JP7064172B2 - 現像装置および画像形成装置 - Google Patents
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本発明は、収容部内で飛散した現像剤がそのまま排出部を介して収容部の外部へ流出する場合に比べて現像剤の過剰排出を抑制することを目的とする。
請求項2に係る発明は、前記抑制手段は、複数の前記板状部材が前記搬送方向に間隙を介して並んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の現像装置である。
請求項3に係る発明は、前記抑制手段は、前記排出部での現像剤の排出方向から見た前記板状部材の投影面積が、前記搬送方向の下流側から上流側に向かうに従い大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載の現像装置である。
請求項4に係る発明は、前記抑制手段は、複数の前記板状部材同士の間隙が、前記搬送方向の下流側から上流側へ向かうに従い小さくなっていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置である。
請求項5に係る発明は、前記抑制手段は、それぞれの前記板状部材と前記搬送方向とがなす角度が、当該搬送方向の下流側から上流側へ向かうに従い小さくなっていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置である。
請求項6に係る発明は、前記収容部は、前記板状部材の重力方向の下方に位置し且つ前記排出部における重力方向の下端から当該重力方向の下方へ延びる壁部を有し、当該壁部には水平面が形成されていないことを特徴とする請求項1に記載の現像装置である。
請求項7に係る発明は、前記収容部の前記壁部は、当該壁部における前記重力方向の上方に位置し且つ前記排出部の前記下端に対向する当該壁部の上端部から当該重力方向の下方へ向かうに従い前記搬送部に近づくように傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の現像装置である。
請求項8に係る発明は、前記収容部の前記壁部における前記上端部は、前記板状部材よりも当該収容部の外側に位置していることを特徴とする請求項7に記載の現像装置である。
請求項9に係る発明は、前記搬送部は、前記搬送方向に延びる回転軸と、当該回転軸の外周に螺旋状に形成された搬送羽根とを有し、前記抑制手段は、重力方向の上方に位置する前記搬送羽根に垂直な方向に対して傾斜した板状部材からなることを特徴とする請求項1に記載の現像装置である。
請求項10に係る発明は、像保持体と、当該像保持体に現像剤を用いて像を形成する現像装置とを備え、当該現像装置が、請求項1乃至9の何れかに記載の現像装置により構成された画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、予め定めた嵩高さを超えた現像剤の排出を複数の板状部材同士の間隙により行うことができる。
請求項3~5に係る発明によれば、板状部材の投影面積が搬送方向の下流側から上流側に亘って等しい場合と比べて収容部内で飛散した現像剤の排出をより抑制することができる。
請求項6に係る発明によれば、壁部に水平面が形成されている場合と比べて板状部材に当たった飛散現像剤が壁部に堆積するのを抑制することができる。
請求項7に係る発明によれば、壁部が傾斜していない場合と比べて板状部材に当たった現像剤を収容部へ戻りやすくすることができる。
請求項8に係る発明によれば、壁部における重力方向の上端が板状部材よりも収容部の内側に位置している場合と比べて板状部材に当たった現像剤が収容部の外部へ落下することを抑制することができる。
請求項9に係る発明によれば、板状部材が搬送羽根に垂直な方向に対して傾斜していない場合と比べて搬送部の回転により飛散した現像剤が直接、板状部材に当たりやすくなる。
請求項10に係る発明によれば、収容部内で飛散した現像剤がそのまま排出部を介して収容部の外部へ流出する場合に比べて現像剤の過剰排出を抑制することができる。
(画像形成装置の構成)
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、例えば用紙に単色の画像を形成する単色プリンタ等からなり、画像データに対応して画像形成を行う画像形成部10を備えている。また、画像形成装置1は、画像形成装置1の全体を制御する制御部50を備えている。
