JP4779087B2 - 遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤに関するものである。
従来よく知られた、遠隔操作式排水栓装置と、それに用いられるレリースワイヤとしては、例えば図19に図示した、先行文献1の遠隔操作式排水栓装置等がある。以下に図19に図示した遠隔操作式排水装置の従来例を、図面を参照しつつ説明する。
図19に図示した従来例の遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載した排水栓、レリースワイヤ、操作部、保持機構部、エルボ部材、等より構成されてなる。
排水栓は円筒形状にしてその内部に排水を流すための排水口を備えており、洗面ボウルや浴槽などの槽体の底面に備えられる。
エルボ部材は槽体の底面などに設けられた開口を介して、排水栓に接続される部材であって、排水口からの排水を下水側に排出するための排出口と、後述するレリースワイヤを接続するための接続部を備えて成る。
弁部材は上記排水栓の排水口を閉口する部材であって、後述するレリースワイヤによって上下動することによって、排水口を開口/閉口する。
ワイヤ保持具は上記排水栓の排水口内に配置固定される部材であって、下端に後述するレリースワイヤのアウターチューブ端部が接続されると共に、その内部に、貫通した状態でインナーワイヤの端部が配置される。
操作部は洗面台や浴槽などのカウンターなど、任意の部分に配置される部材であって、備えられた操作ボタンなどを押し込む事で保持機構部(図示せず)を動作させ、排水口を開口した状態に固定/固定を解除して排水口を閉口などの動作を行う部材である。
レリースワイヤは円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたアウターチューブと、該アウターチューブ内に摺動自在に収納される、側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたインナーワイヤと、から構成されて成り、一端は前述のようにワイヤ保持具の下端に螺合などの方法で接続され、他端は操作部に接続される。インナーワイヤは金属の縒り線から成り、その両端には、形状に相違はあるものの、他の部材との接続を行うために棒状の金属材から成るロッド部をカシメ固定して備えてなる。
またアウターチューブは通常フッ素樹脂等の軟質樹脂から成り、アウターチューブの端部に、ワイヤ保持具と接続するための金属製の接続金具を備えて成る。
チューブ管は可撓性を備えた中空パイプ状の部材であって、一端はエルボ部材の接続部に、他端は操作部に、それぞれ接続され、その内部にレリースワイヤを挿通させることで、レリースワイヤのガイドとして機能する。
上記した遠隔操作式排水栓装置は以下のようにして洗面台や浴槽など、槽体を備えた排水機器に施工される。
槽体の底面に設けた開口を介して、排水栓とエルボ部材をを接続し、槽体底面に固定する。次に操作部を槽体のカウンターなど槽体の近傍にとりつけ、更に操作部とエルボ部材の接続部との間を、チューブ管を介して接続する。
次にレリースワイヤの一端を保持機構部に接続した上で、他端側を操作部からチューブ管内を挿通させ、エルボ部材内に到達させる。この際、あらかじめ長さを調節しておき、レリースワイヤの一端がエルボ部材内に到達した時、操作部内に保持機構部が収納固定されるようにする。
次にレリースワイヤの接続金具を排水栓の排水口内から引き上げ、ワイヤカバーを利用してアウターチューブの端部をワイヤ保持具の下端に接続固定すると共に、インナーワイヤをワイヤ保持具の内部に挿通させる。
更にワイヤ保持具を排水栓内に固定させ、弁部材をインナーワイヤ端部に接続固定して遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
このようにして施工された遠隔操作式排水栓装置は以下のように動作する。
まず操作部の操作ボタンに操作を加えて、排水栓が排水口を閉口した状態とする。この時、操作部に設けられた保持機構部はレリースワイヤ中のインナーワイヤの動作を固定していないため、弁部材は自重によって降下し、排水口を閉口している。
次に操作ボタンに操作を加えて保持機構部を作動させ、インナーワイヤが弁部材の方に突出した状態で固定させると、インナーワイヤが突出したことで、先端のロッド部が上昇し、その先端に接続されている弁部材を持ち上げ、排水口が開口される。
この状態より再度操作ボタンに操作を加えて、操作部内の保持機構部のを作動させ、インナーワイヤの固定を解除すると、弁部材の自重が働いてインナーワイヤが後退し、弁部材が降下して排水口が閉口される。
以後この操作を繰り返すことで、排水口の開閉を操作部によって遠隔的且つ自在に操作することができる。
特開2002−88853号公報
ところで、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤには、以下のような問題点があった。
洗面台や浴槽等の排水機器において、排水口や操作部の位置は製品ごとにまちまちで、配管/配線などもその時々の施工状態によって変化する。このため、遠隔操作式排水栓装置の操作を伝達する部材としては、金属の棒などではなく、金属の縒り線からなるワイヤー線や、軟質樹脂などの中空管を利用した、可撓性のあるレリースワイヤが用いられる。一方で、レリースワイヤの端部には、操作部の保持機構部やワイヤ保持具等を接続するために、剛性のある金属や硬質の樹脂材などでネジなどの接続機構を構成する必要がある。このように、レリースワイヤの本体部分と端部とでは要求される性質(硬度)に相違があり、実際には何らかの方法で、柔らかいレリースワイヤの端部に、接続の為の剛性のある部材を取り付ける必要があった。
しかしながら、次の1.乃至3.のような問題があった。
1.レリースワイヤと接続の部材とを、接着などの方法で取り付けると、長期間の使用によって接着材が劣化し、接続が外れてしまう場合がある。また、素材によっては、フッ素樹脂など、接着ができない素材も存在しており、この方法の使用に問題を生じていた。
