JP7071210B2 - 船外機 - Google Patents
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- B63H20/00—Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
- B63H20/08—Means enabling movement of the position of the propulsion element, e.g. for trim, tilt or steering; Control of trim or tilt
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- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/04—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
- F02B61/045—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for outboard marine engines
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- B63H20/10—Means enabling trim or tilt, or lifting of the propulsion element when an obstruction is hit; Control of trim or tilt
Description
船体の後部に取り付けられるクランプブラケットと、チルティングシャフトを介してクラ
ンプブラケットに連結されたスイベルブラケットと、スイベルブラケットに保持されたス
テアリングシャフトと、電動ステアリング機構とを含む。ステアリングシャフトは、船外
機本体に連結されている。電動ステアリング機構は、スイベルブラケットに取り付けられ
た筐体と、筐体に収容された電動モータおよび伝達装置とを含む。伝達装置は、筐体に支
持されたボールネジと、ボールネジに取り付けられたボールナットとを含む。ボールナッ
トは、ステアリングシャフトに固定されたステアリングアームに連結されている。電動モ
ータがボールネジを回転させると、ボールナットがボールネジに沿って左右に移動する。
これにより、ステアリングシャフトおよび船外機本体が、ステアリングシャフトの中心軸
線まわりに左右に回動する。
左右に移動する移動体とをハーネスでつないで、船外機本体と電動ステアリングアクチュ
エータとを電気的に接続する構成を検討している。この構成において、異なる軌道に沿っ
て移動する船外機本体と移動体との間の限られたスペースにハーネスを配置し、かつ、断
線や挟み込みといったハーネスの損傷を防止する必要がある。
体とをつなぐハーネスの損傷を防止することができる船外機を提供する。
前記電動ステアリングアクチュエータは、移動体を有する。前記移動体は、前記ステアリングシャフトよりも前方に配置されて前記ステアリングアームに連結されている。前記電動ステアリングアクチュエータは、前記スイベルブラケットに連結され、前記移動体を前記スイベルブラケットに対して左右に移動させる。前記ハーネスは、前記移動体に接続された第1引き回し部を有し、前記船外機本体と前記電動ステアリングアクチュエータとを電気的に接続する。少なくとも前記移動体が左右方向における中立位置にある状態において、前記第1引き回し部は、左右方向における前記スイベルブラケットの中心を左右方向に横切って延びるように前記船外機本体へ向けて引き回されている。
が移動体を左右に移動させると、移動体に連結されたステアリングアームが、船外機本体
とともにステアリングシャフトまわりに回動する。船外機本体と電動ステアリングアクチ
ュエータの移動体とをつなぐハーネスは、移動体に接続された第1引き回し部を有する。
第1引き回し部は、少なくとも移動体が左右方向における中立位置にある状態において左
右方向におけるスイベルブラケットの中心を左右方向に横切って延びるように船外機本体
へ向けて引き回されている。このような第1引き回し部は、回動する船外機本体と左右に
直線移動する移動体とに引っ掛かったり、船外機本体とスイベルブラケット等との間に挟
まったりしないように伸縮して船外機本体と移動体との軌道差を吸収することができるよ
うに引き回せる。これにより、ハーネスの損傷を防止することができる。
有する。この構成によれば、ハーネスが伸縮する際に、C字湾曲部は、その両端部が接近
したり離れたりする接離方向において主に変形するものの、接離方向と直交する直交方向
にはあまり変形しない。そこで、船外機本体とスイベルブラケット等との間のスペースに
おいて船外機本体および移動体の移動に応じて狭まっていく領域が接離方向におけるC字
湾曲部の先に位置しないようにC字湾曲部を配置する。これによって、C字湾曲部が当該
領域に進入して挟み込まれることを防止できる。そのため、ハーネスの損傷を一層防止す
ることができる。
によって構成されたS字湾曲部を有する。この構成によれば、ハーネスが伸縮する際に、
C字湾曲部同士の接続部が主に変形することによって、S字湾曲部の全体があまり変形し
なくても船外機本体と移動体との軌道差を吸収することができる。これにより、S字湾曲
部が船外機本体とスイベルブラケット等との間に挟み込まれたり、船外機本体等の周囲の
部材に接触することによって摩耗したりすることを防止できるので、ハーネスの損傷を一
層防止することができる。
前記移動体の下面をくぐって前記移動体の後方へ引き回されている。前記船外機は、第1
位置決め部をさらに含む。前記第1位置決め部は、前記移動体の下面に固定され、前記第
1引き回し部を左右方向において位置決めする。
この構成によれば、第1引き回し部が左右に動いて移動体の下面等に擦れることに起因
した断線や摩耗を防止できる。これにより、ハーネスの損傷を一層防止することができる
。
れる接続部は、前記第1位置決め部よりも高い位置に配置されている。
