JP7048268B2 - 回転繰出式筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、軸筒に対して回転体を回転させることで筆記体の前端部を該軸筒の先端開口部から出没可能な回転繰出式筆記具に関するものである。
従来からこの種の回転繰出式筆記具は、例えば特許文献1に開示のように、前軸に対して後軸を一方向に回転させることで筆記具本体が外筒先端より突出し、反対方向へ回転することで外筒先端より筆記具本体(筆記体)が引き込まれる構造が知られている。
しかしながら、特許文献1のような回転繰出式筆記具にあっては、内部に収納する筆記具本体(筆記体)の長さに合わせて、回転筒のピンが移動する螺旋溝の長さが決められているため、長さが異なる筆記具本体(筆記体)を装着することができないものであった。
また、この問題を解決する技術として、本件出願人により発明された特許文献2が開示されている。
この特許文献2の棒状物繰出し装置では、軸筒の内部に長く延びる螺旋溝が形成されており、棒状部材を保持したスライダーの突起が螺旋溝に係合され、スライダーは軸筒内部に配設された内筒のスリットに支持され、内筒を回動することで棒状部材を軸筒の前端から繰出すことができる構造となっており、筆記により棒状部材が消耗して短くなっても、内筒を更に回転させることで棒状部材を繰出すことができるため、棒状部材の長さに係らず繰出すことができる。
実開昭63-87072号公報 特開2009-045844号公報
確かに、特許文献2の螺旋溝の構造を、特許文献1の螺旋溝に採用し、螺旋溝を長く延ばすことで長さの異なる筆記具本体(筆記体)が装着可能になる。しかしながら、螺旋溝を単純に長く延ばした状態では、使用者は筆記具本体の外筒先端からの繰出し及び収納が完了したかどうかを目視でしか確認できないため、繰出し動作時に必要以上に後軸を回転させることで、内部部品に負荷が掛かり破損が生ずる虞があった。また、筆記具本体(筆記体)を収納する場合も、必要以上に後軸を回して筆記具本体を戻しすぎることで、次の繰出し動作時に通常以上に後軸を回転させる必要が生じる虞があった。
本発明は、前記問題を鑑みてなされたものであって、軸筒内部に収納した筆記体を、長さの異なる別の筆記体に交換することができ、更に、繰出し及び収納動作時に、目視だけでなく、触感でも動作の終了を感知することができる回転繰出式筆記具を提供することを目的とした。
本発明は、
「1.軸筒と、該軸筒内に前後動自在に配設された筆記体と、前記軸筒の後部に回動自在に係止された回転カムと、前記回動カムが回転することで前記筆記体を該軸筒の前端開口部から出没させる回転カム機構と、を備えた回転繰出式筆記具であって、
前記回転カム機構が、前記回転カムと、前記筆記体を着脱自在に保持する摺動コマと、を具備し、
前記回転カムの側面に、軸方向に対して傾斜して延びるカム溝が形成されており、
前記摺動コマは、前記軸筒に対して前後動自在且つ回動不能に係止されると共に、前記カム溝に沿って摺動するよう前記回転カムに係止され、
前記カム溝が、少なくとも2つ以上の繰出用カム斜面と、一方の繰出用カム斜面と他方の繰出用カム斜面との間に形成された長さ調整用カム斜面と、該長さ調整用カム斜面の両端部に連接して形成された段部と、を備え、
前記回転カムが回動した際、前記摺動コマが前記一方の繰出用カム斜面に対して摺動することで該摺動コマが前後動し、前記筆記体を前記軸筒の前端開口部から出没させると共に、前記回転カムが回動した際、前記一方の繰出用カム斜面と摺接している前記摺動コマを、前記長さ調整用カム斜面を介して前記他方の繰出用カム斜面に移動させることで、前記軸筒内に、長さの異なる他の筆記体を収容可能に構成したことを特徴とする回転繰出式筆記具。
2.前記軸筒の内面に形成した前方内段部と前記摺動コマの前端部との間にコイルスプリングを張架して、該摺動コマを後方に弾発したことを特徴とする前記1項に記載の回転繰出式筆記具。」である。