2.レリースワイヤと接続の部材とを、接続の部材を金属で構成し、カシメ止めによって取り付ける方法を採用すると、柔らかい素材であるレリースワイヤの本体に、金属材が食い込む構造となるため、レリースワイヤの本体に傷が付いて部材劣化の原因となる場合がある。また、この方法は素材的に高価な金属材を必ず使わねばならいため、部材単価が高額となる問題がある。また、使用箇所が排水機器であり、使用時に頻繁に排水に晒されるため、素材である金属が錆びてしまうなどの問題があった。
3.レリースワイヤのインナーワイヤの端部は、施工の際、排水口からペンチなどを用いて、つまみ上げるように引き上げられる場合がある。この時、誤ってレリースワイヤの端部、特にインナーワイヤの端部をつまんで持ち上げようとすると、インナーワイヤ端部が折れ曲がって破損してしまったり、インナーワイヤがアウターチューブから引き出されて破損してしまったりする場合がある、という問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、安価且つ加工が容易で、また劣化・破損などが生じにくい遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤを提供するものである。
請求項1に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたアウターチューブ(2)と、該アウターチューブ(2)内に摺動自在に収納される、側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたインナーワイヤ(3)と、からなる遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、
アウターチューブ(2)の端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を設け、
更に該係合部(4)に係合して、アウターチューブ(2)の端部に備えられ、インナーワイヤ(3)の端部を収納して保護する、端部外面に固定部(5a)を設けたワイヤカバー(5)と、アウターチューブ(2)外周に摺動自在に配置され、ワイヤカバー(5)の固定部(5a)に固定される被固定部(6a)を内面に備えてなり、ワイヤカバー(5)との固定時に係合部(4)をレリースワイヤ(1)の軸方向に挟み込むことで、ワイヤカバー(5)と共にアウターチューブ(2)端部に対して位置決めされる取付部材(6)と、からなり、係合部(4)をワイヤーカバー(5)と取付部材(6)とで挟み込んだ状態で、遠隔操作式排水栓装置の内部に挿入し、アウターチューブ(2)の端部を、槽体の底面に設けた排水口(13a)に対して固定することを特徴とする、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、固定部(5a)を雄ネジより構成すると共に、被固定部(6a)を雌ネジより構成したことを特徴とする、上記段落0008に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、ワイヤカバー(5)を、ワイヤカバー(5)の軸を含む平面にて複数に分割すると共に、該ワイヤカバー(5)内周面に、係合部(4)を収納する凹部(7)を備えて構成したことを特徴とする、上記段落0008に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたアウターチューブ(2)と、該アウターチューブ(2)内に摺動自在に収納される、側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたインナーワイヤ(3)と、からなる遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、
アウターチューブ(2)の端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を設け、
アウターチューブ(2)外周に摺動自在に配置され、遠隔操作式排水栓装置の施工完了時に、その先端が係合部(4)に当接した状態で固定されるワイヤカバー(5)を備え、ワイヤカバー(5)の先端が係合部(4)に当接して固定された状態で、遠隔操作式排水栓装置の内部に挿入し、アウターチューブ(2)の端部を、槽体の底面に設けた排水口(13a)に対して固定することを特徴とする、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記係合部(4)が、アウターチューブ(2)の端部と一体に成形されていることを特徴とする、上記段落0008乃至段落0011のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記係合部(4)が、アウターチューブ(2)の端部に嵌入させた筒状の係合部材(19)によって構成されていることを特徴とする、上記段落0008乃至段落0011のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記係合部(4)が、アウターチューブ(2)の端部に嵌入させた、筒状の嵌入部材(8)によって外方向に膨出したアウターワイヤ端部によって構成されていることを特徴とする、上記段落0008乃至段落0011のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記アウターチューブ(2)及びインナーワイヤ(3)を、同じ材質のフッ素樹脂から構成したことを特徴とする、上記段落0008乃至段落0014のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記インナーワイヤ(3)の端部に、ワイヤカバー(5)内に収納される硬質のロッド部(9)を備えたことを特徴とする、上記段落0008乃至段落0015のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項10に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記インナーワイヤ(3)とロッド部(9)とを別部材で構成すると共に、インナーワイヤ(3)端部に凹凸部(10)を形成し、ロッド部(9)に凹凸部(10)と嵌合する嵌合部(11)を構成したことを特徴とする、上記段落0016に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
