JP7022676B2 - 作業車両 - Google Patents
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Description
また、別実施形態を示す図9において、手摺りの把持体を車体の左右方向に沿う真横向きの姿勢で配設する形態が開示されている。
また、手摺りの把持体が、車体外方側ほど下方側に位置する下り傾斜姿勢に構成されている場合では、把持体に力を掛ける際、その把持位置が下方側にずれ易く、この面においても改善の余地がある。
さらに、手摺りの把持体が、車体の左右方向に沿う真横向き姿勢で配設されている形態においては、手摺りの把持体を把持したときに力を掛け難く、しかも、把持位置が把持体の長手方向に沿って車体外方側にずれ易く、乗降時の把持操作面で改善の余地がある。
前記握り部は、平面視において車体外方側ほど前方側に位置する傾斜姿勢に構成されている点にある。
したがって、乗降時の把持操作性の改善と乗降部の間口の視覚的な改善とによって、車体横外方位置からの乗車を容易に行なうことができる。
〔第1実施形態〕
図1~図3は本実施形態に係る作業車両の一例としてのロプスタイプのトラクタ1を示す。本実施形態の説明に当たっては、便宜上、トラクタ1の側面を示す図1においては、トラクタ1の前進方向である紙面の左側を車体前方側、紙面の右側を車体後方側とする。また、トラクタ1の平面を示す図2においては、紙面の下方側を車体左側、紙面の上方側を車体右側とする。
トラクタ1は、図1~図3に示すように、前後方向に延伸させて枠組形成した機体フレーム2の前部に、エンジン等を含む原動機部3が配設され、機体フレーム2の後端部には、トラクタ1の走行速度を変速する図示せぬトランスミッションを内蔵するトランスミッションケース4が配設されている。機体フレーム2の前部には、前側走行部としての左右の前車輪5が配設され、機体フレーム2の後部には、後側走行部としての左右の後車輪6が配設されている。左右の後車輪6をそれぞれ上方、及び車体の左右方向の車体内方側から覆うフェンダ7が設けられている。なお、トラクタ1は、走行部にクローラが用いられる形態で実施してもよい。
フートガード40の車体外方側の側縁部を構成する鉛直姿勢の縦フレーム部41Aの上部側には、後方確認用のバックミラー45の支持アーム46を取付ける取付け部47が設けられている。
垂直把持体52は、水平把持体51の把持長さと略同程度の把持長さを有し、且つ、フートガード40の鉛直姿勢の縦フレーム部41Aに沿って下方に延設されるため、垂直把持体52の全長は水平把持体51の全長よりも長く構成されている。
第1握り部50の垂直取付け体53の下端部には、水平な板状の上部取付け部材56が固着されている。この上部取付け部材56は、フートガード40の上側縁部を構成する水平姿勢の横フレーム部41Bの上面にボルト55で脱着自在に固定されている。
しかも、第1握り部50の水平把持体51は、平面視において車体外方側ほど前方側に位置する傾斜姿勢で水平又は略水平に配置されているので、例えば、図7に示すように、車体左側の乗降部33に対して車体横外側方位置から左右方向に沿って直角に乗車する場合、車体前方側となる左腕を身体の外側に少し開いた自然な体勢で第1握り部50の水平把持体51を容易に把持することができる。しかも、その把持状態では、第1握り部50の水平把持体51と左腕とが無理のない交差角になるので、乗車時において、第1握り部50の水平把持体51を把持した左手に負担を掛けることがない。さらに、車体前方側に向かって傾斜する第1握り部50の水平把持体51により、車体左側の乗降部33の間口が視覚的に広く見える。上述の乗降時の把持操作性の改善と車体左側の乗降部33の間口の視覚的な改善とによって、車体横外側方の左右方向から乗車を容易に行なうことができる。
さらに、左サイドコラム61には、図4~図6に示すように、走行用変速レバー68が配設されている。
仕切り壁80の左右方向の横幅は、下側保護フレーム71の車体右側に配設される下側支柱フレーム部71Bの車体内方の内側面から運転座席17のヘッド部17Aの左端部の近傍位置まで略及ぶ横幅寸法に構成されている。仕切り壁80の高さは、図3に示すように、下側保護フレーム71の水平フレーム部71Aの上面から運転座席17のヘッド部17Aよりも上方で、かつ、下側支柱フレーム部71Bに取付けられている後複合灯78の上下中間位置にまで略及ぶ高さ寸法に構成されている。
仕切り壁80は、図8~図10に示すように、運転座席17に対して、作業用機器を操作する操作具の一例であるPTO入切スイッチ66及び作業装置昇降機構20の昇降操作レバー67の配設側に偏位して設けられている。具体的には、仕切り壁80の仕切り保持枠82における車体右側の縦保持枠部82Aの上下二箇所には、L字状に折り曲げ形成された第1取付け部材83が固着され、仕切り保持枠82の下側保持枠部82Bにおける左端側近傍位置には、L字状に折り曲げ形成された第2取付け部材84が固着されている。仕切り壁80の両第1取付け部材83は、下側保護フレーム71の車体右側の下側支柱フレーム部71Bにボルト85で脱着自在に取付けられている。仕切り壁80の第2取付け部材84は、下側保護フレーム71の水平フレーム部71Aにボルト85で脱着自在に取付けられている。
したがって、PTO入切スイッチ66や昇降操作レバー67を右側のフェンダ7に集約配設するという上述の合理的な配置により、作業者の手が車体後側領域から運転座席17の右側の横側空間を通して侵入することによるPTO入切スイッチ66や昇降操作レバー67の不用意な操作及び接触を回避しながら、仕切り壁80の短寸化によって後方側の視界性を改善することができる。
