JP7050254B2 - 排水栓装置 - Google Patents

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Description

本発明は、洗面ボウルやシンク、浴槽等の槽体の底面に形成された排水口の開閉を行う弁蓋を有する弁体を遠隔的に操作する排水栓装置に関するものである。
排水栓装置は、操作部に加えた操作を、伝達部材を介して弁体へと伝達し、弁体が排水口を開閉する装置である。
従来の排水栓装置としては、伝達部材が端部にレバー状の機構部を有し、操作部の操作に伴い機構部が変位することにより、機構部上に載置された弁体が上昇又は下降する構造のものが知られている。しかし、当該従来の排水栓装置においては、弁体を取り外した際、機構部が排水口内部に突出した状態となってしまう。従って、当該突出した機構部に毛髪等が引っ掛かり、誤作動が生じたり、不衛生であったりという問題が生じていた。又、突出部分は使用者から視認可能であるため、見栄えが悪くなってしまうが、当該突出部分の清掃は非常に困難であった。
又、従来の排水栓装置としては、弁蓋を直接押動することによって弁蓋を上昇又は下降させる形式のものが知られている。当該排水栓装置においては、弁体内部に機構部としてのロック機構が配置されており、弁体を取り外した際には排水配管内部に突出部分が生じず、清掃性が向上するものである。しかし、当該排水栓装置においては、使用者は弁体を上昇又は下降させる都度弁蓋を直接押動しなければ成らない。従って、下降状態にある弁体を上昇させるためには、湯水が張られた槽体内に手を入れる必要があり、非衛生的であった。
特開2015-113556号公報 特開2016-17382号公報
本発明は上記問題に鑑み、排水栓装置に対する毛髪等の引っ掛かりを防ぐとともに、清掃性を向上させた装置の提供を課題とする。
請求項1に記載の本発明は、排水流路の上端に構成される排水口の開閉を行う弁蓋を有する弁体と、
弁体の操作を行う操作部と、
一端が操作部に、他端が排水口近傍の配管に接続され、操作部に加えられた排水口側へ操作を伝達する伝達部と、から成る排水栓装置であって、
弁体は、弁蓋を上昇及び/又は下降させ、且つ上端が弁蓋の裏面に取り付けられた内筒と、及び前記内筒の下方が内部に配置される外筒と、から構成される機構部を内部に備え、
伝達部は排水口側端部において作動部を備え、
作動部は、操作部の操作によって変位するとともに、当該変位に基づいて前記内筒下端に当接して機構部を作動させ、機構部の作動後は元の状態に復帰して排水流路の内部には突出しない構成とし、
弁体を排水口から取り出したとき、弁体とともに機構部も排水流路内から取り外されることを特徴とする排水栓装置である。
請求項2に記載の本発明は、排水流路の上端に構成される排水口の開閉を行うと共に弾性体によって上昇状態となるよう常に上方へ向けて付勢された弁蓋を有する弁体と、
弁体の操作を行う操作部と、
一端が操作部に、他端が排水口近傍の配管に接続され、操作部に加えられた排水口側へ操作を伝達する伝達部と、から成る排水栓装置であって、
弁体は、弁蓋を上昇及び/又は下降させ、且つ上端が弁蓋の裏面に取り付けられた内筒と、及び前記内筒の下方が内部に配置される外筒と、から構成される機構部を内部に備え、
伝達部は排水口側端部において作動部を備え、
作動部は、操作部の操作によって変位するとともに、当該変位に伴い作動部が内筒の下端に取り付けられた目皿と当接することにより内筒が押し下げられて機構部を作動させ、機構部の作動後は元の状態に復帰して排水流路の内部には突出しない構成とし、
弁体を排水口から取り出したとき、弁体とともに機構部も排水流路内から取り外されることを特徴とする排水栓装置である。
請求項3に記載の本発明は、機構部の外筒内部及び内筒外周には、弁蓋の上昇状態又は下降状態を保持するロック機構を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水栓装置である。
請求項4に記載の本発明は、排水流路の上端に構成される排水口の開閉を行う弁蓋を有する弁体と、
弁体の操作を行う操作部と、
一端が操作部に、他端が排水口近傍の配管に接続され、操作部に加えられた排水口側へ操作を伝達する伝達部と、から成る排水栓装置であって、
弁体は、弁蓋を上昇及び/又は下降させ、且つ上端が弁蓋の裏面に取り付けられた突出部と、
及び前記突出部の下方が内部に配置される外筒と、から構成されて排水流路内に配置される機構部を内部に備え、
側面にギア部を構成した塵芥捕捉用の目皿と、該ギア部の回動に伴い軸方向に上昇する前記突出部と、とを前記機構部に構成すると共に、
伝達部は排水口側端部において前記ギア部と噛合する歯を備えた棒状のラックを有した作動部を備え、
作動部は、操作部の操作によって変位するとともに、当該変位に基づいて前記ギア部を回転させて機構部を作動させ、且つ大きく排水流路内に突出せず、最低限の突出量に抑える構成とし、
弁体を排水口から取り出したとき、弁体とともに機構部も排水流路内から取り外されることを特徴とする排水栓装置である。
