JP7067750B1 - 親綱支柱及びクランプ補強冶具 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平に設置されたH鋼において鉛直平面と平行に配置されたフランジにクランプが取り付けられるとともに、H鋼の長手方向と平行な方向又は直交する方向に親綱が展張された状態で使用され、作業者の転落等によって支柱本体が親綱によって引っ張られた場合でもフランジからクランプが外れ難い親綱支柱及びクランプ補強冶具を提供する。【解決手段】本発明の親綱支柱1aは、3セットの締付ボルト及び受けボルトを有して下向きに開口したクランプ2aと、クランプ2aの上側に設置され、支柱本体10の下端10aに取り付けられる連結金具3を備えている。連結金具3は、角筒体の下端に取り付けられる略矩形状の基板と、平面視略同一形状をなし、十字に組まれた状態で上端が基板の下面に接合される2枚の支持板と、四隅にそれぞれ固定ボルト挿通孔を有し、上記支持板の下端が上面に接合される略矩形状の連結板を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、高所作業が行われる現場において、作業者の命綱が係留される親綱支柱に係り、特に、耐衝撃性に優れた親綱支柱及びクランプ補強冶具に関する。
建設現場や工事現場等では、作業者が容易に移動できるように仮設足場が設置されることが多いが、高所作業を伴う場合には、この仮設足場に対して作業者の命綱を係留するための親綱を設置することが義務付けられている。
通常、親綱を仮設足場に設置する際に使用される支柱は、所定の作業が終了した段階で撤去されるものであるため、仮設足場から容易に取り外すことができる構造でなければならない。その一方で、この支柱は、親綱にある程度の負荷が加わった場合でも容易には外れないような状態で仮設足場に取り付けられていることが必要である。
親綱を取り付けるための支柱については、例えば、特許文献1に「手摺装置」という名称で、鉄骨梁のフランジやスラブなどに挟持部材を介して取り付けられた複数本の手摺支柱と、2本の手摺支柱の間に掛け渡された親綱からなる装置に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、下端に連結部が設置されて被取付部材の延長方向に沿って並べられる複数の手摺支柱の間に親綱が展張される手摺装置であって、親綱の展張方向に対して直交する補強フレームが手摺支柱と連結部の間に架設された構造となっている。
また、特許文献2には「パラペット用スタンション及びこれを用いた仮設用柵」という名称で、建物の屋上などで工事を行う作業者の安全を図る目的で屋上のパラペット(屋根や屋上の端に取り付けられた低い手摺壁)などに設置されるスタンション(仮設用の支柱)とそれに取り付けられる柵に関する考案が開示されている。
特許文献2に開示されたパラペット用スタンションは、親綱又はロープの一端を係止するリングが上端に設置された長尺な支柱と、この支柱の下部の一側から略水平に突出した水平突出腕と、支柱と略平行に垂下して、水平突出腕に上端部が固定又は摺動自在に取り付けられる垂直腕を備えている。また、支柱の下部の一端側に設けられた第1当接座の両側が垂直腕に対向するように支柱の左右側から突出し、垂直腕の下部の両脇に設けられた支持部材から突出長を調整自在に2個の調整ボルトが水平に並べて設けられている。さらに、各調整ボルトの先端には第1当接座に対向するように押圧当接板が設けられるとともに、水平突出腕の付け根付近の下面には水平突出腕の左右側から両側が突出した第2当接座が設けられている。そして、第1当接座、第2当接座をパラペットの外側及び頂部に当てた状態で、横に並んだ2個の調整ボルトの各押圧当接板をパラペットの内側に当てるように各調整ボルトの突出長を調整することにより、第1当接座、押圧当接板及び第2当接座とでパラペットを挟持する構造となっている。
さらに、特許文献3には「仮設用衝撃吸収冶具」という名称で、作業者の命綱が係留される親綱や手摺を設置するための支柱を仮設足場や仮設階段に取り付ける際に用いられる冶具に関する発明が開示されている。
特許文献3に開示された発明は、板材を挟持するためのクランプと、支柱の下端に取り付けられた連結金具と、クランプの上面に立設された雄ネジと、この雄ネジに取り付けられた第1のナットからなる仮設用衝撃吸収冶具であって、連結金具が、支柱の下端に対し下方へ突出するように設置されるとともに第1の貫通孔が設けられた矩形状の平板材からなる軸板と、この軸板の第1の貫通孔に挿通された連結用ボルトと、この連結用ボルトに取り付けられた第2のナットと、側面視L字をなして軸板に平行をなすように設置された取付部と支柱の長手方向と直交するように設置された連結部を有する一対の連結板を備えている。また、一対の連結板は、雄ネジと第1のナットによって連結部がクランプの上面に固定されるとともに、軸板と直交するように第1の貫通孔に挿通された状態の連結用ボルトを挿通可能に第2の貫通孔が取付部に設けられている。そして、連結用ボルトは、軸板の第1の貫通孔と一対の連結板の第2の貫通孔に挿通された状態で第2の貫通孔から突出した部分に第2のナットが取り付けられた構造となっている。
特開2020-20256号公報 実用新案登録第3186864号公報 特許第6584044号公報
特許文献1に開示された発明では、作業者が鉄骨梁やスラブなどの被取付部材上から落下して作業者の体重で親綱が引っ張られ、その時の張力で支柱本体に曲げモーメントが作用した場合、親綱の展張方向に対して直交するように手摺支柱と連結部の間に架設された補強フレームは親綱の展張方向と直交する方向への支柱本体の曲げ剛性を高めるように作用するものの、親綱の展張方向と平行な方向に対しては支柱本体の曲げ剛性を高めるという作用を有しない。したがって、親綱の展張方向と平行な鉛直平面内で回転させるようなモーメントが支柱本体に加わった場合、支柱本体の基端に応力が集中して、当該箇所が折損するおそれがあるという課題があった。
特許文献2に開示された考案に係るパラペット用スタンションは、バラペットの長手方向の荷重に対する強度は高められた構造となっているが、2本の調整ボルトの先端に設けられた第1当接座と押圧当接座ではパラペットを挟持する力が十分でないため、パラペットの長手方向と平行な鉛直平面内で支柱を回転させるようなモーメントが発生した場合に、支柱がパラペットから外れてしまう可能性が高い。
特許文献3に開示された発明は、水平に設置されたH鋼のフランジなどに取り付けて使用されるものであるが、H鋼の長手方向と平行に親綱を展張して使用する場合を想定した構造となっているため、H鋼の長手方向と直交するように親綱を展張した場合、板材に対するクランプの保持力が不足して、支柱本体が板材から外れてしまう可能性がある。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、水平に設置されたH鋼において鉛直平面と平行に配置されたフランジにクランプが取り付けられるとともに、H鋼の長手方向と平行な方向又は直交する方向に親綱が展張された状態で使用され、作業者の転落等によって支柱本体が親綱によって引っ張られた場合でもフランジからクランプが外れ難い親綱支柱及びクランプ補強冶具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、鉛直方向と平行に設置された板状部材に設置される親綱支柱であって、対向する第1の脚部及び第2の脚部を有して下向きに開口するクランプ本体と、第1の脚部に設けられた締付ボルト孔に螺入された締付ボルトと、第2の脚部に装着されて板状部材を締付ボルトとともにそれぞれの先端部で挟持する受けボルトと、からなるクランプと、このクランプの上側に設置された連結金具と、この連結金具が下端に取り付けられて長手方向が鉛直方向と平行をなすように設置される支柱本体と、を備え、締付ボルト及び受けボルトは複数セット設置されているとともに、それらの各中心軸が、支柱本体と平行であって、かつ、互いに平行をなす複数の仮想平面内にそれぞれ配置され、クランプは板状部材に対して仮想平面と板状部材が直交するように取り付けられることを特徴とするものである。
なお、フランジが鉛直平面と平行をなし、かつ、水平に設置されたH鋼に本発明の親綱支柱が設置される場合、当該フランジが上述の「鉛直平面と平行に設置された板状部材」に相当する。また、本発明における「鉛直方向と平行に設置される支柱本体」には、「鉛直方向と略平行に設置される支柱本体」が含まれ、「鉛直方向と平行に設置された板状部材」には、「鉛直方向と略平行に設置された板状部材」が含まれる。さらに、本発明において「仮想平面と板状部材が直交する」状態には「仮想平面と板状部材が略直交する」状態が含まれる。
上記構造の親綱支柱では、クランプに複数セットの締付ボルトと受けボルトが設けられているため、クランプの保持力が強い。したがって、第1の発明においては、支柱本体が板状部材から外れ難いという作用を有する。なお、従来の親綱支柱には、2セットの締付ボルト及び受けボルトに相当する挟持手段を備えているものもあることから、締付ボルト及び受けボルトは3セット以上設置されていることが望ましい。
第2の発明は、第1の発明において、締付ボルト及び受けボルトは、先端部が上を向くように中心軸が水平方向に対して傾斜した状態で設置されていることを特徴とするものである。
上記構造の親綱支柱では、締付ボルトと受けボルトによって板状部材が挟持された状態でクランプが上方へ引っ張られた場合、締付ボルトと受けボルトが第1の脚部及び第2の脚部に保持された部分を中心として先端部が下方へ移動するように傾動し、締付ボルトと受けボルトの先端部と板状部材の接触面積が広くなるため、両者の間に大きな摩擦力が発生する結果、クランプの保持力が強まる。したがって、第2の発明においては、従来の親綱支柱に比べて支柱本体が板状部材から外れ難いという第1の発明の作用がより一層発揮される。
