JP2018009362A - 遠隔操作式排水栓装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】遠隔操作式排水栓装置において、部材の強度を高いものとすると共に、排水管内部への機構部の突出を可能な限り小さいものとして、清掃性を向上させる。【解決手段】遠隔操作式排水栓装置を、排水口と、排水口からの排水を下流側に排水する排水管と、排水口を上下動することによって開閉する弁体を備えた弁部材と、使用者が操作を加えて弁体の開口/閉口を操作する操作部と、から構成すると共に、排水管の内部に、操作部の操作に対応して、排水管の内面に沿って水平方向に回動する回動体を備え、該回動体の上方に、排水管の内面に沿って上下動自在に配置される昇降部材を備え、該回動体と昇降部材のいずれか一方、又は両方に傾斜部を備えて、該傾斜部によって回動体の水平方向への回動を昇降部材の上昇に変換すると共に、弁部材を昇降部材に支承させて上昇させ、排水口を開口させるように構成する。【選択図】図2
Description
本発明は、遠隔操作式排水栓装置に関し、更に詳しくは、配管内部等の清掃性を向上させた遠隔操作式排水栓装置に関するものである。
従来より、浴槽や洗面ボウルなどの槽体の内部に生じた排水を処理するため、槽体の底面等に排水口を設け、この排水口から排水配管を介し、下水側に排水を排出する方法が広く知られている。また、槽体内に水を溜める場合に、弁部材を利用して排水口を開閉する方法があるが、この弁部材による排水口の開閉を、弁部材や排水口から離間した位置、例えば槽体の縁部や槽体側面の上方に設けた操作部への操作によって行う遠隔操作式排水栓装置が知られている。
広く知られた遠隔操作式排水栓装置としては、特許文献1に記載のような、槽体としての洗面ボウルに施工されるものであって、以下に記載する、排水口本体、継手管、操作伝達部材としてのレリースワイヤ、弁部材、操作部、より構成されてなる。
洗面ボウルは、上方が開口した箱体であって、底面には排水口本体を取り付ける取付孔を、上方の開口周縁には操作部を取り付ける操作部取付孔を、それぞれ備えてなる。
排水口本体は略円筒形状にしてその内部に排水を通過させる排水の流路を形成し、この流路の上端部分の開口が、槽体内の排水が流入する排水口となる。
継手管は、排水口本体の下端に接続される管体であって、途中部分で屈曲させ、この屈曲で生じた排水口の直下位置に当たる底面部分に、昇降部材を上下方向に進退可能に配置して、弁部材を昇降させる機構部としている。
レリースワイヤは、筒状のアウターチューブ、及びアウターチューブ内を進退自在に摺動するインナーワイヤ、から構成され、一端は操作部に、他端は機構部に、それぞれ接続される。
操作部は、使用者が直接抓んで押し引きの操作を行う操作体と、該操作体を進退自在に収納する操作部本体と、から構成される。
弁部材は、排水口を閉口する弁体と、該弁体の下面中央から下方に垂下して設けた弁軸と、から構成される。
上記のように構成された遠隔操作式排水栓装置は以下のようにして、洗面ボウルに施工される。
洗面ボウルの底面に設けられた取付孔に、排水口本体の上端を接続し、更に排水口本体の下端に継手管を接続する(特許文献1に示唆は無いが、継手管の下端は、更にパイプ管等を介して下水側に繋がる床下配管に接続される)。
また洗面ボウルの操作部取付孔に操作部本体を取り付け固定すると共に、操作部本体内に操作体を収納した状態で、インナーワイヤの操作部側端部を操作体に、アウターチューブの操作部側端部を操作部本体に、それぞれ接続固定する。
また、インナーワイヤの機構部側端部を昇降部材に、アウターチューブの機構部側端部を継手管に、それぞれ接続固定する。
更に排水口から排水口本体内部に弁部材を配置して、特許文献1に記載の遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
上記のように構成した遠隔操作式排水栓装置において、操作部に操作を加え、弁部材が降下して弁体が排水口を覆って閉塞した状態とする。この時操作体は上昇している。この状態から操作体に押し込み操作を行うと、インナーワイヤを介して操作体に加えた操作が昇降部材に伝達され、昇降部材が上昇して弁軸を押し上げるため、弁部材が上昇して排水口から弁体が離間し、排水口が開口する。槽体内に排水又は吐水がある場合には、排水口から排水口本体内部、継手管等を介して排水が流れ、最終的に床下配管から下水側に排水が排出される。
この状態から、操作体に引き上げ操作を行うと、インナーワイヤを介して操作体に加えた操作が昇降部材に伝達され、昇降部材が降下することで、弁軸の支持が失われるため、弁部材が降下して排水口を再び弁体が覆い、排水口が閉口する。
以降、同様の操作を行うことで、排水口から離間した位置にある操作部にて、排水口を遠隔操作により開閉することができる。
広く知られた遠隔操作式排水栓装置としては、特許文献1に記載のような、槽体としての洗面ボウルに施工されるものであって、以下に記載する、排水口本体、継手管、操作伝達部材としてのレリースワイヤ、弁部材、操作部、より構成されてなる。
洗面ボウルは、上方が開口した箱体であって、底面には排水口本体を取り付ける取付孔を、上方の開口周縁には操作部を取り付ける操作部取付孔を、それぞれ備えてなる。
排水口本体は略円筒形状にしてその内部に排水を通過させる排水の流路を形成し、この流路の上端部分の開口が、槽体内の排水が流入する排水口となる。
継手管は、排水口本体の下端に接続される管体であって、途中部分で屈曲させ、この屈曲で生じた排水口の直下位置に当たる底面部分に、昇降部材を上下方向に進退可能に配置して、弁部材を昇降させる機構部としている。
レリースワイヤは、筒状のアウターチューブ、及びアウターチューブ内を進退自在に摺動するインナーワイヤ、から構成され、一端は操作部に、他端は機構部に、それぞれ接続される。
操作部は、使用者が直接抓んで押し引きの操作を行う操作体と、該操作体を進退自在に収納する操作部本体と、から構成される。
弁部材は、排水口を閉口する弁体と、該弁体の下面中央から下方に垂下して設けた弁軸と、から構成される。
上記のように構成された遠隔操作式排水栓装置は以下のようにして、洗面ボウルに施工される。
洗面ボウルの底面に設けられた取付孔に、排水口本体の上端を接続し、更に排水口本体の下端に継手管を接続する(特許文献1に示唆は無いが、継手管の下端は、更にパイプ管等を介して下水側に繋がる床下配管に接続される)。
また洗面ボウルの操作部取付孔に操作部本体を取り付け固定すると共に、操作部本体内に操作体を収納した状態で、インナーワイヤの操作部側端部を操作体に、アウターチューブの操作部側端部を操作部本体に、それぞれ接続固定する。
また、インナーワイヤの機構部側端部を昇降部材に、アウターチューブの機構部側端部を継手管に、それぞれ接続固定する。
更に排水口から排水口本体内部に弁部材を配置して、特許文献1に記載の遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
上記のように構成した遠隔操作式排水栓装置において、操作部に操作を加え、弁部材が降下して弁体が排水口を覆って閉塞した状態とする。この時操作体は上昇している。この状態から操作体に押し込み操作を行うと、インナーワイヤを介して操作体に加えた操作が昇降部材に伝達され、昇降部材が上昇して弁軸を押し上げるため、弁部材が上昇して排水口から弁体が離間し、排水口が開口する。槽体内に排水又は吐水がある場合には、排水口から排水口本体内部、継手管等を介して排水が流れ、最終的に床下配管から下水側に排水が排出される。
この状態から、操作体に引き上げ操作を行うと、インナーワイヤを介して操作体に加えた操作が昇降部材に伝達され、昇降部材が降下することで、弁軸の支持が失われるため、弁部材が降下して排水口を再び弁体が覆い、排水口が閉口する。
以降、同様の操作を行うことで、排水口から離間した位置にある操作部にて、排水口を遠隔操作により開閉することができる。
上記のような特許文献1に記載の遠隔操作式排水栓装置の問題点として、遠隔操作式排水栓装置の弁部材を昇降させるための機構部を排水口本体や継手管の内部に配置する必要があり、この排水管内部に突出した機構部が清掃の障害となっている点が挙げられる。
特許文献1に記載の遠隔操作式排水栓装置の場合、弁部材を押し上げるためには弁部材の中央に配置された弁軸を押し上げる必要があり、このため排水管の中央に配置される弁軸を押し上げる機構部としての昇降部材やそのガイドの為の機構も排水管の中央に配置しなければならない。このようにして排水管の中央部分に突出部分としての機構部が配置されることで、上記のように、排水管の内部に狭隘な部分が生じ、水中の毛髪や塵芥などが付着また堆積しやすくなると共に、狭隘な為にブラシなどの清掃機具を挿し入れ、押し当てることが困難となって、汚れ易く清掃し難い排水配管となってしまう、という問題が生じていた。
特許文献1に記載の遠隔操作式排水栓装置の場合、弁部材を押し上げるためには弁部材の中央に配置された弁軸を押し上げる必要があり、このため排水管の中央に配置される弁軸を押し上げる機構部としての昇降部材やそのガイドの為の機構も排水管の中央に配置しなければならない。このようにして排水管の中央部分に突出部分としての機構部が配置されることで、上記のように、排水管の内部に狭隘な部分が生じ、水中の毛髪や塵芥などが付着また堆積しやすくなると共に、狭隘な為にブラシなどの清掃機具を挿し入れ、押し当てることが困難となって、汚れ易く清掃し難い排水配管となってしまう、という問題が生じていた。