請求項1及び請求項2に記載の本発明によれば、機構部は弁体に組み込まれており、作動部が変位によって機構部を作動させることで弁蓋を昇降させるため、弁体を取り出したとき機構部は排水流路内に無く、排水流路内に突出する部分を限りなく少なくすることが可能となる。従って、排水栓装置に対する毛髪等の引っ掛かりを防ぐとともに、清掃性を向上させることが可能となる。
請求項3に記載の本発明によれば、機構部によって弁蓋の上昇状態又は下降状態を保持することが可能となる。従って、機構部の作動のために作動部が排水流路内に突出したとしても、機構部の作動後において、作動部が排水流路内に突出し続ける必要がなくなる。従って、作動部を横管部その他の箇所に収納することにより、排水流路を平滑にすることが可能となる。
請求項2に記載の本発明によれば、作動部が機構部を押し下げることにより機構部を作動させるものであるから、当該機構部の作動時に弁体の外れが生じることを防ぐことができる。又、機構部がロック機構を備える場合においては、弁蓋を直接押動することによっても機構部を作動させる構造を採用することが可能となる。この場合においては、使用者は操作部を使用して弁蓋を昇降させるか、直接弁蓋を押動することによって弁蓋を昇降させるかについて適宜選択することが可能となる。又、伝達部等が故障した場合において、弁蓋を押動することによって弁体を単独で排水栓装置として使用することが可能となる。
請求項4に記載の本発明によれば、作動部の突出部はギア部を回動させる程度に突出するのみで良いため、排水配管内部への突出幅を僅かなものとすることができる。
請求項1乃至請求項3に記載の本発明によれば、弁蓋の上昇及び/又は下降後に作動部が常にもとの状態に復帰することにより、排水流路内を平滑にすることが可能となる。
第一実施形態に係る排水栓装置の施工状態を示す断面図である。 弁体を示す断面図である。 図1の状態より、作動部が変位し、機構部を作動させた状態を示す断面図である。 図3の状態より、操作部への操作が終了した状態を示す断面図である。 第二実施形態に係る排水栓装置の施工状態を示す断面図である。 弁体を示す断面図である。 図5の状態より、作動部が変位し、機構部を作動させた状態を示す断面図である。 図7の状態より、操作部への操作が終了した状態を示す断面図である。 第三実施形態に係る排水栓装置の施工状態を示す断面図である。 弁体を示す断面図である。 図9の状態より、作動部が変位し、機構部を作動させた状態を示す断面図である。 第四実施形態に係る排水栓装置の施工状態を示す断面図である。 図12のA-A’断面図である。 図12のB-B’断面図である。 弁体及び作動部を示す分解斜視図である、 図12の状態より、作動部が変位し、機構部を作動させた状態を示す断面図である。 その他の実施形態の施工状態を示す断面図である。
以下に、本発明の排水栓装置を、図面を参照しつつ説明する。尚、以下に記載する発明は実施形態の理解を容易にするためのものであり、これによって発明が制限して理解されるものではない。又、以下の実施形態においては、特に断りの無い限り図1に示す状態を基準として上下左右及び部材同士の位置関係を説明する。
図1乃至図4に示す第一実施形態に係る本発明は槽体Bとしての洗面ボウルに取り付けられる排水栓装置であり、図1に示すように、弁体6、操作部20、伝達部25、作動部28より構成されている。
槽体Bは上方が開口した箱状の洗面ボウルであって、図示しないキャビネット上に載置されている。又、槽体Bはその底面に開口を有しており、当該開口には排水栓1が取り付けられている。
排水栓1は内部に排水流路を形成する中空の円筒部材であって、上端から外側に向けて鍔部2が形成されており、下端には下水へと連続する配管4が取り付けられている。鍔部2はパッキンを介して槽体B底面の開口周縁を挟持することによって取り付けられており、当該取り付け状態において、排水栓1の上端は排水口3として機能し、当該排水口3より槽体B内部に吐出された湯水や毛髪等が排出される。
図2に示すように、弁体6は排水口3の開閉を行う弁蓋7と、弁蓋7裏面に取り付けられた円筒状の機構部8から構成されている。
弁蓋7は周囲にパッキンが嵌着された止水部材であり、排水栓装置の動作に伴い昇降する。尚、弁蓋7が下降状態にある時、パッキンが排水口3の周縁に当接することにより、槽体B内部に湯水を貯留可能とするとともに、弁蓋7が上昇状態にある時には、槽体B内部の湯水を下流側の配管4へと排出させることが可能となる。
機構部8は内筒9と外筒10から成る弁軸14であり、内部にロック機構15を有しており、機構部8が作動した際には内筒9が外筒10より突出するようにして弁軸14が伸張する、又は内筒9が外筒10内に収納されて弁軸14が収縮する。又、当該弁軸14の伸縮状態はロック機構15によって保持される。即ち、機構部8は弁軸14の伸縮により弁体6の全高を変動させるとともに、ロック機構15によって当該変動した弁体6の全高を保持することができる。
内筒9は上端が弁蓋7の裏面に対して着脱可能に嵌合されており、その下端は外筒10下方に形成された窓部13より露出されている。又、内筒9は外筒10の内部において、回転ギア16が回動可能に取り付けられているとともに、弾性体である弁内スプリング19によって下方に向けて付勢されている。