第3の発明は、第1の発明において、クランプは、受けボルトの代わりに、受け側パッドと、この受け側パッドに設けられたネジ挿通孔に挿通されるネジ部材と、このネジ部材の挿通孔を有し、側面視楔状をなす座金と、備え、第2の脚部には、ネジ部材が螺入されるネジ孔と、座金の一部を内部に配置可能な凹状の保持部が設けられ、ネジ挿通孔は、平面視した場合の輪郭線が、少なくとも一方がネジ部材の軸部の半径よりも大きな半径を有する2つの円が一部を重なり合わせたような形状をなすとともに、最も間隔の狭い箇所がネジ部材の軸部の太さよりも狭く、座金は、側面視した場合に幅の狭い側が上を向くように保持部に設置されていることを特徴とするものである。
上記構造の親綱支柱では、締付ボルトと受け側パッドによって板状部材が挟持された状態でクランプが上方へ引っ張られた場合、ネジ部材の軸部が受け側パッドのネジ挿通孔を変形させながら上方へ移動することに伴って座金が第2の脚部と一体となって上方へ移動する結果、座金が楔としての機能を発揮し、受け側パッドを板状部材の方へ押し付けるという作用を有する。
第4の発明は、第3の発明において、クランプは、座金を備える代わりに、受け側パッドの第2の脚部に対向する面に凸部が形成されるとともに、この凸部を上下方向へ案内するガイド部が第2の脚部に設けられ、凸部は側面視楔状をなし、ガイド部は、底面と第1の脚部の間隔が第2の脚部の先端側へ向かうほど狭くなるように形成されており、受け側パッドは凸部を側面視した場合に幅の狭い側が下を向くように設置されていることを特徴とするものである。
上記構造の親綱支柱では、締付ボルトと受け側パッドによって板状部材が挟持された状態でクランプが上方へ引っ張られた場合、ネジ部材の軸部が受け側パッドのネジ挿通孔を変形させながら上方へ移動することに伴い、受け側パッドに対して第2の脚部が相対的に上方へ移動する結果、第2の脚部によって受け側パッドが板状部材の方へ押し付けられるという作用を有する。
第5の発明は、第1の発明乃至第4の発明のいずれかにおいて、連結金具は、支柱本体の下端に設置された基板と、十字に組まれた状態で上端が基板の下面に接合された2枚の支持板と、下面がクランプ本体に連結されるとともに2枚の支持板の下端が上面に接合された連結板と、を備えており、クランプの上側に設置された状態において2枚の支持板のうちの一方が仮想平面と平行をなすように配置されていることを特徴とするものである。
なお、本発明においては、2枚の支持板に切り欠きを設け、この切り欠きを利用して2枚の支持板を十字に組む場合だけでなく、一方の支持板を2つに切断し、その切断片を他方の支持板に接合するなどして、上端側又は下端側から見た場合にそれらの支持板が十字をなす場合も、上述の「十字に組まれた状態」に含まれるものとする。また、本発明において「2枚の支持板のうちの一方が仮想平面と平行をなすように配置されている」状態には、「2枚の支持板のうちの一方が仮想平面と略平行をなすように配置されている」状態も含まれる。
上記構造の親綱支柱をH鋼のフランジなどの板状部材に所定の間隔をあけて2本設置し、その間に展張した親綱に作業者の命綱を係留した状態で、作業者が仮設足場から足を踏み外すことなどにより、親綱に作業者の体重が急に加わった場合、板状部材がクランプによって保持された部分を中心として支柱本体を回転させるようなモーメントが発生する。例えば、親綱の展張方向が板状部材の長手方向と平行な場合には、板状部材と平行な鉛直平面内で支柱本体を回転させようとするモーメント(図9(a)を用いて後述する第1のモーメント)が発生し、親綱の展張方向が板状部材の長手方向と直交する場合には、板状部材と直交する鉛直平面内で支柱本体を回転させようとするモーメント(図9(b)を用いて後述する第2のモーメント)が発生する。
第3の発明では、2枚の支持板のうちの一方が仮想平面と平行をなすように配置されていることから、当該支持板は板状部材の長手方向と直交し、他方の支持板は板状部材の長手方向と平行をなすことになる。この場合、板状部材の長手方向と直交する支持板は、板状部材と直交する鉛直平面内における曲げに対する連結金具の剛性を高め、板状部材の長手方向と平行な支持板は、板状部材と平行な鉛直平面内における曲げに対する連結金具の剛性を高めるように作用する。すなわち、第3の発明においては、板状部材の長手方向と直交する鉛直平面内における曲げ及び板状部材の長手方向と平行な鉛直平面内における曲げに対する連結金具の剛性が高いため、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの発明の作用に加え、板状部材に対して親綱の展張方向が直交する場合又は平行な場合のいずれであっても、連結金具が破損し難いという作用を有する。
第6の発明は、第5の発明において、クランプ本体は、固定ボルトが螺入される固定ボルト孔が上面に設けられており、連結板は、固定ボルトが挿通される固定ボルト挿通孔が設けられていることを特徴とするものである。
上記構造の親綱支柱においては、第5の発明の作用に加え、連結金具とクランプが固定ボルトによって着脱自在に連結されるという作用を有する。
第7の発明は、第1の発明乃至第6の発明のいずれかにおいて、親綱の一端がそれぞれ取り付けられる2つの環状部材が平面視十字をなし、かつ、そのうちの一方が(締付ボルト及び受けボルトの中心軸が配置される前述の)仮想平面と平行をなすとともに他方が仮想平面と直交するように支柱本体の上部に設置されていることを特徴とするものである。
なお、本発明における「環状部材」には、単体では完全な環状をなしているとは言えないものの、支柱本体の上部に接続された部分を併せると環状をなす場合のような「略環状をなす部材」も含まれる。また、「2つの環状部材が平面視十字をなす」状態には、「2つの環状部材が平面視略十字をなす」状態も含まれる。
第7の発明では、2つの環状部材のうちの一方が仮想平面と平行をなすように配置されていることから、支柱本体が板状部材に設置された場合、一方の環状部材は板状部材の長手方向と直交し、他方の環状部材は板状部材の長手方向と平行をなした状態となる。この場合、1つの板状部材に設置された2本の親綱支柱において、板状部材の長手方向と平行な各環状部材に親綱の両端をそれぞれ取り付けると、板状部材の長手方向と平行をなすように親綱が展張される。一方、2つの板状部材にそれぞれ設置された2本の親綱支柱において、板状部材の長手方向と直交する各環状部材に親綱の両端をそれぞれ取り付けると、板状部材の長手方向と直交するように親綱が展張される。
第8の発明は、下向きに開口し、締付ボルトが設けられたクランプと、このクランプの上面に着脱自在に連結される連結金具と、この連結金具が下端に取り付けられて鉛直方向と平行に設置される支柱本体と、を備え、鉛直方向と平行に設置された板状部材に設置される親綱支柱に取り付けられるクランプ補強冶具であって、仮想対称面を挟んで対向するように配置された第1の冶具脚部及び第2の冶具脚部を有し、下向きに開口する冶具クランプ本体と、第1の冶具脚部に設けられた冶具用締付ボルト孔に螺入された冶具用締付ボルトと、第2の冶具脚部に装着されて板状部材を冶具用締付ボルトとともに先端部同士で挟持する冶具用受けボルトと、からなる一対の冶具クランプと、一対の冶具クランプの上部同士を繋ぐ連結部材と、を備え、一対の冶具クランプは、連結部材がクランプの上面に設置された際に締付ボルトの両側にそれぞれ配置され、冶具用締付ボルト及び冶具用受けボルトは、仮想対称面と直交する同一の仮想平面内にそれぞれの中心軸が配置され、連結部材は、クランプと連結金具の間に着脱自在に設置され、連結金具は、連結部材を介してクランプに連結されることを特徴とするものである。
なお、本発明における「鉛直方向と平行に設置される支柱本体」には、「鉛直方向と略平行に設置される支柱本体」が含まれ、「鉛直方向と平行に設置された板状部材」には、「鉛直方向と略平行に設置された板状部材」が含まれる。また、本発明において「仮想対称面と直交する仮想平面」状態には「仮想対称面と略直交する仮想平面」が含まれる。
上記構造のクランプ補強冶具においては、クランプに締付ボルトが設けられた従来の親綱支柱に取り付けることにより、板状部材に対する保持力が強まるという作用を有する。
第9の発明は、第8の発明において、冶具用締付ボルト及び冶具用受けボルトは、先端部が上を向くように中心軸が仮想対称面と直交する方向に対して傾斜した状態で設置されていることを特徴とするものである。
上記構造のクランプ補強冶具では、冶具用締付ボルトと冶具用受けボルトによって板状部材が挟持された状態で冶具クランプが上方へ引っ張られた場合、冶具用締付ボルトと冶具用受けボルトが第1の冶具脚部及び第2の冶具脚部に保持された部分を中心として先端部が下方へ移動するように傾動し、冶具用締付ボルトと冶具用受けボルトの先端部と板状部材の接触面積が広くなるため、両者の間に大きな摩擦力が発生する結果、冶具クランプの保持力が増大する。したがって、第9の発明においては、クランプに締付ボルトが設けられた親綱支柱に取り付けることにより、板状部材の保持力が強まるという第8の発明の作用がより一層発揮される。
第1の発明では、H鋼のフランジなどの板状部材に所定の間隔をあけて2本設置し、その間に展張した親綱に作業者の命綱を係留した状態で、作業者が仮設足場から足を踏み外すことなどにより、親綱に作業者の体重が急に加わった場合でも、締付ボルトや受けボルトを複数セット備えていることからクランプの保持力が強く、支柱本体が板状部材から外れ難いため、安全性に優れている。
