JP5181128B2 - レリースワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤに関し、更に詳しくは、レリースワイヤのアウターチューブ端部に備えられ、アウターチューブ端部と他の遠隔操作式排水栓装置の部材との接続を行う接続部において、接続部がアウターチューブ端部から抜脱することを防止するレリースワイヤに関するものである。
従来より、浴槽や洗面ボウルなどの槽体の底面に設けられた排水口を、槽体の縁部など排水口から離れた場所に設けられた操作部に操作を加えることで、遠隔操作により開閉する遠隔操作式排水栓装置が知られている。以下に従来の遠隔操作式排水栓装置の一例を、図面を参照しつつ説明する。
従来の遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載する、槽体としての浴槽と、排水栓本体、弁体、操作部、及び従来のレリースワイヤ等から構成される。
浴槽は、上方が開口した箱体であって、開口周縁と底部とに取付孔を開口する。
排水栓本体は、内部にワイヤ固定部を設けた排水口を形成した円筒状の部材である。
弁体は、この後に詳述するレリースワイヤの弁軸部と嵌合する、排水口の上部に配置される部材であって、上昇/下降することで、排水口を開口/覆って閉口させる部材である。
レリースワイヤは、図9に示したように、四フッ化エチレンなどの樹脂から構成される円筒状のアウターチューブと、アウターチューブ内に進退自在に配置される、コイル状に形成された金属線からなるインナーワイヤと、インナーワイヤをアウターチューブに対して一方向(操作部側)に付勢する戻りスプリングと、排水栓側端部に設けられた、棒状にして弁体と嵌合する弁軸部から構成される。
アウターチューブの端部には、図10に示したように、円周に沿って側面方向に向かって突出する鍔部が備えられてなり、その鍔部に対して、下方からリング体Rを当接させる。また、鍔部上方から、略円筒状の接続金具を、鍔部とリング体Rの一部を収納するように配置する。最後に接続金具Cの端部をカシメ加工してリング体Rに固定し、接続金具Cとリング体Rとで鍔部を上下から挟み込むことで、レリースワイヤの端部に接続金具Cを取り付け固定していた。この接続金具Cは、外周面にネジ部分などを備え、操作部やワイヤ固定部にそれぞれ取り付け固定されることで、レリースワイヤのアウターチューブを操作部やワイヤ固定部に取り付け固定する役割を果たす。
操作部は、弁体を遠隔的に操作する部材であって、操作部の端部にレリースワイヤのアウターチューブを接続部を介し接続することで、操作部のボタンを押し込み操作する都度、レリースワイヤの排水口側端部のインナーワイヤが、アウターチューブに対して突出して固定/固定を解除して操作部側に後退、を繰り返す部材である。
以上のように構成した従来例の遠隔操作式排水栓装置は、以下のようにして浴槽に施工・取り付けされる。
まず浴槽の上方の取付孔に操作部本体を取り付け、また底面の取付孔に排水栓本体を取り付け固定する。
次に操作部本体にレリースワイヤの接続金具Cの一方を接続固定する。
また、排水口内のワイヤ固定部にレリースワイヤの接続金具の他方を接続固定する。
最後にインナーワイヤの弁軸部に弁体を嵌合固定させて取り付けが終了する。
前記のように取り付けられた遠隔操作式排水栓装置は、以下のように操作することで、遠隔操作により排水口を開閉できる。
まず弁体が降下し、排水口が閉口している状態とする。この状態において操作部のボタンに押し込み操作を加えると、レリースワイヤのインナーワイヤが排水口側へ突出し、弁体を押し上げた状態で固定して排水口を開口する。
この状態から再度操作部のボタンに押し込み操作を加えると、インナーワイヤの固定が解除され、戻りスプリングの作用によりインナーワイヤが操作部側に後退し、弁体が降下して排水口が閉口する。
以後、同様の操作を繰り返すことで、遠隔操作的に、排水口の開口/閉口を行うことができ、開口時には浴槽内の排水を排出することができる。
特開平8−177100号
しかしながら上記従来例に使用されるレリースワイヤには、以下のような問題点があった。
