JP6326577B2 - 遠隔操作式排水栓装置 - Google Patents

遠隔操作式排水栓装置

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Description

本発明は、槽体の底面に設けられた排水口を遠隔的に開閉する遠隔操作式排水栓装置に関するものである。
従来、浴槽や洗面ボウル等の槽体の底面に設けられた排水口を遠隔的に開閉する装置として、遠隔操作式排水栓装置が知られている。
特許文献1に記載の遠隔操作式排水栓装置は、排水口に配置された弁体(弁体部)と、槽体の縁部等、弁体とは離れた位置に配置された操作部と、弁体と操作部を繋ぐレリースワイヤと、弁体を突き上げる弁軸により構成されている。当該遠隔操作式排水栓装置は、操作部の操作をレリースワイヤによって伝達し、弁体を上下させることで排水口の開閉を遠隔的に行う構造となっている。
上記遠隔操作式排水栓装置に関し、レリースワイヤはコイル状に巻かれた金属の撚り線によって形成されたインナーワイヤと、合成樹脂よりなる中空のアウターチューブより構成されている。尚、インナーワイヤは側面からの応力に対して可撓性を備えるとともに、軸方向からの応力に対しては剛性を有しており、上記アウターチューブ内に進退可能に収納されている。又、レリースワイヤは一端において、当該弁軸を介して弁体と連結していると共に、他端が操作部と連結しており、操作部の操作を弁部材に伝達することが可能となっている。
上記遠隔操作式排水栓装置において、子どものイタズラや、清掃の際に弁体の外し方が分からず使用者が弁体を回転させる等の理由により弁軸が回転した場合に、弁軸と固定されているインナーワイヤが捻れてしまい、当該捻れによりインナーワイヤが膨らみ(インナーワイヤの撚りが緩み)、当該膨らみの分インナーワイヤが軸方向に対して短くなるという問題が生じていた。
さらに、インナーワイヤは上記膨らんだ状態でアウターチューブに当接し、元の状態に戻らなくなってしまっていた。又、レリースワイヤは通常、ある程度屈曲されながら施工されるが、該屈曲部分は摩擦が大きく、当該摩擦によりインナーワイヤは膨らんだ状態のまま固定されてしまう。
又、上記と逆の方向にインナーワイヤが捻れた場合、インナーワイヤが収縮し(インナーワイヤの撚りが締まり)、当該収縮のインナーワイヤが軸方向に対して長くなっていた。
上記インナーワイヤが短くなってしまった状態の遠隔操作式排水栓装置はインナーワイヤ及び弁軸の突出量が減少しており、十分に弁体を押し上げることが不可能となる。従って、排水口を完全に開くことが不可能となり、排水流量が低下するとともに、場合によっては排水口を開くこと自体が不可能となり、排水を行うことができない。
逆に、インナーワイヤが長くなってしまった状態の遠隔操作式排水栓装置においてはインナーワイヤ及び弁軸の突出量が増加しており、排水口を完全に閉めることが不可能となる。従って、槽体内に湯水を貯留することが不可能となる。
尚、特許文献1に記載の弁軸(弁軸部)はカバー部材の内部に摺動可能に収納されるとともに、筒状の軸部(弁軸部本体)の内部にショックアブソーバ(緩衝スプリング)と、該ショックアブソーバを下方より支えるストッパーを有している。そして、インナーワイヤは軸部ではなくストッパーに対して固定されているとともに、ストッパーは軸部内部を摺動可能であることから、特許文献1に記載の遠隔操作式排水栓装置は一見、軸部の回転がインナーワイヤに伝達しないように見える。
しかし、上記ショックアブソーバは軸部とストッパーの間に配置され、常に軸部とストッパーが離間する方向に応力を加えている。従って、軸部が回転した際、上記応力による摩擦力により当該回転はショックアブソーバを介してストッパーに伝達されてしまい、インナーワイヤは軸部と連動して回転してしまう。
一方で、特許文献2に記載の遠隔操作式排水栓装置においては、インナーワイヤ(コアコイル)が弁軸(プランジャー)に固定されていない。従って、特許文献2においてはインナーワイヤと弁軸が相対回転自在となっていることから、弁軸が回転したとしても、当該回転がインナーワイヤに伝達されることはなく、インナーワイヤの捻れは生じない。
しかし、特許文献2に記載の遠隔操作式排水栓装置においては弁軸を操作部側へと引き戻すための戻りスプリング(リターンスプリング)がカバー部材(プランジャー外筒)の内部に配置されている必要がある。(戻りスプリングが操作部側に配置されていると、弁体が自重のみで下降しなければならず、止水不良が生じる場合がある。)即ち、戻りスプリングの分だけ弁軸及びカバー部材の径が大きくなることから排水口の開口面積が減少し、排水流量が悪い。
