JP2009047891A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する位置の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口94を該現像剤搬送路に設けた現像装置4において、上下に可動であり、下方にある際には現像剤排出口94を閉鎖し、上方にある際には排出口94を開放する排出口開閉部材140を備えることにより、剤面が低い際には該現像剤搬送部材の搬送動作によって飛翔した現像剤の排出防止を行い、剤面が所定の高さを超える場合にはモータ等の特別な駆動元を必要とせず、剤圧によって自然に開閉部材が開放され、剤の排出を阻害しない。
【選択図】 図2
Description
これにより、キャリアのトナーを帯電させる能力が徐々に低下して、キャリアが劣化した状態となる。キャリアの劣化が進行するとトナーの帯電量が低下し、地肌部汚れやトナー飛散などを引き起こすため、この種の画像形成装置では定期的にサービスマンがユーザーを訪問してキャリアの交換を行っていた。このために、メンテナンス費用がかかり画像形成の単価が高くなってしまっていた。
また、特許文献1の現像装置では、現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する位置の所定の高さに、現像剤を装置外に排出する現像剤排出口を備えている。この現像装置では、プレミックス現像剤が補給され、現像装置内の現像剤量が増加すると、供給搬送路内の現像剤の嵩が高くなる。このとき、現像剤排出口を設けた位置で、現像剤排出口の高さまで到達した現像剤は現像剤排出口から現像装置外部へ排出される。
このような問題は、二成分現像剤を用いた現像装置に限るものではなく、現像剤補給手段によって現像剤の補給が成され、現像装置内の現像剤の増加量分を現像剤排出手段によって排出する構成を備えた現像装置であれば一成分現像剤を用いる現像装置であっても生じ得る問題である。
上記目的を達成するために、本発明の現像装置は、現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材を備え、該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する位置の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を該現像剤搬送路に設けた現像装置において、上下に可動であり、下方にある際には現像剤排出口を閉鎖し、上方にある際には排出口を開放する排出口開閉部材を備えることにより、剤面が低い際には該現像剤搬送部材の搬送動作によって飛翔した現像剤の排出防止を行い、剤面が所定の高さを超える場合にはモータ等の特別な駆動元を必要とせず、剤圧によって自然に開閉部材が開放され、剤の排出を阻害しないことを特徴とするものである。
また、本発明は、さらに、剤面を覆う排出口開閉部材を備えることにより該飛翔現像剤を完全に防止し、また排出口と対向する壁面を備えることにより該排出口開閉部材の長さを減らし、排出口上下方向の位置決めの自由度を持たせた事を特徴とするものである。
また、本発明は、さらに、剛体の排出口開閉部材と該排出口開閉部材の移動を上下方向に限定するためのガイドを備えることを特徴とするものである。
また、本発明は、さらに、該排出口位置に該現像剤搬送路を狭める部材によって上方路を形成し、該上方路内に排出口と開閉部材を設けることにより、該現像装置内の現像剤量に対する剤面高さ上下動の感度を向上させたことを特徴とするものである。
また、本発明は、さらに、排出口開閉部材をその上部を支点として開閉可能とすることにより、該排出口開閉部材の開閉が排出剤によって阻害されることを防ぐことを特徴とするものである。
また、本発明は、さらに、排出口開閉部材を適切な現像材料に対する剤面よりも上方に設けることにより、開閉部材の故障時に必要以上の剤が排出されることを防止することを特徴とするものである。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体が並行配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という)の一実施形態(以下、単に「実施形態」という)について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。この複写機はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
プロセスカートリッジ18Y、M、C、Kは、ドラム状の感光体1、帯電器、現像装置4、ドラムクリーニング装置、除電器などを有している。
帯電手段たる帯電器によって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。
Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体1Yは、除電器によって除電される。そして、帯電器によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ18M、C、Kについても同様である。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y、M、C、Kなども有している。
中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
