JP7071848B2 - 発泡シート、及び粘着テープ - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の[1]~[7]を提供するものである。
[1]厚さが0.05~1.5mmである発泡シートであって、少なくとも一方の表層部の平均気泡径が内層部の平均気泡径より小さく、少なくとも一方の表層部の平均気泡径が10μm以上160μm未満であることを特徴とする、発泡シート。
[2]前記少なくとも一方の表層部の平均気泡径が、内層部の平均気泡径に対して0.7倍以下である、上記[1]に記載の発泡シート。
[3]少なくとも一方の表層部の平均気泡径が10~120μmである、上記[1]又は[2]に記載の発泡シート。
[4]厚さが0.05mm以上1.0mm未満である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の発泡シート。
[5]発泡倍率が1.5~15cm3/gである、上記[1]~[4]のいずれかに記載の発泡シート。
[6]電子機器内部で使用される、上記[1]~[5]のいずれかに記載の発泡シート。
[7]上記[1]~[6]のいずれかに記載の発泡シートの少なくとも一方の面に粘着剤を備える、粘着テープ。
本発明の発泡シートは、その厚さが0.05~1.5mmとなるものである。発泡シートは、厚さを0.05mm未満とすると、シール性、衝撃吸収性等の各種機能を良好にすることが難しくなる。また、1.5mmより大きくすると、薄型化された各種電子機器に適用することが難しくなる。
発泡シートの厚さは、各種性能を良好にしつつ、薄型化された電子機器に使用しやすくするために、好ましくは0.05mm以上1.0mm未満である。発泡シートの厚さは、より好ましくは0.08~0.50mmであり、更に好ましくは0.1~0.30mmである。
本発明の発泡シートは、少なくとも一方の表層部の平均気泡径が内層部の平均気泡径より小さい。本発明において、表層部の平均気泡径は、表層部のMDの平均気泡径と、TDの平均気泡径の平均値を意味する。内層部の平均気泡径も同様である。
なお、MDは、Machine directionを意味し、押出方向等と一致する方向であるとともに、TDは、Transverse directionを意味し、MDに直交する方向であり、発泡シートのシート面に平行な方向である。
表層部の平均気泡径が内層部の平均気泡径よりも小さいことにより、発泡シートに粘着材層を積層して粘着テープとした際のリワーク性(以下単にリワーク性ともいう)が良好となる。この理由については、定かではないが、表層部の平均気泡径が小さいことにより、内層部の気泡が起点となって破断されにくくなること、あるいは、表層部の平均気泡径が小さいことにより表層部の樹脂比率が高まり、粘着テープを剥離する際の破断の起点となりうる最表層の剥離方向への引張り強度が高くなる等が考えられる。
また、本発明の発泡シートは、両方の表層部の平均気泡径が内層部の平均気泡径より小さいことが好ましい。これにより、発泡シートのいずれの表面に粘着材を設けてもリワーク性が良好になる。
内層部の平均気泡径より小さい、少なくとも一方の表層部の平均気泡径は、内層部の平均気泡径に対して、0.7倍以下であることが好ましく、0.6倍以下であることがより好ましく、0.5倍以下であることが更に好ましく、そして、0.2倍以上であることが好ましく、0.25倍以上であることがより好ましく、0.35倍以上であることが更に好ましい。また、両方の表層部の平均気泡径がこれらの範囲内であったほうがよい。平均気泡径をこのような範囲にすることによりリワーク性が良好になる。
また、内層部の平均気泡径は、50~400μmであることが好ましく、60~300μmであることがより好ましく、100~200μmであることが更に好ましく、100~190μmであることが更に好ましい。内層部の平均気泡径を上記のとおりとすることにより、発泡シートの柔軟性を高めやすくなる。
また、表層部のMDの平均気泡径は、10μm以上160μm未満であることが好ましく、10~120μmであることがより好ましく、20~100μmであることが更に好ましく、30~80μmであることが更に好ましい。また、表層部のTDの平均気泡径は、同様の観点から、10μm以上160μm未満であることが好ましく、10~120μmであることがより好ましく、20~100μmであることが更に好ましく、30~80μmであることが更に好ましい。