上記レリースワイヤの端部に備えられる接続金具Cは、その名称の通り金属材で構成される。そのため、排水配管中に長期間配置されると、錆を生じて劣化を生じる場合がある。特に排水には洗剤など薬品成分が混入していることが多く、これに触れた場合、単純な水よりも素材劣化や錆を生じる可能性が高くなる。
そこで、金属に較べ錆が生じず、また耐薬性能の高い素材もある樹脂素材によって接続金具Cを構成する事が試みられてきた。しかし、この接続金具Cを樹脂素材によって構成すると、次のような問題があった。
レリースワイヤのアウターチューブは、内部のインナーワイヤが滑らかに摺動するように、四フッ化エチレンなど表面の摩擦係数が低い素材が用いられる。このため、端部において鍔部を一体に設け、この鍔部を樹脂素材から構成した接続金具(以下、素材を考慮してこのような樹脂素材からなる接続金具相当の部材を単に「接続部」と呼ぶ)の内部に設けられた溝部分に収納しても、アウターチューブ表面の摩擦係数の低さや鍔部の柔軟性のため、アウターチューブを接続部に対して回転させるうち、図11に示したように鍔部がねじれ・変形し、先細り形状となり、図12に示したように接続部から抜脱してしまう場合がある。特に接続部が樹脂材となったことで、金属材からなる接続金具と較べ接続部自体も弾性変形しやすくなったため、アウターチューブが挿通している穴も弾性により拡径しやすく、より一層抜脱しやすくなった、という問題が生じていた。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、接続部を樹脂素材として錆などの劣化を生じないようにしつつ、且つアウターチューブの抜脱を生じない遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤを提供するものである。
請求項1に記載の本発明は、遠隔操作式排水栓装置に用いられるレリースワイヤであって、筒状にして軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えるアウターチューブ2と、軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えた、アウターチューブ2内を摺動自在に動作するインナーワイヤ3と、回転防止構造を備えると共に、側面に鍔片5aを設けた鍔部材5をアウターチューブ2端部に挿入し、鍔部材5の挿入により生じるアウターチューブ2の側面方向への膨出と、鍔片5aとを組み合わせて成る鍔部4と、鍔部4に対して係止することでアウターチューブ2を抜脱不能とし、且つ鍔部4の回転防止構造によりアウターチューブ2の軸を中心として回転不能に取り付けられてなる、アウターチューブ2と遠隔操作式排水栓装置の他の部材との接続を行う略筒状の接続部と、から構成されるレリースワイヤにおいて、前記鍔部4の回転防止構造が、鍔部材5のアウターチューブ2への挿入部分の外側面に設けた第一リブと、接続部内周面の、鍔部材5の挿入により生じるアウターチューブ2の側面方向への膨出部分2aに当接する、第一リブと交差する向きに設けられた第二リブとから構成され、組み立て時にアウターチューブ2端部を第一リブと第二リブとで挟持することで、アウターチューブ2に対して接続部及び鍔部材5を回動及び抜脱しないように配置固定することを特徴とするレリースワイヤである。
請求項2に記載の本発明は、上記記載のレリースワイヤにおいて、鍔部材5は、円筒状にして外側面に第一リブとしての雄ネジ部7を設けてなり、接続部は、その内周面に第二リブとして軸方向に平行な複数の縦リブ部8を設けてなり、組み立て時にアウターチューブ2端部に鍔部材5の雄ネジ部7を挿入した後、筒状の接続部内にアウターチューブ2を、アウターチューブ2の雄ネジ部7によって膨出した部分まで縦リブ部8を挿通して、雄ネジ部7と縦リブ部8とでアウターチューブ2端部を挟持させ配置固定することを特徴とする、上記段落0007に記載のレリースワイヤである。
