JP7034894B2 - 収穫機及び流量算出方法 - Google Patents

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Description

脱穀した穀粒を貯留する穀粒タンクを備える収穫機、及び穀粒タンクに搬送される穀粒の流量を算出する流量算出方法に関する。
収穫機には、脱穀した穀粒を穀粒タンクに貯留し、搬送される穀粒の流量を計測するものがある。例えば、特許文献1に記載のコンバインでは、搬送された穀粒が投入部を介して穀粒タンクに投入され、投入部の出口付近に流量センサが設けられる。投入部から跳ね飛ばされた穀粒は流量センサの検知板に押し当たり、検知板に作用する押圧力をロードセルが歪として検出することにより、搬送された穀粒の流量が計測される。
特開2018-119983号公報
しかしながら、穀粒の流量は、様々な要因により誤差が生じる。誤差の要因の一つとして、脱穀センサで発生した振動等がある。脱穀センサで発生した振動等が搬送装置等を介して流量センサに伝わり、流量センサの検知板の歪に誤差が生じ、流量センサが計測する流量に誤差が生じる場合がある。また、流量は歪として検出され、振動によってもロードセルに圧力が及んで歪が発生するため、流量センサで検出される流量は振動の影響を受けやすい。
本発明は、精度よく穀粒の流量を求めることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る収穫機は、収穫された作物を脱穀する脱穀装置と、前記脱穀装置で脱穀された穀粒が搬送されて貯留される穀粒タンクと、収穫作業中に前記穀粒タンクに搬送される穀粒の流量を経時的に検出する流量センサと、収穫作業中に前記流量センサに伝わる振動を経時的に検出する振動センサと、前記振動の値に基づいて前記流量を演算する制御部と、所定時間幅の期間毎に、所定の振動しきい値以上の前記振動が検出された異常期間であるか検出されない正常期間であるかを判定する異常判定部とを備え、前記制御部は、前記正常期間では、検出された流量を用いて前記正常期間における流量とし、前記異常期間では、前記正常期間の流量を用いて算出された流量を前記異常期間の流量とする。
このように、流量センサに伝わる振動を検出し、振動の大きさを基準に流量センサが検出した流量の適否を判断し、必要に応じて適切な流量を演算により求めることができる。そのため、振動の影響を考慮して、適切な流量を求めることができる。
また、振動の大きさから、流量センサの検出値の信頼度が高い正常期間であるか、振動の影響により流量センサの検出値が信頼できない異常期間であるかを判断する。そして、異常期間では、正常期間の流量を用いて流量が算出される。その結果、信頼性の高い流量を用いて異常期間の流量を推定することができ、振動の影響を回避した精度良い流量を求めることができる。
また、前記制御部は、前記異常期間より前側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である前側期間と前記異常期間より後側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である後側期間との流量を用いて、前記異常期間の流量を演算することが好ましい。
このように、異常期間の前後の、異常期間と時間的に近接する正常期間の流量を用いて、この異常期間の流量を算出するため、継続的に検出される流量の検出傾向を踏まえた、精度のより良い流量を求めることができる。
また、前記制御部は、前記前側期間の流量と前記後側期間の流量との平均値を前記異常期間の流量とすることが好ましい。
このような構成により、検出された流量のばらつきが抑制された流量を、精度良く求めることができる。
また、前記異常判定部は、前記振動の値が前記振動しきい値以上であり、かつ、前記流量センサが検出した流量が所定の流量しきい値以上である期間を前記異常期間であると判定しても良い。
このように、異常期間であるか否かの判定を、検出された振動に加えて流量を用いて行うことにより、異常期間であることの判定がより正確となる場合がある。その結果、搬送される穀粒の流量を、精度良く求めることができる場合がある。
また、前記制御部は、前記振動の値が前記振動しきい値より小さく、かつ、前記流量センサが検出した流量が前記流量しきい値以上である期間に対しては、前記流量センサが検出した流量の最高値をその期間の流量とすることが好ましい。
振動の影響が少なく振動が所定の値より小さくても、様々な要因により、実際に搬送される穀粒が想定以上に多くなり、検出された流量が想定以上に多くなる場合がある。この場合は、この期間は正常期間であり、検出された流量は適切であると考えられる。上記のように異常期間であるか否かの判定を振動のみで行うことにより、このように、本来正常期間であるべき期間を異常期間であると誤判定することが抑制され、より適切な流量が求められる。
また、前記流量センサおよび前記振動センサは、同じ支持部材に支持されことが好ましい。