上記のような清掃性の問題を解決する遠隔操作式排水栓装置として、特許文献2に記載した遠隔操作式排水栓装置が提案されている。
特許文献2に記載した遠隔操作式排水栓装置では、弁部材に、リング状部分を形成した通水部材を備え、また機構部として、この通水部材が載置される、排水管の中心に達しない突起部を排水管の側面部分に設けてなる。
第一の実施形態(特許文献2中図1乃至図5の実施形態)では、排水管の内面において、排水管の中心に向かう略水平な軸を回転軸とする可動部材と、該可動部材の回転軸の円周近傍に突起部を配置して、可動部材が回転することで突起部が上下動し、通水部材を押し上げて弁部材を上下動させ、排水口を開閉させる構成である。
第二の実施形態(特許文献2中図6の実施形態)では、傾斜部を備えた可動部材を、排水管の中心方向に、但し中央に達しない位置まで進退させることで通水部材を押し上げて弁部材を上下動させ、排水口を開閉させる構成である。
第三の実施形態(特許文献2中図7の実施形態)では、排水管の内面において、排水管の周縁の接線方向に水平な軸を回転軸とする可動部材と、該可動部材の外周部分に突起部を配置して、可動部材が回転することで突起部が上下動し、通水部材を押し上げて弁部材を上下動させ、排水口を開閉させる構成である。
上記のように構成することで、遠隔操作式排水栓装置の排水管の中心にまで突起部を設ける必要が無くなり、特許文献1の遠隔操作式排水栓装置にあった清掃性の問題点を解消することができた。
特開平7−224451号
特開2012−36558号
特許文献2に記載した遠隔操作式排水栓装置では、弁部材に、リング状部分を形成した通水部材を備え、また機構部として、この通水部材が載置される、排水管の中心に達しない突起部を排水管の側面部分に設けてなる。
第一の実施形態(特許文献2中図1乃至図5の実施形態)では、排水管の内面において、排水管の中心に向かう略水平な軸を回転軸とする可動部材と、該可動部材の回転軸の円周近傍に突起部を配置して、可動部材が回転することで突起部が上下動し、通水部材を押し上げて弁部材を上下動させ、排水口を開閉させる構成である。
第二の実施形態(特許文献2中図6の実施形態)では、傾斜部を備えた可動部材を、排水管の中心方向に、但し中央に達しない位置まで進退させることで通水部材を押し上げて弁部材を上下動させ、排水口を開閉させる構成である。
第三の実施形態(特許文献2中図7の実施形態)では、排水管の内面において、排水管の周縁の接線方向に水平な軸を回転軸とする可動部材と、該可動部材の外周部分に突起部を配置して、可動部材が回転することで突起部が上下動し、通水部材を押し上げて弁部材を上下動させ、排水口を開閉させる構成である。
上記のように構成することで、遠隔操作式排水栓装置の排水管の中心にまで突起部を設ける必要が無くなり、特許文献1の遠隔操作式排水栓装置にあった清掃性の問題点を解消することができた。
しかしながら、上記のように構成した遠隔操作式排水栓装置には、以下のような問題点があった。
特許文献2に記載の遠隔操作式排水栓装置において、弁部材を押し上げる突起部の強度に問題が有った。
特許文献2に記載の各実施形態において、弁部材は全て突起部に載置され、突起部が弁部材を押し上げることで、排水口が開閉する構造となっている。このため、排水口が開口している状態においては、弁部材に加えられる荷重は、全て突起部が支える必要がある。
ところが、特許文献2において、第一の実施形態、及び第三の実施形態の場合、垂直方向に回転する回転体上に突起を設け、この突起に弁部材を載置して弁部材を昇降させるように構成している。このため、突起部の強度を確保するために突起部を大きくすると、様々な問題が発生する。
特許文献2の第一の実施形態の場合、突起部の大型化に合わせて回転体の直径を大きくすると、排水管内に突出する回転体部分が大きくなる。排水管は通常円筒形状で、この円筒形状に側面方向から別の大きな円筒形状の部材を配置すると、配管内部の構造が複雑化する場合がある。
また、特許文献2の第三の実施形態の場合は、突起部の大型化に合わせて回転体の直径を大きくすると、排水管外に突出する回転体部分が大きくなり、配管レイアウトに障害が生じやすくなる。回転体の大きさを変化させず、突起部のみ大型化すると、突起部自体が障害となって上下方向に回転できる範囲が狭くなり、弁部材を上下動出来る幅が狭くなる。
特許文献2の第二の実施形態の場合は、上記第一の実施形態また第三の実施形態と異なり、上下方向に相応の肉厚を有する突起部を用意することで突起部の強度を確保することができるが、突起部の進退の方向は排水管の中心方向であり、弁部材を容易に押し上げることが出来るように傾斜部の傾斜を緩やかにすると、弁部材を排水口から排水が確実に行える程度に必要な高さ分押し上げる為には突起部の中心方向への突出を大きくしなければならず、発明の目的である、「排水管の内部に突起等をなくすことで清掃性を高める」という目的が達成できなくなる。排水管の中心方向への突出を小さくする為に傾斜部の傾斜を急激とすると、「若干の傾斜があるものの、ほぼ垂直な壁面(傾斜部)が通水部の側面に押し当てられる」こととなり、弁部材が傾斜部上に乗り上げなくなり、弁部材を押し上げることが出来なくなる、という問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、遠隔操作式排水栓装置において、部材の強度を高いものとすると共に、排水管内部への機構部の突出を可能な限り小さいものとして、清掃性が向上した遠隔操作式排水栓装置を提供するものである。
特許文献2に記載の遠隔操作式排水栓装置において、弁部材を押し上げる突起部の強度に問題が有った。
特許文献2に記載の各実施形態において、弁部材は全て突起部に載置され、突起部が弁部材を押し上げることで、排水口が開閉する構造となっている。このため、排水口が開口している状態においては、弁部材に加えられる荷重は、全て突起部が支える必要がある。
ところが、特許文献2において、第一の実施形態、及び第三の実施形態の場合、垂直方向に回転する回転体上に突起を設け、この突起に弁部材を載置して弁部材を昇降させるように構成している。このため、突起部の強度を確保するために突起部を大きくすると、様々な問題が発生する。
特許文献2の第一の実施形態の場合、突起部の大型化に合わせて回転体の直径を大きくすると、排水管内に突出する回転体部分が大きくなる。排水管は通常円筒形状で、この円筒形状に側面方向から別の大きな円筒形状の部材を配置すると、配管内部の構造が複雑化する場合がある。
また、特許文献2の第三の実施形態の場合は、突起部の大型化に合わせて回転体の直径を大きくすると、排水管外に突出する回転体部分が大きくなり、配管レイアウトに障害が生じやすくなる。回転体の大きさを変化させず、突起部のみ大型化すると、突起部自体が障害となって上下方向に回転できる範囲が狭くなり、弁部材を上下動出来る幅が狭くなる。
特許文献2の第二の実施形態の場合は、上記第一の実施形態また第三の実施形態と異なり、上下方向に相応の肉厚を有する突起部を用意することで突起部の強度を確保することができるが、突起部の進退の方向は排水管の中心方向であり、弁部材を容易に押し上げることが出来るように傾斜部の傾斜を緩やかにすると、弁部材を排水口から排水が確実に行える程度に必要な高さ分押し上げる為には突起部の中心方向への突出を大きくしなければならず、発明の目的である、「排水管の内部に突起等をなくすことで清掃性を高める」という目的が達成できなくなる。排水管の中心方向への突出を小さくする為に傾斜部の傾斜を急激とすると、「若干の傾斜があるものの、ほぼ垂直な壁面(傾斜部)が通水部の側面に押し当てられる」こととなり、弁部材が傾斜部上に乗り上げなくなり、弁部材を押し上げることが出来なくなる、という問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、遠隔操作式排水栓装置において、部材の強度を高いものとすると共に、排水管内部への機構部の突出を可能な限り小さいものとして、清掃性が向上した遠隔操作式排水栓装置を提供するものである。
請求項1に記載の本発明は、槽体の底部に開口した排水口と、排水口からの排水を下流側に排水する排水管と、排水口内に配置され、上下動することによって、排水口を開閉する弁体を備えた弁部材と、使用者が操作を加えて弁体の開口/閉口を操作する操作部と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
排水管の内部に、操作部の操作に対応して、排水管の内面に沿って水平方向に回動する回動体を備え、該回動体の上方に、排水管の内面に沿って上下動自在に配置される昇降部材を備え、該回動体と昇降部材のいずれか一方、又は両方に傾斜部を備えて、該傾斜部によって回動体の水平方向への回動を昇降部材の上昇に変換すると共に、弁部材を昇降部材に支承させて上昇させ、排水口を開口させることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
排水管の内部に、操作部の操作に対応して、排水管の内面に沿って水平方向に回動する回動体を備え、該回動体の上方に、排水管の内面に沿って上下動自在に配置される昇降部材を備え、該回動体と昇降部材のいずれか一方、又は両方に傾斜部を備えて、該傾斜部によって回動体の水平方向への回動を昇降部材の上昇に変換すると共に、弁部材を昇降部材に支承させて上昇させ、排水口を開口させることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
