JP7068147B2 - 建具用面材及び建具 - Google Patents

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Description

本発明は、骨材を四周枠組みして構成した構造枠の両面にそれぞれ表面材を設けることよって面材本体が構成される建具用面材及び建具に関するものである。
建物の玄関ドアでは、建具用面材として、いわゆるフラッシュパネルが多く適用されている。フラッシュパネルは、例えば、骨材を四周枠組みして構造枠を構成し、この構造枠の両面に表面材を設けることによって面材本体が構成されている。表面材の周縁部には、骨材を覆うように折り曲げ部が設けられている。それぞれの表面材は、折り曲げ部を介して骨材にリベットを打つことにより、骨材に固定されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017-48662号公報
ところで、上述の建具用面材では、火災発生時等のように高温に晒された場合、表面材に熱伸び等の熱変形が生じる。ここで、表面材の折り曲げ部と骨材との固定点数を少なく設定した場合には、つまり折り曲げ部と骨材との固定点の相互間隔が大きい場合には、折り曲げ部が長いスパンで変形することができる。このため、例えば建具用面材が高温状態となると、折り曲げ部が見込み方向に沿って面外側に移動し、表面材の周縁部が面外側に大きく膨らむように変形するおそれがある。表面材が上記のように変形した場合には、室内外に火炎の貫通口を生じる等の問題を招来することになり、防火性の点で不利となる。
一方、表面材の折り曲げ部と骨材との固定点数を多く設定した場合には、つまり折り曲げ部と骨材との固定点の相互間隔が小さい場合には、折り曲げ部が短いスパンでしか変形することができず、見込み方向に沿って面外側に移動するおそれがなくなるため、表面材の周縁部が面外側に大きく膨らむように変形することもない。しかしながら、高温状態となった表面材にあっては、折り曲げ部で吸収できなかった熱伸びの影響により面材本体の表面側に歪み等の変形を来すおそれがある。このため、例えば縦枠に設けられた戸当たり部に加熱発泡材等の熱膨張性部材を設けたとしても、室内側に配置される表面材の表面が歪みによって凹凸状となり、膨張した熱膨張性部材と表面材との間に隙間が生じるおそれがある。特に、間隔をおいて複数箇所にヒンジが設けられる面材本体の吊り元側においては、最下方に配置されるヒンジとその上部に配置されるヒンジとの間にリベットを打った場合、折り曲げ部が見込み方向に沿って面外側に移動するような熱変形は防止できるものの、面材本体の表面側が歪んで凹凸状に変形するおそれがある。加えて、面材本体の上方部に比べて温度が低い面材本体の下方部においては、戸当たり部に設けられた熱膨張性部材の膨張量も減少気味となる結果、面材本体の下方部において上述した隙間の問題が生じやすい。
本発明は、上記実情に鑑みて、防火性の向上を図ることのできる建具用面材及び建具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る建具用面材は、骨材を四周枠組みした構造枠の両面にそれぞれ表面材が設けられるとともに、前記表面材の周縁部に設けた折り曲げ部によって前記骨材を覆うことにより面材本体が構成される建具用面材であって、前記面材本体の吊り元側となる見込み面には、複数のヒンジが設けられ、前記面材本体の吊り元側となる見込み面において最下方に配置されるヒンジと、直上に配置されるヒンジとの間には、室外側に配置される表面材の折り曲げ部にのみ前記骨材との間を固定するリベットが設けられていることを特徴とする。
また本発明に係る建具は、上枠及び左右の縦枠を備えた枠体と、上述した建具用面材とを備え、前記ヒンジを介して前記建具用面材が前記縦枠の一方に取り付けられた建具であって、前記縦枠には、前記建具用面材よりも室内側となる部分に戸当たり部が設けられ、前記戸当たり部の室外に臨む面に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする。