第2の発明では、締付ボルトと受けボルトによって板状部材が挟持された状態でクランプが上方へ引っ張られた場合に、先端部と板状部材の接触面積が広くなるように締付ボルトと受けボルトが第1の脚部及び第2の脚部に保持された部分を中心として傾動することにより両者の間に大きな摩擦力が発生する結果、クランプの保持力が増大して支柱本体がさらに板状部材から外れ難くなる。したがって、第2の発明においては、支柱本体が板状部材から外れ難いため、安全性に優れるという第1の発明の効果がより一層発揮される。
第3の発明によれば、クランプの保持力が増大して支柱本体がさらに板状部材から外れ難くなるため、支柱本体が板状部材から外れ難く、安全性に優れるという第1の発明の効果がより一層発揮される。
第4の発明においても第3の発明と同様にクランプの保持力が増大して支柱本体がさらに板状部材から外れ難くなる。したがって、第4の発明によれば、支柱本体が板状部材から外れ難く、安全性に優れるという第1の発明の効果がより一層発揮される。
第5の発明によれば、親綱の展張方向が板状部材の長手方向と平行な場合又は親綱の展張方向が板状部材の長手方向と直交する場合のいずれの場合であっても、連結金具が破損し難いため、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの発明の効果に加え、長期間使用することができるという効果を奏する。
第6の発明によれば、連結金具に対してクランプが着脱自在に連結される構造であるため、第3の発明の効果に加え、運搬や保管をする際に連結金具からクランプを取り外すことにより、嵩張らない状態にすることができるという効果を奏する。また、締付ボルトと受けボルトのセット数や各セットの間隔の異なるクランプを複数個準備しておき、用途に応じて適切なクランプを選択して、連結金具に取り付けるようにすることもできる。
第7の発明によれば、第1の発明乃至第6の発明のいずれかの発明の効果に加え、板状部材の長手方向と平行をなすように親綱を展張する場合と、板状部材の長手方向と直交するように親綱を展張する場合のいずれの場合にも用いることができるという効果を奏する。
第8の発明をクランプに締付ボルトが設けられた従来の親綱支柱に取り付けた場合、板状部材に対する保持力を強めて、支柱本体を板状部材から外れ難くすることができる。
第9の発明をクランプに締付ボルトが設けられた従来の親綱支柱に取り付けた場合、クランプが板状部材から外れ難くなるため、親綱支柱の使用時の安全性が高まる。
(a)及び(b)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係る親綱支柱の外観を示した正面図及び右側面図である。 (a)は図1(a)において連結具の中心軸を通り、紙面に垂直な平面で支柱本体の一部を切断した状態を示した図であり、(b)は同図(a)における支柱本体の一部を拡大した図である。 図1(a)及び図1(b)に示した連結金具の斜視図である。 (a)乃至(d)はそれぞれ基板、2枚の支持板及び連結板の外観の一例を示した斜視図である。 (a)及び(b)はそれぞれクランプ本体の斜視図及び平面図である。 図1(b)においてクランプを拡大した図である。 (a)は図1(a)の親綱支柱におけるクランプ及び連結金具の拡大図であり、(c)は同図(a)のクランプよりも締付ボルト及び受けボルトが1セット少ないクランプを示した図であり、(b)及び(d)はそれぞれ同図(a)及び同図(c)の場合にフランジからクランプが受ける力を示した模式図である。 (a)及び(b)は図1(b)の親綱支柱におけるクランプ及び連結金具の拡大図である。 (a)及び(b)は図1(a)及び図1(b)に示す親綱支柱がH鋼のフランジに設置された状態を示した図である。 (a)及び(b)はそれぞれクランプ補強冶具が取り付けられた本発明の第2の実施の形態に係る親綱支柱の外観を示した正面図及び右側面図である。 (a)及び(b)は図10(a)及び図10(b)に示した親綱支柱におけるクランプ及び連結金具の拡大図である。 (a)乃至(c)はそれぞれ本発明の実施の形態に係るクランプ補強冶具の正面図、左側面図及び上面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ図11(a)及び図11(b)においてクランプ補強冶具がクランプに取り付けられた箇所を拡大した図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明の第3の実施の形態に係る親綱支柱の外観を示した正面図及び右側面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ図14(a)及び図14(b)におけるクランプの拡大図であり、(c)は同図(a)におけるB-B線矢視断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ図15(b)に示した受け側パッドの平面図及び側面図であり、(c)は同図(b)において受け側パッドに皿ネジが取り付けられた状態を示した図であり、(d)は図15(c)におけるクランプ本体の拡大図であり、(e)は同図(d)のC方向矢視図であり、(f)は座金の外観斜視図であり、(g)は同図(c)において座金がさらに取り付けられた状態を示した図である。 (a)及び(c)は図16(a)に示した受け側パッドの平面図に図16(c)に示した皿ネジの軸部の断面図を記入した図であり、(b)は図15(c)において破線で囲んだ部分の拡大図であり、(d)は同図(b)の一部を拡大した図である。 (a)は本発明の第4の実施の形態に係る親綱支柱の外観を示した側面図であり、(b)は同図(a)におけるクランプの拡大図であり、(c)は同図(b)において図15(c)に相当する断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ図18(b)に示した受け側パッドの平面図及び側面図であり、(c)は同図(b)において受け側パッドに皿ネジが取り付けられた状態を示した図であり、(d)は図18(c)におけるクランプ本体の拡大図であり、(e)は同図(d)のE方向矢視図である。 (a)及び(c)は図19(a)に示した受け側パッドの平面図に図19(c)に示した皿ネジの軸部の断面図を記入した図であり、(b)は図18(c)において破線で囲んだ部分の拡大図であり、(d)は同図(b)の一部を拡大した図である。
本発明の親綱支柱及びクランプ補強冶具について図1乃至図9及び図14乃至図20並びに図10乃至図13を用いてそれぞれ具体的に説明する。
なお、本発明の親綱支柱は、高所作業が行われる建設現場や工事現場等において、作業者の命綱を係留するための親綱を設置する際に用いられるものであり、本発明のクランプ補強冶具は、本発明の親綱支柱と同じ用途に用いられる従来の親綱支柱に取り付けられるものである。したがって、本明細書では、実際に本発明の親綱支柱や従来の親綱支柱がH鋼のフランジなどに取り付けられた状態を想定して、「上面」や「下面」あるいは「上向き」などの表現を用いている。すなわち、この「上」又は「下」の記載は、鉛直上下方向における上方側、又は、下方側をそれぞれ意味している。
図1(a)及び図1(b)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係る親綱支柱1aの外観を示した正面図及び右側面図である。図2(a)は図1(a)において連結具13の中心軸を通り、紙面に垂直な平面で支柱本体10の一部を切断した状態を示しており、図2(b)は図2(a)における支柱本体10の一部を拡大した状態を示している。なお、図2(b)では図2(a)に示した連結具13の図示を省略している。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本発明の親綱支柱1aは、角筒状の金属製部材からなり、鉛直方向と平行をなすように設置される支柱本体10と、下向きに開口し、水平に設置されたH鋼において鉛直方向と平行をなすフランジを挟持するクランプ2aと、このクランプ2aの上側に設置されるとともに支柱本体10の下端10aに取り付けられる連結金具3を備えている。支柱本体10は、親綱23(図9(a)又は図9(b)を参照)の一端がそれぞれ取り付けられる2つの環状の把持部12a、12bが平面視略十字をなすとともに、後述する締付ボルト18及び受けボルト19の中心軸18b、19bが配置される仮想平面28a(図5(b)参照)と直交するように把持部12aが上端10bに設置され、仮想平面28aと平行をなすように把持部12bが上端10bに設置された上部支柱11aと、下端10aの近傍の側面10cに把持部12cが設けられ、上部支柱11aが上方からスライド自在に挿入される下部支柱11bからなる。また、支柱本体10の互いに平行な一対の側面10c,10cには、連結具13が横架されている。
なお、本実施例では、上部支柱11aが下部支柱11bに挿入される構造となっているが、上部支柱11aに下部支柱11bが挿入される構造であっても良い。また、上部支柱11aと下部支柱11bはいずれも筒状であるが、挿入される方のみを筒状とし、挿入する方を中実構造とすることもできる。また、把持部12a、12bは、図1(a)及び図1(b)に示した構造に限定されるものではなく、例えば、単体では完全な環状をなしているとは言えないものの、支柱本体10の上部に接続された部分を併せると環状をなす場合のように、略環状をなす部材によって形成されたものであっても良い。
図2(a)及び図2(b)に示すように、連結具13は上部支柱11aの側面に設けられた一対の連結孔14a、14a及び下部支柱11bの側面に設けられた一対の連結孔14b、14bに挿通されるネジ13aと、支柱本体10の側面10cから突出したネジ13aの先端部に取り付けられるナット13bからなる。
