JP7089218B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

本発明は、画像形成装置に関する。

一般に、電子写真方式のカラー画像形成装置には、各色（イエロー、シアン、マゼンタ及びブラック）のトナーを収容する四つのトナーコンテナが交換可能に装着される（例えば特許文献１参照）。

四つのトナーコンテナは、画像形成装置本体内の装着空間に左右方向に並んで配置される。画像形成装置本体の側面には、トナーコンテナを着脱（交換）するための開口部が形成されている。この開口部には開閉扉が設けられており、この開閉扉は上下方向に延びる支持軸回りに回動することで開口部を開閉する。

特開２０１８－４０９５４号公報

しかしながら、上記特許文献１に示す画像形成装置では、トナーコンテナを交換する際に開閉扉を支持軸回りに手前側に回動させる必要があるので、画像形成装置本体（本体筐体）の設置スペースに加えて開閉扉の通過スペースを余分に確保する必要がある。このため、画像形成装置が設置される室内のスペース効率が低下するという問題がある。

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、トナーコンテナ着脱用の開口部を開閉する開閉扉を備えた画像形成装置に対して、その構成に工夫を凝らすことで、画像形成装置が設置される室内のスペース効率を向上させることにある。

本発明に係る画像形成装置は、複数のトナーコンテナが所定方向に並んで装着されるコンテナ装着部を内部に有する本体筐体と、該本体筐体における上記コンテナ装着部に対向する側壁に形成されたトナーコンテナ着脱用の開口部を開閉する開閉扉とを備えている。

そして、上記開閉扉は、上記開口部における上記所定方向の幅の範囲内でスライド移動可能に構成された複数のスライド扉からなる。

本発明によれば、画像形成装置が設置される室内のスペース効率を向上させることができる。

図１は、実施形態１における画像形成装置を示す外観斜視図である。 図２は、実施形態１における画像形成装置を右側から見た概略側面図である。 図３は、開閉扉の概略構造を示す図２のIII－III線断面に相当する図である。 図４は、開閉扉の開閉状態を説明するための説明図である。 図５は、実施形態２における図３相当図である。 図６は、実施形態２における開閉扉の部分開放状態を説明するための説明図である。 図７は、実施形態２における開閉扉の駆動部の制御構成を示すブロック図である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

《実施形態１》
図１及び図２は、本実施形態における画像形成装置１を示している。図１は、画像形成装置１の外観斜視図であり、図２は画像形成装置の右側面図である。本実施形態では、画像形成装置１は胴内排紙型のカラー複写機とされている。

画像形成装置１は、直方体状の本体筐体２と、本体筐体２の上側に配置された画像読取装置３と、画像読取装置３の上面を開閉可能に覆う原稿押さえカバー４とを備えている。

本体筐体２は、給紙カセットより供給される用紙に対して四色のトナーを用いて電子写真方式により画像を形成する。画像形成後の用紙は、本体筐体２内の所定の搬送路に沿って搬送された後、本体筐体２と画像読取装置３との間の胴内排紙空間Ｓに排出される。

画像読取装置３の上面には、原稿が載置されるコンタクトガラスが装着されている。画像読取装置３は、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像を光学的に読み取る。原稿押さえカバー４は、画像読取装置３の後端部に設けられた支持軸回りに回動することでコンタクトガラスの上面を開閉する。画像読取装置３の前側面にはユーザーが操作可能な操作パネル５が設けられている。操作パネル５には、テンキーやスタートキーを含む操作部と、液晶ディスプレイ等からなる表示部が設けられている。

本体筐体２の内部の右側端部には、四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋが装着されるコンテナ装着部１１が設けられている。各トナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋにはそれぞれ、イエロー（Ｙ）、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、ブラック（Ｂｋ）のトナーが収容されている。
図２に示すように、本体筐体２におけるコンテナ装着部１１に対向する右側壁２ａには、画像形成装置１の前後方向の全体に亘って長方形状のトナーコンテナ着脱用開口２ｂが形成されている。トナーコンテナ着脱用開口２ｂは、トナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋが通過可能に形成されている。トナーコンテナ着脱用開口２ｂは、開閉扉１２により開閉される。

図３に示すように、コンテナ装着部１１は、装置本体内方側に凹む矩形状のコンテナ装着空間１１ａを有している。四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋは、このコンテナ装着空間１１ａ内に所定方向に隣接して収容される。この所定方向は、本実施形態では画像形成装置１の前後方向であって、図３の左右方向である。

コンテナ装着空間１１ａの底壁には、各トナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋをその奥行き方向（図３の上下方向）にガイドするガイドレールが形成されている。そして、各トナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋは、コンテナ装着空間１１ａに対して奥行き方向に挿抜自在に装着される。