尚、従来の遠隔操作式排水栓装置において、インナーワイヤの操作部側端部が操作部に固定されていないものが存在する。しかし、前述の通り、通常レリースワイヤは有る程度屈曲されながら施工されており、該屈曲に伴うインナーワイヤとアウターチューブ間の摩擦により、実質的に操作部側が固定されているに等しい状態となっている。即ち、操作部側の端部を回動自在にしていたとしても、インナーワイヤの捻れを防止することは困難である。
特開2013−79490号公報 特開2008−223453号公報
本発明は上記問題に鑑み、弁軸とインナーワイヤが固定されている遠隔操作式排水栓装置について、インナーワイヤの捻れを防止することが可能な構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の本発明は、槽体の底面に設けられた排水口を遠隔的に開閉する遠隔操作式排水栓装置であって、
上下動することで排水口の開閉を行う弁体と、
弁体を操作する操作部と、
操作部の操作を弁体へと伝達する、側面方向に可撓性を備えると共に軸方向に剛性を有するインナーワイヤと、該インナーワイヤを内部に摺動可能に収納する中空のアウターチューブより成るレリースワイヤと、
弁体と嵌合可能であって、インナーワイヤが固定された弁軸と、
弁軸を進退自在に収納可能であって、アウターチューブが固定されたカバー部材と、
から成り、
前記弁軸がインナーワイヤに対して、軸方向に対しては固定されているが、周方向に対しては相対回転可能に構成されていることによってインナーワイヤの捻れを防ぐ捻れ防止機構を設け
前記弁軸が、
弁体と嵌合する筒状の軸部と、
インナーワイヤが固定されたストッパーを備え、
軸部の回転がストッパーに対して伝達しないよう、軸部とストッパーが相対回転自在に形成されていることにより前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
請求項2に記載の本発明は、前記弁軸が、
軸部とストッパーの間に配置されて、軸部に過剰な応力が加わった際に、該応力がインナーワイヤに対して伝達することを防止するショックアブソーバを備えることを特徴とする請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項3に記載の本発明は、前記弁軸が、
ショックアブソーバとストッパーとの間に滑り部材を備え、当該滑り部材によって軸部の回転がストッパーに対して伝達しないことを特徴とする請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項4に記載の本発明は、槽体の底面に設けられた排水口を遠隔的に開閉する遠隔操作式排水栓装置であって、
上下動することで排水口の開閉を行う弁体と、
弁体を操作する操作部と、
操作部の操作を弁体へと伝達する、側面方向に可撓性を備えると共に軸方向に剛性を有するインナーワイヤと、該インナーワイヤを内部に摺動可能に収納する中空のアウターチューブより成るレリースワイヤと、
弁体と嵌合可能であって、インナーワイヤが固定された弁軸と、
弁軸を進退自在に収納可能であって、アウターチューブが固定されたカバー部材と、
から成り、
前記弁軸に、インナーワイヤの捻れを防ぐ捻れ防止機構を設け、
前記弁軸がカバー部材に対して回転不可能に固定されることによって前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
請求項5に記載の本発明は、前記弁軸の外周及びカバー部材の内周が非円形であることにより前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項6に記載の本発明は、前記弁軸の外周及びカバー部材の内周に、それぞれ対応する凹凸が設けられていることにより前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項1及び請求項2に記載の本発明によれば、弁軸に捻れ防止機構を設けたことにより、インナーワイヤの捻れによる不具合を防止することが可能となる。
、インナーワイヤと弁軸が周方向に対して相対回転自在に形成されていることにより、弁軸の回転がインナーワイヤに伝達することを防ぐことができる。又、インナーワイヤは弁軸と、軸方向に対して固定されていることから、弁軸側に戻りスプリングを配置する必要がなく、弁軸及びカバー部材の径が大きくなることを防ぐことができる。