また本発明に係る建具は、上枠及び左右の縦枠を備えた枠体と、上述した建具用面材とを備え、前記ヒンジを介して前記建具用面材が前記縦枠の一方に取り付けられた建具であって、前記縦枠には、前記建具用面材の室内側に配置される表面材よりも室内側となる見込み面に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る建具用面材によれば、室内側に配置される表面材にはヒンジの相互間に位置する折り曲げ部にリベットが設けられないため、折り曲げ部と骨材との固定点の相互間隔が大きく確保されることになり、面材本体の表面側に歪み等の熱変形が及ぶ事態を招来するおそれがない。しかも、室内側に配置される表面材には、室内に臨む表面縁部に戸当たり部が近接して配置されるため、折り曲げ部が見込み方向に沿って面外側に移動するような変形を来すおそれもない。一方、室外側に配置される表面材には、ヒンジの相互間に位置する折り曲げ部にリベットが設けられるため、折り曲げ部と骨材との固定点の相互間隔が小さくなり、高温に晒された場合にも折り曲げ部が見込み方向に沿って面外側に移動するような変形を来すおそれがない。仮に、室外側に配置される表面材の表面が歪みによって凹凸状となった場合にもこの凹凸が防火性に影響を及ぼすことがない。これらの結果、枠体との間に火炎の貫通口が生じるおそれがなくなり、防火性の点で有利となる。
また、本発明に係る建具によれば、熱膨張性部材が膨張した場合に、建具用面材と縦枠との間を確実に閉塞することができ、防火性の点で有利となる。
本発明の実施の形態である建具用面材を適用した建具の縦断面図である。 図1に示した建具の横断面図である。 図1に示した建具に適用するドアパネルを吊り元側から見た図である。 図1に示した建具に適用するドアパネルを上方から破断して示す要部分解斜視図である。 (a)は図1に示した建具に適用するドアパネルの要部を吊り元側から見た図、(b)は比較対象となるドアパネルの要部を吊り元側から見た図である。 本発明の変形例1である建具用面材を吊り元側から見た図である。 本発明の変形例2である建具用面材を適用した建具の横断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具用面材及び建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1~図3は、本発明の実施の形態である建具用面材を適用した建具を示すものである。ここで例示する建具は、枠体10と、枠体10に対して戸先が室外側に突出するように開くことが可能となるドアパネル(面材本体)20とを備えた玄関ドアである。本実施の形態では、特に、室外側から見た場合に右側が吊り元となり、左側が戸先となる玄関ドアを例示するが、逆勝手の玄関ドアであってももちろん良い。枠体10は、左右の縦枠11,12の間に上枠13及び下枠14を連結することによって矩形の開口を有するように構成してある。枠体10を構成する枠11,12,13,14は、アルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、それぞれが全長にわたってほぼ一様な断面形状を有している。
それぞれの枠11,12,13,14は、枠本体部11a,12a,13a,14a
及び戸当たり部11b,12b,13b,14bを有して構成してある。枠本体部11a,12a,13a,14aは、ドアパネル20の外周側に配置される部分であり、見込み寸法がドアパネル20の見込み面よりも大きくなるように構成してある。
ここで、見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み寸法とは、見込み方向に沿った寸法である。見込み方向に沿った面については見込み面と称する場合がある。また、本実施の形態では見付け方向という用語も用いる。見付け方向とは、上枠13等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠11,12等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、見付け面と称する場合がある。
戸当たり部11b,12b,13b,14bは、枠本体部11a,12a,13a,14aにおいてドアパネル20よりも室内側に位置する部分から内周側に突出した部分であり、ドアパネル20が閉じられた場合に、ドアパネル20の室内に臨む表面20aに対して同時に対向することが可能である。図からも明らかなように、左右の縦枠11,12及び上枠13には、枠本体部11a,12a,13aと、戸当たり部11b,12b,13bを有する枠部分11c,12c,13cとの間に断熱材11d,12d,13dが介在してある。下枠14については、枠本体部14aと戸当たり部14bとが一体に成形してある。