トナーコンテナ着脱用開口２ｂは、コンテナ装着空間１１ａの正面側（画像形成装置１の右側）から見て、コンテナ装着空間１１ａの外縁に重なる矩形状をなしている（図２参照）。トナーコンテナ着脱用開口２ｂの幅（図２の左右方向の幅）は、四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋ全体の幅よりも僅かに大きい。

＜開閉扉の構成＞
トナーコンテナ着脱用開口２ｂを開閉する開閉扉１２は、開口幅方向にスライドする二枚のスライド扉１２ａ，１２ｂにより構成されている。

スライド扉１２ａ，１２ｂは、同じ大きさの矩形板状に形成されている。スライド扉１２ａ，１２ｂは、全閉状態では本体筐体２の外装カバーの一部として機能する。

図３に示すように、トナーコンテナ着脱用開口２ｂの下端面及び上端面にはそれぞれ、、上記二枚のスライド扉１２ａ，１２ｂを開口幅方向にスライド可能にガイドする二つのレール部２ｃ，２ｄが設けられている。図３では、トナーコンテナ着脱用開口２ｂの下端面に形成されたレール部２ｃ，２ｄのみを示している。

上記二つのレール部２ｃ，２ｄは、トナーコンテナ着脱用開口２ｂの奥行き方向に並んで配置されている。各レール部２ｃ，２ｄは、例えば開口幅方向に延びるガイド溝や突条部により構成される。

そして、奥側のレール部２ｃには第一スライド扉１２ａが係合し、手前側のレール部２ｄには第二スライド扉１２ｂが係合している。第一スライド扉１２ａ及び第二スライド扉１２ｂは共に、トナーコンテナ着脱用開口２ｂの幅の範囲内でスライド可能に構成されている。

図４を参照して、第一及び第二スライド扉１２ａ，１２ｂによるトナーコンテナ着脱用開口２ｂの開閉状態を説明する。尚、図４では、見易さを考慮してレール部２ｃ，２ｄを省略して描いている。

図４（Ａ）では、トナーコンテナ着脱用開口２ｂ全体が両スライド扉１２ａ，１２ｂによって閉塞された全閉状態を示している。この状態では、第一スライド扉１２ａの扉左側の端面がトナーコンテナ着脱用開口２ｂの幅方向の一側端面に当接し、第二スライド扉１２ｂの扉右側の端面がトナーコンテナ着脱用開口２ｂの幅方向の他側端面に当接している。そして、第一スライド扉１２ａは、イエロー及びシアンのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃを手前側から覆っており、第二スライド扉１２ｂは、マゼンタ及びブラックの二つのトナーコンテナ１０Ｍ，１０Ｂｋを手前側から覆っている。

図４（Ａ）の状態から第一スライド扉１２ａを図の右側にスライドさせると、図４（Ｂ）に示すように、イエロー及びシアンのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃがトナーコンテナ着脱用開口２ｂを通じて交換可能に外部に露出する。一方、図４（Ａ）の状態から、第二スライド扉１２ｂを図の左側にスライドさせると、図４（Ｃ）に示すように、マゼンタ及びブラックのトナーコンテナ１０Ｍ，１０Ｂｋが交換可能に外部に露出する。

以上説明したように、本実施形態によれば、開閉扉１２は、トナーコンテナ着脱用開口２ｂが形成された範囲内でスライド移動可能に構成された二枚（複数）のスライド扉１２ａ，１２ｂにより構成されている。

この構成によれば、開閉扉１２を回動式の開閉扉により構成した場合のように、本体筐体２の設置スペースに加えて開閉扉１２の通過スペース（回動スペース）を確保する必要がない。よって、画像形成装置１が設置される室内のスペース効率を向上させることができる。

また、二枚のスライド扉１２ａ，１２ｂの移動範囲はトナーコンテナ着脱用開口２ｂの幅の範囲内に限られていて、トナーコンテナ着脱用開口２ｂの開口幅方向の外側には移動不能になっている。したがって、トナーコンテナ着脱用開口２ｂの開口幅方向の外側にレール部２ｃ，２ｄを延設する必要がない。よって、本体筐体２を小型化することができる。

《実施形態２》
図５～図７は本発明の実施形態２を示している。実施形態２では、開閉扉１２を構成するスライド扉の枚数及び駆動方式が上記実施形態とは異なっている。

すなわち、本実施形態２では、開閉扉１２は第一～第三スライド扉１２ｃ～１２ｅにより構成されている。また、各スライド扉１２ｃ～１２ｅは、手動で開閉されるのではなく第一～第三電動アクチュエーター１３～１５により駆動される。