このような構成により、振動センサは、より確実に流量センサに伝わる振動を検出することができ、精度良く流量を求めることができる。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る流量算出方法は、穀粒タンクに搬送される穀粒の流量を算出する方法であって、収穫作業中に前記穀粒タンクに搬送される穀粒の流量を経時的に検出する工程と、収穫作業中に振動を経時的に検出する工程と、所定時間幅の期間毎に、所定の振動しきい値以上の前記振動が検出された異常期間であるか検出されない正常期間であるかを判定する工程と、前記正常期間では、検出された流量を用いて前記正常期間における流量とし、前記異常期間では、前記正常期間の流量を用いて算出された流量を前記異常期間の流量とする工程とを備える。
このような構成では、振動の大きさから、流量センサの検出値の信頼度が高い正常期間であるか、振動の影響により流量センサの検出値が信頼できない異常期間であるかを判断する。そして、異常期間では、正常期間の流量を用いて流量が算出される。その結果、信頼性の高い流量を用いて異常期間の流量を推定することができ、振動の影響を回避した精度良い流量を求めることができる。
また、前記異常期間より前側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である前側期間と前記異常期間より後側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である後側期間との流量を用いて、前記異常期間の流量を演算することが好ましい。
このように、異常期間の前後の、異常期間と時間的に近接する正常期間の流量を用いて、この異常期間の流量を算出するため、継続的に検出される流量の検出傾向を踏まえた、精度のより良い流量を求めることができる。
また、前記前側期間の流量と前記後側期間の流量との平均値を前記異常期間の流量とすることが好ましい。
このような構成により、検出された流量のばらつきが抑制された流量を、精度良く求めることができる。
また、前記振動の値が前記振動しきい値以上であり、かつ、検出された流量が所定の流量しきい値以上である期間を前記異常期間であると判定しても良い。
このように、異常期間であるか否かの判定を、検出された振動に加えて流量を用いて行うことにより、異常期間であることの判定がより正確となる場合がある。その結果、搬送される穀粒の流量を、精度良く求めることができる場合がある。
また、前記振動の値が前記振動しきい値より小さく、かつ、検出された流量が前記流量しきい値以上である期間に対しては、検出された流量の最高値をその期間の流量とすることが好ましい。
振動の影響が少なく振動が所定の値より小さくても、様々な要因により、実際に搬送される穀粒が想定以上に多くなり、検出された流量が想定以上に多くなる場合がある。この場合は、この期間は正常期間であり、検出された流量は適切であると考えられる。上記のように異常期間であるか否かの判定を振動のみで行うことにより、このように、本来正常期間であるべき期間を異常期間であると誤判定することが抑制され、より適切な流量が求められる。
コンバインの全体側面図である。 穀粒搬送機構と穀粒タンクとを示すコンバインの縦断背面図である。 投入部と流量センサとを例示する要部縦断側面図である。 支持フレームの構成を例示する要部斜視図である。 流量を算出する構成を例示するブロック図である。 流量を算出する方法のフローを例示する図である。 流量センサと振動センサとを用いた流量の修正を説明する図である。 別実施形態における流量センサと振動センサとを用いた流量の補正を説明する図である。
以下、一実施形態に係る収穫機の一例としてコンバインについて図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、本発明に係るコンバインは、左右一対のクローラ走行装置1,1によって自走する走行機体2と、走行機体2の前部に植立穀稈を収穫する収穫部3とが備えられている。走行機体2の前部右側に、キャビン4にて周囲が覆われた運転部5が備えられている。運転部5の後方には、収穫部3にて収穫された穀稈を脱穀処理する脱穀装置6と、脱穀処理にて得られた穀粒を貯留する穀粒タンク7とが、横方向に並ぶ状態で配備されている。穀粒タンク7は機体右側に位置し、脱穀装置6は機体左側に位置している。つまり、運転部5は穀粒タンク7の前方に位置している。運転部5における運転座席8の下方にエンジン14が備えられている。走行機体2の後部であって穀粒タンク7の後方に、穀粒タンク7に貯留された穀粒を機外に排出する穀粒排出装置9が備えられている。脱穀された穀粒は、穀粒搬送機構16により、脱穀装置6から穀粒タンク7の内部に搬送される。また、穀粒タンク7の下方には、穀粒タンク7に貯留されている穀粒の収量を測定するための収量センサの一例としてロードセル10が設けられる。ロードセル10は穀粒の重量(収量)に応じて受ける圧力をひずみセンサで電圧等として検出する。貯留された穀粒の重量(収量)は、出力値である電圧から算出される。
〔穀粒搬送機構〕