4つの一次転写バイアスローラ62Y、M、C、Kは、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1Y、M、C、Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体と一次転写バイアスローラとの間に一次転写電界が形成される。
Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M、C、K用の感光体1M、C、K上に形成されたM、C、Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録体たる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上記二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板の外側に設けたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかする。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ18Y、M、C、K内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体40Y、M、C、K上に、Y、M、C、Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
本複写機は、2色以上のトナーからなる他色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体1Y、M、C、Kを接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、図示しない機構により、中間転写ベルト110を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY、M、C用の感光体1Y、M、Cから離間させる。そして、4つの感光体1Y、M、C、Kのうち、K用の感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y、M、Cについては、感光体1だけでなく、現像器も駆動を停止させて、感光体や現像剤の不要な消耗を防止する。
本複写機は、複写機内の下記機器の制御を司るCPU等から構成される図示しない制御部と、液晶ディスプレイや各種キーボタン等などから構成される図示しない操作表示部とを備えている。操作者は、この操作表示部に対するキー入力操作により、制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードについて、3つのモードの中から1つを選択することができる。この3つの片面プリントモードとは、ダイレクト排出モードと、反転排出モードと、反転デカール排出モードとからなる。
図2に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面を不図示の帯電装置により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光により静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給し、現像する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら図2の奥方向に現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。供給スクリュ8は、回転軸とこの回転軸に設けられた羽部とを備え、回転することにより軸方向に現像剤を搬送する現像剤搬送スクリュである。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9は現像ローラ5の横方向に、回収スクリュ6を備えた回収搬送路としての回収搬送路7は現像ローラ5の下方に並設されている。
供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り部材としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とを仕切る箇所は図中手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
なお、供給搬送路9と回収搬送路7とも第一仕切り壁133によって仕切られているが、第一仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部を設けていない。
また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との2つの搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。第二仕切り壁134は、図中手前側が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
現像剤搬送部材である供給スクリュ8、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11は樹脂もしくは金属のスクリュからなっており各スクリュ径は全てφ22[mm]でスクリュピッチは供給スクリュが50[mm]の2条巻き、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11が25[mm]の1条巻き、回転数は全て約600[rpm]に設定している。