先ず、図５を参照して開閉扉１２の具体的構成を説明する。図５は、開閉扉１２の全閉状態を示している。第一スライド扉１２ｃは、奥側のレール部２ｃに係合している。第二スライド扉１２ｄ及び、第三スライド扉１２ｅは、手前側のレール部２ｄに係合している。第一スライド扉１２ｃの幅は、トナーコンテナ二つ分の幅（＝２×Ｗ）と同じがそれよりもやや大きい。第二スライド扉１２ｄ及び第三スライド扉１２ｅのそれぞれの幅は、トナーコンテナ一つ分の幅（＝Ｗ）よりも僅かに大きい。そして、上記開閉扉１２の全閉状態では、第一スライド扉１２ｃがトナーコンテナ着脱用開口２ｂの開口幅方向の中央に位置している。第二スライド扉１２ｄ及び第三スライド扉１２ｅは、開口部幅方向において第一スライド扉１２ｃを挟んで左右対称に位置している。

開閉扉１２は、全閉状態から３つのスライド扉１２ｃ～１２ｅのうちいずれか一つの位置を変更することで、各トナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋをそれぞれ一つだけ露出させる部分開放状態に切替わる。

図６（Ａ）～図６（Ｄ）を参照してこの部分開放状態について説明する。図６（Ａ）～図６（Ｄ）では、見易さを考慮してレール部２ｃ，２ｄを省略して描いている。

図６（Ａ）は、四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋのうちイエローのトナーコンテナ１０Ｙだけをトナーコンテナ着脱用開口２ｂから外部に露出させた第一の部分開放状態を示している。第一の部分開放状態は、図５に示す全閉状態から第二スライド扉１２ｄを図の右側に該扉幅と同じ量だけ移動させることで実現される。

図６（Ｂ）は、四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋのうちマゼンタのトナーコンテナ１０Ｙだけをトナーコンテナ着脱用開口２ｂから外部に露出させた第二の部分開放状態を示しているこの第二の部分開放状態は、図５に示す全閉状態から、第一スライド扉１２ｃを図の左側に該扉幅の半分だけ移動させることで実現される。

図６（Ｃ）は、四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋのうちブラックのトナーコンテナ１０Ｂｋだけをトナーコンテナ着脱用開口２ｂから外部に露出させた第三の部分開放状態を示している。この第三の部分開放状態は、図５に示す全閉状態から、第三スライド扉１２ｅを図の左側に該扉幅と同じ量だけ移動させることで実現される。

図６（Ｄ）は、四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋのうちシアンのトナーコンテナ１０Ｃだけをトナーコンテナ着脱用開口２ｂから外部に露出させた第四の部分開放状態を示している。この第四の部分開放状態は、図５に示す全閉状態から、第一スライド扉１２ｃを図の右側に該扉幅の半分だけ移動させることで実現される。

開閉扉１２を構成する第一～第三スライド扉１２ｃ～１２ｅはそれぞれ、第一～第三電動アクチュエーター１３～１５（図７にのみ示す）により駆動される。各電動アクチュエーター１３～１５は、本体筐体２の右側壁２ａの内側面に取付けられた電磁ソレノイドにより構成されている。

図７に示すように、第一～第三電動アクチュエーター１３～１５は、コントローラー１００に信号線を介して接続されている。コントローラー１００は、ＣＰＵ、ＲＯＭ及びＲＡＭを有するマイクロコンピューターにより構成されている。コントローラー１００にはさらに、四つのトナー量検知センサー１０１Ｙ，１０１Ｃ，１０１Ｍ，１０１Ｂｋ（トナー残量検知部の一例）が信号線を介して接続されている。

各トナー量検知センサー１０１Ｙ，１０１Ｃ，１０１Ｍ，１０１Ｂｋは、各色のトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋ内のトナーの残量を検知して残量に応じた信号（情報）をコントローラー１００に送信する。各トナー量検知センサー１０１Ｙ，１０１Ｃ，１０１Ｍ，１０１Ｂｋは、トナー無しのみを検知するセンサーであってもよい。そうして、トナー量検知センサー１０１Ｙ，１０１Ｃ，１０１Ｍ，１０１Ｂｋは、各色のトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋ内のトナーが無くなったことを検知可能なトナー残量検知部として機能する。

コントローラー１００は、各トナー量検知センサー１０１Ｙ，１０１Ｃ，１０１Ｍ，１０１Ｂｋからの信号を基に、トナーが無くなったトナーコンテナを特定して、特定したトナーコンテナをトナーコンテナ着脱用開口２ｂから外部に露出させるための部分開放状態（図６（Ａ）～図６（Ｄ）のいずれかの状態）を特定する。そして、コントローラー１００は、特定した部分開放状態になるように、第一～第三電動アクチュエーター１３～１５を介して第一～第三スライド扉１２ｃ～１２ｅの位置を制御する。そうして、コントローラー１００が本発明の扉位置制御部として機能する。