尚、本発明における前後動不能及び回動不能という状態には、各部品のもつ寸法公差によって発生する微小なガタによる前後動及び回転は含まないものとする。
本発明によれば、互いに隣り合う2つの繰出用カム斜面の間に長さ調整用カム斜面を形成することで、収納している筆記体を長さの異なる筆記体に交換することができ、更に、長さ調整用カム斜面の両端部に段部を形成することで、回転カムを回動して筆記体を軸筒の前端開口部から出没させる際、摺動コマのカム突起が回転カムの段部に当接することで回動時の回転抵抗が変わり、軸筒からの筆記体の突出が完了したこと、及び、軸筒への筆記体の没入が完了したことを目視だけでなく触感で認識することができる。
回転カムに設ける段部は、使用者が回動抵抗を感じることができればその形状は特に限定されることは無く、階段状に形成してもよく、繰出用カム斜面の傾斜角度を変化させて段状に形成してもよい。
また、段部には後方へ向って凹状に形成した凹部を形成してもよく、この場合、摺動コマのカム突起が凹部に嵌まることで出没動作の完了をより認識し易くなると共に、筆記時の筆圧や、保管時に回転カムに何かが接触して回転する方向へ力が掛かっても、使用者の意図に反して出没されてしまうことを防止することができる。
また、軸筒内部に設ける摺動溝は、軸筒内面に一体的に形成してもよく、摺動溝を形成した筒体を軸筒内部に圧入や接着等の手段で固着させて形成してもよい。
更に、軸筒の内面に形成した前方内段部と摺動コマの前端部との間にコイルスプリングを張架して、該摺動コマを後方に弾発することが好ましく、この場合、回転カムを回転することで軸筒の前端開口部から突出した筆記体を軸筒内に没入させる際、コイルスプリングの弾発力により摺動コマが後方へ押圧され、摺動コマにより回転カムの回転時の抵抗が低下して該回転カムが回転し易くなる効果を奏する。また、摺動コマが繰出用カム斜面に対して摺動する状態であればコイルスプリングの弾発力だけで回転カムを回転させて筆記体を軸筒内に没入させるよう構成してもよい。
本発明により、軸筒内部に収納した筆記体を長さの異なる別の筆記体に交換することができ、更に、繰出し及び収納動作時に、目視だけでなく、触感でも動作の終了を感知することができる回転繰出式筆記具を提供することができた。
実施例1の回転繰出式筆記具の縦断面図である。 スライド部材を先口に装着する状態を説明するための分解図である。 実施例1の回転カム機構を説明するための分解図である。 摺動コマに棒状ピンを挿着する際の状態を説明するための斜視図である。 回転カムのカム溝の展開図である。 回転カムのカム溝と摺動コマのカム突起の摺接状態を示す説明図であり、図6(a)は摺動コマのカム突起がカム溝の第一カム斜面の後端部に摺接している状態を示しており、図6(b)は摺動コマのカム突起がカム溝の第一段部に摺接している状態を示しており、図6(c)は摺動コマのカム突起がカム溝の第二段部に摺接している状態を示しており、図6(d)は摺動コマのカム突起がカム溝の第三段部に摺接している状態を示している。 図1の状態から第1ボールペンレフィルの前端部を繰り出した状態を示す縦断面図である。 回転繰出式筆記具で筆跡を消去する状態を説明するための説明図である。 第2ボールペンレフィルを軸筒内に収納する状態を説明するための説明図である。 第2ボールペンレフィルを軸筒内に収納した状態を示す縦断面図である。 図10の状態から第2ボールペンレフィルを前進させた状態を示す縦断面図である。 図11の状態から第2ボールペンレフィルの前端部を繰り出した状態を示す縦断面図である。 図12の状態で紙面Hに筆記する動作を説明するための要部拡大縦断面図である。
次に図面を参照しながら、本発明の回転繰出式筆記具を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