この構成によれば、第1引き回し部において第1位置決め部から接続部までの部分を長
くすることができるので、この部分が伸縮することによって、船外機本体と移動体との軌
道差を効果的に吸収することができる。
前記移動体に対して後方から連結された前端部と、前記ステアリングシャフトにつながっ
た後端部とを有する。前記前端部は、前記後端部よりも高い位置にある。
この構成によれば、ハーネスの一部を配置するための空間が、ステアリングアームの下
方に確保される。これにより、当該一部が船外機本体等に引っ掛らないので、ハーネスの
損傷を防止することができる。
位置決め部は、前記スイベルブラケットに固定され、前記第1引き回し部を前記ステアリ
ングアームに接触しないように位置決めする。
この構成によれば、第1引き回し部がステアリングアームに接触しないので、ハーネス
の損傷を防止することができる。
をさらに含む。この構成によれば、第1引き回し部の接続部が動いて周囲の部材に擦れる
ことを防止できるので、ハーネスの損傷を防止することができる。
本発明の一実施形態において、前記固定部は、前記第1引き回し部が挿通される筒部と
、前記筒部の端部と一体化されたリング部と、前記前面との間で前記リング部を挟むカバ
ー部とを有する。前記リング部は、前記第1引き回し部において前記筒部から引き出され
た前記接続部を前記前面において取り囲む。この構成によれば、接続部を濡れないように
リング部によってシールすることができる。
スの一部が挿通されたダクト部材をさらに含む。この構成によれば、ハーネスにおいてダ
クト部材内に配置された一部がダクト部材外の周囲の部材に接触しないように保護される
ので、ハーネスの損傷を防止することができる。
本発明の一実施形態において、前記ハーネスは、S字状に湾曲したS字湾曲部を有して
前記船外機本体に接続された第2引き回し部を有する。この構成によれば、全体の変形量
が小さいS字湾曲部を有する第2引き回し部では、挟み込みや摩耗を防止できるので、ハ
ーネスの損傷を一層防止することができる。
数の電線は、前記第1引き回し部では前記移動体の表面に沿って一列に並んでおり、前記
第2引き回し部では多角形状に並んでいる。この構成によれば、一列に並んだ複数の電線
によって構成される第1引き回し部は、扁平なので、周囲の部材に接触しないように狭い
スペースに配置できる。第2引き回し部における複数の電線は、多角形状に並ぶことによ
って伸縮時にまとまって動くので、周囲の部材に接触しない。そのため、ハーネスの損傷
を一層防止することができる。
グ内に配置されて、前記プロペラを回転させる駆動力を発生するエンジンとを含む。前記
第2引き回し部の少なくとも一部は、前記ケーシングと前記エンジンの側面との間に配置
されている。
この構成によれば、第2引き回し部の少なくとも一部は、ケーシングとエンジンの側面
との間における横に狭いスペースに配置される。当該一部がS字湾曲部であって、側面視
でS字状に配置されれば、当該一部は、横に変形しにくいので、ケーシングおよびエンジ
ンに接触しない。そのため、ハーネスの損傷を一層防止することができる。
スイベルブラケットには、前記ステアリングアームが挿入される開口が形成されている。
この構成によれば、ステアリングアームを開口に挿入することによってスイベルブラケッ
ト内の移動体に連結することができる。
体とをつなぐハーネスの損傷を防止することができる。
の一実施形態に係る船外機1を備えた船舶2の構成を説明するための模式的な平面図であ
る。船舶2は、船体3も含む。船外機1は、船体3を推進させる推進力を発生する船外機
本体4と、船外機本体4を船体3の後部のトランサム3Aに取り付ける懸架装置5とを含
む。
と、船外機1を制御するECU(Engine Control Unit)8とを含む。船外機1は、船外機
本体4を左右に転舵させるための電動ステアリングアクチュエータ9と、船外機1を上下
方向にチルトさせるためのチルト装置10とをさらに含む。
船体3は、ステアリングホイール11と、リモートコントローラ12と、チルトスイッ
チ13とを含む。ステアリングホイール11は、通信回線によって構成されたCAN(Con
troller Area Network)14を介して、電動ステアリングアクチュエータ9内のSCU(St
eering Control Unit)20に電気的に接続されている。操船者によってステアリングホイ
ール11が操作されると、ステアリングホイール11の操作方向および操作量に応じた電
気信号が、CAN14を介してSCU20に直接入力され、SCU20が、この電気信号
に応じて電動ステアリングアクチュエータ9を制御する。これにより、電動ステアリング
アクチュエータ9が船外機本体4を左右に転舵させる。すると、船体3に与えられる推進
力の方向が左右に変化することによって、船舶2が操舵される。
レバー12Aを有する。操船者が、操作レバー12Aを操作すると、その操作信号がCA
N14およびECU8を経由して、船外機1のシフトアクチュエータ(図示せず)に伝え
られる。これにより、船外機1のシフト位置が変化する。すなわち、操作レバー12Aの
操作によって、船外機1の推進力の方向を前進方向と後進方向とに切り替えることができ
、さらにエンジン7の動力がプロペラ6に伝達されないニュートラル状態とすることがで
きる。また、操作レバー12Aの操作信号は、船外機1のECU8を経由してエンジン7
のスロットルアクチュエータ(図示せず)に伝達される。これにより、エンジン7のスロ
ットルバルブ(図示せず)のスロットル開度が変化し、船外機1におけるエンジン7の出
力が変動する。
られていて、CAN14を介して、ECU8に電気的に接続されている。操船者によって
チルトスイッチ13が押下操作されると、チルトスイッチ13の操作に伴う通電時間に応
じた電気信号が、CAN14を介してECU8に入力され、ECU8が、この電気信号に
応じてチルト装置10を制御する。これにより、チルト装置10が船外機1を上下にチル
トさせる。
よって、船外機本体4に接続されている。電源16からの電力は、電力供給線17を介し
て、船外機本体4における各電気部品や、電動ステアリングアクチュエータ9や、チルト