内層部のMDの平均気泡径は、50~400μmであることが好ましく、60~300μmであることがより好ましく、100~220μmであることが更に好ましく、100~190μmであることが更に好ましい。
また、内層部のTDの平均気泡径は、50~400μmであることが好ましく、60~300μmであることがより好ましく、100~220μmであることが更に好ましく、100~190μmであることが更に好ましい。
平均気泡径は実施例の記載に基づいて測定することができる。
発泡樹脂層は、独立気泡を有するものであり、独立気泡率が70%以上となるものである。このように、発泡シートの内部に包含された気泡は概ね独立気泡となり、シール性、衝撃吸収性等を良好にしやすくなる。独立気泡率は、好ましくは80%以上、より好ましくは90~100%である。なお、独立気泡率は、ASTM D2856(1998)に準拠して求めることができる。
まず、発泡シートから一辺が5cmの平面正方形状の試験片を切り出す。そして、試験片の厚さを測定して試験片の見掛け体積V1を算出すると共に、試験片の重量W1を測定する。
次に、気泡の占める体積V2を下記式に基づいて算出する。なお、試験片を構成しているマトリックス樹脂の密度はρ(g/cm3)とする。
気泡の占める体積V2=V1-W1/ρ
続いて、試験片を23℃の蒸留水中に水面から100mmの深さに沈めて、試験片に15kPaの圧力を3分間に亘って加える。その後、水中で加圧から解放し、1分間静置した後、試験片を水中から取り出して試験片の表面に付着した水分を除去して試験片の重量W2を測定し、下記式に基づいて連続気泡率F1及び独立気泡率F2を算出する。
連続気泡率F1(%)=100×(W2-W1)/V2
独立気泡率F2(%)=100-F1
また、発泡シートの発泡倍率は、特に限定されないが、1.5~15.0cm3/gであることが好ましく、1.8~12.0cm3/gであることがより好ましく、2.0~10.0cm3/gであることがより好ましい。
なお、発泡倍率は、見かけ密度を測定してその逆数を求めたものである。また、見かけ密度は、JIS K7222に準拠して測定することができる。
発泡シートの25%圧縮強度は、20~1000kPaであることが好ましい。20kPa以上とすることで機械強度が良好となり、1000kPa以下とすることで発泡シートの柔軟性、シール性、衝撃吸収性等が良好になる。発泡シートの25%圧縮強度は、30~800kPaであることがより好ましく、60~500kPaであることが更に好ましく、100~200kPaであることが更に好ましい。
発泡シートの引張り強度は、MDにおいて3~30MPa、TDにおいて2~25MPaであることが好ましく、MDにおいて10~25MPa、TDにおいて8~20MPaであることがより好ましい。引張り強度をこれら範囲とすることで、柔軟性を維持しつつ、発泡シートの機械強度を良好にしやすくなる。なお、発泡シートの25%圧縮強度、引張り強度はJIS K6767の方法に従って測定したものである。
発泡シートのそれぞれを構成する樹脂としては、各種の樹脂を使用すればよいが、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂の他、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などのオレフィン系エラストマー、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)等のエラストマー樹脂を用いることもできる。これらの中では、ポリオレフィン樹脂が好ましい。
ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらの中ではポリエチレン樹脂が好ましい。ポリエチレン樹脂としては、チーグラー・ナッタ化合物、メタロセン化合物、酸化クロム化合物等の重合触媒で重合されたポリエチレン樹脂が挙げられる。
α-オレフィンとして、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、及び1-オクテン等が挙げられる。なかでも、炭素数4~10のα-オレフィンが好ましい。