外筒10は上端及び下端に網目状に形成された塵芥補足用の目皿12を備えており、上端側の目皿12は排水栓1の上方に形成された段部に載置されている。外筒10は内部に回転ギア16、固定ギア17、及び噛合部18を備えている。尚、外筒10は下端側の目皿12の上方において切り欠き状の窓部13が開口されており、当該窓部13から露出された内筒9を動かすことによって機構部8を作動させることが可能となっている。
ロック機構15は内筒9と、内筒9に対して回動自在に取り付けられた回転ギア16と、外筒10内部に形成された固定ギア17、及び噛合部18から成る。
固定ギア17は外筒10の内周に亘って環状に形成された、回転ギア16を回転させる鋸刃状のギア部である。
噛合部18は固定ギア17と対向する位置に形成され、固定ギア17によって回転した回転ギア16が噛合する噛合歯を備えている。
上記ロック機構15は、内筒9が押し上げられた際に回転ギア16が固定ギア17に押し付けられることで回転するとともに、当該回転した回転ギア16が弁内スプリング19の反発によって押し下げられた際に噛合部18が噛み合うことで内筒9の上昇状態を保持する構造となっている。尚、再び内筒9が押し上げられた際には当該回転ギア16が固定ギア17によって再び回転し、噛合部18との噛み合いが解除されることで、内筒9は弁内スプリング19の作用、及び弁蓋7の自重によって下降状態へと復帰する。
尚、本実施形態において、ロック機構15は内筒9を下方へ向けて付勢する弁内スプリング19が配置されているが、当該弁内スプリング19を省略し、弁蓋7の自重のみによって下降するように構成しても良い。
操作部20は使用者によって直接操作が加えられる押動部21を有し、フランジ部材23によって槽体Bの縁部に保持されている。押動部21は下方に向けて操作軸22が延設されているとともに、フランジ部材23内に配置された戻りスプリング24によって常に上方へ向けて付勢されている。操作軸22下端にはインナーワイヤ27が接続されており、押動部21の変位をインナーワイヤ27へと伝達する。
伝達部25はアウターチューブ26及びインナーワイヤ27から成り、軸方向に対して剛性を有するとともに、その他の方向に対して可撓性を有するレリースワイヤである。伝達部25はその一端が操作部20に接続されており、他端が配管4の横管部5に取り付けられているとともに、配管4側端部において、作動部28が接続されている。
アウターチューブ26は中空の樹脂製のチューブ体であり、一端がフランジ部材23に固定され、他端が配管4に固定されている。又、アウターチューブ26は内部にインナーワイヤ27が摺動可能に配置されている。
インナーワイヤ27は金属製の撚り線であり、一端が操作軸22に接続されており、操作軸22と連動してアウターチューブ26内を摺動可能となっているとともに、他端には作動部28が接続されている。従って、インナーワイヤ27は操作部20への操作によって押動部21が下降した際、アウターチューブ26内を排水口3側へ向けて摺動するとともに、押動部21が上昇した際には、アウターチューブ26内を操作部20側へ向けて摺動する。(以降、インナーワイヤ27が排水口3側へと摺動する際には「前進」、操作部20側へと摺動する際には「後退」とする。)
作動部28はインナーワイヤ27の端部に接続されているとともに、配管4の横管部5内に配置され、当該横管部5内を水平方向に摺動可能となっている。又、作動部28は上面に傾斜面29を有しており、図1に示すように、横管部5内に収納されている状態において、前記窓部13と略同一高さとなるように配置されている。
上記作動部28は操作部20に対して操作が加えられていない状態において、その端部が配管4の内部(排水流路内)には突出しておらず、全て横管部5内に収納されている。
ここで、上記インナーワイヤ27、作動部28は押動部21と連結されていることから、フランジ部材23の内部に配置された戻りスプリング24によって、常に後退する方向に向けて付勢されている。
上記各部材から成る排水栓装置の動作は以下の通りである。
図1に示すように、弁蓋7が下降している状態より、使用者によって押動部21が押し下げられると、押動部21の下降に伴い操作軸22が下降し、インナーワイヤ27がアウターチューブ26内を前進する。そして、インナーワイヤ27の前進によって作動部28が変位し、横管部5より配管4内に突出する。
そして、図3に示すように、突出した作動部28が窓部13内に挿入されることにより機構部8を作動させる。即ち、当該作動部28が窓部13内に挿入されることにより傾斜面29と内筒9下端が当接し、更に作動部28が挿入されることによって傾斜面29が内筒9を押し上げる。そして、内筒9が外筒10より上方に向けて突出し弁軸14が伸張することにより、弁蓋7を上昇させる。この時、作動部28の下面が弁体6の下端側の目皿12の上面と当接しているため、弁蓋7のみが上昇し、弁体6が排水栓1より弁体6が外れることを防いでいる。
図4に示すように、操作部20(押動部21)への操作が終了すると、戻りスプリング24によって押動部21は再び上昇するとともに、インナーワイヤ27が後退し、作動部28は横管部5内に収納される。即ち、操作部20の各部材は操作終了時において元の位置に復帰し、配管4の内部には突出しない。