そして、軸部とストッパーが相対回転自在に形成されていることにより、軸部の回転がストッパー及びストッパーに固定されたインナーワイヤに伝達することを防ぐことができる。従って、インナーワイヤの捻れを防止することが可能となる。
請求項に記載の本発明によれば、滑り部材がショックアブソーバと滑り合う、又は滑り部材がストッパーと滑り合うことにより空回りし、弁軸の回転がストッパーに及びストッパーに固定されたインナーワイヤに伝達することを防ぐことができる。
請求項に記載の本発明によれば、弁軸がカバー部材に対して回転不可能となっていることにより、インナーワイヤの捻れを防止することが可能となる。
請求項に記載の本発明によれば、弁軸の外周及びカバー部材の内周が非円形であるため、弁軸が回転不可能となり、インナーワイヤの捻れを防止することが可能となる。
請求項に記載の本発明によれば、弁軸の外周及びカバー部材の内周に、それぞれ対応する凹凸が設けられていることにより、弁軸が回転不可能となり、インナーワイヤの捻れを防止することが可能となる。即ち、弁軸を回転させようとすると、上記凹凸が当接し、該回転を阻害することができる。
本発明の施工状態を示す断面図である。 図1の要部拡大図である。 遠隔操作式排水栓装置の要部を示す一部拡大断面図である。 弁軸周辺を示す断面斜視図である。 第二実施形態に係る弁軸周辺を示す断面斜視図である。 第三実施形態に係る弁軸周辺を示す断面斜視図である。 第四実施形態に係る弁軸周辺を示す断面斜視図である。 第五実施形態に係る弁軸周辺を示す斜視図である。 第六実施形態に係る弁軸周辺を示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明の第一実施形態を説明する。尚、以下に記載する発明は実施形態の理解を容易にするためのものであり、これによって発明が制限して理解されるものではない。又、特に断りがない限り、図1に示す断面図を基準として上下左右を説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の遠隔操作式排水栓装置1は、槽体としての浴槽Bに取り付けられる。
浴槽Bは内部に湯水を貯留可能であって、その底面において開口を有しており、当該開口周縁を挟持するように、パッキンを介して排水栓本体2及びエルボ部材4が螺合している。又、浴槽Bの縁部には後述する遠隔操作式排水栓装置1の操作部30が取り付けられている。
排水栓本体2は上部にフランジ部を有するとともに、内部に排水口3を形成する円筒状の部材であって、外周に雄螺子が設けられている。又、排水栓本体2の内周には支持部材8が取り付けられている。
支持部材8は外周が排水栓本体2の内周と略同径であって、排水栓本体2の内周の突起と係合して取り付けられる。又、支持部材8はその中心において、後述する弁軸20及びカバー部材26が支持固定されるための支持部を有している。
エルボ部材4はその上方に、上記排水栓本体2が挿入される開口を有すると共に、該開口の内周に、排水栓本体2の外周に設けられた雄螺子と螺合する雌螺子が形成されている。又、エルボ部材4はその側面にワイヤ接続口6及び排出口5が設けられている。
ワイヤ接続口6にはガイドチューブ9が接続されているとともに、ガイドチューブ9を通じてレリースワイヤ15が挿入されている。
排出口5は下流側の配管(図示せず)が接続され、排水口3やワイヤ接続口6から流入した排水を下流側(下水側)へと排出する。
次に、遠隔操作式排水栓装置1について説明する。
遠隔操作式排水栓装置1は、大きく分けて弁体10、レリースワイヤ15、弁軸20、カバー部材26、操作部30より構成されており、操作部30に入力された操作をレリースワイヤ15が伝達し、弁軸20が弁体10を突き上げることで排水口3を開閉する構造となっている。
弁体10は上記排水口3を閉口するための円盤状の蓋部11と、該蓋部11の下面中央に設けられた嵌合部12より構成されている。又、蓋部11の外周にはパッキンが嵌着されており、該パッキンが弁体10が下降した際に排水栓本体2と当接することで、排水口3を閉口することが可能となる。
レリースワイヤ15は金属をコイル状に巻いた撚り線であるインナーワイヤ16と、合成樹脂よりなる中空のアウターチューブ17より構成されている。
インナーワイヤ16は側面からの応力に対して可撓性を備えるとともに、軸方向からの応力に対しては剛性を有しており、上記アウターチューブ17内に進退可能に収納されている。
