JP7021750B2 - 窒化ガリウム結晶膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、窒化ガリウム結晶膜の製造方法に関する。
窒化ガリウム結晶膜の製造方法の一つとして、一塩化ガリウム(GaCl)ガスとアンモニア(NH)ガスとの反応によって窒化ガリウム結晶膜を製造する、ハイドライド気相成長法(Hydride Vapor Phase Epitaxy:HVPE)が知られている。
特許文献1には、上記HVPEよりも高い成長速度にて窒化ガリウム結晶膜を製造できる方法として、三塩化ガリウム(GaCl)ガスとアンモニア(NH)ガスとの反応によって窒化ガリウム結晶膜を成膜する方法が開示されている。
特許文献1:国際公開第2011/142402号
GaClガスとNHガスとの反応によって窒化ガリウム結晶膜を製造するHVPEに対し、特許文献1に記載されている、GaClガスとNHガスとの反応によって窒化ガリウム結晶膜を成膜する方法は、THVPE(Tri-Halide Vapor Phase Epitaxy)と呼ばれている。
HVPE及びTHVPEでは、原料ガスの種類の違いだけでなく、用いるキャリアガスの種類にも違いがある。具体的には、HVPEでは、キャリアガスとして、水素(H)ガス、又は、水素ガスと窒素ガス(N)との混合ガスが用いられるのに対し、THVPEでは、キャリアガスとして不活性ガスが用いられる。
HVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造は、ある程度確立された技術であるのに対し、THVPEは、HVPEよりも新しい技術である。
従って、THVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造条件には未知の部分が残っており、それだけに、製造条件を更に改善できる可能性がある。
本開示の目的は、THVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造方法であって、かつ、従来のTHVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造方法と比較して、成長速度が高い窒化ガリウム結晶膜の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 基板上に、不活性ガスからなるキャリアガスと、GaClガスと、ハロゲンガスと、NHガスと、を供給することにより、前記基板上に窒化ガリウム結晶膜を成長させる成長工程を含み、
前記成長工程において、前記基板上における前記GaClガスの分圧に対する前記ハロゲンガスの分圧の比を分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕とした場合に、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20以上である
窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
<2> 前記分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が、0.30以上である<1>に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
<3> 前記分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が、2.50以下である<1>又は<2>に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
<4> 前記成長工程は、前記基板上への前記GaClガスの供給と、前記基板上への前記ハロゲンガスの供給と、を実質的に同時に開始する<1>~<3>のいずれか1つに記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
<5> 前記成長工程は、前記基板上に、不活性ガスからなるキャリアガス、GaClガス、及びハロゲンガスを含む混合ガスと、不活性ガスからなるキャリアガス及びNHガスを含む混合ガスと、を供給する<1>~<4>のいずれか1つに記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
<6> 前記ハロゲンガスが、Clガスである<1>~<5>のいずれか1つに記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
<7> 前記成長工程における前記基板の温度が、1200℃~1550℃である<1>~<6>のいずれか1つに記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
本開示によれば、THVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造方法であって、かつ、従来のTHVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造方法と比較して、成長速度が高い窒化ガリウム結晶膜の製造方法が提供される。
本開示の製造方法に用いる窒化ガリウム結晶膜の製造装置の一例を示す概略構成図である。 固体GaClを原料とするGaClガス生成装置の一例を示す概略構成図である。 液体Gaを原料とするGaClガス生成装置の一例を示す概略構成図である。 実験例5において、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0である条件で基板上へのGaN結晶膜の製造を行った場合のサセプタの外観写真である。 実験例5において、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0である条件で基板上へのGaN結晶膜の製造を行った場合にサセプタの外周に付着した、黄白色粉末のフォトルミネッセンス(PL)スペクトルである。 実験例5において、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20である条件で基板上へのGaN結晶膜の製造を行った場合のサセプタの外観写真である。 実験例5において、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が1.00である条件で基板上へのGaN結晶膜の製造を行った場合のサセプタの外観写真である。