次に、図2,図3を用いて一実施形態に係る穀粒搬送機構16について説明する。穀粒搬送機構16は、脱穀装置6の底部に設けられた一番物回収スクリュー16Aと揚送コンベヤ16Bと横送りコンベヤ16Cとを含む。
横送りコンベヤ16Cの終端領域に、穀粒タンク7の内部に穀粒を拡散放出する穀粒放出装置13が設けられている。穀粒放出装置13は、放出回転体32と放出回転体32の周囲を覆う放出ケース31とを備えている。放出回転体32は、回転軸32bと、回転軸32bに設けられた羽根板32aからなる回転羽根である。羽根板32aは、回転軸32bから径外方向に突出するように回転軸32bに固定されている。羽根板32aは、その回転方向に穀粒を押し出していく実質的に平坦な押し出し面を有している。放出ケース31は、羽根板32aの回転軌跡より少し大きな内径を有する円筒形である。放出ケース31の周面の一部が切り欠かれている。この切り欠きによって、羽根板32aの回転によって穀粒を穀粒タンク7の内部における後方側へ放出する穀粒放出口30が形成されている。さらに、穀粒放出装置13の放出ケース31の下面側に複数の開口33が形成される。後述する計測用の穀粒(タンクに貯留される穀粒の一部)は、開口33を漏下して後述する一時貯留部51に供給される。
〔流量センサ〕
図2,図3,図4に示されているように、穀粒放出口30に隣り合う状態で、穀粒放出口30から放出される穀粒の流量である放出量を計測する流量センサ20が設けられている。流量センサ20は支持フレーム40に支持され、支持フレーム40は、穀粒タンク7の壁部のうち、左側壁7aと右側壁7bとに亘っている。流量センサ20は、検知板21とロードセル22とをスペーサ23を介して備える。図4に示されているように、ロードセル22の一端部22Aは、支持フレーム40にスペーサ24を介して片持ち支持されている。また、ロードセル22の他端部22Bの上方に、検知板21がスペーサ23を介して取り付けられている。
検知板21は、平板状に形成されており、羽根板32aの先端が検知板21に最も接近する状態における羽根板32aの接線方向に沿って後上がりに傾斜する。検知板21の左右幅は、穀粒放出口30の左右幅に亘っており、検知板21の左右幅が羽根板32aの左右幅よりも広くなるように、検知板21は形成されている。これにより、穀粒放出口30の左右幅の全幅に亘って吐出される穀粒が、全て検知板21に押し当てられ、流量センサ20が、穀粒放出装置13からの吐出される穀粒を万遍なく検知できる。また、検知板21が後上がりに傾斜するため、検知板21に押し当てられた穀粒が穀粒タンク7の後部へ跳ね飛ばされる。
ロードセル22が支持フレーム40に片持支持され、かつ、スペーサ23,24が、ロードセル22に対して上下左右対称となるように設けられる。このような構成によって、ロードセル22の中心部22Cに応力が集中し易くなる。つまり、ロードセル22が検知板21から荷重を受けると、他端部22Bにモーメント荷重が掛かり、中心部22Cに歪みが発生する。
ロードセル22の中心部22Cに歪みが発生することによって、ロードセル22から電気信号が発生する。この電気信号は、穀粒の流量を評価するための検出信号として用いられ、電気信号は例えば電圧値や電流値で表される。穀粒放出装置13から送られてくる穀粒の放出量が多くなる程、検知板21に対する穀粒の押圧力は大きくなり、ロードセル22の検出信号も大きくなる。
検知板21と穀粒放出口30とが隣り合う構成によって、穀粒放出口30から吐出される穀粒を流量センサ20が検知し易くなるため、流量の検出精度が向上する。しかし検知板21が放出ケース31に直接取り付けられる場合、羽根板32aの回転振動は、放出ケース31を介して検知板21に伝達し、ロードセル22にも伝達する。このため、羽根板32aの回転振動が、ノイズとなって流量センサ20に検出され、収量検出の精度の向上が阻害される。この問題を解決するための支持フレーム40について、以下に説明する。
〔支持フレーム〕
図2,図3,図4に示されているように、流量センサ20は穀粒放出口30に隣り合う状態で設けられており、流量センサ20は支持フレーム40に支持されている。穀粒タンク7の壁部のうち、左右側壁7a,7bの夫々に、機体前後方向に沿って壁部フレーム71,71が水平な状態で設けられている。支持フレーム40は、例えば山形鋼の組合せによって構成され、穀粒タンク7の左右両端に亘る支持部材41と、支持部材41の左右両端に溶接固定された左右一対の取付部材42とを有する。取付部材42が左右の壁部フレーム71,71にボルト固定されることによって、支持フレーム40は穀粒タンク7に両端支持される。
支持部材41は断面視でL字状に形成されている。支持フレーム40が穀粒タンク7に取り付けられた状態で、支持部材41は、機体側面視でVの字を上下反転した形状となり、後上がりに傾斜する後上傾斜部41aと、後下がりに傾斜する後下傾斜部41bと、を有する。後上傾斜部41aが流量センサ20を支持するため、前後幅において、後上傾斜部41aは、スペーサ24の下面よりも広く形成されている。後上傾斜部41aの左右両端に、折板部41d,41dが形成されている。折板部41d,41dは、後上傾斜部41aに対して屈曲し、左右側壁7a,7bと平行な平板状に形成されている。左右の折板部41d,41dと、左右の取付部材42,42に形成された側部42b,42bと、が夫々溶接固定される。