また、本実施例では、軸筒の長手方向において、ボールペンチップがある方を前方と表現し、その反対側を後方と表現する。更に、軸筒の軸径方向において、ボールペンレフィルがある方を内方と表現し、その反対側を外方と表現する。
尚、説明を分かりやすくするために、図面中の同様の部材、同様の部分については同じ符号を付してある。
実施例1
本実施例の回転繰出式筆記具1は、図1から図8に示すように、軸本体2の前方に配設した先口3を螺合することで軸筒4を形成してあり、先口3内に前後動可能に配設されたスライド部材5と、軸筒4内に前後動可能に配設されスライド部材5の前端開口部5aから出没可能な第1ボールペンレフィル6(筆記体)と、軸本体2内に配設され第1ボールペンレフィル6を着脱自在に保持する回転カム機構7と、軸筒の後方に着脱自在に装着されたキャップ体8と、により構成してある。
第1ボールペンレフィル6は、図示はしてないが、チップ本体に設けたボール抱持室と、ボール抱持室の中央にインキ流通開口部と、このインキ流通開口部に連通する放射状に延び、チップ後部開口部に達しないインキ流通溝を有するとともに、ボール抱持室の底壁に、φ0.5mmのタングステンカーバイド製のボールを載置し、前端傾斜部9aの前端を内側にかしめることにより、ボールの一部がチップ先端縁より突出するように回転自在に抱持し、筆記先端部となるボールペンチップ9を、樹脂製のインキ収容筒10の先端部に、チップホルダー11を介して装着してある。また、インキ収容筒10の後端部には尾栓を装着してある。また、ボールの後方には、ボールを常時、前方へ押圧する内スプリング(図示せず)を配設してある。
また、インキ収容筒10内には、図示はしてないが、可逆熱変色性のマイクロカプセル顔料を含有し、EM型回転粘度計における1rpmでのインキ粘度が1020mPa・s(25℃)、100rpmでのインキ粘度が84mPa・s(25℃)で、剪断減粘指数が0.48の熱変色性インキと、このインキの後端に、グリース状のインキ追従体を直に収容してある。
この第1ボールペンレフィル6で筆記すると、ボールペンチップ9のボールの回転と筆圧によって、ボールが底壁側に移動して、チップ先端部の内壁とボールに隙間を生じ、インキを吐出して筆記することができる。
軸本体2は図1に示すように、筒状に形成してあり、前方開口部2aには前方側から同じく筒状に形成した前方内筒12の外周部12aを圧入固着して一体化してある。
また、前方内筒12の前部内周部には雌螺子部12bを形成してあり、後部内周部には内段部12c(軸筒の前方内段部)を形成してある。
先口3は図1及び図2に示すように、前後に貫通する内孔3aが形成してあり、内孔3aは中央部に内段部3bが形成され、前部内孔3a1に比べて後部内孔3a2の方が拡径した状態で形成してある。
また、内孔3aには前後に摺動可能なスライド部材5が後方から挿入してあり、内段部3bとスライド部材5の外周部に形成した後部外段5bとの間に第1コイルスプリング13(弾性部材)を張架して、第1コイルスプリング13によりスライド部材5を後方に弾発してある。
更に、先口3の後部外周部には雄螺子部3cが形成してあり、雄螺子部3cを前方内筒12の雌螺子部12bに螺合することで、先口3を軸本体2に対して着脱自在に装着してある。
また、スライド部材5の内周部には、第1ボールペンレフィル6のボールペンチップ9の前端傾斜部9aと当接し、且つ、内方へ向かって傾斜した前部内段5cが形成してある。
尚、前部内段5cの軸方向に対する傾斜角度と、チップ本体9の前端傾斜部9cの軸方向に対する傾斜角度と、の差は、チップ本体9の前端傾斜部9cとスライド部材5の前部内段5cとの隙間が小さく、安定した状態で当接するよう±5°以内に形成することが好ましい。本実施例では、チップ本体9の前端傾斜部9cの軸方向に対する傾斜角度は17.5°で形成してあり、前部内段5cの傾斜角度は15°で形成してある。