メタロセン化合物としては、遷移金属をπ電子系の不飽和化合物で挟んだ構造を有するビス(シクロペンタジエニル)金属錯体等の化合物を挙げることができる。より具体的には、チタン、ジルコニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、及び白金等の四価の遷移金属に、1又は2以上のシクロペンタジエニル環又はその類縁体がリガンド(配位子)として存在する化合物を挙げることができる。
このようなメタロセン化合物は、活性点の性質が均一であり各活性点が同じ活性度を備えている。メタロセン化合物を用いて合成した重合体は、分子量、分子量分布、組成、組成分布等の均一性が高いため、メタロセン化合物を用いて合成した重合体を含むシートを架橋した場合には、架橋が均一に進行する。均一に架橋されたシートは、均一に発泡されるため、物性を安定させやすくなる。また、均一に延伸できるため、発泡シートの厚さを均一にできる。
また、環式化合物をオリゴマーとして重合したものをリガンドとして用いてもよい。
更に、π電子系の不飽和化合物以外にも、塩素や臭素等の一価のアニオンリガンド又は二価のアニオンキレートリガンド、炭化水素、アルコキシド、アリールアミド、アリールオキシド、アミド、アリールアミド、ホスフィド、アリールホスフィド等を用いてもよい。
メタロセン化合物は、特定の共触媒(助触媒)と組み合わせることにより、各種オレフィンの重合の際に触媒としての作用を発揮する。具体的な共触媒としては、メチルアルミノキサン(MAO)、ホウ素系化合物等が挙げられる。なお、メタロセン化合物に対する共触媒の使用割合は、10~100万モル倍が好ましく、50~5,000モル倍がより好ましい。
発泡シートに含まれるポリオレフィン樹脂として、上記した直鎖状低密度ポリエチレンを使用する場合、上記の直鎖状低密度ポリエチレンを単独で使用してもよいが、他のポリオレフィン樹脂と併用してもよく、例えば、以下に述べる他のポリオレフィン樹脂と併用してもよい。他のポリオレフィン樹脂を併用する場合、直鎖状低密度ポリエチレン(100質量%)に対する他のポリオレフィン樹脂の割合は、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。
また、ポリプロピレン樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、プロピレンを50質量%以上含有するプロピレン-α-オレフィン共重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
プロピレン-α-オレフィン共重合体を構成するα-オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン等が挙げることができ、これらの中では、炭素数6~12のα-オレフィンが好ましい。
本発明の発泡シートは、上記樹脂と発泡剤とを含む発泡性組成物を発泡してなる発泡体であることが好ましい。
発泡剤としては、熱分解発泡剤が挙げられ、熱分解型発泡剤としては、有機発泡剤、無機発泡剤が使用可能である。熱分解型発泡剤は、通常、樹脂の溶融温度より高い分解温度を有するものを使用し、例えば分解温度が140~270℃のものを使用すればよい。
具体的な有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
発泡性組成物における熱分解型発泡剤の配合量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5~20質量部、より好ましくは1~15質量部、さらに好ましくは1~10質量部である。
発泡性組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤、帯電防止剤、充填材、分解温度調整剤等の発泡体に一般的に使用する添加剤を配合されてもよい。これらの中では酸化防止剤、分解温度調整剤を使用することが好ましい。
本発明のゴム系樹脂独立気泡発泡シートの製造方法に特に制限はないが、以下の(1)~(3)の工程を含むことが好ましい。
(1)ポリオレフィン樹脂及び熱分解型発泡剤を含有する発泡性組成物をシート状に加工し、発泡性シートを製造する工程、
(2)発泡性シートの少なくとも一方の表面に電離性放射線を照射し、架橋発泡性シートを製造する工程、
(3)架橋発泡性シートを発泡させ、発泡シートを製造する工程