連結金具3(図1(a)又は図1(b)参照)は、支柱本体10の下端10aから上部支柱11aの内部に挿設される金属製の角筒体4を備えており、角筒体4の互いに平行な一対の側面4a,4aには、上部支柱11aの一対の連結孔14a、14a及び下部支柱11bの一対の連結孔14b、14bとともにネジ13aを挿通可能に一対の連結孔4b,4bが設けられている。
クランプ2aが連結された連結金具3(図1(a)又は図1(b)参照)の角筒体4が図2(a)に示すように支柱本体10の下端10aから上部支柱11aの内部に挿設された状態で、上部支柱11aの一対の連結孔14a、14a及び下部支柱11bの一対の連結孔14b、14bと角筒体4の一対の連結孔4b,4bに連結具13のネジ13aが挿通されている場合、支柱本体10からクランプ2a及び連結金具3を分離することはできない。
一方、図2(b)に示すように、上部支柱11aの一対の連結孔14a、14a及び下部支柱11bの一対の連結孔14b、14bと角筒体4の連結孔4b,4bにネジ13aが挿通されていない状態であれば、支柱本体10からクランプ2a及び連結金具3を分離することができる。
このように、親綱支柱1aは支柱本体10に対してクランプ2a及び連結金具3が着脱自在に取り付けられる構造となっている。すなわち、親綱支柱1aでは、支柱本体10の下端10aに角筒体4を内挿するだけで、支柱本体10にクランプ2a及び連結金具3を簡単に連結できるため、取り扱いが容易である。なお、支柱本体10が中実構造の場合には、角筒体4を内挿できるように下端10aに開口部を設けるだけで良い。この場合、支柱本体10の加工費が安く抑えられるというメリットがある。
また、親綱支柱1aでは、運搬や保管をする際にクランプ2a及び連結金具3を支柱本体10から取り外して嵩張らない状態にすることができる。さらに、親綱支柱1aでは、クランプ2aや連結金具3が破損した場合には支柱本体10から取り外すことができるため、クランプ2aや連結金具3の交換が容易である。なお、支柱本体10が破損した場合には、その支柱本体10からクランプ2aや連結金具3を取り外して、別の支柱本体10に付け替えるなどしてクランプ2aや連結金具3を再利用することが可能である。
図3は連結金具3の斜視図であり、図4(a)乃至図4(d)はそれぞれ基板5、2枚の支持板6、7及び連結板8の外観を示した斜視図である。
図3及び図4に示すように、連結金具3は、図2を用いて既に説明した角筒体4と、角筒体4の下端4cに上面5aが接合され、角筒体4が上部支柱11a及び下部支柱11bに連結されることによって支柱本体10の下端10aに設置される略矩形状の基板5と、平面視略同一形状をなし、十字に組まれた状態(図3参照)で上端6a、7aが基板5の下面5bに接合される2枚の支持板6、7と、四隅にそれぞれ固定ボルト挿通孔8aを有し、支持板6、7の下端6b、7bが上面8bに接合される略矩形状の連結板8を備えている。そして、連結金具3が支柱本体10に取り付けられた状態でクランプ2aがH鋼のフランジなどの板状部材に取り付けられた際に、2枚の支持板6、7は一方が板状部材と平行をなすように配置されている。
支持板6、7は平面視した場合に等脚台形の下辺の両側が対称軸を中心として対称に切り取られた形状をなしており、支持板6では下端6bから上端6aに向かって対称軸と平行に切り欠き6cが設けられるとともに、支持板7では上端7aから下端7bに向かって対称軸と平行に切り欠き7cが形成されている。そして、切り欠き6c、7cは対称軸を中心として対称に、かつ、両者の長さの合計が上端6aから下端6b及び上端7aから下端7bまでの距離と等しくなるように形成されている。
なお、本実施例では支持板6、7が切り欠き6c、7cを利用して十字に組まれる構造となっているが、切り欠き6c、7cを設ける代わりに支持板6、7のいずれかを対称軸の位置で2つに切断し、支持板の切断によって生成される2つの切断片を他方の支持板の中心軸の位置に各切断面を接合することにより、中心軸と平行な方向に見た場合に十字をなす構造とすることもできる。
図5(a)及び図5(b)はそれぞれクランプ本体15の斜視図及び平面図であり、図6は図1(b)においてクランプ2aを拡大した図である。なお、図5(b)では仮想平面28aを一点鎖線で示している。また、図6では、連結金具3を構成する角筒体4、基板5、支持板6、7、中心軸18b、19b及び連結板8並びにH鋼のフランジ22aを破線で示している。
図5(a)及び図5(b)に示すように、クランプ本体15は、第1の脚部20及び第2の脚部21が対向するように3つずつ設けられており、上面15aには、固定ボルト17(図6参照)の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部が内周面に形成された4つの固定ボルト孔16aが設けられている。また、第1の脚部20及び第2の脚部21には、締付ボルト18(図6参照)及び受けボルト19(図6参照)の雄ネジ部にそれぞれ螺合する雌ネジ部が内周面に形成された締付ボルト孔16b及び受けボルト孔16cが設けられている。
本実施例では、クランプ本体15に3つずつ設けられた第1の脚部20及び第2の脚部21のそれぞれに対して締付ボルト孔16bや受けボルト孔16cが形成されているが、第1の脚部20及び第2の脚部21を図5(a)に示すように3つずつに分ける代わりに、それぞれ1つに繋がった形状として、1つの第1の脚部20に3つの締付ボルト孔16bを設けるとともに、1つの第2の脚部21に3つの受けボルト孔16cを設けた構造としても良い。
図6に示すように、平座金9aが外挿された状態で連結板8の固定ボルト挿通孔8aに挿通された固定ボルト17は、ばね座金9bと平座金9aがさらに外挿された状態でクランプ本体15の固定ボルト孔16a(図5(a)及び図5(b)参照)に螺入される。すなわち、連結金具3は、連結板8のボルト挿通孔8aに挿通されるとともにクランプ本体15の固定ボルト孔16a(図5(a)及び図5(b)参照)に螺入された固定ボルト17を締め付けることによって、クランプ2aに固定される。
このように、親綱支柱1aにおいては、連結金具3に対してクランプ2aが着脱自在に連結される構造であるため、運搬や保管をする際に連結金具3からクランプ2aを取り外すことにより、嵩張らない状態にすることができる。また、締付ボルト18と受けボルト19のセット数や各セットの間隔がクランプ2aとは異なるクランプを複数個準備しておき、用途に応じて適切なクランプを選択して、連結金具3に取り付けることもできる。
なお、クランプ本体15の締付ボルト孔16b(図5(a)参照)、受けボルト孔16c(図5(a)参照)及び固定ボルト孔16a(図5(a)及び図5(b)参照)にそれぞれ螺入される締付ボルト18、受けボルト19及び固定ボルト17には、ハイテンションボルトが用いられている。また、締付ボルト18及び受けボルト19の先端部には、平面視円形をなすパッド18a、19aがそれぞれ取り付けられている。すなわち、クランプ2aは3セットの締付ボルト18及び受けボルト19の先端部に取り付けられたパッド18a、パッド19aによってH鋼のフランジ22aを挟持する構造となっている。
さらに、締付ボルト18及び受けボルト19は、鉛直方向と平行に設置される支柱本体10と平行であって、かつ、クランプ2aが板状部材に取り付けられた際に板状部材と直交する同一の仮想平面28a(図5(b)参照)内に中心軸18b、19bが配置されている。なお、中心軸18b及び19bは、締付ボルト18及び受けボルト19の各先端部が上を向くように、フランジ22aに直交する方向(水平方向)に対して傾斜した状態となっている。また、3セットの締付ボルト18及び受けボルト19は、中心軸18b、19bがそれぞれ配置される3つの仮想平面28a(図5(b)参照)が互いに平行をなすように設置されている。
図7(a)は図1(a)の親綱支柱1aにおいてクランプ2a及び連結金具3を拡大した状態を示しており、図7(c)は図7(a)のクランプ2aよりも締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が1セット少ないクランプ2bを示している。また、図7(b)及び図7(d)はそれぞれ図7(a)及び図7(c)の場合にクランプ2a、2bがフランジ22aからそれぞれ受ける力を模式的に示している。
なお、図7(a)及び図7(c)ではH鋼のフランジ22aを破線で示し、図7(b)及び図7(d)ではH鋼のフランジ22aを実線で示している。また、図7(b)及び図7(d)ではフランジ22aが締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)によって挟持される箇所(P1~P5)を破線の丸印で示し、当該箇所の中心同士を結んだ線を実線で示している。
図7(a)に示すように、H鋼のフランジ22aが親綱支柱1aのクランプ2aで挟持されている状態で支柱本体10が親綱によって紙面に対して左側の方向へ引っ張られると、クランプ2aには上方へ引っ張る力と矢印Aで示す方向へ回転させるモーメントが発生する。
クランプ2aに対して上方へ引っ張る力が加わった場合、クランプ2aとフランジ22aの間には下向きの摩擦力が発生する。このとき、1セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)によって発生する摩擦力の大きさをFとすると、クランプ2aに3セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が設けられている場合には、図7(b)に示すようにP1~P3において大きさFの下向きの摩擦力がそれぞれ発生するため、クランプ2aには全体として3Fの大きさの下向きの摩擦力が作用する。