請求項11に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤは、上記インナーワイヤ(3)の外側面、又はアウターチューブ(2)の内側面のいずれか一方を軸方向視多面体に形成し、他方を曲面形状に形成したことを特徴とする、上記段落0008乃至段落0017のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤである。
本発明の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤによれば、以下の効果を奏する。
請求項1、請求項に記載の本発明によれば、アウターチューブの端部に係合部を備え、該係合部に係合するようにしてワイヤカバーを備えてなる。このように構成したことで、接着など行うことなく、レリースワイヤの端部に接続の部材を取り付けることができる。
また、カシメなどを行わないことから、接続の部材に金属を用いず、樹脂材などを利用できるため、安価で、排水に頻繁に晒されても錆が発生しないようにすることができる。
また、ワイヤカバーを設けたため、施工の際、レリースワイヤを引き上げても、レリースワイヤの端部に破損が生じることはない。
請求項、請求項、請求項に記載の本発明によれば、レリースワイヤ端部における係合部と取付部材の構造を明確にすることができる。
請求項、請求項、請求項に記載の本発明によれば、アウターチューブの端部に設けられた係合部の構造を明確にすることができる。
請求項に記載の本発明によれば、アウターチューブ及びインナーワイヤを同じフッ素樹脂製にすることができる。
コスト低減や錆の発生防止を目的として、レリースワイヤのインナーワイヤ及びアウターチューブを共に樹脂素材、特に耐熱/耐薬製、可撓性などの理由からフッ素樹脂性に変更することは従来から以前から検討されていた。しかしながら、アウターチューブの両端に取付の部材を設ける必要から、従来はアウターチューブにフッ素樹脂を採用することは困難で、ゴムなどの可撓性のある材質のチューブ管が採用されていた。本発明では、アウターチューブの端部には接着などの方法を行わないので、フッ素樹脂製のアウターチューブを採用することができる。また、浴槽は温水乃至冷水が流れるなど、様々な温度の排水が流れる構造となっている。アウターチューブのみフッ素樹脂製で、インナーワイヤは従来通り金属材を採用すると、樹脂と金属の温度に対する膨張率の差異から、インナーワイヤの飛び出し長さが変化してしまう。飛び出し長さが変化すると、遠隔操作式排水栓装置の作動の信頼性が失われてゆく。両者を共にフッ素樹脂製とすれば、温度に対する膨張率は同じとなり、レリースワイヤの飛び出し長さは温度に関わらず一定となるため、遠隔操作式排水栓装置の作動の信頼性を高い物とすることができる。
請求項に記載の本発明によれば、インナーワイヤの端部に硬質のロッド部を設けたことで、施工時や通常の使用の際に破損を生じにくくすることができる。また弁体を昇降させる場合に、ロッド部をガイドとして機能させることで、動作の安定性を向上させることができる。
請求項10に記載の本発明によれば、インナーワイヤとロッド部の構成を別々に構成することができる。請求項に記載したような、フッ素樹脂製のインナーワイヤは、押し出し成型法と呼ばれる方法で成形される場合が多い。この押し出し成型法では、同じ断面形状の部材を、いくらでも長く成形することができるが、他方、特定の部分のみ形状を変化させ、ロッド部状に変化させる等はできない。また接着やカシメ止めなどの方法にも問題点があることは前述の通りである。上記方法によれば、成形したインナーワイヤの端部を加熱等の方法で(例えば球状に)溶融・変形させ、この形状に嵌合する形状にロッド部を構成することで、インナーワイヤの端部にロッド部を備えることができる。
請求項11に記載の本発明によれば、上記インナーワイヤの外側面、又はアウターチューブの内側面のいずれか一方を軸方向視多面体に形成し、他方を局面形状に形成したことで、両者の接触が面ではなく線での接触となるため、摩擦の程度が弱くなり、アウターチューブに対するインナーワイヤの摺動性が向上する。上記構成は、例えば請求項に記載した本発明のように、インナーワイヤ)とアウターチューブのいずれか一方、又は両方を樹脂材で構成した場合に特に容易に構成することができ、好適である。
遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、アウターチューブ(2)を、円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備え、更にアウターチューブ(2)の端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を設ける。
また、インナーワイヤ(3)を、アウターチューブ(2)内に摺動自在に収納され、側面方向に可撓性を備えて構成する。更に係合部(4)に係合して、アウターチューブ(2)の端部に備えられる、インナーワイヤ(3)の端部を収納して保護するワイヤカバー(5)を備えて構成する。
また、このようなレリースワイヤにおいて、係合部(4)の具体的な構造としては、
1.ワイヤカバー(5)端部外面に固定部(5a)を設け、またアウターチューブ(2)外周に摺動自在に配置され、ワイヤカバー(5)の固定部(5a)に固定される被固定部(6a)を備えた取付部材(6)を設けて、固定部(5a)と被固定部(6a)との固定時に係合部(4)をレリースワイヤ本体(1)の軸方向に挟み込むことで、アウターチューブ(2)端部に対して位置決めする構造、