請求項3に記載の本発明は、遠隔操作式排水栓装置に用いられるレリースワイヤであって、筒状にして軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えるアウターチューブ2と、軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えた、アウターチューブ2内を摺動自在に動作するインナーワイヤ3と、アウターチューブ2端部に備えられた、回転防止構造を有する鍔部4と、鍔部4に対して係止することでアウターチューブ2を抜脱不能とし、且つ鍔部4の回転防止構造によりアウターチューブ2の軸を中心として回転不能に取り付けられてなる、アウターチューブ2と遠隔操作式排水栓装置の他の部材との接続を行う接続部と、から構成されるレリースワイヤにおいて、鍔部4の回転防止構造が、アウターチューブ2の軸方向視鍔部4を非円形状とする凹凸部17と、該凹凸部17に噛み合うように構成された、接続部の凹凸溝18であることを特徴とするレリースワイヤである。
請求項4に記載の本発明は、上記記載のレリースワイヤにおいて、鍔部4は、筒状のアウターチューブ2端部に、別途側面に鍔片5aを設けた鍔部材5を挿入配置することで構成することを特徴とする、上記段落0009に記載のレリースワイヤである。
請求項5に記載の本発明は、上記記載のレリースワイヤにおいて、鍔部4は、筒状のアウターチューブ2端部に、別途側面に鍔片5aを設けた鍔部材5を挿入し、鍔部材5の挿入により生じるアウターチューブ2の側面方向への膨出と、鍔片5aとを組み合わせて鍔部4としたことを特徴とする、上記段落0009に記載のレリースワイヤである。
請求項6に記載の本発明は、上記記載のレリースワイヤにおいて、
アウターチューブ2が、フッ素化合物の樹脂素材から形成されてなることを特徴とする、上記段落0007乃至段落0011のいずれか一つに記載のレリースワイヤである。
本発明の遠隔操作式排水栓装置に用いられるレリースワイヤは、上記のように構成したため、以下のような優れた効果を奏する。
1)請求項1に記載の本発明では、アウターチューブの端部に、アウターチューブが接続部に対して回動を防止する回動防止構造を備えたことで、アウターチューブが接続部に対して回動する事が無くなった。アウターチューブの接続部の抜脱は、前述のように、アウターチューブが接続部に対して回動した際に生じる鍔部の捻れがきっかけとなって生じるが、本発明ではその回動が生じなくなり、アウターチューブから接続部が抜脱することを防止することができるようになった。
2)請求項1及び請求項4に記載の本発明では、鍔部をアウターチューブと一体に成型する必要が無くなった。このため、アウターチューブをいわゆる押し出し成型による長尺の筒状に成型し、必要に応じ適宜な長さに切断した上で加工を施せば良く、アウターチューブの筒部分と鍔部とを一体に成型した場合に較べ、アウターチューブの長さの自由度が高まった。
また、アウターチューブは、軸方向に剛性を備え、側面方向に可撓性を有する素材から構成されるが、これは柔軟性はあるが伸縮性はほとんどない素材によって構成される。このため、レリースワイヤの筒部分と鍔部を一体に成型すると、鍔部も柔軟性のある素材によって構成されることになり、抜脱が比較的容易になるが、請求項2に記載の本発明のように鍔部を別部材とすれば、金属や硬質樹脂など柔軟性が無い素材を鍔部に採用でき、アウターチューブが接続部から抜脱する可能性を低くすることができる。
3)請求項1に記載の本発明では、アウターチューブの一部を鍔部としたことで、アウターチューブ自体が鍔部の一部として挟持されることとなり、回動防止また抜脱防止の効果が高まった。
4)請求項2に記載の本発明では、第一リブ又は第二リブのいずれか一方だけでは、リブの方向に沿ってアウターチューブを移動乃至回転させれば、アウターチューブが比較的容易に移動乃至回転して、鍔部材や接続部から抜脱してしまうところ、交差する方向に第一リブ及び第二リブを設けた事で、第一リブ又は第二リブのいずれか一方のリブの方向に沿ってアウターチューブを移動乃至回転させようとしても、他方のリブが障害となって、鍔部材や接続部に対しアウターチューブが移動乃至回転できなくなり、鍔部材や接続部に対しアウターチューブの回動を防ぎ、抜脱を防止する。