本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示の窒化ガリウム結晶膜の製造方法(以下、「本開示の製造方法」ともいう)は、基板上に、不活性ガスからなるキャリアガスと、GaClガスと、ハロゲンガスと、NHガスと、を供給することにより、基板上に窒化ガリウム結晶膜を成長させる成長工程を含み、成長工程において、基板上におけるGaClガスの分圧に対するハロゲンガスの分圧の比を分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕とした場合に、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20以上である。
本開示の製造方法は、キャリアガスとして不活性ガスを用い、原料ガスとしてGaClガスを用いる、THVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造方法である。
本開示の製造方法は、従来のTHVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造方法と比較して、成長速度(即ち、単位時間当たりの膜厚増大量)が高いという効果が奏される。
上記効果が奏される理由は明らかではないが、以下の推定理由が考えられる。但し、本開示の製造方法は、以下の推定理由によって限定されることはない。
THVPEでは、原料ガスとしての三塩化ガリウム(GaCl)ガスと、原料ガスとしてのアンモニア(NH)ガスと、の反応により、窒化ガリウム(GaN)結晶膜が成長する。この反応の反応式は以下のとおりである。
GaCl(g)+NH(g)→ GaN(s)+3HCl(g)
ここで、(g)は気体(ガス)を表し、(s)は固体を表す。
本発明者等は、鋭意検討した結果、例えば、後述する実験例1~5に基づき、以下の知見を得た。
上記反応は、反応速度が高いため、本来目的とする基板上だけでなく、基板に到達する前の気相中でも起こる場合がある。上記反応が基板上で起こった場合には、GaN(s)が、目的物である窒化ガリウム結晶膜(以下、「GaN結晶膜」ともいう)として生成される。一方、上記反応が気相中で起こった場合には、GaN(s)が、GaN粒子として生成される(例えば、後述の実験例5、並びに、図4及び図5参照)。
即ち、THVPEによるGaN結晶膜の製造において、上記反応が気相中で起こった場合には、原料ガスであるGaClガスの一部が、目的物であるGaN結晶膜ではなくGaN粒子の生成に消費される。即ち、原料ガスであるGaClガスの一部が無駄に消費される(以上、例えば後述の実験例5参照)。
本発明者等は、更に検討した結果、基板上に、GaClガスに加えてハロゲンガスを供給した場合、特に、上述した分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20以上である場合に、窒化ガリウム結晶膜の成長速度が顕著に上昇することを知見した。
更に、本発明者等は、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20以上である場合に、気相中での上記反応(即ち、GaN粒子の生成)が抑制されることも知見した。
以上の知見に基づき、本開示の製造方法によれば、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕を0.20以上としたことにより、気相中での上記反応(即ち、GaClガスの無駄な消費)が抑制され、GaClガスが、基板上でのGaN結晶膜の成長に効率よく利用される。このため、本開示の製造方法によれば、従来のTHVPEによるGaN結晶膜の製造方法と比較して、成長速度が高いという効果が奏される。
本開示の製造方法において、気相中での上記反応が抑制される理由は明らかではないが、以下の推定理由が考えられる。
即ち、本開示の製造方法では、基板上に、GaClガスに加えてハロゲンガスを供給し、かつ、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕を0.20以上とすることにより、気相中において、GaClガスと反応しようとするNHガスと、ハロゲンガス(例えば、Clガス)と、によって分子(例えばアダクト体)が生成されると考えられる。この分子の生成により、「GaCl(g)+NH(g)→ GaN(s)+3HCl(g)」の反応が抑制され、気相中でのGaNの生成が起こらなくなると考えられる。
その後、基板上にGaClが到達して吸着し、かつ、多量に存在するNHガスが基板上に拡散することにより、基板上でGaClとNHとが反応し、基板上にGaN結晶膜が成長すると考えられる。
本開示の製造方法では、このようにして、原料ガス(GaCl)の無駄な消費が抑えられ、原料ガス(GaCl)が目的物であるGaN結晶膜の成長に効率よく利用されると考えられる。その結果、従来のTHVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造方法と比較して、成長速度が上昇すると考えられる。
本開示の製造方法は、上述した条件を満足する限り、その他には特に制限はない。
本開示の製造方法は、THVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造装置として公知の装置を用いて実施できる。
製造装置の具体例については後述する。
本開示の製造方法において、基板としては、例えば、サファイア(0001)基板、炭化シリコン基板、窒化ガリウム基板等の単結晶基板を用いることができる。
本開示の製造方法において、キャリアガスである不活性ガスとしては、窒素(N)ガス、ヘリウム(He)ガス、ネオン(Ne)ガス、又はアルゴン(Ar)ガスが好ましい。また、これらのガスを2種以上混合して用いてもよい。
本開示の製造方法において、ハロゲンガスとしては、フッ素(F)ガス、塩素(Cl)ガス、又は臭素(Br)ガスが好ましく、塩素(Cl)ガスが特に好ましい。
本開示の製造方法において、ハロゲンガスは、1種のみからなる単独のガスであってもよいし、2種以上からなる混合ガスであってもよい。
なお、言うまでもないが、ハロゲン化水素ガス(HClガス、HBrガス、HIガス等)は、ここでいう「ハロゲンガス」の概念には包含されない。
本開示の製造方法において、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、0.20以上である。これにより、GaN結晶膜の成長速度が上昇する。
GaN結晶膜の成長速度をより上昇させる観点から、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、好ましくは0.30以上である。
本開示の製造方法において、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕の上限には特に制限はない。
分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、例えば3.00以下である。
GaN結晶膜の成長速度をより上昇させる観点から、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、好ましくは2.50以下であり、より好ましくは2.00以下である。