現像ローラ5上にステンレスからなる現像ドクタ12によって薄層化された現像剤を感光体1との対抗部である現像領域まで搬送し現像を行う。現像ローラ5の表面はV溝あるいはサンドブラスト処理されておりφ25[mm]のAlもしくはSUS素管からなり、現像ドクタ12及び感光体1とのギャップは0.3[mm]程度となっている。
現像後の現像剤は回収搬送路7にて回収を行い、図2中の断面手前側に搬送され、非画像領域部に設けられた第一仕切り壁133の開口部で、攪拌搬送路10へ現像剤が移送される。なお、攪拌搬送路10における現像剤搬送方向上流側の第一仕切り壁133の開口部の付近で攪拌搬送路10の上側に設けられたトナー補給口から攪拌搬送路10にトナーが補給される。
図3は現像剤搬送路内の現像剤の流れを説明する現像装置の斜視断面図である。図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
また、図4は、現像装置内の現像剤の流れの模式図である。図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
攪拌搬送路10から現像剤の供給を受けた供給搬送路9では、現像ローラ5に現像剤を供給しながら、供給スクリュ8の搬送方向下流側に現像剤を搬送する。そして、現像ローラ5に供給され現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された余剰現像剤は第一仕切り壁133の余剰開口部92より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印E)。
現像ローラ5から回収搬送路7に送られ、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は第二仕切り壁134の回収開口部93より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印F)。
そして、攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側であり、供給スクリュ8の搬送方向上流側に搬送し、第一仕切り壁133の供給開口部91より供給搬送路9に供給される(図4中矢印D)。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、不図示のトナー濃度センサが設けられ、センサ出力により不図示のトナー補給制御装置を作動し、不図示のトナー収容部からトナー補給を行っている。
なお、図4に示すように、現像装置4の下部から上部への現像剤の移動は矢印Dのみである。矢印Dで示す現像剤の移動は、攪拌スクリュ11の回転で現像剤を押し込むことにより、現像剤を盛り上がらせて供給搬送路9に現像剤を供給するものである。
このような現像剤の移動は、現像剤に対してストレスを与えることになり、現像剤の寿命低下の一因となる。
このような、現像剤を下方から上方に持ち上げる際に現像剤にストレスがかかり現像剤中のキャリアの膜削れやトナーのスペント化がその個所で発生し、それに伴い画像品質の安定性が保たれなくなってしまう。
よって、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することで現像剤の長寿命化を図ることが出来る。現像剤の長寿命化を図ることにより、現像剤の劣化を防止して常に画像濃度ムラの無い画像品質の安定した現像装置を提供することができる。
さらに、現像装置4では、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを斜めに配置することで、図2に示すように、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置している。
供給搬送路9を攪拌搬送路10に対して垂直上方に持ち上げることは、重力に逆らって現像剤を攪拌スクリュ11の圧によって持ち上げるので現像剤にストレスがかかる。一方、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置することで、攪拌搬送路10の最高点に存在する現像剤が供給搬送路9の最下点に重力に逆らわず流れ込むことができるので、現像剤にかかるストレスを低減することができる。
なお、攪拌搬送路10の現像剤搬送路下流側の、攪拌搬送路10と供給搬送路9とが連通している部分の攪拌スクリュ11の軸にフィン部材を設けても良い。このフィン部材は攪拌スクリュ11の軸方向に平行な辺と、攪拌スクリュの軸方向に垂直な辺とから構成される板状の部材である。このフィン部材で現像剤を掻き上げることにより、攪拌搬送路10から供給搬送路9へ、より効率的な現像剤の受渡しを行うことができる。
また、現像装置4では、現像ローラ5と供給搬送路9との中心間距離Aが、現像ローラ5と攪拌搬送路10との中心間距離Bよりも短くなるように、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを配置している。これにより供給搬送路9から現像ローラ5に現像剤を無理無く供給することができ、装置の小型化を図ることもできる。
また、攪拌スクリュ11は、図2中の手前側から見て反時計回り方向(図中矢印C方向)に回転しており、現像剤は攪拌スクリュ11の形状に沿って現像剤を持ち上げて供給搬送路9に移送させている。これにより、現像剤を効率良く持ち上げることが可能となり現像剤にかかるストレスもより低減することができる。