尚、ここでいう「交差」とは第一リブと第二リブとが平行以外の角度を成し、互いに交わるように設けられている、という意味であり、特定の角度、例えば直角となる位置関係に設けられている、という意味ではない。
5)請求項3乃至請求項5に記載の本発明では、回転防止構造の具体的な構造を明確にすることができた。
6)請求項6記載の本発明では、アウターチューブを成型する素材を明確にすることができた。

以下に、本発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示した遠隔操作式排水栓装置に用いられる、図2乃至図7に示した本発明のレリースワイヤ1は、以下に記載した、アウターチューブ2、インナーワイヤ3、鍔部材5、戻りスプリング9、ロッド部10、排水栓側及び操作部側の2種類の接続部等の部材より構成される。
アウターチューブ2は、フッ素化合物の樹脂素材である四フッ化エチレン樹脂から構成される、軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えた円筒状の部材であり、通常は押し出し成型によって数メートル乃至十数メートル程度の長さに最初成型され、必要に応じて1メートル前後の適宜な長さに切断されて使用される(アウターチューブ2の押し出し成型を行った成型工場にて切断を行うのか、それともレリースワイヤ1の製造を行う工場にて切断を行うのかは必要に応じて適宜選択することである)。
インナーワイヤ3はコイル状に形成された金属線からなる部材であって、アウターチューブ2内に配置されてアウターチューブ2内を進退自在に滑動する。また、排水栓側の端部には弁体13と嵌合する弁軸部11を設けてなる。また、操作部側端部には戻りスプリング9部材のストッパーとして機能するロッド部10を組み立て完了時に取り付け固定する。
戻りスプリング9は、操作部側接続部6b内に配置される部材であって、アウターチューブ2端部と、ロッド部10の間に配置され、両者を離間するように作用することで、インナーワイヤ3をアウターチューブ2に対して操作部側に付勢するように作用する。
鍔部材5は、アウターチューブ2の両端に配置されるステンレスなどの錆にくい金属材からなる略円筒状の部材であって、外周面はアウターチューブ2の内径よりも大径に構成されてなり、またその外周面に第一リブとして雄ネジ部7を備えてなり、更に円筒形状の一端には円周に沿って外側面に突出した鍔片5aを備えてなる。
接続部はポリエチレンなどの樹脂素材からなる円筒形状を成す、操作部側、排水栓側の両端部にそれぞれ備えられる樹脂製の部材であって、その内部にアウターチューブ2の一端が収納配置されると共に、その内周面であって後述する組み立て完了時において雄ネジ部7によってアウターチューブ2が膨出する部分に当接する箇所に、複数本の軸方向に平行な、第二リブとしての縦リブ部8を設けてなる。また、円筒形状の鍔部4が当接するのとは反対側の一端の内周面は内側に突出させた縮径部12としている。
また排水栓側接続部6aはその端部に弁軸部11を収納する円筒状のカバー体15を、操作部側接続部6bは前述のようにその内部に戻りスプリング9を備えてなる。
上記のように構成された各部材から、以下のようにして本発明のレリースワイヤ1は組み立てられる。尚、以下の説明において、図5乃至図7では排水栓側の部材と作業のみ図示している。
まず図5に示したように排水栓側接続部6a及び操作部側接続部6bにアウターチューブ2を挿通する。