更に、先口3の後部内孔3a2には、リング状に形成され内周面に内突起14bを備えたストッパリング14を圧入してあり、ストッパリング14の内孔14aとスライド部材5の後部に設けた鍔部5dとが摺接するよう形成してある。また、ストッパリング14の内突起14bとスライド部材5の後端部5eとを当接するよう構成することで、スライド部材5の後方への移動を制限して先口3から当該スライド部材5が抜けることを防止してある。
尚、本実施例では、図1の第1コイルスプリング13の取付時の弾発力は1.6Nに設定してあり、第1ボールペンレフィル6の前端を先口3の前端開口部から突出させた図7の筆記時における弾発力は3.5Nに設定した。
軸本体2の後部内方には、図1及び図3に示すように、軸本体2の後方開口部から挿入され、筒状に形成された後方内筒15が配設されており、後方内筒15の前端内周部15aを前方内筒12の後部外周面12dに圧入することで、後方内筒15を軸本体2に着脱不能に装着してある。
尚、後方内筒15の側面には内外を貫通し軸方向に延びるスリット15bを形成すると共に、後部に縮径された後段部15cを形成してある。
後方内筒15の内方には、後部に外段部16aを備え筒状に形成された回転カム16が配設してある。更に、回転カム16の後部は、後方内筒15の後方開口部から後方へ向って突出しており、後部外側面に外方へ向って突出するように形成された突起部16bが、軸周方向に均等に配置されるように複数形成してある。
また、図3から図5に示すように、回転カム16の側面には内外を貫通し軸方向(前後方向)に対して傾斜したカム溝16cが形成してある。そして、カム溝16cの両端部には繰出用カム斜面16d(第一カム斜面16d1、第二カム斜面16d2)が形成され、2つの繰出用カム斜面16dの間には長さ調整用カム斜面16eを形成してある。更に、長さ調整用カム斜面16eと2つの繰出用カム斜面16dとの境には軸周方向に沿って延びる段部16f(第一段部16f1、第二段部16f2)が形成してある。尚、第一カム斜面16d1の前端部にも同様に、軸周方向に沿って延びる段部16f(第三段部16f3)が形成してある。
更に、回転カム16は、後方内筒15の後部内段15dと前方内筒12の後端との間に配設することで、回転可能且つ前後動不能に構成してある。
回転カム16の内方且つ第1ボールペンレフィル6の後方には、図1、図3及び図4に示すように、前部が筒状に形成された摺動コマ17が配設されており、摺動コマ17の側面に形成した孔部17cには、棒状ピン18を圧入装着してある。これにより、摺動コマ17の側面から突出するカム突起18aが形成される。また、摺動コマ17の前部内周部には、内方へ向って突出するように形成された内方突起17aと、内方突起17aの両側端に軸方向へ延びる長孔部17bと、が形成してあり、レフィル支持部となる内方突起17aにより第1ボールペンレフィル6の外周部を狭持することで、摺動コマ17で第1ボールペンレフィル6を着脱自在に把持してある。尚、長孔部17bにより、内方突起17aが弾性変形し易くなるよう構成することで、第1ボールペンレフィルは適宜な力(0.5~1.0N)で把持されている。
また、カム突起18aは、後方内筒15のスリット15bへ遊嵌すると共に、回転カム16のカム溝16cにも遊嵌させることで、カム突起18aがスリット15b及びカム溝16cに対して摺動できるようにしてある。
摺動コマ17の前端と前方内筒12の段部12c(軸筒の前方内段部)との間には、図1に示すように、第2コイルスプリング19が圧縮状態で配設してあり、第2コイルスプリング19により軸筒に対して回転カム16を後方に弾発してある。
尚、後方内筒15と回転カム16と摺動コマ17と第2コイルスプリング19(コイルスプリング)とにより、回転カム16を回転させることで摺動コマ16を前後動させ、第1ボールペンレフィル6を軸筒3の前端開口部3dから出没させるための回転カム機構7が構成される。