装置10に供給される。前述したCAN14と、電力供給線17とは、船外機本体4内に
引き回されている。以下では、船外機本体4内におけるCAN14および電力供給線17
を「メインハーネス18」と総称する。CAN14および電力供給線17は、船外機本体
4内において、別々のメインハーネス18として存在してもよいし、1つのメインハーネ
ス18に束ねられてもよい。
2における右方が、船外機1の後方である。図2の紙面に直交する方向における手前が、
船外機1の左方であり、図2の紙面に直交する方向における奥が、船外機1の右方である
。図2は、チルトダウン位置にある船外機本体4を示している。チルトダウン位置は、プ
ロペラ6の回転軸線6Aが水平方向および前後方向の両方に沿っているときの概ね垂直な
姿勢の船外機本体4の位置である。船外機本体4が前傾して回転軸線6Aが後上方へ延び
ているときの船外機本体4の位置は、チルトアップ位置である。以下では、特に断りがな
い限り、船外機本体4がチルトダウン位置にあるときの船外機1について説明する。
ペラ6に伝達する動力伝達装置21と、エンジン7および動力伝達装置21を収容する中
空のケーシング22とを含む。エンジン7は、クランクシャフト24を内蔵している。ク
ランクシャフト24は、上下に延びる回転軸線24Aまわりに回転可能である。動力伝達
装置21は、クランクシャフト24から下方に延びるドライブシャフト25と、プロペラ
6が後端に取り付けられたプロペラシャフト26と、ドライブシャフト25の下端とプロ
ペラシャフト26の前端とを連結する前後進切替機構27とを含む。クランクシャフト2
4の回転は、ドライブシャフト25、前後進切替機構27およびプロペラシャフト26を
介して、プロペラ6に伝達される。
い高さでの船外機本体4の外面の輪郭形状を二点鎖線および一点鎖線で示している。二点
鎖線は、船外機本体4が右最大転舵位置と左最大転舵位置との中間の原点位置にある状態
を示している。一点鎖線は、船外機本体4が右最大転舵位置にある状態を示している。
懸架装置5は、クランプブラケット31と、チルティングシャフト32と、エンドキャ
ップ33と、スイベルブラケット34と、ステアリングシャフト35とを含む。懸架装置
5は、上マウントブラケット36と、下マウントブラケット37と、ステアリングアーム
38とを含む(図2参照)。
1つずつ配置されている。それぞれのクランプブラケット31の内側面31Aは、スイベ
ルブラケット34の外側面34Aに対向している。クランプブラケット31は、船体3の
トランサム3Aに取り付けられる取付部41と、スイベルブラケット34を支持するスイ
ベル支持部42とを含む。取付部41は、トランサム3Aの後方に配置される。スイベル
支持部42は、トランサム3Aの上方に配置される。スイベル支持部42には、スイベル
支持部42を左右に貫通した円筒状の挿通穴42Aが形成されている。ボルトB1が、取
付部41に設けられたボルト取付穴h1に挿入されてトランサム3Aに組み付けられてい
る。これにより、クランプブラケット31は、船体3に取り付けられている。
ット31の挿通穴42Aの内径とほぼ同じ外径を有する。チルティングシャフト32は、
一対存在し、一対のクランプブラケット31の挿通穴42Aに1つずつ嵌め込まれている
。これにより、チルティングシャフト32は、クランプブラケット31に連結されている
。この状態のチルティングシャフト32は、その中心を通って左右に延びるチルト軸線A
tまわりに回動可能である。
ンドキャップ33は、一対存在し、左右に離れて配置されている。左のエンドキャップ3
3は、左のクランプブラケット31よりも左方に配置されており、ボルトB2によって左
のクランプブラケット31またはチルティングシャフト32に固定されている。これによ
り、左のエンドキャップ33は、左のチルティングシャフト32の内部空間を左方から塞
いでいる。右のエンドキャップ33は、右のクランプブラケット31よりも右方に配置さ
れており、ボルトB2によって右のクランプブラケット31またはチルティングシャフト
32に固定されている。これにより、右のエンドキャップ33は、右のチルティングシャ
フト32の内部空間を右方から塞いでいる。
支持部46とを含む。収容部45は、一対のチルティングシャフト32の間に配置され、
これらのチルティングシャフト32に連結されている。左のチルティングシャフト32は
、収容部45から左方へ突出している。右のチルティングシャフト32は、収容部45か
ら右方へ突出している。収容部45の内部空間は、左右のチルティングシャフト32の内
部空間につながっている。チルティングシャフト32は、スイベルブラケット34の一部
として、収容部45に一体形成されてもよい。シャフト支持部46は、収容部45よりも
後方に配置されている。スイベルブラケット34は、チルティングシャフト32とともに
、チルティングシャフト32のチルト軸線Atまわりにクランプブラケット31に対して
回動可能である。
これにより、ステアリングシャフト35は、シャフト支持部46によって支持されている
。この状態におけるステアリングシャフト35は、その中心を通って上下に延びるステア
リング軸線Asまわりに回動可能である。ステアリングシャフト35の上端部は、シャフ
ト支持部46から上方にはみ出しており、ステアリングシャフト35の下端部は、シャフ
ト支持部46から下方にはみ出している(図2参照)。
り、船外機本体4内の上ダンパーマウントM1に連結されている(図2参照)。下マウン
トブラケット37は、ステアリングシャフト35の下端部から後方へ延びており、船外機
本体4内の下ダンパーマウントM2に連結されている(図2参照)。ステアリングアーム
38は、ステアリングシャフト35の上端部からステアリングシャフト35よりも前方へ
延びている。上マウントブラケット36、下マウントブラケット37およびステアリング
アーム38は、船外機本体4およびステアリングシャフト35とともに、ステアリングシ
ャフト35のステアリング軸線Asまわりに回動可能である。
いる。電動ステアリングアクチュエータ9は、ステアリングシャフト35よりも前方に配