個々の戸当たり部11b,12b,13b,14bには、室外に臨む部分にシール材15及び熱膨張性部材16が配設してある。シール材15は、ドアパネル20が閉じられた場合にドアパネル20の表面20aに密接し、ドアパネル20との間に所望の水密性及び気密性を確保するものである。熱膨張性部材16は、熱により膨張する不燃性または難燃性の耐火部材である。この種の熱膨張性部材16としては、例えば熱膨張性を有した黒鉛含有の発泡材を適用することができる。図には明示していないが、シール材15及び熱膨張性部材16は、いずれも四周で一連となるように設けてある。
ドアパネル20は、左右の縦骨材21,22及び上下の横骨材23,24を四周枠組みして構成した構造枠25と、構造枠25の表裏両面を覆う表面材26,27とを備えたものである。構造枠25の内部において表面材26,27の相互間となる部位には、ウレタン等の断熱材を充填するようにしても良い。
構造枠25を構成する骨材21,22,23,24は、鋼製の厚板材によって成形してある。本実施の形態では骨材21,22,23,24として、平板状を成す基板部201と、基板部201の両側縁部から同一の方向に向けてほぼ直角に屈曲して延在する側板部202とを一体に成形した長尺のものを適用している。これらの骨材21,22,23,24は、基板部201が見込み方向に沿い、かつ側板部202が内周側に延在する状態で相互に連結することによって構造枠25を構成している。
表面材26,27は、鋼製の薄板材によって成形してある。本実施の形態では表面材26,27として、矩形の平板状を成す表面板部203と、表面板部203の四辺から同一の方向に向けてほぼ直角に屈曲して延在する折り曲げ部204とを一体に成形したものを適用している。折り曲げ部204は、骨材21,22,23,24の基板部201に対してほぼ1/2の見込み寸法を有するように構成してあり、構造枠25の表裏両面に表面材26,27を配置した場合に、互いに重なることなく骨材21,22,23,24の基板部201を覆うことが可能である。
上述の構成を有するドアパネル20には、戸先側となる見込み面にエッジ材205が取り付けてあり、吊り元側となる見込み面20cにヒンジ30が取り付けてある。エッジ材205は、ドアパネル20の見込み面よりも大きな見込み寸法を有するように構成したものである。図には明示していないが、このエッジ材205は、縦骨材21との間に表面材26,27の折り曲げ部204を挟持するように、ドアパネル20の戸先側となる見込み面20bの全長にわたって配設してある。
ヒンジ30は、縦枠12との間を連結することにより、枠体10に対してドアパネル20を上下に沿った軸心回りに回転可能に支持するものである。本実施の形態で適用するヒンジ30は、室外側に配置される表面材26の折り曲げ部204及び室内側に配置される表面材27の折り曲げ部204を覆うことのできる見込み寸法を有したもので、四隅部に取付孔30aを有している。これらのヒンジ30は、取付孔30aから室外側に配置される表面材26の折り曲げ部204及び室内側に配置される表面材27の折り曲げ部204を介して縦骨材22の基板部201にネジ部材Sを螺合することにより、ドアパネル20の吊り元側となる見込み面20cに固定してある。図からも明らかなように、本実施の形態では、ドアパネル20の上方部、下方部及び上方寄りの中間部にそれぞれヒンジ30が取り付けてある。
また、ドアパネル20には、吊り元側の下方隅部にコーナーキャップ40が装着してあるとともに、下方部のヒンジ30と中間部のヒンジ30との間において室外側に配置される表面材26の折り曲げ部204にリベット50が設けてある。
コーナーキャップ40は、図4に示すように、ドアパネル20の下面となる見込み面20dを覆う下方カバー部41と、ドアパネル20の吊り元側に位置する見込み面20cを覆う側方カバー部42とを一体に成形した樹脂製部材である。側方カバー部42には、中央部から上方に向けて突出するように取付部43が設けてある。この取付部43には、中央部にネジ挿通孔43aが設けてある。
一方、コーナーキャップ40の下方カバー部41には、その先端中央部に挿入部44が設けてある。挿入部44は、下方カバー部41の上面から上方に向けて突出した部分である。本実施の形態では、取付部43に対向するように突出した一定の幅を有する板状を成し、両隅部にそれぞれ面取が施された挿入部44を設けるようにしている。