請求項2に記載の本発明は、上記遠隔操作式排水栓装置において、操作部の操作を回動体に伝達する伝達部材を備え、該伝達部材の排水口側端部が、排水管の内面に沿って水平方向に進退自在に構成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項3に記載の本発明は、槽体の底部に開口した排水口と、排水口からの排水を下流側に排水する排水管と、排水口内に配置され、上下動することによって、排水口を開閉する弁体を備えた弁部材と、使用者が操作を加えて弁体の開口/閉口を操作する操作部と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
排水管の内部に、排水管の内面に沿って段部を備え、排水管の内部であって、該段部の上方に、操作部の操作に対応して、排水管の内面に沿って回動可能且つ上下動可能に動作する昇降部材を備え、該段部と昇降部材のいずれか一方、又は両方に傾斜部を備えて、該傾斜部によって昇降部材の回転を昇降部材の上昇に変換すると共に、弁部材を昇降部材に支承させて上昇させ、排水口を開口させることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
排水管の内部に、排水管の内面に沿って段部を備え、排水管の内部であって、該段部の上方に、操作部の操作に対応して、排水管の内面に沿って回動可能且つ上下動可能に動作する昇降部材を備え、該段部と昇降部材のいずれか一方、又は両方に傾斜部を備えて、該傾斜部によって昇降部材の回転を昇降部材の上昇に変換すると共に、弁部材を昇降部材に支承させて上昇させ、排水口を開口させることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置である。
請求項4に記載の本発明は、上記遠隔操作式排水栓装置において、操作部の操作を昇降部材に伝達する伝達部材を備え、該伝達部材の排水口側端部が、排水管の内面に沿って水平方向に進退自在に構成され、且つ、伝達部材の排水口側端部が、昇降部材に対して上下方向にスライド可能に接続されてなることを特徴とする、請求項3に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項5に記載の本発明は、前記伝達部材の排水管側端部に、可撓性を有し、直線形状から円弧形状に容易且つ破損等なく変形することができるベルト部材を備え、該ベルト体が排水管の内面に沿って水平方向に摺動可能としたことを特徴とする前記請求項2又は請求項4に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項6に記載の本発明は、前記伝達部材を、インナーワイヤと、該インナーワイヤをその内部で軸方向に進退自在に収納するアウターチューブと、から成るレリースワイヤとしたことを特徴とする前記請求項5に記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項7に記載の本発明は、前記昇降部材を、排水管の内面に沿った円筒形状としたことを特徴とする前記請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置である。
請求項1、請求項3に記載の本発明では、水平方向を向いた軸を回転軸とした回転の機構を備えておらず、上下方向の回動を行わないため、昇降部材の肉厚を太くすることができる。また昇降のための機構は排水管の内面に沿って移動し、中心方向には進退しないため、排水管の内面方向への突出の幅を狭くして清掃性を向上することができる。
請求項2、請求項4乃至請求項6に記載の本発明では、遠隔操作式排水栓装置の構造を明確にすることができる。
請求項7に記載の本発明では、昇降部材を、排水管の内面に沿った環状形状としたことで、昇降部材の動作の安定性を高めることができる。
請求項2、請求項4乃至請求項6に記載の本発明では、遠隔操作式排水栓装置の構造を明確にすることができる。
請求項7に記載の本発明では、昇降部材を、排水管の内面に沿った環状形状としたことで、昇降部材の動作の安定性を高めることができる。
以下に本発明の第一実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図7に示した、本発明の第一実施例の遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載する、槽体としての洗面台Sに施工されるものであって、以下に記載する、排水口本体1、継手管8、昇降部材10、回動体11、操作伝達部材としてのレリースワイヤ6、弁部材2、操作部5、トラップ管13、より構成されてなる。
洗面台Sは、箱状のキャビネット部Cと、該キャビネット部C上に設置された洗面ボウルS1と、からなる排水機器である。また、洗面ボウルS1は、上方が開口した箱体であって、底面には排水口本体1を取り付ける取付孔H1を、上方の開口周縁には操作部5を取り付ける操作部取付孔H2を、それぞれ備えてなる。
排水口本体1は、内部に排水流路を形成する略円筒形状の部材であって、その上端部分に排水口1aを、上縁に外方向に突出したフランジ部1bを、フランジ部1b下方の側面に雄ネジを、それぞれ備えてなる。また排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた板ナット部材1cを備えてなる。また、排水口本体1は、その内面に、平面視90度毎となる位置に4か所、縦溝部9を備えてなる。
継手管8は、その上端に上記排水口本体1の下端が接続される、略直線状をなす円筒からなる管体部分を備えた部材であって、上方の開口には排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた袋ナットを備えてなる。
また、継手管8は、縦溝部9の下方の位置で、図3また図5に示したように、平面視継手管8の円筒を成す管体部分の接線方向に接続管8aを備えてなる。該接続管8aの内部部分、及び接続管8aの内部に連続する継手管8の管体部分の内周面に、後述するベルト部材7が進退するガイド部8bを形成してなる。ガイド部8bは、施工完了時、後述する回動体11の外周側となる位置に形成され、従ってガイド部8bを進退するベルト部材7は、施工完了時、回動体11の外周側となる部分を進退する。
また、接続管8aの端部には、後述するレリースワイヤ6の接続部分が備えられてなる。
また、継手管8の内部であって、ガイド部8bよりも下方には、内径方向に向かって段部12aが形成され、この段部12a上に、下方から順に、回動体11、昇降部材10がそれぞれ配置される。
昇降部材10は、円筒形状を成す部材であって、その外径は継手管8の管体部分の内面の内径よりも若干小径に形成され、側面には排水口本体1の縦溝部9に合致する縦リブ部10aを、下端には円周に沿って第一の傾斜部10bを備えてなる。
施工完了時には、縦溝部9に縦リブ部10aが配置された状態で、排水口本体1内部に、上下動可能且つ縦溝部9に縦リブ部10aが嵌っていることにより回転不可能に、配置される。
回動体11は、円筒形状を成す部材であって、その外径は継手管8の管体部分の内面の内径よりも若干小径に形成され、側面には後述するベルト部材7の突起体7aに嵌合する穴部11aを備えてなり、また上端部分には第二の傾斜部12bを備えてなる。
施工完了時には、継手管8の段部12a上に、継手管8の内面に沿って水平方向に回動自在に配置される。
また、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、回動体11の第二の傾斜部12bは、それぞれ水平面に対し約30度程度の角度を有した傾斜を円弧に沿って4回転対称形状に形成してなり、このため、昇降部材10の下面に設けられた第一の傾斜部10bと、回動体11の上面に設けられた第二の傾斜部12bは、施工完了時、昇降部材10が最も降下した状態では、それぞれ合致する形状となっている。
一方、縦リブ部10aが縦溝部9に嵌って昇降部材10が回動不能に構成されていることから、回動体11が段部12a上を継手管8内面に沿って水平方向に回動すると、第二の傾斜部12bが、第一の傾斜部10bを、滑りながら押し上げることとなる。即ち、回動体11の水平方向への回転が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
レリースワイヤ6は、操作部5に加えられた操作を、弁部材2側に伝達するための部材であって、筒状にして軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えたアウターチューブ6aと、上記アウターチューブ6a内を摺動自在に動作する、軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えたインナーワイヤ6bと、から構成される。
また、継手管8側に接続される側のインナーワイヤ6b端部に、図7に示したような、突起体7aを設けたベルト部材7を備えてなる。該ベルト部材7は、可撓性を有する樹脂材から構成されてなり、ガイド部8bに沿って直線形状から円弧形状に容易且つ破損等なく変形することができる。