置されたロッド51および移動体52を有する。
ロッド51は、収容部45および左右のチルティングシャフト32の内部空間に配置さ
れ、チルト軸線At上で左右に延びている。ロッド51の左端部は、例えばナットN1に
よって左のエンドキャップ33に固定されている。これにより、ロッド51は、片持ち支
持されている。なお、ロッド51の右端部は、例えば別のナットN1によって右のエンド
キャップ33に固定されてもよい。
を左右に貫通した挿通穴52Aが形成されている。ロッド51が挿通穴52Aに挿通され
ることによって、ロッド51と移動体52とが連結されている。移動体52は、ロッド5
1に沿って左右に移動可能である。そのための一例として、移動体52は、ロッド51を
取り囲んだ内筒55と、ロッド51と内筒55との間において環状に並べられてこれらに
噛み合った複数のローラースクリュー56と、電動モータ57とを内蔵している。電動モ
ータ57が内筒55を回転させると、移動体52の全体が左右に移動する。
り囲むボールナットと、移動体52に内蔵されてロッド51またはボールネジを回転させ
る電動モータとによるボールねじ機構によって、移動体52を左右に移動させてもよい。
さらに別の例として、移動体52は、移動体52内において電動ポンプ(図示せず)が発
生させる油圧によって左右に移動してもよい。
ある。移動体52は、本体部52Bと、中央部52Cとを有する。本体部52Bは、左右
に延びる円筒状に形成されている。移動体52の挿通穴52Aは、本体部52Bの中心を
通っている。中央部52Cは、左右方向における本体部52Bの中央に位置し、ボックス
状に形成されている。中央部52Cには、電動モータ57を制御するSCU20が内蔵さ
れている。中央部52Cの前面は、上下に延び、本体部52Bよりも前方に位置し、移動
体52の前面52Dを構成している。本体部52Bの下外周面は、中央部52Cよりも下
方に位置し、移動体52の下面52Eを構成している。中央部52Cの後端部は、本体部
52Bよりも後方に位置している。中央部52Cの後面には、前方へ窪んだ差し込み穴5
2Fが形成されている。差し込み穴52Fには、ボールジョイント等の自在継手53が配
置されている。
(厳密には、エンジン7が搭載されるエキゾーストガイド54)が、船外機本体4の一部
として図示されている。スイベルブラケット34において移動体52を収容した収容部4
5の天壁45Aの上面は、スイベルブラケット34の外表面34Bを構成している。天壁
45Aは、スイベルカバーとして、収容部45の左壁45Bおよび右壁45C(後述する
図11参照)の上端部にボルトB3によって固定されている。外表面34Bの後端部は、
隙間を隔てて船外機本体4に前方から対向しており、当該後端部には、開口34Cが形成
されている。開口34Cは、左右に長い矩形状であり、天壁45Aの後端を切り取ってい
る。
いる。ステアリングアーム38は、前方へ向かうにつれて上方へ延びており、その前端部
38Aは、開口34Cに挿入されて、自在継手53に接続されている。前端部38Aは、
移動体52の下面52Eよりも高い位置で、自在継手53を介して移動体52に対して後
方から連結されている。前端部38Aは、ステアリングアーム38においてステアリング
シャフト35につながった後端部38Bよりも高い位置にある。
、左右方向における中立位置にある。移動体52の中立位置は、移動体52の移動範囲に
おける左右方向の中心位置である。移動体52が中立位置にあるときの船外機本体4は、
前述した原点位置(図3の2点鎖線を参照)にある。移動体52が中立位置から左限位置
まで左方に移動すると、船外機本体4は、右最大転舵位置(図3の1点鎖線および後述す
る図15を参照)まで右方へ回動する。移動体52が中立位置から右限位置まで右方に移
動すると、船外機本体4は、左最大転舵位置(後述する図17を参照)まで左方へ回動す
る。
的に接続するハーネス61を含む。ハーネス61は、ゴム等の絶縁部材によって被覆され
た電線62を含み、可撓性を有する。この実施形態では、船外機1は、複数(具体的には
4本)の電線62を含み、これらの電線62は束ねられている。ハーネス61は、船外機
本体4内においてメインハーネス18(図1参照)から分岐し、スイベルブラケット34
の開口34Cを通って、スイベルブラケット34の収容部45内において移動体52に接
続されている。ハーネス61は、移動体52に接続された第1引き回し部61Aと、第2
引き回し部61Bとを有する。
側面図である。第1引き回し部61Aは、スイベルブラケット34の収容部45内におい
て移動体52の前面52Dに接続され、移動体52の本体部52Bの外周面に沿うように
湾曲しながら移動体52の下面52Eをくぐって移動体52の後方へ引き回されている。
第1引き回し部61Aは、さらに、スイベルブラケット34の開口34Cを通って船外機
本体4へ向けて右後方に引き回されている。
52Dに接続された部分を、接続部61Cという。ハーネス61を構成する4本の電線6
2のうち、例えば2本の電線62は、信号線62Aであり、2本の信号線62Aにおける
接続部61Cには、防水性のコネクタ63が1つずつ設けられている。前面52Dの右領
域には、凹み52Gと、左右に延びて凹み52Gの上端を縁取った平坦面52Hとが設け
られている。2つのコネクタ63は、左右に並んだ状態で凹み52Gに配置されていて、
平坦面52Hに設けられた端子(図示せず)に接続されている。これにより、移動体52
では、SCU20(図4参照)が、ステアリングホイール11からCAN14および信号
線62Aを経由してSCU20に直接入力された電気信号に応じて、電動モータ58の動
作を制御する。2本の信号線62Aは、例えばゴム製のチューブ69によって1本に束ね
られている。そのため、各図では、電線62が4本でなく3本存在するように図示される
ことがある。
2Bであり、船外機1は、2本の電力供給線62Bにおける接続部61Cを前面52Dの
左領域に固定する固定部64をさらに含む。固定部64は、筒部65と、リング部66と
を有する。筒部65およびリング部66は、例えばゴム製であって、一体形成されている