工程(1)は、ポリオレフィン樹脂及び熱分解型発泡剤を含有する発泡性組成物をシート状に加工し、発泡性シートを製造する工程である。発泡性樹脂組成物を、バンバリーミキサーや加圧ニーダ等の混練り機を用いて混練した後、押出機、カレンダ、コンベアベルトキャスティング等により連続的に押し出すことにより発泡性シートを製造することができる。
工程(2)は、発泡性シートの少なくとも一方の表面に電離性放射線を照射し、架橋発泡性シートを製造する工程である。電離性放射線としては、例えば、光、γ線、電子線等が挙げられる。電離性放射線の加速電圧は好ましくは20~500kV、より好ましくは60~400kV、更に好ましくは100~300kVである。電離性放射線の加速電圧をこのような範囲とすることにより、表層部の架橋度が内層部の架橋度よりも高くなりやすく、この結果、平均気泡径は表層部のほうが小さくなりやすい。電離性放射線の照射量は好ましくは2.0~13.0Mrad、より好ましくは3.0~12.0Mrad、更に好ましくは4.0~11.0Mrad、更に好ましくは5.0~11.0Mradである。上記加速電圧の条件下でこのような照射量範囲とすることで、表層部の平均気泡径が内層部の平均気泡径より小さい発泡シートが得やすくなり、また内層部の架橋も一定程度進行し、発泡性等の発泡シートとしての諸物性も良好となる。電離性放射線の照射は、発泡性シートの一方の面のみ行ってもよいが、内層部及び表層部の平均気泡径を所望の範囲とする観点、及び両表面に粘着剤層を備えた粘着テープにおいてリワーク性を良好とする観点から、一方の面に照射した後に、もう一方の面を照射することが好ましい。両面に照射する場合は、前述の範囲内で加速電圧、照射量等の照射条件は同一でもよいし、異なってもよい。また、一回の照射で線量の制御が難しい場合には複数回照射しても良い。
本発明の発泡シートは厚さが、0.05~1.5mmと薄いものであるため、表層部、内層部の気泡径分布が電離性放射線の照射条件の影響を受けやすく、照射条件を厳密に制御することが重要である。
工程(3)は、架橋発泡性シートを発泡させ、発泡シートを製造する工程である。発泡シートを発泡させる方法としては、オーブンのようなバッチ方式や、架橋発泡性シートを長尺のシート状とし、連続的に加熱炉内を通す連続発泡方式を挙げることができる。
工程(3)の最中、または後工程において発泡シートを延伸することが好ましい。すなわち、架橋発泡性シートを発泡させて発泡シートとした後に延伸を行ってもよいし、架橋発泡性シートを発泡させつつ延伸を行ってもよい。本製造方法では、発泡シートを延伸することで上記した表層部、内層部の平均気泡径を得やすくなり、また発泡シートの厚みを所望の範囲に調整しやすくなる。なお、架橋発泡性シートを発泡させた後、発泡シートを延伸する場合には、発泡シートを冷却することなく発泡時の溶融状態を維持したまま続けて発泡シートを延伸してもよく、発泡シートを冷却した後、再度、発泡シートを加熱して溶融又は軟化状態とした上で発泡シートを延伸してもよい。
また、延伸時に発泡シートは、例えば100~280℃、好ましくは150~260℃に加熱すればよい。
また、発泡シートは、発泡シートを基材とする粘着テープに使用してもよい。粘着テープは、例えば、発泡シートと、発泡シートの少なくともいずれか一方の面に設けた粘着材とを備えるものである。粘着テープは、粘着材を介して他の部材に接着することが可能になる。粘着テープは、発泡シートの両面に粘着材を設けたものでもよいし、片面に粘着材を設けたものでもよい。粘着テープも衝撃吸収材、シール材として使用可能である。
また、粘着材は、発泡シートにおいて、平均気泡径が内層部の平均気泡径より小さい表層部の上に設けられることが好ましい。このような構成により、リワーク時に発泡シートが破損されにくくなる。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に制限はなく、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤等を用いることができる。また、粘着材の上には、さらに離型紙等の剥離シートが貼り合わされてもよい。
粘着材の厚さは、5~200μmであることが好ましく、より好ましくは7~150μmであり、更に好ましくは10~100μmである。
<平均気泡径>