このように、流量センサ20が支持フレーム40に支持され、検知板21と穀粒放出口30とが隣り合う構成であることによって、穀粒放出口30から吐出される穀粒の押圧力を流量センサ20が検知し易いものとなり、かつ、羽根板32aの回転に起因する振動が流量センサ20に伝わり難いものとなる。
左右の取付部材42,42と左右の壁部フレーム71,71とを接合するボルトが締結されていない状態で、左右一対の取付部材42,42は、左右の壁部フレーム71,71の上を長穴42cに沿ってスライド可能なように構成されている。したがって、穀粒タンク7の左右側壁7a,7bに対する支持フレーム40の位置が、変更可能なものとなっている。このことから、羽根板32aと検知板21との離間距離を水平方向に沿って調整でき、検知板21に対する穀粒の押圧力の調整が可能である。また、検知板21の前下端と放出ケース31の下端との隙間間隔を、水平方向に沿って調整できる。
〔品質計測装置〕
図3に示されるように、穀粒タンク7の内部における上部位置に、穀粒の品質を計測する品質計測装置50が設けられている。品質計測装置50は、穀粒の水分量やタンパク量等の穀粒の成分(品質)を計測する。品質計測装置50は、計測対象である穀粒を一時貯留する第一貯留部である一時貯留部51と、一時貯留部51にて貯留されている穀粒に対して計測作用して品質を計測する品質計測部である計測部52とを備えている。図3に示すように、一時貯留部51が穀粒タンク7の内方側に位置し、計測部52が穀粒タンク7の外方側に位置している。計測部52は、密閉状に形成された収納ケース53の内部に収納されている。一時貯留部51は、収納ケース53の内方側の側面に一体的に連結された略角筒状に形成され、その内部に穀粒を貯留することができる。
一時貯留部51は、その内部に、上下方向に貫通する上下向き通路55が形成され、上下向き通路55の途中に形成された排出口56と、排出口56を閉塞する閉位置(図参照)と排出口56を開放する開位置(図示せず)とに位置変更可能なシャッター57と、図示しない電動モータの駆動力によりシャッター57を姿勢変更する操作部(図示せず)が備えられている。
一時貯留部51は、穀粒搬送機構16(図2参照)により穀粒タンク7の内部に搬送され、穀粒放出装置13から放出される穀粒の一部を、計測用の穀粒として受止めて貯留する。
一時貯留部51は、上下向き通路55の上端が開放され、穀粒の取込口62が形成されている。穀粒放出装置13から放出された穀粒をこの取込口62から取り込み、シャッター57を閉状態に切り換えている状態で穀粒を受止めて、シャッター57の上部に形成された貯留用の空間63に穀粒を貯留することができる。シャッター57を開状態に切り換えると、貯留されていた穀粒が下方に落下排出されて穀粒タンク7の内部に戻される。
一時貯留部51は、空間63内に一次貯留センサ65を備える。一次貯留センサ65は接触センサであり、空間63内に一定量の穀粒が貯留されたことを検出できる。計測部52は、穀粒が一定量貯留された状態で穀粒の品質を計測する。一次貯留センサ65が空間63内に一定量の穀粒が貯留されたことを検知された後、計測部52が成分(品質)を計測すると、操作部(図示せず)は、シャッター57を開位置変更させて、後述の計測穀粒貯留空間Sを有する二次貯留部54に穀粒を排出する。
計測部52は、貯留用の空間63に貯留される穀粒に向けて光を照射し、穀粒から得られた光に基づいて、公知技術である分光分析手法によって穀粒の内部品質を計測する。貯留用の空間63を形成する側面のうち計測部52側の側面に光が透過可能な窓部64が形成され、計測部52は、この窓部64を通して、穀粒に光を照射するとともに、穀粒からの光を受光する。
図3に示されるように、計測穀粒貯留空間Sは、壁66によって囲まれた領域であり、排出口56を介して一時貯留部51における貯留用の空間63と連通し、且つ、側部が穀粒タンク7の貯留空間Q(内部空間)と区画されると共に下部が穀粒タンク7の貯留空間Qと連通している。計測穀粒貯留空間Sは、平面視において、一時貯留部51に対して前後方向並びに左右方向に幅広に形成され、且つ、下部が上部よりも前後方向並びに左右方向に幅広になる形態で穀粒タンク7の下部にまで延設されている。計測穀粒貯留空間Sは貯留空間Qと区画されているため、穀粒の貯留中に貯留空間Qから穀粒が流入しない。そのため、穀粒タンク7の貯留状態にかかわらず、計測穀粒貯留空間Sには、一時貯留部51から排出される穀粒のみが貯留される。その結果、計測穀粒貯留空間Sの大きさに応じた回数の流量の計測を確実に行うことができる。
〔振動センサ〕