弁部材2は、略円盤状からなり排水口1aを覆うことで水密的に閉塞する弁体2aと、該弁体2aの下面中央から垂下される弁軸2bと、弁軸2bの下端に設けられた、目皿としても機能する環状支承部3と、弁軸2b上に配置された、目皿としても機能する環状支持部4と、から構成される。
環状支承部3は、弁軸2bの下端部分に配置固定される部材であって、その外径が排水管の内径とほぼ等しく、若干小径となる環状部3aと、該環状部3aと弁軸2b下端とを接続固定する支承部3bからなり、支承部3b間を排水が通過可能となっている。
操作部5は、使用者が直接抓んで押し引きの操作を行う操作体5aと、該操作体5aを進退自在に収納する操作部本体5bと、から構成される。
トラップ管13は、管体を略S字形状に屈曲させ、横転させたような形状の部材であって、上流側の端部は継手管8の下端に、下流側の端部は床下配管に、それぞれ接続される。また、施工完了時、排水機器である洗面台Sを使用し、トラップ管13内に排水が通過すると、トラップ管13の屈曲部分に排水が留まって、満水状態となる部分が形成される。この部分を封水部13a、溜まった排水を封水と呼び、流路上が満水状態となることで、下流側となる下水側から、上流となる排水口1a側(屋内側)に臭気や害虫類が侵入することを防止する構造となっている。
尚、上記した各部材の内、排水口1aから流入した排水をその内部に通過させる管体を「排水管」と呼ぶ。上記各部材においては、排水口本体1、継手管8、トラップ管13が「排水管」であり、また排水口本体1と継手管8は、「排水口1aの直下位置に配置された排水管」である(トラップ管13は、上流側の一部分のみが排水口1aの直下位置に配置された排水管」である)。
図1乃至図7に示した、本発明の第一実施例の遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載する、槽体としての洗面台Sに施工されるものであって、以下に記載する、排水口本体1、継手管8、昇降部材10、回動体11、操作伝達部材としてのレリースワイヤ6、弁部材2、操作部5、トラップ管13、より構成されてなる。
洗面台Sは、箱状のキャビネット部Cと、該キャビネット部C上に設置された洗面ボウルS1と、からなる排水機器である。また、洗面ボウルS1は、上方が開口した箱体であって、底面には排水口本体1を取り付ける取付孔H1を、上方の開口周縁には操作部5を取り付ける操作部取付孔H2を、それぞれ備えてなる。
排水口本体1は、内部に排水流路を形成する略円筒形状の部材であって、その上端部分に排水口1aを、上縁に外方向に突出したフランジ部1bを、フランジ部1b下方の側面に雄ネジを、それぞれ備えてなる。また排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた板ナット部材1cを備えてなる。また、排水口本体1は、その内面に、平面視90度毎となる位置に4か所、縦溝部9を備えてなる。
継手管8は、その上端に上記排水口本体1の下端が接続される、略直線状をなす円筒からなる管体部分を備えた部材であって、上方の開口には排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた袋ナットを備えてなる。
また、継手管8は、縦溝部9の下方の位置で、図3また図5に示したように、平面視継手管8の円筒を成す管体部分の接線方向に接続管8aを備えてなる。該接続管8aの内部部分、及び接続管8aの内部に連続する継手管8の管体部分の内周面に、後述するベルト部材7が進退するガイド部8bを形成してなる。ガイド部8bは、施工完了時、後述する回動体11の外周側となる位置に形成され、従ってガイド部8bを進退するベルト部材7は、施工完了時、回動体11の外周側となる部分を進退する。
また、接続管8aの端部には、後述するレリースワイヤ6の接続部分が備えられてなる。
また、継手管8の内部であって、ガイド部8bよりも下方には、内径方向に向かって段部12aが形成され、この段部12a上に、下方から順に、回動体11、昇降部材10がそれぞれ配置される。
昇降部材10は、円筒形状を成す部材であって、その外径は継手管8の管体部分の内面の内径よりも若干小径に形成され、側面には排水口本体1の縦溝部9に合致する縦リブ部10aを、下端には円周に沿って第一の傾斜部10bを備えてなる。
施工完了時には、縦溝部9に縦リブ部10aが配置された状態で、排水口本体1内部に、上下動可能且つ縦溝部9に縦リブ部10aが嵌っていることにより回転不可能に、配置される。
回動体11は、円筒形状を成す部材であって、その外径は継手管8の管体部分の内面の内径よりも若干小径に形成され、側面には後述するベルト部材7の突起体7aに嵌合する穴部11aを備えてなり、また上端部分には第二の傾斜部12bを備えてなる。
施工完了時には、継手管8の段部12a上に、継手管8の内面に沿って水平方向に回動自在に配置される。
また、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、回動体11の第二の傾斜部12bは、それぞれ水平面に対し約30度程度の角度を有した傾斜を円弧に沿って4回転対称形状に形成してなり、このため、昇降部材10の下面に設けられた第一の傾斜部10bと、回動体11の上面に設けられた第二の傾斜部12bは、施工完了時、昇降部材10が最も降下した状態では、それぞれ合致する形状となっている。
一方、縦リブ部10aが縦溝部9に嵌って昇降部材10が回動不能に構成されていることから、回動体11が段部12a上を継手管8内面に沿って水平方向に回動すると、第二の傾斜部12bが、第一の傾斜部10bを、滑りながら押し上げることとなる。即ち、回動体11の水平方向への回転が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
レリースワイヤ6は、操作部5に加えられた操作を、弁部材2側に伝達するための部材であって、筒状にして軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えたアウターチューブ6aと、上記アウターチューブ6a内を摺動自在に動作する、軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えたインナーワイヤ6bと、から構成される。
また、継手管8側に接続される側のインナーワイヤ6b端部に、図7に示したような、突起体7aを設けたベルト部材7を備えてなる。該ベルト部材7は、可撓性を有する樹脂材から構成されてなり、ガイド部8bに沿って直線形状から円弧形状に容易且つ破損等なく変形することができる。
弁部材2は、略円盤状からなり排水口1aを覆うことで水密的に閉塞する弁体2aと、該弁体2aの下面中央から垂下される弁軸2bと、弁軸2bの下端に設けられた、目皿としても機能する環状支承部3と、弁軸2b上に配置された、目皿としても機能する環状支持部4と、から構成される。
環状支承部3は、弁軸2bの下端部分に配置固定される部材であって、その外径が排水管の内径とほぼ等しく、若干小径となる環状部3aと、該環状部3aと弁軸2b下端とを接続固定する支承部3bからなり、支承部3b間を排水が通過可能となっている。
操作部5は、使用者が直接抓んで押し引きの操作を行う操作体5aと、該操作体5aを進退自在に収納する操作部本体5bと、から構成される。
トラップ管13は、管体を略S字形状に屈曲させ、横転させたような形状の部材であって、上流側の端部は継手管8の下端に、下流側の端部は床下配管に、それぞれ接続される。また、施工完了時、排水機器である洗面台Sを使用し、トラップ管13内に排水が通過すると、トラップ管13の屈曲部分に排水が留まって、満水状態となる部分が形成される。この部分を封水部13a、溜まった排水を封水と呼び、流路上が満水状態となることで、下流側となる下水側から、上流となる排水口1a側(屋内側)に臭気や害虫類が侵入することを防止する構造となっている。
尚、上記した各部材の内、排水口1aから流入した排水をその内部に通過させる管体を「排水管」と呼ぶ。上記各部材においては、排水口本体1、継手管8、トラップ管13が「排水管」であり、また排水口本体1と継手管8は、「排水口1aの直下位置に配置された排水管」である(トラップ管13は、上流側の一部分のみが排水口1aの直下位置に配置された排水管」である)。
上記のように構成した第一実施例の遠隔操作式排水栓装置は、以下のようにして、槽体である洗面台Sの洗面ボウルS1に施工される。尚、特に記載しない場合でも、接着剤やパッキングを用いたネジ接続などにより、必要に応じて各部材の接続箇所は水密的に接続される。
まず、排水口本体1を、洗面ボウルS1底面に設けられた取付孔H1に挿通し、フランジ部1bの下面を、取付孔H1の周縁上面に当接した状態とする。
次に、板ナット部材1cの雌ネジを、排水口本体1の雄ネジに螺合させ、取付孔H1周縁をフランジ部1b下面と板ナット部材1c上面部分とで挟持させて、洗面ボウルS1に固定する。
次に、操作部本体5bを、操作部取付孔H2に固定する。
次に、レリースワイヤ6の継手管8側のインナーワイヤ6bの一端に、ベルト部材7を接続固定し、更にベルト部材7を接続管8a側から挿入し、ベルト部材7をガイド部8bに配置した上で、アウターチューブ6a端部を、接続管8a端部に水密的に接続固定する。
次に、回動体11を、第二の傾斜部12bを上方として、継手管8の段部12a内に配置し、ベルト部材7の突起体7aに回動体11の穴部11aを嵌合させる。