発泡シートを50mm四方にカットし、液体窒素に1分間浸した後にMD及びTDそれぞれに沿って厚さ方向に切断して、デジタルマイクロスコープ(株式会社キーエンス製、製品名VHX-900)を用いて200倍の拡大写真を撮影した。その撮影画像の発泡シートにおいて、MD、TDそれぞれにおける長さ2mm分の切断面に存在する全ての気泡についてMDの気泡径、及びTDの気泡径を測定し、その操作を5回繰り返した。そして、表面から発泡シートの厚みの20%の領域に存在する気泡のMD、TDそれぞれの気泡径の平均値を表層部のMD、TDの平均気泡径とし、表面から発泡シートの厚みの20%の領域以外の領域における気泡のMD、TDそれぞれの気泡径の平均値を内層部のMD、TDの平均気泡径とした。なお、表層部の平均気泡径の測定は、発泡シートの両面について行った。
見かけ密度はJIS K7222に準拠して測定した。また、見かけ密度の逆数を発泡倍率とした。
<25%圧縮強度>
JIS K6767に準拠して25%圧縮強度を測定した。
<引張り強度>
発泡シートをJIS K6251 4.1に規定されるダンベル状1号形にカットした。これを試料として用い、引張試験機(製品名.テンシロンRTF235、エー・アンド・デイ社製)により、測定温度23℃で、JIS K6767に準拠して、MD及びTDの引張り強度を測定した。
ポリオレフィン樹脂としてメタロセン化合物の重合触媒によって得られた直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン社製、商品名「カーネルKF283」、密度:0.921g/cm3)100質量部と、熱分解型発泡剤であるアゾジカルボンアミド2.5質量部と、分解温度調整剤である酸化亜鉛(堺化学工業株式会社製、商品名「OW-212F」)1質量部と、フェノール系酸化防止剤である2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール0.5質量部とを押出機に供給して130℃で溶融混練した。供給された各成分を混練して得た発泡性組成物を押出機から押出しして、厚さ0.21mmの発泡性シートを得た。
次に、発泡性シートの両面に照射距離を30cmにして、加速電圧150kVの電子線を8.8Mrad照射して、発泡性シートを架橋し架橋発泡性シートを得て、該架橋発泡性シートを熱風及び赤外線ヒーターにより250℃に保持された発泡炉内に連続的に送り込んで加熱して発泡させ、発泡シートを得た。次いで、全体の厚さが表1の厚さとなるように、110℃でMD及びTDに延伸して発泡シートを得た。得られた発泡シートを上記評価方法に従って評価した。その結果を表1に示す。
発泡性組成物の組成、電子線を照射する際の加速電圧及び線量、発泡シートの厚さを表1のようにした以外は実施例1と同様にして発泡シートを得た。得られた発泡シートを上記評価方法に従って評価した。その結果を表1に示す。
発泡性組成物の組成、電子線を照射する際の加速電圧及び線量、発泡シートの厚さを表2のようにした以外は実施例1と同様にして発泡シートを得た。得られた発泡シートを上記評価方法に従って評価した。その結果を表2に示す。
発泡性組成物の組成、電子線を照射する際の加速電圧及び線量、発泡シートの厚さを表3のようにした以外は実施例1と同様にして発泡シートを得た。得られた発泡シートを上記評価方法に従って評価した。その結果を表3に示す。
Claims (6)
- 厚さが0.05~1.5mmである発泡シートであって、少なくとも一方の表層部の平均気泡径が内層部の平均気泡径より小さく、少なくとも一方の表層部のMD及びTDの平均気泡径がそれぞれ10μm以上160μm未満であり、内層部の平均気泡径が100~200μmであり、電子機器内部で使用される、発泡シート。
- 前記少なくとも一方の表層部の平均気泡径が、内層部の平均気泡径に対して0.7倍以下である、請求項1に記載の発泡シート。
- 少なくとも一方の表層部の平均気泡径が10~120μmである、請求項1又は2に記載の発泡シート。
- 厚さが0.05mm以上1.0mm未満である、請求項1~3のいずれかに記載の発泡シート。
- 発泡倍率が1.5~15cm3/gである、請求項1~4のいずれかに記載の発泡シート。
- 請求項1~5のいずれかに記載の発泡シートの少なくとも一方の面に粘着材を備える、粘着テープ。
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