コーナーキャップ40が装着されるドアパネル20の下方隅部には、下方の骨材(以下、下骨材24という)に水抜き孔24aが設けてあるとともに、表面材26,27のそれぞれにおいて下骨材24を覆う折り曲げ部204に係合片部206が設けてある。水抜き孔24aは、上述したコーナーキャップ40の挿入部44を挿入可能とする見込み寸法を有した矩形状の切欠である。下骨材24の長手方向に沿った水抜き孔24aの寸法は、コーナーキャップ40において側方カバー部42から下方カバー部41の延在縁部までの寸法よりも大きく設定してある。係合片部206は、下骨材24を覆う折り曲げ部204において下骨材24の水抜き孔24aに対応する部位に形成した矩形で幅の小さい小片部分である。ドアパネル20の吊り元側に位置する見込み面20cから係合片部206までの距離は、コーナーキャップ40の側方カバー部42から挿入部44までの距離とほぼ等しい寸法に設定してある。
このコーナーキャップ40は、折り曲げ部204に設けた係合片部206をそれぞれ上方に折り曲げた後、側方カバー部42がドアパネル20の見込み面20cに当接するようにドアパネル20の下方から下方隅部に装着してある。コーナーキャップ40の挿入部44が水抜き孔24aに嵌合することで、表面材26,27の係合片部206が挿入部44と下骨材24との間に挟持された状態となる。このため、係合片部206が折り曲げ部204に沿った元の姿勢に戻るおそれがなくなり、外力を加えて表面材26,27を引き離そうとしても、下骨材24に対する表面材26,27の移動が阻止されることになる。なお、このコーナーキャップ40は、ネジ挿通孔43aを介して縦骨材22にネジ45を螺合することでドアパネル20に取り付けられた状態が維持されている。
リベット50は、表面材26の折り曲げ部204と縦骨材22との間を固定するもので、2つのヒンジ30のほぼ中間となり、かつ折り曲げ部204の見込み方向のほぼ中間となる部位に設けてある。
上記のように構成した玄関ドアによれば、火災発生時において高温状態に晒されると、個々の枠の戸当たり部11b,12b,13b,14bに配設した熱膨張性部材16が膨張することにより、ドアパネル20と枠体10との隙間を埋めるように機能する。一方、高温状態となったドアパネル20の表面材26,27には、熱変形が招来されることになる。
ここで、比較的高温状態となるドアパネル20の上方部においては、熱膨張性部材16の膨張量も十分となる。しかも、戸先側においては、全長にわたってエッジ材205が設けてあり、室外側に配置される表面材26及び室内側に配置される表面材27の双方において折り曲げ部204の変形が抑えられた状態にある。吊り元側においても、中間部のヒンジ30が上方寄りに設けてあり、上方部のヒンジ30との相互間隔が小さいため、室外側に配置される表面材26及び室内側に配置される表面材27の双方において折り曲げ部204が短いスパンでしか変形することができない。これらの結果、ドアパネル20の上方部においては、高温状態に晒された場合にも、折り曲げ部204が見込み方向に沿って面外側に移動するような変形を来すおそれがない。仮に室内側に配置される表面材27の表面板部203に凹凸状の熱変形を来していた場合にも、十分に膨張した熱膨張性部材16によって凹凸部分が確実に塞がれるため、枠体10とドアパネル20との間に火炎の貫通口となる隙間が生じるおそれはない。
一方、ドアパネル20の中間部から下方部では、室外側に配置される表面材26の折り曲げ部204において下方部のヒンジ30と中間部のヒンジ30との間にリベット50が設けてある。従って、高温状態に晒された場合にも、表面材26の折り曲げ部204が見込み方向に沿って面外側に移動するような変形を招来するおそれがない。
これに対して室内側に配置される表面材27の折り曲げ部204には、下方部のヒンジ30と中間部のヒンジ30との間にリベット50を設けていない。しかしながら、室内側に配置される表面材27には、室内に臨む表面20aの縁部に戸当たり部12bが近接して配置されるため、戸当たり部12bによって折り曲げ部204が見込み方向に沿って面外側に移動する事態が防止されることになる。従って、折り曲げ部204が面外側に移動することに起因して枠体10とドアパネル20との間に火炎の貫通口が生じるおそれはない。
さらに、上述のドアパネル20では、室内側に配置される表面材27の折り曲げ部204において下方部のヒンジ30と中間部のヒンジ30との間にリベット50による固定点がないため、室外側の表面材26に比較して固定点の相互間隔が大きく確保されることになる。このため、図5(a)中の2点鎖線で示すように、折り曲げ部204が長いスパンで緩やかな円弧状に変形することで熱伸びの影響が吸収され、室内側に配置される表面材27の表面板部203に凹凸状の歪みを来す事態を招来するおそれがなくなる。