図5に示すように、現像装置4は攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を持ち上げる箇所である供給開口部91と、供給搬送路9から攪拌搬送路10に現像剤を落下させる余剰開口部92とがともに現像領域幅α内に設けられている。
図6に示す現像装置4は、供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅αの外側に設けている。供給開口部91を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は現像ローラ5よりも供給搬送路上流側領域β分長くなっている。また、余剰開口部92を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は現像ローラ5よりも供給搬送路下流側領域γ分長くなっている。
一方、図4に示す構成の現像装置4では、供給開口部91を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は図6の現像装置4よりも供給搬送路上流側領域β分短くすることができる。また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は図6の現像装置4よりも供給搬送路下流側領域γ分短くすることができる。
このように、図4の現像装置4は供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅α内に設けているため、図6に示す現像装置4に比べて、現像装置4の上部の省スペース化を図ることが出来る。
図7に示すように、トナーを補給するトナー補給口95を攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10の搬送方向上流端部の上方に設けている。このトナー補給口95は現像ローラ5の幅方向端部よりも外側に設けてあるので、現像領域幅αよりも外側となっている。
この、トナー補給口95を設けた箇所は供給搬送路9の搬送方向の延長線上であり、図6における供給搬送路下流側領域γの空いたスペースに該当する。余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、トナー補給口95としては、攪拌搬送路10の搬送方向上流端部の上方に限らず、回収搬送路7の下流端部の上方に設けても良い。
さらに、回収搬送路7から攪拌搬送路10へ現像剤の受渡しを行う箇所である回収開口部93の真上にトナー補給口95を設けるようにしても良い。回収開口部93の真上のスペースも余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースであるので、この位置にトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることができる。さらに、受渡し部である回収開口部93では現像剤が混ざりやすいため、この位置で補給を行うことによりより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤の受渡し部である回収開口部93の上方からトナー補給を行うことによりより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
また、画像形成装置としての複写機のプリンタ部100の現像手段として、現像装置4を備えることにより、装置全体の省スペース化を図ることが出来る。
現像剤補給手段である不図示のトナー補給制御装置は、不図示のトナー収容部内のトナーをトナー補給口95から現像装置4に補給する。実施形態の現像装置4では現像装置4のトナー補給口95からトナーとキャリアとを含む現像剤が補給される。以降、現像装置4に補給されるトナーとキャリアとが混合された現像剤をプレミックストナーと称する。
また、供給搬送路9には、供給搬送路9内の現像剤が所定の嵩を越えた場合にその一部を現像装置4の外部に排出する現像剤排出口94と、現像剤排出口94から排出された現像剤を現像装置4の外部に搬送する排出搬送スクリュ2aを備えた排出搬送路2とを有する。排出搬送路2は、供給搬送路9の搬送方向下流側で仕切り壁135を挟んで供給搬送路9と隣り合うように配置され、現像剤排出口94は供給搬送路9と排出搬送路2とを連通するように仕切り壁135に設けられた開口である。
図16は、現像剤排出口94を備えた従来の現像装置4について、図2と同じ方向から見た供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像装置4の断面説明図である。
なお、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍とは、例えば、供給搬送路9から攪拌搬送路10へと現像剤が受け渡される現像剤受渡し部と供給搬送路9の搬送方向で同位置となる箇所である。
また、供給搬送路9内の供給スクリュ8の回転方向は、後述する図8でいうところの右回り(矢印Mの方向)であって、現像ローラ5に対して現像剤を下方から持ち上げて供給する方向に回転している。ここで、供給スクリュ8の回転方向を左回りにし、現像剤を上から振り掛けるようにして現像ローラ5に現像剤を供給すると、現像剤が飛び散りながら現像ローラ5に供給される。一方、供給スクリュ8の回転方向を図8に示すように右回りにすると、現像剤がたまっている供給搬送路9の下方から現像剤を持ち上げるようにして現像ローラ5に現像剤が供給されるようになる。現像剤が飛び散りながら供給するよりも、下方から持ち上げるようにして供給するほうが現像剤の供給性が安定するため、現像装置4では供給スクリュ8の回転方向を図8でいうところの右回りに設定している。