。筒部65およびリング部66は、2本の電力供給線62Bの接続部61Cに対応して複
数(ここでは2つ)設けられている。筒部65は、上下に延びる円筒状に形成されたグロ
メットである。リング部66は、正面視において縦長の環状に形成されたOリングであり
、その下端部が、筒部65の上端部65Aに接続されている。電力供給線62Bにおける
第1引き回し部61Aは、筒部65内に下方から挿通されている。当該第1引き回し部6
1Aにおいて筒部65から上方に引き出された部分が、電力供給線62Bにおける接続部
61Cであり、前面52Dの左領域において、正面視でリング部66によって取り囲まれ
ている。接続部61Cの上端部には、例えば丸端子67が設けられている。丸端子67は
、前面52Dの左領域に設けられた端子(図示せず)にボルトB4によって連結されてい
る。これにより、移動体52におけるSCU20(図4参照)および電動モータ58に電
源16(図1参照)からの電力が供給される。
部64は、カバー部68をさらに有する。カバー部68は、略矩形の平板状であり、その
板厚方向は、前後方向に整合している。カバー部68は、前面52Dの左領域に前方から
対向している。カバー部68は、その四隅を貫通して前面52Dの左領域のボルト取付穴
h2(図7参照)に組み付けられたボルトB5によって、当該左領域に固定されている。
この状態のカバー部68は、それぞれの固定部64のリング部66を前面52Dの左領域
との間で挟んでいる。リング部66がカバー部68および前面52Dに密着することによ
って、リング部66内における電力供給線62Bの接続部61Cがシールされている。
よび第2位置決め部72をさらに含む。図9は、電動ステアリングアクチュエータ9の底
面図である。
第1位置決め部71は、左右に長手で上下に扁平な略U字状に形成されている。第1位
置決め部71は、左右に水平に延びる水平部71Aと、水平部71Aの左端から立ち上が
った左縦部71Bと、水平部71Aの右端から立ち上がった右縦部71Cと、右縦部71
Cの上端から右方へ延びる延設部71Dとを一体的に有する。ボルトB6によって延設部
71Dが移動体52の下面52Eに組み付けられることにより、第1位置決め部71は、
下面52Eに固定されている。第1引き回し部61Aにおける4本の電線62は、図10
に示すように断面で見ると、移動体52の下面52Eに沿って左右に一列に並んだ状態で
水平部71Aに載り、左縦部71Bと右縦部71Cとの間に配置されている。これにより
、第1引き回し部61Aは、左右方向において位置決めされている。第1引き回し部61
Aの接続部61Cは、第1位置決め部71よりも高い位置に配置されている(図6参照)
。
である。図11では、スイベルブラケット34の収容部45から天壁45A(図5参照)
が取り外された状態が図示されている。第2位置決め部72は、左右に延びるアーム状に
形成され、収容部45の左壁45Bおよび右壁45Cの後端部間に架設されている。この
状態の第2位置決め部72の左端部および右端部は、天壁45Aの後端部を上方から押さ
えつけている(図示せず)。第2位置決め部72の左端部は、ボルトB7によって左壁4
5Bに固定され、第2位置決め部72の右端部は、別のボルトB7によって右壁45Cに
固定されている。第2位置決め部72は、ステアリングアーム38の上方を左右に横切っ
ている。ハーネス61の第1引き回し部61Aは、第2位置決め部72に載ることによっ
て、ステアリングアーム38から上方に離れている。つまり、第2位置決め部72は、第
1引き回し部61Aをステアリングアーム38に接触しないように位置決めしている。ハ
ーネス61を構成する4本の電線62において第1位置決め部71と第2位置決め部72
との間の部分は、ねじられて多角形状に並ぶように束ねられている。電線62が4本存在
するので当該多角形状は四角形状だが、前述したように2本の信号線62Aが1本に束ね
られている場合には、当該多角形状は三角形状になる。4本の電線62において第2位置
決め部72に載った部分と、これらの電線62において第2位置決め部72よりも後方の
部分とは、多角形状に並んだ状態でエンジン7の右方に引き回されている。
外機1は、ダクト部材73をさらに含む。ダクト部材73は、例えば樹脂製であり、前後
に延びる管状に形成されている。ダクト部材73は、図12に示すように角管状に形成さ
れてもよいし、円管状に形成されてもよい。ダクト部材73をその管軸と直交する平面で
切断したときのダクト部材73の内部の断面形状は、4本の電線62による多角形状と相
似してもよい。ダクト部材73の左側面の前端部および後端部には、左方に延びて前方ま
たは後方に折れ曲がったステー73Aが設けられている。ステー73Aに取り付けられた
ボルトB8がエキゾーストガイド54等(図5参照)に組み付けられることによって、ダ
クト部材73は、船外機本体4に固定されている。ダクト部材73には、ハーネス61の
途中部61Dが挿通されている。途中部61Dは、第1引き回し部61Aと第2引き回し
部61Bとをつないでいる。
引き回し部61Bは、例えばエキゾーストガイド54に形成された貫通穴54A(図5参
照)を通って、船外機本体4内のメインハーネス18に接続されている。ハーネス61に
おいて束ねられた4本の電線62は、第2引き回し部61Bでは、前述した多角形状に並
んでいる。図12では、当該多角形状が分かるように、第2引き回し部61Bが途切れて
図示されており、その断面61E(4本の電線62の断面)が図示されている(後述する
図13、図15および図17においても同様)。第2引き回し部61Bの少なくとも一部
は、船外機本体4においてケーシング22とエンジン7の右方の側面7Aとの間に配置さ
れている(図1参照)。ケーシング22においてエンジン7の側面7Aに対向する部分は
、いわゆるエプロンであってもよい。船外機1は、第2引き回し部61Bにおける複数の
電線62を束ねてボルトB9によってエキゾーストガイド54等に固定される結束部75
を含む。第2引き回し部61Bにおける電線62の束は、エンジン7の冷却水等を流すた