2.ワイヤカバー(5)を、ワイヤカバー(5)の軸を含む平面にて等分など複数に分割すると共に、該ワイヤカバー(5)内周面に係合部(4)を収納する凹部(7)を備え、その後、接着、溶着などの固定方法をワイヤカバー(5)に施す構造、
等が挙げられる。
特に、1.の構造を採用する場合、固定部(5a)を雄ネジより構成すると共に、被固定部(6a)を固定部(5a)の雄ネジと螺合する雌ネジより構成すると好適である。
また別の類似した構造として、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、アウターチューブ(2)を、円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備え、更にアウターチューブ(2)の端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を設ける。また、ワイヤカバー(5)をアウターチューブ(2)外周に摺動自在に配置すると共に、遠隔操作式排水栓装置の施工完了時に、その先端が係合部(4)に当接した状態で固定されるように構成する。
また、上記係合部(4)を構成する方法としても、具体的な構造としては、
1.係合部(4)を、アウターチューブ(2)の端部と一体に成形する方法、
2.係合部(4)を、アウターチューブ(2)の端部に嵌入させた筒状の係合部材(19)によって構成する方法、
3.係合部(4)を、アウターチューブ(2)の端部に嵌入させた、筒状の嵌入部材(8)によって外方向に膨出したアウターワイヤ端部によって構成する方法、
等が挙げられる。
また、上記レリースワイヤ(1)に施す工夫として、
1.アウターチューブ(2)及びインナーワイヤ(3)を、同じ材質のフッ素樹脂から構成する
2.上記インナーワイヤ(3)の端部に、ワイヤカバー(5)内に収納される硬質のロッド部(9)を備える、
3.上記インナーワイヤ(3)の外側面、又はアウターチューブ(2)の内側面のいずれか一方を軸方向視多面体に形成し、他方を曲面形状に形成する構造、
等が挙げられる。
特に、2.の構造に対しては、更に、
2’.上記インナーワイヤ(3)とロッド部(9)とを別部材で構成すると共に、インナーワイヤ(3)端部に凹凸部(10)を形成し、ロッド部(9)に凹凸部(10)と嵌合する嵌合部(11)を構成すると好適である。
以下に本発明の第一実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図1に図示した、本発明のレリースワイヤを採用した遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載した排水栓(13)、レリースワイヤ(1)、操作部(14)、保持機構部(15)(本題第一実施例では図示せず)、エルボ部材(16)、等より構成されてなる。
排水栓(13)は円筒形状にしてその内部に排水を流すための排水口(13a)を備えており、洗面ボウルや浴槽などの槽体の底面に備えられる。
エルボ部材(16)は槽体の底面などに設けられた開口を介して、排水栓(13)に接続される部材であって、排水口(13a)からの排水を下水側に排出するための排出口(16a)と、後述するレリースワイヤ(1)を接続するための接続部(16b)を備えて成る。
弁部材(12)は上記排水栓(13)の排水口(13a)を閉口する部材であって、後述するレリースワイヤ(1)によって上下動することによって、排水口(13a)を開口/閉口する。
ワイヤ保持具(17)は上記排水栓(13)の排水口(13a)内に配置固定される部材であって、下端に後述するレリースワイヤ(1)のアウターチューブ(2)端部が接続されると共に、その内部に、貫通した状態でインナーワイヤ(3)の端部が配置される。
操作部(14)は洗面台や浴槽などのカウンターなど、任意の部分に配置される部材であって、備えられた操作ボタンなどを押し込む事で保持機構部(15)を動作させ、排水口(13a)を開口した状態に固定/固定を解除して排水口(13a)を閉口などの動作を行う部材である。
レリースワイヤは円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたアウターチューブ(2)と、該アウターチューブ(2)内に摺動自在に収納される、側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたインナーワイヤ(3)と、から構成されて成る。インナーワイヤ(3)、アウターチューブ(2)ともフッ素樹脂である四フッ化エチレンによって構成されている。
アウターチューブ(2)は、その端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を一体的に設けて成る。
また前述の通りアウターチューブ(2)は軸方向視円筒状であって、内周側、外周側共にほぼ正円形状をしている。
更に該アウターチューブ(2)の端部には、係合部(4)に係合して、アウターチューブ(2)の端部に備えられ、インナーワイヤ(3)の端部を収納して保護するワイヤカバー(5)を備えてなる。本実施例のワイヤカバー(5)には、ワイヤカバー(5)端部外面に設けた、雌ネジを構成した固定部(5a)を備えてなる。また、この固定部(5a)の雄ネジと螺合する構成として、アウターチューブ(2)外周に摺動自在に配置され、ワイヤカバー(5)の固定部(5a)に設けた雄ネジと螺合する雌ネジを備えた被固定部(6a)を備えた取付部材(6)を備えて成り、ワイヤカバー(5)の固定時に、係合部(4)を、ワイヤカバー(5)と取付部材(6)とでレリースワイヤ(1)の軸方向に挟み込むことで、アウターチューブ(2)端部に対して位置決めされるように構成されて成る(取付部材(6)の内部に、係合部(4)が収納されるように配置されて位置決め固定される)。このようにして構成されたワイヤカバー(5)は、インナーワイヤ(3)が操作部(14)側に後退している場合、後述するロッド部(9)をその内部に完全に収納する。
インナーワイヤ(3)は、樹脂材を直線状に成形した部材であって、軸方向視の断面は本実施例では図9に図示したように正六角形を成している。