本明細書中において、「分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕」(即ち、基板上におけるGaClガスの分圧に対するハロゲンガスの分圧の比)とは、基板からガス上流側(即ち、GaClガス等のガスが供給される側)に40mm離れた位置における、GaClガスの分圧に対するハロゲンガスの分圧の比を意味する。
成長工程において、基板上へのGaClガスの供給と、基板上へのハロゲンガスの供給と、を実質的に同時に開始することが好ましい。
基板上へのGaClガスの供給と基板上へのハロゲンガスの供給とを実質的に同時に開始することにより、基板上へのGaClガスの供給よりも前に基板上へのハロゲンガスの供給を開始した場合と比較して、ハロゲンガスによる基板のエッチングがより抑制され、このエッチングに起因するGaN結晶膜の結晶欠陥の発生がより抑制される。
また、基板上へのGaClガスの供給と基板上へのハロゲンガスの供給とを実質的に同時に開始することにより、基板上へのGaClガスの供給よりも後に基板上へのハロゲンガスの供給を開始した場合と比較して、気相中でのGaN生成反応がより抑制され、その結果、基板上でのGaN結晶膜の成長速度がより向上する。
ここで、「実質的に同時」とは、基板上へのGaClガスの供給開始時刻と、基板上へのハロゲンガスの供給開始時刻と、の差が、0秒~2秒であることを意味する。基板上へのGaClガスの供給開始時刻と、基板上へのハロゲンガスの供給開始時刻と、の差は、0秒~1秒であることが好ましい。
成長工程における好ましい態様として、基板上へのGaClガスの供給と基板上へのハロゲンガスの供給とを、少なくともGaClガス及びハロゲンガスを基板に向けて放出するガス放出部材を用いて行う態様が挙げられる。
上記ガス放出部材は、少なくともGaClガス及びハロゲンガスを基板に向けて放出する部材であればよく、GaClガス及びハロゲンガスに加えてキャリアガスを基板に向けて放出しても構わない。上記ガス放出部材は、更に、アンモニアガスを基板に向けて放出しても構わない。
ガス放出部材の一例としては、後述するガス放出部材20(図1)が挙げられる。
基板上へのGaClガスの供給と基板上へのハロゲンガスの供給とを、上記ガス放出部材を用いて行う場合、基板上へのGaClガスの供給開始時刻とは、ガス放出部材からのGaClガスの放出が開始された時刻を意味し、基板上へのハロゲンガスの供給開始時刻とは、ガス放出部材からのハロゲンガスの放出が開始された時刻を意味する。
また、成長工程における好ましい態様として、基板上に、不活性ガスからなるキャリアガス、GaClガス、及びハロゲンガスを含む混合ガス(以下、「混合ガスA」ともいう)と、不活性ガスからなるキャリアガス及びNHガスを含む混合ガス(以下、「混合ガスB」ともいう)と、を供給する態様も挙げられる。
この態様によれば、気相中でのGaClガスとNHガスとの反応がより抑制される。
混合ガスAにおける不活性ガス、及び、混合ガスBにおける不活性ガスの各々の好ましい態様は、それぞれ前述のとおりである。
成長工程における基板の温度(以下、「成長温度」ともいう)は、THVPEにおける通常の成長温度を適宜適用できる。
成長温度は、好ましくは1200℃~1550℃である。
〔窒化ガリウム結晶膜の製造装置の一例〕
本開示の製造方法は、THVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造装置として、公知の装置を特に制限なく用いて実施できる。
以下、本開示の製造方法に用いる窒化ガリウム結晶膜の製造装置の一例を示すが、本開示の製造方法に用いる窒化ガリウム結晶膜の製造装置は、以下の一例には限定されない。
図1は、本開示の製造方法に用いる窒化ガリウム結晶膜の製造装置の一例である、GaN結晶膜製造装置100を示す概略構成図である。
図1に示すGaN結晶膜製造装置100は、THVPEによる窒化ガリウム結晶膜の製造装置である。
図1に示されるように、GaN結晶膜製造装置100は、管状の筐体102と、筐体102の内部に配置されたサセプタ104を備える。
サセプタ104は、筐体102の内壁の長手方向一端側に、回転軸105を介し、回転可能に支持されている。
サセプタ104には基板10が装着され、この基板10上(図1では基板10の左側の面上)にGaN結晶膜が成長する。
筐体102の材質としては、例えば、石英、サファイア、炭化ケイ素(SiC)、等が挙げられる。
サセプタ104の材質としては、セラミックス(例えば、窒化珪素と窒化ホウ素との複合焼結体等)等が挙げられる。
筐体102の周囲には、基板10、サセプタ104及びその周辺(即ち、「成長部」ともいう)を加熱するためのヒーター106が配置されている。
GaN結晶膜の成長は、このヒーター106により、基板10を含む成長部全体を加熱した状態で行う。ヒーター106としては、例えば、高周波加熱方式によるヒーター(高周波発信コイル等)を用いることができる。
また、ヒーター106に代えて、又は、ヒーター106に加えて、成長部における筐体102の内壁に、不図示の加熱手段(例えば、pBNコートカーボン等の誘導加熱装置等)を設け、この加熱手段によって成長部の加熱を行ってもよい。
また、成長部における筐体102の内壁及び/又は外壁には、筐体102自体の温度が上がり過ぎないようにするための不図示の冷却手段(水冷装置、空冷装置、等)を備えていてもよい。
上記成長部の加熱方法には特に制限はない。要するに、基板10が所望とする成長温度となるように加熱できればよい。
ここで、成長温度とは、成長工程における基板10の温度を意味する。
成長温度は、好ましくは1200℃~1550℃である。
筐体102の内部において、基板10に対向する位置には、基板10に向けて原料ガスを放出するためのガス放出部材20が配置されている。
ここで、原料ガスとは、GaN結晶膜の原料となるガスを意味する。
原料ガスは、具体的には、GaN結晶膜のGa源となるGaClガス、及び、GaN結晶膜のN源となるNHガスである。
ガス放出部材20は、原料ガスが放出される側から見た場合に、中央に位置する中央放出部12と、中央放出部12の周囲に位置する中間放出部14と、中間放出部14の周囲に位置する外周放出部16と、からなる三重構造を有している。
ガス放出部材20の中央放出部12からは、GaClガス、Clガス、及びキャリアガスCGからなる混合ガスが基板10に向けて放出される。
以下、この点を詳述する。
中央放出部12は、GaCl供給管22の一端側に連通されている。GaCl供給管22の他端側は、不図示のGaClガス生成部に接続されている。
GaCl供給管22の途中には、ハロゲンガス供給管24の一端が接続されている。ハロゲンガス供給管24の他端側は、不図示のハロゲンガス供給手段に接続されている。