ここで、上記四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋのうちトナー無しが検知されたトナーコンテナが複数存在する場合には、当該複数のトナーコンテナを順次一つずつ外部に露出させるように、第一～第三電動アクチュエーター１３～１５の位置を制御すればよい。

以上説明したように、本実施形態では、上記二枚のスライド扉１２ａ，１２ｂは、互いに協働することにより、トナーコンテナ着脱用開口２ｂ全体を閉塞する全閉状態と、各トナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋをそれぞれ一つだけトナーコンテナ着脱用開口２ｂから外部に露出させる部分開放状態とを切替え可能に構成されている。そして、コントローラー１００は、四つのトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋのうち、トナー量検知センサー１０１Ｙ，１０１Ｃ，１０１Ｍ，１０１Ｂｋによりトナー無しが検知されたトナーコンテナのみを外部に露出させるように第一～第三スライド扉１２ｃ～１２ｅの位置制御を行う。

したがって、ユーザーは、トナー無しが検知されたトナーコンテナを自らの判断で選別することなく、トナーコンテナ着脱用開口２ｂから外部に露出したトナーコンテナを取り出して交換するだけでトナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋの交換作業を完了させることができる。よって、トナーコンテナ１０Ｙ，１０Ｃ，１０Ｍ，１０Ｂｋの交換作業を容易に行うことができる。

《他の実施形態》
上記実施形態では、画像形成装置１は胴内排紙型のカラー複写機とされているが、これに限ったものではない。すなわち、本実施形態では、複写機に限ったものでなく、ファクシミリ、プリンター又は複合機（ＭＦＰ）等であってもよい。

上記実施形態では、二枚のスライド扉１２ａ，１２ｂにより開閉扉１２が構成される例と、三枚のスライド扉１２ｃ～１２ｅにより開閉扉１２が構成される例について説明したが、これに限ったものではない。すなわち、開閉扉１２は、四枚以上のスライド扉により構成されていてもよい。また、レール部２ｃ，２ｄも二つに限ったものではなく三つ以上であってもよい。

以上説明したように、本発明は、画像形成装置について有用であり、特に、複写機、ファクシミリ、プリンター又は複合機（ＭＦＰ）等に有用である。

１ ：画像形成装置
２ ：本体筐体
２ａ ：右側壁（トナーコンテナ装着部に対向する側壁）
２ｂ ：トナーコンテナ着脱用開口（開口）
１０Ｂｋ ：トナーコンテナ
１０Ｃ ：トナーコンテナ
１０Ｍ ：トナーコンテナ
１０Ｙ ：トナーコンテナ
１１ ：コンテナ装着部（トナーコンテナ装着部）
１２ ：開閉扉
１２ａ ：第一スライド扉
１２ｂ ：第二スライド扉
１２ｃ ：第一スライド扉
１２ｄ ：第二スライド扉
１２ｅ ：第三スライド扉
１３ ：第一電動アクチュエーター
１４ ：第二電動アクチュエーター
１５ ：第三電動アクチュエーター
１００ ：コントローラー（扉位置制御部）
１０１Ｂｋ ：トナー量検知センサー（トナー残量検知部）
１０１Ｃ ：トナー量検知センサー（トナー残量検知部）
１０１Ｍ ：トナー量検知センサー（トナー残量検知部）
１０１Ｙ ：トナー量検知センサー（トナー残量検知部）

Claims (2)

1. ４つのトナーコンテナが所定方向に並んで装着されるコンテナ装着部を内部に有する本体筐体と、該本体筐体における上記コンテナ装着部に対向する側壁に形成されたトナーコンテナ着脱用の開口部を開閉する開閉扉とを備えた画像形成装置であって、
   上記開閉扉は、上記開口部における上記所定方向の一端と他端との間である開口幅の範囲内においてのみスライド移動可能に構成された複数のスライド扉からなり、
   上記複数のスライド扉は全閉状態において、中央部の２つのトナーコンテナを覆う第一スライド扉と、両端部の各トナーコンテナを覆う第二スライド扉と第三スライド扉とからなる、画像形成装置。
2. 請求項１記載の画像形成装置において、
   上記３つのスライド扉は、互いに協働することにより、上記開口部全体を閉塞する状態と、上記各トナーコンテナをそれぞれ一つだけ上記開口部から外部に露出させる状態とを切替え可能に構成され、
   上記４つのトナーコンテナには、それぞれ異なる色のトナーが収容されており、
   上記各トナーコンテナのトナーが無くなったことを検知可能なトナー残量検知部と、
   上記トナー残量検知部からの情報を基に、トナーが無くなったトナーコンテナを特定して、該特定したトナーコンテナだけを上記開口部から外部に露出させるように上記複数のスライド扉の位置を制御する扉位置制御部とをさらに備えている、画像形成装置。

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