この時、機構部8の作動に伴い機構部8内に配置されたロック機構15が以下のように作動し、弁蓋7の上昇状態が保持される。
まず、押動部21への操作に伴う内筒9の押し上げによって回転ギア16が固定ギア17に押し付けられ、回転ギア16が所定角度回動する。押動部21への操作が終了すると、機構部8内の弁内スプリング19及び自重により内筒9が下降する。この時、回転ギア16は外筒10の下方に設けられた噛合部18と噛み合い、内筒9の突出状態(弁蓋7の上昇状態)が保持される。
上記弁蓋7の上昇状態より、使用者によって更に押動部21が押し下げられると、再び作動部28が変位し、横管部5より配管内に突出することで、機構部8及びロック機構15を作動させる。即ち、作動部28が内筒9を押し上げることで回転ギア16と噛合部18の噛み合いが解除され、内筒9は弁内スプリング19の反発及び弁蓋7の自重によって下降状態へと復帰する。尚、前述の通り、押動部21への操作が終了すると作動部28は横管部5内に収納されることから、下降した内筒9が作動部28と干渉することはない。
上記第一実施形態においては、機構部8は弾性体である弁内スプリング19又は自重によって弁蓋7が下降状態となるよう常に下方へ向けて付勢されており、作動部28の変位に伴い内筒9が押し上げられることで機構部8が作動する構造となっている。尚、機構部8作動時には弁軸14が伸張又は収縮することで弁体6の全高を変動させ、弁蓋7を上昇又は下降させる構造となっている。又、戻りスプリング24によって作動部28は後退方向に付勢されており、非操作時には常に作動部28が全て横管部5内に収納される。
従って、清掃時等に使用者が弁体6を取り外した際、常に排水流路内に突出する部分が存在せず、毛髪等の引っ掛かりを防ぐとともに清掃性が向上する。即ち、本発明において、作動部28はあくまで機構部8を作動させるに留まるものであるため、作動部28は排水流路内に突出し続ける必要がなく、横管部5内に収納することで配管4の内面を平滑にすることができる。
尚、上記実施形態においては、外筒10の上端側の目皿12が排水栓1内部に形成された段部に載置されているが、下端側の目皿12が段部に載置されていても良い。
次に、図5乃至図8を使用して、本発明の第二実施形態を説明する。
第二実施形態に係る本発明は槽体Bとしての洗面ボウルに取り付けられる排水栓装置であり、図2に示すように、弁体6、操作部20、伝達部25、作動部28より構成されている。
槽体Bは上方が開口した箱状の洗面ボウルであって、図示しないキャビネット上に載置されている。又、槽体Bはその底面に開口を有しており、当該開口には排水栓1が取り付けられている。
排水栓1は内部に排水流路を形成する中空の円筒部材であって、上端から外側に向けて鍔部2が形成されており、下端には下水へと連続する配管4が取り付けられている。鍔部2はパッキンを介して槽体B底面の開口周縁を挟持することによって取り付けられており、当該取り付け状態において、排水栓1の上端は排水口3として機能し、当該排水口3より槽体B内部に吐出された湯水や毛髪等が排出される。
図6に示すように、弁体6は排水口3の開閉を行う弁蓋7と、弁蓋7裏面に取り付けられた円筒状の機構部8から構成されている。
弁蓋7は周囲にパッキンが嵌着された止水部材であり、排水栓装置の動作に伴い昇降する。尚、弁蓋7が下降状態にある時、パッキンが排水口3の周縁に当接することにより、槽体B内部に湯水を貯留可能とするとともに、弁蓋7が上昇状態にある時には、槽体B内部の湯水を下流側の配管4へと排出させることが可能となる。
機構部8は内筒9と外筒10から成る弁軸14であり、内部にロック機構15を有しており、機構部8が作動した際には内筒9が昇降する。
内筒9は外筒10を上下方向に貫通し、その上端が弁蓋7の裏面に対して着脱可能に嵌合されており、下端には目皿12が取り付けられている。又、内筒9は外筒10の内部において、回転ギア16が取り付けられているとともに弾性体である弁内スプリング19によって上方に向けて付勢されている。
外筒10は上端に網目状に形成された塵芥補足用の目皿12を備えており、内部に回転ギア16、固定ギア17、及び噛合部18を備えている。
ロック機構15は内筒9と、内筒9に対して回動自在に取り付けられた回転ギア16と、外筒10内部に形成された固定ギア17及び噛合部18から成る。
固定ギア17は外筒10の内周に亘って環状に形成された、回転ギア16を回転させる鋸刃状の傾斜歯である。
噛合部18は固定ギア17と対向する位置に形成され、固定ギア17によって回転した回転ギア16が噛合する噛合歯を備えている。
上記ロック機構15は内筒9が押し下げられた際に回転ギア16が固定ギア17に押し付けられることで回転するとともに、当該回転した回転ギア16が弁内スプリング19の反発によって押し上げられた際に噛合部18が噛み合うことで内筒9の下降状態を保持する構造となっている。尚、再び内筒9が押し下げられた際には当該回転ギア16が固定ギア17によって再び回転し、噛合部18との噛み合いが解除されることで、内筒9は弁内スプリング19の作用によって上昇状態へと復帰する。