次に、継手管8の管体部分の上流側端部を排水口本体1の下端に接続する。次に、継手管8の管体部分の下流側端部をトラップ管13の上流側端部に接続する。更にトラップ管13の下流側端部を下水側配管に接続する。
次に、レリースワイヤ6の操作部5側のインナーワイヤ6b端部を操作体5aの下端に、アウターチューブ6aの操作部5側端部を操作部本体5bの下端に、それぞれ接続固定する。
次に、昇降部材10を、第一の傾斜部10bを下方として、排水口1aから継手管8内に配置する。この時は、縦リブ部10aが、排水口本体1の縦溝部9内に嵌るように配置する。
更に、弁部材2を排水口1aから排水口本体1内乃至継手部8内に配置して、本実施例の遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
まず、排水口本体1を、洗面ボウルS1底面に設けられた取付孔H1に挿通し、フランジ部1bの下面を、取付孔H1の周縁上面に当接した状態とする。
次に、板ナット部材1cの雌ネジを、排水口本体1の雄ネジに螺合させ、取付孔H1周縁をフランジ部1b下面と板ナット部材1c上面部分とで挟持させて、洗面ボウルS1に固定する。
次に、操作部本体5bを、操作部取付孔H2に固定する。
次に、レリースワイヤ6の継手管8側のインナーワイヤ6bの一端に、ベルト部材7を接続固定し、更にベルト部材7を接続管8a側から挿入し、ベルト部材7をガイド部8bに配置した上で、アウターチューブ6a端部を、接続管8a端部に水密的に接続固定する。
次に、回動体11を、第二の傾斜部12bを上方として、継手管8の段部12a内に配置し、ベルト部材7の突起体7aに回動体11の穴部11aを嵌合させる。
次に、継手管8の管体部分の上流側端部を排水口本体1の下端に接続する。次に、継手管8の管体部分の下流側端部をトラップ管13の上流側端部に接続する。更にトラップ管13の下流側端部を下水側配管に接続する。
次に、レリースワイヤ6の操作部5側のインナーワイヤ6b端部を操作体5aの下端に、アウターチューブ6aの操作部5側端部を操作部本体5bの下端に、それぞれ接続固定する。
次に、昇降部材10を、第一の傾斜部10bを下方として、排水口1aから継手管8内に配置する。この時は、縦リブ部10aが、排水口本体1の縦溝部9内に嵌るように配置する。
更に、弁部材2を排水口1aから排水口本体1内乃至継手部8内に配置して、本実施例の遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
次に、上記第一実施例の遠隔操作式排水栓装置の動作について図1乃至図5を用いて説明する。
上記第一実施例の遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、図2のように、まず操作部5の操作体5aに操作を加え、排水口1aを弁部材2が覆って排水口1aを閉口した状態とする。
この時、操作体5aは上昇し、これによって昇降部材10及びインナーワイヤ6bは操作部5側に後退した状態となっている。
また、この時回動体11の位置は、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、回動体11の第二の傾斜部12bとが合致する位置に移動しており、このため昇降部材10は最も低い位置に降下している。昇降部材10の上端部と、弁部材2の支承部3bの下端部は離間しており、このため弁部材2も降下することによって、上記のように、弁体2aが排水口1aを閉塞している。
この状態から操作体5aに押し込み操作を行うと、インナーワイヤ6bを介し、ガイド部8bに沿ってベルト部材7が前進する。また、穴部11aが突起体7aと嵌合していることで、回動体11がベルト部材7と共に回動し、図3の状態から図5の状態に移動する。
回動体11が段部12a上を継手管8内面に沿って水平方向に回動すると、昇降部材10は縦リブ部10aが縦溝部9に嵌って回動不能に構成されていることから、第二の傾斜部12bが、第一の傾斜部10bを、滑りながら押し上げることとなる。即ち、回動体11の水平方向への回転(本実施例では平面視において60度程度)が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
このように、昇降部材10が上昇すると、昇降部材10の上面に弁部材2の支承部3bが載置され、更に昇降部材10に押し上げられて弁部材2が上昇する。結果、図4に示したように、弁体2aが排水口1aから離間して押し上げられる。
排水口1aの開口時に、洗面ボウルS1内に排水又は吐水がある場合には、排水口1aから排水口本体1内部、継手管8、トラップ管13を介して排水が流れ、最終的に床下配管から下水側に排水が排出される。また、トラップ管13の封水部13aに排水が溜まって封水を形成することで、下水側からの臭気や害虫類の屋内側への侵入を防止することができる。
この排水口1aが開口した状態より操作部5に再度操作を加え、操作体5aを上昇させると、インナーワイヤ6bは操作体5a側に後退し、これに伴ってベルト部材7も操作部5側に後退し、回動体11を図3の状態の位置に回動させる。結果、弁部材2の環状支承部3が昇降部材10の支承を失って降下し、これに伴い弁軸2b、弁体2aも降下することで、図2に示したように、排水口1aを弁体2aが覆って排水口1aを閉口する。
以降、上記操作体5aに押し引きの操作を行うことで、排水口1aから離間した位置にある操作部5にて、排水口1aを遠隔操作により開閉することができる。本実施例の遠隔操作式排水栓装置は、操作体5aへの押しと引きの二方向への操作によって、排水口1aの開閉を行うことから、2ウェイ式の遠隔操作式排水栓装置と呼ばれる。
上記第一実施例の遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、図2のように、まず操作部5の操作体5aに操作を加え、排水口1aを弁部材2が覆って排水口1aを閉口した状態とする。
この時、操作体5aは上昇し、これによって昇降部材10及びインナーワイヤ6bは操作部5側に後退した状態となっている。
また、この時回動体11の位置は、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、回動体11の第二の傾斜部12bとが合致する位置に移動しており、このため昇降部材10は最も低い位置に降下している。昇降部材10の上端部と、弁部材2の支承部3bの下端部は離間しており、このため弁部材2も降下することによって、上記のように、弁体2aが排水口1aを閉塞している。
この状態から操作体5aに押し込み操作を行うと、インナーワイヤ6bを介し、ガイド部8bに沿ってベルト部材7が前進する。また、穴部11aが突起体7aと嵌合していることで、回動体11がベルト部材7と共に回動し、図3の状態から図5の状態に移動する。
回動体11が段部12a上を継手管8内面に沿って水平方向に回動すると、昇降部材10は縦リブ部10aが縦溝部9に嵌って回動不能に構成されていることから、第二の傾斜部12bが、第一の傾斜部10bを、滑りながら押し上げることとなる。即ち、回動体11の水平方向への回転(本実施例では平面視において60度程度)が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
このように、昇降部材10が上昇すると、昇降部材10の上面に弁部材2の支承部3bが載置され、更に昇降部材10に押し上げられて弁部材2が上昇する。結果、図4に示したように、弁体2aが排水口1aから離間して押し上げられる。
排水口1aの開口時に、洗面ボウルS1内に排水又は吐水がある場合には、排水口1aから排水口本体1内部、継手管8、トラップ管13を介して排水が流れ、最終的に床下配管から下水側に排水が排出される。また、トラップ管13の封水部13aに排水が溜まって封水を形成することで、下水側からの臭気や害虫類の屋内側への侵入を防止することができる。
この排水口1aが開口した状態より操作部5に再度操作を加え、操作体5aを上昇させると、インナーワイヤ6bは操作体5a側に後退し、これに伴ってベルト部材7も操作部5側に後退し、回動体11を図3の状態の位置に回動させる。結果、弁部材2の環状支承部3が昇降部材10の支承を失って降下し、これに伴い弁軸2b、弁体2aも降下することで、図2に示したように、排水口1aを弁体2aが覆って排水口1aを閉口する。
以降、上記操作体5aに押し引きの操作を行うことで、排水口1aから離間した位置にある操作部5にて、排水口1aを遠隔操作により開閉することができる。本実施例の遠隔操作式排水栓装置は、操作体5aへの押しと引きの二方向への操作によって、排水口1aの開閉を行うことから、2ウェイ式の遠隔操作式排水栓装置と呼ばれる。
次に、本発明の第二実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図8乃至図13に示した、本発明の第二実施例の遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載する、槽体としての洗面台Sに施工されるものであって、以下に記載する、排水口本体1、継手管8、昇降部材10、操作伝達部材としてのレリースワイヤ6、弁部材2、操作部5、トラップ管13、より構成されてなる。
上記構成の内、洗面台S、弁部材2、操作部5、及びトラップ管13は、段落0015に記載した第一実施例と同一の構成のため説明は省略し、構成に相違点がある排水口本体1、継手管8、昇降部材10についてのみ、以下に説明する。