なお、現像装置100の構成については、後段にて詳細に説明する。
次いで、転写部Tpに用紙が供給される。これに合わせて、転写装置15が形成する転写電界により、感光体ドラム11上に形成されたトナー像が用紙に対して静電転写される。
一方、転写後に感光体ドラム11に付着しているトナーは、清掃装置16によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
図2~図4は、本実施の形態が適用される現像装置100を示した図である。図2は、現像装置100を後述する第1搬送部材120による搬送方向に垂直な面で切断した断面図であり、図3は、現像装置100の斜視図であり、図4は、現像装置100を図3のIV方向から見た図である。なお、図4では、後述する回収部150の記載を省略している。
本実施の形態の現像装置100は、例えば負極性に帯電するトナーおよび正極性に帯電し磁性を有するキャリアを主成分とする所謂二成分現像剤を用いて、現像を行う。また、現像装置100は、画像形成装置1(図1参照)の本体に対して着脱可能に構成されている。
また、現像装置100は、重力方向(後述するZ方向)に並んで配置され、現像ハウジング110内に収容される二成分現像剤を攪拌しながら搬送する搬送部の一例としての第1搬送部材120および第2搬送部材130を有している。また、現像装置100は、現像ハウジング110内において、現像ロール101と第2搬送部材130との間で滞留する現像剤を搬送する第3搬送部材140を有している。
さらに、現像装置100は、現像ハウジング110の後述する排出口116から排出された現像剤を回収する回収部150を有している。
本体部110Aの内部には、現像ロール101の他、第1搬送部材120、第2搬送部材130および第3搬送部材140が収容されている。本体部110Aは、全体として直方体状の形状を有している。
また、延設部110Bの内部には、本体部110AからX方向の下流側に突出する第1搬送部材120および第2搬送部材130の端部が収容されている。延設部110Bは、第1搬送部材120および第2搬送部材130の外形状に倣った形状を有しており、具体的には円柱がZ方向に2つ連なった形状を有している。
詳細については後述するが、この例では、排出口116を囲み排出口116を構成する延設部110Bの壁面のうち、排出口116のZ方向の下流側(重力方向の下方)に位置する壁部の一例としての下方壁面117は、現像ハウジング110の内側から外側に向かって傾斜している(後述する図5も参照)。
また、排出口116の外側には、回収部150が接続されている。さらに、排出口116には、排出口116の一部の領域を遮蔽し、排出口116を介した現像剤の排出を抑制する抑制手段の一例としての遮蔽部180が設けられている。なお、排出口116および遮蔽部180の構成については後段にて詳細に説明する。
また、仕切壁111には、図4に示すように、X方向の両端にそれぞれ第1開口111Aおよび第2開口111Bが形成されている。これにより、第1攪拌室112と第2攪拌室113とは、第1開口111Aおよび第2開口111Bを介して、X方向の両端で接続されている。
図3に示すように、本実施の形態では、第1搬送部材120および第2搬送部材130のX方向に沿った長さは、現像ロール101と比べて長くなっている。また、第1搬送部材120における第1羽根部122の間隔と、第2搬送部材130における第2羽根部132との間隔は、同程度となっている。
案内部153は、現像ハウジング110の排出口116から重力方向の下方へ延び、排出口116と搬送部151の一端(X方向の下流側の端部)とを接続する。
回収容器157は、搬送部151の他端(X方向の上流側の端部)に接続されており、搬送部151内を回転搬送部材155によって搬送された現像剤を収容する。
続いて、本実施の形態の現像装置100における現像剤の循環について説明する。
不図示の駆動手段により第1搬送部材120および第2搬送部材130が回転されると、図4に示すように、第2攪拌室113内の現像剤は、第2搬送部材130の回転により矢印方向(X方向の上流側、図4における右方向)に搬送される。このとき、現像剤中のトナーとキャリアとが攪拌される。そして、第2攪拌室113内のX方向の上流側端部に到達すると、現像剤は、第1開口111Aを通って第1攪拌室112内へ流入する。
排出口116から排出された現像剤は、回収部150に回収される。具体的には、回収部150では、排出口116から排出された現像剤が案内部153を介して搬送部151へ案内され、搬送部151の回収搬送部材155によって搬送されて、回収容器157へ回収される。