めにエキゾーストガイド54に取り付けられたホース76に固定されてもよい(図5参照
)。
グアクチュエータ9およびハーネス61の平面図である。図13では、左右方向における
スイベルブラケット34の中心C1が図示されている。中心C1は、前後方向に沿う垂直
面であり、ステアリング軸線Asと左右方向において同じ位置にある。図13に示すよう
に船外機本体4が原点位置にあって電動ステアリングアクチュエータ9の移動体52が中
立位置にある状態において、ハーネス61の第1引き回し部61Aは、平面視において、
中心C1を左方から右方へ跨ぐように左右方向に横切って延びている。
61Aは、連続する複数(ここでは2つ)のC字湾曲部81を有する。これらのC字湾曲
部81は、接続部61Cに最も近い第1C字湾曲部81Aと、第1C字湾曲部81Aに連
続した第2C字湾曲部81Bとを有する。第1C字湾曲部81Aおよび第2C字湾曲部8
1Bは、互いに逆の方向へ膨出するように湾曲している。第1C字湾曲部81Aは、平面
視において左方へ膨出し、かつ、側面視において下方へ膨出するように湾曲している(図
6および図9も参照)。第2C字湾曲部81Bは、平面視において右前方へ膨出するよう
に湾曲している。これらの第1C字湾曲部81Aおよび第2C字湾曲部81Bによって、
第1引き回し部61Aには、S字湾曲部82が構成されている。第1引き回し部61Aの
S字湾曲部82は、少なくとも平面視においてS字状に湾曲している。
グアクチュエータ9およびハーネス61の右側面図である。ハーネス61の第2引き回し
部61Bは、S字湾曲部82と同様にS字状に湾曲したS字湾曲部83を有する。第2引
き回し部61BのS字湾曲部83を構成する複数(ここでは2つ)のC字湾曲部84は、
第1引き回し部61Aに最も近い第3C字湾曲部84Aと、第3C字湾曲部84Aに連続
した第4C字湾曲部84Bとを有する。第3C字湾曲部84Aは、ハーネス61において
ダクト部材73(図14には図示せず)に収容された途中部61Dの一部であってもよい
。第3C字湾曲部84Aは、右側面視において上方へ膨出するように湾曲しており、第4
C字湾曲部84Bは、右側面視において下方へ膨出するように湾曲している。そのため、
第2引き回し部61BのS字湾曲部83は、少なくとも右側面視においてS字状に湾曲し
ている。
船外機本体4、電動ステアリングアクチュエータ9およびハーネス61の平面図および右
側面図である。電動ステアリングアクチュエータ9の移動体52が中立位置から左限位置
まで左方へ目一杯移動すると、船外機本体4は、右最大転舵位置まで右方へ回動する。こ
の際、船外機本体4の右方に配置されたハーネス61は、移動体52に左方へ引かれるこ
とによって伸びる。具体的には、第1引き回し部61Aが伸び、ダクト部材73内の途中
部61Dが、第1引き回し部61Aによって左前方へ引き寄せられ、これにより、第2引
き回し部61Bが左前方へ伸びる。
き回し部61Bがともに役割分担して伸びるので、第1引き回し部61Aおよび第2引き
回し部61Bのどちらかが伸びきることを防止できる。
移動体52が中立位置から左限位置までのどの位置にあっても、第1引き回し部61A
は、中心C1を左右方向に横切って延びている(図15参照)。また、左限位置にある移
動体52の本体部52Bの左端部は、左のチルティングシャフト32(図11参照)の内
部に受け入れられる。
船外機本体4、電動ステアリングアクチュエータ9およびハーネス61の平面図および右
側面図である。電動ステアリングアクチュエータ9の移動体52が中立位置から右限位置
まで右方へ目一杯移動すると、船外機本体4は、左最大転舵位置まで左方へ回動する。こ
の際、船外機本体4の右方に配置されたハーネス61は、移動体52に押されることによ
って前後に縮むように撓む。具体的には、第1引き回し部61Aが後方へ押されて撓む。
すると、ダクト部材73内の途中部61Dが右後方へ押され、これにより、第2引き回し
部61Bも前後に縮むように撓む。
き回し部61Bがともに役割分担して撓む。この場合には、第1引き回し部61Aが撓み
きって船外機本体4と移動体52等との間に挟まれることを防止できる。
移動体52が中立位置から右限位置までのどの位置にあっても、第1引き回し部61A
は、中心C1を左右方向に横切って延びている(図17参照)。また、右限位置にある移
動体52の本体部52Bの右端部は、右のチルティングシャフト32(図11参照)の内
部に受け入れられる。
体52を左右に移動させると、移動体52に連結されたステアリングアーム38が、船外
機本体4とともにステアリングシャフト35まわりに回動する。船外機本体4と電動ステ
アリングアクチュエータ9の移動体52とをつなぐハーネス61は、移動体52に接続さ
れた第1引き回し部61Aを有する。第1引き回し部61Aは、少なくとも移動体52が
左右方向における中立位置にある状態において左右方向におけるスイベルブラケット34
の中心C1を左右方向に横切って延びるように船外機本体4へ向けて引き回されている(
図13参照)。このような第1引き回し部61Aは、船外機本体4とスイベルブラケット
34等(つまり懸架装置5)との間の横長のスペースS1(図13参照)において伸縮し
て、船外機本体4と移動体52との軌道差を吸収することができる。その際、第1引き回
し部61Aは、回動する船外機本体4と左右に直線移動する移動体52とに引っ掛かった
り、船外機本体4と懸架装置5との間に挟まったりしないように伸縮する。これにより、
ハーネス61の損傷を防止することができる。
ット34の中心C1を左右方向に横切って延びていない場合があり得る。例えば、移動体
52が右限位置にある状態では、第1引き回し部61Aが中心C1よりも右方に配置され
る場合があり得る(図17参照)。一方、船外機本体4の左右の中心C2(ステアリング
軸線Asとドライブシャフト25の中心とを通る垂直面)の場合、移動体52がどの位置
にあっても、第1引き回し部61Aが中心C2を左右方向に横切るように配置される(図
13、図15および図17参照)。
り離れたりする接離方向Xにおいて主に変形するものの、接離方向Xと直交する直交方向