次に図6のように、アウターチューブ2の両端にそれぞれ鍔部材5を、鍔部材5の雄ネジ部7を食い込ませるようにネジ込み固定する。アウターチューブ2端部内面には雌ネジ形状が設けられておらず、また鍔部材5の雄ネジ部7の外周面の外径に較べて、アウターチューブ2の内周面の内径は小径ではあるが、金属からなる鍔部材5に較べアウターチューブ2は柔軟性を備えた樹脂素材からなるため、機械などを利用し強引にネジ込むことで、雄ネジ部7の外径分だけ外方向に変形・膨出しつつ、挿入することができ、最終的にはアウターチューブ2の端面に鍔部材5の鍔片5aが当接するまでネジ込み作業を行うことでネジ込み固定が完了する。この固定は、ほとんど伸縮しない素材から構成されるアウターチューブ2の端部を強引に伸張させ、雄ネジ部7のネジの凹凸をアウターチューブ2の端部内周面に食い込ませることによって行っている。このため、アウターチューブ2端部の内周方向へ収縮する力によって雄ネジ部7の凹凸と強く当接し食い込むので、雄ネジ部7のネジ方向(リブ方向)に回転させない限り、アウターチューブ2から鍔部材5が抜脱する事はほとんどない。以下、鍔片5aと雄ネジ部7のネジ込みによって生じたアウターチューブ2の外周方向への膨出部分2aとの組み合わせを鍔部4と呼び、接続部からアウターチューブ2の回動及び抜脱を防止するように機能する。
更に図7に示したように、排水栓側接続部6a及び操作部側接続部6bをそれぞれレリースワイヤ1端部に移動させる。最終的に雄ネジ部7によってアウターチューブ2が膨出した部分まで強く押し込むように各接続部を移動させると、該アウターチューブ2の膨出部分2a(鍔部4の一部)が縦リブ部8に食い込むと同時に、雄ネジ部7と縦リブ部8とでアウターチューブ2端部を挟持した状態で固定される。
この挟持は、筒状の鍔部材5の軸方向(又はアウターチューブ2の軸方向)に対して、ほぼ直行する方向である雄ネジ部7のリブと、平行となる縦リブ部8のリブとで行われるため、アウターチューブ2を鍔部材5又は接続部に対して、縦リブ部8のリブ方向に抜脱しようとしても雄ネジ部7が障害となって抜脱できない。また、アウターチューブ2を鍔部材5又は接続部に対して、雄ネジ部7のネジ方向に回転させようとしても縦リブ部8が障害となって回転・抜脱できない。上記以外の方向に応力を加えた場合は、雄ネジ部7と縦リブ部8の両方が障害となって抜脱乃至回転できない。このようにして、鍔部材5や接続部に対しアウターチューブ2の回動を防ぎ、抜脱を防止することができる。特にこの実施例では、接続部に縮径部12を設けてなり、この縮径部12にアウターチューブ2の膨出部分2aが係止され、より一層抜脱しにくくなっている。
更にアウターチューブ2の排水栓側端部からインナーワイヤ3を挿通し、操作部側の接続部内に戻りスプリング9を配置した上でインナーワイヤ3の操作部側端部にロッド部10を取り付け固定する。この時、戻りスプリング9は、アウターチューブ2端部とロッド部10の間に配置され、両者を離間するように作用するため、ロッド部10に固定されている、インナーワイヤ3が、アウターチューブ2に対して操作部側に付勢するように作用する。
最後に排水栓側接続部6aに弁軸部11を覆うようにカバー体15を取り付けて、図2に示したような、本実施例のレリースワイヤ1が完成する。
上記のように構成された本実施例のレリースワイヤ1は、段落0003に記載した従来の遠隔操作式排水栓16装置のレリースワイヤ1と同様の方法で遠隔操作式排水栓16装置に取り付け施工され、段落0004に記載した方法で遠隔操作式排水栓16装置の部材として機能する。
更に上記実施例のレリースワイヤ1と、それを採用した遠隔操作式排水栓装置では、レリースワイヤ1の接続部を樹脂にて構成したため、従来の金属の場合と違って長期間排水に晒される箇所に接続部を用いても錆などの支障が生じることがない。これに関し、従来の単純に金属製の接続金具Cを樹脂製の接続部に変更しただけの構成であれば接続部に対してアウターチューブ2を回転させ、捻れることで図10のようにアウターチューブ2が先細り状になり、アウターチューブ2が接続部に対し抜脱が容易となるところ、本実施例のレリースワイヤ1では、以下のような構成と効果により、アウターチューブ2の、接続部からの抜脱の発生を防止している。
1.筒状の鍔部材5の軸方向(又はアウターチューブ2の軸方向)に対して、ほぼ直行する方向である雄ネジ部7のリブと、平行となる縦リブ部8のリブとでアウターチューブ2は挟持されている。このため、アウターチューブ2を鍔部材5又は接続部に対して、縦リブ部8の方向に抜脱しようとしても雄ネジ部7が障害となって抜脱できない。また、アウターチューブ2を鍔部材5又は接続部に対して、雄ネジ部7の方向に回転させようとしても縦リブ部8が障害となって回転・抜脱できない。上記以外の方向に応力を加えた場合は、雄ネジ部7と縦リブ部8の両方が障害となって抜脱乃至回転できない。