特に本実施形態の現像装置4のように現像ローラ5に供給した現像剤を供給搬送路9へ戻さず、回収搬送路7へ回収するものでは、現像剤量は供給搬送路9の下流に行くにしたがって減少していく。このため、現像剤がたまっている下方からくみ上げて現像ローラ5に供給するもののほうが現像剤の供給性の面では優れている。
なお、図16では、飛び跳ねた現像剤が現像剤排出口94に向かう経路を矢印Tで示した。矢印Tは、飛び跳ねた現像剤が現像剤排出口94に向かう経路を模式的に示したものであり、飛び跳ねた現像剤が現像剤排出口94に向かう経路としては矢印Tで示すものに限るものではない。
次に、実施形態の現像装置4の特徴部を備えた一つ目の実施例(以下、「実施例1」と呼ぶ)について説明する。
図8は、実施例1の現像装置4の断面説明図であり、排出口開閉部材140が閉じた状態を示している。図9は、同じく実施例1の現像装置4の断面説明図であり、排出口開閉部材140が開いた状態を示している。
図8に示すように、実施例1の現像装置4は、現像剤搬送部材である供給スクリュ8が現像剤を搬送するために回転することによって飛翔した現像剤が現像剤排出口94に向かう経路(図16中矢印T)を塞ぐ排出口開閉部材140を備えている。排出口開閉部材140は剤排出口94と対向する壁面141に端部を支持され、排出口開閉部材140が剤排出口94を塞ぐことができるようになっている。排出口開閉部材140は弾性体または剛体で構成されており、弾性体を用いる場合には支持部143は固定されており排出口開閉部材140は片持ち梁となる。また、排出口開閉部材140が剛体である場合には、支持部143は回転自由となっている。排出口開閉部材140が剛体、弾性体いずれである場合も、剤界面142が剤排出口94よりも低い状態では剤界面上方を覆うことによって、供給スクリ8の回転によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94に向かう経路(図16中矢印T)を塞いでいる。
図9は、排出口開閉部材140が剛体である場合を示している。このように剤界面142が剤排出口94よりも高くなった場合には剤排出口開閉部材140は現像剤によって押し上げられることによって開く。この状態では現像剤を剤排出口94を通して排出することができる。
このように剤界面142の高さによって現像剤排出口94へ向かう経路の開閉を行うことによって、飛び跳ねた現像剤が排出されることを防止し、現像装置4内の現像剤量が増加していないにもかかわらず現像剤が排出されることを防止することができる。このため、現像装置4内の現像剤の必要量を確保することができ、感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。これにより、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
以下、現像装置4内の現像剤量が増加すると、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が増加することについて説明する。
現像装置4において、プレミックストナーが補給されたときの攪拌スクリュ11による現像剤の搬送量の変化や攪拌搬送路10から供給搬送路9への現像剤の受渡し量の変化によって現像剤の動向は異なる。
例えば、プレミックストナーが補給された状態で攪拌スクリュ11による現像剤の搬送量があまり変化しない場合は、供給搬送路9の搬送方向上流側に供給される現像剤の量もあまり変化しない。また、攪拌搬送路10から供給搬送路9へ現像剤を受け渡す構成が、現像剤が補給されていない状態で受け渡せる量の上限に近い状態である場合も供給搬送路9の搬送方向上流側に供給される現像剤の量もあまり変化しない。
一方、攪拌搬送路10の搬送量があまり変化しない場合は、トナー補給口95からプレミックストナーが補給されると、増加した現像剤は攪拌搬送路10の搬送方向上流端近傍で滞留する。また、攪拌搬送路10から供給搬送路9への受渡し量が変化しない場合は、増加した分の現像剤は攪拌搬送路10内で滞留し、搬送方向上流端近傍にも滞留する。
搬送方向上流端近傍に現像剤が滞留すると、供給搬送路9から攪拌搬送路10へ現像剤を受け渡す余剰開口部92を攪拌搬送路10側で現像剤によって塞ぐ状態となる。余剰開口部92が現像剤によって塞がれると供給搬送路9から攪拌搬送路10への現像剤の移動ができなくなるが、供給スクリュ8によって現像剤が搬送され続けるため、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍で現像剤が滞留し、その嵩は増加する。そして、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が、現像剤排出口94の高さまで上昇すると現像剤Pが排出搬送路2へと排出され、排出搬送路2を通って現像装置4の外部に排出される。
この構成では、攪拌搬送路10内に現像剤が充満状態のときに、現像に用いられずに供給搬送路9の搬送方向の最下流まで搬送された余剰現像剤を攪拌搬送路10に供給搬送する余剰開口部92が現像剤で溢れる状態とすることにより、供給搬送路9から攪拌搬送路10への現像剤の移動を規制することができその結果行き場を失った現像剤は現像剤排出口94へと導かれ、現像剤を排出ことが可能となる。
