JP7025187B2 - 触媒改質装置、水処理用白金族系触媒の改質方法、水処理システム及び水処理方法 - Google Patents
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Description
水処理用白金族系触媒は、工業用水や廃液中に含まれる硫化水素イオンや塩化物イオンにより被毒され、性能が低下することが知られている。被毒により性能が低下した場合、水処理用白金族系触媒を新しいものに交換する必要がある。水処理用白金族系触媒は一般に高コストであり、新しいものに交換すると経済的な負担が大きい。経済的な負担の低減には、水処理用白金族系触媒を新しいものに交換せず、触媒被毒抑制による触媒寿命の向上や被毒された触媒の再生、即ち触媒の改質が求められる。
本発明は、水処理用白金族系触媒を改質できる水処理用白金族系触媒の改質剤、触媒改質装置、水処理用白金族系触媒の改質方法、水処理システム及び水処理方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る水処理用白金族系触媒の改質剤は、リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を含有する。
リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上を水に溶解すると、イオン(以下、リン酸系イオンともいう)が生成する。
リン酸系イオンは、硫化水素イオンや塩化物イオンに優先して白金族系触媒に配位し、吸着することができる。その結果、硫化水素イオンや塩化物イオンによる白金族系触媒の触媒活性の低下を抑制できる。
また、硫化水素イオンや塩化物イオンが配位し、吸着した白金族系触媒をリン酸系イオンと接触させると、硫化水素イオンや塩化物イオンとリン酸系イオンとが置換する。その結果、白金族系触媒の低下した触媒活性が回復する。
これらは、リン酸系イオンは、硫化水素イオンや塩化物イオンよりも白金族系触媒との安定した配位結合を形成するためであると考えられる。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る水処理システム1は、触媒改質装置10と、給水管60と、排水管62と、酸素濃度測定装置70とを備える。
本実施形態において、触媒改質部は、容体20と、改質液貯留部30と、給液管40と、排液管42と、ポンプ50とで構成されている。
排水管62は、容体20に接続されている。
酸素濃度測定装置70は、給水管60に接続されている。
本実施形態において、給水部は、給水管60で構成されている。本実施形態において、排水部は、排水管62で構成されている。
容体20としては、例えば、ステンレス等の金属製の反応塔又は攪拌槽等が挙げられる。
改質液貯留部30は、水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液(以下、改質液ともいう)を貯留できればよい。改質液貯留部30としては、ステンレス等の金属製の水槽等が挙げられる。
給液管40としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
排液管42としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
ポンプ50としては、給液管40内の改質液を容体20へと圧送できるものであればよい。
被処理水中の除去対象である酸素、ヒドラジン、アンモニア等との反応性の観点から、白金族金属としては、白金、パラジウムが好ましい。白金族金属化合物としては、塩化白金酸、塩化白金酸とシクロペンタジエンとの錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体が好ましい。
酸素濃度測定装置70は、給水管60内を流通する被処理水に溶存する酸素濃度を測定する装置である。酸素濃度測定装置70としては、公知の酸素濃度計を例示できる。
排水管62は、触媒改質装置10で処理された水を排出し、原子力プラント等に供給する配管である。排水管62としては、ステンレス等の金属製の配管等が挙げられる。
接触工程は、例えば、以下の手順で行われる。
水処理用白金族系触媒の改質剤(以下、単に改質剤ともいう)を溶媒に溶解して改質液とする。改質液を改質液貯留部30に貯留する。
まず、容体20への被処理水の供給を停止する。次いで、ポンプ50を始動する。ポンプ50を始動すると、改質液貯留部30内の改質液は、給液管40を経由し、容体20内に流入する。