また、側部用仕切り壁90の高さは、右側のフェンダ7の上面と右側の下側支柱フレーム部71Bに取付けられている後複合灯78の下端との間の間隔よりも少し小なる高さ寸法に構成されている。そのため、側部用仕切り壁90が車体右側に配設される下側支柱フレーム部71Bに取付けられた状態では、側部用仕切り壁90の上端が後複合灯78の下端に近接して、両者間の隙間が小さくなる。これにより、作業者の手が車体後側領域から側部用仕切り壁90の上端と後複合灯78の下端との間の間隙を通してPTO入切スイッチ66等に侵入することを抑制することができる。
この侵入を防止すべく、本発明では、図8~図10に示すように、側部仕切り保持枠92の下側保持枠部92Bに、右側のフェンダ7における外側フェンダ部7Bの上面7bとの間の隙間を減じる突出部95が設けられている。この突出部95は、背面視において偏平な「U」の字状に折り曲げ形成された棒状又はパイプ状の仕切り枠から構成されている。
側部用仕切り壁90の第3取付け部材93は、下側保護フレーム71の車体右側に配設される下側支柱フレーム部71Bの車体外方の外側面にボルト85で脱着自在に取付けられている。この側部用仕切り壁90の第3取付け部材93と仕切り壁80の下部側の第1取付け部材83とはボルト85で共締め固定されている。また、仕切り壁80の上部側の第1取付け部材83は、後複合灯78とボルト85で共締め固定されている。
特に、側部用仕切り壁90が下側保護フレーム71の下側支柱フレーム部71Bよりも車体外方側に張り出す分だけ、作業者の手が運転座席17の車体後側領域から車体横外方側を迂回してPTO入切スイッチ66等側に侵入するためには、下側支柱フレーム部71Bよりも車体前方外方側により大きく迂回する必要がある。これにより、作業者の手が車体後側領域から車体横外方側を迂回して侵入することをより効果的に抑制することができる。
さらに、上述のように、仕切り壁80及び側部用仕切り壁90が脱着自在に構成されているので、仕切り壁80及び側部用仕切り壁90自体のメンテナンスと、仕切り壁80及び側部用仕切り壁90が配設されている車体側のメンテナンスを共に容易に行うことができる。
図11~図13に示す作業車両の一例であるトラクタ1では、運転座席17の前方に配設されるステアリングコラムカバー15の左右の両側部に、乗降時に運転者が車体前方側の手で把持可能な第1握り部50、及び後方確認用のバックミラー45が配設されている。図示はしないが、左右の乗降部33の後方側部位に位置する両フェンダ7の上部には、乗降時に運転者が車体後方側の手で把持可能な第2握り部が設けられている。
このトラクタ1には、上述の第1実施形態で説明した左右のフートガード40は設けられていない。
尚、第1実施形態で説明した構成と同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
このバッテリーカットスイッチ120は、車体右側前方において、機体フレーム2とその上方にあるボンネット8との間に形成された隙間部Aを適度にガードする姿勢で、隙間部Aの下方に配置された機体フレーム2の上面に取付用ブラケット121を介して固定されている。取付用ブラケット121は、機体フレーム2の上面に沿うベースプレート部121aと、当該ベースプレート部121aの外方縁部から上向きに屈曲して上方に延びる取付プレート部121bとを有している。そして、上記ベースプレート部121aが機体フレーム2の上面にボルト123により固定され、取付プレート部121bにバッテリーカットスイッチ120がボルト124により固定されている。
このような構成により、作業者の手などが隙間部Aからボンネット8の内部に侵入してボンネット8の内部に設けられたラジエターファン9等に触れることが、当該隙間部Aをカバーする姿勢で設けられたバッテリーカットスイッチ120及び取付用ブラケット121により好適に防止されている。
また、このバッテリーカットスイッチ120の取付構造は、ボンネット8の開閉状態や仕様等に影響を受けることなく、機体フレーム2に対してバッテリーカットスイッチ120を装着可能な構成を有している。このことで、部品交換のメンテナンス作業を容易に行うことができる上に、複数種のトラクタにおいて部品の共通化を図ることができる。
(1)上述の各実施形態では、左右のフェンダ7の前方側位置にそれぞれ、運転ステップ30への乗降を可能にする乗降部33を形成してが、一方のフェンダ7の前方側位置にのみ乗降部33を形成して実施してもよい。
7 フェンダ
15 ステアリングコラムカバー
16 運転ハンドル
17 運転座席
30 運転ステップ
33 乗降部
40 フートガード
45 バックミラー
50 握り部(第1握り部)
51 水平把持体
52 垂直把持体
102 第2水平把持体
104 コラムフレーム
105 取付け座
107 取付けブラケット
108 開口部
112 取付け部
Claims (3)
- 運転ステップと、左右の後側走行部の上方を覆う左右のフェンダと、少なくとも一方のフェンダの前方側位置において、運転ステップへの乗降を可能にする乗降部と、前記乗降部の前方側部位に設けられ、乗降時に運転者が把持可能な握り部と、を有する作業車両であって、
前記握り部は、平面視において車体外方側ほど前方側に位置する傾斜姿勢で水平又は略水平に配置される水平把持体と、前記水平把持体の車体外方側の端部に連続する垂直把持体と、を有し、前記垂直把持体が鉛直方向に沿う姿勢で、前記乗降部の前方側を覆うフートガードに連結されている作業車両。 - 前記握り部は、前記フートガードから上方側に延設されている請求項1記載の作業車両。
- 前記握り部の前記垂直把持体の下端部は、前記フートガードの車体外方側の側縁部における前方側部位に設けられている請求項1又は2に記載の作業車両。
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