Yにはあまり変形しない(一例として図13の第2C字湾曲部81Bを参照)。船外機本
体4と懸架装置5との間のスペースS1において船外機本体4および移動体52の移動に
応じて前後に狭まっていく領域S11は、船外機本体4の右転舵時には、スペースS1の
右領域である(図15参照)。船外機本体4の左転舵時における領域S11は、スペース
S1の左領域である(図17参照)。領域S11が接離方向XにおけるC字湾曲部81の
先に位置しないようにC字湾曲部81を配置することによって(図13参照)、左転舵時
または右転舵時にC字湾曲部81が領域C11に進入して挟み込まれることを防止できる
。そのため、ハーネス61の損傷を一層防止することができる。
てS字湾曲部82が構成されている(図13参照)。ハーネス61が伸縮する際に、C字
湾曲部81同士の接続部81Cが主に変形することによって、S字湾曲部82の全体があ
まり変形しなくても船外機本体4と移動体52との軌道差を吸収することができる。これ
により、S字湾曲部82が船外機本体4とスイベルブラケット34等との間に挟み込まれ
たり、船外機本体4等の周囲の部材に接触することによって摩耗したりすることを防止で
きるので、ハーネス61の損傷を一層防止することができる。
ぐって移動体52の後方へ引き回された第1引き回し部61Aは、第1位置決め部71に
よって左右方向において位置決めされている(図8参照)。そのため、第1引き回し部6
1Aが左右に動いて移動体52の下面52E等に擦れることに起因した断線や摩耗を防止
できる。さらに、移動体52の移動中に第1引き回し部61Aが垂れ下がってスイベルブ
ラケット34の内底面34D(図6参照)に接触することを防止できる。これにより、ハ
ーネス61の損傷を一層防止することができる。
る接続部61Cは、第1位置決め部71よりも高い位置に配置されている(図6参照)。
これにより、第1引き回し部61Aにおいて第1位置決め部71から接続部61Cまでの
部分を長くすることができるので、この部分が伸縮することによって、船外機本体4と移
動体52との軌道差を効果的に吸収することができる。また、スイベルブラケット34内
が浸水したときに、接続部61Cが濡れることを防止できる。
いるので、ハーネス61の一部を配置するための空間S2が、ステアリングアーム38の
下方に確保される(図4参照)。これにより、当該一部が船外機本体4等に引っ掛からな
いので、ハーネス61の損傷を防止することができる。
この実施形態では、スイベルブラケット34に固定された第2位置決め部72が第1引
き回し部61Aを位置決めする(図11参照)。これにより、第1引き回し部61Aがス
テアリングアーム38に接触しないので、ハーネス61の損傷を防止することができる。
の前面52Dに固定する(図6参照)。これにより、接続部61Cが動いてスイベルブラ
ケット34の内面34Eといった周囲の部材に擦れることを防止できるので、ハーネス6
1の損傷を防止することができる。
この実施形態では、固定部64は、第1引き回し部61Aが挿通される筒部65と、筒
部65の上端部65Aと一体化されたリング部66と、前面52Dとの間でリング部66
を挟むカバー部68とを有する(図7および図8参照)。リング部66は、第1引き回し
部61Aにおいて筒部65から引き出された接続部61Cを前面52Dにおいて取り囲む
。このように構成された固定部64により、接続部61Cを前面52Dに固定することが
できるだけでなく、接続部61Cを濡れないようにリング部66によってシールすること
ができる。さらに、前述したように第1引き回し部61Aが第1位置決め部71によって
左右方向において位置決めされているので、固定部64の姿勢が安定する。これにより、
固定部64のカバー部68と前面52Dとの間におけるリング部66の変形を防止できる
ので、リング部66の変形に起因したリング部66のシール性能の低下を防止できる。
である途中部61Dが挿通される(図12参照)。これにより、ハーネス61の途中部6
1Dがダクト部材73外の部材(ケーシング22等)に接触しないように保護されるので
、ハーネス61の損傷を防止することができる。
この実施形態では、ハーネス61において船外機本体4に接続された第2引き回し部6
1Bは、S字湾曲部83を有する(図16参照)。これにより、第1引き回し部61Aの
S字湾曲部82と同様に全体の変形量が小さいS字湾曲部83を有する第2引き回し部6
1Bでは、挟み込みや摩耗を防止できるので、ハーネス61の損傷を一層防止することが
できる。
れる第1引き回し部61Aは、扁平なので、周囲の部材に接触しないようにスイベルブラ
ケット34内における移動体52の周囲の狭いスペースS3に配置できる(図6および図
10参照)。第2引き回し部61Bにおける複数の電線62は、多角形状に並ぶことによ
って伸縮時にまとまって動くので、周囲の部材に接触しない(図13参照)。そのため、
ハーネス61の損傷を一層防止することができる。なお、複数の電線62が多角形状に並
んだ状態が維持されるように、これらの電線62がチューブ等の結束部材85(図12参
照)等によってまとめられてもよい。これによってハーネス61が保護されるので、例え
ばダクト部材73内での摺動に起因したハーネス61の摩耗を低減できる。
ジン7の側面7Aとの間における横に狭いスペースS4に配置される(図1参照)。第2
引き回し部61BのS字湾曲部83は、側面視でS字状に配置される(図14参照)。こ
の場合のS字湾曲部83は、左右に変形しにくいので、ケーシング22およびエンジン7
に接触しない。そのため、ハーネス61の損傷を一層防止することができる。
Bの開口34Cに挿入することによってスイベルブラケット34内の移動体52に連結す
ることができる(図5参照)。開口34Cだけがスイベルブラケット34の内部を露出さ
せるので、船舶2の後進時や急ブレーキ時に、海上における漂流物等の異物がスイベルブ
ラケット34内に侵入することを抑制できる。
明するとおり、さらに他の形態で実施することもできる。
(1)電動ステアリングアクチュエータ9は、スイベルブラケット34に内蔵されるので