また、後方内筒15の後段部15cには、リング状に形成した固定リング20が圧入装着してあり、回転カム16の後部内孔には熱可塑性エラストマーで形成した摩擦体22を着脱不能に係着してある。
更に、摩擦体22の外方には固定リング20の後部までを覆う蓋状に形成したキャップ体8が配設してあり、キャップ体8の内孔部8aには嵌合リング21が着脱不能に圧入装着してある。そして、嵌合リング21を回転カム16の突起部16bに係合させることで、キャップ体8を回転カム16に着脱自在に装着してある。
尚、嵌合リング21の内周面と回転カム16の突起部16bとを係合した際の嵌合力は、キャップ体8を回転させた際に回転カム16がキャップ体8に連動して回転するよう、5N以上の嵌合力を備えた状態に調整してある。
ここで、紙面Hに筆記した筆跡を熱変色するには、図8に示すとおり、回転カム16に係合しているキャップ体8を取り外し、露出した摩擦体22を第1ボールペンレフィル6が装着された状態の繰出式筆記具1で紙面Hに筆記した筆跡に圧接し、擦ることで発生する熱によって、熱変色性インキの筆跡を熱消色させることができる。
次に、図1、図6及び図7を用いて、第1ボールペンレフィル6の前端部を先口3(軸筒4)の前端開口部3dより突出させる状態を説明する。
図1の状態から、キャップ体8を右方向(図1における矢印方向)に回転させると、キャップ体8に係合している回転カム16が連動して同右方向に回転し、後方内筒15のスリット15b及び回転カム16に形成したカム溝16cの第一カム斜面16d1の後部に摺接しているカム突起18a(図6(a)参照)が、第2コイルスプリング19の弾発力に抗してスリット15b及び第一カム斜面16d1に摺接しつつ前方側に移動していく。
これに伴って、摺動コマ17がカム突起18aと共に前方へと移動していき、摺動コマ17によって把持されている第1ボールペンレフィル6も前進する。そして、第1ボールペンレフィル6のボールペンチップ9の前端傾斜部9aに前部内段5cが当接しているスライド部材5も第1コイルスプリング13の弾発力に抗して同時に前進し、先口3の前端開口部3dからボールペンチップ9の前端部とスライド部材5の前端部の両方が突出する図7の状態となる。
そして、図7の先口3の前端開口部3dからボールペンチップ9の前端部とスライド部材5の前端部の両方が突出した際には、図6(b)に示すように、カム突起18aは第一カム斜面16d1に連接している段部16f1へ係止される。これによりボールペンチップ9(第1ボールペンレフィル6)の前端部とスライド部材5の前端部が先口3の前端開口部3dから突出した状態が維持される。更に、段部16f1は軸方向に対して直交する方向(円周方向)に延びていることから、カム突起18aが第一カム斜面16d1から段部16f1に移動した際の回転抵抗の変化により、使用者は第1ボールペンレフィル6の繰り出しが終了したことを目視だけでなく触感でも認識できる。
また、図7の状態からキャップ体8を左方向(図7における矢印方向)に回転させると、第1コイルスプリング13及び第2コイルスプリング19の弾発力によりスライド部材5、第1ボールペンレフィル6及び摺動コマ17が後方へ押され、カム突起18aが第一カム斜面16d1に摺接しながら後方へ移動し、第1ボールペンレフィル6が軸筒4内に没入された図1の状態に戻る。
尚、図7の状態では、スライド部材5は第1コイルスプリング13及び第2コイルスプリング19の弾発力により後方へ弾発されているため、カム突起18aの摺接位置が第一段部16f1から第一カム斜面16d1に移ると、後はキャップ体8から手を離しても第1コイルスプリング13及び第2コイルスプリング19の弾発力だけで回転カム16が回転し、第1ボールペンレフィル6は自動的に図1の状態まで後退するよう構成してある。