図2,図3,図4に示されるように、流量センサ20に伝わる振動を検出する振動センサ19が設けられる。振動センサ19は、振動の大きさを検出する。振動の大きさは、例えば加速度等として検出される。流量センサ20に伝わる振動は、脱穀装置6や穀粒搬送機構16等で発生し、穀粒タンク7の側壁(左側壁7a等)に伝わり、支持フレーム40を介して流量センサ20に伝わる。そのため、振動センサ19は、振動の伝達経路である支持フレーム40に設けられる。例えば、図2,図3,図4に示されるように、振動センサ19は、後上傾斜部41aのスペーサ24が接続される面に対する裏面に設けられ、できるだけ、スペーサ24の真裏に設けられることが好ましい。また、振動センサ19は、支持フレーム40の後下傾斜部41bに設けられても良い。すなわち、振動センサ19は、後下傾斜部41bの放出ケース31が支持されるスペーサ24の近傍に設けられることが好ましい。また、振動センサ19が、後上傾斜部41aまたは後下傾斜部41bの裏面に設けられると、流入する穀粒が直接振動センサ19に接触することが抑制され、より正確に振動を検知することができる。
このように、流量センサ20が支持される支持フレーム40の、できるだけ流量センサ20が支持される位置の近傍に振動センサ19を設けることにより、流量センサ20に伝わる振動が正確に検出される。
〔流量を算出する構成〕
次に、流量を算出する構成例について、図5を用いて説明する。
制御部73は、流量センサ20および振動センサ19の検出値が入力され、流量値を出力する。制御部73は、LAN等を介して流量センサ20および振動センサ19と接続され、流量センサ20および振動センサ19とデータ通信が可能である。制御部73は、一定期間毎に流量センサ20の検出値から流量を算出する。例えば、流量を算出する期間は、羽根板32aが1回転する期間(周期)とすることができる。また、制御部73は、検出値入力部74、異常判定部75、流量算出部76、流量修正部77、流量出力部78を備える。
検出値入力部74は、流量の検出値として、例えば電圧値(検出電圧)が流量センサ20から経時的に入力され、振動センサ19からから加速度等の振動の大きさが入力される。入力された流量と振動とは、異常判定部75および流量算出部76に送信される。なお、以下の説明において、「流量」の用語は、流量センサ20の検出値を含んだ意味で用いられ、算出された流量の意味で用いられる場合もある。同様に、「振動」の用語は、振動センサ19の検出値を含んだ意味で用いられ、振動の大きさの意味で用いられる。
異常判定部75は、受信した電圧値(流量)と振動とに基づいて、期間毎に流量センサ20の測定値が正常であるか異常であるかを判定する。流量センサ20は振動の影響で検出誤差が生じる場合がある。そのため、受信した電圧値と振動とに基づいて、流量センサ20の検出値に検出誤差が生じ、異常値を出力しているか否かを判定する。例えば、流量センサ20の検出電圧があらかじめ定められた流量用しきい値より高く、かつ、振動があらかじめ定められた振動用しきい値より高い場合に異常であると判定される。また、振動があらかじめ定められた振動用しきい値より高い場合にのみ異常であると判定しても良い。異常値を出力していると判定された場合はその期間を異常期間と判定し、異常値を出力していないと判定された場合はその期間を正常期間と判定する。判定結果は流量修正部77に送信される。
流量算出部76は、受信した電圧値から期間毎の流量を算出する。例えば、流量算出部76は、その期間における最大の電圧値から流量を算出する。電圧値と流量の関係は、あらかじめ作成されたテーブルや変換式として流量算出部76に保持される。このテーブルや変換式を用いて、最大の電圧値から流量が算出される。算出された流量は、流量修正部77に送信される
流量修正部77は、流量算出部76から受信した流量および異常判定部75の判定結果を受信する。流量修正部77は、異常期間である場合は、正常期間の流量からその期間の流量を算出し、流量算出部76で算出された流量を算出された流量に置き換える。流量修正部77は、置き換えられた流量をその期間の流量として流量出力部78に送信する。流量修正部77は、正常期間である場合は、流量算出部76で算出された流量をそのままその期間の流量として流量出力部78に送信する。なお、流量算出部76は、正常期間の流量のみを算出し、異常期間の流量は流量修正部77でのみ算出する構成とすることもできる。
流量出力部78は、流量を受信して、期間毎の流量として出力する。例えば、流量は図示しない他の機能部に送信され、他の機能部は、期間毎の流量から穀粒タンク7(図1参照)に貯留された穀粒の収量を算出する。あるいは、他の機能部は、別途圃場情報を受信し、圃場のあらかじめ定められた区画毎の流量や収量をマッピングする。
なお、異常判定部75は、流量センサ20の検出値および振動から異常であるか正常であるかを判定したが、流量算出部76または流量修正部77で算出された流量と振動から異常であるか正常であるかを判定しても良い。つまり、異常判定の前に、流量算出部76で流量センサ20の検出値から流量が算出され、流量算出部76または流量修正部77は、算出された流量を異常判定部75に送信しても良い。また、制御部73は、1つの制御部73で、検出値入力部74、異常判定部75、流量算出部76、流量修正部77、流量出力部78を備えても良いが、複数の制御部73に分割しても良い。また、検出値入力部74、異常判定部75、流量算出部76、流量修正部77、流量出力部78も、それぞれ組み合わされて統合されても良いし、複数の機能部に分割されても良い。