容体20内に流入した改質液は、白金族系触媒に接触しつつ反応部内を通流する。
この間、白金族系触媒に吸着していた硫化水素イオンや塩化物イオン等の被毒物質が脱着し、白金族系触媒が改質される。なお、接触工程は、白金族系触媒が被毒される前に設けられてもよく、白金族系触媒が被毒された後に設けられてもよい。
反応部内を通流した改質液は、排液管42を通流し、改質液貯留部30に流入する。
白金族系触媒が被毒された後に接触工程を設けた場合、白金族系触媒は、硫化水素イオンや塩化物イオン等により低下した白金族系触媒の触媒活性を高められる。このため、白金族系触媒を繰り返し利用することが可能となる。
また、上述の実施形態では、改質液を改質液貯留部30に貯留しているが、本発明はこれに限定されず、触媒改質部は改質液貯留部30を備えず、容体20内で改質液を調製し、改質液を白金族系触媒に接触させてもよい。
硫化水素イオン1mg/Lと、ヒドラジン100mg/Lと、を含有する被処理水とした。被処理水中に残存する溶存酸素濃度(残存DO濃度)は8.4mg/Lであった(このときの溶存酸素濃度を1とする)。
次に、内径11mmのカラム内に、白金族系触媒(パラジウム)を5cm3充填した。カラム内に、被処理水を温度3℃で、60L通水して、通水初期の処理水を得た。通水初期の処理水中の溶存酸素濃度は、0.06mg/L(割合は0.007)であった。通水開始から24時間後、白金族系触媒が被毒された後の処理水中の溶存酸素濃度は5.5mg/L(割合は0.66)であった。
その後、改質液を通水空間速度1000/hrで反応部に1時間通水し、その後24時間浸漬して被毒した白金族系触媒に改質液を接触させて、改質した。改質液は、リン酸イオンとして濃度100mg/Lのリン酸ナトリウム水溶液を用いた。
その後、改質した白金族系触媒に、被処理水を温度3℃で、60L通水して接触させて、改質後の処理水を得た。このときの改質後の処理水中の溶存酸素濃度は、2.3mg/L(割合は0.39)であった。結果を図2のグラフに示す。
実施例1と同様のカラム内に、実施例1と同様の白金族系触媒を充填した。この触媒に、実施例1と同様の改質液を、実施例1と同様の条件で接触させて、改質した。
次に、塩化物イオン20mg/Lと、ヒドラジン100mg/Lと、を含有する被処理水とした。被処理水中の溶存酸素濃度は7.5mg/Lであった(このときの溶存酸素濃度を1とする)。
その後、改質した白金族系触媒に、被処理水を温度3℃で、60L通水して接触させて、改質後の処理水を得た。このときの改質後の処理水中の溶存酸素濃度は、0.01mg/L(割合は0.0016)であった。
一方、改質液に接触させなかった白金族触媒に、同じ条件で被処理水を接触させた場合の被処理水中の溶存酸素濃度は、0.03mg/L(割合は0.0037)であった。結果を図3のグラフに示す。
図3に示すように、本発明を適用した実施例2は、改質液を接触させていない触媒で処理した被処理水に比べて、溶存酸素濃度を低減できており、触媒活性の低下を抑制していることが分かった。
10 触媒改質装置
20 容体
30 改質液貯留部
40 給液管
42 排液管
50 ポンプ
60 給水管
62 排水管
70 酸素濃度測定装置
Claims (5)
- リン酸、リン酸水素塩、リン酸二水素塩及びリン酸塩からなる群より選択される1種以上の水処理用白金族系触媒の改質剤を含有するリン酸含有水溶液を水処理用白金族系触媒に接触させる触媒改質部を備え、
前記リン酸含有水溶液に含まれるリン酸系イオンの濃度が100~1000mg/Lである、触媒改質装置。 - 請求項1に記載の触媒改質装置と、
前記水処理用白金族系触媒を収容する容体と、
前記容体に被処理水を供給する給水部と、
前記容体から処理水を排出する排水部と、を備える、水処理システム。 - 請求項1に記載のリン酸含有水溶液を水処理用白金族系触媒に接触させる接触工程を含む、水処理用白金族系触媒の改質方法。
- 前記水処理用白金族系触媒は、硫化水素イオン及び塩化物イオンから選択される1種以上によって被毒されている、請求項3に記載の水処理用白金族系触媒の改質方法。
- 請求項3又は請求項4に記載の改質方法で、前記水処理用白金族系触媒を改質する改質工程と、改質された前記水処理用白金族系触媒に被処理水を接触させる水処理工程とを含む、水処理方法。
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