次に、回転繰出式筆記具1の第1ボールペンレフィル6(筆記体)を、レフィルの全長とチップの外径寸法が異なる第2ボールペンレフィル60(他の筆記体)に交換し、回転繰出式筆記具100に組み換えする動作を図1及び図6から図11を用いて説明する。
第2ボールペンレフィル60は、図示していないが、第1ボールペンレフィル6と同様に、ボール抱持室と、ボール抱持室の中央にインキ流通開口部と、このインキ流通開口部に連通する放射状に延び、チップ後部開口部に達しないインキ流通溝を有するとともに、ボール抱持室の底壁に、φ0.5mmのタングステンカーバイド製のボールを載置し、チップ先端部を内側にかしめることにより、ボールの一部がチップ先端縁より突出するように回転自在に抱持し、筆記先端部となるボールペンチップ61を、金属製のインキ収容筒62の先端部に、直接装着してある。また、インキ収容筒62の後端部には尾栓を装着してある。また、ボールの後方には、ボールを常時、押圧する内スプリング(図示せず)を配設してあり、インキ収容筒62内には前述した第1ボールペンレフィル6に使用したインキと同仕様のものを収容してある。
尚、ボールペンチップ61の外径寸法はボールペンチップ9に比べて小径で形成してある。具体的には、ボールペンチップ9の外径が2.5mmで形成してあり、ボールペンチップ61の外径は2.3mmで形成してあることから0.2mm小径となる。
また、ボールペンチップ61の前端傾斜部61aの軸方向に対する傾斜角度は、スライド部材5の前部内段5cの軸方向に対する傾斜角度15°と同じく15°で形成してあり、これにより前端傾斜部61aと前部内段5cは面全体で当接し、第二ボールペンレフィル60(ボールペンチップ61)はスライド部材5により安定した状態で支持される。
ここで、図1の状態から、先口3を軸本体2に対して回転させ、螺合を解除して該先口3を該軸本体2から取り外し、第1ボールペンレフィル6を軸本体2から前方へ引き抜くことで、第1ボールペンレフィル6を軸本体2から取り外すことができる。
そして、図9のように第2ボールペンレフィル60を後端側から軸本体2の内部に挿入して摺動コマ17の内方突起17aで把持させ、先口3を螺合により再度取り付けることで第2ボールペンレフィル60が軸筒4内に装着された図10の状態となる。
この時、第2ボールペンレフィル60は第1ボールペンレフィル6と比べて全長が短いことから、図10のようにボールペンチップ61の先端は先口3の前端開口部3aから大きく没入した状態となる。このため、キャップ体8を右方向へ回転させ、第一カム斜面16d1に摺接しているカム突起18aを、第一カム斜面16d1及び第一段部16f1を超えて長さ調整用カム斜面16dに進め、更に、キャップ体8を回転させ、カム突起18aを第二段部16f2を経て第二カム斜面16d2の後部に摺接する図6(c)の状態まで前進させることで、図11に示すように、第1ボールペンレフィル6の没入状態と同様の位置まで第2ボールペンレフィル60のボールペンチップ61の前端部を前進させることができる。
そして、図11の状態からキャップ体8を右方向(図11における矢印方向)に回転させると、キャップ体8に係合している回転カム16が連動して同右方向に回転し、スリット15b及び第二カム斜面16d2の後部に摺接しているカム突起18aが、第2コイルスプリング19の弾発力に抗してスリット15b及び第二カム斜面16d2に摺接しつつ前方側に移動する。
これに伴って、摺動コマ17がカム突起18aと共に前方へと移動していき、摺動コマ17によって把持されている第2ボールペンレフィル60も前進していく。そして、第2ボールペンレフィル60のボールペンチップ61の前端傾斜部61aに前部内段5cが当接しているスライド部材5も第1コイルスプリング13の弾発力に抗して同時に前進し、先口3の前端開口部3dからボールペンチップ61の前端部とスライド部材5の前端部の両方が突出する図12の状態となる。