次に、図5,図6,図7を用いて、流量を算出する方法の具体例を説明する。なお、以下の説明では、図5に示した制御部73によって流量が算出される工程を説明するが、流量の算出は、他のハードウェアを用いて実施することもできる。また、流量の算出は、ソフトウェアを用いて実施することもできる。この場合、図示しない記憶装置にプログラムが格納され、図示しないCPUや制御部73等によってプログラムが実行される。
流量センサ20は、経時的に検出電圧を検出し、検出値を出力する。同様に、振動センサ19は、経時的に振動を検出値として検出し、検出値を出力する。
制御部73の検出値入力部74は、流量センサ20の検出値および振動センサ19の検出値を取得する(図6のステップ#1)。取得したそれぞれの検出値と時間との関係をグラフ化すると、図7に示されるようなグラフとなる。
穀粒タンク7(以下いずれも図2参照)に投入される穀粒は、穀粒放出装置13の回転する羽根板32a(以下いずれも図2参照)に押し出されて放出される。そのため、穀粒タンク7に投入される穀粒の流量は、羽根板32aが1回転する時間を1つの期間として、期間毎に計測される。例えば、羽根板32aは100mmsecで1回転する。この場合の期間の時間幅は100mmsecとなり、100mmsec毎に流量が計測される。
流量は、例えば流量センサ20の検出電圧を変換して求められる。そのため、図7に示されるグラフでは、流量センサ20の値として検出電圧の経時変化が示される。各期間における検出電圧の最高値が求められ、最高値の検出電圧から流量が算出される。また、図7に示された例では、期間Cにおける検出電圧の最高値はVとなり、Vから流量が算出される。振動は、例えば振動センサ19が検出した加速度で示され、図7に示されるグラフでは、加速度の経時変化が示される。
異常判定部75は、各期間において、振動の大きさおよび流量のうちの少なくとも一方に基づいて、その期間に検出された振動センサ19の検出値が正常であるか異常であるかを判定する(図6のステップ#2)。なお、流量は、検出値から算出された流量を用いても良いが、流量センサ20の検出値、例えば検出電圧とすることもできる(以下の説明では、主に検出値として検出電圧を用いる)。また、振動は、振動センサ19の検出値に基づく振動の大きさを用いても良いが、振動センサ19の検出値を用いることもできる。図6および図7では、流量として流量センサ20の検出電圧が用いられ、振動として振動センサ19の検出値が用いられる。例えば、各期間において、振動センサ19の検出値および流量センサ20の検出値のそれぞれに所定のしきい値を設け、振動センサ19の検出値が振動用の振動しきい値を越えたことがあり、かつ、流量センサ20の検出値が流量用の流量しきい値を越えたことがある期間を異常期間とし、振動センサ19の検出値が振動用の振動しきい値を越えなかった期間、および、流量センサ20の検出値が流量用の流量しきい値を越えなかった期間を正常期間とする。具体的には、図7における期間Cでは、振動センサ19の検出値は振動用の振動しきい値を越えたことがなく、また、流量センサ20の検出値も流量用の流量しきい値を越えたことがないため、期間Cは正常期間と判定される。逆に、期間Dでは、振動センサ19の検出値は振動用の振動しきい値を越えた場合があり、かつ、流量センサ20の検出値は流量用の流量しきい値を越えた場合があるため、期間Dは異常期間と判定される。なお、振動センサ19の検出値として振動波形のピーク値を検出し、各期間内で検出されたピーク値を振動しきい値と比較することにより、振動が振動しきい値を越えたか否かを判定することもできる。
正常期間の場合、流量算出部76は、流量センサ20の検出電圧から流量を算出する。各期間の検出電圧として、期間内で検出電圧の最高値がその期間の検出電圧とされる。流量の算出は、あらかじめ検出電圧と流量との関係をまとめた対応表や関係式を用意しておき、この対応表や関係式を用いて検出電圧から流量を算出する。正常期間の場合、このようにして求めた流量がその期間の流量とされる。具体的には、正常期間である期間Cにおける検出電圧の最高値はVであり、正常期間である期間Gにおける検出電圧の最高値はVである。そのため、正常期間である期間Cでは検出電圧Vに対応する流量が期間Cの流量とされ、正常期間である期間Gでは検出電圧Vに対応する流量が期間Gの流量とされる(図6のステップ#3)。
流量修正部77は、異常期間における流量を、異常期間の周辺の正常期間の流量を用いて算出する。言い換えると、流量修正部77は、異常期間において、流量センサ20の検出値から求める流量を、他の正常期間の流量を用いて修正する(置き換える)。例えば、流量修正部77は、その異常期間より前の最も近い正常期間である前側期間における流量と、異常期間より後ろの最も近い正常期間である後側期間における流量との平均値をその異常期間の流量とする。また、流量修正部77は、前側期間の流量または後ろ側期間の流量をその異常期間の流量としても良い。また、流量修正部77は、3以上の正常期間の平均値をその異常期間の流量としても良い。具体的には、期間D,E,Fは異常期間であり、その前後の期間C,Gは正常期間である。期間D,E,Fの検出電圧は、期間Cの検出電圧Vと期間Gの検出電圧Vとの平均値である(V+V)/2とされ、期間D,E,Fの流量は、検出電圧(V+V)/2に対応する流量とされる(図6のステップ#4)。