上記のインナーワイヤ(3)のような、直線に長い樹脂部材を成型する場合、一般には押し出し成型法と呼ばれる方法が採用される。これは、熱などによって溶融した樹脂に圧力を加えて、円形など任意の断面形状の孔に樹脂を押し通す方法である。このように孔に樹脂を押し通すことで、均一な断面形状の成型品を、望む長さに自在に成型できるというメリットがある。
インナーワイヤ(3)の端部には、ワイヤ先端を保護するため、PP、ABSなどを用いたロッド部(9)を備えると好適である。
ここで、フッ素樹脂は耐薬性がある反面接着が困難で、また柔らかく傷つき易いため、ロッド部(9)とフッ素樹脂製であるインナーワイヤ(3)との接続を、接着法やカシメ止め法にて行うことは困難である。本実施例では、先の押し出し成形法にて成形したインナーワイヤ(3)の端部に、再び熱を加えて球形に変形させ、一方ロッド部(9)にはこの球形に嵌合する凹部(7)を設け、両者を嵌合させることで、インナーワイヤ(3)とロッド部(9)の接続を行っている。
更に、このレリースワイヤはインナーワイヤ(3)をアウターチューブ(2)の操作部(14)側に付勢するスプリング部材(図示せず)をその内部に備えると共に、レリースワイヤ(1)の両端に、操作部(14)側の端部には保持機構部(15)(図示せず)と、排水栓(13)側の端部にはワイヤ保持具(17)と、をそれぞれ接続して成る。尚、保持機構部(15)はスラストロック機構等として従来より公知の部材であって、内部に軸を備え、後端の押し込み操作毎に、軸部分が突出した状態で固定/固定を解除し、自重またはスプリング等により後退、を繰り返す部材であり、遠隔操作式排水栓装置やノック式ボールペン等に広く採用されている。
チューブ管(18)は可撓性を備えた中空パイプ状の部材であって、一端はエルボ部材(16)の接続部(16b)に、他端は操作部(14)に、それぞれ接続され、その内部にレリースワイヤ(1)を挿通させることで、レリースワイヤ(1)のガイドとして機能する。
上記した遠隔操作式排水栓装置は以下のようにして洗面台や浴槽など、槽体を備えた排水機器に施工される。
まず、予め工場等において、図2、図3に図示したように、レリースワイヤのインナーワイヤ(2)の端部に設けた凹凸部(10)に、ロッド部(9)の嵌合部(11)を接続させる。次に、図4に図示したように、ワイヤカバー(5)の固定部(5a)の雄ネジに、取付部材(6)の被固定部(6a)の雌ネジを螺合させ、ワイヤカバー(5)と取付部材(6)の間に係合部(4)を挟み込むように構成する。これによって、アウターチューブ(2)端部にワイヤカバー(5)を、ワイヤカバー(5)の軸に対して回転可能且つアウターチューブ(3)の端部に位置決め固定することができる。このような状態にレリースワイヤ(1)を構成した後、レリースワイヤ(1)を含む遠隔操作式排水栓装置の各部材を施工現場に納入する。
次に施工現場において、槽体の底面に設けた開口を介して、排水栓(13)とエルボ部材(16)を接続し、槽体底面に固定する。次に操作部(14)を槽体のカウンターなど槽体の近傍にとりつけ、更に操作部(14)とエルボ部材(16)の接続部(16b)との間を、チューブ管(18)を介して接続する。
次にレリースワイヤ(1)の一端を保持機構部(15)に接続した上で、他端側を操作部(14)からチューブ管(18)内を挿通させ、エルボ部材(16)内に到達させる。この際、あらかじめ長さを調節しておき、レリースワイヤ(1)の一端がエルボ部材(16)内に到達した時、操作部(14)内に保持機構部(15)が収納固定されるようにする。
次に、図5に図示したように、レリースワイヤ(1)の端部を排水栓(13)の排水口(13a)内から引き上げる。更に、図6に示したように、ワイヤカバー(5)を利用してアウターチューブ(2)の端部をワイヤ保持具(17)の下端に接続固定すると共に、インナーワイヤ(3)のワイヤカバー(5)をワイヤ保持具(17)の内部に挿通させる。
更に図7に図示したようにワイヤ保持具(17)を排水栓(13)内に固定させ、図8に図示したように弁部材(12)をインナーワイヤ(3)端部に接続固定して遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
このようにして施工された遠隔操作式排水栓装置は、段落0004の従来例に掲載した遠隔操作式排水栓装置と同様の方法で開閉を行うことができる。
上記のように構成した、本発明の第一実施例に記載の遠隔操作式排水栓装置においては、1.レリースワイヤ(1)の排水栓(13)側の端部はワイヤカバー(5)によって保護されているため、施工の際、排水口(13a)からペンチなどを用いて、つまみ上げるように引き上げられても、インナーワイヤ(3)が破損することが無い。
2.接着法やカシメ止め法などを、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)、またロッド部(9)等に用いないため、部材に破損や長期の使用による劣化が生じることがない。
3.また、各部材は全て樹脂によって構成されているため、金属材を使った場合よりも安価に構成することができると共に、使用によって錆が生じることもない。
4.インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)は共にフッ素樹脂である四フッ化エチレンを素材としており、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)の温度に対する膨張率は等しい。このため、温暖な浴槽排水に晒され、レリースワイヤ(1)の温度が大幅に変化しても、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)は軸方向に共に同じ長さだけ膨張するので、インナーワイヤ(3)のアウターチューブ(2)に対する飛び出ししろはほとんど変化しない(正確には飛び出ししろ分、インナーワイヤ(3)が長いため、その飛び出ししろの長さに膨張率を乗じた分だけ変化するが、飛び出ししろ自身が数mm乃至十数mmしかないため、実際に問題になる程度の変化は無い)。