又、レリースワイヤ15はその端部において、インナーワイヤ16が弁軸20の軸部21に、アウターチューブ17がカバー部材26にそれぞれ固定されるとともに、弁体10と操作部30を繋ぐように配置されている。尚、弁軸20及びカバー部材26と固定されている側の端部が弁体10側となるように配置されている。
弁軸20は図4に示すように、軸部21、ショックアブソーバ22、ストッパー23、滑り部材24より構成されている。
軸部21は下方に開口を有する円筒状であって、内部にショックアブソーバ22、ストッパー23、滑り部材24を収納し、前記開口が筒蓋25によって閉塞されている。又、軸部21はその先端の外周が前記弁体10の嵌合部12と嵌合可能となるよう窪んでいる。
ショックアブソーバ22は軸部21の内側上端とストッパー23との間に配置されており、軸部21とストッパー23が互いに離間する方向へ向けて応力を加えている。即ち、図1において、ショックアブソーバ22は軸部21を軸方向上方へ向けて応力を加えていると共に、ストッパー23を軸方向下方へ向けて応力を加えている。
ストッパー23はインナーワイヤ16の先端が固定されており、滑り部材24を介してショックアブソーバ22と当接することで、インナーワイヤ16が軸部21から抜けることを防止するとともに、ショックアブソーバ22を下方から押さえる機能を有している。尚、インナーワイヤ16はストッパー23に対して軸方向に対して固定されているとともに回動不可能に固定されているため、ストッパー23が回転すると、インナーワイヤ16も回転する。又、ストッパー23は軸部21内部を軸方向に摺動可能に配置されている。
第一実施形態においては、ストッパー23は金属材より構成されており、カシメによってインナーワイヤ16に固定されているが、ストッパー23の材質や固定方法は特に限定しない。又、弁軸20の部材であるストッパー23がインナーワイヤ16に固定されていることから、弁軸21はインナーワイヤ16に固定されている。
滑り部材24はショックアブソーバ22とストッパー23の間に配置された円盤状の部材であり、摩擦係数の低い材料から形成されている。又、滑り部材24は他のどの部材にも固定されておらず、軸部21内を軸方向に摺動可能であるとともに、周方向に回転自在となっている。
カバー部材26は前記弁軸20を進退自在に収納している筒状体であって、下端がアウターチューブ17と固定されている。又、カバー部材26は前記支持部材8の中央に設けられた支持部によって支持固定されている。
操作部30は操作部本体31と、ボタン部材32と、ロック機構部33より構成されている。又、操作部30はその端部においてレリースワイヤ15と連結するとともに、端部外周にガイドチューブ9が接続されている。
操作部本体31は略円筒状の部材であって、内部にロック機構部33及びボタン部材32を有し、浴槽Bの縁部に設けられた開口周縁を挟持するように螺合している。
ボタン部材32は手動により上下方向に対して押動操作が加えられる部分であって、その下面中央においてロック軸34と連結している。
ロック機構部33はケーシング35の内部に配置されたロック軸34、ギア部36、戻りスプリング37より成る公知のスラストロック機構である。ロック軸34はボタン部材32と嵌合すると共にインナーワイヤ16と連結しており、ボタン部材32に与えられた押動操作をギア部36及びインナーワイヤ16に伝達する。ギア部36はロック軸34に取り付けられた上部ギア及び回転ギアと、ケーシング35内部に設けられた下部ギアより成り、回転ギアが上部ギア若しくは下部ギアと噛み合うことによって、インナーワイヤ16の進出/後退位置を保持することができる。即ち、上記ボタン部材32の押動操作に伴いロック軸34及び上部ギア、回転ギアが上下動し、回転ギアが他のギア(上部ギア/下部ギア)と当接することで回転するとともに、回転ギアが当該他のギアと噛み合うことで進出/後退位置を保持することができる。又、上記ボタン部材32(ロック軸34)の下降はボタン部材32の押動操作に伴うものであり、上昇は戻りスプリング37の反発力によるものである。
尚、上記戻りスプリング37は操作部30の下方であって、操作部30に挿入されたインナーワイヤ16の外側に配置されて、ボタン部材32(ロック軸34)を上方へ向けて付勢している。
上記第一実施形態の遠隔操作式排水栓装置1は、以下のように作動する。
まず、図1に示すように、弁体10が下降しており、排水口3が閉口している状態において、操作部30のボタン部材32に対して押動操作を加えると、ロック軸34が下方へと押し下げられ、インナーワイヤ16が弁体10側へ向けてアウターチューブ17内を摺動する。