一方、図7(c)に示すようにクランプ2bに2セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が設けられている場合、図7(d)に示すようにP4及びP5において大きさFの下向きの摩擦力がそれぞれ発生するため、クランプ2bには全体として大きさ2Fの摩擦力が下向きに作用する。
すなわち、3セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が設けられているクランプ2aでは、上向きの力が加わった際に2セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が設けられているクランプ2bに作用する摩擦力よりも大きな摩擦力が作用する。
なお、親綱支柱1aはクランプ2aに3セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が設けられているのに対し、従来の親綱支柱は、通常、1セット又は2セットの締付ボルト18や受けボルト19(図6参照)に相当する挟持手段を備えている。したがって、親綱支柱1aは、このような構造の従来の親綱支柱において発生する摩擦力よりも大きな摩擦力がフランジ22aとクランプ2aの間に発生する。すなわち、親綱支柱1aは従来の親綱支柱よりもクランプ2aの保持力が強いことから、従来の親綱支柱に比べて支柱本体10が板状部材から外れ難いという作用を有する。したがって、本発明の親綱支柱1aは安全性に優れている。
図7(a)に示したクランプ2aに対して矢印Aで示す方向へ回転させるようなモーメントが加わった場合、それを打ち消すように、P2及びP3において締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)とフランジ22aの間に発生する摩擦力によってP1の中心の周りにクランプ2aを矢印Aと逆の方向へ回転させようとするモーメントが発生する。このモーメントの大きさをM1とし、図7(b)に示すようにP1P2間及びP2P3間の距離をそれぞれL1/2とすると、M1は式(1)で表される。
一方、図7(c)に示したクランプ2bに対して矢印Aで示す方向へ回転させるようなモーメントが加わった場合、それを打ち消すように、P5において締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)とフランジ22aの間に発生する摩擦力によってP4の中心の周りにクランプ2bを矢印Aと逆の方向へ回転させようとするモーメントが発生する。このモーメントの大きさをM2とし、図7(d)に示すようにP4P5間の距離をL2とすると、M2は式(2)で表される。
Figure 0007067750000002
Figure 0007067750000003
図7(a)に示したクランプ2aでは、図7(c)に示したクランプ2bよりも締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が1セット多いため、一般にP1P3間の距離L1はP4P5間の距離L2よりも長くなる。この場合、L1>L2となるが、この大小関係を式(1)及び式(2)に当てはめると、M1>M2が成り立つことがわかる。
すなわち、3セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が設けられているクランプ2aでは、クランプ2aに対して矢印Aで示す方向へ回転させるモーメントが加わった際にそれを打ち消すように発生するモーメントが、2セットの締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)が設けられているクランプ2bに発生するモーメントよりも大きい。したがって、親綱支柱1aは、締付ボルト18及び受けボルト19(図6参照)に相当する2セットの挟持手段を備えている従来の親綱支柱と比べて、クランプ2aに対して矢印Aで示す方向へ回転させるモーメントが加わった際にそれを打ち消すような大きなモーメントが発生することから、従来の親綱支柱に比べて支柱本体10がフランジ22aから外れ難いという作用を有する。これにより、安全性に優れるという親綱支柱1aに関する前述の効果がより一層発揮される。
なお、本実施例ではクランプ2aに対して矢印A(図7(a)参照)で示す方向へ回転させるモーメントが加わった場合について説明したが、クランプ2aに対して矢印Aの方向と逆の方向へ回転させるモーメントが加わった場合でも、それを打ち消すように、従来の親綱支柱よりも大きなモーメントが発生するという親綱支柱1aの作用は同様に発揮される。
図8(a)は図1(b)の親綱支柱1aにおいてクランプ2a及び連結金具3を拡大した状態を示しており、図8(b)は図8(a)においてクランプ2aが支柱本体10によって上方へ引っ張られた状態を示している。なお、図8(a)及び図8(b)ではH鋼のフランジ22aを破線で示している。
図8(a)に示すように、締付ボルト18及び受けボルト19によってH鋼のフランジ22aが挟持された状態でクランプ2aが上方へ引っ張られた場合、先端部が上を向くように第1の脚部20及び第2の脚部21にそれぞれ取り付けられた締付ボルト18及び受けボルト19は、第1の脚部20及び第2の脚部21に保持された部分を中心として矢印Bで示すように傾動する。これにより、図8(b)に示すようにパッド18a、19aのフランジ22aに対する接触面積が広くなり、締付ボルト18及び受けボルト19とフランジ22aの間に大きな摩擦力が発生するため、クランプ2aの保持力が強まる。したがって、親綱支柱1aでは、従来の親綱支柱に比べて支柱本体10がフランジ22aから外れ難いという前述の作用及び安全性に優れるという前述の効果がより一層発揮される。
図9(a)及び図9(b)はH鋼22のフランジ22aに設置された2本の親綱支柱1a、1aの状態を示している。ただし、図9(a)は親綱23の展張方向がH鋼22の長手方向と平行な場合を表しており、図9(b)は親綱23の展張方向がH鋼22の長手方向と直交する場合を表している。
図9(a)に示すように2本の親綱支柱1a、1aをH鋼22のフランジ22aに設置して、フランジ22aの長手方向と平行をなす一対の把持部12a、12aに親綱23の両端をそれぞれ取り付けると、フランジ22aの長手方向と平行をなすように親綱23が展張される。一方、図9(b)に示すように2本のH鋼22、22が互いに平行をなし、かつ、各フランジ22aが鉛直平面に平行となるように水平に設置されるとともに、H鋼22、22に設置された親綱支柱1a、1aにおいてフランジ22aの長手方向と直交する一対の把持部12b、12bに親綱23の両端をそれぞれ取り付けると、フランジ22aの長手方向と直交するように親綱23が展張される。すなわち、親綱支柱1aは、仮想平面28aと直交する把持部12aと、仮想平面28aと平行をなす把持部12bを備えているため、フランジ22aの長手方向と平行をなすように親綱23を展張する場合及びフランジ22aの長手方向と直交するように親綱23を展張する場合のいずれの場合にも用いることが可能である。
図9(a)に示すように2本の親綱支柱1a、1aの間に展張された親綱23に命綱を係留した状態でH鋼22の上を歩いていた作業者が足を踏み外すなどしてH鋼22から落下すると、急激に作業者の体重が親綱23に加わる。その結果、支柱本体10には、親綱23に引っ張られることにより、フランジ22aがクランプ2aによって保持された部分を中心として支柱本体10を回転させるようなモーメントが発生する。
1本のH鋼22のフランジ22aに対して2本の親綱支柱1a、1aが所定の間隔をあけた状態で設置されていると、親綱23の展張方向はH鋼22の長手方向と平行になる。この場合、フランジ22aと平行な鉛直平面内で図9(a)に矢印Cで示すように支柱本体10を回転させようとするモーメント(以下、第1のモーメントという。)が発生する。既に述べたように親綱支柱1aでは、鉛直方向と平行に設置される支柱本体10と平行な仮想平面28a(図5(b)参照)と平行をなすように2枚の支持板6、7(図6参照)のうちの一方が配置されており、支持板6、7(図6参照)のうちの他方が仮想平面28a(図5(b)参照)と直交するように配置されている。クランプ2aがフランジ22aに設置された場合に仮想平面28a(図5(b)参照)とフランジ22aが直交することから、支持板6、7(図6参照)のうち、仮想平面28a(図5(b)参照)と直交する支持板はフランジ22aと平行になる。そして、支持板6、7(図6参照)のうちフランジ22aと平行な支持板はフランジ22aと平行な鉛直平面内における曲げに対する連結金具3の剛性を高めるように作用する。したがって、親綱支柱1aは、図9(a)に示すように親綱23の展張方向がフランジ22aに平行となるようにH鋼22に設置され、矢印Cで示すように支柱本体10を回転させようとする第1のモーメントが発生した場合でも、当該第1のモーメントが作用する鉛直平面内における曲げに対する連結金具3の剛性が高いため、連結金具3が破損し難いという作用を有する。
図9(b)に示すように2本の親綱支柱1a、1aの間に親綱23が展張されている場合、親綱23の展張方向はH鋼22の長手方向と平行になる。この場合、フランジ22aと直交する鉛直平面内において矢印Dで示すように支柱本体10を回転させようとするモーメント(以下、第2のモーメントという。)が発生する。既に述べたように親綱支柱1aでは、クランプ2aがフランジ22aに設置された際に、支持板6、7のうちの一方は前述の仮想平面28a(図5(b)参照)と平行になるため、フランジ22aと直交する。そして、支持板6、7のうちフランジ22aと直交する支持板はフランジ22aと直交する鉛直平面内における曲げに対する連結金具3の剛性を高めるように作用する。したがって、親綱支柱1aは、図9(b)に示すように親綱23の展張方向がフランジ22aに直交するようにH鋼22に設置され、矢印Dで示すように支柱本体10を回転させようとする第2のモーメントが発生した場合でも、当該第2のモーメントが作用する鉛直平面内における曲げに対する連結金具3の剛性が高いため、連結金具3が破損し難いという作用を有する。