排水口本体1は、内部に排水流路を形成する略円筒形状の部材であって、その上端部分に排水口1aを、上縁に外方向に突出したフランジ部1bを、フランジ部1b下方の側面に雄ネジを、それぞれ備えてなる。また排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた板ナット部材1cを備えてなる。尚、本第二実施例の排水口本体1は、第一実施例の排水口本体1と異なり、縦溝部9を有さない。
継手管8は、その上端に上記排水口本体1の下端が接続される、略直線状をなす円筒からなる管体部分を備えた部材であって、上方の開口には排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた袋ナットを備えてなる。
また、継手管8は、図10また図12に示したように、平面視継手管8の円筒を成す管体部分の接線方向に接続管8aを備えてなる。該接続管8aの内部部分、及び接続管8aの内部に連続する継手管8の管体部分の内周面に、レリースワイヤ6のベルト部材7が進退するガイド部8bを形成してなる。ガイド部8bは、施工完了時、後述する昇降部材10の外周側となる位置に形成され、従ってガイド部8bを進退するベルト部材7は、施工完了時、昇降部材10の外周側となる部分を進退する。
また、接続管8aの端部には、後述するレリースワイヤ6の接続部分が備えられてなる。
また、継手管8の内部であって、ガイド部8bよりも下方には、内径方向に向かって段部12aを備えてなる。該段部12aには、傾斜面を備えた、第二の傾斜部12bが形成されると共に、施工完了時、この第二の傾斜部12bの上方に、昇降部材10が配置される。
昇降部材10は、円筒形状を成す部材であって、その外径は継手管8の管体部分の内面の内径よりも若干小径に形成され、またその下面には円周に沿って第一の傾斜部10bを備えてなる。
また、昇降部材10の外側面には、ベルト部材7の突起体7aが上下方向に自在に移動可能で、且つ水平方向には移動不可能なように、上下方向に縦溝部9が形成されている。この縦溝部9の上方は閉塞され、下方は昇降部材10の下端部分にて開放されてなる。
また、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、継手管8の第二の傾斜部12bは、それぞれ円筒を水平面に対し約15度程度の角度を有した傾斜面にて切断したような形状に形成してなり、このため、昇降部材10の下面に設けられた第一の傾斜部10bと、段部12aの上面に設けられた第二の傾斜部12bは、施工完了時、昇降部材10が最も降下した状態では、それぞれ合致する形状となっている。
一方、昇降部材10が操作部5への操作により継手管8の管体部分に沿って回動すると、第一の傾斜部10bが、第二の傾斜部12b上を、滑りながら押し上げられることとなる。即ち、昇降部材10の水平方向への回転が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
図8乃至図13に示した、本発明の第二実施例の遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載する、槽体としての洗面台Sに施工されるものであって、以下に記載する、排水口本体1、継手管8、昇降部材10、操作伝達部材としてのレリースワイヤ6、弁部材2、操作部5、トラップ管13、より構成されてなる。
上記構成の内、洗面台S、弁部材2、操作部5、及びトラップ管13は、段落0015に記載した第一実施例と同一の構成のため説明は省略し、構成に相違点がある排水口本体1、継手管8、昇降部材10についてのみ、以下に説明する。
排水口本体1は、内部に排水流路を形成する略円筒形状の部材であって、その上端部分に排水口1aを、上縁に外方向に突出したフランジ部1bを、フランジ部1b下方の側面に雄ネジを、それぞれ備えてなる。また排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた板ナット部材1cを備えてなる。尚、本第二実施例の排水口本体1は、第一実施例の排水口本体1と異なり、縦溝部9を有さない。
継手管8は、その上端に上記排水口本体1の下端が接続される、略直線状をなす円筒からなる管体部分を備えた部材であって、上方の開口には排水口本体1の雄ネジと螺合する雌ネジを備えた袋ナットを備えてなる。
また、継手管8は、図10また図12に示したように、平面視継手管8の円筒を成す管体部分の接線方向に接続管8aを備えてなる。該接続管8aの内部部分、及び接続管8aの内部に連続する継手管8の管体部分の内周面に、レリースワイヤ6のベルト部材7が進退するガイド部8bを形成してなる。ガイド部8bは、施工完了時、後述する昇降部材10の外周側となる位置に形成され、従ってガイド部8bを進退するベルト部材7は、施工完了時、昇降部材10の外周側となる部分を進退する。
また、接続管8aの端部には、後述するレリースワイヤ6の接続部分が備えられてなる。
また、継手管8の内部であって、ガイド部8bよりも下方には、内径方向に向かって段部12aを備えてなる。該段部12aには、傾斜面を備えた、第二の傾斜部12bが形成されると共に、施工完了時、この第二の傾斜部12bの上方に、昇降部材10が配置される。
昇降部材10は、円筒形状を成す部材であって、その外径は継手管8の管体部分の内面の内径よりも若干小径に形成され、またその下面には円周に沿って第一の傾斜部10bを備えてなる。
また、昇降部材10の外側面には、ベルト部材7の突起体7aが上下方向に自在に移動可能で、且つ水平方向には移動不可能なように、上下方向に縦溝部9が形成されている。この縦溝部9の上方は閉塞され、下方は昇降部材10の下端部分にて開放されてなる。
また、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、継手管8の第二の傾斜部12bは、それぞれ円筒を水平面に対し約15度程度の角度を有した傾斜面にて切断したような形状に形成してなり、このため、昇降部材10の下面に設けられた第一の傾斜部10bと、段部12aの上面に設けられた第二の傾斜部12bは、施工完了時、昇降部材10が最も降下した状態では、それぞれ合致する形状となっている。
一方、昇降部材10が操作部5への操作により継手管8の管体部分に沿って回動すると、第一の傾斜部10bが、第二の傾斜部12b上を、滑りながら押し上げられることとなる。即ち、昇降部材10の水平方向への回転が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
上記のように構成した第二実施例の遠隔操作式排水栓装置は、以下のようにして、槽体である洗面ボウルS1に施工される。尚、特に記載しない場合でも、接着剤やパッキングを用いたネジ接続などにより、必要に応じて各部材の接続箇所は水密的に接続される。
まず、排水口本体1を、洗面ボウルS1底面に設けられた取付孔H1に挿通し、フランジ部1bの下面を、取付孔H1の周縁上面に当接した状態とする。
次に、板ナット部材1cの雌ネジを、排水口本体1の雄ネジに螺合させ、取付孔H1周縁をフランジ部1b下面と板ナット部材1c上面部分とで挟持させて、洗面ボウルS1に固定する。
次に、操作部本体5bを、操作部取付孔H2に固定する。
次に、レリースワイヤ6の継手管8側のインナーワイヤ6bの一端に、ベルト部材7を接続固定した上で、ベルト部材7を接続管8a側から挿入し、ベルト部材7をガイド部8bに配置した上で、アウターチューブ6a端部を、接続管8a端部に水密的に接続固定する。
次に、継手管8の管体部分の上流側端部を排水口本体1の下端に、下流側端部をトラップ管13の上流側端部に、それぞれ接続する。更にトラップ管13の下流側端部を下水側配管に接続する。
次に、レリースワイヤ6の操作部5側のインナーワイヤ6b端部を操作体5aの下端に、アウターチューブ6aの操作部5側端部を操作部本体5bの下端に、それぞれ接続固定する。
次に、昇降部材10を、第一の傾斜部10bを下方として、排水口1aから継手管8内に配置する。この時は、縦溝部9の下方の開放部分から、ベルト部材7の突起体7aが縦溝部9内に配置されるようにする。
更に、弁部材2を排水口1aから排水口本体1内乃至継手部8内に配置して、本実施例の遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
まず、排水口本体1を、洗面ボウルS1底面に設けられた取付孔H1に挿通し、フランジ部1bの下面を、取付孔H1の周縁上面に当接した状態とする。
次に、板ナット部材1cの雌ネジを、排水口本体1の雄ネジに螺合させ、取付孔H1周縁をフランジ部1b下面と板ナット部材1c上面部分とで挟持させて、洗面ボウルS1に固定する。
次に、操作部本体5bを、操作部取付孔H2に固定する。
次に、レリースワイヤ6の継手管8側のインナーワイヤ6bの一端に、ベルト部材7を接続固定した上で、ベルト部材7を接続管8a側から挿入し、ベルト部材7をガイド部8bに配置した上で、アウターチューブ6a端部を、接続管8a端部に水密的に接続固定する。
次に、継手管8の管体部分の上流側端部を排水口本体1の下端に、下流側端部をトラップ管13の上流側端部に、それぞれ接続する。更にトラップ管13の下流側端部を下水側配管に接続する。
次に、レリースワイヤ6の操作部5側のインナーワイヤ6b端部を操作体5aの下端に、アウターチューブ6aの操作部5側端部を操作部本体5bの下端に、それぞれ接続固定する。