GaCl供給管22には、GaClガス生成部(不図示)で生成されたGaClガスが、キャリアガスCGとともに供給される。
GaCl供給管22には、更に、ハロゲンガス供給管24を経由してハロゲンガスとしてのClガスが供給される。このClガスは、キャリアガスに希釈された状態で供給されてもよい。GaCl供給管22内では、GaClガス、Clガス、及びキャリアガスCGが混合され、混合ガスとなる。この混合ガスが、中央放出部12に送られ、中央放出部12から基板10に向けて放出される。
なお、GaN結晶膜製造装置100のバリエーションとして、GaCl供給管22に、GaClガス及びキャリアガスCGに加え、ハロゲンガスを供給してもよい。即ち、GaCl供給管22に、GaClガス、ハロゲンガス、及びキャリアガスCGの混合ガスを供給してもよい。この場合には、GaCl供給管22に接続しているハロゲンガス供給管24を省略することもできる。
GaCl供給管22にハロゲンガスを供給する方法としては、例えば、後述するGaClガス生成装置40(図3)において、Cl導入口44から導入するClガスを過剰量(即ち、GaClガスの生成に必要な量よりも過剰な量)とすることにより、生成されたGaClガスと、余剰のClガスと、キャリアガスCGと、の混合ガスを、反応管42の下流側に輸送する方法、等が挙げられる。
GaClガスと共に供給されるキャリアガスCGとしては、不活性ガスが用いられる。
不活性ガスとしては、窒素(N)ガス、ヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス、又は窒素ガスが好ましい。
ガス放出部材20の中間放出部14からは、バリアガスBGが放出される。中間放出部14には、不図示のバリアガス供給手段によりバリアガスBGが供給される。
ガリアガスBGとしては、前述のキャリアガスCGと同様の、不活性ガスが用いられる。
ガス放出部材20において、バリアガスBGは、GaClガスとNHガスとの間に配置されている。バリアガスBGの機能は、ガス放出部材20の出口付近において、GaClガスとNHガスとが反応してGaN粒子が形成されることを抑制する機能である。
バリアガスBGは、機能が異なること以外は、キャリアガスCGと実質的に同じガスである。
中間放出部14には、バリアガスBGに加え、ハロゲンガスを流通させても構わない。
ガス放出部材20の外周放出部16からは、NHガス及びキャリアガスCGが放出される。
外周放出部16には、不図示のNH供給手段により、NHガスが、キャリアガスCGとともに供給される。
以上のようにして、ガス放出部材20から、GaClガス、Clガス、NHガス、キャリアガスCG、及びバリアガスBGが、基板10に向けて放出される。
GaClガス及びClガスは、GaClガス及びClガスを含む混合ガスの形態で排出される。
GaClガス及びNHガスを原料ガスとして、基板10上に、GaN結晶膜が形成される。
前述のとおり、Clガスは、気相中でのGaClガス及びNHガスの反応を抑制し、これにより、GaN結晶膜の成膜速度を高める機能を有する。
ガス放出部材20における各ガスの出口と、基板10と、の距離は、50mm~200mmが好ましく、50mm~150mmがより好ましく、50mm~100mmが特に好ましい。
GaN結晶膜製造装置100は、筐体102の内部に、ガス放出部材20から基板10に向かう方向にパージガスPGを流通させる機構(不図示)と、筐体102の内部のガスを排出(Exhaust)するための排出口108と、が設けられている。これらの構造により、ガス放出部材20から基板10に向かう方向の気流が生成され、この気流により、原料ガスの逆流(即ち、基板10からガス放出部材20に向かう流れ)が抑制される。その結果、GaN結晶膜の成膜速度がより向上する。
パージガスPGは、機能が異なること以外は、キャリアガスCGと実質的に同じガス(即ち、不活性ガス)である。
GaN結晶膜製造装置100は、当然のことながら、上述した部材以外にも、GaN結晶膜製造装置に通常用いられる部材を適宜備えていてもよい。
例えば、筐体102内に、全圧及び/又は各ガスの分圧を測定するための圧力測定手段(例えば圧力計)、雰囲気温度及び/又は基板温度を測定するための温度測定手段(温度計、熱伝対等)、を備えていてもよい。
また、各配管が、各ガスの供給及び供給の停止を行うためのバルブを備えていてもよい。
次に、GaN結晶膜製造装置100を用いたGaN結晶膜の製造プロセスの一例を示す。
この一例では、筐体102の排出口108は常時開放したままとし、筐体102内にパージガスPGも常時流通させたままとする。この状態を初期状態とする。
まず、ガス放出部材20の中間放出部14に、バリアガスBGを供給し、供給されたバリアガスBGを中間放出部14から基板10に向けて放出させる。
次に、ガス放出部材20の外周放出部16に、NHガス及びキャリアガスCGを供給し、供給されたNHガス及びキャリアガスCGを外周放出部16から基板10に向けて放出させる。
次に、成長部を加熱することにより、基板10を、所望とする成長温度にまで加熱する。
基板10が所望とする成長温度にまで昇温された後、GaCl供給管22へのGaClガス及びキャリアガスCGの供給(以下、「供給1」とする)と、ハロゲンガス供給管24を経由したGaCl供給管22へのClガス(又はキャリアガスに希釈されたClガス)の供給(以下、「供給2」とする)と、を開始する。この際、供給1の開始と供給2の開始とのタイミングを調整することにより、基板10上へのGaClガスの供給と基板10上へのClガスの供給とを、実質的に同時に開始する。これにより、基板10上へのGaN結晶膜の製造(即ち、成長工程)を開始する。この状態で、所望とする時間、GaN結晶膜の製造を行う。
GaN結晶膜の製造の終了は、上述した、GaClガス及びキャリアガスCGの供給と、Clガス及びキャリアガスCGの供給と、を実質的に同時に停止することにより行う。
〔GaClガス生成部の具体例〕
GaN結晶膜の製造装置(GaN結晶膜製造装置)において、GaClガス生成部としては、固体GaClを原料とするGaClガス生成装置A、及び、液体Gaを原料とするGaClガス生成装置Bが挙げられる。
<固体Gaを原料とするGaClガス生成装置A>
固体GaClを原料とするGaClガス生成装置Aとしては、固体GaClから生成した蒸気としてGaClガスを生成させるGaClガス生成装置Aを用いることができる。
図2は、GaClガス生成装置Aの一例を示す概略構成図である。
図2に示すように、GaClガス生成装置Aの一例であるGaClガス生成装置30は、内部にGaCl(s)(即ち、固体GaCl)を収容する容器32を備える。
容器32は、ヒーター等の加熱手段(不図示)を備えている。固体GaClが加熱されることにより、GaCl(s)から生成した蒸気として、GaClガスが生成される。
容器32は、キャリアガスCGが供給される供給管33と、生成されたGaClガスをキャリアガスCGとともに排出する排出管34と、を備える。