このように、現像装置4内の現像剤量が増加しても攪拌搬送路10から供給搬送路9へ時間当りに供給される現像剤量があまり変化しない構成であっても、供給搬送路9の搬送方向下流端に現像剤排出口94を配置することにより、現像装置4内の現像剤の入れ替えを行うことができる。
このような構成の現像装置4では、プレミックストナーが補給されると、現像剤の増化に合わせて攪拌搬送路10の搬送量が増加し、攪拌搬送路10から供給搬送路9への現像剤の受渡し量も増加する。これにより、供給搬送路9の搬送方向上流端部に供給される現像剤量が増加し、供給搬送路9内を搬送する現像剤量も増加する。しかし、供給搬送路9から現像ローラ5に供給される現像剤量は変化しないため、時間当りに供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達する現像剤量は増加する。そして、時間当りに供給搬送路9の搬送方向下流端近傍に到達する現像剤量が、供給搬送路9から攪拌搬送路10への現像剤の時間当りの受渡し量の上限を越えると、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍で現像剤が滞留し、その嵩は増加する。そして、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が、現像剤排出口94の高さまで上昇すると現像剤Pが排出搬送路2へと排出され、排出搬送路2を通って現像装置4の外部に排出される。
このように、現像装置4内の現像剤量が増加すると攪拌搬送路10から供給搬送路9へ時間当りに供給される現像剤量も増加する構成であっても、供給搬送路9の搬送方向下流端に現像剤排出口94を配置することにより、現像装置4内の現像剤の入れ替えを行うことができる。
また、プレミックストナーが補給される、すなわち現像剤搬送路全体の現像剤量が増加すると、それに併せて供給搬送路9の搬送方向上流側に供給される現像剤の量が増加する構成であれば、現像剤排出口94は、供給搬送路9内の現像剤搬送方向についてどの位置であっても設けることができる。これは、供給搬送路9の搬送方向上流側に供給される現像剤の量が増加する構成は、供給搬送路9内の現像剤搬送方向について何れに位置でも現像剤の嵩が増加するためである。
しかし、供給搬送路9の現像剤供給領域幅αの途中に現像剤排出口94を設けた構成で、供給搬送路9で搬送される現像剤の嵩の高さにバラツキがある場合、部分的に嵩が高い箇所の現像剤が現像剤排出口94で排出されると、現像剤排出口94を設けた位置よりも下流側で現像剤が不足するおそれがある。供給搬送路9の現像剤供給搬送領域幅α内で現像剤が不足すると現像ローラ5への現像剤の供給が不足して、現像ローラ5から感光体1への現像剤の供給が不足することで画像抜けなどの異常画像が発生するおそれがある。これに対して、供給搬送路9の下流端近傍に現像剤排出口94を設けることにより、現像剤排出口94の下流端は供給搬送領域幅αの外となるため、部分的に現像剤が不足することを防止することができる。
次に、実施形態の現像装置4の特徴部を備えた二つ目の実施例(以下、「実施例2」と呼ぶ)について説明する。
図10は、実施例2の現像装置4の断面説明図である。
実施例2は、実施例1の構成に対して、排出口開閉部材140と壁面141の形状が異なり、他の構成については共通するため、相違点についてのみ説明する。
実施例2の現像装置4は、図10に示す形状の排出口開閉部材140bと現像剤排出口94と対向する壁面141bを備えている。排出口開閉部材140bは壁面135に固定された弾性体で、壁面141bと接することによって供給スクリュ8の搬送動作によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94へ向かう経路を塞いでいる。この排出口開閉部材140bと壁面141bを備えることで実施例1と同様に、供給スクリュ8の搬送動作によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94へ向かう経路を塞ぐことができる。よって、飛び跳ねた現像剤が排出されることを防止し、現像装置4内の現像剤量が増加していないにもかかわらず現像剤が排出されることを防止することができる。このため、現像装置4内の現像剤の必要量を確保することができ、感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。これにより、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
また、現像装置4内の現像剤量が増加し、現像剤の嵩が上昇すると、図11のように剤排出口開閉部材140bは剤によって押し開かれ、剤界面142が上がった分の現像剤を排出口94へと排出することができる。
また、壁面140bは供給スクリュ8上方の空間を埋めて剤排出口に向かう狭い上方路144を形成することによって現像装置内の現像剤量が増加した際の剤界面142の上下方向感度を高めることができる。これによって少量の現像剤量増加に対しても剤界面142を大きく変化することになり、精度の良い現像剤量制御が可能となる。
次に、実施形態の現像装置4の特徴部を備えた三つ目の実施例(以下、「実施例3」と呼ぶ)について説明する。
図11は、実施例3の現像装置4の断面説明図である。
実施例3は、実施例1の構成に対して、排出口開閉部材140の形状が異なり、他の構成については共通するため、相違点についてのみ説明する。