このように、親綱支柱1aは親綱23の展張方向がH鋼22のフランジ22aと平行な場合又は親綱23の展張方向がH鋼22のフランジ22aと直交する場合のいずれであっても、連結金具3が破損し難いため、長期間使用することができる。なお、本実施例では、親綱支柱1bに親綱支柱1aと同じ連結金具3が用いられているが、連結金具3とは異なる構造の連結金具が親綱支柱1bに用いられている場合にも親綱支柱1aに関する上述の作用及び効果は同様に発揮される。
図10(a)及び10(b)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係るクランプ補強冶具24が取り付けられた親綱支柱1bの外観を示した正面図及び左側面図である。また、図11(a)及び図11(b)は図10(a)及び図10(b)に示した親綱支柱1bにおけるクランプ2c及び連結金具3の拡大図であり、図12(a)乃至図12(c)はそれぞれクランプ補強冶具24の正面図、左側面図及び上面図である。さらに、図13(a)及び13(b)はそれぞれ図11(a)及び図11(b)においてクランプ補強冶具24がクランプ2cに取り付けられた箇所を拡大した図である。なお、図12(c)では冶具用締結ボルト32及び冶具用受けボルト33の図示を省略している。
図10(a)及び図10(b)並びに図11(a)及び図11(b)に示すように、親綱支柱1bは図1(a)及び図1(b)に示した親綱支柱1aがクランプ2aの代わりに、2セットの締付ボルト18(図11(b)参照)を有するクランプ2cを備えた構造となっている。すなわち、親綱支柱1bは、下向きに開口し、2本の締付ボルト18(図11(b)参照)が設けられたクランプ2cと、このクランプ2cを構成するクランプ本体25(図11(a)及び図11(b)参照)の上面25a(図11(a)及び図11(b)参照)に着脱自在に連結される連結金具3と、この連結金具3が下端10aに取り付けられて鉛直方向と平行に設置される支柱本体10を備えており、H鋼のフランジなどのように鉛直方向と平行に設置された板状部材に設置された状態で使用されるものである。
クランプ2cは、図11(a)及び図11(b)に示すように第1の脚部26及び第2の脚部27が対向するように2つずつ設けられており、上面25aに固定ボルト17(図6参照)の雄ネジ部に螺合する雌ネジ部が内周面に形成された4つの固定ボルト孔(図示せず)が設けられたクランプ本体25と、第1の脚部26に設けられた締付ボルト孔(図示せず)に螺入され、先端部にパッド18aが取り付けられた締付ボルト18を備えている。なお、本実施例では、親綱支柱1bに親綱支柱1aと同じ連結金具3が用いられるとともにクランプ2cが用いられているが、連結金具3とは異なる構造の連結金具が親綱支柱1bに用いられている場合や親綱支柱1bがクランプ2cの代わりにクランプ2bを備えている場合にも以下に説明するクランプ補強冶具24の作用及び効果は同様に発揮される。
図12(a)乃至図12(c)に示すように、クランプ補強冶具24は、一対の冶具クランプ29、29と、2枚の連結片30a、30aからなり、一対の冶具クランプ29、29の上部同士を繋ぐ連結部材30を備えている。冶具クランプ29は、冶具クランプ本体31、冶具用締付ボルト32及び冶具用受けボルト33からなり、冶具クランプ本体31は、仮想対称面28c(図12(b)及び図12(c)を参照)を挟んで対向するように配置された第1の冶具脚部34及び第2の冶具脚部35を有し、下向きに開口した構造となっている。冶具用締付ボルト32は、第1の冶具脚部34に設けられた冶具用締付ボルト孔(図示せず)に螺入されており、冶具用受けボルト33は第2の冶具脚部35に装着されている。そして、冶具用締付ボルト32及び冶具用受けボルト33は、平面視円形をなすパッド32a、33aが先端部にそれぞれ取り付けられている。すなわち、冶具クランプ29の冶具用締付ボルト32及び冶具用受けボルト33は、先端部のパッド32a、33aによってH鋼のフランジなどの板状部材を挟持する構造となっている。
冶具用締付ボルト32及び冶具用受けボルト33は、仮想対称面28c(図12(b)及び図12(c)を参照)と直交し、かつ、支柱本体10が鉛直方向と平行をなすように設置された親綱支柱1bにクランプ補強冶具24が取り付けられた際に鉛直方向と平行をなす仮想平面28b(図12(a)参照)内に中心軸32b、33b(図12(b)参照)が配置されている。そして、中心軸32b及び33bは、冶具用締付ボルト32及び冶具用受けボルト33の各先端部が上を向くように仮想対称面28cと直交する方向に対して傾斜した状態となっている。
連結片30aは平面視矩形状をなすとともに、矩形の一辺が略直角に曲折されることにより平坦部と曲折部が形成されている。ただし、曲折部は、平坦部をクランプ本体25の上面25aに設置する際に支障とならない箇所に形成されている。また、平坦部には、連結板8の固定ボルト挿通孔8aに挿通された状態の固定ボルト17を挿通するための固定ボルト挿通孔36が2箇所に設けられている。すなわち、2枚の連結片30a、30aからなる連結部材30には4つの固定ボルト挿通孔36が設けられている。なお、この4つの固定ボルト挿通孔36は、2枚の連結片30a、30aの各平坦部がクランプ本体25の上面25aに設置された際に、クランプ本体25の4つの固定ボルト孔(図示せず)に螺入される4本の固定ボルト17を同時に挿通可能な箇所に設けられている。これにより、連結部材30は、親綱支柱1bのクランプ2cと連結金具3の間に設置された状態でクランプ本体25の上面25aに4本の固定ボルト17を用いて固定可能となっている。すなわち、クランプ補強冶具24は、図13(a)及び図13(b)に示すように連結部材30がクランプ2cと連結金具3の間に着脱自在に設置され、この連結部材30を介して連結金具3がクランプ2cに連結される構造となっている。
クランプ補強冶具24は、図13(a)及び図13(b)を参照に示すように連結部材30がクランプ2cと連結金具3の間に設置されることによって親綱支柱1bに取り付けられた際に一対の冶具クランプ29、29が2本の締付ボルト18、18の両側にそれぞれ配置される構造となっている。
このような状態でクランプ補強冶具24が取り付けられた親綱支柱1bをH鋼のフランジなどの板状部材に設置した場合、クランプ2cの2本の締付ボルト18に加え、2セットの冶具用締付ボルト32及び冶具用受けボルト33によって板状部材が挟持されるため、板状部材を保持する力が強まる。したがって、クランプ補強冶具24を親綱支柱1bに取り付けることによれば、支柱本体10を板状部材から外れ難くすることができる。
また、冶具用締付ボルト32と冶具用受けボルト33によって板状部材が挟持された状態で冶具クランプ29が上方へ引っ張られた場合、冶具用締付ボルト32と冶具用受けボルト33が第1の冶具脚部34及び第2の冶具脚部35に保持された部分を中心として先端部が下方へ移動するように傾動し、冶具用締付ボルト32と冶具用受けボルト33の先端部に取り付けられているパッド32a、33aと板状部材の接触面積が広くなるため、両者の間に大きな摩擦力が発生する。その結果、冶具クランプ29の保持力が増大する。これにより、板状部材を保持する力がさらに強まり、クランプ2cが板状部材からより一層外れ難くなるため、親綱支柱1bの使用時の安全性が高まる。
すなわち、板状部材に設置される従来の親綱支柱に本発明のクランプ補強冶具を用いることによれば、親綱支柱におけるクランプが板状部材から外れ難くなるため、親綱支柱の使用時の安全性を高めることが可能である。
図14(a)及び図14(b)はそれぞれ本発明の第3の実施の形態に係る親綱支柱1cの外観を示した正面図及び右側面図である。図15(a)及び図15(b)はそれぞれ図14(a)及び図14(b)におけるクランプの拡大図であり、図15(c)は図15(a)におけるB-B線矢視断面図である。また、図16(a)及び図16(b)はそれぞれ図15(b)に示した受け側パッドの平面図及び側面図であり、図16(c)は図16(b)において受け側パッドに皿ネジが取り付けられた状態を示した図である。さらに、図16(d)は図15(c)におけるクランプ本体の拡大図であり、図16(e)は図16(d)のC方向矢視図である。そして、図16(f)は座金の外観斜視図であり、図16(g)は図16(c)において座金がさらに取り付けられた状態を示している。また、図17(a)及び図17(c)は図16(a)に示した受け側パッドの平面図に図16(c)に示した皿ネジの軸部の断面図を記入した図であり、図17(b)は図15(c)において破線で囲んだ部分の拡大図であり、17(d)は図17(b)の一部を拡大した図である。なお、図15(c)、図17(b)及び図17(d)では、締付ボルト18、パッド18a、皿ネジ37及び受け側パッド38を断面表示ではなく、外観表示としている。また、図1乃至図9を用いて既に説明した構成要素については、同一の符号を付すことにより適宜その説明を省略する。