操作部20は使用者によって直接操作が加えられる押動部21を有し、フランジ部材23によって槽体Bの縁部に保持されている。押動部21は下方に向けて操作軸22が延設されているとともに、フランジ部材23内に配置された戻りスプリング24によって常に上方へ向けて付勢されている。操作軸22下端にはインナーワイヤ27が接続されており、押動部21の変位をインナーワイヤ27へと伝達する。
伝達部25はアウターチューブ26及びインナーワイヤ27から成り、軸方向に対して剛性を有するとともに、その他の方向に対して可撓性を有するレリースワイヤである。伝達部25はその一端が操作部20に接続されており、他端が配管4の横管部5に取り付けられているとともに、配管4側端部において、作動部28が接続されている。
アウターチューブ26は中空の樹脂製のチューブ体であり、一端がフランジ部材23に固定され、他端が配管4に固定されている。又、アウターチューブ26は内部にインナーワイヤ27が摺動可能に配置されている。
インナーワイヤ27は金属製の撚り線であり、一端が操作軸22に接続されており、操作軸22と連動してアウターチューブ26内を摺動可能となっているとともに、他端には作動部28が接続されている。従って、インナーワイヤ27は操作部20への操作によって押動部21が下降した際、アウターチューブ26内を排水口3側へ向けて摺動するとともに、押動部21が上昇した際には、アウターチューブ26内を操作部20側へ向けて摺動する。(以降、インナーワイヤ27が排水口3側へと摺動する際には「前進」、操作部20側へと摺動する際には「後退」とする。)
作動部28はインナーワイヤ27の端部に接続されているとともに、配管4の横管部5内に配置され、当該横管部5内を水平方向に摺動可能となっている。又、作動部28は下面に傾斜面29を有しており、図5に示すように、横管部5内に収納されている状態において、弁体6下端の目皿12と略同一高さとなるように配置されている。
上記作動部28は操作部20に対して操作が加えられていない状態において、その端部が配管4の内部(排水流路内)には突出しておらず、全て横管部5内に収納されている。
ここで、上記インナーワイヤ27、作動部28は押動部21と連結されていることから、フランジ部材23の内部に配置された戻りスプリング24によって、常に後退する方向に向けて付勢されている。
上記各部材から成る排水栓装置の動作は以下の通りである。
図5に示すように、弁蓋7が上昇している状態より、使用者によって押動部21が押し下げられると、押動部21の下降に伴い操作部20が下降し、インナーワイヤ27がアウターチューブ26内を前進する。そして、インナーワイヤ27の前進によって作動部28が変位し、横管部5より配管4内に突出する。
そして、図7に示すように、突出した作動部28の傾斜面29が弁体6下端の目皿12と当接することにより機構部8を作動させる。即ち、作動部28によって内筒9が押し下げられ、弁蓋7を下降させる。
図8に示すように、操作部20(押動部21)への操作が終了すると、戻りスプリング24によって押動部21は再び上昇するとともに、インナーワイヤ27が後退し、作動部28は横管部5内に収納される。即ち、操作部20の各部材は操作終了時において元の位置に復帰し、配管4の内部には突出しない。
この時、機構部8の作動に伴いロック機構15が以下のように作動し、弁蓋7の下降状態が保持される。
まず、押動部21への操作に伴う内筒9の押し下げによって回転ギア16が固定ギア17に押し付けられ、回転ギア16が所定角度回転する。押動部21への操作が終了すると、機構部8内の弁内スプリング19によって内筒9が上昇する。この時、回転ギア16が外筒10の上方に設けられた噛合部18と噛み合い、内筒9の下降状態(弁蓋7の上昇状態)が保持される。
上記弁蓋7の下降状態より、使用者によって更に押動部21が押し下げられると、再び作動部28が変位し、横管部5より配管内に突出することで、機構部8を作動させる。即ち、作動部28が内筒9を押し下げることで回転ギア16と噛合部18の噛み合いが解除され、内筒9は弁内スプリング19の反発によって上昇状態へと復帰する。尚、前述の通り、押動部21への操作が終了すると作動部28は横管部5内に収納されることから、上昇した弁体6下方の目皿12が作動部28と干渉することはない。
上記第二実施形態において、機構部8は弾性体である弁内スプリング19によって弁蓋7が上昇状態となるよう常に上方へ向けて付勢されており、作動部28の変位に伴い内筒9が押し下げられることで機構部8が作動する構造となっている。尚、機構部8作動時には内筒9が外筒10に対して下降又は上昇することで弁蓋7を上昇又は下降させる構造となっている。又、戻りスプリング24によって作動部28は後退方向に付勢されており、非操作時には常に作動部28が全て横管部5内に収納される。
従って、清掃時等に使用者が弁体6を取り外した際、常に排水流路内に突出する部分が存在せず、毛髪等の引っ掛かりを防ぐとともに清掃性が向上する。即ち、本発明において、作動部28はあくまで機構部8を作動させるに留まるものであるため、作動部28は排水流路内に突出し続ける必要がなく、横管部5内に収納することで配管4の内面を平滑にすることができる。