また、排出口116から排出される現像剤には、長期の使用に亘って帯電性能が低下したキャリア等が含まれる。したがって、補給口115から新たな現像剤が補給されるとともに、排出口116から余剰の現像剤が排出されることで、現像ハウジング110内で劣化した現像剤と新たな現像剤との入れ替えが徐々に行われることになる。
そして、例えば現像剤の嵩高さが排出口116の下方壁面117の高さに到達していない場合に、飛散現像剤が排出口116から排出されると、現像ハウジング110から現像剤が過剰に排出されることになり、現像ハウジング110内の現像剤量の低下につながることとなる。
これに対し、本実施の形態の現像装置100では、排出口116に、排出口116を介した飛散現像剤の排出を抑制する遮蔽部180を設け、現像ハウジング110からの現像剤の過剰排出を抑制する。
続いて、遮蔽部180について説明する。図5は、第1搬送部材120、排出口116および遮蔽部180を第1搬送部材120による搬送方向に垂直な面(ZY平面)に沿って切断した断面図である。また、図6は、第1搬送部材120、排出口116および遮蔽部180を図5のVI方向から見た図である。
続いて、現像ハウジング110での現像剤の挙動および遮蔽部180による飛散現像剤の排出を抑制する作用について説明する。
第1搬送部材120を回転させると、現像ハウジング110内に収容される現像剤の剤面で、第1搬送部材120の第1羽根部122によって現像剤が跳ね上げられることで、現像剤が飛散する。飛散した現像剤(飛散現像剤)が排出口116へ向かって進行すると、この飛散現像剤は、図5において破線矢印で示すように、遮蔽部180の板状部材181に突き当たり進行方向が変えられる。より具体的には、飛散現像剤は、遮蔽部180の板状部材181に突き当たることで、重力方向の下方へ落下する。
これにより、本実施の形態では、遮蔽部180により、現像ハウジング110内で予め定めた嵩高さを超えた余剰の現像剤のオーバーフローによる排出が阻害されるのを抑制しながら、現像ハウジング110内で飛散した飛散現像剤の排出を抑制する。
これは以下の理由による。すなわち、第1搬送部材120を回転させることにより現像剤の剤面から飛散する飛散現像剤は、第1羽根部122に対して垂直な方向へ進行しやすい。この例では、現像剤の剤面よりも上側に位置する第1羽根部122の領域122Aから排出口116側へ延びる垂線Pの方向へ、飛散現像剤が進行しやすい。したがって、それぞれの板状部材181を、第1羽根部122の領域122Aから延びる垂線Pに対して傾斜するように設けることで、第1羽根部122によって飛散し排出口116へ向かって進行する飛散現像剤が、板状部材181に突き当たりやすくなる。これにより、排出口116を介した飛散現像剤の排出が抑制されやすくなる。また、それぞれの板状部材181を、第1羽根部122の領域122Aから延びる垂線Pに対して垂直となるように設けると、飛散現像剤がそれぞれの板状部材181に突き当たりやすくなるため、より好ましい。
さらに、下方壁面117の上端部117Aは、遮蔽部180の板状部材181と比べて、現像ハウジング110の外側に位置している。これにより、板状部材181に突き当たった飛散現像剤が下方壁面117上に落下しやすくなる。そして、第1搬送部材120側に傾斜する下方壁面117によって、飛散現像剤が現像ハウジング110内へ案内されやすくなっている。なお、下方壁面117の表面には、現像剤の滑りを良くするような表面処理等を施してもよい。
ここで、現像装置100では、例えば画像形成部10(図1参照)において形成する画像の像密度、温度や湿度等の環境等によって、現像ハウジング110内を搬送される現像剤の流動性が変化する場合がある。そして、現像剤の流動性が低下した場合には、例えば排出口116の面積が小さいと、余剰の現像剤が排出されにくくなりやすい。
また、排出口116の面積を大きくできることで、排出口116を介した現像装置100内外の気体の流通量が多くなるため、現像装置100内の圧力上昇が抑制される。この結果、現像装置100内の圧力上昇に伴って感光体ドラム11と現像ロール101との対向部でクラウドが発生することが抑制される。
続いて、遮蔽部180の他の形態について説明する。