実施例3の現像装置4は、図11に示す形状の排出口開閉部材140cと前記排出口開閉部材の支持部材145と現像剤排出口94と対向する壁面141aを備えている。支持部材145にはバネが用いられており、これによって排出口開閉部材140cは上下に可動な形で支持されている。排出口開閉部材140cは剤の嵩が低い場合には図11の状態で支持されることにより供給スクリュ8の搬送動作によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94へ向かう経路を塞いでいる。この排出口開閉部材140cと壁面141aを備えることで実施例1と同様に、供給スクリュ8の搬送動作によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94へ向かう経路を塞ぐことができる。よって、飛び跳ねた現像剤が排出されることを防止し、現像装置4内の現像剤量が増加していないにもかかわらず現像剤が排出されることを防止することができる。このため、現像装置4内の現像剤の必要量を確保することができ、感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。これにより、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
また、現像装置4内の現像剤量が増加し、現像剤の嵩が上昇すると、図12のように剤排出口開閉部材140cは剤によって押し上げられ、剤界面142が上がった分の現像剤を排出口94へと排出することができる。これによって現像剤量が不足しない範囲で効率よく剤の交換を行うことができる。
次に、実施形態の現像装置4の特徴部を備えた三つ目の実施例(以下、「実施例4」と呼ぶ)について説明する。
図13は、実施例4の現像装置4の断面説明図である。
実施例4は、実施例1の構成に対して、排出口開閉部材140の形状が異なり、他の構成については共通するため、相違点についてのみ説明する。
実施例4の現像装置4は、図13に示す形状の排出口開閉部材140dと前記排出口開閉部材の支持部材146を備えている。排出口開閉部材140dには剛体が用いられて支持部材146の回転自由な軸に支持されており、水平方向に可動となっている。また、支持部材146を固定して排出口開閉部材140dとしてマイラなどの弾性体を用いた場合にも同様に水平方向の可動性を得ることができる。
排出口開閉部材140dは剤の嵩が低い場合には図13の状態で支持されることにより供給スクリュ8の搬送動作によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94へ向かう経路を塞いでいる。この排出口開閉部材140dと壁面135を備えることで実施例1と同様に、供給スクリュ8の搬送動作によって飛翔した現像剤が現像剤排出口94へ向かう経路を塞ぐことができる。よって、飛び跳ねた現像剤が排出されることを防止し、現像装置4内の現像剤量が増加していないにもかかわらず現像剤が排出されることを防止することができる。このため、現像装置4内の現像剤の必要量を確保することができ、感光体1に安定した現像剤の供給を行うことができる。これにより、感光体1上の静電潜像を良好にトナー像化することができ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
また、現像装置4内の現像剤量が増加し、現像剤の嵩が上昇すると、図14のように排出口94よりも剤嵩が高くなり剤による水平方向の圧力で開閉部材140dは押し開けられる。これによって現像装置4内の現像剤量が一定量以上になった際には現像剤を排出口94へと排出することができる。これによって現像剤量が不足しない範囲で効率よく剤の交換を行うことができる。
回収搬送路7は、現像ローラ5に担持され現像領域を通過した現像剤を搬送するため、現像装置4内の現像剤量が変化しても回収搬送路7内を搬送される現像剤はほとんど変化せず、現像剤の嵩の上昇によって現像剤を排出することができない。
攪拌搬送路10は、現像装置4内の現像剤量が増加すると、搬送する現像剤量が増加してその嵩も上昇する。しかし、搬送される現像剤の飛び跳ねや搬送量のムラによって、現像剤量が増加しなくても現像剤が排出され、供給搬送路9に必要量の現像剤を受け渡すことができなくなるおそれがある。このため、攪拌搬送路10内での現像剤の嵩の上昇によって現像剤を排出することは不適である。さらに、供給搬送路9の途中で排出する構成も、現像装置4内の現像剤量が増加していなくても、現像剤の嵩が増加することがあり、排出した位置よりも搬送方向下流側で現像剤が不足するおそれがあるので不適である。
このような理由により、一方向循環の現像装置4では、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達する現像剤が滞留する位置で、プレミックストナーの補給によって増加した分の現像剤を排出することが適している。
また、上述の実施形態では、現像剤排出手段が、供給搬送路9の搬送方向下流端近傍の現像剤の嵩が所定の高さを越えた場合にその一部を排出する構成を図4に示す構成の現像装置4に適用した構成について説明した。本発明の特徴部を適用することができる構成は図4に示すものに限るものではなく、図6に示す構成の現像装置4に同様に適用することができる。
また、上述の実施形態では、現像剤として、キャリアとトナーとからなる二成分現像剤を用いる現像装置について説明した。本発明の特徴部を適用する現像装置としては、二成分現像剤を用いた現像装置に限るものではない。現像剤補給手段によって現像剤の補給が成され、現像装置内の現像剤の増加量分を現像剤排出手段によって排出する構成を備えた現像装置であれば一成分現像剤を用いる現像装置であっても適用可能である。