5.インナーワイヤ(3)の先端には硬質のロッド部(9)を備えて成るため、インナーワイヤ(3)の破損する可能性を更に減じることができる。
6.上記インナーワイヤ(3)の外側面を軸方向視正六角形に、アウターチューブ(2)の内側面をほぼ円形状に形成したため、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)の接触が面ではなく線で行われるようになり、インナーワイヤ(3)がアウターチューブ(2)内を摺動する際の摩擦がほとんどなくなる。
という長所を備えてなる。
次に本発明の第二実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図10に図示した、本発明のレリースワイヤ(1)3を採用した遠隔操作式排水栓装置は、以下に記載した排水栓(13)、レリースワイヤ(1)、操作部(14)、保持機構部(15)、エルボ部材(16)、等より構成されてなる。
これらの内、排水栓(13)、エルボ部材(16)、弁部材(12)、チューブ管(18)については、上記段落0029に記載した第一実施例の各部材と同様に構成されてなる。
ワイヤ保持具(17)は上記排水栓(13)の排水口(13a)内に配置固定される部材であって、下端に後述するレリースワイヤ(1)のアウターチューブ(2)端部が接続されると共に、その内部に、保持機構部(15)を内蔵してなる。
操作部(14)は洗面台や浴槽などのカウンターなど、任意の部分に配置される部材であって、備えられた操作ボタンなどを押し込む事でレリースワイヤ(1)のインナーワイヤ(3)先端が突出し、ワイヤ保持具(17)内の保持機構部(15)を動作させ、排水口(13a)を開口した状態に固定/固定を解除して排水口(13a)を閉口などの動作を行う部材である。
レリースワイヤは円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたアウターチューブ(2)と、該アウターチューブ(2)内に摺動自在に収納される、側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたインナーワイヤ(3)と、から構成されて成る。インナーワイヤ(3)、アウターチューブ(2)ともフッ素樹脂である四フッ化エチレンによって構成されている。
更に、このレリースワイヤはインナーワイヤ(3)をアウターチューブ(2)の操作部(14)側に付勢するスプリング部材(図示せず)をその内部に備えると共に、レリースワイヤ(1)の両端に、操作部(14)側の端部には操作部(14)(図示せず)を、排水栓(13)側の端部にはワイヤ保持具(17)を、それぞれ接続して成る。
アウターチューブ(2)は、その端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を有する係合部材(19)を差し込むようにして嵌合させてなる。
また前述の通りアウターチューブ(2)は軸方向視円筒状であって、内周側、外周側共にほぼ正円形状をしている。
更に該アウターチューブ(2)の外周に、筒形状にして外周面に雄ネジを設けた固定部(5a)を備え、摺動自在に配置したワイヤカバー(5)を備えてなる。また、筒形状にして内面に雌ネジを設けた被固定部(6a)を備えると共に、その先端に内向きフランジを突出させた被固定部(6a)を備えてなる。遠隔操作式排水栓装置の施工完了時、即ち固定部(5a)の雄ネジと、被固定部(6a)の雌ネジとを螺合させた時、係合部(4)は、ワイヤカバー(5)先端と、被固定部(6a)の内向きフランジとで、挟み込まれた状態、即ちワイヤカバー(5)の先端が係合部(4)に当接した状態で固定される。このようにして構成されたワイヤカバー(5)は、インナーワイヤ(3)が操作部(14)側に後退している場合、排水栓(13)側のインナーワイヤ(3)の先端部分をその内部に完全に収納する。
インナーワイヤ(3)は、樹脂材を直線状に成形した部材であって、軸方向視の断面は本実施例では正六角形を成している。
上記のインナーワイヤ(3)は、前述のように、押し出し成型法を利用して成形を行っている。尚、第一実施例においては、インナーワイヤ(3)の先端にロッド部(9)を備えてなるが、本第二実施例ではインナーワイヤ(3)の先端にはロッド部(9)などの特別な部材は備えていない。
上記した遠隔操作式排水栓装置は以下のようにして洗面台や浴槽など、槽体を備えた排水機器に施工される。
まず、予め工場等において、図11、図12に図示したように、ワイヤカバー(5)の固定部(5a)の雄ネジに、取付部材(6)の被固定部(6a)の雌ネジを螺合させ、ワイヤカバー(5)先端と取付部材(6)の間に係合部(4)を挟み込むように構成する。これによって、アウターチューブ(2)端部を覆うようにしてワイヤカバー(5)を固定することができる。このような状態にレリースワイヤ(1)を構成した後、レリースワイヤ(1)を含む遠隔操作式排水栓装置の各部材を施工現場に納入する。
次に施工現場において、槽体の底面に設けた開口を介して、排水栓(13)とエルボ部材(16)を接続し、槽体底面に固定する。次に操作部(14)を槽体のカウンターなど槽体の近傍にとりつけ、更に操作部(14)とエルボ部材(16)の接続部(16b)との間を、チューブ管(18)を介して接続する。
次にレリースワイヤ(1)の一端のインナーワイヤ(3)に操作ボタンを接続し、レリースワイヤ(1)の他端を操作部(14)からチューブ管(18)内を挿通させ、エルボ部材(16)内に到達させる。次に、図13に図示したように、レリースワイヤ(1)の端部を排水栓(13)の排水口(13a)内から引き上げる。更に、取付部材(6)を利用してアウターチューブ(2)の端部をワイヤ保持具(17)の下端に接続固定すると共に、レリースワイヤ(1)のインナーワイヤ(3)が、保持機構部(15)の軸の後端に対向するように取り付ける。更にワイヤ保持具(17)を排水栓(13)内に固定させ、図14に図示したように弁部材(12)を保持機構部(15)の軸に接続固定して遠隔操作式排水栓装置の施工が完了する。
このようにして施工された遠隔操作式排水栓装置は以下のように動作する。