上述した例では、遮蔽部180を構成する複数の板状部材181の形状や角度が互いに等しく、また隣接する板状部材181同士の間隔が互いに等しくなっている。これにより、排出口116および遮蔽部180を現像剤の排出方向(この例ではY方向)から見た場合の、排出口116の面積に対する遮蔽部180(板状部材181)の投影面積(以下、単に遮蔽部180の投影面積と称する)が、排出口116の全域に亘って略同一となっている。
しかしながら、遮蔽部180の投影面積は、排出口116におけるX方向の上流側と下流側とで異なっていてもよい。
遮蔽部180の投影面積を、X方向の下流側と比べて上流側で大きくすることで、飛散現像剤が到達しやすい排出口116のX方向の上流側において、飛散現像剤が遮蔽部180(板状部材181)に当たりやすくなる。この結果、排出口116のX方向の上流側では、飛散現像剤の排出が効果的に抑制される。また、飛散現像剤が到達しにくい排出口116のX方向の下流側では、X方向の上流側と比べて遮蔽部180の投影面積が小さいため、オーバーフローによる余剰現像剤の排出が行われやすくなる。
図7(a)に示す例では、複数の板状部材181同士の間隔を、X方向の下流側と比べて上流側で小さくすることで、遮蔽部180の投影面積をX方向の下流側と比べて上流側で大きくしている。言い換えると、図7(a)に示す例では、複数の板状部材181同士の間隔が、X方向の上流側から下流側へ向かうに従い大きくなっている。
また、上記の複数の形態を互いに組み合わせることで、遮蔽部180の投影面積をX方向の下流側と比べて上流側で高くしてもよい。
また、遮蔽部180は、排出口116を介した余剰の現像剤のオーバーフローによる排出については阻害しないため、現像剤の体積(嵩)が変動することが抑制される。
Claims (10)
- 像保持体に像を形成する現像剤を収容する収容部と、
前記収容部内で回転し現像剤を搬送方向へ搬送する搬送部と、
前記収容部に設けられ、前記搬送部に対向し、当該収容部の外部に向けて前記搬送方向と交差する方向に開口し、予め定めた嵩高さを超えた現像剤を当該収容部から排出する排出部と、
前記排出部において前記搬送方向に対して傾斜して設けられる板状部材からなり、当該排出部からの現像剤の排出を抑制する抑制手段と
を備える現像装置。 - 前記抑制手段は、複数の前記板状部材が前記搬送方向に間隙を介して並んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記抑制手段は、前記排出部での現像剤の排出方向から見た前記板状部材の投影面積が、前記搬送方向の下流側から上流側に向かうに従い大きくなっていることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。
- 前記抑制手段は、複数の前記板状部材同士の間隙が、前記搬送方向の下流側から上流側へ向かうに従い小さくなっていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
- 前記抑制手段は、それぞれの前記板状部材と前記搬送方向とがなす角度が、当該搬送方向の下流側から上流側へ向かうに従い小さくなっていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
- 前記収容部は、前記板状部材の重力方向の下方に位置し且つ前記排出部における重力方向の下端から当該重力方向の下方へ延びる壁部を有し、当該壁部には水平面が形成されていないことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記収容部の前記壁部は、当該壁部における前記重力方向の上方に位置し且つ前記排出部の前記下端に対向する当該壁部の上端部から当該重力方向の下方へ向かうに従い前記搬送部に近づくように傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
- 前記収容部の前記壁部における前記上端部は、前記板状部材よりも当該収容部の外側に位置していることを特徴とする請求項7に記載の現像装置。
- 前記搬送部は、前記搬送方向に延びる回転軸と、当該回転軸の外周に螺旋状に形成された搬送羽根とを有し、
前記抑制手段は、重力方向の上方に位置する前記搬送羽根に垂直な方向に対して傾斜した板状部材からなることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。 - 像保持体と、当該像保持体に現像剤を用いて像を形成する現像装置とを備え、当該現像装置が、請求項1乃至9の何れかに記載の現像装置により構成された画像形成装置。
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