尚、上記第二実施形態においては、弁蓋7を直接押動することによっても機構部8を作動させることが可能である。従って、第二実施形態の排水栓装置は操作部20を介して弁蓋7を昇降させても良く、直接弁蓋7を押動することによって昇降させても良いものであって、使用者が好みの操作方法を選択することができる。又、上述の通り、第二実施形態に係る排水栓装置は弁蓋7を直接押動することによっても操作が可能であることから、操作部20や伝達部25が故障した場合、弁体6を単独で排水栓装置として使用することが可能となる。
尚、上記第二実施形態においては、弁体6の内部に配置された機構部8は回転ギア16等より成るロック機構を有していたが、図9乃至図11に示す第三実施形態のように、機構部8がその他の構造によるロック機構15であっても良いものである。以下に記載する第三実施形態においては、第二実施形態と異なる部分のみを説明し、その他の部分については第二実施形態と同一の符号を付すことにより説明を省略する。
第三実施形態における操作部20は戻り弁内スプリング19を備えていない。従って、押動部21に対して引き上げ操作を行わない限りにおいて、作動部28は配管4の内部に突出したままの状態となる。
図10に示すように、機構部8は内筒9と外筒10から成る弁軸14であり、内部に弁内スプリング19を備えている。尚、当該弁内スプリング19は作動部28が作動していない状態において、常に内筒9を上方へ向けて付勢している。
上記第三実施形態においては、使用者によって押動部21が押し下げられると、作動部28が変位し、横管部5より配管4内に突出するとともに、傾斜面29が弁体6下端の目皿12と当接し、内筒9を押し下げる。そして、内筒9が下降することにより、弁蓋7を下降させる。
ここで、図11に示すように、押動部21への操作が終了すると、作動部28は目皿12上にて変位を終了し、作動部28下面が弁体6下端の目皿12を押し下げた状態のままとなる。従って、弁蓋7は下降状態のまま保持され、排水口3の閉塞状態が維持される。即ち、第三実施形態においては、弁内スプリング19と作動部28の下面によってロック機構15が形成されている。
この時、作動部28によって弁体6が押圧されているため、使用者は弁体6を取り外すことはできない。
そして、使用者によって押動部21が引き上げられると、再び作動部28が変位し、横管部5内部に収納される。そして、作動部28が目皿12上から移動することにより、弁軸14は弁内スプリング19の反発によって上昇状態へと復帰する。
上記第三実施形態においては、ロック機構15が回転ギア等を必要としないことから、内部の構造を簡素化することが可能となる。又、上述の通り、弁蓋7が下降状態にある時、作動部28は配管4の内部に突出しているが、弁体6は作動部28によって押圧されているため、使用者は弁体6を取り外すことはできない。一方、使用者が弁体6を取り外すことができる状態、即ち、弁蓋7が上昇状態にある時において、作動部28は配管4内部に突出していない。従って、使用者が配管4内部を視認する際、配管4内は常に何も突出しておらず、意匠性に優れるとともに、清掃性が向上する。又、作動部28が突出している時は、常に弁蓋7によって排水口3が閉塞されている状態となることから、作動部28に毛髪等が引っ掛かる恐れはない。
次に、図12乃至図16を使用して、本発明の第四実施形態について説明する。
第四実施形態に係る本発明は槽体Bとしての洗面ボウルに取り付けられる排水栓装置であり、図12に示すように、弁体6、操作部20、伝達部25、作動部28より構成されている。
槽体Bは上方が開口した箱状の洗面ボウルであって、図示しないキャビネット上に載置されている。又、槽体Bはその底面に開口を有しており、当該開口には排水栓1が取り付けられている。
排水栓1は内部に排水流路を形成する中空の円筒部材であって、上端から外側に向けて鍔部2が形成されており、下端には下水へと連続する配管4が取り付けられている。鍔部2はパッキンを介して槽体B底面の開口周縁を挟持することによって取り付けられており、当該取り付け状態において、排水栓1の上端は排水口3として機能し、当該排水口3より槽体B内部に吐出された湯水や毛髪等が排出される。
弁体6は排水口3の開閉を行う弁蓋7と、弁蓋7裏面に取り付けられた円筒状の機構部8から構成されている。
弁蓋7は周囲にパッキンが嵌着された止水部材であり、排水栓装置の動作に伴い昇降する。尚、弁蓋7が下降状態にある時、パッキンが排水口3の周縁に当接することにより、槽体B内部に湯水を貯留可能とするとともに、弁蓋7が上昇状態にある時には、槽体B内部の湯水を下流側の配管4へと排出させることが可能となる。
機構部8は内筒9と外筒10から成る弁軸14であり、機構部8が作動した際には内筒9が外筒10より突出するようにして伸張する、又は外筒10内に収納されて収縮することにより弁体6の全高を変動させる。
内筒9は螺子筒32及び突出部35から構成され、外筒10の内部に配置されている。
螺子筒32は突出部35内に配置される筒状部分と、下端に形成された歯車状のギア部33を有している。筒状部分には螺旋状の溝部34が形成されており、凸部36が当該溝部34内を摺動可能となっている。ここで、螺子筒32の筒状部分は外筒10を貫通しており、ギア部33は外筒10の下端よりも更に下方において露出しているとともに、作動部28と噛合している。