インナーワイヤ16の摺動に伴い、インナーワイヤ16端部と固定されている弁軸20がカバー部材26内部を上方へ向けて摺動することにより、弁体10を押し上げることで、弁体10に嵌着されたパッキンが排水栓本体2から離間し、排水口3が開口する。
この時、回転ギアが上記ボタン部材32の押動操作に伴い回転すると共に、回転後において戻りスプリング37の作用により押し上げられ、下部ギアと噛み合うことで上記排水口3の開口状態(インナーワイヤ16の進出状態)が保持される。
次に、排水口3の開口されている状態よりさらにボタン部材32を押動すると、回転ギアが再び回転し、下部ギアとの噛み合いが解除される。そして、戻りスプリング37の反発によってボタン部材32が上昇するとともに、インナーワイヤ16が操作部30側へ向けてアウターチューブ内を摺動する。
この時、インナーワイヤ16の端部と固定されている弁軸20がカバー部材26内部を下方へ向けて摺動することにより、弁軸20と嵌合している弁体10が下降する。そして、弁体10に嵌着されたパッキンが再び排水栓本体2へと当接し、排水口が閉口する。
このようにして、本発明の遠隔操作式排水栓装置1は、ボタン部材32の押動操作を繰り返すことによって、排水口3の開閉を遠隔的に行うことが可能となる。
尚、上記遠隔操作式排水栓装置1に対し、排水口3が開口している状態、即ち弁体10が上昇した状態において、弁体10が踏まれる等、弁体10に対して過剰な応力が加えられると、軸部21の内部に配置されたショックアブソーバ22が収縮する。当該収縮により、上記過剰な応力はインナーワイヤ16に伝達せず、インナーワイヤ16やギア部36の破損を防ぐことができる。
又、上記第一実施形態の遠隔操作式排水栓装置1は、弁軸20内に滑り部材24が配置されていることにより、弁軸20が回転した際に、インナーワイヤ16が捻れることを防止する、捻れ防止機構を備えている。当該捻れ防止機構は以下のように動作する。
軸部21が子どものイタズラ等によって回転された場合、当該回転はショックアブソーバ22へと伝達される。尚、軸部21はショックアブソーバ22とは固定されていないため、必ず上記回転が伝達されるわけではないが、前述の通り、ショックアブソーバ22は軸部21とストッパー23が互いに離間する方向へ向けて応力を加えているため、当該応力による摩擦力により軸部21の回転に伴い回転してしまうことがある。
一方で、ショックアブソーバ22とストッパー23との間には滑り部材24が介在しているため、ショックアブソーバ22の回転はストッパー23には伝達しない。前述の通り、滑り部材24は摩擦係数の低い材質より形成されているとともに、軸部21その他の部材に対して回動自在に配置されている。従って、軸部21の回転によりショックアブソーバ22が回転した際、ショックアブソーバ22が滑り部材24の上方で滑り合うことで空回りする、又はショックアブソーバ22と共に回転した滑り部材24が、ストッパー23との間において滑り合うことで空回りする。従って、軸部21に付与された回転は、ショックアブソーバ22(及び滑り部材24)に伝達されるのみであって、ストッパー23及びインナーワイヤ16には伝達されない。従って、ストッパー及びインナーワイヤ16は弁軸20とともに回転することが無く、捻れてしまうことがない。
上記本発明第一実施形態によれば、インナーワイヤ16が弁軸20に、軸方向に固定されている遠隔操作式排水栓装置において、弁軸20に回転が加わっても、インナーワイヤ16に対して捻れが発生しないため、インナーワイヤ16の長さが短くなって(長くなって)しまうことがない。
又、戻りスプリング37が操作部30側に配置されていることから、排水口3の流路を必要以上に狭めてしまうことがなく、良好な排水流量を確保することができる。即ち、本発明の遠隔操作式排水栓装置1においては、捻れ防止機構によって、弁軸20とインナーワイヤ16が軸方向に対しては固定されているが、周方向に対しては相対回転可能に構成されていることによって、インナーワイヤ16の捻れを防止するとともに、戻りスプリング37を操作部30側に配置することが可能となる。
尚、リング部材24は摩擦係数の低い部材であることが望ましく、又、更にはショックアブソーバ22やストッパー23等、隣接する部材とは異なる材質より構成することにより、より好適に滑り合うことが可能となる。即ち、ショックアブソーバ22を金属製、リング部材24を合成樹脂(PP、POM等)より構成する等することにより、より好適に滑り合うことが可能となる。