算出された流量は、流量出力部78から、流量を算出したり圃場の流量マップを作成したりする他の機能部、あるいは、流量を表示する表示部(図示せず)等に出力される(図6のステップ#5)。
流量センサ20は、脱穀装置6(図1参照)や穀粒搬送機構16(図1参照)、穀粒放出装置13(図1参照)、あるいはエンジン14(図1参照)等で発生した振動の影響により、検出誤差が生じる場合がある。本実施形態における収穫機によると、流量および振動の少なくとも一方に基づいて、各期間が異常期間であるか正常期間であるか判定し、異常期間においては流量センサ20の検出値に誤差があると判断して、正常期間の流量を用いて異常期間の流量を算出するため、振動の影響を回避し、搬送される穀粒の流量を精度良く算出することできる。
〔別実施形態〕
(1)図5を参照しながら図8を用いて、異常期間の流量を算出する別形態について説明する。この別実施形態では、異常期間の判定を振動のみで行う。
期間A,B,F,Gにおいて、振動しきい値を越える振動センサ19の検出値は検出されないため、期間A,B,F,Gは正常期間であると判定される。期間C,D,Eにおいて、振動しきい値を越える振動センサ19の検出値が検出されるため、期間C,D,Eは異常期間であると判定される。ここで、正常期間と判定された期間A,B,Gにおいては、流量しきい値を越える流量センサ20の検出電圧は検出されないが、正常期間と判定されたにもかかわらず、期間Fにおける流量センサ20の検出電圧の最高値はVであり、流量しきい値を越えた値となっている。なお、正常期間Bにおける流量センサ20の検出電圧の最高値はVであり、正常期間Gにおける流量センサ20の検出電圧の最高値はVである。
このような場合、流量しきい値を越えた検出電圧が検出された期間であっても、正常期間であれば、その検出電圧に対応する流量がその期間における流量とされる。そのため、正常期間と判定された期間Fの流量は、検出電圧Vに対応する流量とされる。
また、それぞれの異常期間において、各異常期間より前の最も近い正常期間のうち、流量センサ20の検出電圧の最高値が流量しきい値を越えない期間を前側期間とされる。同様に、各異常期間より後ろの最も近い正常期間のうち、流量センサ20の検出電圧の最高値が流量しきい値を越えない期間を後側期間とされる。異常期間の流量は、前側期間における流量と後側期間における流量との平均値とされる。そのため、異常期間であると判定された期間C,D,Eの流量は、前側期間となる期間Bの検出電圧Vと、後側期間となる期間Gの検出電圧Vとの平均値である検出電圧(V+V)/2に対応する流量とされる。
このように、振動が振動しきい値を越えない期間は正常期間と判定され、たとえ、流量が流量しきい値を越えていたとしても、流量の修正が行われず、その流量がその期間の流量とされる。このような構成とすることにより、実際に搬送された穀粒の流量が多くなったことを漏らすことなく検出できると共に、振動が大きい場合には異常期間と判定され、その期間の流量を正常期間の流量を用いて算出するため、振動の影響を回避し、搬送される穀粒の流量を精度良く算出することできる。
(2)流量センサ20および振動センサ19の支持構造は、上述した実施形態に限定されない。例えば、流量センサ20および振動センサ19が、穀粒タンク7の底部から上方に延出するフレーム部材、または、穀粒タンク7の上部から下方に延出するフレーム部材によって支持される構造でも良い。また、流量センサ20および振動センサ19が、穀粒タンク7の上下方向、または、前後方向に亘るフレーム部材に支持される構造でもよい。
(3)上述した実施形態では、穀粒放出口30は、横送りコンベヤ16Cの外周部に形成されているが、この実施形態に限定されず、穀粒放出装置13の構成や、穀粒放出口30と流量センサ20との位置関係は任意である。例えば、横搬送部11の搬送方向末端に、横送りスクリュー12の軸心方向に開口する吐出口14aが形成され、穀粒が機体横方向に吐出される構成でもよい。この場合、流量センサ20は、横送りコンベヤ16Cの軸心方向に沿って、穀粒放出口30と対向する構成でも良い。また、穀粒放出口30から放出される穀粒の放出方向も任意であり、その後方に流量センサ20が設けられれば良い。
(4)上述した実施形態では、検知板21は平板状に形成されているが、この実施形態に限定されない。例えば、検知板21は、後端部に近づく程、上方に傾斜するように湾曲状に形成されていても良い。このような形状によって、穀粒タンク7の後方へ跳ね飛ばされる穀粒の量が多くなる。