突出部35は外筒10内において、軸方向にのみ進退可能となるよう配置されており、ギア部33の回動に伴い上方に向けて突出する又、突出部35は内部に螺子筒32の溝部34内に配置される凸部36を備えている。
外筒10は内部に上記内筒9を収納する部材であり、排水栓1に対して回動不能となるように取り付けられている。
操作部20は使用者によって直接操作が加えられる押動部21を有し、フランジ部材23によって槽体Bの縁部に保持されている。押動部21は下方に向けて操作軸22が延設されているとともに、操作軸22下端にはインナーワイヤ27が接続されており、押動部21の変位をインナーワイヤ27へと伝達する。
伝達部25はアウターチューブ26及びインナーワイヤ27から成り、軸方向に対して剛性を有するとともに、その他の方向に対して可撓性を有するレリースワイヤである。伝達部25はその一端が操作部20に接続されており、他端が配管4の横管部5に取り付けられているとともに、配管4側端部において、作動部28が接続されている。
アウターチューブ26は樹脂製のチューブ体であり、一端がフランジ部材23に固定され、他端が配管4に固定されている。又、アウターチューブ26は内部にインナーワイヤ27が摺動可能に配置されている。
インナーワイヤ27は金属製の撚り線であり、一端が操作軸22に接続されており、操作軸22と連動してアウターチューブ26内を摺動可能となっているとともに、他端には作動部28が接続されている。従って、インナーワイヤ27は操作部20への操作によって押動部21が下降した際、アウターチューブ26内を排水口3側へ向けて摺動するとともに、押動部21が上昇した際には、アウターチューブ26内を操作部20側へ向けて摺動する。(以降、インナーワイヤ27が排水口3側へと摺動する際には「前進」、操作部20側へと摺動する際には「後退」とする。)
作動部28はギア部33と噛合する歯を備えた棒状のラックであって、インナーワイヤ27の端部に接続されているとともに、配管4の横管部5内に配置され、当該横管部5内を水平方向に摺動可能となっている。又、図13に示すように、作動部28は横管部5内に収納されている状態において、配管4に形成された切り欠きからその一部が露出しており、ギア部33と噛合している。
上記作動部28は歯のみが配管4の内部(排水流路内)に突出しており、その他の部分は全て横管部5内に収納されている。尚、図14に示すように、弁体6が排水栓1内に配置された状態において、窓部13から露出したギア部33と作動部28は噛合した状態となっており、作動部28の変位に応じてギア部33が回動するよう構成されている。
上記各部材から成る排水栓装置の動作は以下の通りである。
図12に示すように、弁蓋7が下降している状態より、使用者によって押動部21が押し下げられると、押動部21の下降に伴い操作軸22が下降し、インナーワイヤ27がアウターチューブ26内を前進する。そして、インナーワイヤ27の前進によって作動部28が変位し、ギア部33を回動させるとともに、当該ギア部33の回動に伴い、螺子筒32の筒状部分に形成された溝部34も回動する。
この時、溝部34内に配置された凸部36は溝部34の回動に伴い回動しようとするが、突出部35は回動不能であるため、ギア部33の回動に伴い凸部36が溝部34内を摺動することによって、突出部35を軸方向に上昇させる。即ち、作動部28の変位に基づいて突出部35が螺子筒32及び外筒10より上方に向けて突出し、図16に示すように、弁軸14が伸張する(弁体6の全高が変動する)ことにより、弁蓋7を上昇させるとともに、突出部35(内筒9)の突出状態(弁蓋7の上昇状態)が保持される。
上記弁蓋7の上昇状態より、使用者によって押動部21が引き上げられると、再び作動部28が変位し、ギア部33を逆方向に回転させる。この時、溝部34内に配置された凸部36が溝部34内を摺動することによって、突出部35を下降させる。
上記第四実施形態においては、弁体6を取り外した際、配管4の内部には作動部28の歯のみが突出し、その他の部分は一切突出していない。従って、大きく排水流路内に突出する部分が存在せず、毛髪等の引っ掛かりを防ぐとともに清掃性が向上する。即ち、本発明において、作動部28はあくまで機構部8を作動させるに留まるものであるため、作動部28は大きく排水流路内に突出する必要が無く、最低限の突出量に抑えることで配管4の内面を平滑にすることができる。
また、上記第四実施形態においては、作動部28が弁体6と上下方向には干渉しない構造のため、作動部28の作動中を含む、いかなる状態であっても、排水口3から弁体6を取り外すことができる。
本発明の実施形態は以上であるが、本発明は上記各実施形態の形状に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜設計変更等を行うことが可能である。
例えば、第一実施形態においては、作動部28が直接内筒9を押し上げる構造であったが、図17に示すように、作動部28が弁体6下端に形成された駆動部37に当接することによって水平方向の応力が垂直方向の応力へと変換され、内筒9が押し上げられても良い。