本発明の第一実施形態は以上であるが、本発明は上記構造に限られるものではく、発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の設計変更が可能である。
例えば、上記第一実施形態において、滑り部材24の形状は円盤状であったが、筒状、キャップ状であるなど、その他の形状であっても良い。又、滑り部材24の外周にリブを設ける等して、滑り部材24と他部材との接触を点又は線接触とし、摩擦抵抗を減らしても良い。又、滑り部材24は図5に示す第二実施形態のように、断面略凸型であっても良い。
上記第一実施形態及び第二実施形態における遠隔操作式排水栓装置1は、ストッパー23の上方に配置された滑り部材24によって軸部21とストッパー23が相対回転可能となっていることから、ストッパー23に固定されたインナーワイヤ16と弁軸20が相対回転自在に構成されている。しかし、本発明の遠隔操作式排水栓装置1は図6に示す第三実施形態のように、ストッパー23の周囲に滑り部材24が配置される等、滑り部材24の位置に関して特に限定されるものではない。
第三実施形態においては、滑り部材24は2つの部材から構成されており、ストッパー23を上下方向から挟んでいる。
又、本発明の遠隔操作式排水栓装置1は、図7に示す第四実施形態のように、弁軸20がショックアブソーバ22を有さない形状であっても良い。上記第四実施形態においては、滑り部材24がストッパー23を兼ねているため、インナーワイヤ16が弁軸20と相対回転自在となっている。(捻れ防止機構を構成している。)即ち、第四実施形態においては、弁軸20が回転したとしても、弁軸20が滑り部材24(ストッパー23)と滑り合うことにより弁軸20の回転は滑り部材24及び滑り部材24に固定されたインナーワイヤ16に対して伝達されない。
又、上記第一実施形態乃至第四実施形態における捻れ防止機構はすべて、弁軸20とインナーワイヤ16が相対回転自在であることによって弁軸20の回転がインナーワイヤ16に伝達することを防ぐ構造であったが、本発明の捻れ防止機構は上記構造に限られるものではなく、以下に記載する第五実施形態及び第六実施形態のような捻れ防止機構であっても良い。
尚、図示していないが、第五実施形態及び第六実施形態において、レリースワイヤ15のアウターチューブ17はカバー部材26に、インナーワイヤ16は弁軸20にそれぞれ固定されている。又、弁軸20、操作部30その他の構造については第一実施形態の構造と同一であるためその記載を省略している。
第五実施形態における遠隔操作式排水栓装置1は、図8に示すように、弁軸20が楕円の筒状であり、平面視において非円形に形成されている。又、当該非円形の弁軸20が進退自在に収納されているカバー部材26は、その内周が弁軸20の外周と略同一形状の非円形に形成されている。
上記第五実施形態に係る遠隔操作式排水栓装置1においては、弁軸20の外周とカバー部材26の内周がそれぞれ非円形に形成されていることにより、インナーワイヤ16の捻れ防止機構を構成している。
即ち、第五実施形態に係る遠隔操作式排水栓装置1においては、そもそも弁軸20が回転することができないため、結果的にインナーワイヤ16が捻れることがない。
第六実施形態における遠隔操作式排水栓装置1は、図9に示すように、第五実施形態と同様に、弁軸20が楕円の筒状であり、平面視において非円形に形成されている。又、弁軸20はその外周において、周方向外側に向けて突出する凸部40が形成されている。尚、図示しないが、当該凸部40は弁軸20の周囲において2箇所、軸対称となる位置に設けられている。
又、弁軸20が進退自在に収納されているカバー部材26は、その内周が弁軸20の外周と略同一形状の非円形に形成されているとともに、前記弁軸20の凸部40と対応する凹部41が2箇所、軸対称となる位置に設けられている。
上記第六実施形態に係る遠隔操作式排水栓装置1は第五実施形態と同様に、弁軸20の外周とカバー部材26の内周が非円形に形成されているとともに、弁軸20の外周とカバー部材26の内周のそれぞれに、対応する凹凸が設けられていることによってインナーワイヤ16の捻れ防止機構を構成している。即ち、第五実施形態に係る遠隔操作式排水栓装置1は、上記第五実施形態に比べ、より弁軸20がカバー部材26に対して回転し難く、インナーワイヤ16が捻れることがない。