尚、第1ボールペンレフィル6の場合と同様に、図12の先口3の前端開口部3dからボールペンチップ61の前端部とスライド部材5の前端部の両方が突出した際、カム突起18aは第二カム斜面16d2の前端部に連接している第三段部16f3へ係止される図6(d)の状態になる。これによりボールペンチップ61の前端部とスライド部材5の前端部が先口3の前端開口部3dから突出した状態が維持される。また、このとき使用者は、カム突起18aが第二カム斜面16d2から第三段部16f3に移動した際の回転抵抗の変化により、第2ボールペンレフィル60の繰り出しが終了したことを目視だけでなく触感でも認識することができる。
また、図12の状態からキャップ体8を左方向(図12における矢印方向)に回転させると、第1コイルスプリング13及び第2コイルスプリング19の弾発力により後方へ押されたスライド部材5、第1ボールペンレフィル61及び摺動コマ17は、カム突起18aが第二カム斜面16d2に摺接しながら後方へ移動し、ボールペンチップ61(第2ボールペンレフィル60)の前端が軸筒4内に没入された図11の状態に戻る。
尚、第2ボールペンレフィル60を没入させる際、使用者は、カム突起18aが第二カム斜面16d2から第二段部16f2に移動する際の回転抵抗の変化により、第2ボールペンレフィル60の没入が終了したことを目視だけでなく触感でも認識でき、第2ボールペンレフィル60を没入させすぎることを防止できる。
更に、第1ボールペンレフィル6の場合と同様に、図12の状態では、スライド部材5は第1コイルスプリング13及び第2コイルスプリング19の弾発力により後方へ弾発されているため、カム突起18aの摺接位置が第三段部16f3から第二カム斜面16d2に移ると、後はキャップ体8から手を離しても第1コイルスプリング13及び第2コイルスプリング19の弾発力だけで回転カム16が回転し、第2ボールペンレフィル60は自動的に図11の状態まで後退するよう構成してある。この際、第二カム斜面16d2に沿って後退したカム突起18aの摺接位置が第二カム斜面16d2から第二段部16f2に移った時点で回転カム16は回転力を喪失し、それ以上は回転しなくなるため、ボールペンレフィル60が更に没入した図10の状態まで戻ることはない。
次に、第2ボールペンレフィル60のボールペンチップ61が先口3の前端開口部3aから突出した図12の状態で、筆記する際の状態を説明する。
図13のように、紙面Hに対して傾斜した状態で繰出式筆記具100を把持して通常の筆圧(約3N)で筆記すると、ボールペンチップ61は軸方向に対して直交する方向(図13の矢印P方向)に力を約1.5Nの力を受ける。この際、ボールペンチップ61の外径寸法はボールペンチップ9の外径寸法より0.2mm小さいことから、スライド部材5の内周面とボールペンチップ61との間には隙間S(0.1mm)が形成されるため、ボールペンチップ61の前端傾斜部61aと前部内段5cとで当接するスライド部材5には前端傾斜部61aに沿って前方側へ約0.4Nの力が掛かる。
この時、スライド部材5は、第1ボールペンレフィル6が装着されていた場合と同様に筆記時では第1コイルスプリング13により後方へ弾発力3.5Nで弾発されている。このため、筆圧が掛かっても第1コイルスプリング13の弾発力によりスライド部材5が前進することはなく、ボールペンチップ61をしっかり支持し、横方向(軸方向に対して直交する方向)に軸ぶれすることなく筆記を継続することができる。
尚、本実施例では、全長及びボールペンチップの外径寸法が異なる2種類のボールペンレフィルを出没自在に収納する回転繰出式筆記具を例示したが、回転カムの側面に繰出用カム斜面と長さ調整用カム斜面を納めることが可能であり、且つ、ボールペンチップの前端傾斜部がスライド部材の前部内段に当接可能に構成されていれば、3種類、5種類等、任意に選定して実施が可能である。