図14(a)及び図14(b)に示すように本発明の親綱支柱1cは、実施例1として既に説明した親綱支柱1aにおいてクランプ2aの代わりにクランプ2dを備えたことを特徴としている。なお、親綱支柱1cの連結金具3は、支持板6、7(図4(a)及び図4(b)を参照)を平面視した場合の形状が親綱支柱1aの支持板6、7と若干異なっているが、それ以外の部分については親綱支柱1aの連結金具3の構造と同じである。また、親綱支柱1cの把持部12a、12bも平面視した場合の形状が親綱支柱1aの把持部12a、12bと若干異なっているが、それ以外の部分については親綱支柱1aの把持部12a、12bと同じである。
図15(a)に示すようにクランプ2dでは、正面視した場合、3本の第1の脚部20のうち、両側の2本の先端側同士の間隔が基端側同士の間隔よりも広くなるような形状をなしている。なお、図示していないが、第2の脚部21についても、正面視した場合、3本のうち、両側の2本の先端側同士の間隔が基端側同士の間隔よりも広くなるような形状をなしている。
図15(b)及び図15(c)に示すようにクランプ2dは、クランプ2aにおいてクランプ本体15の第2の脚部21に受けボルト孔16c(図5(a)参照)が設けられる代わりにネジ孔16d及び凹状の保持部16e(いずれも図16(d)を参照)が設けられるとともに、受けボルト19及びパッド19aの代わりに、皿ネジ37、受け側パッド38及び座金39を備えている。
図16(a)乃至図16(c)に示すように受け側パッド38は、球の中心を通る平面と平行な平面(以下、第1の切断平面という。)によって球殻の一部(球の中心が含まれる側の部分)が切除され、凸状をなす外面側の一部(第1の切断平面による切断面が含まれない側の部分)が第1の切断面に対して所定の角度(例えば、5度)をなす第2の切断平面によってさらに切除されたような形状をなしている。また、受け側パッド38には皿ネジ37の軸部37bを挿通するためのネジ挿通孔38aが設けられており、このネジ挿通孔38aは平面視した場合に、皿ネジ37の軸部37bをそれぞれ挿通可能な2つの円が一部を重なり合わせたような形状をなしている。なお、皿ネジ37は軸部37bがネジ挿通孔38aに挿通された状態で頭部37aが受け側パッド38の内部に配置される構造となっている。また、ネジ挿通孔38aは平面視した場合に、図19(a)に示した下側の円弧の内部のみに皿ネジ37の軸部37bを挿通可能な構造であっても良い。
図16(d)に示すようにネジ孔16dは、皿ネジ37が螺入された際に中心軸37cが締付ボルト18の中心軸18bとともに仮想平面28a(図5(b)参照)上に配置され、かつ、支柱本体10が鉛直方向と平行をなす場合に、水平方向と平行になるようにクランプ本体15の第2の脚部21の内面21aに設けられている。なお、本実施例ではネジ孔16dを有底孔としているが、ネジ孔16dはこのような構造に限定されるものではなく、貫通孔であっても良い。また、本実施例では皿ネジ37を用いているが、頭部と軸部を有する構造であれば、皿ネジ以外のネジ部材を用いることもできる。
図16(e)に示すようにクランプ本体15の第2の脚部21の内面21aには、平面視矩形状をなし、所定の深さを有する保持部16eが座金39の一部を内部に配置可能に設けられている。また、図16(f)に示すように座金39は、平面視矩形状をなし、第1の接触面39aと第2の接触面39bが平行でなく(すなわち、第1の接触面39aを含む平面と第2の接触面39bを含む平面が第1の切断平面と第2の切断へ面がなす角度と同じ角度をなすように配置された状態であって)、第1の接触面39a及び第2の接触面の略中央に皿ネジ37の挿通孔39cが設けられている。すなわち、座金39は側面視楔状をなしている。
図16(g)に示すように座金39は、挿通孔39cに皿ネジ37の軸部37bが挿通されるとともに、受け側パッド38の接触面38b(前述の第2の切断平面による切断面に相当)(図16(b)及び図16(c)を参照)に対して第1の接触面39aが接触可能な状態であって、かつ、側面視した場合に幅の狭い側が上を向くように保持部16eに設置される。
図17(a)に示すように受け側パッド38のネジ挿通孔38aを平面視した場合の輪郭線は、少なくとも一方が皿ネジ37の軸部37bの半径よりも大きな半径を有する2つの円弧によって形成されているが、2つの円弧の接続部分(すなわち、間隔が最も狭い部分)の間隔は皿ネジ37の軸部37bの太さよりも狭くなっている。また、受け側パッド38の接触面38bは平面視矩形状をなすとともに、この矩形を構成する4辺のうちの2辺が上記円弧の中心同士を結ぶ線分と平行をなすように形成されている。
受け側パッド38のネジ挿通孔38aを平面視した場合の輪郭線を構成する上記2つの円弧のうちの一方は、その中心が受け側パッド38の中心軸(前述の球の中心を通り、しかも第1の切断平面に垂直な直線)上に位置するように形成されている。そのため、皿ネジ37の中心軸37cが受け側パッド38の中心軸と一致するように軸部37bが受け側パッド38のネジ挿通孔38aに挿通された場合、図17(a)に示すように皿ネジ37の軸部37bは、上記一方の円弧内に配置される。
上記構成のクランプ2dによってH鋼のフランジ22aを挟持すると、図17(b)に示すように受け側パッド38の接触面38c(前述の第1の切断平面による切断面に相当)(図16(b)及び図16(c)を参照)がフランジ22aの側面に当接する。この状態で、親綱支柱1cの支柱本体10(図14(a)及び図14(b)を参照)が親綱によって紙面に対して左右のいずれかの方向へ引っ張られると、3本の第2の脚部21のうちの少なくとも1本には矢印Dで示すように上向きに移動させようとする力が発生する。このとき、皿ネジ37は第2の脚部21に設けられたネジ孔16d(図16(d)及び図16(e)を参照)に軸部37bが螺入されており、座金39は第2の脚部21に設けられた保持部16e(図16(d)及び図16(e)を参照)によって一部が保持されているため、皿ネジ37と座金39には第2の脚部21から上向きの力が作用する。一方、受け側パッド38に対しては接触面38cとフランジ22aの側面の間に発生する摩擦力が下向きに作用する。その結果、図17(c)及び図17(d)に示すように、皿ネジ37の軸部37bは受け側パッド38のネジ挿通孔38aを変形させつつ、その中を上方へ向かって移動し、挿通孔39cに皿ネジ37の軸部37bが挿通された状態の座金39も皿ネジ37や第2の脚部21と一体となって上方へ移動する。
このように座金39が受け側パッド38に対して相対的に上方へ移動すると、第1の接触面39aに接触面38bが接触している受け側パッド38は座金39が楔としての機能を発揮する結果、座金39からフランジ22aの方へ押し付けられるような力を受けることになる。これにより、クランプ2dの保持力が強まるため、親綱支柱1cでは、親綱支柱1aに比べて支柱本体10がフランジ22aから外れ難いという作用及び安全性に優れるという効果がより一層発揮される。
図18(a)は本発明の第4の実施の形態に係る親綱支柱の外観を示した側面図であり、図18(b)は図18(a)におけるクランプの拡大図であり、図18(c)は図18(b)の断面図であり、実施例3の図15(c)に相当する。また、図19(a)及び図19(b)はそれぞれ図18(b)に示した受け側パッドの平面図及び側面図であり、図19(c)は図19(b)において受け側パッドに皿ネジが取り付けられた状態を示した図であり、図19(d)は図18(c)におけるクランプ本体の拡大図であり、図19(e)は図19(d)のE方向矢視図である。さらに、図20(a)及び図20(c)は図19(a)に示した受け側パッドの平面図に図19(c)に示した皿ネジの軸部の断面図を記入した図であり、図20(b)は図18(c)において破線で囲んだ部分の拡大図であり、図20(d)は図20(b)の一部を拡大した図である。なお、図18(c)、図20(b)及び図20(d)では、締付ボルト18、パッド18a、皿ネジ37及び受け側パッド40を断面表示ではなく、外観表示としている。また、図1乃至図9及び図14乃至図17を用いて既に説明した構成要素については、同一の符号を付すことにより適宜その説明を省略する。
図18(a)に示すように本発明の親綱支柱1dは、実施例3として既に説明した親綱支柱1cにおいてクランプ2dの代わりにクランプ2eを備えたことを特徴としている。なお、親綱支柱1dの正面図は図14(a)に示した親綱支柱1cの正面図と同一であるため、その説明を省略する。
図18(b)及び図18(c)に示すようにクランプ2eは、クランプ2dにおいてクランプ本体15の第2の脚部21に凹状の保持部16e(図16(d)及び図16(e)を参照)が設けられる代わりに凹状のガイド部16f(図19(d)及び図19(E)を参照)が設けられるとともに、受け側パッド38及び座金39の代わりに、受け側パッド40を備えている。
図19(a)乃至図19(c)に示すように受け側パッド40は、受け側パッド38において接触面38bの代わりに、第1の切断平面に垂直な方向へ突出するように凸部40dが形成され、この凸部40dに対し、第2の脚部21と接触する面(接触面40b)が第1の切断面に対して所定の角度(例えば、5度)をなすように設けられている。また、受け側パッド40には受け側パッド38のネジ挿通孔38aと同一形状のネジ挿通孔40aが設けられている。すなわち、このネジ挿通孔40aは平面視した場合に、皿ネジ37の軸部37bをそれぞれ挿通可能な2つの円の一部が互いに重なったような形状をなしている。なお、皿ネジ37は軸部37bがネジ挿通孔40aに挿通された状態で頭部37aが受け側パッド40の内部に配置される構造となっている。