上記第五実施形態及び第六実施形態においては、弁軸20がカバー部材26に対して相対回転不可能に構成されていることによりインナーワイヤ16の捻れ防止機構を形成している。従って、弁軸20とインナーワイヤ16は相対回転不可能に固定されていても良いが、前記第一実施形態の弁軸20のように、内部に滑り部材24を配置するなど、適宜実施形態同士を組み合わせても良い。
本発明の実施形態は以上のようであるが、本発明の遠隔操作式排水栓装置が取り付けられる槽体は浴槽に限られるものではなく、洗面ボウルやシンク等、種々の槽体に対して利用しても良い。
1 遠隔操作式排水栓装置
2 排水栓本体
3 排水口
4 エルボ部材
5 排出口
6 ワイヤ接続口
8 支持部材
9 ガイドチューブ
10 弁体
11 蓋部
12 嵌合部
15 レリースワイヤ
16 インナーワイヤ
17 アウターチューブ
20 弁軸
21 軸部
22 ショックアブソーバ
23 ストッパー
24 滑り部材
25 筒蓋
26 カバー部材
30 操作部
31 操作部本体
32 ボタン部材
33 ロック機構部
34 ロック軸
35 ケーシング
36 ギア部
37 戻りスプリング
40 凸部
41 凹部
B 浴槽

Claims (6)

  1. 槽体の底面に設けられた排水口を遠隔的に開閉する遠隔操作式排水栓装置であって、
    上下動することで排水口の開閉を行う弁体と、
    弁体を操作する操作部と、
    操作部の操作を弁体へと伝達する、側面方向に可撓性を備えると共に軸方向に剛性を有するインナーワイヤと、該インナーワイヤを内部に摺動可能に収納する中空のアウターチューブより成るレリースワイヤと、
    弁体と嵌合可能であって、インナーワイヤが固定された弁軸と、
    弁軸を進退自在に収納可能であって、アウターチューブが固定されたカバー部材と、
    から成り、
    前記弁軸がインナーワイヤに対して、軸方向に対しては固定されているが、周方向に対しては相対回転可能に構成されていることによってインナーワイヤの捻れを防ぐ捻れ防止機構を設け
    前記弁軸が、
    弁体と嵌合する筒状の軸部と、
    インナーワイヤが固定されたストッパーを備え、
    軸部の回転がストッパーに対して伝達しないよう、軸部とストッパーが相対回転自在に形成されていることにより前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。
  2. 前記弁軸が、
    軸部とストッパーの間に配置されて、軸部に過剰な応力が加わった際に、該応力がインナーワイヤに対して伝達することを防止するショックアブソーバを備えることを特徴とする請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置。
  3. 前記弁軸が、
    ショックアブソーバとストッパーとの間に滑り部材を備え、当該滑り部材によって軸部の回転がストッパーに対して伝達しないことを特徴とする請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置。
  4. 槽体の底面に設けられた排水口を遠隔的に開閉する遠隔操作式排水栓装置であって、
    上下動することで排水口の開閉を行う弁体と、
    弁体を操作する操作部と、
    操作部の操作を弁体へと伝達する、側面方向に可撓性を備えると共に軸方向に剛性を有するインナーワイヤと、該インナーワイヤを内部に摺動可能に収納する中空のアウターチューブより成るレリースワイヤと、
    弁体と嵌合可能であって、インナーワイヤが固定された弁軸と、
    弁軸を進退自在に収納可能であって、アウターチューブが固定されたカバー部材と、
    から成り、
    前記弁軸に、インナーワイヤの捻れを防ぐ捻れ防止機構を設け、
    前記弁軸がカバー部材に対して回転不可能に固定されることによって前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。
  5. 前記弁軸の外周及びカバー部材の内周が非円形であることにより前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置。
  6. 前記弁軸の外周及びカバー部材の内周に、それぞれ対応する凹凸が設けられていることにより前記捻れ防止機構が構成されていることを特徴とする請求項又は請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置。
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