2.鍔部材5は軟質な素材から構成されるアウターチューブ2と異なり、金属などの剛性のある素材を使用しているため、捻れによる先細り形状など、抜脱容易な形状に変化することがない。
本発明の実施例は以上のようであるが本発明は上記実施例に限定される物ではなく、主旨を変更しない範囲において自由に変更が可能である。
例えば、本発明の実施例では、アウターチューブ2の端部に、アウターチューブ2とは別部材となる鍔部材5を配置固定しているが、本発明はこれに限定されることなく、アウターチューブ2の端部に鍔部4を一体的に成型して設けても良い。この場合、アウターチューブ2は金型を用いた成型によって製造されることとなり、その長さは金型の形状に限定される等の問題があるが、上記実施例と較べ、部材点数を鍔部材5分削減し且つ鍔部材5をアウターチューブ2に差し込む作業も省けるなど有利な点も有している。
また接続部の回転防止構造としては、上記第一リブとしての雄ネジ部7、第二リブとしての縦リブ部8を組み合わせる以外の方法として、アウターチューブ2と鍔部4を一体に設けた場合などアウターチューブ2と鍔部4とを確実に取り付けた場合において、図8に示したように、アウターチューブ2の軸方向視鍔部4を非円形状とする凹凸部17と、該凹凸部17に噛み合うように構成された、接続部の凹凸溝18としても良い。このような単純な方法であっても、回転を防止する事ができ、回転によって生じる変形からの抜脱が防止できる。
また、本発明の実施例では、アウターチューブ2に鍔部材5の雄ネジ部7をネジ込み、それによって生じたアウターチューブ2の外周方向への膨出部分2aと鍔片5aとを組み合わせて鍔部4としているが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、鍔部材5をアウターチューブ2に挿入した際に、膨出部分2aが生じなくとも、アウターチューブ2に対し鍔部材5が外れることがなければ、そのまま鍔片5aをそのまま鍔部4としてアウターチューブ2を構成しても、何ら支障無く本発明の効果を得ることができる。
また、本発明の実施例では、レリースワイヤ1に戻りスプリング9を採用しているが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、戻りスプリング9を採用しないレリースワイヤ1に本発明を採用しても、何ら支障無く本発明の効果を得ることができる。
本発明を採用した遠隔操作式排水栓装置を示す参考図である。 本発明のレリースワイヤの断面図である。 本発明のレリースワイヤの排水栓側端部の断面図である。 本発明の、鍔部材と接続部を示す、接続部を切り欠いた斜視図である。 本発明の、鍔部材、接続部、アウターチューブを示す、各部材を切り欠いた斜視図である。 本発明の、鍔部材、接続部、アウターチューブを示す、各部材を切り欠いた斜視図である。 本発明の、鍔部材、接続部、アウターチューブを示す、各部材を切り欠いた斜視図である。 凹凸部と凹凸溝により回動防止を行う他の実施例の、凹凸部近傍での断面図である。 従来のレリースワイヤを示す断面図である。 従来のレリースワイヤの要部を拡大した断面図である。 従来のレリースワイヤの課題を示す、要部を拡大した断面図である。 従来のレリースワイヤの課題を示す、要部を拡大した断面図である。
符号の説明
1 レリースワイヤ 2 アウターチューブ
2a 膨出部分 3 インナーワイヤ
4 鍔部 5 鍔部材
5a 鍔片 6a 排水栓側接続部
6b 操作部側接続部 7 雄ネジ部(第一リブ)
8 縦リブ部(第二リブ) 9 戻りスプリング
10 ロッド部 11 弁軸部
12 縮径部 13 弁体
14 操作部 15 カバー体
16 排水栓 17 凹凸部
18 凹凸溝 R リング体
C 接続金具

Claims (6)

  1. 遠隔操作式排水栓装置に用いられるレリースワイヤであって、