(5)上述した実施形態では、流量センサ20に、検知板21とロードセル22とがスペーサ23を介して備えられているが、流量センサ20は、穀粒の収量がロードセル22のみによって検出されるような構成であっても良い。また、穀粒の収量が、ロードセル22に代わって、歪みゲージセンサによって検出されるような構成であっても良い。
(6)上述した実施形態では、左右の取付部材42,42が左右の壁部フレーム71,71に沿ってスライドすることによって、支持フレーム40は、前後方向に移動可能なものとなっているが、この実施形態に限定されない。例えば、取付部材42と壁部フレーム71との間にスペーサを挟ませること等によって、支持フレーム40の位置が上下方向に調整可能な構成であっても良い。また、取付部材42が、穀粒タンク7の左右側壁7a,7bに対して垂直方向にスライド可能な構成であっても良い。
(7)上述した実施形態では、支持フレーム40は、山形鋼の組合せによって構成されているが、支持フレーム40は、T形鋼や溝形鋼等であっても良い。また、支持フレーム40は、ステンレス鋼の組合せや、一体成形されたプラスチック等によって構成されていても良い。
本発明は、普通型のコンバインだけでなく、自脱型のコンバインにも適用可能である。また、トウモロコシ収穫機、ジャガイモ収穫機、ニンジン収穫機、サトウキビ収穫機等の種々の収穫機に適用できる。
6 脱穀装置
7 穀粒タンク
19 振動センサ
20 流量センサ
41 支持部材
73 制御部
75 異常判定部

Claims (11)

  1. 収穫された作物を脱穀する脱穀装置と、
    前記脱穀装置で脱穀された穀粒が搬送されて貯留される穀粒タンクと、
    収穫作業中に前記穀粒タンクに搬送される穀粒の流量を経時的に検出する流量センサと、
    収穫作業中に前記流量センサに伝わる振動を経時的に検出する振動センサと、
    前記振動の値に基づいて前記流量を演算する制御部と
    所定時間幅の期間毎に、所定の振動しきい値以上の前記振動が検出された異常期間であるか検出されない正常期間であるかを判定する異常判定部とを備え、
    前記制御部は、前記正常期間では、検出された流量を用いて前記正常期間における流量とし、前記異常期間では、前記正常期間の流量を用いて算出された流量を前記異常期間の流量とする収穫機。
  2. 前記制御部は、前記異常期間より前側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である前側期間と前記異常期間より後側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である後側期間との流量を用いて、前記異常期間の流量を演算する請求項に記載の収穫機。
  3. 前記制御部は、前記前側期間の流量と前記後側期間の流量との平均値を前記異常期間の流量とする請求項に記載の収穫機。
  4. 前記異常判定部は、前記振動の値が前記振動しきい値以上であり、かつ、前記流量センサが検出した流量が所定の流量しきい値以上である期間を前記異常期間であると判定する請求項からのいずれか一項に記載の収穫機。
  5. 前記制御部は、前記振動の値が前記振動しきい値より小さく、かつ、前記流量センサが検出した流量が前記流量しきい値以上である期間に対しては、前記流量センサが検出した流量の最高値をその期間の流量とする請求項に記載の収穫機。
  6. 前記流量センサおよび前記振動センサは、同じ支持部材に支持される請求項1からのいずれか一項に記載の収穫機。
  7. 穀粒タンクに搬送される穀粒の流量を算出する方法であって、
    収穫作業中に前記穀粒タンクに搬送される穀粒の流量を経時的に検出する工程と、
    収穫作業中に振動を経時的に検出する工程と、
    所定時間幅の期間毎に、所定の振動しきい値以上の前記振動が検出された異常期間であるか検出されない正常期間であるかを判定する工程と、
    前記正常期間では、検出された流量を用いて前記正常期間における流量とし、前記異常期間では、前記正常期間の流量を用いて算出された流量を前記異常期間の流量とする工程とを備える流量算出方法。
  8. 前記異常期間より前側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である前側期間と前記異常期間より後側の期間で前記異常期間に最も近い前記正常期間である後側期間との流量を用いて、前記異常期間の流量を演算する請求項に記載の流量算出方法。
  9. 前記前側期間の流量と前記後側期間の流量との平均値を前記異常期間の流量とする請求項に記載の流量算出方法。
  10. 前記振動の値が前記振動しきい値以上であり、かつ、検出された流量が所定の流量しきい値以上である期間を前記異常期間であると判定する請求項からのいずれか一項に記載の流量算出方法。
  11. 前記振動の値が前記振動しきい値より小さく、かつ、検出された流量が前記流量しきい値以上である期間に対しては、検出された流量の最高値をその期間の流量とする請求項10に記載の流量算出方法。
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