まず操作部(14)の操作ボタンに操作を加えて、排水栓(13)が排水口(13a)を閉口した状態とする。この時、ワイヤ保持具(17)に設けられた保持機構部(15)はレリースワイヤ(1)中のインナーワイヤ(3)の動作を固定していないため、弁部材(12)は自重によって降下し、排水口(13a)を閉口している。
次に操作ボタンに操作を加えてインナーワイヤ(3)の先端を突出させると、ワイヤ保持具(17)に設けられた保持機構部(15)が動作して、軸の先端に接続されている弁部材(12)を持ち上げ、排水口(13a)が開口される。尚、レリースワイヤ(1)のインナーワイヤ(3)はスプリングの効果によって操作部(14)側に後退する。
この状態より再度操作ボタンに操作を加えて、再びインナーワイヤ(3)の先端を突出させると、ワイヤ保持具(17)に設けられた保持機構部(15)が動作して、軸の固定が解除され、弁部材(12)の自重が働いて保持機構部(15)の軸と共に弁部材(12)が降下して排水口が閉口される。
以後この操作を繰り返すことで、排水口(13a)の開閉を操作部(14)によって遠隔的且つ自在に操作することができる
上記のように構成した、本発明の第二実施例に記載の遠隔操作式排水栓装置においては、
1.レリースワイヤ(1)の排水栓(13)側の端部はワイヤカバー(5)によって保護されているため、施工の際、排水口(13a)からペンチなどを用いて、つまみ上げるように引き上げられても、インナーワイヤ(3)が破損することが無い。
2.接着法やカシメ止め法などを、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)等に用いないため、部材に破損や長期の使用による劣化が生じることがない。
3.また、各部材は全て樹脂によって構成されているため、金属材を使った場合よりも安価に構成することができると共に、使用によって錆が生じることもない。
4.インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)は共にフッ素樹脂である四フッ化エチレンを素材としており、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)の温度に対する膨張率は等しい。このため、温暖な浴槽排水に晒され、レリースワイヤ(1)の温度が大幅に変化しても、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)は軸方向に共に同じ長さだけ膨張するので、インナーワイヤ(3)のアウターチューブ(2)に対する飛び出ししろはほとんど変化しない(正確には飛び出ししろ分、インナーワイヤ(3)が長いため、その飛び出ししろの長さに膨張率を乗じた分だけ変化するが、飛び出ししろ自身が数mm乃至十数mmしかないため、実際に問題になる程度の変化は無い)。
5.上記インナーワイヤ(3)の外側面を軸方向視正六角形に、アウターチューブ(2)の内側面をほぼ円形状に形成したため、インナーワイヤ(3)とアウターチューブ(2)の接触が面ではなく線で行われるようになり、インナーワイヤ(3)がアウターチューブ(2)内を摺動する際の摩擦がほとんどなくなる。
という長所を備えてなる。
本発明の実施例は上記のようであるが、本発明は上記実施例に限定されることなく、発明の要旨を逸脱することない範囲において、自在に変更することができる。
例えば、本発明の第一実施例では、ワイヤカバー(5)を、ワイヤカバー(5)と取付部材(6)とで、係合部(4)を挟み込むことにより、アウターチューブ(2)端部に対して位置決めされるように構成しているが、これに換えて、図15・図16に図示したように、ワイヤカバー(5)を、ワイヤカバー(5)の軸を含む平面又は軸と平行な平面にて複数に分割すると共に、該ワイヤカバー(5)内周面に、係合部(4)を収納する凹部(7)を備えて構成しても同様の効果を得ることができる。尚、分割したワイヤカバー(5)を一体に組み合わせる方法としては、ワイヤカバー(5)同士を同じ樹脂素材で構成し、その当節部分を超音波溶着法と呼ばれる方法で溶着する方法、またワイヤカバー(5)同士を筒状の部材で被覆する方法などが考えられる。
また、上記第一実施例、第二実施例によれば、アウターチューブ(2)の端部に係合部(4)を備える方法として、アウターチューブ(2)の端部に一体に成型する構造、アウターチューブ(2)の端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を有する係合部材(19)を差し込む構造、等が示されているが、これに換えて、図17・図18に図示したようにアウターチューブ(2)の端部に筒状の嵌入部材(8)を嵌入させ、これによってアウターチューブ(2)の端部を外方向に膨出させて、この膨出部分を係合部(4)として構成しても同様の効果を得ることができる。
第一実施例の遠隔操作式排水栓装置の参考図である。 第一実施例のレリースワイヤの参考図である。 第一実施例のレリースワイヤの参考図である。 第一実施例のレリースワイヤの参考図である。 第一実施例の遠隔操作式排水栓装置の一部部材を拡大した参考図である。 第一実施例の遠隔操作式排水栓装置の一部部材を拡大した参考図である。 第一実施例の遠隔操作式排水栓装置の一部部材を拡大した参考図である。 第一実施例の遠隔操作式排水栓装置の一部部材を拡大した参考図である。 図2のA−A’断面図である。 第二実施例の遠隔操作式排水栓装置の参考図である。 第二実施例のレリースワイヤの参考図である。 第二実施例のレリースワイヤの参考図である。 第二実施例の遠隔操作式排水栓装置の一部部材を拡大した参考図である。 第二実施例の遠隔操作式排水栓装置の一部部材を拡大した参考図である。 他の実施例のレリースワイヤの参考図である。 他の実施例のレリースワイヤの参考図である。 他の実施例のレリースワイヤの参考図である。 他の実施例のレリースワイヤの参考図である。 従来の遠隔操作式排水栓装置の参考図である。
1 レリースワイヤ 2 アウターチューブ
3 インナーワイヤ 4 係合部
5 ワイヤカバー 5a 固定部