次に、昇降部材10を、第一の傾斜部10bを下方として、排水口1aから継手管8内に配置する。この時は、縦溝部9の下方の開放部分から、ベルト部材7の突起体7aが縦溝部9内に配置されるようにする。
更に、弁部材2を排水口1aから排水口本体1内乃至継手部8内に配置して、本実施例の遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
次に、上記第二実施例の遠隔操作式排水栓装置の動作について図8乃至図12を用いて説明する。
上記第二実施例の遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、図9のように、まず操作部5の操作体5aに操作を加え、排水口1aを弁部材2が覆って排水口1aを閉口した状態とする。
この時、操作体5aは上昇し、これによって昇降部材10及びインナーワイヤ6bは操作部5側に後退した状態となっている。
また、この時昇降部材10の位置は、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、継手管8の第二の傾斜部12bとが合致する位置に移動しており、このため昇降部材10は最も低い位置に降下している。昇降部材10の上端部と、弁部材2の支承部3bの下端部は離間しており、このため弁部材2も降下することによって、上記のように、弁体2aが排水口1aを閉塞している。
この状態から操作体5aに押し込み操作を行うと、インナーワイヤ6bを介し、ガイド部8bに沿ってベルト部材7が前進する。突起体7aが縦溝部9に配置されていることから、昇降部材10がベルト部材7と共に回動し、図10の状態から図12の状態に移動する。
この昇降部材10の回動に伴って、第一の傾斜部10bが、第二の傾斜部12b上を、滑りながら押し上げられることとなる。即ち、昇降部材10の水平方向への回転(本実施例では平面視において60度程度)が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。結果、昇降部材10は回転しつつ上昇する。尚、段落0018に記載のように、昇降部材10とベルト部材7の接続箇所は、縦溝部9と突起体7aとを利用して、上下方向に自在に移動可能で、且つ水平方向には移動不可能なように構成されているため、上記のように、ベルト部材7は水平方向のみの動作で、昇降部材10が回転しつつ上昇する動作をしても、昇降部材10とベルト部材7の接続を支障なく維持することができる。
このように、昇降部材10が上昇すると、昇降部材10の上面に弁部材2の支承部3bが載置され、更に昇降部材10に押し上げられて弁部材2が上昇する。結果、図11に示したように、弁体2aが排水口1aから離間して押し上げられる。
排水口1aの開口時に、洗面ボウルS1内に排水又は吐水がある場合には、排水口1aから排水口本体1内部、継手管8、トラップ管13を介して排水が流れ、最終的に床下配管から下水側に排水が排出される。また、トラップ管13の封水部13aに排水が溜まって封水を形成することで、下水側からの臭気や害虫類の屋内側への侵入を防止することができる。
この排水口1aが開口した状態より操作部5に再度操作を加え、操作体5aを上昇させると、インナーワイヤ6bは操作体5a側に後退し、これに伴ってベルト部材7も操作部5側に後退し、昇降部材10を図10の状態の位置に回動させる。結果、弁部材2の環状支承部3が昇降部材10の支承を失って降下し、これに伴い弁軸2b、弁体2aも降下することで、図9に示したように、排水口1aを弁体2aが覆って排水口1aを閉口する。
以降、上記操作体5aに押し引きの操作を行うことで、排水口1aから離間した位置にある操作部5にて、排水口1aを遠隔操作により開閉することができる。本実施例の遠隔操作式排水栓装置も、第一実施例と同様、操作体5aへの押しと引きの二方向への操作によって、排水口1aの開閉を行う2ウェイ式の遠隔操作式排水栓装置である。
上記第二実施例の遠隔操作式排水栓装置を使用する場合、図9のように、まず操作部5の操作体5aに操作を加え、排水口1aを弁部材2が覆って排水口1aを閉口した状態とする。
この時、操作体5aは上昇し、これによって昇降部材10及びインナーワイヤ6bは操作部5側に後退した状態となっている。
また、この時昇降部材10の位置は、昇降部材10の第一の傾斜部10bと、継手管8の第二の傾斜部12bとが合致する位置に移動しており、このため昇降部材10は最も低い位置に降下している。昇降部材10の上端部と、弁部材2の支承部3bの下端部は離間しており、このため弁部材2も降下することによって、上記のように、弁体2aが排水口1aを閉塞している。
この状態から操作体5aに押し込み操作を行うと、インナーワイヤ6bを介し、ガイド部8bに沿ってベルト部材7が前進する。突起体7aが縦溝部9に配置されていることから、昇降部材10がベルト部材7と共に回動し、図10の状態から図12の状態に移動する。
この昇降部材10の回動に伴って、第一の傾斜部10bが、第二の傾斜部12b上を、滑りながら押し上げられることとなる。即ち、昇降部材10の水平方向への回転(本実施例では平面視において60度程度)が、第二の傾斜部12b及び第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。結果、昇降部材10は回転しつつ上昇する。尚、段落0018に記載のように、昇降部材10とベルト部材7の接続箇所は、縦溝部9と突起体7aとを利用して、上下方向に自在に移動可能で、且つ水平方向には移動不可能なように構成されているため、上記のように、ベルト部材7は水平方向のみの動作で、昇降部材10が回転しつつ上昇する動作をしても、昇降部材10とベルト部材7の接続を支障なく維持することができる。
このように、昇降部材10が上昇すると、昇降部材10の上面に弁部材2の支承部3bが載置され、更に昇降部材10に押し上げられて弁部材2が上昇する。結果、図11に示したように、弁体2aが排水口1aから離間して押し上げられる。
排水口1aの開口時に、洗面ボウルS1内に排水又は吐水がある場合には、排水口1aから排水口本体1内部、継手管8、トラップ管13を介して排水が流れ、最終的に床下配管から下水側に排水が排出される。また、トラップ管13の封水部13aに排水が溜まって封水を形成することで、下水側からの臭気や害虫類の屋内側への侵入を防止することができる。
この排水口1aが開口した状態より操作部5に再度操作を加え、操作体5aを上昇させると、インナーワイヤ6bは操作体5a側に後退し、これに伴ってベルト部材7も操作部5側に後退し、昇降部材10を図10の状態の位置に回動させる。結果、弁部材2の環状支承部3が昇降部材10の支承を失って降下し、これに伴い弁軸2b、弁体2aも降下することで、図9に示したように、排水口1aを弁体2aが覆って排水口1aを閉口する。
以降、上記操作体5aに押し引きの操作を行うことで、排水口1aから離間した位置にある操作部5にて、排水口1aを遠隔操作により開閉することができる。本実施例の遠隔操作式排水栓装置も、第一実施例と同様、操作体5aへの押しと引きの二方向への操作によって、排水口1aの開閉を行う2ウェイ式の遠隔操作式排水栓装置である。
本発明の実施例は以上のようであるが、本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば上記実施例では遠隔操作式排水栓装置は全て洗面台Sの洗面ボウルS1に施工されてなるが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、槽体としての浴槽を備えた浴室、槽体としてのシンクを備えた流し台等、排水口1aを備えた槽体であれば、どのような排水機器のどのような槽体に採用しても構わない。
例えば上記実施例では遠隔操作式排水栓装置は全て洗面台Sの洗面ボウルS1に施工されてなるが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、槽体としての浴槽を備えた浴室、槽体としてのシンクを備えた流し台等、排水口1aを備えた槽体であれば、どのような排水機器のどのような槽体に採用しても構わない。
また、上記第一実施例では昇降部材10と回動体11に、第二実施例では昇降部材10と継手管8の段部12aに、それぞれ傾斜部を設けて構成してなるが、本発明では上記実施例に限定されるものでは無く、第一実施例の構成では昇降部材10と回動体11のいずれか一方、第二実施例では昇降部材10と継手管8の段部12aのいずれか一方にのみ傾斜部を設け、他方には単なる突起やリブなどで相手の傾斜部上を移動する構成としても構わない。
また、上記第一実施例の回動体11、第二実施例の昇降部材10は、排水管である継手管8の円筒部分に沿って回動する円筒形状に構成されてなるが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、継手管8(排水管)の円筒形状を成す内側面に沿って回動することか可能であれは、半円弧やリブ、単なる突起等、どのような形状の構成であっても構わない。但し、適宜傾斜部を備える必要がある場合は、傾斜部を備えることが可能な形状とする必要は当然にある。