つまり、図5(b)に示すように、室外側と同様、室内側の折り曲げ部204においても下方部のヒンジ30と中間部のヒンジ30との間にリベット51を設けた場合には、折り曲げ部204と縦骨材22との固定点の相互間隔が小さくなるため、熱伸びの影響が折り曲げ部204で吸収しきれなくなる事態が生じ得る。これにより、図5(b)中の2点鎖線で示すように、表面材27の表面板部203に凹凸状の歪みを来たし、熱膨張性部材16が熱膨張した場合にも互いの間に隙間が残存するおそれがある。
こうした問題を未然に防止するため、上述したように、下方部のヒンジ30とその直上に配置される中間部のヒンジ30との間においては、室外側に配置される表面材26の折り曲げ部204にのみリベット50を設け、室内側においては長いスパンでの変形が可能となる状態を確保して折り曲げ部204で熱伸びの影響を吸収するようにしている。これにより、上方部に比べて熱膨張性部材16の膨張量が減少気味となるドアパネル20の中間部以下においても、室内側に配置される表面材27と熱膨張した熱膨張性部材16との間に隙間ができる事態を確実に防止することができるようになり、防火性の点で有利となる。
なお、上述した実施の形態では、ヒンジ30を3つ設けたものを例示しているが、ヒンジ30は必ずしも3つである必要はない。また、吊り元側の下方隅部にコーナーキャップ40を設けるようにしているため、下方部のヒンジ30よりも下方において表面材26,27が面外側に膨らむように変形するおそれがなくなる。しかしながら、本発明は必ずしもコーナーキャップ40を設ける必要はない。なお、下方部のヒンジ30よりも下方において表面材が面外側に膨らむ変形を抑える場合には、必ずしもコーナーキャップによるものに限らず、例えば、図6に示す変形例1のように、下方部のヒンジ30よりも下方となる折り曲げ部204に補助リベット52を設けるようにしても良い。なお、変形例1において実施の形態と同様の構成については同一の符号が付してある。
また、上述した実施の形態では、枠体10の戸当たり部11b,12b,13b,14bに熱膨張性部材16を設けるようにしているが、必ずしも戸当たり部11b,12b,13b,14bに設ける必要はなく、例えば、図7に示す変形例2のように、枠11,12においてドアパネル20の室内側に配置される表面材27よりも室内側となる見込み面11e,12eに熱膨張性部材17を設けるようにしても良い。さらに、枠体10として上枠13及び左右の縦枠11,12が枠本体部11a,12a,13aと、戸当たり部11b,12b,13bを有する枠部分11c,12c,13cとの間に断熱材11d,12d,13dを有するものを例示しているが、必ずしも断熱材11d,12d,13dを備える枠体10である必要はない。なお、断熱材11d,12d,13dを有する枠体10において見込み面に熱膨張性部材16を設ける場合には断熱材11d,12d,13dを覆う位置に配設することが好ましい。さらに、枠体10としては、必ずしも下枠14を備えている必要はない。
以上のように、本発明に係る建具用面材は、骨材を四周枠組みした構造枠の両面にそれぞれ表面材が設けられるとともに、前記表面材の周縁部に設けた折り曲げ部によって前記骨材を覆うことにより面材本体が構成される建具用面材であって、前記面材本体の吊り元側となる見込み面には、複数のヒンジが設けられ、前記面材本体の吊り元側となる見込み面において最下方に配置されるヒンジと、直上に配置されるヒンジとの間には、室外側に配置される表面材の折り曲げ部にのみ前記骨材との間を固定するリベットが設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、室内側に配置される表面材にはヒンジの相互間に位置する折り曲げ部にリベットが設けられないため、折り曲げ部と骨材との固定点の相互間隔が大きく確保されることになり、面材本体の表面側に歪み等の熱変形が及ぶ事態を招来するおそれがない。しかも、室内側に配置される表面材には、室内に臨む表面縁部に戸当たり部が近接して配置されるため、折り曲げ部が見込み方向に沿って面外側に移動するような変形を来すおそれもない。一方、室外側に配置される表面材には、ヒンジの相互間に位置する折り曲げ部にリベットが設けられるため、折り曲げ部と骨材との固定点の相互間隔が小さくなり、高温に晒された場合にも折り曲げ部が見込み方向に沿って面外側に移動するような変形を来すおそれがない。仮に、室外側に配置される表面材の表面が歪みによって凹凸状となった場合にもこの凹凸が防火性に影響を及ぼすことがない。これらの結果、枠体との間に火炎の貫通口が生じるおそれがなくなり、防火性の点で有利となる。