6 取付部材 6a 被固定部
7 凹部 8 嵌入部材
9 ロッド部 10 凹凸部
11 嵌合部 12 弁部材
13 排水栓 13a 排水口
14 操作部 15 保持機構部
16 エルボ部材 16a 排出口
16b 接続部 17 ワイヤ保持具
18 チューブ管 19 係合部材

Claims (11)

  1. 円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたアウターチューブ(2)と、
    該アウターチューブ(2)内に摺動自在に収納される、側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたインナーワイヤ(3)と、からなる遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、
    アウターチューブ(2)の端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を設け、
    更に該係合部(4)に係合して、アウターチューブ(2)の端部に備えられ、インナーワイヤ(3)の端部を収納して保護する、端部外面に固定部(5a)を設けたワイヤカバー(5)と、
    アウターチューブ(2)外周に摺動自在に配置され、ワイヤカバー(5)の固定部(5a)に固定される被固定部(6a)を内面に備えてなり、ワイヤカバー(5)との固定時に係合部(4)をレリースワイヤ(1)の軸方向に挟み込むことで、ワイヤカバー(5)と共にアウターチューブ(2)端部に対して位置決めされる取付部材(6)と、からなり、
    係合部(4)をワイヤーカバー(5)と取付部材(6)とで挟み込んだ状態で、遠隔操作式排水栓装置の内部に挿入し、
    アウターチューブ(2)の端部を、槽体の底面に設けた排水口(13a)に対して固定することを特徴とする、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  2. 上記遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、
    固定部(5a)を雄ネジより構成すると共に、
    被固定部(6a)を雌ネジより構成したことを特徴とする、上記請求項記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  3. ワイヤカバー(5)を、ワイヤカバー(5)の軸を含む、または軸に平行な平面にて複数に分割すると共に、
    該ワイヤカバー(5)内周面に、係合部(4)を収納する凹部(7)を備えて構成したことを特徴とする、上記請求項記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  4. 円筒状にして側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたアウターチューブ(2)と、
    該アウターチューブ(2)内に摺動自在に収納される、側面方向に可撓性を備え、軸方向に剛性を備えたインナーワイヤ(3)と、からなる遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤにおいて、
    アウターチューブ(2)の端部に、周縁に沿って外方向に突出した係合部(4)を設け、
    アウターチューブ(2)外周に摺動自在に配置され、遠隔操作式排水栓装置の施工完了時に、その先端が係合部(4)に当接した状態で固定されるワイヤカバー(5)を備え
    ワイヤカバー(5)の先端が係合部(4)に当接して固定された状態で、遠隔操作式排水栓装置の内部に挿入し、
    アウターチューブ(2)の端部を、槽体の底面に設けた排水口(13a)に対して固定することを特徴とする、遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  5. 上記係合部(4)が、アウターチューブ(2)の端部と一体に成形されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  6. 上記係合部(4)が、アウターチューブ(2)の端部に嵌入させた筒状の係合部材(19)によって構成されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  7. 上記係合部(4)が、アウターチューブ(2)の端部に嵌入させた、筒状の嵌入部材(8)によって外方向に膨出したアウターワイヤ端部によって構成されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  8. 上記アウターチューブ(2)及びインナーワイヤ(3)を、同じ材質のフッ素樹脂から構成したことを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  9. 上記インナーワイヤ(3)の端部に、ワイヤカバー(5)内に収納される硬質のロッド部(9)を備えたことを特徴とする、上記請求項1乃至請求項のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  10. 上記インナーワイヤ(3)とロッド部(9)とを別部材で構成すると共に、
    インナーワイヤ(3)端部に凹凸部(10)を形成し、
    ロッド部(9)に凹凸部(10)と嵌合する嵌合部(11)を構成したことを特徴とする、上記請求項に記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
  11. 上記インナーワイヤ(3)の外側面、又はアウターチューブ(2)の内側面のいずれか一方を軸方向視多面体に形成し、他方を曲面形状に形成したことを特徴とする、上記請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載の遠隔操作式排水栓装置のレリースワイヤ。
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