また、インキ収容筒に収納するインキも特に限定されることはなく、油性、水性、ゲルインキ等、任意に組合せることができる。尚、本実施例では便宜上、繰出用カム斜面を一定の長さとして操作性に変化を設けていないが、用いるレフィルの種類、例えば水性や水性ゲルは、ペン先が突出して衣服と接触すると衣服が汚れやすいため、繰出用カム斜面を長くして突出時の回転距離を長くする等、出没時に必要な回転距離に変化を持たせることもできる。
1…回転繰出式筆記具、
2…軸本体、2a…前方開口部、2b…内周面、
3…先口、3a…内孔、3a1…前部内孔、3a2…後部内孔、3b…内段部、
3c…雄螺子部、3d…前端開口部、
4…軸筒、
5…スライド部材、5a…前端開口部、5b…後部外段、5c…前部内段、
5d…鍔部、5e…後部、
6…第1ボールペンレフィル(筆記体)、
7…回転カム機構、
8…キャップ体、8a…内孔部、
9…ボールペンチップ、9a…前端傾斜部、
10…インキ収容筒、
11…チップホルダー、
12…前方内筒、12a…外周部、12b…雌螺子部、
12c…内段部(軸筒の前方内段部)、
12d…後部外周面、
13…第1コイルスプリング、
14…ストッパリング、14a…内孔、14b…内突起、
15…後方内筒、15a…前端内周部、15b…スリット、15c…後段部、
15c…後部内段、
16…回転カム、16a…外段部、16b…突起部、16c…カム溝、
16d…繰出用カム斜面、16d1…第一カム斜面、16d2…第二カム斜面、
16e…長さ調整用カム斜面、16f…段部、16f1…第一段部、
16f2…第二段部、16f3…第三段部、
17…摺動コマ、17a…内方突起、17b…長孔部、17c…孔部、
18…棒状ピン、18a…カム突起、
19…第2コイルスプリング(コイルスプリング)、
20…固定リング、
21…嵌合リング、
22…摩擦体、
60…第2ボールペンレフィル(他の筆記体)、
61…ボールペンチップ、61a…前端傾斜部
62…インキ収容筒
100…回転繰出式筆記具、
H…紙面。

Claims (2)

  1. 軸筒と、該軸筒内に前後動自在に配設された筆記体と、前記軸筒の後部に回動自在に係止された回転カムと、前記回転カムが回転することで前記筆記体を該軸筒の前端開口部から出没させる回転カム機構と、を備えた回転繰出式筆記具であって、
    前記回転カム機構が、前記回転カムと、前記筆記体を着脱自在に保持する摺動コマと、を具備し、
    前記回転カムの側面に、軸方向に対して傾斜して延びるカム溝が形成されており、
    前記摺動コマは、前記軸筒に対して前後動自在且つ回動不能に係止されると共に、前記カム溝に沿って摺動するよう前記回転カムに係止され、
    前記カム溝が、少なくとも2つ以上の繰出用カム斜面と、一方の繰出用カム斜面と他方の繰出用カム斜面との間に形成された長さ調整用カム斜面と、該長さ調整用カム斜面の両端部に連接して形成された段部と、を備え、
    前記回転カムが回動した際、前記摺動コマが前記一方の繰出用カム斜面に対して摺動することで該摺動コマが前後動し、前記筆記体を前記軸筒の前端開口部から出没させると共に、前記回転カムが回動した際、前記一方の繰出用カム斜面と摺接している前記摺動コマを、前記長さ調整用カム斜面を介して前記他方の繰出用カム斜面に移動させることで、前記軸筒内に、長さの異なる他の筆記体を収容可能に構成したことを特徴とする回転繰出式筆記具。
  2. 前記軸筒の内面に形成した前方内段部と前記摺動コマの前端部との間にコイルスプリングを張架して、該摺動コマを後方に弾発したことを特徴とする請求項1に記載の回転繰出式筆記具。
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