    筒状にして軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えるアウターチューブ2と、
    軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えた、アウターチューブ2内を摺動自在に動作するインナーワイヤ3と、
    回転防止構造を備えると共に、側面に鍔片5aを設けた鍔部材5をアウターチューブ2端部に挿入し、鍔部材5の挿入により生じるアウターチューブ2の側面方向への膨出と、鍔片5aとを組み合わせて成る鍔部4と、
    鍔部4に対して係止することでアウターチューブ2を抜脱不能とし、且つ鍔部4の回転防止構造によりアウターチューブ2の軸を中心として回転不能に取り付けられてなる、アウターチューブ2と遠隔操作式排水栓装置の他の部材との接続を行う略筒状の接続部と、
    から構成されるレリースワイヤにおいて、
    前記鍔部4の回転防止構造が、
    鍔部材5のアウターチューブ2への挿入部分の外側面に設けた第一リブと、
    接続部内周面の、鍔部材5の挿入により生じるアウターチューブ2の側面方向への膨出部分2aに当接する、第一リブと交差する向きに設けられた第二リブとから構成され、
    組み立て時にアウターチューブ2端部を第一リブと第二リブとで挟持することで、アウターチューブ2に対して接続部及び鍔部材5を回動及び抜脱しないように配置固定することを特徴とするレリースワイヤ。
  2. 上記記載のレリースワイヤにおいて、
    鍔部材5は、円筒状にして外側面に第一リブとしての雄ネジ部7を設けてなり、
    接続部は、その内周面に第二リブとして軸方向に平行な複数の縦リブ部8を設けてなり、
    組み立て時にアウターチューブ2端部に鍔部材5の雄ネジ部7を挿入した後、筒状の接続部内にアウターチューブ2を、アウターチューブ2の雄ネジ部7によって膨出した部分まで縦リブ部8を挿通して、雄ネジ部7と縦リブ部8とでアウターチューブ2端部を挟持させ配置固定することを特徴とする、請求項1に記載のレリースワイヤ。
  3. 遠隔操作式排水栓装置に用いられるレリースワイヤであって、
    筒状にして軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えるアウターチューブ2と、
    軸方向に剛性を、側面方向に可撓性を備えた、アウターチューブ2内を摺動自在に動作するインナーワイヤ3と、
    アウターチューブ2端部に備えられた、回転防止構造を有する鍔部4と、
    鍔部4に対して係止することでアウターチューブ2を抜脱不能とし、且つ鍔部4の回転防止構造によりアウターチューブ2の軸を中心として回転不能に取り付けられてなる、アウターチューブ2と遠隔操作式排水栓装置の他の部材との接続を行う接続部と、
    から構成されるレリースワイヤにおいて、
    鍔部4の回転防止構造が、アウターチューブ2の軸方向視鍔部4を非円形状とする凹凸部17と、
    該凹凸部17に噛み合うように構成された、接続部の凹凸溝18であることを特徴とするレリースワイヤ。
  4. 上記記載のレリースワイヤにおいて、
    鍔部4は、筒状のアウターチューブ2端部に、別途側面に鍔片5aを設けた鍔部材5を挿入配置することで構成することを特徴とする、請求項3に記載のレリースワイヤ。
  5. 上記記載のレリースワイヤにおいて、
    鍔部4は、筒状のアウターチューブ2端部に、別途側面に鍔片5aを設けた鍔部材5を挿入し、
    鍔部材5の挿入により生じるアウターチューブ2の側面方向への膨出と、鍔片5aとを組み合わせて鍔部4としたことを特徴とする、請求項3に記載のレリースワイヤ。
  6. 上記記載のレリースワイヤにおいて、
    アウターチューブ2が、フッ素化合物の樹脂素材から形成されてなることを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のレリースワイヤ。
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