また、供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7を備える一方向循環の現像装置4の、供給搬送路9の搬送方向下流端に到達する現像剤が滞留する位置で現像剤を排出することにより、プレミックストナーの補給によって増加した分の現像剤を適切に排出することができる。
また、画像形成装置としての複写機の現像手段として、現像装置4を備えることにより、現像剤を入れ替えることで現像手段の寿命を延ばしつつ、画像抜けなどの異常画像の発生を防止し、良好な画像形成を行うことができる。
2 排出搬送路
2a 排出搬送スクリュ
4 現像装置
5 現像ローラ
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
8a 回転軸
8b 羽部
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュ
12 現像ドクタ
14 張架ローラ
15 駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 プロセスカートリッジ
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
90 ベルトクリーニング装置
91 供給開口部
92 余剰開口部
93 回収開口部
94 現像剤排出口
95 トナー補給口
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
133 第一仕切り壁
134 第二仕切り壁
135 仕切り壁(壁面)
140 排出口開閉部材
141 壁面
142 剤界面
143、145、146 支持部材
Claims (8)
- 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、現像剤を搬送する現像剤搬送部材とを備え、
該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する位置の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を該現像剤搬送路に設けた現像装置において、
該現像剤排出口に対して閉鎖状態と開放状態とに変化可能な排出口開閉部材を備え、
該排出口開閉部材は、上下に可動であり、下方にあるときに前記排出口を閉鎖し、上方にあるときに前記排出口を開放し、かつ、下方に付勢されて、付勢力は剤が増加したときに前記開閉部材にかかる剤圧よりも小さく設定されている
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項1に記載の現像装置において、
排出口に対向する壁面を有し、排出口から壁面までの距離はスクリュー径よりも小さく、開閉部材は排出口下方で固定され、該壁面に端部が届くことで剤面を覆っている
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項1に記載の現像装置において、
剤面と垂直方向に設けられたガイドを有し、
剤嵩が低い場合には開閉部材がガイドに沿って下方に移動することで剤面を覆っており、
剤嵩が高い場合には剤圧により開閉部材がガイドに沿って上方に移動することで排出口を開放する
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の現像装置において、
供給搬送路を狭める部材によって上方路が形成され、上方路内に排出口と開閉部材が設けられている
ことを特徴とする現像装置。 - 現像剤を表面上に担持して回転し、潜像担持体と対向する箇所で該潜像担持体の表面の潜像にトナーを供給して現像する現像剤担持体と、
現像剤を搬送する現像剤搬送部材とを備え、
該現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給領域では該現像剤担持体に現像剤を供給しながら現像剤を搬送する現像剤搬送路と、
該現像剤搬送路に現像剤を補給する現像剤補給手段とを有し、
該現像剤搬送路全体の現像剤量の増減に応じて現像剤の嵩が増減する位置の所定の高さに、現像剤を装置外部に排出する現像剤排出口を該現像剤搬送路に設けた現像装置において、
排出口を閉鎖する閉鎖状態と、開放する開放状態とに変化可能な排出口開閉部材を備え、
前記開閉部材は前記排出口の外部方向へ倒れるように固定されており、倒れたときに排出口を開放状態とする
開放部材は増加した剤の圧力によって倒れるようにされている
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項5に記載の現像装置において、
開閉部材が排出口の上部を支点として開閉可能にされている
ことを特徴とする現像装置。 - 請求項5又は6に記載の現像装置において、
排出口が通常時の剤面よりも上にある
ことを特徴とする現像装置。 - 少なくとも潜像担持体と、
該潜像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、
該潜像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、
該静電潜像を現像してトナー像化するための現像手段と を有する画像形成装置において、
該現像手段として、請求項1、2、3、4、5、6、または7記載の現像装置を用いる
ことを特徴とする画像形成装置。
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