このGaClガス生成装置30を、前述したGaN結晶膜製造装置100に適用した場合には、排出管34が、GaN結晶膜製造装置100のGaCl供給管22に連通される。
この際、排出管34とGaCl供給管22とを一体の部材としてもよいし、排出管34とGaCl供給管22とを別々の部材とし、両者を接続させてもよい。
GaClガス生成装置30において、固体GaClを加熱する際の加熱温度には特に制限はないが、加熱温度は、例えば70℃~200℃、好ましくは80℃~150℃である。
<液体Gaを原料とするGaClガス生成装置B>
液体Gaを原料とするGaClガス生成装置Bとしては、例えば、液体GaとClガスとを反応(以下、「第1段反応」ともいう)させてGaClガス(即ち、一塩化ガリウム)を生成させ(以下、「第1工程」ともいう)、次いでこのGaClガスとClガスとを反応(以下、「第2段反応」ともいう)させてGaClガスを生成させるGaClガス生成装置Bを用いることができる。
かかるGaClガス生成装置Bについては、国際公開第2011/142402号等の公知文献を適宜参照できる。
図3は、GaClガス生成装置Bの一例を示す概略構成図である。
図3に示すように、GaClガス生成装置Bの一例であるGaClガス生成装置40は、Cl及びキャリアガスCGが供給される反応管42と、反応管42内に配置され、Ga(l)(即ち、液体Ga)を収容する容器であるGaボート46と、を備える。
反応管42には、Gaボート46に対して下流側(Cl及びキャリアガスCGの流通方向についての下流側。以下同じ。)に、Cl導入口44が設けられている。Cl導入口44は、反応管42に、Clガスを導入するための導入口である。このClガスは、キャリアガスに希釈された状態で導入されてもよい。
GaClガス生成装置40では、反応管42の一端側からCl及びキャリアガスCGが供給され、供給されたClとGa(l)とが反応し、GaClガスが生成される(第1段反応)。生成されたGaClガスは下流側に輸送され、輸送されたGaClガスとCl導入口44から導入されたClガスとが反応し、GaClガスが生成される(第2工程)。
第2工程で得られたGaClガスは、キャリアガスCGとともに、反応管42の更に下流側に輸送される。
このGaClガス生成装置40を、前述したGaN結晶膜製造装置100に適用した場合には、反応管42の下流側が、GaN結晶膜製造装置100のGaCl供給管22に連通される。
この際、反応管42とGaCl供給管22とを一体の部材としてもよいし、反応管42とGaCl供給管22とを別々の部材とし、両者を接続させてもよい。
上記のようにGaClガス生成装置40は、Cl導入口44よりも上流側の領域であり第1段反応が行われる第1ゾーンと、Cl導入口44を含めた下流側の領域であり第2段反応が行われる第2ゾーンと、から構成されている。
第1ゾーン(第1段反応)及び第2ゾーン(第2段反応)では、以下の反応が行われる。
第1ゾーンの反応(第1段反応):Ga(l)+1/2Cl(g)→GaCl(g)
第2ゾーンの反応(第2段反応):GaCl(g)+Cl(g)→GaCl(g)
第1ゾーン(第1段反応)における反応温度T1は、反応速度を速くする観点から、300℃以上であることが好ましく、500℃以上であることがより好ましく、700℃以上であることが特に好ましい。
反応温度T1の上限は、例えば1100℃、好ましくは1000℃である。
第2ゾーン(第2段反応)における反応温度T2には特に限定はなく、広範囲の温度を選択することができるが、反応温度T2の下限は第1ゾーンから供給されるGaClが反応管の管壁に析出しない程度の温度とすることが好ましい。このような観点から、反応温度T2は、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましく、500℃以上であることが特に好ましい。
反応温度T2の上限は、例えば1100℃、好ましくは1000℃である。
また、第2ゾーンにおいてCl供給口44から供給されるClガスの量は、生成されるGaClの選択性をより高める観点からは、第1ゾーンから第2ゾーンに供給されるGaClとほぼ等モルとすることが好ましい。
但し、前述のとおり、意図的に、生成されたGaClガスと余剰のClガスとキャリアガスCGとの混合ガスを反応管42の下流側に輸送する場合には、Cl供給口44から供給されるClの量(モル数)を、第1ゾーンから第2ゾーンに供給されるGaClのモル数に対して過剰量としてもよい。
以下、本開示の実施例を示すが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実験例1〕(固体GaCl原料)
前述したGaN結晶膜製造装置100(図1)及びGaClガス生成装置30(図2)を用い、固体GaClを原料としてGaClガスを生成させ、生成したGaClガスを原料として用いてGaN結晶膜を製造した。
GaClガス生成装置30の排出管34は、GaN結晶膜製造装置100のGaCl供給管22に接続した。
GaN結晶膜製造装置100において、ガス放出部材20における各ガスの出口と、基板10と、の距離は、80mmとした。
キャリアガスCG、バリアガスBG、及びパージガスPGとしては、いずれもNガスを用いた。
バリアガスBGの流量は6L/minとし、パージガスPGの流量は8L/minとし、筐体102内の圧力は大気開放(1atm)とした。
基板10としては、サファイア(0001)基板を用いた。
GaN結晶膜の製造は、上述した製造プロセスの一例に従って行った。
まず、GaN結晶膜製造装置100(図1参照)において、ガス放出部材20の中間放出部14にバリアガスBGを導入し、導入したバリアガスBGを中間放出部14から基板10に向けて放出した。
次に、ガス放出部材20の外周放出部16に、NHガス及びキャリアガスCGの混合ガスを導入し、導入した混合ガスを外周放出部16から基板10に向けて放出した。この際、外周放出部16内において、NHガスの圧力(以下、「NH供給圧a1」とする)が0.4atmとなり、NHガス及びキャリアガスCGの混合ガスの圧力が1atmとなり、NHガス及びキャリアガスCGの混合ガスの流量(以下、「流量a1」とする)が10L/minとなるように調整した。
次に、成長部を加熱することにより、基板10を成長温度1300℃にまで加熱した。
次に、GaClガス生成装置30(図2参照)において、容器32内の固体GaClを93℃に加熱してGaClガスを生成させ、供給管33を通じてキャリアガスCGを流量10L/minにて容器32内に供給することにより、排出管34を通じて容器32外に、GaClガス及びキャリアガスCGの混合ガスを排出した。排出したGaClガス及びキャリアガスCGの混合ガスを、GaN結晶膜製造装置100(図1参照)のGaCl供給管22に輸送した。この際、GaCl供給管22内において、GaClガスの圧力(以下、「GaCl供給圧b1」とする)が2.7×10-2atmとなり、GaClガス及びキャリアガスCGの混合ガスの圧力が1atmとなり、GaClガス及びキャリアガスCGの混合ガスの流量(以下、「流量b1」とする)が10L/minとなるように調整した。