図19(d)に示すようにネジ孔16dは、皿ネジ37が螺入された際に中心軸37cが締付ボルト18の中心軸18bとともに仮想平面28a(図5(b)参照)上に配置され、かつ、支柱本体10が鉛直方向と平行をなす場合に、水平方向と平行になるようにクランプ本体15の第2の脚部21の内面21aに設けられている。なお、本実施例ではネジ孔16dを有底孔としているが、ネジ孔16dはこのような構造に限定されるものではなく、貫通孔であっても良い。
図19(e)に示すようにクランプ本体15の第2の脚部21の内面21aには、所定の深さを有するガイド部16fが受け側パッド40の凸部40dの一部を内部に配置可能に設けられている。なお、ガイド部16fは底面と第1の脚部20の間隔が第2の脚部21の先端側へ向かうほど狭くなるように形成されている。
受け側パッド40のネジ挿通孔40aを平面視した場合の輪郭線は、皿ネジ37の軸部37bの半径よりも大きな半径を有する2つの円弧によって形成されているが、2つの円弧の接続部分の間隔は皿ネジ37の軸部37bの太さよりも狭くなっている。そして、受け側パッド40の接触面40bは平面視矩形状をなすとともに、この矩形を構成する4辺のうちの2辺が上記円弧の中心同士を結ぶ線分と平行をなすように形成されている。
また、受け側パッド40のネジ挿通孔40aを平面視した場合の輪郭線を構成する上記2つの円弧のうちの一方は、その中心が受け側パッド40の中心軸(前述の球の中心を通り、しかも第1の切断平面に垂直な直線)上に位置するように形成されている。そのため、皿ネジ37の中心軸37cが受け側パッド40の中心軸と一致するように軸部37bが受け側パッド40のネジ挿通孔40aに挿通された場合、図20(a)に示すように皿ネジ37の軸部37bは、上記一方の円弧内に配置される。
また、図20(b)に示すように受け側パッド40は、接触面40b(図19(b)及び図19(c)を参照)に対して第2の脚部21のガイド部16fの底面が接触するとともに、凸部40dを側面視した場合に幅の狭い側が下を向くように設置される。
上記構成のクランプ2eによってH鋼のフランジ22aを挟持すると、図20(b)に示すように受け側パッド40の接触面40cがフランジ22aの側面に当接する。この状態で、親綱支柱1dの支柱本体10(図18(a)参照)が親綱によって紙面に対して垂直な方向へ引っ張られると、3本の第2の脚部21のうちの少なくとも1本には矢印Fで示すように上向きに移動させようとする力が発生する。このとき、皿ネジ37は第2の脚部21に設けられたネジ孔16d(図19(d)及び図19(e)を参照)に軸部37bが螺入されているため、皿ネジ37には第2の脚部21から上向きの力が作用する。一方、受け側パッド40に対しては接触面40cとフランジ22aの側面の間に発生する摩擦力が下向きに作用する。その結果、図20(c)及び図20(d)に示すように、皿ネジ37の軸部37bは受け側パッド40のネジ挿通孔40aを変形させながら上方へ移動することに伴い、受け側パッド40に対して第2の脚部21が相対的に上方へ移動する結果、第2の脚部21によって受け側パッド40がフランジ22aの方へ押し付けられるような力を受けることになる。これにより、クランプ2eの保持力が強まるため、親綱支柱1dでは、親綱支柱1aに比べて支柱本体10がフランジ22aから外れ難いという作用及び安全性に優れるという効果がより一層発揮される。
本発明は、高所作業が行われる現場において、作業者の命綱を係留するための親綱を設置する場合に適用可能である。
1a~1d…親綱支柱 2a~2e…クランプ 3…連結金具 4…角筒体 4a…側面 4b…連結孔 4c…下端 5…基板 5a…上面 5b…下面 6、7…支持板 6a、7a…上端 6b、7b…下端 6c、7c…切り欠き 8…連結板 8a…固定ボルト挿通孔 8b…上面 9a…平座金 9b…ばね座金 10…支柱本体 10a…下端 10b…上端 10c…側面 10d…連結孔 11a…上部支柱 11b…下部支柱 12a~12c…把持部 13…連結具 13a…ネジ 13b…ナット 14a、14b…連結孔 15…クランプ本体 15a…上面 16a…固定ボルト孔 16b…締付ボルト孔 16c…受けボルト孔 16d…ネジ孔 16e…保持部 16f…ガイド部 17…固定ボルト 18…締付ボルト 18a…パッド 18b…中心軸 19…受けボルト 19a…パッド 19b…中心軸 20…第1の脚部 21…第2の脚部 21a…内面 22…H鋼 22a…フランジ 23…親綱 24…クランプ補強冶具 25…クランプ本体 25a…上面 26…第1の脚部 27…第2の脚部 28a、28b…仮想平面 28c…仮想対称面 29…冶具クランプ 30…連結部材 30a…連結片 31…冶具クランプ本体 32…冶具用締付ボルト 32a…パッド 32b…中心軸 33…冶具用受けボルト 33a…パッド 33b…中心軸 34…第1の冶具脚部 35…第2の冶具脚部 36…固定ボルト挿通孔 37…皿ネジ 37a…頭部 37b…軸部 37c…中心軸 38…受け側パッド 38a…ネジ挿通孔 38b、38c…接触面 39…座金 39a…第1の接触面 39b…第2の接触面 39c…挿通孔 40…受け側パッド 40a…ネジ挿通孔 40b、40c…接触面 40d…凸部

Claims (6)

  1. 鉛直方向と平行に設置された板状部材に設置される親綱支柱であって、
    対向する第1の脚部及び第2の脚部を有して下向きに開口するクランプ本体と、
    前記第1の脚部に設けられた締付ボルト孔に螺入された締付ボルトと、前記第2の脚部に装着されて前記板状部材を前記締付ボルトとともに挟持する受け側パッドと、この受け側パッドに設けられたネジ挿通孔に挿通されるネジ部材と、このネジ部材の挿通孔を有し、側面視楔状をなす座金と、からなるクランプと、
    このクランプの上側に設置された連結金具と、
    この連結金具が下端に取り付けられて長手方向が前記鉛直方向と平行をなすように設置される支柱本体と、を備え、
    前記締付ボルトは、前記支柱本体と平行仮想平面内に中心軸が配置され、
    前記クランプは前記板状部材に対して前記仮想平面と前記板状部材が直交するように取り付けられ
    前記第2の脚部には、前記ネジ部材が螺入されるネジ孔と、前記座金の一部を内部に配置可能な凹状の保持部が設けられ、
    前記ネジ挿通孔は、平面視した場合の輪郭線が、少なくとも一方が前記ネジ部材の軸部の半径よりも大きな半径を有する2つの円が一部を重なり合わせたような形状をなすとともに、最も間隔の狭い箇所が前記ネジ部材の前記軸部の太さよりも狭く、
    前記座金は、側面視した場合に幅の狭い側が上を向くように前記保持部に設置されていることを特徴とする親綱支柱。
  2. 前記クランプは、前記座金を備える代わりに、前記受け側パッドの前記第2の脚部に対向する面に凸部が形成されるとともに、この凸部を上下方向へ案内するガイド部が前記第2の脚部に設けられ、
    前記凸部は側面視楔状をなし、
    前記ガイド部は、底面と前記第1の脚部の間隔が前記第2の脚部の先端側へ向かうほど狭くなるように形成されており、
    前記受け側パッドは前記凸部を側面視した場合に幅の狭い側が下を向くように設置されていることを特徴とする請求項に記載の親綱支柱。
  3. 前記連結金具は、
    前記支柱本体の前記下端に設置された基板と、
    十字に組まれた状態で上端が前記基板の下面に接合された2枚の支持板と、
    下面が前記クランプ本体に連結されるとともに2枚の前記支持板の下端が上面に接合された連結板と、を備えており、前記クランプの上側に設置された状態において2枚の前記支持板のうちの一方が前記仮想平面と平行をなすように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の親綱支柱。
  4. 前記クランプ本体は、固定ボルトが螺入される固定ボルト孔が上面に設けられており、
    前記連結板は、前記固定ボルトが挿通される固定ボルト挿通孔が設けられていることを特徴とする請求項に記載の親綱支柱。
  5. 下向きに開口し、締付ボルトが設けられたクランプと、このクランプの上面に着脱自在に連結される連結金具と、この連結金具が下端に取り付けられて鉛直方向と平行に設置される支柱本体と、を備え、鉛直方向と平行に設置された板状部材に設置される親綱支柱に取り付けられるクランプ補強冶具であって、
    仮想対称面を挟んで対向するように配置された第1の冶具脚部及び第2の冶具脚部を有し、下向きに開口する冶具クランプ本体と、
    前記第1の冶具脚部に設けられた冶具用締付ボルト孔に螺入された冶具用締付ボルトと、
    前記第2の冶具脚部に装着されて前記板状部材を前記冶具用締付ボルトとともに先端部同士で挟持する冶具用受けボルトと、からなる一対の冶具クランプと、
    一対の前記冶具クランプの上部同士を繋ぐ連結部材と、を備え、
    一対の前記冶具クランプは、前記連結部材が前記クランプの前記上面に設置された際に前記締付ボルトの両側にそれぞれ配置され、
    前記冶具用締付ボルト及び前記冶具用受けボルトは、前記仮想対称面と直交する同一の仮想平面内にそれぞれの中心軸が配置され、
    前記連結部材は、前記クランプと前記連結金具の間に着脱自在に設置され、
    前記連結金具は、前記連結部材を介して前記クランプに連結されることを特徴とするクランプ補強冶具。
  6. 前記冶具用締付ボルト及び前記冶具用受けボルトは、前記先端部が上を向くように前記中心軸が前記仮想対称面と直交する方向に対して傾斜した状態で設置されていることを特徴とする請求項に記載のクランプ補強冶具。
JP2021194373A 2021-06-30 2021-11-30 親綱支柱及びクランプ補強冶具 Active JP7067750B1 (ja)

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