一例として、図14及び図15に示した実施例では、第一実施例の遠隔操作式排水栓装置から、円筒形状にして上端に第二の傾斜部12bを備えた回動体11に替えて、ベルト部材7の先端に設けた、上下に伸びるリブ体からなる回動体11を備えてなる。このリブ体が、排水管である排水口本体1の内面に沿って水平方向に移動することで、回動体11の上端が、第一の傾斜部10bを、滑りながら押し上げることとなる。即ち、傾斜部を備えない回動体11の水平方向への回転が、第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
また、上記第一実施例の回動体11、第二実施例の昇降部材10は、排水管である継手管8の円筒部分に沿って回動する円筒形状に構成されてなるが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、継手管8(排水管)の円筒形状を成す内側面に沿って回動することか可能であれは、半円弧やリブ、単なる突起等、どのような形状の構成であっても構わない。但し、適宜傾斜部を備える必要がある場合は、傾斜部を備えることが可能な形状とする必要は当然にある。
一例として、図14及び図15に示した実施例では、第一実施例の遠隔操作式排水栓装置から、円筒形状にして上端に第二の傾斜部12bを備えた回動体11に替えて、ベルト部材7の先端に設けた、上下に伸びるリブ体からなる回動体11を備えてなる。このリブ体が、排水管である排水口本体1の内面に沿って水平方向に移動することで、回動体11の上端が、第一の傾斜部10bを、滑りながら押し上げることとなる。即ち、傾斜部を備えない回動体11の水平方向への回転が、第一の傾斜部10bによって、昇降部材10の上昇に変換される。
また、上記第一実施例では、昇降部材10の回動を防止する機構として、昇降部材10に縦リブ部10aを、排水口本体1に縦溝部9を、それぞれ設けてなるが、回動を防止乃至制限する機構は上記実施例に限定されるものでは無く、昇降部材10が回動体11の回動に伴って回動することを防止乃至制限する機構であれば、どのような構成を採用しても構わない。
また、上記各実施例では、操作体5aの、押しと引きの操作によって排水口1aの開閉を行う2ウェイ式の遠隔操作式排水栓装置とした構成であるが、本発明は上記実施例に限定されるものでは無く、インナーワイヤ6bを操作部5側に付勢させるスプリング等の弾性体と、押し操作毎にインナーワイヤ6bを継手管8側に前進させて固定/固定を解除して弾性体によって操作部5側にインナーワイヤ6bを後退、を交互に繰り返すロック機構を備えることで、操作体5aへの押し操作のみで排水口1aを開閉する、1ウェイ式の遠隔操作式排水栓装置と呼ばれる構成としても良い。
1 排水口本体 1a 排水口
1b フランジ部 1c 板ナット部材
2 弁部材 2a 弁体
2b 弁軸 3 環状支承部
3a 環状部 3b 支承部
4 環状支持部 5 操作部
5a 操作体 5b 操作部本体
6 レリースワイヤ 6a アウターチューブ
6b インナーワイヤ 7 ベルト部材
7a 突起体 8 継手管
8a 接続管 8b ガイド部
9 縦溝部 10 昇降部材
10a 縦リブ部 10b 第一の傾斜部
11 回動体 11a 穴部
12a 段部 12b 第二の傾斜部
13 トラップ管 13a 封水部
C キャビネット部 S 洗面台
S1 洗面ボウル H1 取付孔
H2 操作部取付孔
1b フランジ部 1c 板ナット部材
2 弁部材 2a 弁体
2b 弁軸 3 環状支承部
3a 環状部 3b 支承部
4 環状支持部 5 操作部
5a 操作体 5b 操作部本体
6 レリースワイヤ 6a アウターチューブ
6b インナーワイヤ 7 ベルト部材
7a 突起体 8 継手管
8a 接続管 8b ガイド部
9 縦溝部 10 昇降部材
10a 縦リブ部 10b 第一の傾斜部
11 回動体 11a 穴部
12a 段部 12b 第二の傾斜部
13 トラップ管 13a 封水部
C キャビネット部 S 洗面台
S1 洗面ボウル H1 取付孔
H2 操作部取付孔
Claims (7)
- 槽体の底部に開口した排水口と、
排水口からの排水を下流側に排水する排水管と、
排水口内に配置され、上下動することによって、排水口を開閉する弁体を備えた弁部材と、
使用者が操作を加えて弁体の開口/閉口を操作する操作部と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
排水管の内部に、操作部の操作に対応して、排水管の内面に沿って水平方向に回動する回動体を備え、
該回動体の上方に、排水管の内面に沿って上下動自在に配置される昇降部材を備え、
該回動体と昇降部材のいずれか一方、又は両方に傾斜部を備えて、該傾斜部によって回動体の水平方向への回動を昇降部材の上昇に変換すると共に、
弁部材を昇降部材に支承させて上昇させ、排水口を開口させることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。 - 上記遠隔操作式排水栓装置において、操作部の操作を回動体に伝達する伝達部材を備え、該伝達部材の排水口側端部が、排水管の内面に沿って水平方向に進退自在に構成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の遠隔操作式排水栓装置。
- 槽体の底部に開口した排水口と、
排水口からの排水を下流側に排水する排水管と、
排水口内に配置され、上下動することによって、排水口を開閉する弁体を備えた弁部材と、
使用者が操作を加えて弁体の開口/閉口を操作する操作部と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置において、
排水管の内部に、排水管の内面に沿って段部を備え、
排水管の内部であって、該段部の上方に、操作部の操作に対応して、排水管の内面に沿って回動可能且つ上下動可能に動作する昇降部材を備え、
該段部と昇降部材のいずれか一方、又は両方に傾斜部を備えて、該傾斜部によって昇降部材の回転を昇降部材の上昇に変換すると共に、
弁部材を昇降部材に支承させて上昇させ、排水口を開口させることを特徴とする遠隔操作式排水栓装置。 - 上記遠隔操作式排水栓装置において、操作部の操作を昇降部材に伝達する伝達部材を備え、該伝達部材の排水口側端部が、排水管の内面に沿って水平方向に進退自在に構成され、且つ、伝達部材の排水口側端部が、昇降部材に対して上下方向にスライド可能に接続されてなることを特徴とする、請求項3に記載の遠隔操作式排水栓装置。
- 前記伝達部材の排水管側端部に、可撓性を有し、直線形状から円弧形状に容易且つ破損等なく変形することができるベルト部材を備え、該ベルト体が排水管の内面に沿って水平方向に摺動可能としたことを特徴とする前記請求項2又は請求項4に記載の遠隔操作式排水栓装置。
- 前記伝達部材を、インナーワイヤと、該インナーワイヤをその内部で軸方向に進退自在に収納するアウターチューブと、から成るレリースワイヤとしたことを特徴とする前記請求項5に記載の遠隔操作式排水栓装置。
- 前記昇降部材を、排水管の内面に沿った円筒形状としたことを特徴とする前記請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の遠隔操作式排水栓装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016138970A JP2018009362A (ja) | 2016-07-13 | 2016-07-13 | 遠隔操作式排水栓装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016138970A JP2018009362A (ja) | 2016-07-13 | 2016-07-13 | 遠隔操作式排水栓装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018009362A true JP2018009362A (ja) | 2018-01-18 |
Family
ID=60993459
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JP2016138970A Pending JP2018009362A (ja) | 2016-07-13 | 2016-07-13 | 遠隔操作式排水栓装置 |
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JP (1) | JP2018009362A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020056172A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | 株式会社Lixil | 排水栓 |
-
2016
- 2016-07-13 JP JP2016138970A patent/JP2018009362A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020056172A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | 株式会社Lixil | 排水栓 |
JP7217121B2 (ja) | 2018-09-28 | 2023-02-02 | 株式会社Lixil | 排水栓 |
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