又、第四実施形態においては回転ギア等から成るロック機構を備えても良い。この場合においては、螺子筒32が回動することロック機構が弁体6の昇降状態を保持する構造とし、作動部28や押動部21は戻りスプリング24によって常に元の状態に復帰するよう構成しても良い。
又、本発明の排水栓装置は洗面ボウルの排水口を開閉するものに限られるものではなく、例えばシンク、浴槽等の排水口を開閉させるものであっても良い。
上記各実施形態においては、作動部は全て水平方向に変位し、これを受けて弁体に組み込まれた機構部が上下方向に弁蓋を昇降させる構造である。本発明は必ずしもこのような水平方向に動作する作動部・上下方向に動作する機構部、という構成に限定されるものではないが、このように構成することで、作動部を備えた配管を、上下方向に直線状とすることができ、清掃性を向上させることができる。
また、本発明においては、必要に応じて一部部材に切り欠きを設ける等によって、上記第四実施形態のように、作動部の作動中を含む、いかなる状態であっても、排水口から弁体を取り外すことができる構成としても良い。
B 槽体
1 排水栓
2 鍔部
3 排水口
4 配管
5 横管部
6 弁体
7 弁蓋
8 機構部
9 内筒
10 外筒
12 目皿
13 窓部
14 弁軸
15 ロック機構
16 回転ギア
17 固定ギア
18 噛合部
19 弁内スプリング
20 操作部
21 押動部
22 操作軸
23 フランジ部材
24 戻りスプリング
25 伝達部
26 アウターチューブ
27 インナーワイヤ
28 作動部
29 傾斜面
32 螺子筒
33 ギア部
34 溝部
35 突出部
36 凸部
37 駆動部

Claims (4)

  1. 排水流路の上端に構成される排水口の開閉を行う弁蓋を有する弁体と、
    弁体の操作を行う操作部と、
    一端が操作部に、他端が排水口近傍の配管に接続され、操作部に加えられた排水口側へ操作を伝達する伝達部と、から成る排水栓装置であって、
    弁体は、弁蓋を上昇及び/又は下降させ、且つ上端が弁蓋の裏面に取り付けられた内筒と、及び前記内筒の下方が内部に配置される外筒と、から構成される機構部を内部に備え、
    伝達部は排水口側端部において作動部を備え、
    作動部は、操作部の操作によって変位するとともに、当該変位に基づいて前記内筒下端に当接して機構部を作動させ、機構部の作動後は元の状態に復帰して排水流路の内部には突出しない構成とし、
    弁体を排水口から取り出したとき、弁体とともに機構部も排水流路内から取り外されることを特徴とする排水栓装置。
  2. 排水流路の上端に構成される排水口の開閉を行うと共に弾性体によって上昇状態となるよう常に上方へ向けて付勢された弁蓋を有する弁体と、
    弁体の操作を行う操作部と、
    一端が操作部に、他端が排水口近傍の配管に接続され、操作部に加えられた排水口側へ操作を伝達する伝達部と、から成る排水栓装置であって、
    弁体は、弁蓋を上昇及び/又は下降させ、且つ上端が弁蓋の裏面に取り付けられた内筒と、及び前記内筒の下方が内部に配置される外筒と、から構成される機構部を内部に備え、
    伝達部は排水口側端部において作動部を備え、
    作動部は、操作部の操作によって変位するとともに、当該変位に伴い作動部が内筒の下端に取り付けられた目皿と当接することにより内筒が押し下げられて機構部を作動させ、機構部の作動後は元の状態に復帰して排水流路の内部には突出しない構成とし、
    弁体を排水口から取り出したとき、弁体とともに機構部も排水流路内から取り外されることを特徴とする排水栓装置。
  3. 機構部の外筒内部及び内筒外周には、弁蓋の上昇状態又は下降状態を保持するロック機構を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排水栓装置。
  4. 排水流路の上端に構成される排水口の開閉を行う弁蓋を有する弁体と、
    弁体の操作を行う操作部と、
    一端が操作部に、他端が排水口近傍の配管に接続され、操作部に加えられた排水口側へ操作を伝達する伝達部と、から成る排水栓装置であって、
    弁体は、弁蓋を上昇及び/又は下降させ、且つ上端が弁蓋の裏面に取り付けられた突出部と、
    及び前記突出部の下方が内部に配置される外筒と、から構成されて排水流路内に配置される機構部を内部に備え、
    側面にギア部を構成した塵芥捕捉用の目皿と、該ギア部の回動に伴い軸方向に上昇する前記突出部と、とを前記機構部に構成すると共に、
    伝達部は排水口側端部において前記ギア部と噛合する歯を備えた棒状のラックを有した作動部を備え、
    作動部は、操作部の操作によって変位するとともに、当該変位に基づいて前記ギア部を回転させて機構部を作動させ、且つ大きく排水流路内に突出せず、最低限の突出量に抑える構成とし、
    弁体を排水口から取り出したとき、弁体とともに機構部も排水流路内から取り外されることを特徴とする排水栓装置。
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