更に、条件1(Clガス有り)として、ハロゲンガス供給管24を通じてGaCl供給管22に純度100%のClガスを供給した。条件1では、ハロゲンガス供給管24内において、Clガスの圧力(以下、「Cl供給圧c1」とする)が1atmとなり、Clガスの流量(以下、「流量c1」とする)が0.2L/minとなるように調整した。
条件1では、GaCl供給管22に連通しているガス放出部材20の中央放出部12から、GaClガス、Clガス、及びキャリアガスCGの混合ガスを、基板10に向けて放出した。
条件1(Clガス有り)では、GaCl供給管22へのGaClガス及びキャリアガスCGの供給開始と、ハロゲンガス供給管24を経由したGaCl供給管22への100%Clガスの供給開始と、のタイミングを調整することにより、基板10上へのGaClガスの供給(即ち、ガス放出部材20の中央放出部20からのGaClガスの放出)と、基板10上へのClガスの供給(即ち、ガス放出部材20の中央放出部20からのClガスの放出)と、を実質的に同時に開始した。
また、条件2(Clガス無し)として、純度100%のClガスを、Nガスに変更したこと以外は条件1(Clガス有り)と同様の操作を行った。条件2では、ハロゲンガス供給管24内において、Nガスの圧力が1atmとなり、Nガスの流量が0.2L/minとなるように調整した。
条件1(Clガス有り)の場合、ガス総流量は、以下の計算式から34.2L/minと求められる。
ガス総流量(L/min)(条件1)
=流量a1+流量b1+流量c1+バリアガスBGの流量+パージガスPGの流量
=10L/min+10L/min+0.2L/min+6L/min+8L/min
=34.2L/min
条件1の場合、基板10上(即ち、基板10からガス上流側に40mm離れた位置)における、NHガスの分圧PNH3、GaClガスの分圧PGaCl3、Clガスの分圧PHalogen、及び、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、それぞれ以下のように算出される。
基板10上におけるNHガスの分圧PNH3(条件1)
=NH供給圧a1×(流量a1/ガス総流量)
=0.4atm×(10/34.2)
=0.117atm
基板10上におけるGaClガスの分圧PGaCl3(条件1)
=GaCl供給圧b1×(流量b1/ガス総流量)
=2.7×10-2atm×(10/34.2)
=7.89×10-3atm
基板10上におけるClガスの分圧PHalogen(条件1)
=Cl供給圧c1×(流量c1/ガス総流量)
=1atm×(0.2/34.2)
=5.85×10-3atm
分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕(条件1)
=5.85×10-3atm/7.89×10-3atm
=0.74
条件2の場合のガス総流量は、条件1の場合のガス総流量と等しい。
条件2の場合、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、言うまでもなく、0である。
以上の条件1又は条件2の下、GaN結晶膜の成長を行い、GaN結晶膜の成長速度を確認した。
条件1(Clガス有り)の場合、GaN結晶膜の成長速度は400μm/hであった。
条件2(Clガス無し)の場合、GaN結晶膜の成長速度は36μm/hであった。
〔実験例2〕(液体Ga原料)
前述したGaN結晶膜製造装置100(図1)及びGaClガス生成装置40(図3)を用い、液体Gaを原料としてGaClガスを生成させ、生成したGaClガスを原料として用いてGaN結晶膜を製造した。
GaClガス生成装置40の反応管42に対する下流側に、GaN結晶膜製造装置100のGaCl供給管22を接続した。
GaN結晶膜製造装置100において、ガス放出部材20における各ガスの出口と、基板10と、の距離は、80mmとした。
キャリアガスCG、バリアガスBG、及びパージガスPGとしては、いずれもNガスを用いた。
バリアガスBGの流量は6L/minとし、パージガスPGの流量は8L/minとし、筐体102内の圧力は大気開放(1atm)とした。
基板10としては、サファイア(0001)基板を用いた。
GaN結晶膜の製造は、上述した製造プロセスの一例に従って行った。
まず、GaN結晶膜製造装置100(図1参照)において、ガス放出部材20の中間放出部14にバリアガスBGを導入し、導入したバリアガスBGを中間放出部14から基板10に向けて放出した。
次に、ガス放出部材20の外周放出部16に、NHガス及びキャリアガスCGの混合ガスを導入し、導入した混合ガスを外周放出部16から基板10に向けて放出した。この際、外周放出部16内において、NHガスの圧力(以下、「NH供給圧a2」とする)が0.3atmとなり、NHガス及びキャリアガスCGの混合ガスの圧力が1atmとなり、NHガス及びキャリアガスCGの混合ガスの流量(以下、「流量a2」とする)が10L/minとなるように調整した。
次に、成長部を加熱することにより、基板10を成長温度1250℃にまで加熱した。
次に、GaClガス生成装置40(図3参照)において、第1段反応〔Ga(l)+1/2Cl(g)→GaCl(g)〕が行われる第1ゾーンの温度、及び、第2段反応〔GaCl(g)+Cl(g)→GaCl(g)〕が行われる第2ゾーンの温度を、いずれも850℃に調整した。
(第1段反応:Ga(l)+1/2Cl(g)→GaCl(g))
次に、反応管42内のGaボート46上に、Clガス及びキャリアガスCGの混合ガスを導入した。この際、Gaボート46上において、Clガスの圧力が2×10-2atmとなり、Clガス及びキャリアガスCGの総圧力が1atmとなり、Clガス及びキャリアガスCGの混合ガスの流量が5L/minとなるように調整した。これにより、第1段反応によりGaClガスが生成される。
第1段反応により、Clガスの2倍のモル数(即ち、2倍の分圧)のCaClガスが生成される。このように、反応によってガスのモル数が変化することを、以下では「モルチェンジ」と称する。このモルチェンジのため、圧力一定(1atm)の下では、単位時間当たりの容積(即ち、流量)が変化することになる。
第1段反応の前のClガス及びキャリアガスCGの分圧は、それぞれ、0.02atm及び0.98atmである。第1段反応でのモルチェンジにより、仮想的に全圧が1atmから1.02atmに増大する。実際は、全圧1atmを維持したまま、ガス流量が、5L/minから5.1L/minに増大する(計算式:5L/min×1.02=5.1L/min)。これにより、実際の全圧1atm下でのGaClガスの圧力は、下記計算式のとおり、0.0392atmとなる。