また本発明は、上述した建具用面材において、前記複数のヒンジは、前記表面材の折り曲げ部を介して前記骨材にネジ部材を螺合することにより前記面材本体に取り付けられていることを特徴としている。
この発明によれば、ヒンジを取り付けるためのネジ部材によって表面材の折り曲げ部が骨材に固定されるため、表面材と骨材との間の接合強度を低下させることなくリベットの数を減らすことができ、組立作業の点で有利となる。
また本発明は、上述した建具用面材において、前記室外側に配置される表面材の折り曲げ部において前記最下方に配置されるヒンジよりも下方となる部位には、前記骨材との間を固定する補助リベットが設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、室外側に配置される表面材の下方隅部が面外側に膨らむように変形するおそれがなくなる。
また本発明に係る建具は、上枠及び左右の縦枠を備えた枠体と、上述した建具用面材とを備え、前記ヒンジを介して前記建具用面材が前記縦枠の一方に取り付けられた建具であって、前記縦枠には、前記建具用面材よりも室内側となる部分に戸当たり部が設けられ、前記戸当たり部の室外に臨む面に熱膨張性部材が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、熱膨張性部材が膨張した場合に、建具用面材と縦枠との間を確実に閉塞することができ、防火性の点で有利となる。
また本発明に係る建具は、上枠及び左右の縦枠を備えた枠体と、上述した建具用面材とを備え、前記ヒンジを介して前記建具用面材が前記縦枠の一方に取り付けられた建具であって、前記縦枠には、前記建具用面材の室内側に配置される表面材よりも室内側となる見込み面に熱膨張性部材が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、熱膨張性部材が膨張した場合に、建具用面材と縦枠との間を確実に閉塞することができ、防火性の点で有利となる。
10 枠体、11,12 縦枠、11b,12b 戸当たり部、11e,12e 見込み面、13 上枠、16 熱膨張性部材、17 熱膨張性部材、20 ドアパネル、20c 見込み面、21,22,23,24 骨材、25 構造枠、26,27 表面材、204 折り曲げ部、30 ヒンジ、50 リベット、S ネジ部材、52 補助リベット

Claims (5)

  1. 骨材を四周枠組みした構造枠の両面にそれぞれ表面材が設けられるとともに、前記表面材の周縁部に設けた折り曲げ部によって前記骨材を覆うことにより面材本体が構成される建具用面材であって、
    前記面材本体の吊り元側となる見込み面には、複数のヒンジが設けられ、
    前記面材本体の吊り元側となる見込み面において最下方に配置されるヒンジと、直上に配置されるヒンジとの間には、室外側に配置される表面材の折り曲げ部にのみ前記骨材との間を固定するリベットが設けられていることを特徴とする建具用面材。
  2. 前記複数のヒンジは、前記表面材の折り曲げ部を介して前記骨材にネジ部材を螺合することにより前記面材本体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の建具用面材。
  3. 前記室外側に配置される表面材の折り曲げ部において前記最下方に配置されるヒンジよりも下方となる部位には、前記骨材との間を固定する補助リベットが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建具用面材。
  4. 上枠及び左右の縦枠を備えた枠体と、請求項1~請求項3のいずれか一つに記載の建具用面材とを備え、前記ヒンジを介して前記建具用面材が前記縦枠の一方に取り付けられた建具であって、
    前記縦枠には、前記建具用面材よりも室内側となる部分に戸当たり部が設けられ、前記戸当たり部の室外に臨む面に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする建具。
  5. 上枠及び左右の縦枠を備えた枠体と、請求項1~請求項3のいずれか一つに記載の建具用面材とを備え、前記ヒンジを介して前記建具用面材が前記縦枠の一方に取り付けられた建具であって、
    前記縦枠には、前記建具用面材の室内側に配置される表面材よりも室内側となる見込み面に熱膨張性部材が設けられていることを特徴とする建具。
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