なく、スイベルブラケット34の外に配置されてもよい。ただし、船外機本体4がチルト
アップ位置に配置されたときに電動ステアリングアクチュエータ9がトランサム3Aに干
渉しないように電動ステアリングアクチュエータ9を配置する必要がある。
(2)ハーネス61において、第2引き回し部61Bは、前述したように、船外機本体4
の回動時に第1引き回し部61Aとともに伸びたり撓んだりする。第2引き回し部61B
は、作業者がハーネス61を配線する時に第1引き回し部61Aを最適形状になるように
調整するためだけに変形して、その後の船外機本体4の回動時には、第1引き回し部61
Aだけが伸びたり撓んだりしてもよい。
(3)ハーネス61は、前述した実施形態のようにエンジン7の右方に引き回されるので
なく、エンジン7の左方に引き回されてもよい。
(4)ハーネス61は、電線62を1本だけ含んでもよい。
(5)ハーネス61の第1引き回し部61Aおよび第2引き回し部61Bは、S字湾曲部
でなく、C字湾曲部だけによって構成されてもよい。
ある。
:電動ステアリングアクチュエータ、22:ケーシング、31:クランプブラケット、3
2:チルティングシャフト、34:スイベルブラケット、34C:開口、35:ステアリ
ングシャフト、38:ステアリングアーム、38A:前端部、38B:後端部、52:移
動体、52D:前面、52E:下面、61:ハーネス、61A:第1引き回し部、61B
:第2引き回し部、61C:接続部、61D:途中部、62:電線、64:固定部、65
:筒部、65A:上端部、66:リング部、68:カバー部、71:第1位置決め部、7
2:第2位置決め部、73:ダクト部材、81:C字湾曲部、82:S字湾曲部、83:
S字湾曲部、C1:左右方向におけるスイベルブラケット34の中心
Claims (14)
- 船体に取り付けられるクランプブラケットと、
左右に延び、前記クランプブラケットに連結されたチルティングシャフトと、
前記チルティングシャフトに連結され、前記クランプブラケットに対して前記チルティングシャフトまわりに回動可能なスイベルブラケットと、
前記スイベルブラケットによって支持され、上下に延びるステアリングシャフトと、
プロペラを有し、前記ステアリングシャフトまわりに回動可能な船外機本体と、
前記ステアリングシャフトよりも前方へ延び、前記船外機本体とともに前記ステアリングシャフトまわりに回動可能なステアリングアームと、
前記ステアリングシャフトよりも前方に配置されて前記ステアリングアームに連結された移動体を有し、前記スイベルブラケットに連結され、前記移動体を前記スイベルブラケットに対して左右に移動させる電動ステアリングアクチュエータと、
前記移動体に接続された第1引き回し部であって、少なくとも前記移動体が左右方向における中立位置にある状態において左右方向における前記スイベルブラケットの中心を左右方向に横切って延びるように前記船外機本体へ向けて引き回された第1引き回し部を有し、前記船外機本体と前記電動ステアリングアクチュエータとを電気的に接続する可撓性のハーネスと、を含む、船外機。 - 前記第1引き回し部は、C字状に湾曲したC字湾曲部を有する、請求項1に記載の船外機。
- 前記第1引き回し部は、連続する複数の前記C字湾曲部によって構成されたS字湾曲部を有する、請求項2に記載の船外機。
- 前記第1引き回し部は、前記移動体の前面に接続されて前記移動体の下面をくぐって前記移動体の後方へ引き回されており、
前記移動体の下面に固定され、前記第1引き回し部を左右方向において位置決めする第1位置決め部をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の船外機。 - 前記第1引き回し部において前記移動体の前面に接続される接続部は、前記第1位置決め部よりも高い位置に配置されている、請求項4に記載の船外機。
- 前記ステアリングアームは、前記下面よりも高い位置で前記移動体に対して後方から連結された前端部と、前記ステアリングシャフトにつながった後端部とを有し、
前記前端部は、前記後端部よりも高い位置にある、請求項5に記載の船外機。 - 前記スイベルブラケットに固定され、前記第1引き回し部を前記ステアリングアームに接触しないように位置決めする第2位置決め部をさらに含む、請求項5または6に記載の船外機。
- 前記接続部を前記前面に固定する固定部をさらに含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の船外機。
- 前記固定部は、前記第1引き回し部が挿通される筒部と、前記筒部の端部と一体化されて、前記第1引き回し部において前記筒部から引き出された前記接続部を前記前面において取り囲むリング部と、前記前面との間で前記リング部を挟むカバー部とを有する、請求項8に記載の船外機。
- 前記船外機本体に固定され、前記ハーネスの一部が挿通されたダクト部材をさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の船外機。
- 前記ハーネスは、S字状に湾曲したS字湾曲部を有して前記船外機本体に接続された第2引き回し部を有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の船外機。
- 前記ハーネスは、束ねられた複数の電線を含み、
前記複数の電線は、前記第1引き回し部では前記移動体の表面に沿って一列に並んでおり、前記第2引き回し部では多角形状に並んでいる、請求項11に記載の船外機。 - 前記船外機本体は、中空のケーシングと、前記ケーシング内に配置されて、前記プロペラを回転させる駆動力を発生するエンジンとを含み、
前記第2引き回し部の少なくとも一部は、前記ケーシングと前記エンジンの側面との間に配置されている、請求項11または12に記載の船外機。 - 前記スイベルブラケットは、前記移動体を収容し、
前記スイベルブラケットには、前記ステアリングアームが挿入される開口が形成されている、請求項1~13のいずれか一項に記載の船外機。
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