全圧1atm下でのGaClガスの圧力
=4×10-2atm/(5.1/5)
=4×10-2atm/1.02
=0.0392atm
以上のとおり、反応管42内において、Gaボート46を通過した直後のGaClガスの圧力は0.0392atmとなり、GaClガス及びキャリアガスCGの混合ガスの流量は5.1L/minとなる。
(第2段反応:GaCl(g)+Cl(g)→GaCl(g))
上述した第1段反応を行った状態で、Cl導入口44から、純度100%のClガス(圧力1atm)を導入し、第2段反応により、GaClガスを生成させた。生成したGaClガスとキャリアガスCGの混合ガスとの混合ガスを、GaN結晶膜製造装置100(図1)のGaCl供給管22に輸送した。
Cl導入口44から導入するClガスのモル数は、上述したGaClガスのモル数と等しくなるようにした。詳細には、純度100%のClガス(圧力1atm)の流量は、0.02L/minとした(計算式:0.0392×5.1=0.02L/min)。
第2段反応では、モルチェンジにより、ガスのモル数(分圧)が1/2に減少する。本実施例2の条件では、第2段反応において、「生成されたGaClガスの分圧=GaClガスの分圧=Cl導入口44から導入したClガスの分圧」の関係が成り立つ。
従って、GaCl供給管22内において、GaClガスの圧力(以下、「GaCl供給圧b2」とする)は3.92×10-2atmとなり、GaClガス及びキャリアガスCGの混合ガスの流量(以下、「流量b2」とする)は5.1L/minとなる。
更に、条件1(Clガス有り)として、ハロゲンガス供給管24を通じてGaCl供給管22に純度100%のClガスを供給した。条件1では、ハロゲンガス供給管24内において、Clガスの圧力(以下、「Cl供給圧c2」とする)が1atmとなり、Clガスの流量(以下、「流量c2」とする)が0.2L/minとなるように調整した。
条件1では、GaCl供給管22に連通しているガス放出部材20の中央放出部12から、GaClガス、Clガス、及びキャリアガスCGの混合ガスを、基板10に向けて放出した。
条件1(Clガス有り)では、GaCl供給管22へのGaClガス及びキャリアガスCGの供給開始と、ハロゲンガス供給管24を経由したGaCl供給管22への100%Clガスの供給開始と、のタイミングを調整することにより、基板10上へのGaClガスの供給(即ち、ガス放出部材20の中央放出部20からの放出)と、基板10上へのハロゲンガスの供給(即ち、ガス放出部材20の中央放出部20からの放出)と、を実質的に同時に開始した。
また、条件2(Clガス無し)として、純度100%のClガスを、Nガスに変更したこと以外は条件1(Clガス有り)と同様の操作を行った。条件2では、ハロゲンガス供給管24内において、Nガスの圧力が1atmとなり、Nガスの流量が0.2L/minとなるように調整した。
条件1(Clガス有り)の場合、ガス総流量は、以下の計算式から29.3L/minと求められる。
ガス総流量(L/min)(条件1)
=流量a2+流量b2+流量c2+バリアガスBGの流量+パージガスPGの流量
=10L/min+5.1L/min+0.2L/min+6L/min+8L/min
=29.3L/min
条件1の場合、基板10上(即ち、基板10からガス上流側に40mm離れた位置)における、NHガスの分圧PNH3、GaClガスの分圧PGaCl3、Clガスの分圧PHalogen、及び、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、それぞれ以下のように算出される。
基板10上におけるNHガスの分圧PNH3(条件1)
=NH供給圧a2×(流量a2/ガス総流量)
=0.3atm×(10/29.3)
=1.02×10-1atm
基板10上におけるGaClガスの分圧PGaCl3
=GaCl供給圧b2×(流量b2/ガス総流量)
=3.92×10-2atm×(5.1/29.3)
=6.82×10-3atm
基板10上におけるClガスの分圧PHalogen(条件1)
=Cl供給圧c2×(流量c2/ガス総流量)
=1atm×(0.2/29.3)
=6.83×10-3atm
分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕(条件1)
=6.83×10-3atm/6.82×10-3atm
=1.00
条件2の場合のガス総流量は、条件1の場合のガス総流量と等しい。
条件2の場合、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕は、言うまでもなく、0である。
以上の条件1又は条件2の下、GaN結晶膜の成長を行い、GaN結晶膜の成長速度を確認した。
条件1(Clガス有り)の場合、GaN結晶膜の成長速度は360μm/hであった。
条件2(Clガス無し)の場合、GaN結晶膜の成長速度は35μm/hであった。
〔実験例3〕
実験例1(固体GaCl原料)をベースとし、表1に示す条件A及び条件Bの各々の場合について、表1に示す各分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕におけるGaN結晶膜の成長速度(μm/n)を測定した。
結果を表1に示す。表1中、「N.D.」は、測定結果無し(No Data)を意味する。
Figure 0007021750000001
表1に示すように、条件A及び条件Bのいずれの場合においても、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20以上である場合(中でも、0.30以上である場合)に、GaN結晶膜の成長速度が顕著に上昇することが確認された。
〔実験例4〕
実験例1(固体GaCl原料)をベースとし、表2に示す条件C(Cl有り)及び条件D(Cl無し)の各々の場合について、基板上でのGaCl分圧と、GaN結晶膜の成長速度(μm/n)との関係を測定した。
結果を表2に示す。
Figure 0007021750000002
表2に示すように、条件D(Cl無し;分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕=0)の場合、Ga源であるGaClの分圧を増大させても、成長速度がほとんど増大しなかった。この理由は、Ga源であるGaClの分圧を増大させても、増大させた分のGaClガスが、気相中でのNHガスとの反応(即ち、GaN粒子の生成)に消費され、その結果、GaN結晶膜の成長速度の増大に寄与しなかったためと考えられる。
