿入可能に形成されるとともに、前記一対の係合突片に係合可能な被係合突片よりなることを特徴とする請求項2に記載の配設体固定具。
  4. 前記固定片の一端に前記取付部が設けられるとともに、前記固定片の他端に前記被係合突片が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の配設体固定具。
  5. 前記配設体固定具同士が連結された状態において、各配設体固定具の固定面が同一平面上に位置するように、前記固定片の一端側又は他端側に段差部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の配設体固定具。
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