一方、条件C(Cl有り;分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕=1.00)の場合には、Ga源であるGaClの分圧の増大に伴い、成長速度がほぼ単調に増大した。この理由は、GaClガスに加えてClガスが存在することにより、気相中でのGaClガスとNHガスとの反応(即ち、GaN粒子の生成)が抑制され、その結果、GaClの分圧を増大させた場合の増大させた分のGaClガスが、GaN結晶膜の成長速度の増大に効果的に寄与したためと考えられる。
〔実験例5〕(サセプタに対するGaN粒子の付着状況確認)
実験例1(固体GaCl原料)をベースとし、成長温度が1300℃であり、基板上でのGaCl分圧PGaCl3が4.5×10-3atmであり、基板上におけるNHガスの分圧PNH3が0.1atmであり、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0である条件(即ち、Clガスを用いない条件)で、基板上にGaN結晶膜の成長を1時間行った。
その後、基板が装着されているサセプタを目視で観察し、外観写真を撮影した(図4)。
図4は、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0である条件で基板10上へのGaN結晶膜の製造を行った場合のサセプタ104の外観写真である。
この図4に示すサセプタには、図4でいう左端に基板10が装着されている(後述の図6及び7も同様)。
図4に示すように、サセプタ104の外周(詳細には、点線の丸で囲った領域Xを含む領域)に、黄白色の粉末(以下、「黄白色粉末」ともいう)が厚く付着していた。
次に、図4中、点線の丸で囲った領域Xの黄白色粉末について、He-Cdレーザー(325nm)を用い、室温でフォトルミネッセンス(PL)スペクトル測定を行った。結果を図5に示す。
図5は、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0である条件で基板上へのGaN結晶膜の製造を行った場合にサセプタの外周(詳細には、図4中、点線の丸で囲った領域X)に付着した黄白色粉末のフォトルミネッセンス(PL)スペクトルである。
図5に示すように、PLスペクトルでは、GaNの不純物と欠陥との複合発光に由来する1.88eVのピークと、GaNのバンド端付近の発光に由来する3.40eVのピークと、が観測された。
以上の結果から、サセプタの外周に付着していた黄白色粉末は、GaN粒子であることが確認された。
以上の結果から、基板上へのGaN結晶膜の成長工程(分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕=0)では、気相中において、GaClガスとNHガスとの反応によってGaN粒子が生成され、生成されたGaN粒子が、基板10よりも下流側に輸送され、最終的にサセプタ104の外周に付着したと考えられる。
次に、Clガスを用いる条件(分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20又は1.00である2条件)に変更したこと以外は上記と同様にして、基板上にGaN結晶膜の成長を1時間行った。
その後、基板が装着されているサセプタを目視で観察し、外観写真を撮影した(図6及び図7)。
図6は、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20である条件で基板上へのGaN結晶膜の製造を行った場合のサセプタの外観写真である。
図7は、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が1.00である条件で基板上へのGaN結晶膜の製造を行った場合のサセプタの外観写真である。
図6及び図7に示すように、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20及び1.00の各々である条件の下では、サセプタ外周の黄白色粉末の量が低減されることが確認された。
この結果から、基板上へのGaN結晶膜の成長工程(分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20以上である条件)では、気相中におけるGaClガスとNHガスとの反応(即ち、黄白色粉末である、GaN粒子の生成)が抑制されることが確認された。
2017年9月14日に出願された日本国特許出願2017-177097号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書に参照により取り込まれる。

Claims (7)

  1. 基板上に、不活性ガスからなるキャリアガスと、GaClガスと、ハロゲンガスと、NHガスと、を供給することにより、前記基板上に窒化ガリウム結晶膜を成長させる成長工程を含み、
    前記成長工程において、前記基板上における前記GaClガスの分圧に対する前記ハロゲンガスの分圧の比を分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕とした場合に、分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が0.20以上である
    窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
  2. 前記分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が、0.30以上である請求項1に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
  3. 前記分圧比〔PHalogen/PGaCl3〕が、2.50以下である請求項1又は請求項2に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
  4. 前記成長工程は、前記基板上への前記GaClガスの供給と、前記基板上への前記ハロゲンガスの供給と、を実質的に同時に開始する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
  5. 前記成長工程は、前記基板上に、不活性ガスからなるキャリアガス、GaClガス、及びハロゲンガスを含む混合ガスと、不活性ガスからなるキャリアガス及びNHガスを含む混合ガスと、を供給する請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
  6. 前記ハロゲンガスが、Clガスである請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
  7. 前記成長工程における前記基板の温度が、1200℃~1550℃である請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の窒化ガリウム結晶膜の製造方法。
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